JP2011176571A - マルチ解像度映像符号化方法、マルチ解像度映像復号方法、マルチ解像度映像符号化装置、マルチ解像度映像復号装置、及びプログラム - Google Patents

マルチ解像度映像符号化方法、マルチ解像度映像復号方法、マルチ解像度映像符号化装置、マルチ解像度映像復号装置、及びプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】常に復号する画素数を一定に保ちながら、スムーズに表示領域や、解像度が変更可能なビットストリームを生成する。
【解決手段】分割サイズ設定部103は、映像を分割するサイズを決定する。分割方法設定部104は、各解像度の映像の分割方法を決定し、各矩形領域に対して識別番号を決定する。矩形領域情報符号化部105は、各矩形領域の識別番号と、その矩形領域が属するフレームの解像度と、その矩形領域のサイズと、その矩形領域に対する位置とを示す情報を符号化する。映像分割部107は、マルチ解像度映像を、設定された分割方法で分割する。映像符号化部109は、分割された矩形映像を符号化する。多重化部111は、矩形映像の符号データ群と分割方法の情報の符号データとを多重化する。
【選択図】図1

Description

本発明は、復号対象となる解像度や領域が復号側で変化する場合に、スムーズに表示領域や解像度を変更できるように符号化・復号化を行うマルチ解像度映像符号化方法、マルチ解像度映像復号方法、マルチ解像度映像符号化装置、マルチ解像度映像復号装置、及びプログラムに関する。
ネットワーク技術の発展により、一般家庭において、大容量、かつ双方向の通信が利用可能になったため、インタラクティブ映像サービスが注目を集めている。特に、パノラマ映像のインタラクティブ視聴サービスは、ユーザ毎に異なる欲求を満たすことが可能なサービスとして高い注目を集めている。ここで言うパノラマ映像のインタラクティブ視聴サービスとは、スポーツや、コンサート、舞台などの複数の注目対象が存在するようなコンテンツにおいて、各ユーザが自身の興味に合わせて、全体を見渡せる映像を鑑賞したり、ある対象に注目して一部を拡大して鑑賞したりすることが可能な映像サービスである。
このようなサービスを実現する方法には、様々な方法がある。最も単純な方法は、パノラマ映像全体を符号化したビットストリームを生成・伝送し、ユーザ側で復号して得られたパノラマ映像に対して、切り出しや、解像度変換(拡大・縮小)の処理を行う方法である。この場合、ユーザ側で得られる符号化歪みを含んだ映像に対して解像度変換の処理を加えるため、各解像度の映像の品質を制御することが難しいという問題がある。
そこで、各解像度における映像品質を担保するために、コンテンツ提供側で予め複数の解像度のパノラマ映像を生成し、それらを別々に符号化することで複数のビットストリームを生成する方法がある。この場合、ユーザ側からの解像度の要求に応じて、復号するビットストリームを切り替える。なお、複数のビットストリームを伝送する方法としては、複数個のファイルとして伝送する方法と、多重化して1つのファイルとして伝送する方法とがある。
複数の解像度のパノラマ映像を用いる場合、それらを別々に符号化するのではなく、スケーラブル符号化を用いて、1つのビットストリームへと符号化する方法もある(例えば、非特許文献1参照)。この場合、全体の一部のビットストリームのみを抜き出して復号することで、特定の解像度のパノラマ映像を復号することができる。
ISO/IEC 14496-10:2009 Coding of audio-visual objects ? Part 10: Advanced Video Coding (edition 2009-05-15) Annex G. Scalable Video Coding
上述した従来技術では、複数の解像度のパノラマ映像を生成して符号化することで、各解像度における映像の品質を、コンテンツ製作者側で担保することが可能となる。ところで、受信側でパノラマ映像の全体表示や、任意の一部分を選択しての拡大表示を、任意のタイミングで切り替えることが行われる場合、復号するパノラマ映像の解像度が時間的に変化することになり、復号処理に必要な演算負荷が変動することになる。これは、解像度の異なる複数の映像のビットストリームを多重化する方式でも、スケーラブル符号化を用いてビットストリームを構成する方式でも発生することである。
このような状況において、常に安定した復号処理を行うためには、復号装置が最大解像度の映像を復号可能な能力を持つことが必要となる。しかしながら、最大解像度の映像を復号しない場合、そのような演算能力は不必要であり、システム規模、及び消費電力量などにおいて無駄が生じてしまう。なお、スケーラブル符号は、高解像度の映像を復号するためには、必ず低解像度の映像を復号する必要が生じるため、複数のビットストリームを多重化する方法に比べて、より大きな演算能力が必要となり、復号装置における無駄の削減には有効ではない。
本発明は、このような事情を考慮してなされたものであり、その目的は、表示側で映像の全体表示や任意の一部分を選択しての拡大表示が行われる状況において、復号が必要となる画素数を一定に保つことで、演算負荷の変動を抑えることができるマルチ解像度映像符号化方法、マルチ解像度映像復号方法、マルチ解像度映像符号化装置、マルチ解像度映像復号装置、及びプログラムを提供することにある。
上述した課題を解決するために、本発明は、同一のシーンを複数の解像度で表現したマルチ解像度映像を符号化するマルチ解像度映像符号化方法であって、前記複数の解像度のフレームを分割する分割サイズを決定する分割サイズ設定ステップと、前記分割サイズに従って前記複数の解像度のフレームを矩形領域に分割するフレーム分割ステップと、前記矩形領域の各々に対して識別番号を付ける識別子付与ステップと、前記矩形領域毎に、独立して符号化する矩形領域符号化ステップと、前記矩形領域の各々に対して与えられた識別番号と、その矩形領域が属するフレームの解像度との対応関係を示す付加情報を符号化する矩形領域情報符号化ステップと、前記矩形領域符号化ステップで得られた前記矩形領域の符号データと、前記矩形領域情報符号化ステップで得られた前記付加情報の符号データとを多重化する符号データ多重化ステップとを含むことを特徴とするマルチ解像度映像符号化方法である。
本発明は、上記の発明において、1フレーム当りに復号側で使用可能とする演算量を設定する想定復号演算量設定ステップを含み、前記分割サイズ設定ステップは、前記想定復号演算量内で任意の領域が復号可能となるように分割サイズを設定することを特徴とする。
本発明は、上記の発明において、前記矩形領域情報符号化ステップは、前記識別子付与ステップで各矩形領域に対して与えられた識別番号と、その矩形領域が属するフレームの解像度と、その矩形領域のサイズと、その矩形領域の元解像度のフレームに対する位置との対応関係を示す付加情報を符号化することを特徴とする。
本発明は、上記の発明において、前記マルチ解像度映像には含まれない倍率の解像度を生成対象解像度として設定する生成対象解像度設定ステップと、前記生成対象解像度設定ステップで設定した生成対象解像度の映像を、前記マルチ解像度の映像から生成するためのフィルタ係数を設定するフィルタ生成ステップと、前記生成対象解像度と前記フィルタ係数とフィルタ前解像度とからなる生成対象解像度情報を符号化する生成対象解像度情報符号化ステップとを更に含み、前記符号データ多重化ステップは、前記矩形領域符号化ステップで得られた前記矩形領域の符号データと、前記矩形領域情報符号化ステップで得られた前記付加情報の符号データと、前記生成対象解像度情報符号化ステップで得られた前記生成対象解像度情報の符号データとを多重化することを特徴とする。
また、上述した課題を解決するために、本発明は、同一のシーンを複数の解像度で表現したマルチ解像度映像を符号化した符号データを復号するマルチ解像度映像復号方法であって、前記符号データを、複数の矩形領域符号データと、矩形領域毎の識別番号と矩形領域毎の属するフレーム情報との対応関係を示す付加情報符号データとに逆多重化する逆多重化ステップと、前記付加情報符号データを復号する付加情報復号ステップと、前記マルチ解像度映像に含まれる解像度の中から出力対象解像度を設定する出力対象解像度設定ステップと、前記出力対象解像度に基づいて、映像復号を行う矩形領域の識別番号を設定する復号対象設定ステップと、前記復号対象として設定された識別番号を持つ矩形領域符号データを抽出する復号対象矩形領域符号データ抽出ステップと、前記抽出された矩形領域符号データを復号する矩形領域映像復号ステップとを含むことを特徴とするマルチ解像度映像復号方法である。
本発明は、上記の発明において、1フレーム当りに復号する矩形領域の最大数を設定する最大復号矩形領域数設定ステップを更に含み、前記復号対象設定ステップは、前記最大復号矩形領域数以下の矩形領域の識別番号を設定することを特徴とする。
本発明は、上記の発明において、前記逆多重化ステップは、前記符号データを、前記複数の矩形領域符号データと、前記矩形領域毎の識別番号と前記矩形領域毎の属するフレーム情報との対応関係を示す付加情報符号データと、フィルタ処理によって生成する生成対象解像度と該生成対象解像度の映像を生成するためのフィルタ係数と該フィルタ係数を用いて解像度変換を行う前の解像度であるフィルタ前解像度とを示す生成対象解像度情報符号データとに逆多重化し、前記生成対象解像度情報符号データから、前記生成対象解像度と、前記フィルタ係数と、前記フィルタ前解像度とからなる生成対象解像度情報を復号する生成対象解像度情報符号データ復号ステップと、前記出力対象解像度と前記生成対象解像度とから、復号対象となる復号対象解像度を設定する復号対象解像度設定ステップと、前記生成対象解像度に従って、前記復号対象解像度の復号映像から、前記出力対象解像度の映像を生成する映像生成ステップとを更に含むことを特徴とする。
また、上述した課題を解決するために、本発明は、同一のシーンを複数の解像度で表現したマルチ解像度映像を符号化するマルチ解像度映像符号化装置であって、前記複数の解像度のフレームを分割する分割サイズを決定する分割サイズ設定手段と、前記分割サイズに従って前記複数の解像度のフレームを矩形領域に分割するフレーム分割手段と、前記フレーム分割手段で分割された矩形領域の各々に対して識別番号を付ける識別子付与手段と、前記フレーム分割手段で分割された矩形領域毎に、独立して符号化する矩形領域符号化手段と、前記識別子付与手段により矩形領域の各々に対して与えられた識別番号と、その矩形領域が属するフレームの解像度との対応関係を示す付加情報を符号化する矩形領域情報符号化手段と、前記矩形領域符号化手段で得られた矩形領域の符号データと、前記矩形領域情報符号化手段で得られた付加情報の符号データとを多重化する符号データ多重化手段とを備えることを特徴とするマルチ解像度映像符号化装置である。
本発明は、上記の発明において、前記矩形領域情報符号化手段は、前記識別子付与手段で各矩形領域に対して与えられた識別番号と、その矩形領域が属するフレームの解像度と、その矩形領域のサイズと、その矩形領域の元解像度のフレームに対する位置との対応関係を示す付加情報を符号化することを特徴とする。
本発明は、上記の発明において、前記マルチ解像度映像には含まれない倍率の解像度を生成対象解像度として設定する生成対象解像度設定手段と、前記生成対象解像度設定手段で設定した生成対象解像度の映像を前記マルチ解像度の映像から生成するためのフィルタ係数を設定するフィルタ生成手段と、前記生成対象解像度設定手段により設定された生成対象解像度と前記フィルタ生成手段により設定されたフィルタ係数とフィルタ前解像度とからなる生成対象解像度情報を符号化する生成対象解像度情報符号化手段とを更に備え、符号データ多重化手段は、前記矩形領域符号化手段で得られた前記矩形領域の符号データと、前記矩形領域情報符号化手段で得られた前記付加情報の符号データと、前記生成対象解像度情報符号化手段で得られた前記生成対象解像度情報の符号データとを多重化することを特徴とする。
また、上述した課題を解決するために、本発明は、同一のシーンを複数の解像度で表現したマルチ解像度映像を符号化した符号データを復号するマルチ解像度映像復号装置であって、前記符号データを、複数の矩形領域符号データと、前記矩形領域毎の識別番号と前記矩形領域毎の属するフレーム情報との対応関係を示す付加情報符号データとに逆多重化する逆多重化手段と、前記逆多重化手段により逆多重化された付加情報符号データを復号する付加情報復号手段と、前記マルチ解像度映像に含まれる解像度の中から出力対象解像度を設定する出力対象解像度設定手段と、前記出力対象解像度設定手段により設定された出力対象解像度に基づいて、映像復号を行う矩形領域の識別番号を設定する復号対象設定手段と、前記復号対象設定手段により設定された識別番号を持つ矩形領域符号データを抽出する復号対象矩形領域符号データ抽出手段と、前記復号対象矩形領域符号データ抽出手段により抽出された矩形領域符号データを復号する矩形領域映像復号手段とを備えることを特徴とするマルチ解像度映像復号装置である。
本発明は、上記の発明において、前記逆多重化手段は、前記符号データを、前記複数の矩形領域符号データと、前記矩形領域毎の識別番号と前記矩形領域毎の属するフレーム情報との対応関係を示す付加情報符号データと、フィルタ処理によって生成する生成対象解像度と該生成対象解像度の映像を生成するためのフィルタ係数と該フィルタ係数を用いて解像度変換を行う前の解像度であるフィルタ前解像度とを示す生成対象解像度情報符号データとに逆多重化し、前記逆多重化手段により逆多重化された生成対象解像度情報符号データから、前記生成対象解像度と、前記フィルタ係数と、前記フィルタ前解像度とからなる生成対象解像度情報を復号する生成対象解像度情報符号データ復号手段と、前記出力対象解像度設定手段により設定された出力対象解像度と前記生成対象解像度情報符号データ復号手段により復号された生成対象解像度とから、復号対象となる復号対象解像度を設定する復号対象解像度設定手段と、前記生成対象解像度情報符号データ復号手段により復号された生成対象解像度に従って、前記復号対象解像度設定手段により設定された復号対象解像度の復号映像から、前記出力対象解像度設定手段により設定された出力対象解像度の映像を生成する映像生成手段とを更に備えることを特徴とする。
また、上述した課題を解決するために、本発明は、同一のシーンを複数の解像度で表現したマルチ解像度映像を符号化するマルチ解像度映像符号化装置のコンピュータに、前記複数の解像度のフレームを分割する分割サイズを決定する分割サイズ設定機能、前記分割サイズに従って前記複数の解像度のフレームを矩形領域に分割するフレーム分割機能、前記矩形領域の各々に対して識別番号を付ける識別子付与機能、前記矩形領域毎に、独立して符号化する矩形領域符号化機能、前記矩形領域の各々に対して与えられた識別番号と、その矩形領域が属するフレームの解像度との対応関係を示す付加情報を符号化する矩形領域情報符号化機能、前記矩形領域符号化機能で得られた前記矩形領域の符号データと、前記矩形領域情報符号化機能で得られた前記付加情報の符号データとを多重化する符号データ多重化機能を実行させることを特徴とするプログラムである。
また、上述した課題を解決するために、本発明は、同一のシーンを複数の解像度で表現したマルチ解像度映像を符号化した符号データを復号するマルチ解像度映像復号装置のコンピュータに、前記符号データを、複数の矩形領域符号データと、前記矩形領域毎の識別番号と前記矩形領域毎の属するフレーム情報との対応関係を示す付加情報符号データとに逆多重化する逆多重化機能、前記付加情報符号データを復号する付加情報復号機能、前記マルチ解像度映像に含まれる解像度の中から出力対象解像度を設定する出力対象解像度設定機能、前記出力対象解像度に基づいて、映像復号を行う矩形領域の識別番号を設定する復号対象設定機能、前記復号対象として設定された識別番号を持つ矩形領域符号データを抽出する復号対象矩形領域符号データ抽出機能、前記抽出された矩形領域符号データを復号する矩形領域映像復号機能を実行させることを特徴とするプログラムである。
この発明によれば、同一シーンが複数の解像度で表現されたマルチ解像度映像を、一定画素数以下となるような矩形領域に分割して符号化しながら、一つのビットストリームとすることで、ユーザからのインタラクティブな表示領域の指定がある場合においても、常に復号する画素数を一定に保ちながら、スムーズに表示領域や、解像度が変更可能なビットストリームを生成することができる。
本発明の第1実施形態によるマルチ解像度映像符号化装置100の構成を示すブロック図である。 本第1実施形態のマルチ解像度映像符号化装置100の動作を説明するフローチャートである。 本第1実施形態におけるマルチ解像度映像を矩形領域で分割する際の映像分割例及び識別番号を示す概念図である。 矩形領域が重複する場合の映像分割例を示す概念図である。 矩形領域情報符号化部105で用いられる、矩形領域に関する情報を符号化する際の2値化ルールの一例を示す概念図である。 多重化部111で行われる多重化処理の結果の具体例として、フレーム単位でインターリーブした場合のビットストリームの構造を示す概念図である。 本発明の第2実施形態によるマルチ解像度映像符号化装置200の構成を示すブロック図である。 本第2実施形態のマルチ解像度映像符号化装置200の動作を説明するフローチャートである。 解像度別処理方法設定部203で行われる符号化対象解像度と合成対象解像度の設定を自動で判定する一動作例を示すフローチャートである。 本発明の第3実施形態によるマルチ解像度映像復号装置300の構成を示すブロック図である。 本第3実施形態のマルチ解像度映像復号装置300の動作を説明するフローチャートである。
前述したように、同一の内容で解像度の異なる映像の集合(マルチ解像度映像)を符号化する際に、スケーラブル符号化などの従来の手法では、低い解像度の映像を用いながら高い解像度の映像を符号化するような階層符号化が行われている。そのため、復号する解像度の変化に応じて復号画素数が大きく変化し、復号に必要な演算量を一定に保つことができないという問題がある。
これに対して、本発明では、マルチ解像度映像を解像度によらず一定の画素数からなるブロックで空間的に分割し(後述する図2のステップSa5)、それぞれを独立に符号化する(図2のステップSa7)。そして、各ブロックの符号化結果が属する解像度や位置を識別するための情報を符号化する(図2のステップSa12)。この結果、復号する解像度が変化しても、復号するブロック数を一定に保つ、つまり復号する画素数を一定に保つことが可能となる。演算量は、復号する画素数に比例するため、これによって復号に必要な演算量を一定に保つことが可能となる。
以下、本発明の一実施形態を、図面を参照して説明する。
A.第1実施形態
図1は、本発明の第1実施形態によるマルチ解像度映像符号化装置100の構成を示すブロック図である。図において、マルチ解像度映像符号化装置100は、マルチ解像度映像入力部101、マルチ解像度映像メモリ102、分割サイズ設定部103、分割方法設定部104、矩形領域情報符号化部105、付加情報符号データメモリ106、映像分割部107、矩形映像メモリ108、映像符号化部109、矩形映像符号データメモリ110、及び多重化部111を備えている。
マルチ解像度映像入力部101は、符号化対象となるマルチ解像度映像を入力する。マルチ解像度映像メモリ102は、入力されたマルチ解像度映像を蓄積する。分割サイズ設定部103は、映像を分割するサイズを決定する。分割方法設定部104は、マルチ解像度映像を、設定されたサイズで分割する方法を決定する。矩形領域情報符号化部105は、分割方法の情報を符号化する。付加情報符号データメモリ106は、分割方法の情報の符号データを蓄積する。
映像分割部107は、マルチ解像度映像を、設定された分割方法で分割する。矩形映像メモリ108は、分割されたマルチ解像度映像を蓄積する。映像符号化部109は、分割された矩形映像を符号化する。矩形映像符号データメモリ110は、矩形映像の符号データを蓄積する。多重化部111は、矩形映像の符号データ群と分割方法の情報の符号データとを多重化する。
図2は、本第1実施形態のマルチ解像度映像符号化装置100の動作を説明するフローチャートである。図2には、本第1実施形態のマルチ解像度映像符号化装置100によって、同じシーンをフレーム同期した複数の解像度の映像で表現した映像コンテンツ(マルチ解像度映像)を、符号化する際の処理を示している。以下では、このフローチャートに従って、マルチ解像度映像符号化装置100の実行する処理について詳細に説明する。
ここで、以下では、縦×横の画素数が、7680×4320、3840×2160、1920×1080の3段階の解像度を持つマルチ解像度映像を符号化する場合について説明する。なお、説明のために具体的な数値を使うだけであり、マルチ解像度の数や、各解像度の比率は、この例に限らず適用することが可能である。
まず、マルチ解像度映像入力部101により、マルチ解像度映像が入力され、マルチ解像度映像メモリ102に蓄積される(ステップSa1)。次に、分割サイズ設定部103により、矩形領域のサイズが決定される(ステップSa2)。この矩形領域のサイズは、縦×横の解像度として決定しても構わないし、矩形領域に含まれる画素数として設定しても構わない。
また、このサイズは、固定値を用いても構わないし、外部から直接指定する方法を取っても構わないし、外部から与えられた制約条件と入力されたマルチ解像度映像とから計算する方法を取っても構わない。外部から与えられる制約条件の例としては、ユーザ側の表示装置の解像度、ユーザ側の復号能力などがある。
例えば、ユーザ側の表示装置の解像度がフルHD(1920×1080)で、リアルタイム復号可能な画素数がフルHDの1.5倍(3,110,400画素)である場合、フルHDを縦横5等分すること(384×216)で、任意のフルHD領域を選択する場合においても、復号の必要な矩形領域数の最大数が36個となり、その合計画素数は、2,985,984画素であるため、与えられたリアルタイム復号可能な条件を満たす。本第1実施形態では、この例における縦サイズを、16の倍数になるように変更した384×224を矩形領域のサイズとして説明を行う。
矩形領域のサイズが決定した後、分割方法設定部104により、各解像度の映像の分割方法を決定し、各矩形領域に対して識別番号を決定する(ステップSa3)。ここで言う分割方法の決定とは、指定されたサイズの矩形領域を上限として、フレーム全体を覆うように矩形領域の大きさや位置を決定することである。本第1実施形態では、図3に示す分割方法と識別番号とを設定したものとする。この際、図4に示すように、矩形領域が互いに重複して配置しても構わない。
分割方法が決定した後、矩形領域情報符号化部105で、各矩形領域の識別番号と、その矩形領域が属するフレームの解像度と、その矩形領域のサイズと、その矩形領域に対する位置とを示す情報を符号化し、得られた符号列を付加情報符号データメモリ106に蓄積する(ステップSa4)。これらの情報はどのような方式で表現しても構わない。例えば、図5に示すルールに従って生成したビット列として符号化しても構わないし、生成されたビット列を更に算術符号化することも可能である。
次に、マルチ解像度映像メモリ102に蓄積されているマルチ解像度映像を、決定した分割方法に従って映像分割部107で分割し、矩形映像メモリ108に識別番号毎に蓄積する(ステップSa5)。
そして、マルチ解像度映像を分割して生成された矩形映像を映像符号化部109で符号化し、得られた符号列を矩形映像符号データメモリ110に蓄積する(ステップSa6〜Sa9)。符号化処理は、矩形映像毎に行う。つまり、矩形領域を示すインデックスをid、矩形領域の総数をnumID(本第1実施形態では、525となる)と表すと、idを0に初期化し(ステップSa6)、その後、idに1を加算しながら(ステップSa8)、idがnumIDになるまで(ステップSa9)、idに対応する矩形映像の符号化・蓄積処理を繰り返す(ステップSa7)。
各矩形領域の映像信号の符号化には、任意の手法を用いても構わない。例えば、各時刻のフレームを静止画と見なして、JPEGや、JPEG2000で符号化しても構わないし、連続するフレームを動画像と見なして、MPEG−2や、H.264/AVCなどで符号化しても構わない。
次に、付加情報符号データメモリ106に蓄積された付加情報符号列と、矩形映像符号データメモリ110に蓄えられた矩形映像符号列とを多重化部111で多重化する(ステップSa10〜Sa12)。多重化では、まず、各矩形領域に対応する矩形映像符号列を定められた単位毎に分割する(ステップSa10)。単位としては、1マクロブロック、1フレーム、1ピクチャ、1GOPなどの符号化単位を使うことができる。また、2マクロブロックや15フレームなどのように、複数個を集めて1単位として使用しても構わない。
そして、分割された矩形映像符号列を、各矩形に対するデータが順に現れるように連結する(ステップSa11)。次に、付加情報符号列を適当なタイミングで1回以上挿入し、全体として1つのビットストリームを構成する(ステップSa12)。この生成されたビットストリームがマルチ解像度映像符号化装置100の出力となる。
図6は、多重化部111で行われる多重化処理の結果の具体例として、フレーム単位でインターリーブした場合のビットストリームの構造を示す概念図である。矩形映像符号列をフレーム単位に分割した矩形フレームユニットを、表示時刻が同じもの毎に集めてフレームユニットを構成し、フレームユニットを連結することで、ビットストリームを構成している。また、付加情報符号列をGOP毎に挿入してある。
なお、フレームユニットの先頭に、表示時刻や、復号時刻の情報を示すヘッダ情報を埋め込むことで、時刻シーク時にフレームユニット毎に読み飛ばすことを可能にすることが可能である。また、矩形フレームユニットの先頭に、矩形領域の識別番号を示すヘッダ情報を埋め込むことで、解像度や、表示領域変更時に矩形フレームユニット毎に読み飛ばすことも可能になる。
B.第2実施形態
次に、本発明の第2実施形態について説明する。
図7は、本発明の第2実施形態によるマルチ解像度映像符号化装置200の構成を示すブロック図である。図において、マルチ解像度映像符号化装置200は、マルチ解像度映像入力部201、マルチ解像度映像メモリ202、処理方法別解像度設定部203、分割サイズ設定部204、分割方法設定部205、矩形領域情報符号化部206、付加情報符号データメモリ207、映像分割部208、矩形映像メモリ209、映像符号化部210、矩形映像符号データメモリ211、映像復号部212、復号矩形映像メモリ213、フィルタ情報設定部214、フィルタ情報符号化部215、フィルタ情報符号データメモリ216、及び多重化部217を備えている。
マルチ解像度映像入力部201は、マルチ解像度映像を入力する。マルチ解像度映像メモリ202は、入力されたマルチ解像度映像を蓄積する。処理方法別解像度設定部203は、符号化する映像の解像度と復号側で生成する映像の解像度とを設定する。分割サイズ設定部204は、映像を分割するサイズを決定する。分割方法設定部205は、マルチ解像度映像を、設定されたサイズで分割する方法を決定する。矩形領域情報符号化部206は、分割方法の情報を符号化する。付加情報符号データメモリ207は、分割方法の情報の符号データを蓄積する。
映像分割部208は、符号化対象のマルチ解像度映像を、設定された分割方法で分割する。矩形映像メモリ209は、符号化対象の分割されたマルチ解像度映像を蓄積する。映像符号化部210は、矩形映像を符号化する。矩形映像符号データメモリ211は、矩形映像の符号データを蓄積する。映像復号部212は、矩形映像の符号データを復号する。復号矩形映像メモリ213は、復号された矩形映像を蓄積する。
フィルタ情報設定部214は、生成対象の矩形映像を復号された矩形映像から生成するのに必要なフィルタ係数等を決定する。フィルタ情報符号化部215は、フィルタ情報を符号化する。フィルタ情報符号データメモリ216は、フィルタ情報の符号データを蓄積する。多重化部217は、矩形映像の符号データ群と分割方法の情報の符号データとフィルタ情報の符号データとを多重化する。
図8は、本第2実施形態のマルチ解像度映像符号化装置200の動作を説明するフローチャートである。図8には、本第2実施形態のマルチ解像度映像符号化装置200によって、同じシーンをフレーム同期した複数の解像度の映像で表現した映像コンテンツ(マルチ解像度映像)を、符号化する際の処理を示している。以下では、このフローチャートに従って、マルチ解像度映像符号化装置200の実行する処理について詳細に説明する。
ここで、以下では、縦×横の画素数が、7680×4320、3840×2160、1920×1080の3段階の解像度を持つマルチ解像度映像が入力され、解像度が7680×4320と1920×1080の映像を符号化し、解像度が3840×2160の映像を復号側で生成するように設定する場合について説明を行う。なお、説明のために具体的な数値を使うだけであり、マルチ解像度の数や、各解像度の比率などは、この例に限らず適用することが可能である。
まず、マルチ解像度映像入力部201により、マルチ解像度映像が入力され、マルチ解像度映像メモリ202に蓄積される(ステップSb1)。次に、処理方法別解像度設定部203で、映像信号を符号化する解像度と、復号側で映像信号を生成する解像度とを設定する(ステップSb2)。本第2実施形態では、入力されたマルチ解像度映像のうち、7680×4320と1920×1080の解像度を符号化するものと設定し、3840×2160の解像度を生成するものと設定したとする。
このように、解像度は、入力されたマルチ解像度の中から選択しても構わないし、それ以外のものを設定しても構わない。入力されたもの以外を選択する場合には、入力されたマルチ解像度映像からフィルタ処理により生成される。このフィルタ処理による映像生成処理は、マルチ解像度映像符号化装置200の内部処理として行うことも可能であるが、独立した処理となるため、前処理として行われ、マルチ解像度映像符号化装置200に対して、必要な全ての解像度の映像が入力されるものと考えることも可能である。また、このステップSb2で行われる解像度の設定は、外部から与えても構わないし、自動で判定しても構わない。自動で判定する方法としては、様々な方法を用いることが可能である。
図9は、上記解像度の設定を自動で判定する一動作例を示すフローチャートである。まず、最も低い解像度を符号化対象とし、その他の解像度を未判定として設定する(ステップSc1)。次に、未判定の解像度のうち最も低いものを判定対象解像度に設定し、符号化対象として既に決定している解像度のうち、最も高いものを参照解像度に設定する(ステップSc2)。そして、参照解像度の映像から判定対象解像度の映像を生成するためのフィルタを計算する(ステップSc3)。フィルタ設計には、様々な方法を用いることができる。
例えば、最小二乗法を用いてフィルタ後の信号と生成対象の信号との二乗誤差が最小になるように、フィルタ係数を決定する方法がある。このように計算されたフィルタは、最小二乗フィルタ(ウィナーフィルタ)と呼ばれる。なお、この最小化する誤差のモデルを変更することで、様々なフィルタを構築することが可能である。また、フィルタのモデルとして2次元フィルタを全体に1度だけ施すフィルタを用いても構わないし、領域毎にアダプティブにフィルタを切り替えるようなモデルを用いても構わない。
フィルタ設計が終了したら、フィルタ処理により参照解像度の映像から判定対象解像度の合成映像を生成し(ステップSc4)、参照解像度の映像と生成された合成映像との品質を比較する(ステップSc5)。品質が大きく異なる場合には、判定対象解像度を符号化対象解像度として設定し(ステップSc6)、品質がほぼ同じ場合には、判定対象解像度を合成対象解像度として設定する(ステップSc7)。判定基準の品質には、任意の映像評価基準を用いることができる。例えば、PSNRや、SSIMなどがある。判定が終了したら判定対象解像度を未判定の解像度から除外し(ステップSc8)、未判定の解像度が残っているかどうかを調べる(ステップSc9)。そして、未判定の解像度が残っている場合には、ステップSc2〜Sc9を繰り返し、残っていない場合には、判定処理を終了する。
次に、図8に戻り、分割サイズ設定部204により、矩形領域のサイズが決定される(ステップSb3)。ここでの処理は、第1実施形態のステップSa2と同じである。本第2実施形態においても、矩形領域のサイズとして384×224が設定されたものとして説明を行う。
矩形領域のサイズが決定した後、分割方法設定部205により、各解像度の映像の分割方法を決定し、各矩形領域に対して識別番号を決定する(ステップSb4)。分割方法の決定に関しては、第1実施形態のステップSa3と同じであるが、本第2実施形態では、全ての解像度の映像に対して分割方法を決定するのではなく、ステップSb2で符号化する解像度として設定された映像に対してのみ分割方法を決定する。
分割方法が決定されると、矩形領域情報符号化部206で、各矩形領域の識別番号と、その矩形領域が属するフレームの解像度と、その矩形領域のサイズと、その矩形領域に対する位置とを示す情報を符号化し、得られた符号列を付加情報符号データメモリ207に蓄積する(ステップSb5)。ここでの処理は、第1実施形態のステップSa4と同じである。
次に、マルチ解像度映像メモリ202に蓄積されているマルチ解像度映像のうち、符号化対象に設定された解像度の映像を、決定した分割方法に従って、映像分割部208で分割し、矩形映像メモリ209に識別番号毎に蓄積する(ステップSb6)。そして、生成された矩形映像を映像符号化部210で符号化し、得られた符号列を矩形映像符号データメモリ211に蓄積するとともに、得られた符号列を映像復号部212で復号し、復号結果として得られる復号矩形映像を復号矩形映像メモリ213に蓄積する(ステップSb7〜Sb11)。
これら一連の処理は、矩形映像毎に行う。つまり、矩形領域を示すインデックスをid、矩形領域の総数をnumID(本第2実施形態では425となる)と表すと、idを0に初期化し(ステップSb7)、その後、idに1を加算しながら(ステップSb10)、idがnumIDになるまで(ステップSb11)、idに対応する矩形映像の符号化・蓄積処理(ステップSb8)と、復号・蓄積処理(ステップSb9)とを繰り返す。
各矩形領域の映像信号の符号化には、任意の手法を用いても構わない。例えば、各時刻のフレームを静止画と見なして、JPEGや、JPEG2000で符号化しても構わないし、連続するフレームを動画像と見なして、MPEG−2や、H.264/AVCなどで符号化しても構わない。なお、符号化処理の内部でローカルデコード画像を使用する場合には、その蓄積領域と復号矩形映像メモリ213とを同一のものとしても構わない。共有しない場合であっても、ローカルデコード画像など復号側で得られる画像を映像符号化部210の内部で知ることができる場合には、映像復号部212を省略し、その画像を直接、復号矩形映像メモリ213へと転送しても構わない。
矩形領域の復号画像が得られたら、合成対象解像度の映像を作り出すためのフィルタをフィルタ情報設定部214で決定する(ステップSb12)。決定したフィルタの情報は、フィルタ情報符号化部215で符号化し、フィルタ情報符号データメモリ216に蓄積する(ステップSb13)。
なお、ここで言うフィルタの情報とは、フィルタのモデルや、フィルタ係数、フィルタをかける矩形映像の識別番号、フィルタ結果として得られる矩形映像が属する合成対象解像度などである。但し、ある符号化対象解像度の映像から、ある合成対象解像度の映像を作る際に、矩形映像に依らず同じフィルタを用いる場合には、フィルタをかける矩形映像の識別番号とフィルタ結果として得られる矩形映像が属する合成対象解像度の代わりに、フィルタ前解像度とフィルタ後解像度を用いることができる。
また、フィルタのモデルに関しても、事前に使用するモデルの情報を符号化側と復号側とで共有してあるのならば、モデルを表す情報を符号化する必要はない。また、同じフィルタを複数の矩形映像で使う場合には、フィルタに識別番号を付けて、フィルタ識別番号と矩形映像の識別番号のマッピング情報を符号化しても構わない。
フィルタ設計には、上述したステップSc3の場合と同様に、様々な方法を用いることができる。例えば、矩形領域毎に、最小二乗法を用いてフィルタ後の信号と生成対象の信号との二乗誤差が最小になるようにフィルタ係数を決定しても構わない。この最小化する誤差のモデルを変更することで、主観品質などを最大化するフィルタを構築しても構わない。また、フィルタを求める前に、矩形映像を分散や、エッジ強度などで分類し、同じような性質を持つ矩形映像には、同じフィルタを施すものとして、フィルタを構築しても構わない。
逆に、矩形映像毎にフィルタを構築した後で、同等の性能を持つフィルタをグルーピングして、複数の矩形映像で同じフィルタを用いるようにしても構わない。このとき、フィルタの性能を測る方法としては、別の矩形映像に対して構築されたフィルタを施して得られた映像の品質を尺度とすることができる。
最終的に、付加情報符号データメモリ207に蓄積された付加情報符号列と、矩形映像符号データメモリ211に蓄えられた矩形映像符号列と、フィルタ情報符号データメモリ216に蓄積されたフィルタ情報符号列とを多重化部217で多重化する(ステップSb14〜Sb16)。
多重化では、まず、各矩形領域に対応する矩形映像符号列を、定められた単位毎に分割する(ステップSb14)。次に、分割された矩形映像符号列を、各矩形に対するデータが順に現れるように連結する(ステップSb15)。そして、付加情報符号列とフィルタ情報符号化列とを適当なタイミングで1回以上挿入し、全体として1つのビットストリームを構成する(ステップSb16)。この生成されたビットストリームがマルチ解像度映像符号化装置200の出力となる。
これらの処理は、フィルタ情報符号化列が挿入される点を除いて、第1実施形態のステップSa10〜Sa12と同じである。なお、付加情報符号化列とフィルタ情報符号化列とは、同じタイミングや、インターバルで挿入されても、別々のタイミング・インターバルで挿入されても構わない。
本第2実施形態では、ステップSb4では合成対象解像度に対して分割方法を設定せずに、フィルタを基準として、そのフィルタをかける矩形領域と、その結果得られる映像の属する解像度とを含む情報をフィルタ情報として説明した。別のフィルタ情報の定義方法として、ステップSb4において合成対象解像度に対しても分割方法を設定し、矩形領域情報とフィルタ情報とを一緒に表現しても構わない。つまり、各矩形領域に対して、識別番号、属するフレームの解像度、矩形領域のサイズ、フレーム内の矩形領域の位置だけでなく、符号化対象であるか合成対象であるかを示すフラグの組を定義する。また、合成対象とされている矩形領域に対しては、更に、フィルタモデル、フィルタ係数、フィルタをかける対象の矩形領域の識別番号の情報を追加する。このとき同じフィルタを複数の矩形領域で共有する場合はフィルタモデルとフィルタ係数との組に対して定義したフィルタ番号とフィルタをかける対象の矩形領域の識別番号の情報を追加してもよい。なお、フィルタをかける対象の矩形領域の識別番号は複数になる場合もある。
このような定義をすることで、付加情報符号データとフィルタ情報符号データの符号量の総量は増加するが、必要な解像度と領域が指示された際に、復号が必要な矩形領域とフィルタ処理の有無を高速に判断することが可能となる。また、ある解像度において、符号化する領域と合成する領域が混在するような場合も定義可能となり、より柔軟に符号化する映像と合成する映像を設定できるようになる。これにより、部分的には合成によって十分な品質の映像を生成できるが、フレーム全体では十分な合成品質を達成できない場合や、部分的には合成映像の品質が不十分であるが、フレーム全体では十分な合成品質と判断されてしまう場合においても、復号される映像品質を一定以上に保ちながら、効果的に符号量を削減することが可能となる。
C.第3実施形態
次に、本発明の第3実施形態について説明する。
図10は、本発明の第3実施形態によるマルチ解像度映像復号装置300の構成を示すブロック図である。図において、マルチ解像度映像復号装置300は、符号データ入力部301、逆多重化部302、矩形映像符号データメモリ303、付加情報復号部304、付加情報メモリ305、フィルタ情報復号部306、フィルタ情報メモリ307、復号対象設定部308、復号対象符号データ抽出部309、矩形映像復号部310、復号画像メモリ311、及びフィルタ処理部312を備えている。
符号データ入力部301は、マルチ解像度映像の符号データを入力する。逆多重化部302は、入力された符号データを、矩形映像の符号データと矩形領域情報符号データとフィルタ情報符号データとに逆多重化する。矩形映像符号データメモリ303は、矩形映像の符号データを蓄積する。付加情報復号部304は、各矩形領域の識別番号とその矩形領域が属するフレームの解像度とその矩形領域のサイズとその矩形領域に対する位置とを示す付加情報の符号データを復号する。付加情報メモリ305は、復号された付加情報を蓄積する。
フィルタ情報復号部306は、フィルタ情報符号データを復号する。フィルタ情報メモリ307は、復号されたフィルタ情報を蓄積する。復号対象設定部308は、表示物理解像度と出力解像度とから復号対象の矩形領域を決定する。復号対象符号データ抽出部309は、復号対象の矩形映像の符号データを抽出する。矩形映像復号部310は、矩形映像を復号する。復号画像メモリ311は、復号された矩形映像を蓄積して1枚のフレームに繋ぎ合せる。フィルタ処理部312は、復号解像度と出力解像度との関係に基づいて復号されたフレームに対して、フィルタ情報に従ってフィルタ処理を加える。
図11は、本第3実施形態のマルチ解像度映像復号装置300の動作を説明するフローチャートである。図11には、本第3実施形態のマルチ解像度映像復号装置300によって、同じシーンをフレーム同期した複数の解像度の映像で表現した映像コンテンツ(マルチ解像度映像)の、符号化されたデータを復号する際の処理を示している。以下では、このフローチャートに従って、マルチ解像度映像復号装置300の実行する処理について詳細に説明する。
まず、符号データ入力部301により、マルチ解像度映像を符号化した符号データが入力される(ステップSd1)。入力された符号データは、逆多重化部302に渡され、複数の矩形領域に対する映像を符号化した符号データと、付加情報を符号化した符号データと、フィルタ情報を符号化した符号データとに逆多重化される(ステップSd2)。矩形領域に対する映像の符号データは、矩形映像符号データメモリ303に蓄積される。付加情報符号データは、付加情報復号部304で復号され、各矩形領域の識別番号とその矩形領域が属するフレームの解像度とその矩形領域のサイズとその位置の対応関係とが付加情報メモリ305に蓄積される(ステップSd3)。フィルタ情報符号データは、フィルタ情報復号部306で復号され、フィルタモデルや、フィルタ係数がフィルタ情報メモリ307に蓄積される(ステップSd4)。
次に、復号対象設定部308で、マルチ解像度映像に含まれる解像度の中から1つの出力対象解像度を設定し(ステップSd5)、設定された出力対象解像度を用いて、復号対象となる矩形領域の識別番号を決定する(ステップSd6)。識別番号は、次のように決定される。
まず、表示装置の物理解像度と出力対象解像度とを用いて出力対象領域のサイズを決定し、外部から与えられる出力対象領域と重複する矩形領域とを処理対象矩形領域として決定する。なお、物理解像度と出力対象領域のサイズ比は別途与えられているとする。物理解像度より大きな解像度の映像は表示装置において縮小されて表示され、物理解像度未満の解像度の映像は表示装置において拡大されて表示され、復号した映像を忠実に表示することができない。そのため、物理解像度と出力対象領域のサイズは同じに設定することが多い。次に、出力対象解像度が符号化されている解像度か、それとも合成対象解像度かを調べる。符号化されている解像度であった場合には、出力対象解像度を復号対象解像度として設定し、処理対象矩形領域に対応する識別番号を復号対象として設定する。
一方、合成対象解像度の場合には、処理対象矩形領域の映像を生成するために必要な符号化されている矩形領域を調べ、その矩形領域の属する解像度を復号対象解像度として設定し、更に識別番号を復号対象として設定する。
フィルタが合成対象解像度の矩形領域毎に設定されている場合には、フィルタ情報から必要な矩形領域を知ることができる。フィルタが符号化解像度の矩形領域毎に設定されている場合、符号化解像度ごとに合成の結果として得られる合成対象解像度を調べ、目的とする合成対象解像度と一致する符号化解像度を復号対象解像度として設定し、その後で必要な領域を生成するのに必要な矩形領域を探すことになる。また、フィルタが解像度に応じて設定されている場合には、フィルタ情報から復号対象解像度を得た後、処理対象矩形領域と同じ範囲になる復号対象解像度上の領域を判定し、その領域と重複する矩形領域が必要な矩形領域となる。
なお、矩形領域情報とフィルタ情報の復号が終了した後に、合成対象解像度の領域ごとに、その領域の映像を生成するために必要な矩形領域の識別番号とフィルタ情報との組を示すテーブルを生成してもよい。この場合、テーブルを保持するための記憶領域が必要となるが、どのような形でフィルタ情報が与えられても、高速に復号対象の矩形領域と、フィルタ処理の有無とを判断することが可能となる。
復号対象の識別番号が決定したら、復号対象符号データ抽出部309で、その識別番号を持つ矩形映像符号データを矩形映像符号データメモリ303から抜き出す(ステップSd7)。抜き出された矩形映像符号データは、矩形映像復号部310に送られて復号される(ステップSd8)。復号された矩形映像は、復号画像メモリ311に蓄積され、そこで1枚のフレームへ繋ぎ合わされる(ステップSd9)。
復号処理が終了したら、出力解像度と復号対象解像度とが等しかったかどうか調べる(ステップSd10)。そして、復号対象解像度が出力解像度と等しい場合には、フィルタ処理部312では何も行われず、出力対象領域の映像が出力される(ステップSd12)。一方、復号対象解像度と出力解像度とが異なる場合には、復号画像メモリ311に蓄積されたフレームを、フィルタ処理部312でフィルタ情報に従って解像度変換処理を行う(ステップSd11)。そして、合成されたフレームの出力対象領域の映像を出力する(ステップSd12)。
なお、1つの解像度のなかの矩形領域ごとに、合成対象であるか否かが設定されている場合、ステップSd8である矩形領域の復号画像が得られた後に、フィルタ処理が必要であればフィルタ処理を施した後の合成映像を復号画像メモリ311へ送り、1枚のフレームへ繋ぎ合わせる。つまり、ステップSd10〜Sd11がステップSd8のあとに、復号矩形領域ごとに行われ、ステップSd9が終了したら画像を出力する(ステップSd12)。また、ステップSd9において、同じ画素に対して複数の画像が得られた場合は、平均値で置き換えても構わないし、合成して生成されたものではない画像信号を優先的に使用しても構わない。
上述した第1から第3実施形態によれば、同一シーンが複数の解像度で表現されたマルチ解像度映像を、一定画素数以下となるような矩形領域に分割して符号化しながら、一つのビットストリームとすることで、ユーザからのインタラクティブな表示領域の指定がある場合においても、常に復号する画素数を一定に保ちながら、スムーズに表示領域や、解像度が変更可能なビットストリームを生成することができる。
また、復号側で得られる演算能力を考慮して矩形領域のサイズを決定することで、どのような領域を出力対象としても、安定した復号を実現することが可能となる。例えば、矩形領域を復号するのに必要な演算量をLとすると、一般的にLは復号が必要な画素数に依存するため矩形領域に依存しない値となる。そのため、1フレーム当りに復号する最大矩形領域数をNとすると、必要な演算量は高々L×Nとなり、復号側で得られる演算能力がL×Nより大きければ、安定した復号を実現することが可能となる。
なお、表示デバイスの表示能力を超える解像度の映像は、ダウンサンプリングして表示される。つまり、表示能力以上の解像度の映像復号は無駄な処理である。表示デバイスの許容解像度は、ユーザ毎に一定であるため、復号対象の解像度が変化する際に、復号する画素数を一定にしても、ユーザが実際に提示される映像の品質が低下することはない。
また、各矩形領域の映像データを符号化には、例えば、MPEG−2や、H.264/AVCなどの国際標準方式を用いて符号化することができる。
常に同じ形状の矩形領域を用いる場合、元の映像の解像度によっては無駄が生じる場合がある。例えば、一般的な映像符号化では16画素×16画素のブロックを1単位として符号化するため、縦横のサイズが16の倍数でない場合には、適当な値をパディングして符号化を行う。そのため、縦横のサイズが16の倍数でない矩形領域は、符号化のビット効率が悪い。常に同一サイズに分割する場合には、そのようなビット効率の悪い矩形が大量に生じる可能性がある。上述した第1から第3実施形態によれば、矩形領域情報を符号化して伝送することで、オーバラップする領域が生じるような柔軟なフレーム分割することで、パディングによる無駄を避けることができる。
また、解像度変換を用いることで、符号化するマルチ解像度の映像の総数を減らす場合に、生成可能な解像度と、その解像度の映像を生成するのに必要なフィルタ情報とを符号化することで、高品質な解像度変換を実現することができる。
以上説明した処理は、コンピュータとソフトウェアプログラムとによっても実現することができ、そのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して提供することも、ネットワークを通して提供することも可能である。
また、以上の実施形態では、マルチ解像度映像符号化装置を中心に説明したが、これら仮想視点画像生成装置の各部の動作に対応したステップによって本発明のマルチ解像度映像符号化方法を実現することができる。
以上、図面を参照して本発明の実施の形態を説明してきたが、上記実施の形態は、本発明の例示に過ぎず、本発明が上記実施の形態に限定されるものでないことは明らかである。したがって、本発明の精神及び範囲を逸脱しない範囲で構成要素の追加、省略、置換、その他の変更を行っても良い。特に、メモリに関しては、別々のユニットを用いても構わないし、まとめて1つのユニットとして実現しても構わない。
100、200 マルチ解像度映像符号化装置
101、201 マルチ解像度映像入力部
102、202 マルチ解像度映像メモリ
103、204 分割サイズ設定部
104、205 分割方法設定部
105、206 矩形領域情報符号化部
106、207 付加情報符号データメモリ
107、208 映像分割部
108、209 矩形映像メモリ
109、210 映像符号化部
110、211 矩形映像符号データメモリ
111、217 多重化部
203 処理方法別解像度設定部
212 映像復号部
213 復号矩形映像メモリ
214 フィルタ情報設定部
215 フィルタ情報符号化部
216 フィルタ情報符号データメモリ
300 マルチ解像度映像復号装置
301 符号データ入力部
302 逆多重化部
303 矩形映像符号データメモリ
304 付加情報復号部
305 付加情報メモリ
306 フィルタ情報復号部
307 フィルタ情報メモリ
308 復号対象設定部
309 復号対象符号データ抽出部
310 矩形映像復号部
311 復号画像メモリ
312 フィルタ処理部

Claims (14)

  1. 同一のシーンを複数の解像度で表現したマルチ解像度映像を符号化するマルチ解像度映像符号化方法であって、
    前記複数の解像度のフレームを分割する分割サイズを決定する分割サイズ設定ステップと、
    前記分割サイズに従って前記複数の解像度のフレームを矩形領域に分割するフレーム分割ステップと、
    前記矩形領域の各々に対して識別番号を付ける識別子付与ステップと、
    前記矩形領域毎に、独立して符号化する矩形領域符号化ステップと、
    前記矩形領域の各々に対して与えられた識別番号と、その矩形領域が属するフレームの解像度との対応関係を示す付加情報を符号化する矩形領域情報符号化ステップと、
    前記矩形領域符号化ステップで得られた前記矩形領域の符号データと、前記矩形領域情報符号化ステップで得られた前記付加情報の符号データとを多重化する符号データ多重化ステップと
    を含むことを特徴とするマルチ解像度映像符号化方法。
  2. 1フレーム当りに復号側で使用可能とする演算量を設定する想定復号演算量設定ステップを含み、
    前記分割サイズ設定ステップは、前記想定復号演算量内で任意の領域が復号可能となるように分割サイズを設定することを特徴とする請求項1に記載のマルチ解像度映像符号化方法。
  3. 前記矩形領域情報符号化ステップは、
    前記識別子付与ステップで各矩形領域に対して与えられた識別番号と、その矩形領域が属するフレームの解像度と、その矩形領域のサイズと、その矩形領域の元解像度のフレームに対する位置との対応関係を示す付加情報を符号化する
    ことを特徴とする請求項1または2に記載のマルチ解像度映像符号化方法。
  4. 前記マルチ解像度映像には含まれない倍率の解像度を生成対象解像度として設定する生成対象解像度設定ステップと、
    前記生成対象解像度設定ステップで設定した生成対象解像度の映像を、前記マルチ解像度の映像から生成するためのフィルタ係数を設定するフィルタ生成ステップと、
    前記生成対象解像度と前記フィルタ係数とフィルタ前解像度とからなる生成対象解像度情報を符号化する生成対象解像度情報符号化ステップとを更に含み、
    前記符号データ多重化ステップは、
    前記矩形領域符号化ステップで得られた前記矩形領域の符号データと、前記矩形領域情報符号化ステップで得られた前記付加情報の符号データと、前記生成対象解像度情報符号化ステップで得られた前記生成対象解像度情報の符号データとを多重化する
    ことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のマルチ解像度映像符号化方法。
  5. 同一のシーンを複数の解像度で表現したマルチ解像度映像を符号化した符号データを復号するマルチ解像度映像復号方法であって、
    前記符号データを、複数の矩形領域符号データと、矩形領域毎の識別番号と矩形領域毎の属するフレーム情報との対応関係を示す付加情報符号データとに逆多重化する逆多重化ステップと、
    前記付加情報符号データを復号する付加情報復号ステップと、
    前記マルチ解像度映像に含まれる解像度の中から出力対象解像度を設定する出力対象解像度設定ステップと、
    前記出力対象解像度に基づいて、映像復号を行う矩形領域の識別番号を設定する復号対象設定ステップと、
    前記復号対象として設定された識別番号を持つ矩形領域符号データを抽出する復号対象矩形領域符号データ抽出ステップと、
    前記抽出された矩形領域符号データを復号する矩形領域映像復号ステップと
    を含むことを特徴とするマルチ解像度映像復号方法。
  6. 1フレーム当りに復号する矩形領域の最大数を設定する最大復号矩形領域数設定ステップを更に含み、
    前記復号対象設定ステップは、
    前記最大復号矩形領域数以下の矩形領域の識別番号を設定する
    ことを特徴とする請求項5に記載のマルチ解像度映像復号方法。
  7. 前記逆多重化ステップは、
    前記符号データを、前記複数の矩形領域符号データと、前記矩形領域毎の識別番号と前記矩形領域毎の属するフレーム情報との対応関係を示す付加情報符号データと、フィルタ処理によって生成する生成対象解像度と該生成対象解像度の映像を生成するためのフィルタ係数と該フィルタ係数を用いて解像度変換を行う前の解像度であるフィルタ前解像度とを示す生成対象解像度情報符号データとに逆多重化し、
    前記生成対象解像度情報符号データから、前記生成対象解像度と、前記フィルタ係数と、前記フィルタ前解像度とからなる生成対象解像度情報を復号する生成対象解像度情報符号データ復号ステップと、
    前記出力対象解像度と前記生成対象解像度とから、復号対象となる復号対象解像度を設定する復号対象解像度設定ステップと、
    前記生成対象解像度に従って、前記復号対象解像度の復号映像から、前記出力対象解像度の映像を生成する映像生成ステップと
    を更に含むことを特徴とする請求項5または6に記載のマルチ解像度映像復号方法。
  8. 同一のシーンを複数の解像度で表現したマルチ解像度映像を符号化するマルチ解像度映像符号化装置であって、
    前記複数の解像度のフレームを分割する分割サイズを決定する分割サイズ設定手段と、
    前記分割サイズに従って前記複数の解像度のフレームを矩形領域に分割するフレーム分割手段と、
    前記フレーム分割手段で分割された矩形領域の各々に対して識別番号を付ける識別子付与手段と、
    前記フレーム分割手段で分割された矩形領域毎に、独立して符号化する矩形領域符号化手段と、
    前記識別子付与手段により矩形領域の各々に対して与えられた識別番号と、その矩形領域が属するフレームの解像度との対応関係を示す付加情報を符号化する矩形領域情報符号化手段と、
    前記矩形領域符号化手段で得られた矩形領域の符号データと、前記矩形領域情報符号化手段で得られた付加情報の符号データとを多重化する符号データ多重化手段と
    を備えることを特徴とするマルチ解像度映像符号化装置。
  9. 前記矩形領域情報符号化手段は、
    前記識別子付与手段で各矩形領域に対して与えられた識別番号と、その矩形領域が属するフレームの解像度と、その矩形領域のサイズと、その矩形領域の元解像度のフレームに対する位置との対応関係を示す付加情報を符号化する
    ことを特徴とする請求項8に記載のマルチ解像度映像符号化装置。
  10. 前記マルチ解像度映像には含まれない倍率の解像度を生成対象解像度として設定する生成対象解像度設定手段と、
    前記生成対象解像度設定手段で設定した生成対象解像度の映像を前記マルチ解像度の映像から生成するためのフィルタ係数を設定するフィルタ生成手段と、
    前記生成対象解像度設定手段により設定された生成対象解像度と前記フィルタ生成手段により設定されたフィルタ係数とフィルタ前解像度とからなる生成対象解像度情報を符号化する生成対象解像度情報符号化手段とを更に備え、
    符号データ多重化手段は、
    前記矩形領域符号化手段で得られた前記矩形領域の符号データと、前記矩形領域情報符号化手段で得られた前記付加情報の符号データと、前記生成対象解像度情報符号化手段で得られた前記生成対象解像度情報の符号データとを多重化する
    ことを特徴とする請求項8または9に記載のマルチ解像度映像符号化装置。
  11. 同一のシーンを複数の解像度で表現したマルチ解像度映像を符号化した符号データを復号するマルチ解像度映像復号装置であって、
    前記符号データを、複数の矩形領域符号データと、前記矩形領域毎の識別番号と前記矩形領域毎の属するフレーム情報との対応関係を示す付加情報符号データとに逆多重化する逆多重化手段と、
    前記逆多重化手段により逆多重化された付加情報符号データを復号する付加情報復号手段と、
    前記マルチ解像度映像に含まれる解像度の中から出力対象解像度を設定する出力対象解像度設定手段と、
    前記出力対象解像度設定手段により設定された出力対象解像度に基づいて、映像復号を行う矩形領域の識別番号を設定する復号対象設定手段と、
    前記復号対象設定手段により設定された識別番号を持つ矩形領域符号データを抽出する復号対象矩形領域符号データ抽出手段と、
    前記復号対象矩形領域符号データ抽出手段により抽出された矩形領域符号データを復号する矩形領域映像復号手段と
    を備えることを特徴とするマルチ解像度映像復号装置。
  12. 前記逆多重化手段は、
    前記符号データを、前記複数の矩形領域符号データと、前記矩形領域毎の識別番号と前記矩形領域毎の属するフレーム情報との対応関係を示す付加情報符号データと、フィルタ処理によって生成する生成対象解像度と該生成対象解像度の映像を生成するためのフィルタ係数と該フィルタ係数を用いて解像度変換を行う前の解像度であるフィルタ前解像度とを示す生成対象解像度情報符号データとに逆多重化し、
    前記逆多重化手段により逆多重化された生成対象解像度情報符号データから、前記生成対象解像度と、前記フィルタ係数と、前記フィルタ前解像度とからなる生成対象解像度情報を復号する生成対象解像度情報符号データ復号手段と、
    前記出力対象解像度設定手段により設定された出力対象解像度と前記生成対象解像度情報符号データ復号手段により復号された生成対象解像度とから、復号対象となる復号対象解像度を設定する復号対象解像度設定手段と、
    前記生成対象解像度情報符号データ復号手段により復号された生成対象解像度に従って、前記復号対象解像度設定手段により設定された復号対象解像度の復号映像から、前記出力対象解像度設定手段により設定された出力対象解像度の映像を生成する映像生成手段と
    を更に備えることを特徴とする請求項11に記載のマルチ解像度映像復号装置。
  13. 同一のシーンを複数の解像度で表現したマルチ解像度映像を符号化するマルチ解像度映像符号化装置のコンピュータに、
    前記複数の解像度のフレームを分割する分割サイズを決定する分割サイズ設定機能、
    前記分割サイズに従って前記複数の解像度のフレームを矩形領域に分割するフレーム分割機能、
    前記矩形領域の各々に対して識別番号を付ける識別子付与機能、
    前記矩形領域毎に、独立して符号化する矩形領域符号化機能、
    前記矩形領域の各々に対して与えられた識別番号と、その矩形領域が属するフレームの解像度との対応関係を示す付加情報を符号化する矩形領域情報符号化機能、
    前記矩形領域符号化機能で得られた前記矩形領域の符号データと、前記矩形領域情報符号化機能で得られた前記付加情報の符号データとを多重化する符号データ多重化機能
    を実行させることを特徴とするプログラム。
  14. 同一のシーンを複数の解像度で表現したマルチ解像度映像を符号化した符号データを復号するマルチ解像度映像復号装置のコンピュータに、
    前記符号データを、複数の矩形領域符号データと、前記矩形領域毎の識別番号と前記矩形領域毎の属するフレーム情報との対応関係を示す付加情報符号データとに逆多重化する逆多重化機能、
    前記付加情報符号データを復号する付加情報復号機能、
    前記マルチ解像度映像に含まれる解像度の中から出力対象解像度を設定する出力対象解像度設定機能、
    前記出力対象解像度に基づいて、映像復号を行う矩形領域の識別番号を設定する復号対象設定機能、
    前記復号対象として設定された識別番号を持つ矩形領域符号データを抽出する復号対象矩形領域符号データ抽出機能、
    前記抽出された矩形領域符号データを復号する矩形領域映像復号機能
    を実行させることを特徴とするプログラム。
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