JP2011175937A - 密閉型電池 - Google Patents

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Soji Yoshida
聡司 吉田
Eiji Okuya
英治 奥谷
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Abstract

【課題】落下等の衝撃によって電解液が漏れることがない安全機構付き密閉型電池を提供する。
【解決手段】電池内部圧力が上昇したときに弁体が破砕して電池内のガスを電池外に放出する安全機構を備えた密閉型電池において、前記弁体は、外装缶底面又は外装缶の開口部を封口する封口板に設けられ、前記弁体の厚さは前記外装缶底面または前記封口板の厚さよりも薄く、且つ前記弁体を開放する破砕溝を有し、前記弁体と、前記弁体が設けられた外装缶の缶底面又は封口板の本体部と、の境界における前記本体部の電池外側面の少なくとも一部は、角が面取りされた面取り部が形成されていることを特徴とする。
【選択図】図3

Description

本発明は、電池内圧上昇時に電池内のガスを排出する安全機構を備えた密閉型電池に関する。
近年、携帯電話、ノートパソコン等の移動情報端末の小型・軽量化が急速に進展しており、その駆動電源としての電池にはさらなる高容量化、高エネルギー密度化が要求されている。リチウムイオン二次電池に代表される非水電解質二次電池は、高いエネルギー密度を有し、高容量であるので、移動情報端末の駆動電源として広く利用されている。
ところで非水電解質二次電池は、高温にさらされた場合や、適正でない充放電が行われた場合には、電極と電解液とが反応して電解液が分解し、分解により生成したガスにより電池内圧が上昇する。電池内圧の上昇が進行すると、電池が破裂に至る危険性があるので、電池内のガスを速やかに電池外に放出させる必要がある。
そこで、電池内のガスを速やかに電池外に放出させる技術として、電池を封口する封口板に、電池内圧上昇時に破砕・開裂してガス排出孔を形成させるための溝を設ける技術が種々提案されている(例えば、特許文献1、2参照。)。
特開2003−187774号公報 特開2007−141518号公報
特許文献1は、薄肉の弁体に、弁体を開放する環状の破砕溝と、この破砕溝の内方側領域に設けられた、破砕溝より残肉厚が大きく、一端は破砕溝に連結されている破砕補助溝と、を形成する技術である。
特許文献2は、封口板の板素材に設けた第1残厚t1を有する第1加工凹部の所定位置に第2残厚を有する第2加工凹部を設け、この第2加工凹部内にさらに薄い第3残厚t3を有しかつ外周辺に波形屈曲部の溝部を設け、この溝部の内周寄り位置に 湾曲部を形成し、所定の防爆圧以上の内圧発生時に溝部を切裂させて内圧を逃がすことにより安全弁を作動させるように構成した防爆構造に関する技術である。
しかしながら、上記特許文献1,2に係る技術では、電池内のガスを速やかに排出できるものの、落下等の衝撃によって誤作動して電解液が漏液することを十分に防止できないという問題があった。
本発明は、以上の事情に鑑みなされたものであって、衝撃等によって誤作動して電解液が漏れることを防止できるガス排出機構を備えた密閉型電池を提供することを目的とする。
上記目的を達成するための本発明は、電池内部圧力が上昇したときに弁体が破砕して電池内のガスを電池外に放出する安全機構を備えた密閉型電池において、前記弁体は、外装缶底面又は外装缶の開口部を封口する封口板に設けられ、前記弁体の厚さは前記外装缶底面または前記封口板の厚さよりも薄く、且つ前記弁体を開放する破砕溝を有し、前記弁体と、前記弁体が設けられた外装缶の缶底面又は封口板の本体部と、の境界における前記本体部の電池外側面の少なくとも一部は、角が面取りされた面取り部が形成されていることを特徴とする。
落下等の衝撃は、床面等と直接接触した封口板部分や外装缶部分に作用し、これが弁体へと伝播し、伝播した衝撃が蓄積することによって弁体が破砕して漏液を招く。ここで、直接衝撃を受ける部分が弁体に近いほど、また直接衝撃を受ける面積が大きいほど、弁体に伝播する衝撃が大きくなる。上記構成では、弁体と、弁体が設けられた外装缶又は封口板の本体部と、の境界における本体部の電池外側面の角部の少なくとも一部が面取りされているので、弁体近傍の外装缶又は封口板の本体部に衝撃が直接作用しにくく、また弁体近傍の外装缶又は封口板の本体部が衝撃を受ける面積が小さくなる。このため、弁体に伝播する衝撃も小さくなるので、落下等の衝撃による弁体の誤作動を防止できる。
また、前記弁体は、電池内側又は電池外側に突出したドーム部をさらに備え、前記破砕溝は、前記ドーム部を囲うように形成されている構成とすることができる。
この構成では、ドーム部を形成する際の残留応力の効果によって破砕溝全体が確実に破砕されるようになるので、電池内部のガスをより速やかに排出することができる。
また、電池内側に突出したドーム部を設けると、当該ドーム部が落下等の衝撃による電解液や電極体の移動による電池内部圧力の変化を緩和するように作用する。このため、落下等の衝撃による電池内部圧力の変化に起因する弁体誤作動を防止できる。
また、前記弁体は、前記弁体が形成された外装缶の缶底面又は封口板の外側面と面一の仮想面と前記封口板の内側面と面一の仮想面との間にある構成とすることができる。
この構成によると、加工器具や接続端子等の接触による弁体の誤作動を防止できる。
ここで、面取り部の電池の高さ方向に平行な断面形状は、多角形状、円弧状、楕円弧状、その他不定形状であってもよい。弁体に伝播する衝撃をより小さくするためには、面取り部20の電池の高さ方向に平行な断面形状は、図3(c)に示すように、弁体が設けられた封口板13の電池外表面と、弁体6の根元部までの距離をtとするとき、曲率半径が0.5t〜tのR形状(円弧状)とすることが好ましい。また、弁体6を封口板に設け、封口板と外装缶との嵌合部をレーザ溶接して封口する電池に本発明を適用する場合、面取り部20の末端はレーザ溶接部2aにかからないようにすることが好ましい。
また、前記弁体の最も応力が集中する部位近傍には、前記面取り部が形成されている構成とすることができる。
弁体の最も応力が集中する部位は、衝撃等によって最も開裂しやすいので、この部位近傍には面取り部を設けることが好ましい。最も好ましくは、弁体を完全に囲うように、境界部全てに面取り部を形成する。ここで、弁体の最も応力が集中する部位は、次の(a)〜(c)順で決定することができる。
(a) 残肉厚が最も薄い部位
(b) 破砕溝同士が交わる交点
(c) 弁体が形成された封口板面または缶底面の縁部(封口板面または缶底面と、缶側面との境界部)に最も近い地点
上記方法によって決定される最も応力が集中する部位が複数ある場合には、全て部位の近傍に面取り部を設ける。
以上に説明したように、本発明によると、衝撃等によって誤作動して電解液が漏れることを防止できるガス排出機構を備えた密閉型電池を実現できる。
図1は、本発明に係る電池の斜視図である。 図2は、図1のA−A線部分断面図である。 図3は、本発明に係る密閉型電池の弁体を示す図であって、図3(a)は平面図、図3(b)は図3(a)のA−A’線断面図、図3(c)は図3(a)のB−B’線断面図である。 図4は、本発明に用いる弁体の変形例を示す平面図である。 図5は、面取り部の形成箇所の変形例を示す平面図である。 図6は、比較例1に係る密閉型電池の弁体を示す図であって、図6(a)は平面図、図6(b)は図6(a)のA−A’線断面図、図6(c)は図6(a)のB−B’線断面図である。
(実施の形態)
本発明を実施するための形態を、図面に基づいて、以下に説明する。図1は本発明に係る密閉型電池の斜視図であり、図2は図1のA−A線断面図であり、図3は、本発明に係る安全機構を示す図であって、図3(a)は平面図、図3(b)は図3(a)のA−A’線断面図、図3(c)は図3(a)のB−B’線断面図である。
図1、図2に示すように、本発明に係る密閉型電池は、外装缶2の開口部に、封口体1が嵌合され、当該嵌合部がレーザ溶接されることにより密閉されてなる。また、図1、図2に示すように、本発明に係る密閉型電池用封口体1は、電池内圧が異常に上昇したときに電池内部のガスを電池外部に排出する弁体6と、電解液を外装缶2内部に注液するための注液孔を封止する押さえ板と突状部とを有する封止栓8と、電極外部端子(端子板)11と、を有している。なお、注液孔及び封止栓8は、本発明の必須の構成要素ではない。
図2に示すように、本発明に係る密閉型電池用封口体は、封口板13と、端子板11と、絶縁ガスケット12と、端子リベット15と、絶縁板14とを有している。封口体1は、端子板11、絶縁ガスケット12、封口板13、及び絶縁板14それぞれに設けられた貫通孔に端子リベット15を挿入し、端子リベット15の先端部を押しつぶしてかしめることにより、上記各部材が固定される構造である。電極外部端子は、電流取り出しに関与する端子リベット15、端子板11と、これらを固定するための絶縁板14、絶縁ガスケット12とで構成される。なお、封口体は、この構成に限定されるものではない。
図2に示すように、外装缶2内部には、正極と負極とを有する電極体3が収容されており、電極体3と封口板13との間には、両者を絶縁する絶縁部材4が配置されている。また、電極体3と、端子板11とが、集電タブ31及び端子リベット15を介して接続されることにより、電流が外部に取り出される構造である。
ここで、前記絶縁板4には、開放孔17が形成されており、この開放孔17上には、図1及び図2に示すように、前記封口板13と一体形成された弁体6(封口板13と同様にアルミニウム合金から成る)が配置されている。この弁体6は、図3(b)、(c)に示すように、封口板13の本体部の肉厚よりも薄肉となっている。また、当該弁体6には電池内側方向に突出したドーム形状を成すドーム部6bが形成されており、このドーム部6bの周縁には弁体の破砕を容易にするための破砕溝6aが形成されている。また、弁体6全体が、前記封口板13の外側面と面一の仮想面18aと前記封口板1の内側面と面一の仮想面18bとの間に形成されている(図3(c)参照)。
以下、本発明に係る密閉型電池の製造方法について説明する。
〈正極の作製〉
正極活物質としてのコバルト酸リチウム(LiCoO2)粉末9質量部と、導電剤としての人造黒鉛粉末1質量部とを混合して、正極合剤を調製する。この正極合剤と、ポリフッ化ビニリデンをN−メチル−2−ピロリドン(NMP)に5質量%溶かした結着剤溶液とを、乾燥後の固形分質量比が正極合剤:ポリフッ化ビニリデン=95:5となるように混練して、正極活物質スラリーを調製する。
このスラリーを、正極集電体としてのアルミ箔(箔厚み:15μm)の両面に塗布する。この後、乾燥し、その後圧縮して正極板を作製する。その後、正極板を電池高さに合うように裁断して正極となす。
〈負極の作製〉
リン片状天然黒鉛(d002値:3.356Å,Lc値:1000Å,平均粒径:20μm)と、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)のディスパージョン(固形分:48%)を水に分散させ、増粘剤であるカルボキシメチルセルロース(CMC)を添加して負極活物質スラリーを調製する。固形分質量組成比は、例えば黒鉛:SBR:CMC=100:3: 2となるように調製する。
このスラリーを負極集電体としての銅箔(箔厚み:10μm)の両面に塗布した後、乾燥させ、その後圧縮し、負極板を作製する。その後負極板を電池高さに合うように裁断した後、集電タブを取り付けて負極となす。
〈電極体の作製〉
上記正極及び負極を、ポリエチレン製微多孔膜からなるセパレータを介して巻回し、この後プレスして、更に正極最外周に集電タブを取り付けることにより、偏平渦巻状の電極体3を作製する。
〈電解液の調製〉
非水電解質として、エチレンカーボネート(EC)とジエチルカーボネート(DEC)との体積比50:50(25℃)の混合溶媒に、LiPF6を1モル/リットルとなるように溶かして、電解液となす。
〈封口板の作製〉
封口板13(板厚1.0mm)の天面(電池外側面)から深さtが0.4mmとなるように、板厚が40μmの薄肉部(1.8×5.0mmサイズの小判形状(両端が半径0.9mmの半円形状、線分長さ3.2mm))を鍛造加工にて成形する。このとき、鍛造加工に用いるパンチの先端を所定のR形状にしておくことにより、封口板本体部と薄肉部との境界における封口板本体部の天面側角部を面取りする(R形状になる)ように成形して、面取り部20を形成する。その後、この薄肉部にコイニング加工して、ドーム部6b及び破砕溝6aとを一体成型して、弁体6を備える封口板13を作製する。
なお、面取り部20の形成方法については、上記方法に限定されるものではなく、たとえば従来と同様にして弁体6を形成した後、切削加工や化学的腐食を行う方法を採用することができる。
〈封口体の組み立て〉
この後、絶縁板14、上記封口板13、絶縁ガスケット12、端子板11のそれぞれに設けられた貫通孔に端子リベット15を挿入する。この後、端子リベット15の先端部を押しつぶすことにより、端子板11、絶縁ガスケット12、絶縁板14及び端子リベット15を封口板13に固定して、封口体1を得る。
〈電池の組み立て〉
上記電極体3に取り付けられた負極集電タブ31と、端子リベット15とを接続する。この電極体3をアルミニウム合金製の有底角形の外装缶2に挿入した後、外装缶2と封口体1との間に上記電極体3に取り付けられた正極集電タブを挟み込む。この後、外装缶2の開口部と上記封口体1とをレーザ溶接し、封口体1の注液孔から上記電解液を注液する。この後、注液孔を押さえ板と突状部とを有する封止栓8で密閉し、封口板13と封止栓8の押さえ板の外周縁とをレーザ溶接することにより、4.0(厚み)×42(幅)×61mm(高さ)の本実施の形態に係る非水電解質二次電池を作製する。
(実施例1)
上記実施の形態と同様にして、実施例1に係る電池を作製した。
(実施例2)
電池サイズを3.6(厚み)×44(幅)×61mm(高さ)とし、上記実施の形態と同様にして、電池を作製した。作製した電池は、電池の端子版11と封口板13に図示しないリード板をそれぞれ取り付けた。リード板には外部端子を備える保護回路基板(不図示)を接続した。電池に接続された保護回路基板を、外部端子が外部に露出するように、そして樹脂製キャップ(不図示)で覆うように封口板13の上に固定した。さらに電池の缶底には樹脂製カバー(不図示)を取り付けた。そして、外装缶2の側面の全面全周を覆うように、片面に粘着剤が塗布されたラベル(不図示)を貼り付けて実施例2に係るパック電池(不図示)を作製した。
(比較例1)
図6(a)〜(c)に示すように、面取り部を形成しなかったこと以外は、前記実施例1と同様にして比較例1に係る電池を作製した。
(比較例2)
図6(a)〜(c)に示すように、面取り部を形成しなかったこと以外は、前記実施例2と同様にして比較例2に係るパック電池を作製した。
(落下試験1)
上記実施例1、比較例1の電池をそれぞれ10個用意した。これらの電池を、所定の高さから、上面を下方に向けて、1.65mの高さからコンクリート製の床に50回落下させた。そして、弁体からの漏液発生に至るまでの落下回数を目視にて測定した。試験結果を下記表1に示す。尚、試料数は、各電池10個である。
(落下試験2)
上記実施例2、比較例2のパック電池をそれぞれ10個用意した。これらのパック電池を、1.65mの高さから、正面、背面、右側面、左側面、上面、底面をそれぞれ下方に向けて、コンクリート製の床に落下させた。この落下を、6面の落下を1サイクルとして、40サイクル行った。そして、弁体からの漏液発生に至るまでの落下サイクル数を目視にて測定した。試験結果を下記表2に示す。
Figure 2011175937
Figure 2011175937
表1から、比較例1では40回以下で全ての電池に漏液が発生していたのに対し、実施例1では、50回の落下による漏液が発生していないことがわかる。
また、表2から、比較例2では35サイクル以下で全ての電池に漏液が発生していたのに対し、実施例2では、10個中8個は漏液が発生していないことがわかる。
また、電池(実施例1)の状態だけでなく、電池を加工したパック電池(実施例2)の状態であっても、落下による漏液の発生が抑制されていることがわかる。
これらのことは、次のように考えられる。電池に落下等の衝撃が加えられると、この衝撃が弁体にも伝播し、弁体に加えられた衝撃が蓄積して弁体が破壊されて漏液する。ここで、直接衝撃を受ける部分が弁体に近いほど、また直接衝撃を受ける面積が大きいほど、弁体に伝播する衝撃が大きくなる。実施例1,2では、弁体6と、弁体6が設けられた封口板13の本体部と、の境界における本体部の電池外側面の角部が面取りされた面取り部20が形成されているので、弁体6近傍の封口板13の本体部に衝撃が直接作用しにくく、また弁体6近傍の封口板13の本体部が衝撃を受ける面積が小さくなる(図3参照)。このため、弁体に伝播する衝撃が面取り部を有さない比較例1,2(図6参照)よりも小さくなり、落下衝撃による弁体の誤作動が比較例1,2よりも顕著に起こりにくくなる。
〔追加事項〕
上記実施の形態では、弁体の平面形状をトラック形状としたが、図4(a)に示すような真円形状や、図4(b)に示すような楕円形状とすることができ、またこれら以外のオーバル形状としてもよい。
上記実施の形態では、弁体全体を囲うように面取り部を設けたが、一部のみに設ける構成であってもよい。この場合、少なくとも弁体の最も応力が集中する部位近傍には、面取り部を設けることが好ましい。ここで、弁体の最も応力が集中する部位は、次の(a)〜(c)順で決定することができる。
(a) 残肉厚が最も薄い部位
(b) 破砕溝同士が交わる交点
(c) 弁体が形成された封口板面または缶底面の縁部(封口板面または缶底面と、缶側面との境界部)に最も近い地点
上記方法によって決定される最も応力が集中する部位が複数ある場合には、少なくとも全て最も応力が集中する部位の近傍に面取り部を設ける。
たとえば、弁体が形成された封口板面または缶底面の縁部からの距離が等しい位置に破砕溝が交わる交点が2つ存在し、一方の残肉厚のほうが薄い場合、図5(a)に示すように、残肉厚の薄い方の交点(同図では上側)近傍に面取り部20を設ける。
弁体が形成された封口板面または缶底面の縁部からの距離が等しい位置に破砕溝が交わる交点が2つ存在し、残肉厚が等しい場合、当該2つの交点近傍に面取り部20を設ける。
トラック形状である場合には、好ましくは当該最も応力が集中する部位を含んだ長辺部分に近接する部分全てに面取り部を設ける。また、図4(a)に示すように真円形状の場合、好ましくは、弁体6における封口板13の長辺に平行な軸(長軸)と、封口板13の短辺に平行な軸(短軸)との交点を中心点として、短軸を含んだ左右それぞれ45°の範囲に設ける。また、図4(b)に示すように楕円形状の場合、長軸と短軸との交点を中心点とし、短軸を含んだ左右それぞれ60°の範囲に設ける。
また、弁体の厚みは、封口板厚みの0.1〜20%の範囲、40μm〜100μmとすることができる。
また、弁体は、封口板以外に、外装缶の缶底面に設けることもできる。また、本発明は、角形外装缶を用いる電池以外に、円筒形外装缶を用いる電池にも適用できる。
また、封口板及び弁体の材質としてはアルミニウム合金に限定するものではなく、鉄、ステンレススチール、純アルミニウム等を用いてもよい。中でも軽量な純アルミニウムやアルミニウム合金を用いると、重量エネルギー密度が向上するので好ましい。また、本発明は非水電解質二次電池に限定するものではなく、非水電解質一次電池等に用いることができる。
また、本発明を前記非水電解液二次電池に適用する場合には、正極材料としては前記コバルト酸リチウムの他、例えば、ニッケル酸リチウム、マンガン酸リチウム、ニッケルマンガン酸リチウム、ニッケルマンガンコバルト酸リチウム、鉄酸リチウム、オリビン構造を有するリチウム鉄リン酸塩或いはこれらの混合物、これらの化合物の結晶格子内に他の元素が含まれている化合物等が好適に用いられる。また、負極材料としては炭素材料の他、リチウム金属、リチウム合金、珪素、珪素化合物、或いはリチウムイオンを吸蔵脱離することができる金属酸化物(スズ酸化物等)等やこれらの混合物が好適に用いられる。
更に、電解液の溶媒としては前記のものに限らず、プロピレンカーボネート・エチレンカーボネート・ブチレンカーボネート・ビニレンカーボネートに代表される環状カーボネート、γ−ブチロラクトン・γ−バレロラクトンに代表されるラクトン、ジエチルカーボネート・ジメチルカーボネート・メチルエチルカーボネートに代表される鎖状カーボネート、テトラヒドロフラン・1,2−ジメトキシエタン・ジエチレングリコールジメチルエーテル・1,3−ジオキソラン・2−メトキシテトラヒドロフラン・ジエチルエーテルに代表されるエーテル等を単独で、あるいは二種以上混合して用いることができる。また、電解液の電解質としては、前記LiPF6の他、LiAsF6、LiClO4、LiBF4、LiCF3SO3、LiN(CF3SO22等を用いることができる。
以上説明したように、本発明によれば、衝撃等によって誤作動して電解液が漏れることを防止できるガス排出機構を備えた密閉型電池を実現できる。よって、産業上の利用可能性は大きい。
1:封口体
2:外装缶
2a:レーザ溶接部
3:電極体
4:絶縁板
6:弁体
6a:破砕溝
6b:ドーム部
8:封止栓
11:端子板
12:絶縁ガスケット
13:封口板
14:絶縁板
15:端子リベット
17:開放孔
18a:仮想面
18b:仮想面
20:面取り部
31:集電タブ

Claims (6)

  1. 電池内部圧力が上昇したときに弁体が破砕して電池内のガスを電池外に放出する安全機構を備えた密閉型電池において、
    前記弁体は、外装缶底面又は外装缶の開口部を封口する封口板に設けられ、前記弁体の厚さは前記外装缶底面または前記封口板の厚さよりも薄く、且つ前記弁体を開放する破砕溝を有し、
    前記弁体と、前記弁体が設けられた外装缶の缶底面又は封口板の本体部と、の境界における前記本体部の電池外側面の少なくとも一部は、角が面取りされた面取り部が形成されている、
    ことを特徴とする密閉型電池。
  2. 請求項1に記載の密閉型電池において、
    前記弁体は、封口板に形成されている、
    ことを特徴とする密閉型電池。
  3. 請求項1又は2に記載の密閉型電池において、
    前記弁体は、電池内側又は電池外側に突出したドーム部をさらに備え、
    前記破砕溝は、前記ドーム部を囲うように形成されている。
    ことを特徴とする密閉型電池。
  4. 請求項1、2又は3に記載の密閉型電池において、
    前記弁体は、前記弁体が形成された外装缶の缶底面又は封口板の外側面と面一の仮想面と前記封口板の内側面と面一の仮想面との間にある、
    ことを特徴とする密閉型電池。
  5. 請求項1ないし4いずれか1項に記載の密閉型電池において、
    前記面取り部の前記密閉型電池の高さ方向に平行な断面形状が、前記弁体が設けられた外装缶の缶底面又は封口板の電池外表面と、前記弁体の根元部までの距離をtとするとき、曲率半径が0.5t〜tのR形状である、
    ことを特徴とする密閉型電池。
  6. 請求項1ないし5いずれか1項に記載の密閉型電池において、
    前記弁体の最も応力が集中する部位近傍には、前記面取り部が形成されている、
    ことを特徴とする密閉型電池。
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