JP2011178570A - 複数ワークの支持方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 セパレータによりガイドレール上に分離整列された複数ワークを、セパレータに保持させたまま、前記ガイドレール上方でサポート部に片持ち支持された串状支持体に向け移動させ、各ワークに設けられた掛止孔又は切欠に前記串状支持体を貫通させることにより、前記複数ワークを分離整列状態のままで前記レール上で前記串状支持体にまとめて支持させること。
【選択図】図6
Description
図1は、本発明のワークとして適用されるシュー本体の一例の正面図、図2は図1のシュー本体の左側面図、図3は本発明の串状支持体の正面図。図4は本発明を適用したシュー本体の自動掛け装置を示す正面図、図5は図4の装置の左側面図、図6は図4の装置の平面図、図7は本発明を適用したシュー本体の表面処理工程の概略工程説明図である。
形態1:密着整列されたシュー本体を次工程の表面処理装置へ移送するハンガーに自動で掛ける、シュー本体の自動掛け形態。
形態2:表面処理が完了したシュー本体を自動的にハンガーから降して、次工程の装置(ライニング接着装置等)へ移送する、シュー本体の自動降し形態。
形態2のハンガーからシュー本体の降し動作は、形態1の動作をほぼ逆順で行う(但し、セパレータ部とシャッター部は不要のため設置しない)ことにより可能なため、以下に形態1の動作例について説明する。
ストッカー部1
ストッカー部1は、シュー本体Sを密着整列させる工程である。つまり、前工程から供給されて来たシュー本体Sが下り勾配で傾斜したシューター11上に密着整列して収容される。
シャッター部2
シャッター部2は、次に説明するセパレータ部3とシュー補助サポート部8と共に、密着整列された複数個のワークを互いに分離整列させる工程を形成する。シャッター部2は、ストッカー部1に連続して配置され、ここでは上下機能を有する2つのストッパー21と22により、ストッカー部1のシューター11の上に密着整列されたシュー本体Sを1個ずつ切り出し下流側へ送り出す機能を備えている。ストッパー21と22は、前後に並んで配備されており、各々にエアーシリンダー23と24によって各々に独立して昇降する機構に形成されている。なお、ストッパー21,22には、シュー本体Sの移動方向に直交して進退する。
まず、2つのストッパー21,22はともに下降していて、ストッパー22が先頭のシュー本体SのウェブWに当接し、シュー本体Sの移動を規制している。ここでストッパー22が上昇すると密着整列している複数のシュー本体S全体が自重でシューター11上を滑り、先頭のシュー本体SのウェブWがストッパー21に当接するまで全体が送られる。この送り量(距離)がシュー本体SのリムRの幅とほぼ同じである。つまり、ストッパー21と22はシュー1本分と同じ間隔で前後しているのである。
次に、ストッパー22が再度下降して2番目のシュー本体Sの移動を規制した後、ストッパー21が上昇すると、先頭のシュー本体Sだけが、自重でシューター11上を滑り、セパレ−タ部3の入り口に到達する。
なお、ストッカー部1のシューター11を水平に設置する場合は、図示しないが、上記例の構成と同様に2つのストッパーを利用し、ストットパーで分離した1本のシュー本体Sをセパレータ部3の入り口に送り込むシリンダー(図示せず)を設置し、ストッカー部1は電気モーター駆動等によるコンベア上にシュー本体Sを密着整列させ移動させるような構成をとればよい。
セパレータ部3は、上記シャッター部2に連続して配置されており、シャッター部2から1本ずつ切り出されるシュー本体Sをシューガイドレール37の上に分離状態で複数本単位で整列させる機能を有する。
セパレータ31は、複数本(ここでは10本)のシュー本体Sを分離整列させるために各シュー本体SのウェブWを係止できるように、一例として前後で2枚のガイド板33と34から成る2本フォーク状の支持体が、分離整列させる10本のシュー本体Sの間隔で配設されている。各組のガイド板33と34の間には、個々のシュー本体SのウェブWを挟みこめる程度の隙間Cwが形成されている。
なお、シューガイドレール37は、リフター部7まで延長した構造としてもよい。また、シュー本体Sの形状によりウェブWの孔Bがシュー本体Sの中央になく端にあるような場合は、串状支持体Kのサポート部5がリフトする場合の干渉を避けるため、シューガイドレール37を分割構造とすることになる。その場合は、図5に示すように、シュー補助サポート部8のシリンダー81によりリニアガイド82に沿って進退できるブラケット83に、分割されたシューガイドレール84が取り付けられるような構造をとる。串状支持体Kにシュー本体Sが支持された後、リフター部7において串状支持体Kが適量上昇したことを確認した後、シリンダー81が動作して分割シューガイドレール84を後退待避させると、リフター部7のその後の上昇動作において干渉が無くなる。
以下の説明では、シューガイドレール37はリフター部7まで延長した構造のものとして説明する。
第1トラバース部4
第1トラバース部4は、次の串状支持体Kのサポート部5と共に、複数本のシュー本体S(ワーク)を分離整列状態のまま串状支持体Kで支持する工程を成す。第1トラバース部4は、上記のセパレータ31により分離整列させられた複数本のシュー本体Sをまとめてトラバース用のエアーシリンダー41によりリニアガイド42に沿って図4の左方へ移動させ複数本を分離整列したシュー本体SのウェブWの孔Bに串状支持体Kを遊貫通させる機能を有している。
このサポート部5は、前記のセパレータ31により複数本が分離整列させられたシュー本体Sに串状支持体Kを遊貫通させるため、この串状支持体Kをサポートする機能を有する。串状支持体Kをその両端でサポートする支持用のVブロックは、セパレータ31の側に位置したVブロック51と反セパレータ側のVブロック52からなる。反セパレータ側のVブロック52は、エアー等で動作されるシリンダー53で開閉動作をするチャック52aを具備しており、そのチャック52aにより反セパレータ側においてのみ、串状支持体Kを片持ちで支持している。セパレータ側のVブロック51は、常時下降状態にあり、分離整列したシュー本体Sが移動してその全体(複数本全部)を串状支持体Kが遊貫通する動作が完了した後にシリンダー54により上昇し、串状支持体Kはその両端が2つのVブロック51、52によりサポートされる。
第2トラバース部6は、次に説明するリフター部7と共に、分離整列状態のシュー本体S(ワーク)を支持した串状支持体KをハンガーHに掛止する工程を構成する。
第2トラバース部6は、串状支持体サポート部5を具備したリフター部7を、図5におけるハンガーHの移送ラインのレールL上において、空の串状支持体Kを受け取る位置L1と、シュー本体Sを取り付けた串状支持体KをハンガーHに掛ける位置L2の間でエアーシリンダー61及び62によりリニアガイド63に沿って水平移動させる機能を有する。
また、第2トラバース部6は、シューガイドレール37に直交した向きで水平に配置されており、図6に例示される通り、2本のシリンダー61,62を使用している。シリンダーを2本使用するのは、図5に示す通り空の串状支持体Kが取り外されたハンガーがハンガー搬送ラインLの位置L2に向かって移動しているので、そのハンガーHとの干渉を避けるための中間停止位置T(図5参照)を設けるためである。中間停止位置Tを確認できるセンサー等を設ければ、1本のシリンダーでこのトラバース部6の機能を果すことも可能である。
リフター部7は、串状支持体サポート部5が複数本のシュー本体Sに串状支持体Kを遊貫通させることできる高さ位置から、ハンガーHにセットするための高さ位置(又は、空の串状支持体をハンガーHから受け取る位置L1)まで垂直向きのエアーシリンダー71と72によって縦向きのリニアガイド73に沿って移動させる機能を有する。図5に例示した通り、2本のシリンダー71,72を使用している。シリンダーを2本使用するのは、図5に示す通り空の串状支持体Kが取り外されたハンガーHがハンガー搬送ラインLの位置L2に向かって移動しているので、そのハンガーHとの干渉を避けるための中間停止位置M(図5参照)を設けるためである。この場合も中間停止位置Mを確認できるセンサー等を設けることにより1本のシリンダーでこのリフター部7の機能を果させることも可能である。
また、第2トラバース部6とリフター部7の駆動方法を、サーボモーターとボールネジを使用しNC制御化することにより、シュー本体Sの孔Bの位置が異なる他機種のシューにも対応が可能となる。この場合、串状支持体Kには、他機種のシュー本体に対応した溝Nを予め加工しておくことが多品種混在の製造ラインに対応する上で好ましい。
前半部分:シャッター部2のストッパー21,22によりシューター11の上に密着整
列した複数本のシュー本体Sを1個ずつ切り出し、セパレータ部3のセパレ
ータ31によりガイドレール37上に複数本を分離整列させるまで
後半部分:串状支持体KをハンガーHから受け取り、その串状支持体Kにシュー本体S
を支持させて前記ハンガーHに掛けるまで
まず、ストッカー部1に密着整列された複数本のシュー本体Sは、シャッター部2のストッパー21と22が順次動作し1本ずつ切り出される。切り出された1個のシュー本体Sは、下り勾配のシューター11上を自重で滑りセパレータ部3の入り口に到達する。この後ストッパー21が再度下降し、次のシュー本体Sを押さえているストッパー22が上昇すると、密着状態で整列しているシュー全体が自重ですべり、全体としてシュー本体Sの1本分送り出される。
次に、切り出された1本のシュー本体Sは、下り勾配のシューター11上を自重で滑り落ちてセパレータ部のシューガイドレール37上に乗り移り、当該レール37の先端(図4の右側)にあるストッパー32にそのシュー本体SのウェブWが当接して停止する。センサー等によりシュー本体Sの通過を確認した後、セパレータ31は、シリンダー35により上昇し、この状態でシリンダー36が前進し、ガイド板33,34の隙間CwがシューSのウェブWに位置したところでセパレータ31が下降する。各シュー本体SのウェブWは、セパレータ31の隙間Cwに入り込む。この後シリンダー36が後退しシュー本体Sの1本目がシューガイドレール37の上に整列される。
引き続き、2本目以降の各シューSがシャッター部2から1本ずつ切り出されて供給され、セパレータ31のストッパー32に当接すると、上述と同じ動作により2本目以降のシュー本体Sが整列位置に順に移動させられる。このように、セパレータ31は、2つのシリンダー35と36の作用で、上昇−進出(右動)−下降−後退(左動)のサイクル動作を複数回繰り返すことにより、複数本のシュー本体Sがシューガイドレール37の上で分離整列される工程が完了する。
以上の前半部の動作と並行して行われる、ハンガーHから串状支持体Kを受け取り、シュー本体Sを支持した串状支持体KをハンガーHに掛止するまでの動作について、図5を中心にして説明する。
まず、動作の原位置Iは、第2トラバース部6のシリンダー61と62は両方ともに縮んだ状態(水平位置が図5のハンガー搬送ラインレール上の位置L1)にある一方、リフター部7は、中間停止位置Mにある。つまり、シリンダー71が伸びた状態にあり、シリンダー72は縮んだ状態にある。この状態において、串状支持体サポート部5のVブロック51と52は、空の串状支持体Kが掛けられたハンガーHがその直上まできたところで、以下(i) 〜(viii)の順に動作する。
(i) リフター部7は、伸びていたシリンダー71が縮むことにより上昇端まで移動する。
この動作により、串状支持体Kのサポート部5の2つのVブロック51,52がハンガーHより少し上方まで持ち上げられるので、ハンガーHに支持されていた串状支持体KはこのVブロック51,52に両持ち支持される形で移載される。
(ii) この状態でトラバ−スシリンダー61が前進して中間停止位置Tまで図5の矢印方向(右方)に移動する。
(iii) 第2トラバース部6の中間停止位置Tにおいてリフターシリンダー71が下降し、次の中間停止位置Mまで図5の矢印方向(下方)に下降する。
(iv) 次に第2トラバース部6のシリンダー62が前進することによりリフター部7は図5の矢印方向(右方)に移動し図5の位置状態(水平位置が図5のハンガー搬送ラインレール上の位置L2)となる。
(v) リフター部7のシリンダー72が伸びてVブロック51,52はその下降端まで矢印方向(図5の下方)に移動する。
所定本数のシュー本体Sに串状支持体Kを遊貫通させることが完了した後、串状支持体Kのサポート部5のセパレータ側のVブロック51がシリンダー54によって上昇し、反セパレータ側のVブロック52のチャック52aは開放されるので、串状支持体Kは単にVブロック51,52に下から両端支持された状態になる。
(vii) そこへ先ほど串状支持体Kを取り外したハンガーHが矢印に示す移動方向に移動して来て待機している串状支持体Kと正しく係合する位置になったら、シリンダー71が下降する。
これによって所定個数のシュー本体Sが支持された串状支持体KがハンガーHに掛けられる。
(1) 工程内の在庫の削減、物流の合理化と省力化が実現する。
(2) ハンガーへワークを掛ける際、またハンガーからワークを降す際に発生する傷や打痕が無くなり歩留まりが向上する。
(3) ハンガーへワークを掛ける際、またハンガーからワークを降す際に作業者が直接ワークに触れないので、ワーク表面への皮脂や手袋の繊維くずの付着が無くワークの表面処理面の品質が向上する。
R リム
W ウェブ
B 孔
H ハンガー
K 串状支持体
N ワーク用溝
L 搬送ラインのレール
L1 搬送ラインレール上の空の串状支持体受取り位置
L2 搬送ラインレール上のシューを取り付けた串状支持体取付け位置
1 ストッカー部
11 シューター
2 シャッター部
21,22 ストッパー
23 ストッパー21用シリンダー
24 ストッパー22用シリンダー
3 セパレータ部
31 セパレータ
32 セパレータストッパー
33,34 ガイド板(セパレータ)
35 セパレータ上昇下降用シリンダー
36 セパレータ前進後退用シリンダー
37 シューガイドレール
Cw ガイド板33と34の間の隙間
4 第1トラバース部
41 トラバース用シリンダー
42 リニアガイド
5 串状支持体Kのサポート部
51 セパレータ側Vブロック
52 反セパレータ側Vブロック
53 チャックシリンダー
54 セパレータ側Vブロック用シリンダー
6 第2トラバース部
61 トラバース用シリンダー1
62 トラバース用シリンダー2
63 リニアガイド
T 中間停止位置
7 リフター部
71 リフター用シリンダー1
72 リフター用シリンダー2
73 リニアガイド
M 中間停止位置
8 シュー補助サポート部
81 退避用シリンダー
82 リニアガイド
83 ブラケット
84 シューガイドレール
I 第2トラバース部6及びリフター部7の原位置
100 シュー本体の自動掛け装置
200 シュー本体の自動降し装置
300 表面処理装置
Claims (6)
- セパレータによりガイドレール上に分離整列された複数ワークを、セパレータに保持させたまま、前記ガイドレール上方でサポート部に片持ち支持された串状支持体に向け移動させ、各ワークに設けられた掛止孔又は切欠に前記串状支持体を貫通させることにより、前記複数ワークを分離整列状態のままで前記レール上で前記串状支持体にまとめて支持させることを特徴とする複数ワークの支持方法。
- 前記ワークが、ドラムブレーキ用ブレーキシューのシュー本体であることを特徴とする請求項1に記載の複数ワークの支持方法。
- 串状支持体に支持された状態の前記シュー本体が、移動しているハンガーに掛止されて表面処理工程に移送されることを特徴とする請求項2に記載の複数ワークの支持方法。
- 前記串状支持体には前記ワークの掛止孔又は切欠を支持するための溝状の掛止部を設けたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の複数ワークの支持方法。
- 複数個のワークの掛止孔又は切欠に串状支持体を遊貫通させる際に、サポート部に支持される串状支持体はその一方をサポート部のチャック装置で固定して片持ち支持することを特徴とする請求項4に記載の複数ワークの支持方法。
- セパレータによりガイドレール上で分離整列された複数のワークを、前記ガイドレール上方でサポート部に片持ち支持された串状支持体に向けて移動させて各ワークに設けられた各掛止孔又は切欠を前記串状支持体に貫通させて掛止し、複数ワークを分離整列状態のままでまとめて串状支持体に支持するようにしたことを特徴とする複数ワークの支持機構。
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