JP2011183979A - 車両用発音装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】電気自動車などにおける安全性と静粛性を合理的に両立させる。
【解決手段】電動モータMを動力源として走行する車両に設置される車両用発音装置1であって、車両の存在音を車外に発するスピーカ手段10と、スピーカ手段から発する存在音を制御する発音制御手段20を備えるようにする。この発音制御手段20は、車両の走行状態を検知する車速検知部によって車両が少なくとも走行状態にあるか否かを検知し、走行中は存在音を発するようスピーカ手段10に指示し、更に、車両の車速が所定の基準値を超えた場合に、この存在音の停止又は減衰を指示するようにした。
【選択図】図1

Description

本発明は、電気自動車やハイブリッド自動車などの車両の走行状態に応じて車両の存在音を発生する車両用発音装置に関する。
近年、環境面を配慮し、電動モータを動力源として走行する電気自動車や、電動モータとエンジン(内燃機関)の双方を組み合わせて走行するいわゆるハイブリッド自動車等の車両が普及してきている。この種の車両は、電動モータによる走行時、走行音が小さいという利点を有するが、その反面、周囲の歩行者にとっては車両の存在に気付き難いという課題がある。
そこで従来、例えば特許文献1に示されるように、周囲の歩行者に対して自然な注意喚起を行うために、ハイブリッド車両の走行時において、常に、エンジン自動車と同様な擬似的な走行音を自動発生する車両用発音装置が提案されている。
特開2004−322990
しかしながら、従来の車両用発音装置は、単純に、エンジン稼働音に近づけたノイズ音を発生させることから、ハイブリッド自動車の利点でもある静粛性を完全に失わせてしまうという問題があった。また、このノイズ音が障害となるような周囲環境では、この車両用発音装置が邪魔になってしまい、使い勝手に劣るという問題があった。
本発明は、斯かる実情に鑑みてなされたものであり、歩行者等を含めた車両周辺の安全性と、車両本来の静粛性を合理的に両立させる車両用発音装置を提供しようとするものである。
本発明者の鋭意研究により、上記目的は以下の手段によって達成される。
上記目的を達成する本発明は、電動モータを動力源として走行する車両に設置され、車外に音声を発して当該車両の存在を周囲に知らしめる車両用発音装置であって、前記車両の存在音を車外に発するスピーカ手段と、前記スピーカ手段から発する前記存在音を制御する発音制御手段と、を備え、前記発音制御手段は、前記車両の走行状態を検知する車速検知部と、前記車両が少なくとも走行状態にある場合、前記存在音を発するよう前記スピーカ手段に指示すると共に、前記車両の車速が所定の基準値を超えた場合に、前記存在音の停止又は減衰を指示する発音指示部と、を有することを特徴とする車両用発音装置である。
上記目的を達成する車両用発音装置の前記発音制御手段は、上記発明において、前記車速の増加に連動して前記存在音の音量を減衰させるボリューム処理部を有することを特徴とする。
上記目的を達成する車両用発音装置の前記発音制御手段は、上記発明において、前記車両のアクセル開度を検知するアクセル開度検知部を備えており、前記ボリューム処理部は、前記アクセル開度に連動した前記音量の増減を、前記車速に応じた前記音量の増減に重畳させることを特徴とする。
上記目的を達成する車両用発音装置の前記ボリューム処理部は、上記発明において、前記アクセル開度の変位速度の増減に連動して前記音量を増減させることを特徴とする。
上記目的を達成する車両用発音装置の前記発音指示部は、上記発明において、車速がゼロであっても前記存在音を発するように指示することを特徴とする。
上記目的を達成する車両用発音装置の前記発音指示部は、上記発明において、車速がゼロとなる状態が所定時間に亘って継続した場合に前記存在音を停止又は減衰させることを特徴とする。
上記目的を達成する車両用発音装置は、上記発明における前記車両が、前記電動モータに加えてエンジンによって走行可能なハイブリッド車両である場合において、前記発音制御手段は、前記エンジンの稼働状態を検知するエンジン検知部を備えており、前記エンジンが稼働している場合、前記発音指示部は前記存在音を停止又は減衰させることを特徴とする。
上記目的を達成する車両用発音装置は、上記発明において、前記存在音を手動により強制停止するスイッチ手段を備えており、前記発音指示部は、前記車両の車速が所定の解除基準値を超えた際に、前記スイッチ手段による強制停止状態を解除することを特徴とする。
上記目的を達成する車両用発音装置は、上記発明において、前記車両のOBD(On-board diagnostics)と接続するためのコネクタ手段を備えており、前記車速検知部は、前記OBDからの情報に基づいて前記車両の走行状態を検知することを特徴とする。
本発明によれば、車速が基準値以下の場合は存在音を発生させることで、歩行者等に注意を喚起できると共に、車速が基準値を超えた定常走行中は存在音を停止又は減衰させることで、電気自動車等の本来の静粛性を確保するようにし、安全性と静粛性を合理的に両立させることが可能となる。
本発明の実施形態に係る車両用発音装置の全体構成を示すブロック図 同車両用発音装置の発音制御手段の機能構成を示すブロック図 同発音制御手段におけるボリューム処理部の制御仕様を示すグラフ 同発音制御手段におけるボリューム処理部の制御仕様を示すグラフ 同車両用発音装置の存在音の制御事例を示すグラフ 同車両用発音装置の動作条件を一覧で示す表図 同発音制御手段におけるボリューム処理部の他の制御仕様を示すグラフ
以下、本発明の実施の形態を添付図面を参照して説明する。
図1には、本実施形態に係る車両用発音装置1の全体構成が示されている。この車両用発音装置1は、電動モータMとエンジンEの双方を動力源としてタイヤTを駆動するいわゆるハイブリッド車両に設置され、車外に存在音を発して車両の存在を周囲に知らしめるものである。
具体的に、この車両用発音装置1は、車両の存在音を車外に発するスピーカ手段10と、このスピーカ手段10から発する存在音を制御する発音制御手段20と、この存在音を手動により強制停止するスイッチ手段60と、装置の稼働状態を光で伝達するLED照明70と、車両側のOBD(On-board diagnostics)インターフェース55と接続するためのコネクタ手段50を備える。このOBDインターフェース55は、一般的に、車両が故障と診断された場合、専用の機械を接続することで故障コードを読み出し、故障箇所をすぐに特定するためのインターフェースであり、電源としても機能させることができる。従って、このOBDインターフェース55からは様々な車両情報が取得できると同時に、稼働用の電力を取得できる。例えば、このOBDインターフェース55を利用すれば、車速、エンジンEの回転数、アクセル開度、ミーションにおけるリバースギヤ状態のオン・オフ、ニュートラル状態のオン・オフ、パーキング状態のオン・オフ、ブレーキのオン・オフ、メイン電源のオン・オフ、イグニッションのオン・オフなどの情報が得られる。なお、スピーカ手段10は、車両の室内と室外を仕切る境界80の外側に配置され、発音制御手段20、コネクタ手段50は境界80の内側に配置される。
スピーカ手段10は、OBDインターフェース55から供給される電源を利用して稼働しており、これを駆動源にして存在音を発する。このスピーカ手段10が発する存在音は、エンジンEの走行音、ノイズ的な音、タイヤTの路面接地音などのような、車両の存在自体を周囲の歩行者が認識し易い音を、録音したり、人工的に作成したりすることで生成したものである。従って、一般的に定常音となる。この存在音を人工的に作成する場合は、ピンクノイズやホワイトノイズを利用することもできる。従って、この存在音は、運転手の操作によって一時的に発するクラクションのような衝撃音と異なる概念である。また、存在音として、定常音に加えて、言語による音声メッセージや音楽などを更に含めたり、必要に応じて切り替えたりしても良い。これらの音の情報は、発音制御手段20の特に図示しないメモリに格納される。なお、OBDインターフェース55の電源を利用できない場合、例えば図1の点線で示されるように、スピーカ手段1を車両用のバッテリー90に接続してバッテリー9を駆動源とすることもできる。この場合、スピーカ手段1を介して発音制御手段20側にバッテリー9の電力を供給することも好ましい。
LED照明70は、車両用発音装置1の動作状況を利用者に伝えるものであり、メイン電源がオフの場合は消灯しており、外部から電源が供給されてメイン電源がオンになると点灯する。また、存在音を発しているときは点滅するようになっている。
発音制御手段20は、CPUやメモリ、電源回路などを内部に備えており、メモリに格納されている所定のプログラムがCPUで実行されることで様々な機能を実現する。スイッチ手段60は、発音制御手段20に接続されており、車両の搭乗者のスイッチ操作によって、存在音の強制停止を発音制御手段20に指示するものである。なお、ここでは、スイッチ手段60が、発音制御手段20と一体的に設けられる場合を示しているが、配線等を介して発音制御手段20から離れた場所にスイッチ手段60を設けるようにしても良い。
図2には、この発音制御手段20の機能構成ブロックが示されている。この発音制御手段20は、車速検知部22と、発音指示部24と、ボリューム処理部26と、アクセル開度検知部28、稼働検知部30と、エンジン検知部32を備える。
車速検知部22は、OBDの車速情報を利用して車両の走行状態を検知する。アクセル開度検知部28は、OBDのアクセル開度情報を利用して、車両のアクセル開度を検知する。稼働検知部30は、OBDのメイン電源のオン・オフ情報を利用して、車両のメイン電源のオン・オフ状態を検知する。エンジン検知部32は、OBDのエンジンEの回転数情報を利用して、エンジンEの稼働状態を検知する。なお、ここではOBDの情報を利用する場合を示しているが、各種装置と個々に接続して情報を取得しても良い。
発音指示部24は、車速検知部22の情報を利用して車両が少なくとも走行状態にあるか否かを判定し、走行状態の場合は存在音を発するようスピーカ手段10に指示する。また、この発音指示部24は、車両の車速が所定の基準値(ここでは20km/h)を超えた場合に、存在音を停止するようにスピーカ手段10に指示する。
ボリューム処理部26は、車速検知部22の情報を利用し、車速の増加に連動して存在音の音量を減衰させる。具体的には、図3の実線Aに示されるように、車速が0km/hの時は45db(A)、車速が20km/hの時は5db(A)となるよう、車速の増加に反比例させて存在音の音量を減衰させる。電気自動車やハイブリッド車などの車両であっても、車速が増加すると、タイヤTによる接地音が増大するため、この接地音の増大分に対応させて存在音を減衰させる。この結果、車両の周囲に伝達される総合的なノイズ音量を安定させることができる。なお、ここでは反比例させる場合を示しているが、例えば図3の点線Bのように、制御速度範囲内における低速度領域では音量の減衰量を小さくし、高速度領域では減衰量を増大させるようにしても良い。また、図3の点線Cのように、制御速度範囲内における低速度領域では音量の減衰量を大きくし、高速度領域では減衰量を小さくしても良い。
さらにボリューム処理部26は、アクセル開度検知部28が検出したアクセル開度に連動させて、存在音の音量を増減させる。本実施形態では、図4の実線D1に示されるように、アクセル開度の単位時間当たりの変化量(アクセル開度の変位速度)に連動させて音量を増減させる。この実線D1では、アクセル開度だけに限定して説明すると、アクセルを踏み込んだ動作に限定して存在音を付加し、アクセルの位置を固定した場合又はアクセルを緩めた場合は存在音を付加しないようにしている。この結果、例えば20%/msecの早さでアクセルを素早く踏み込んだ場合10dB(A)の存在音を付加させる。一方、0%/msecでアクセルを固定した場合や、−20%/msecの早さでアクセルを素早くゆるめた場合は、存在音の音量を0dB(A)とする(付加しない)。しかし、図4の点線D2のように、アクセルを緩めた際も、そのマイナス側の変位速度に基づいて存在音を付加してもよい。結果として、ボリューム処理部26は、図3で示した車速に基づく音量と、図4で示したアクセル開度に基づく音量を重畳(和算)した総合音量を最終的な音量とする。
更に、この発音指示部24は、エンジンEが稼働している間は存在音を停止させる。ハイブリッド車両の場合、燃料消費量を抑制するため、エンジンEは走行中に停止・稼働を繰り返す場合が多い。エンジンEが稼働している場合は、エンジンEの音が外部に発せられるので、この音だけで周囲の歩行者は車両の存在を認知できる。従って、エンジンEが稼働している間は、存在音を発する必要が無いので存在音を停止させる。この結果、車両から外部に発せされる音が不必要に増大することを回避できるので、電気又はハイブリッド車両の本来の静粛性を活かすことができる。
図5(A)には、鎖線Gに示されようなアクセル開度の変位速度によって、実線Hに示されるように車両の車速が変化した走行状態が示されている。なお、図5(A)の区間Pは、エンジンEが稼働している時間帯を意味している。このような走行状態において、この車両用発音装置1は、図5(B)に示されるような発音制御を行う。図5(B)の実線Jは、車速の変化に基づいて算出される音量であり。鎖線Kは、アクセル開度の変位速度に基づいて算出される音量である。ボリューム処理部26は、これらの実線Jと鎖線Kを重畳させた音量となる存在音を決定し、スピーカ手段10から発音させる。なお、既に述べたように、エンジンEが稼働している区間Pと、車速が20km/hを超えた区間は存在音を停止する。
図2に戻って、発音指示部24は、車速がゼロであっても存在音を発するように指示する。車両が発進する前から、周囲の歩行者に車両の存在を知らせる必要があるからである。具体的に本実施形態では、R(リバースレンジ)がOFF、P(パーキングレンジ)がOFF、N(ニュートラル)がOFF、ブレーキがONとなる場合を判断して、存在音を発するようにしている。この状態は、発進するためにD(ドライブレンジ)をONにしているが、何らかの理由でブレーキを踏んで停止している場合を意味しているので、その後に車両を発進させる可能性が高い。従って、この条件で予め存在音を発しておくと、発進前に周囲の歩行者に車両の存在を知らせることができる。逆説すると、発音指示部24は、P(パーキングレンジ)がONの場合や、N(ニュートラル)がONの場合は存在音を停止する。なお、R(リバースレンジ)がONの場合は、後進中であるので常に存在音を発するようにする。
一方、この発音指示部24は、R(リバースレンジ)がOFF、P(パーキングレンジ)がOFF、N(ニュートラル)がOFF、ブレーキがONとなる場合(発進準備状態)となっていても、ブレーキを踏んだまま車速がゼロとなる状態が所定時間(例えば20秒以上)に亘って継続した場合、存在音を停止させる。例えば、信号待ちや渋滞などで長時間停車している場合は、周囲の歩行者に車両の存在を常に知らせる必要性が低いため、存在音を停止して車両本来の静粛性を優先させる。しかし、これらの条件で存在音を停止した場合であっても、ブレーキをOFF(開放)にした瞬間に存在音が復帰するようになっている。なお、ここではブレーキのOFF情報を利用して存在音を復帰させているが、アクセルを踏んだ瞬間又は車速が0km/hより大きくなった瞬間を検知して復帰させても良い。
既に述べたように、スイッチ手段60を利用すれば、存在音を手動により強制停止することができるが、発音指示部24は、車両の車速が所定の解除基準値を超えた際にこの強制停止状態を解除する。この解除基準値は、例えば、存在音を停止するための基準車速を上限とした範囲内で適宜設定すれば良く、本実施形態では0km/hより大きく20km/h以下の範囲内で設定すれば良い。例えば、解除基準値を20km/hに設定すれば、車速が20km/hを超えたときに強制停止状態が解除される。また例えば、解除基準値を5km/hに設定すれば、車速が5km/hを超えた際に強制停止状態が解除される。深夜において、自宅の駐車場に車両を駐車する際、存在音によって近隣居住者に迷惑をかけてしまう場合がある。この場合、運転者の判断に基づいて、スイッチ手段60を利用して存在音を強制的に停止させ、かつ解除基準値を超えない速度で車両を走行させることで安全性を確保する。勿論、本体電源がOFFとなり、次回の電源ON時にはこの強制停止状態も自動的に解除される。
図6には、この車両用発音装置1の動作条件一覧が示されている。なお、図表中の「−」は、判定不要であることを意味している。判定区分No.1では、メインスイッチ(イグニッション)がOFFであることから、存在音も停止している。判定区分No.2では、P(パーキングレンジ)がONになっていることから、車両が停止していると判断できるので、存在音を停止する。判定区分No.3では、N(ニュートラルレンジ)がONになっていることから、車両が停止していると判断し、存在音を停止する。判定区分No.4では、D(ドライブレンジ)がONで、且つブレーキもONになっていることから、発進準備中であると判断し、存在音の発音を開始する。一方、判定区分No.5では、D(ドライブレンジ)がONで、且つブレーキもONになっているが、車速ゼロの時間が20秒以上継続しているので、存在音の発音を停止する。
判定区分No.6では、時速20km/h以下の低速前進中であることから存在音を発音し、判定区分No.7では、エンジンEが稼働しているので、車速やトランスミッションの状態に拘わらず存在音を停止する。判定区分No.8では、車速が20km/hを超える高速前進中であることから存在音を停止して、タイヤの接地音で歩行者に存在を伝えるようにする。判定区分No.9では、後進動作を行っているので、存在音を発音する。
以上、本実施形態の車両用発音装置1によれば、車両が少なくとも走行状態にある場合に存在音を発することができるので、電動モータMを駆動源に利用した車両であっても、周囲の歩行者等に対して車両の存在を知らせることが出来る。また、車両の車速が所定の基準値(例えば20km/h)を超えた定常走行時は、存在音を自動的に停止しているので、タイヤの接地音を含めた騒音が過渡に大きくならないで済む。この結果、騒音公害等を抑制することが出来、また、搭乗者にとっても電気自動車の静粛性というメリットを充分に享受出来る。
とりわけ車両用発音装置1によれば、ボリューム処理部26が車速の増加に連動して存在音の音量を減衰させることから、車速の増加に対応して大きくなるタイヤ接地音を有効活用することが可能となり、車両から外部に発する総合音を安定させることが出来る。即ち、タイヤの接地音の増減を加味して、車両用発音装置1の存在音を制御することで、車両の存在を周囲に知らせるための必要最小限の音量を設定できる。なお、この場合、タイヤ接地音等を計測する騒音センサーを備えるようにして、その騒音の増加分だけ、存在音を減衰させるようにすることも好ましい。例えば、砂利道等の走行の場合は、タイヤの接地音が大きくなるので、存在音の音量を極めて小さく減衰させることもできる。
更にこの車両用発音装置1によれば、アクセル開度に連動した存在音の音量の増減を、車速に応じた音量の増減に重畳させている。この結果、車速に連動させて存在音の均一化を図りながらも、運転者のアクセルワークによって存在音を増減できる。運転者にとっては、周囲の歩行者に対してアクセルワークを利用して車両の存在を伝えることも可能になる。また、走行中において、運転者自身もエンジン自動車のような運転感覚を得ることが出来る。特に本実施形態では、アクセル開度の変位速度の増減に連動して存在音の音量を増減させているので、アクセルワーク(動作)のみを抽出して音量を増減させることができる。
なお、例えば図7に示されるように、アクセル開度そのものに対応させて存在音の音量を増減させ、これを車速連動分に重ね合わせるようにしてもよい。この場合、線Fに示されるように、アクセル開度の増減に比例させても良く、また線Gに示されるように、その増減比率を適宜変更することもできる。
また、車両用発音装置1によれば、車速がゼロであっても存在音を発するようになっている。具体的には、判定区分No.4のように前進準備の段階において自動的に存在音を発しているので、発進前に周囲の歩行者に車両の存在を伝えることが出来る。一方で、車速がゼロとなる状態が所定時間に亘って継続した場合は、存在音を停止させるので、不必要に、長い時間に亘って存在音を発することを抑制できる。
更に本実施形態では、エンジンEが稼働(回転)している場合、エンジンEからエンジン音が発声していることから、車両用発音装置1による存在音を停止させる。これにより、この存在音とエンジン音が重複して、車両から発せられる音が大きくなりすぎることを抑制できる。
また、静粛性が要求される場所では、スイッチ手段60によって存在音を強制停止することができるので、運転者の判断により、周囲の状況に柔軟に適応できる。この強制停止状態は、車両が所定の解除条件を満たした際に自動的に解除されるようになっているので、安全性と静粛性を両立させることが可能となる。
更にこの車両用発音装置1は、コネクタ手段50によってOBDインターフェース55に接続され、OBDから様々な情報を取得している。この結果、既存車両に対して、この車両用発音装置1を後付けする際に、接続作業を簡便化できる。
以上、本実施形態では、例えば、(1)車両の車速が所定の基準値を超えた場合、(2)車速がゼロとなる状態が所定時間に亘って継続した場合、(3)エンジンEが稼働した場合等において、存在音を停止する場合を例示したが、本発明は停止させる場合に限定されず、存在音を減衰させるようにしても良い。
また本実施形態では、車速やアクセル開度の状態に応じて、存在音の音量を増減させる場合を示したが、本発明はこれに限定されず、これらの状態に応じて、存在音の周波数ピッチを増減させて音質を制御することも好ましい。また、音量と周波数の双方を同時に制御しても良い。
更に本実施形態では、車両が、電動モータMに加えてエンジンEによって走行可能なハイブリッド車両である場合を示したが、本発明はこれに限定されず、電動モータMのみによって走行する、いわゆる電気自動車や燃料電池自動車にも適用することができる。
尚、本発明の車両用発音装置は、上記した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
本発明の車両用発音装置は、電動モータを利用して走行可能なトラック、バスを含めた様々な車両に適用することができる。
1 車両用発音装置
10 スピーカ手段
20 発音制御手段
22 車速検知部
24 発音指示部
26 ボリューム処理部
28 アクセル開度検知部
30 稼働検知部30
32 エンジン検知部
50 コネクタ手段
60 スイッチ手段

Claims (9)

  1. 電動モータを動力源として走行する車両に設置され、車外に音声を発して当該車両の存在を周囲に知らしめる車両用発音装置であって、
    前記車両の存在音を車外に発するスピーカ手段と、
    前記スピーカ手段から発する前記存在音を制御する発音制御手段と、を備え、
    前記発音制御手段は、
    前記車両の走行状態を検知する車速検知部と、
    前記車両が少なくとも走行状態にある場合、前記存在音を発するよう前記スピーカ手段に指示すると共に、前記車両の車速が所定の基準値を超えた場合に、前記存在音の停止又は減衰を指示する発音指示部と、を有することを特徴とする車両用発音装置。
  2. 前記発音制御手段は、
    前記車速の増加に連動して前記存在音の音量を減衰させるボリューム処理部を有することを特徴とする請求項1記載の車両用発音装置。
  3. 前記発音制御手段は、前記車両のアクセル開度を検知するアクセル開度検知部を備えており、
    前記ボリューム処理部は、前記アクセル開度に連動した前記音量の増減を、前記車速に応じた前記音量の増減に重畳させることを特徴とする請求項2に記載の車両用発音装置。
  4. 前記ボリューム処理部は、前記アクセル開度の変位速度の増減に連動して前記音量を増減させることを特徴とする請求項3に記載の車両用発音装置。
  5. 前記発音指示部は、車速がゼロであっても前記存在音を発するように指示することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の車両用発音装置。
  6. 前記発音指示部は、車速がゼロとなる状態が所定時間に亘って継続した場合に前記存在音を停止又は減衰させることを特徴とする請求項5に記載の車両用発音装置。
  7. 前記車両が、前記電動モータに加えてエンジンによって走行可能なハイブリッド車両である場合において、
    前記発音制御手段は、前記エンジンの稼働状態を検知するエンジン検知部を備えており、
    前記エンジンが稼働している場合、前記発音指示部は前記存在音を停止又は減衰させることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の車両用発音装置。
  8. 前記存在音を手動により強制停止するスイッチ手段を備えており、
    前記発音指示部は、前記車両の車速が所定の解除基準値を超えた際に、前記スイッチ手段による強制停止状態を解除することを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の車両用発音装置。
  9. 前記車両のOBD(On-board diagnostics)と接続するためのコネクタ手段を備えており、
    前記車速検知部は、前記OBDからの情報に基づいて前記車両の走行状態を検知することを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の車両用発音装置。
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