JP2011180009A - 位置センサ及び位置検出方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ホール素子用磁石と外部磁力源が併存している場合に、外部磁力源の磁力の影響を除去して位置検出の誤差を少なくする。
【解決手段】VCMに適用される位置センサは、コイル部14に取り付けられたホール素子用磁石9と、磁気回路部11のホール素子用磁石9に対面する位置に取り付けられたホール素子1〜nと、磁気回路部11のホール素子1〜nに対してコイル部14の中心軸Lから等距離になる対称位置に取り付けられたホール素子1’〜n’とを有する。ホール素子用磁石9の位置P’は、ホール素子1〜nの出力電圧V〜V、ホール素子1’〜n’の出力電圧をV’〜V’とすると、P’=F(V−V’,V−V’,・・・,V−V’)より求まる。
【選択図】図1

Description

この発明は、アクチュエータに適用するための、ホール素子を用いた位置センサ及び位置検出方法に関するものである。
ホール素子は、磁界(磁気量)を電気信号に変換して出力する磁電変換素子として知られ、磁束密度に比例した電圧を出力する。ホール素子と磁石等との位置関係が変化することで、ホール素子を通過する磁束密度が変化することを利用して、従来より位置センサとして用いられている。
図7は、従来の、ホール素子1を利用した位置センサの構成を示す説明図であり、グラフの縦軸は磁束密度、横軸はホール素子用磁石9の移動量を示す。ただし、磁束密度とホール素子1の出力とは比例するため、グラフの縦軸はホール素子1の出力値と読み替えることもできる。ゼロ磁場付近は磁束密度と移動量の比例関係がリニアになるため、この付近で位置検出を行う。
さらに、ホール素子を複数使用することにより、広い磁石移動量を検出可能な位置センサも提案されている(例えば、特許文献1参照)。図8は、従来の、複数のホール素子1A,1Bを利用した位置センサの構成を示す説明図であり、グラフの縦軸は磁束密度、横軸はホール素子用磁石9の移動量を示す。ホール素子1A,1Bの各出力値V,Vに対して(V−V)/(V+V)の演算を行うことにより広範囲でリニアになるので、広い範囲において位置検出を行うことができる。
このような位置センサは、ボイスコイルモータ(以下、VCM)等を用いたアクチュエータの位置センサとして使用される場合がある。図9は、ホール素子1A,1Bを位置センサに用いて、この位置センサとVCMとから構成したアクチュエータ10の例を示す断面図である。VCMは、VCM磁石12及びヨーク13からなる磁気回路部11と、導線15がボビン16等に巻回されたコイル部14とから構成され、磁気回路部11及びコイル部14のどちらか一方が他方に対して可動する。図9では、磁気回路部11を固定子、コイル部14を可動子とし、さらにコイル部14にボールスプライン軸18を連結して、直動ガイド17内をスプライン軸18がコイル部14と一体に可動する。また、ホール素子1A,1Bは固定子側に、ホール素子用磁石9は可動子側に取り付けた例である。図9に示す以外の固定子と可動子の組み合わせは、図10に示す。
コイル部14が可動すると、コイル部14の一端側に取り付けられたホール素子用磁石9も一体に移動するため、固定子である磁気回路に取り付けられたホール素子1A,1Bの出力電圧V,Vを用いて、ホール素子用磁石9の位置P、すなわち可動子の位置を特許文献1にならって下式(1)より算出することができる。
P=G(V−V)/(V+V) (1)
ここで、Gは出力電圧から位置への変換係数である。
特開2004−348173号公報
VCMの発生する磁力には、磁気回路を構成するVCM磁石12が発生する磁力と、コイル部14に電流を流したことにより発生する磁力の2つがある。そのため、ホール素子1A,1Bは、ホール素子用磁石9からの磁力のみでなく、外部磁力源であるVCM磁石12及びコイル部14からの磁力の影響を受けてしまい、ホール素子用磁石9のみの磁力を受けている場合の出力電圧とは異なる電圧を出力することとなる。その結果、図9に示す位置センサの特性(位置と出力との関係の特性)は、VCMを含まない(例えば図7及び図8に示すような)構成の位置センサの特性と異なってしまう。さらに、ホール素子用磁石9以外の外部磁力源の磁力の大きさが常時変動する場合(例えば、コイル部14に流す電流が時間的に常時変動する場合)には、外部磁力源の影響を静的に補正することは困難であり、時間と共に変化する誤差の要因となる。
ここで、位置センサに対する外部磁力源の影響を、図9のVCMを用いたアクチュエータ10を例に説明する。
(A)VCM磁石12の影響
位置センサ単体の特性を測定する場合には、アクチュエータ10から位置センサを取り外して測定を行うほうが通常は簡便であり、そのため、VCMに適用される位置センサであっても、図8に示すようにホール素子1A,1Bとホール素子用磁石9の構成のみで位置と出力電圧の関係が校正される場合が多い。しかしながら、位置センサの特性を取得してから図9に示すようにアクチュエータ10に位置センサを取り付けた後では、ホール素子1A,1BはVCM磁石12からの距離に応じた磁力の影響を受けることになる。その結果、ホール素子1A,1Bとホール素子用磁石9のみで校正された関係とは異なる特性となってしまう。
なお、ホール素子1A,1Bと磁気回路部11が共に可動する場合又は共に固定の場合には、ホール素子1A,1BとVCM磁石12の位置関係は一定であり、磁力も一定であるため、ホール素子1A,1Bの出力電圧の変化は一定オフセットとして現れる。
他方、ホール素子1A,1Bと磁気回路部11の一方が可動し、他方が固定の場合には、ホール素子1A,1Bに到達するVCM磁石12の磁力は可動中の位置関係により異なり、磁力も変動するため、ホール素子1A,1Bの出力電圧の変化は、位置の関数として現れることになる。
(B)コイル部14の影響
コイル部14の導線15に電流を流すと、コイル電流により磁力が発生する。この磁力は、流した電流に比例するため、ホール素子1A,1Bへの影響はこの電流の大きさに応じて変化する。
VCMをサーボ制御している場合には、コイル電流が時間と共に常時変動しているため、磁力の大きさ及び方向も時間と共に常時変動する。そのため、ホール素子1A,1Bの出力電圧に含まれる誤差が時間と共に変化する要因となる。さらに、上記(A)と同様に、ホール素子1A,1Bとコイル部14の可動/固定の組み合わせにより、誤差要因が位置の関数ともなる。
図11は、VCMを用いたアクチュエータ10において、コイル部14通電時と非通電時の位置センサ特性の差を示すグラフ(ホール素子、ホール素子用磁石をある位置関係にした場合の実測値)である。図11において、縦軸は可動するホール素子用磁石9の実際の位置を示し、横軸は位置センサが検出した位置Pを示す。また、実線は非通電時、□プロットは正方向の通電時、△プロットは負方向の通電時の位置Pを示す。グラフより、実線で示す非通電時の曲線に、通電時の位置P(□、△)が一致していないことが分かる。このずれが位置検出の誤差となる。
図12は、図11に示す結果を位置の誤差としてプロットし直した、コイル部14通電時と非通電時で比較した位置検出の誤差を示すグラフである。図12において、縦軸は位置Pの非通電時と通電時の誤差を示し、横軸は実際の位置を示す。また、◇プロットは非通電時と正方向の通電時の誤差、□プロットは非通電時と負方向の通電時の誤差を示す。
なお、サーボ制御を行っている際には、電流の大きさ及び方向が常時変動するため、図12の縦軸に現れる誤差の大きさは実際の位置に対して一定ではない。
以上のように、VCM等を用いたアクチュエータにおいて、ホール素子を位置センサとして利用する際に、VCM等が発生する磁力がホール素子の出力電圧に影響を与えてしまい、結果として位置検出の誤差として現れるという課題があった。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、ホール素子用磁石と外部磁力源が併存している場合に、外部磁力源の磁力の影響を除去して位置検出の誤差を少なくすることを目的とする。
この発明の請求項1に係る位置センサは、固定子又は可動子のどちらか一方に取り付けられた磁気検知素子用磁石と、固定子又は可動子の他方に取り付けられた1つ以上の磁気検知素子と、磁気検知素子が取り付けられた固定子又は可動子のどちらか一方の、磁気検知素子に対してアクチュエータの電磁力発生源からの磁力のうちの素子感度方向成分が等しい位置に取り付けられた、磁気検知素子と同数の参照用磁気検知素子と、磁気検知素子及び参照用磁気検知素子が出力する電圧値を取得する出力電圧変換部と、磁気検知素子の電圧値と当該磁気検知素子の対称位置に取り付けられた参照用磁気検知素子の電圧値の差に基づいて磁気検知素子用磁石の位置を算出する位置演算部とを備える。
この発明の請求項2に係る位置センサは、円筒型ボイスコイル又は円筒型ボイスコイル駆動用磁石のどちらか一方に取り付けられた磁気検知素子用磁石と、円筒型ボイスコイル又は円筒型ボイスコイル駆動用磁石の他方の、磁気検知素子用磁石に対面する位置に取り付けられた1つ以上の磁気検知素子と、磁気検知素子が取り付けられた円筒型ボイスコイル又は円筒型ボイスコイル駆動用磁石のどちらか一方の、磁気検知素子に対して円筒用ボイスコイルの中心軸から等距離になる対称位置に取り付けられた、磁気検知素子と同数の参照用磁気検知素子と、磁気検知素子及び参照用磁気検知素子が出力する電圧値を取得する出力電圧変換部と、磁気検知素子の電圧値と当該磁気検知素子の対称位置に取り付けられた参照用磁気検知素子の電圧値の差に基づいて磁気検知素子用磁石の位置を算出する位置演算部とを備えるものである。
この発明の請求項3に係る位置センサは、磁気検知素子にホール素子を用いるようにしたものである。
この発明の請求項4に係る位置センサは、磁気検知素子にMR素子を用いるようにしたものである。
この発明の請求項5及び請求項6に係る位置検出方法は、磁気検知素子及び参照用磁気検知素子が出力する電圧値を取得する出力電圧変換ステップと、磁気検知素子の電圧値と当該磁気検知素子の対称位置に取り付けられた参照用磁気検知素子の電圧値の差に基づいて磁気検知素子用磁石の位置を算出する位置演算ステップとを備えるものである。
この発明の請求項1,3,4又は請求項5によれば、磁気検知素子の電圧値と、当該磁気検知素子に対してアクチュエータの電磁力発生源からの磁力のうちの素子感度方向成分が等しい位置に取り付けられた参照用磁気検知素子の電圧値の差に基づいて磁気検知素子用磁石の位置を算出するようにしたので、磁気検知素子用磁石と電磁力発生源が併存している場合に、電磁力発生源の磁力の影響を除去して位置検出の誤差を少なくすることができる。
この発明の請求項2,3,4又は請求項6によれば、磁気検知素子の電圧値と、当該磁気検知素子に対してボイスコイルの中心軸から等距離になる対称位置に取り付けられた参照用磁気検知素子の電圧値の差に基づいて磁気検知素子用磁石の位置を算出するようにしたので、磁気検知素子用磁石とボイスコイルが併存している場合に、ボイスコイルに発生する磁力の影響を除去して位置検出の誤差を少なくすることができる。
この発明の実施の形態1に係るVCM及び位置センサを用いたアクチュエータ10の構成を示す断面図である。 実施の形態1に係る位置センサが備える演算装置20の構成を示すブロック図である。 実施の形態1に係るアクチュエータ10において、4個のホール素子1A〜1Dを有する位置センサの構成例を示す断面図である。 図3に示すアクチュエータ10の各磁力源から発生する磁束線及び磁束密度を示す概念図である。 図3に示すアクチュエータ10のコイル部14通電時と非通電時における位置センサ特性の差を示すグラフである。 図5に示す結果に基づく、コイル部14通電時と非通電時で比較した位置検出の誤差を示すグラフである。 従来の、ホール素子を利用した位置センサの構成を示す説明図である。 従来の、複数のホール素子を利用した位置センサの構成を示す説明図である。 図8に示す位置センサを備えるアクチュエータ10の構成を示す断面図である。 VCMにおいて、固定子と可動子の組み合わせ例を示す図である。 図9に示すVCMを用いたアクチュエータ10のコイル部14通電時と非通電時における位置センサ特性の差を示すグラフである。 図11に示す結果に基づく、コイル部14通電時と非通電時で比較した位置検出の誤差を示すグラフである。
実施の形態1.
実施の形態1では、ホール素子とホール素子用磁石から構成される位置センサの適用例として、先立って説明したアクチュエータ10を用いる。図1に、この発明の実施の形態1に係るVCM及び位置センサを用いたアクチュエータ10の構成を示す断面図を示し、図10と同一又は相当の部分については同一の符号を付し説明を省略する。
図1に示すアクチュエータ10では、ホール素子用磁石(磁気検知素子用磁石)9の近傍にホール素子(磁気検知素子)1〜n(ここで、n≧1)を配置し、さらに、これらホール素子1〜nに対してコイル部14の中心軸Lからの距離が等しい対称位置にホール素子(参照用磁気検知素子)1’〜n’を配置する。
図2は、この発明の実施の形態1に係る位置センサが備える演算装置20の構成を示すブロック図である。演算装置20は、ホール素子1〜n,1’〜n’から出力される電気信号(出力電圧)を取得してデジタル信号に変換する出力電圧変換部21と、各ホール素子1〜n,1’〜n’の電圧値からホール素子用磁石9の位置を算出する位置演算部22と、算出した位置を外部出力する位置出力部23とから構成される。
なお、位置センサは、ホール素子1〜n,1’〜n’と、ホール素子用磁石9と、演算装置20とから構成される。
演算装置20において、先ず出力電圧変換部21が、ホール素子1〜nの出力電圧V〜Vと、ホール素子1’〜n’の出力電圧をV’〜V’とをそれぞれ取得する。
ホール素子用磁石9の位置Pは、下式(2)より、ホール素子1〜nの出力電圧V〜Vの関数Fで表される。しかし、この位置Pには、上述したようなVCMの磁力の影響に起因した誤差が含まれる。
P=F(V,V,・・・,V) (2)
そこで、位置演算部22は下式(3)の演算を行って、VCMの磁力の影響をキャンセルしたホール素子用磁石9の位置P’を算出する(詳細は後述する)。位置出力部23は、演算により求めた位置P’を外部出力する。
P’=F(V−V’,V−V’,・・・,V−V’) (3)
図1に示す位置センサの具体的な構成例として、図3に4個のホール素子1A〜1Dを有する位置センサを示す。ホール素子1A,1Bはホール素子用磁石9の近傍に配置されている。ホール素子1Cは、ホール素子1Aに対してコイル部14の中心軸Lからの距離が等しい位置に配置され、ホール素子1Dは、ホール素子1Bに対して中心軸Lからの距離が等しい位置に配置される。
なお、位置センサは、図3に示すホール素子1A〜1D及びホール素子用磁石9と、図2に示す演算装置20とから構成される。図3に示すホール素子1A,1B,1C,1Dは、それぞれ、図1に示すホール素子1,2,1’,2’(即ち、n=2)に相当する。
出力電圧変換部21は、ホール素子1A〜1Dの出力電圧V〜Vを取得する。ホール素子用磁石9の位置Pは、上式(1)により算出されるが、この位置Pには上述したようなVCMの磁力の影響に起因した誤差が含まれる。そこで、位置演算部22は、下式(4)の演算を行って、VCMの磁力の影響をキャンセルしたホール素子用磁石9の位置P’を算出する(詳細は後述する)。ただし、この演算式(4)は上式(1)において外部磁力をキャンセルした場合の例であるが、本発明では後述の原理により他の演算方式でも同様にVCMの磁力をキャンセルすることが可能であることを付け加えておく。
P’=G(VAC−VBD)/(VAC+VBD
=G{(V−V)−(V−V)}/{(V−V)+(V−V)} (4)
なお、図1及び図3の構成例では磁気回路部11とホール素子1〜n,1’〜n’,1A〜1Dを固定させ、コイル部14とホール素子用磁石9を可動させるようにしたが、これに限定されるものではなく、図10に示す組み合わせ例のように、適宜、固定/可動を入れ替えてもよい。
次に、本実施の形態1に係る位置センサにおいて、外部磁力源の影響をキャンセルする原理を説明する。
図4は、図3に示すVCMの各磁力源から発生する磁束線S,C,Vと磁束密度を示す概念図である。なお、図4は概念図であり、各磁束線S,C,Vは正確ではない。
以下、ホール素子1A,1Cを中心に説明する。図4において、ホール素子用磁石9からの磁束S、コイル部14への通電により発生する磁束A、VCM磁石12からの磁束Vがそれぞれホール素子1A,1Cに到達し、各ホール素子1A,1Cが電気信号を出力する。このときのホール素子1A,1C位置での磁束密度はベクトルで表すことができる。
ホール素子1A位置の、ホール素子用磁石9による磁束密度ベクトルBs
=(bsx,bsy)
ホール素子1A位置の、コイル部14通電により発生する磁束密度ベクトルBc
=(bcx,bcy)
ホール素子1A位置の、VCM磁石12による磁束密度ベクトルBv
=(bvx,bvy)
ホール素子1A位置の、合成した磁束密度ベクトルB
=Bs+Bc+Bv
ホール素子1C位置の、ホール素子用磁石9による磁束密度ベクトルBs
=(bsx,bsy)
ホール素子1C位置の、コイル部14通電により発生する磁束密度ベクトルBc
=(bcx,bcy)
ホール素子1C位置の、VCM磁石12による磁束密度ベクトルBv
=(bvx,bvy)
ホール素子1C位置の、合成した磁束密度ベクトルB
=Bs+Bc+Bv
なお、ホール素子1B,1Dの磁束密度ベクトルB,Bについては、ホール素子1A,1Cの磁束密度ベクトルB,Bと同様に表すことができるため、説明及び図4での図示を省略する。
ホール素子は表面から裏面に貫通する向きの磁束密度[mT]に比例した電圧を発生及び出力するので、出力電圧変換部21がホール素子1A,1Cから取得する出力電圧V,Vは、下式(5)で表すことができる。
=K(bsy+bcy+bvy) (5)
=K(bsy+bcy+bvy)
ここで、K[V/mT]は電圧と磁束密度の変換係数である。
出力電圧V,Vの電圧差VACは下式(6)のように表現できる。また、ホール素子1A,1Cは中心軸Lから等距離に配置しているため、下式(7),(8)の関係が成り立つ。従って、式(7),(8)を式(6)に代入すると電圧差VACは下式(9)となる。
AC=V−V
=K(bsy+bcy+bvy)−K(bsy+bcy+bvy) (6)
bvy=bcy (7)
bvy=bcy (8)
AC=K(bsy−bsy) (9)
また、ホール素子用磁石9とホール素子1A,1Cの距離関係から、下式(10)が成り立つため、上式(9)は下式(11)となる。
|bsy|≫|bsy| (10)
AC=K・bsy(1−bsy/bsy)≒K・bsy (11)
同様に、出力電圧V,Vの電圧差VBDについても、下式(12)が得られる。
BD=K・(bsy−bsy)≒K・bsy (12)
以上より、X軸方向に同一位置に配置され、Y軸方向に等距離に配置された2つのホール素子1A,1C(又はホール素子1B,1D)の出力電圧の差を演算することにより、外部磁力源であるVCM磁石12の磁力及びコイル部14通電時の磁力の影響をキャンセルできる。即ち、図1に示す位置センサの場合、ホール素子用磁石9の位置Pがホール素子1〜nの出力電圧V〜Vの関数Fで表されるとき(上式(2))、ホール素子1’〜n’の出力電圧をV’〜V’とすると、上式(3)の演算を行うことでVCMの磁力の影響をキャンセルした位置P’が得られる。
また、図3に示す位置センサの場合には、ホール素子用磁石9の位置Pはホール素子1A,1Bの出力電圧V,Vを用いて上式(1)より求まるが、ホール素子1C,1Dの出力電圧V,Vをさらに用いて上式(4)の演算を行うことでVCMの磁力の影響をキャンセルした位置P’が得られる。
図5は、図3に示すVCMを用いたアクチュエータ10において、コイル部14通電時と非通電時の位置センサ特性の差を示すグラフ(ホール素子、ホール素子用磁石をある位置関係にした場合の実測値)である。図5において、縦軸は可動するホール素子用磁石9の実際の位置を示し、横軸は演算装置20が式(4)より演算した位置P’を示す。また、実線は非通電時、□プロットは正方向の通電時、△プロットは負方向の通電時の位置P’を示す。図11のグラフと比較して、図5のグラフでは、実線で示す非通電時の曲線に、通電時の位置P’(□、△)がより一致していることが分かる。図11のグラフに比べて図5のグラフではずれが小さいため、位置検出の誤差量も大きく減少していることが分かる。
図6は、図5に示す結果を位置P’の誤差としてプロットし直した、コイル部14通電時と非通電時で比較した位置検出の誤差を示すグラフである。図6において、縦軸は位置P’の非通電時と通電時の誤差(シフト量)を示し、横軸は実際の位置を示す。また、◇プロットは非通電時と正方向の通電時の誤差、□プロットは非通電時と負方向の通電時の誤差を示す。このグラフからも明らかなように、位置P’は、VCMの磁力の影響がキャンセルされ、位置検出の誤差が少ない。
以上より、実施の形態1によれば、コイル部14と、磁気回路部11とからなるVCMの可動位置を検出する位置センサを、コイル部14に取り付けられたホール素子用磁石9と、磁気回路部11のホール素子用磁石9に対面する位置に取り付けられたホール素子1〜nと、磁気回路部11のホール素子1〜nに対してコイル部14の中心軸Lから等距離になる対称位置に取り付けられたホール素子1’〜n’と、ホール素子1〜n,1’〜n’の出力電圧を取得する出力電圧変換部21と、ホール素子1〜nの出力電圧とホール素子1’〜n’の出力電圧の差に基づいてホール素子用磁石9の位置P’を算出する位置演算部22と、位置P’を出力する位置出力部23とを備えるように構成した。このため、ホール素子用磁石9と外部磁力源であるVCM磁石12及びコイル部14が併存している場合に、VCM磁石12の磁力及びコイル部14通電時の磁力の影響を除去した位置P’を求めることができ、位置検出の誤差を低減することができる。
なお、上記実施の形態1では、ホール素子を用いたが、ホール素子に限定されるものではなく、磁界の強さを検出する磁気検知素子(例えばMR素子)を用いた位置センサであれば同様の手法を適用して、位置検出の誤差を低減することができる。
また、位置センサをVCMに適用してアクチュエータを構成したが、これに限定されるものではなく、外乱となる外部磁力源のある装置に位置センサを適用する場合であれば同様の手法を適用して、位置検出の誤差を低減することができる。また、位置センサは、図示例のような円筒型以外の形状のアクチュエータに適用してもよく、この場合には、磁気検知素子と参照用磁気検知素子とを、外部磁力源からの磁力のうちの素子感度方向成分が等しくなる位置に取り付ける。
1〜n,1A,1B ホール素子(磁気検知素子)
1’〜n’,1C,1D ホール素子(参照用磁気検知素子)
9 ホール素子用磁石(磁気検知素子用磁石)
10 アクチュエータ
11 磁気回路部(固定子)
12 VCM磁石
13 ヨーク
14 コイル部(可動子)
15 導線
16 ボビン
17 直動ガイド
18 スプライン軸
20 演算装置
21 出力電圧変換部
22 位置演算部
23 位置出力部

Claims (6)

  1. 固定子と、電磁力によって可動する可動子とからなるアクチュエータの可動位置を検出する位置センサにおいて、
    前記固定子又は前記可動子のどちらか一方に取り付けられた磁気検知素子用磁石と、
    前記固定子又は前記可動子の他方に取り付けられた1つ以上の磁気検知素子と、
    前記磁気検知素子が取り付けられた前記固定子又は前記可動子のどちらか一方の、前記磁気検知素子に対して前記アクチュエータの電磁力発生源からの磁力のうちの素子感度方向成分が等しい位置に取り付けられた、前記磁気検知素子と同数の参照用磁気検知素子と、
    前記磁気検知素子及び前記参照用磁気検知素子が出力する電圧値を取得する出力電圧変換部と、
    前記磁気検知素子の電圧値と当該磁気検知素子の対称位置に取り付けられた前記参照用磁気検知素子の電圧値の差に基づいて前記磁気検知素子用磁石の位置を算出する位置演算部とを備えることを特徴とする位置センサ。
  2. 円筒型ボイスコイルと、円筒型ボイスコイル駆動用磁石とからなるボイスコイルモータの可動位置を検出する位置センサにおいて、
    前記円筒型ボイスコイル又は前記円筒型ボイスコイル駆動用磁石のどちらか一方に取り付けられた磁気検知素子用磁石と、
    前記円筒型ボイスコイル又は前記円筒型ボイスコイル駆動用磁石の他方の、前記磁気検知素子用磁石に対面する位置に取り付けられた1つ以上の磁気検知素子と、
    前記磁気検知素子が取り付けられた前記円筒型ボイスコイル又は前記円筒型ボイスコイル駆動用磁石のどちらか一方の、前記磁気検知素子に対して前記円筒用ボイスコイルの中心軸から等距離になる対称位置に取り付けられた、前記磁気検知素子と同数の参照用磁気検知素子と、
    前記磁気検知素子及び前記参照用磁気検知素子が出力する電圧値を取得する出力電圧変換部と、
    前記磁気検知素子の電圧値と当該磁気検知素子の対称位置に取り付けられた前記参照用磁気検知素子の電圧値の差に基づいて前記磁気検知素子用磁石の位置を算出する位置演算部とを備えることを特徴とする位置センサ。
  3. 磁気検知素子は、ホール素子であることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の位置センサ。
  4. 磁気検知素子は、MR素子であることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の位置センサ。
  5. 固定子と、電磁力によって可動する可動子とからなるアクチュエータの、前記固定子又は前記可動子のどちらか一方に取り付けられた磁気検知素子用磁石と、
    前記固定子又は前記可動子の他方に取り付けられた1つ以上の磁気検知素子と、
    前記磁気検知素子が取り付けられた前記固定子又は前記可動子のどちらか一方の、前記磁気検知素子に対して前記アクチュエータの電磁力発生源からの磁力のうちの素子感度方向成分が等しい位置に取り付けられた、前記磁気検知素子と同数の参照用磁気検知素子とを備える位置センサの位置検出方法であって、
    前記磁気検知素子及び前記参照用磁気検知素子が出力する電圧値を取得する出力電圧変換ステップと、
    前記磁気検知素子の電圧値と当該磁気検知素子の対称位置に取り付けられた前記参照用磁気検知素子の電圧値の差に基づいて前記磁気検知素子用磁石の位置を算出する位置演算ステップとを備えることを特徴とする位置検出方法。
  6. 円筒型ボイスコイルと、円筒型ボイスコイル駆動用磁石とからなるボイスコイルモータの、前記円筒型ボイスコイル又は前記円筒型ボイスコイル駆動用磁石のどちらか一方に取り付けられた磁気検知素子用磁石と、
    前記円筒型ボイスコイル又は前記円筒型ボイスコイル駆動用磁石の他方の、前記磁気検知素子用磁石に対面する位置に取り付けられた1つ以上の磁気検知素子と、
    前記磁気検知素子が取り付けられた前記円筒型ボイスコイル又は前記円筒型ボイスコイル駆動用磁石のどちらか一方の、前記磁気検知素子に対して前記円筒型ボイスコイルの中心軸から等距離になる対称位置に取り付けられた、前記磁気検知素子と同数の参照用磁気検知素子とを備える位置センサの位置検出方法であって、
    前記磁気検知素子及び前記参照用磁気検知素子が出力する電圧値を取得する出力電圧変換ステップと、
    前記磁気検知素子の電圧値と当該磁気検知素子の対称位置に取り付けられた前記参照用磁気検知素子の電圧値の差に基づいて前記磁気検知素子用磁石の位置を算出する位置演算ステップとを備えることを特徴とする位置検出方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN114244065A (zh) * 2021-12-03 2022-03-25 北京辰阳自动化科技有限公司 一种音圈电机及柔性振动盘

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