JP2011171991A - 画像処理装置、電子機器、画像処理方法、および、画像処理プログラム - Google Patents

画像処理装置、電子機器、画像処理方法、および、画像処理プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】動きベクトルの算出精度を高める。
【解決手段】動きベクトル測定領域設定部11は、画像上に、複数枚の画像間の動きベクトルを測定するための動きベクトル測定領域を少なくとも2つ以上設定する。動きベクトル演算部13は、動きベクトル測定領域の各々において、複数枚の画像間の動きベクトルを求める。動きベクトル信頼性判定部14は、各動きベクトルの確からしさを示す信頼性を判定する。動きベクトル補正処理部15は、信頼性が所定の信頼性より低いと判定された低信頼性動きベクトルについて、当該低信頼性動きベクトルの近傍に信頼性が所定の信頼性より高い高信頼性動きベクトルが存在する場合、高信頼性動きベクトルに基づいて、低信頼性動きベクトルと置き換える動きベクトルを求める。
【選択図】図2

Description

本発明は、複数枚の画像間の位置合わせを行う技術に関する。
画像の高自由度な変形に対応できる位置合わせ手法として、画像を複数の領域に分割し、領域毎に位置合わせする方法が知られている。分割領域には、位置合わせに適した領域と、位置合わせに適さない領域がある。例えば、低コントラストパターンや繰り返しパターン等の領域は、位置合わせに適さない領域であり、求めた動きベクトルの信頼性は低い。位置合わせに適さない領域において正しい動きベクトルを推定し、適切な写像関係を求めることは、位置合わせ処理を安定化させるうえで重要である。
この課題に対して、特許文献1では、領域ごとの動きベクトルについて、それぞれ周囲の平均ベクトルと、対象位置の動きベクトルを比較し、その差が大きいときは、対象位置の動きベクトルを平均ベクトルで置き換えている。これは、確率的に信頼性が高い動きベクトルの方が、信頼性が低い動きベクトルより多いことを仮定しており、局所的に発生した信頼性が低い動きベクトルを、周囲の信頼性が高い動きベクトルで補正する処理と考えることができる。
特開2008−124956号公報
しかしながら、実際の撮影環境においては、空や海、壁など、比較的位置合わせの手がかりが少ない背景が写りこむことは頻繁にある。このような画像範囲では、信頼性が低い動きベクトルの方が、信頼性が高い動きベクトルより多くなるため、確率的に信頼性が高い動きベクトルの方が、信頼性が低い動きベクトルより多いという仮定が成り立たない。従って、引用文献1の手法では、位置合わせの手がかりが少ない画像範囲における低信頼性の動きベクトルを補正する場合において、周囲の信頼性が低い動きベクトルを用いて補正用の動きベクトルを算出するため、かえって、当初求めた動きベクトルの指し示す位置より、相関が低いところに写像されてしまう可能性があった。
このことについて図を用いて詳しく説明する。背景に位置合わせの手がかりが多く存在する画像の一例を図13に示す。この例では、人物131の背景領域に多数の木132が存在するため、信頼性の高い動きベクトルが多く存在する。従って、位置合わせの手がかりが少ない空や地面などの領域において、信頼性が低い動きベクトルが存在したとしても、周囲の信頼性が高い動きベクトルを用いて修正することで、信頼性の低い動きベクトルを補正することは可能である。
一方、背景に位置合わせの手がかりが少ない画像の一例を図14(a)に示す。このケースは、背景領域において縦方向の筋があるものの、位置合わせの手がかりが少ない。この場合、着目領域141では、縦方向の移動量を正しく求めることはできないが、横方向の移動量は正しく求めることは可能である。しかし、この着目領域141の動きベクトルについて、周囲の動きベクトルから補正すると、図14(b)に示すように、本来、正しく移動量を求めることが出来ていた横方向についても、ずれて補正されてしまうことがある。図14(b)の領域142は、補正後の動きベクトルに基づいて、領域141を移動させた領域である。これが、位置合わせの不安定要因となっていた。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、位置合わせの手がかりが少ない画像範囲において、相関が低い場所に位置合わせされることを防いで、位置合わせを安定化させることを目的とする。
本発明のある態様に係る画像処理装置は、基準画像および位置合わせ画像を含む複数枚の画像間の位置合わせを行う画像処理装置であって、前記基準画像および位置合わせ画像の少なくとも一方に、前記基準画像および位置合わせ画像間の動きベクトルを測定するための動きベクトル測定領域を複数設定する動きベクトル測定領域設定部と、前記動きベクトル測定領域の各々において、前記基準画像および位置合わせ画像間の動きベクトルを求める動きベクトル演算部と、前記動きベクトルの確からしさを示す信頼性を判定する信頼性判定部と、前記信頼性が所定の信頼性より低いと判定された低信頼性動きベクトルについて、当該低信頼性動きベクトルの近傍に前記信頼性が所定の信頼性より高い高信頼性動きベクトルが存在する場合、前記高信頼性動きベクトルに基づく置換動きベクトルを前記低信頼性動きベクトルと置き換える動きベクトル置換部と、を備えることを特徴とする。
本発明の別の態様に係る画像処理方法は、複数枚の画像間の位置合わせを行う画像処理方法であって、画像上に、前記複数枚の画像間の動きベクトルを測定するための動きベクトル測定領域を少なくとも2つ以上設定するステップと、前記動きベクトル測定領域の各々において、前記複数枚の画像間の動きベクトルを求めるステップと、前記動きベクトルの確からしさを示す信頼性を判定するステップと、前記信頼性が所定の信頼性より低いと判定された低信頼性動きベクトルについて、当該低信頼性動きベクトルの近傍に前記信頼性が所定の信頼性より高い高信頼性動きベクトルが存在する場合、前記高信頼性動きベクトルに基づく置換動きベクトルを前記低信頼性動きベクトルと置き換えるステップと、
を備えることを特徴とする。
本発明のさらに別の態様に係る画像処理プログラムは、複数枚の画像間の位置合わせを行うための画像処理プログラムであって、画像上に、前記複数枚の画像間の動きベクトルを測定するための動きベクトル測定領域を少なくとも2つ以上設定するステップと、前記動きベクトル測定領域の各々において、前記複数枚の画像間の動きベクトルを求めるステップと、前記動きベクトルの確からしさを示す信頼性を判定するステップと、前記信頼性が所定の信頼性より低いと判定された低信頼性動きベクトルについて、当該低信頼性動きベクトルの近傍に前記信頼性が所定の信頼性より高い高信頼性動きベクトルが存在する場合、前記高信頼性動きベクトルに基づく置換動きベクトルを前記低信頼性動きベクトルと置き換えるステップと、をコンピュータに実行させることを特徴とする。
これら態様によれば、低信頼性動きベクトルの近傍に高信頼性の動きベクトルが存在する場合、当該高信頼性動きベクトルに基づいて求めた置換動きベクトルを、低信頼性動きベクトルと置き換えるので、周囲に存在する信頼性の低い動きベクトルの影響を受けて、誤った動きベクトルに置き換えられてしまうのを防ぐことができる。これにより、位置合わせの手がかりが少ない画像領域においても、精度の高い動きベクトルを求めて、位置合わせを安定的に行うことができる。
本発明によれば、信頼性が低いと判定された動きベクトルについて、周囲の動きベクトルの信頼性に応じて補正するので、周囲に存在する信頼性の低い動きベクトルの悪影響を抑制することができ、位置合わせ処理を安定化させることができる。
第1の実施形態における画像処理装置の構成を示す図である。 第1の実施形態における位置合わせ処理部の構成を示す図である。 第1の実施形態における画像処理装置によって行われる処理内容を示すフローチャートである。 図4(a)および(b)は、動きベクトル測定領域設定部と位置合わせ基準領域設定部の処理内容を説明するための図である。 動きベクトル補正処理部で行われる処理内容を示すフローチャートである。 周囲の高信頼性の動きベクトルに基づいて、処理対象である低信頼性の動きベクトルを補正する方法を説明するための図である。 動きベクトル補正処理部で行われる変形処理の内容を示すフローチャートである。 動きベクトル補間処理部の処理内容を説明するための図である。 第1の実施形態における画像処理装置の効果を説明するための図である。 第2の実施形態における動きベクトル補正処理部で行われる処理の内容を示すフローチャートである。 第3の実施形態における位置合わせ処理部の構成を示す図である。 第3の実施形態における動きベクトル補正処理部のフローチャートを示す図である。 背景に位置合わせの手がかりが多く存在する画像例を示す図である。 背景に位置合わせの手がかりが少ない画像例を示す図である。
−第1の実施形態−
第1の実施形態は、本発明の位置合わせ方法を、複数枚の画像を利用する方式の電子ブレ補正機能を有する電子撮影機器に対して適用したものである。複数枚の画像を利用する方式の電子ブレ補正とは、連写撮影した複数枚の画像を、画像間の位置合わせを行いながら、画像合成を行うことで、適正露光かつブレを含まない画像を得る技術である。以下、図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態を説明する。
図1は、第1の実施形態における画像処理装置の構成を示す図である。図中、矢印はデータの流れを示している。なお、第1の実施形態における画像処理装置は、デジタルカメラ、デジタルビデオカメラや内視鏡など、正しく作動するために電流または電磁界に依存する機器である電子機器に搭載される。
まず、記録部8に蓄積された焦点距離、シャッタ速度、絞り(F値)などの撮影パラメータを光学系4に設定する。同じく、記録部8に蓄積されたISO感度(A/D変換のゲイン)などの撮影パラメータをA/D変換処理部6に設定する。光学系4で取り込まれた光は、撮像部5で電気信号に変換され、アナログ信号として出力される。A/D変換処理部6は、アナログ信号をデジタル信号に変換する。
画像処理部7は、デジタル信号に対して、ノイズ除去やデモザイキング処理(画素毎にR・G・B信号のいずれか1つの信号だけが存在する状態から、画素毎にR・G・Bの3つの値を割り当てる処理)などを行い、画像データに変換する。変換された画像データは、記録部8に蓄積される。ここまでの一連のデータフローは撮影ごとに行われる。連写撮影の場合、連写回数分だけ上記のデータフローが行われる。
記録部8に蓄積された複数枚の画像データ、および、画像サイズなどの画像処理パラメータは、位置合わせ処理部9に転送される。位置合わせ処理部9は、後述する方法により、複数枚の画像データ間の動きベクトル(位置ずれ量)を求める。画像合成処理部10は、複数枚の画像データと動きベクトルに基づいて、複数枚の画像データを合成する処理を行い、ブレを含まない合成画像を出力する。
図2は、位置合わせ処理部9の詳細な処理構成を示す図である。位置合わせ処理部9は、動きベクトル測定領域設定部11と、位置合わせ基準領域設定部12と、動きベクトル演算部13と、動きベクトル信頼性判定部14と、動きベクトル補正処理部15と、動きベクトル補間処理部16とを備える。なお、各処理内容や用語の定義等に関する詳細説明は、後述する。
動きベクトル測定領域設定部11は、画像サイズ、位置合わせテンプレート数、探索範囲などの画像処理パラメータに基づいて、動きベクトルのテンプレート領域および探索領域を含む動きベクトル測定領域を複数設定する。
位置合わせ基準領域設定部12は、画像サイズ、領域分割数などの画像処理パラメータに基づいて、基準画像を小領域に分割して、位置合わせ基準ブロックを設定する。
動きベクトル演算部13は、動きベクトル測定領域と複数枚の画像データに基づいて、各動きベクトル測定領域において、動きベクトルを求める。
動きベクトル信頼性判定部14は、動きベクトル演算部13で求められた動きベクトルの確からしさを示す信頼性を判定し、各動きベクトルの信頼性判定結果を出力する。
動きベクトル補正処理部15は、動きベクトル演算部13で求められた動きベクトルと、動きベクトル信頼性判定部14で求められた信頼性判定結果に基づいて、動きベクトルを補正する。
動きベクトル補間処理部16は、動きベクトル補正処理部15で補正処理が行われた動きベクトルと、位置合わせ基準領域設定部12で設定された位置合わせ基準ブロックに基づいて、位置合わせ基準ブロックの座標系に対する画素毎の動きベクトルを演算する。
以下、各処理部11〜16で行われる詳しい処理内容について、図3を用いて説明する。図3は、第1の実施形態における画像処理装置によって行われる処理内容を示すフローチャートである。
ステップS301では、動きベクトル測定領域設定部11により、動きベクトルを測定するための動きベクトル測定領域を設定する。動きベクトル測定領域には、テンプレート領域および探索領域が含まれる。
図4(a)は、位置合わせの基準座標系の画像である基準画像30を示しており、図4(b)は、基準画像に対して位置合わせする画像である位置合わせ画像35を示している。動きベクトル測定領域設定部11は、図4(a)に示すように、基準画像30において、位置合わせの基準領域であるテンプレート領域31を複数配置する。テンプレート領域31は、所定の大きさの矩形領域であるが、矩形領域に限定されることはない。
動きベクトル測定領域設定部11は、また、図4(b)に示すように、位置合わせ画像35において、基準画像30のテンプレート領域に対応する領域33より広い領域を、探索領域34として設定する。基準画像30のテンプレート領域に対応する領域33は、基準画像30に設定される複数のテンプレート領域31と同一の座標位置にそれぞれ設定される領域であり、テンプレート領域31と同一形状の領域である。また、探索領域34は、各領域33ごとに設定する。
なお、位置合わせ画像35にテンプレート領域31を配置し、基準画像30に探索領域34を配置するようにしてもよい。この場合、後述するテンプレートマッチングで求めた動きベクトルの符号を逆転させれば、図4(a)、(b)に示す設定で求められる動きベクトルと同一の動きベクトルを求めることができる。
ステップS302では、位置合わせ基準領域設定部12により、位置合わせ基準ブロックを設定する。具体的には、図4(a)に示すように、隣り合うテンプレート領域31の中心位置をそれぞれ結んだ矩形領域を、位置合わせ基準ブロック32として設定する。すなわち、位置合わせ基準ブロック32は、格子状に配置される。ただし、位置合わせ基準ブロック32は、必ずしも周期的に配置しなくてもよい。
ステップS303では、動きベクトル演算部13により、基準画像30および位置合わせ画像35間の動きベクトルを求める。具体的には、動きベクトル演算部13は、基準画像30のテンプレート領域31を用いて、位置合わせ画像35の探索領域34内でテンプレートマッチング処理を行うことにより、動きベクトルを求める。テンプレートマッチング処理とは、基準画像30のテンプレート領域31を、位置合わせ画像35の探索領域34内で走査しながら一致指標を演算し、一致指標が最も高くなる位置を検出する処理である。ここでは、一致指標が最も高くなる位置と、テンプレート領域の対応位置との位置ずれを計算し、動きベクトルとして出力する。
一致指標としては、画素値の差分の絶対値和である誤差絶対値和SAD(Sum of Absolute intensity Difference)、画素値の差分の自乗和である誤差自乗和SSD(Sum of Squared intensity Difference)、正規化相互相関NCC(Normalized Cross-Correlation)など公知の技術を用いてよい。
全てのテンプレート領域31に対して、動きベクトルを求めると、ステップS304に進む。ステップS304では、動きベクトル信頼性判定部14により、ステップS303で求めた複数の動きベクトルの信頼性を判定する。
動きベクトル演算部13で求めた動きベクトルは、低コントラストの画像領域や、繰り返しパターンが存在する領域などでは、正しい画像位置を安定的に求めることは困難である。そこで、動きベクトル信頼性判定部14は、動きベクトル演算部13で求めた動きベクトルについて、その演算結果の確からしさを示す信頼性を判定する。具体的には、下記(1)〜(3)の特性を用いて信頼性を定量化する指標を算出し、信頼性を判定する。ここでは、信頼性を定量化する指標と所定のしきい値との大小を比較することにより、信頼性の高低を2段階で判定する。
(1)エッジ構造が鮮鋭な領域の場合、動きベクトルの信頼性が高い。このとき、位置ずれが除去できたときに、一致指標は、一致度が高いことを意味する大きな値(指標値によっては、小さな値)を示すのに対して、位置ずれが残っている場合、一致指標は小さな値(指標値によっては、大きな値)を示す。従って、テンプレートマッチングを行った際に、一致指標の変動が大きい。
(2)テクスチャや平坦な構造の場合、位置ずれが除去できた場合と位置ずれが残っている場合との間で一致指標の変動が少なく、信頼性は低い。
(3)繰り返し構造の場合、一致指標も周期的に変動し、信頼性は低い。
すなわち、動きベクトル信頼性判定部14は、動きベクトル演算部13でテンプレートマッチングを行った際の一致指標の特性に基づいて、信頼性を定量化する指標を算出し、信頼性を判定する。ただし、信頼性を判定する指標は、低コントラスト領域や繰り返しパターン領域等のような位置合わせの手がかりが少ない領域を検出できるものであれば、任意の指標でよい。例えば、特許第3164121号記載の様に、各ブロックのエッジの量に基づいて信頼性の指標を定義してもよい。
ステップS305において、動きベクトル補正処理部15は、動きベクトル演算部13で求めた動きベクトル(補正前)と、動きベクトル信頼性判定部14で求めた各動きベクトルの信頼性判定結果に基づいて、信頼性の低い動きベクトルを補正し、補正後の動きベクトルを出力する。
図5は、動きベクトル補正処理部15で行われる処理の内容を示すフローチャートである。ステップS501からステップS505の処理は、全ての動きベクトルに対して行われる。ステップS501では、動きベクトルの信頼性が高信頼性であるか否かを判定する。この判定は、動きベクトル信頼性判定部14で算出された信頼性を判定する指標が所定のしきい値より高いか否かに基づいて行う。動きベクトルの信頼性が高信頼性であると判定すると、ステップS502に進む。ステップS502では、動きベクトル演算部13で求めた動きベクトルをそのまま出力する。
一方、ステップS501において、動きベクトルの信頼性が低信頼性であると判定すると、ステップS503に進む。ステップS503では、低信頼性と判定された動きベクトルの近傍に、高信頼性の動きベクトルが存在するか否かを判定する。近傍とは、例えば、低信頼性の動きベクトルを中心として、上下左右の隣接する位置に存在する4つの動きベクトルを含む4近傍、または、上下左右および斜め方向の隣接する位置に存在する8つの動きベクトルを含む8近傍である。また、低信頼性の動きベクトルの近傍として、当該低信頼性の動きベクトルを中心として、任意の距離範囲内を設定してもよい。低信頼性の動きベクトルの近傍に、高信頼性の動きベクトルが存在しないと判定すると、ステップS502に進み、動きベクトル演算部13で求めた動きベクトルをそのまま出力する。
一方、ステップS503において、低信頼性の動きベクトルの近傍に、高信頼性の動きベクトルが存在すると判定すると、ステップS504に進む。ステップS504では、近傍に位置する高信頼性の動きベクトルの平均ベクトルを求め、求めた平均ベクトルを低信頼性の動きベクトルと置き換える。
図6は、処理対象である低信頼性の動きベクトル61の8近傍に位置する動きベクトル62〜69のうち、上、下、右にそれぞれ位置する動きベクトル65、66、68が高信頼性の動きベクトルである例を示す図である。ここでは、処理対象の低信頼性の動きベクトル61をVect(m,n)と表記する。ただし、図6の右方向をx軸の正方向、下方向をy軸の正方向として、mはx座標、nはy座標を表す。この場合、低信頼性の動きベクトルVect(m,n)の上に位置する動きベクトル65は、Vect(m,n-1)、下に位置する動きベクトル66は、Vect(m,n+1)、右に位置する動きベクトル68は、Vect(m+1,n)と表せる。従って、低信頼性の動きベクトルVect(m,n)は、近傍に位置する高信頼性の動きベクトルVect(m,n-1)、Vect(m,n+1)、Vect(m+1,n)を用いて、次式(1)で表される。
なお、低信頼性の動きベクトルを、近傍の高信頼性の動きベクトルの平均ベクトルで置き換える例について説明したが、近傍の高信頼性動きベクトルのうち、最も信頼性が高い動きベクトルで置き換えるようにしてもよい。図7は、動きベクトル補正処理部15で行われる変形処理の内容を示すフローチャートである。図5に示すフローチャートと同じ処理を行うステップについては、同一の符号を付して、詳しい説明は省略する。
図7に示すフローチャートの処理が図5に示すフローチャートの処理と異なるのは、ステップS700の処理である。ステップS700では、低信頼性の動きベクトルの近傍に存在する高信頼性の動きベクトルの平均ベクトルのうち、最も信頼性の高い動きベクトルを選択して、低信頼性の動きベクトルと置き換える。信頼性の高さは、動きベクトル信頼性判定部14で求められた信頼性を示す指標に基づいて判定する。
また、次式(2)で示すように、低信頼性の動きベクトルの近傍に存在する高信頼性の動きベクトルの信頼性を示す指標を用いて、低信頼性の動きベクトルを算出するようにしてもよい。式(2)において、Score(m, n-1)、Score(m+1, n)、Score(m, n+1)は、それぞれ高信頼性の動きベクトルVect(m,n-1)、Vect(m+1,n)、Vect(m,n+1)の信頼性を示す指標である。すなわち、信頼性の高い動きベクトルの影響が大きくなるように、複数の高信頼性の動きベクトルを重み付け加算する。
図3のステップS306では、動きベクトル補間処理部16により、各位置合わせ基準ブロック内の各画素について、それぞれ動きベクトルを求める。動きベクトル補間処理部16で行われる処理内容について、図8を用いて説明する。図8(a)は、基準画像を、図8(b)は、位置合わせ画像をそれぞれ示している。図8(b)において、色抜きの領域33は、基準画像のテンプレート領域31に対応する領域であり、網掛けの領域36は、テンプレートマッチングにより、テンプレート領域31に対して一致指標が最も高くなる位置である。位置合わせ画像における領域33から領域36に向かうベクトルが動きベクトルとなる。
動きベクトル補間処理部16は、各位置合わせ基準ブロック32について、周囲4点のテンプレート領域の動きベクトルを用いて、動きベクトルを線形補間することにより、位置合わせ基準ブロック内の各画素について、それぞれ動きベクトルを求める。この処理の意味合いとしては、位置合わせ画像において、基準となる位置合わせ基準ブロックと対応する領域を、元の位置合わせ基準ブロックの座標系、すなわち、網掛け領域36の中心位置をそれぞれ結んで形成される領域に変形することに相当している。この処理は、小領域に分割した位置合わせ基準ブロックごとに実施しているため、局所的な画像変形にも対応可能である。
図3のステップS307では、画像合成処理部10により、基準画像および位置合わせ画像の画像データと、各画素の動きベクトルとに基づいて、基準画像および位置合わせ画像の対応する画素位置ごとに画像合成を行う。
図9(a)は、位置合わせに用いる基準画像91および位置合わせ画像92の一例を示す図である。基準画像91には、人物93と建物94とが写り込んでいる。このような図では、建物94の縁の領域では、縦方向の筋があることにより、横方向における位置合わせの手がかりはある。
図9(b)は、処理対象の動きベクトルと、周囲の平均ベクトルとの差が大きい場合に、当該動きベクトルを周囲の平均ベクトルに置き換える従来技術によって、画像間の位置合わせを行い、合成処理を行って得られる合成画像の一例を示す図である。従来技術の方法では、図9(b)に示すように、画像横方向のずれた位置95に、写像されてしまうことがあり、合成画像において、縦筋が歪んだような画像となってしまう。
図9(c)は、第1の実施形態における画像処理装置によって得られる合成画像の一例を示す図である。上述したように、処理対象の動きベクトルの信頼性が低い場合、周囲の高信頼性の動きベクトルに基づいて求めた動きベクトルで置き換えるので、信頼性の低い周囲の動きベクトルの影響を受けることがない。これにより、位置合わせの精度を高くすることができる。
以上、第1の実施形態における画像処理装置によれば、画像上に、複数枚の画像間の動きベクトルを測定するための動きベクトル測定領域を少なくとも2つ以上設定して、動きベクトル測定領域の各々において、複数枚の画像間の動きベクトルを求め、各動きベクトルの確からしさを示す信頼性を判定する。そして、信頼性が所定の信頼性より低いと判定された低信頼性動きベクトルについて、当該低信頼性動きベクトルの近傍に信頼性が所定の信頼性より高い高信頼性動きベクトルが存在する場合、当該高信頼性動きベクトルに基づいて、低信頼性動きベクトルと置き換える動きベクトルを求める。これにより、例えば、信頼性の高い動きベクトルが、周囲に存在する複数の信頼性の低い動きベクトルの影響を受けて、誤った動きベクトルに置き換えられてしまうのを防ぐことができる。また、信頼性の低い動きベクトルについても、周囲の高信頼性動きベクトルに基づいて求めた動きベクトルと置き換えるので、精度の高い動きベクトルを求めて、位置合わせを精度良く行うことができる。これにより、位置合わせの手がかりが少ない画像領域においても、精度の高い動きベクトルを求めて、位置合わせを安定的に行うことができる。
特に、低信頼性動きベクトルの近傍に存在する高信頼性動きベクトルの平均ベクトルを求めて、低信頼性動きベクトルと置き換えるので、精度の高い動きベクトルを求めることができる。
また、低信頼性動きベクトルの近傍に存在する高信頼性動きベクトルの中で、最も信頼性の高い動きベクトルを、低信頼性動きベクトルと置き換える場合には、少ない演算量で簡易に、精度の高い動きベクトルを求めることができる。
また、低信頼性動きベクトルの近傍に存在する高信頼性動きベクトルの信頼性に応じて、高信頼性動きベクトルを重み付け平均した動きベクトルを、低信頼性動きベクトルと置き換える場合には、重み付け平均をしない平均ベクトルと置き換える場合に比べて、さらに精度の高い動きベクトルを求めることができる。
−第2の実施形態−
第1の実施形態における画像処理装置では、動きベクトル演算部13で求めた動きベクトルについて、動きベクトル信頼性判定部14において、高信頼性か低信頼性であるかを判定し、その判定結果に基づいて、動きベクトル補正処理部15において、低信頼性の動きベクトルを補正した。これに対し、第2の実施形態における画像処理装置では、動きベクトル演算部13で求めた動きベクトルについて、動きベクトル信頼性判定部14において、その信頼性を3段階以上の多段階に判定する。動きベクトル補正処理部15は、その多段階の信頼性判定結果に基づいて、低信頼性の動きベクトルを補正する。
画像処理装置の全体的な構成は、第1の実施形態と同じであり、図1、図2に示すものと同一であるが、個別の処理ブロックの処理内容が異なる。以下、第1の実施形態と異なる処理を行う処理部について説明する。
動きベクトル信頼性判定部14の処理内容について説明する。動きベクトル演算部13で求めた動きベクトルは、低コントラストの画像領域や、繰り返しパターンが存在する領域などでは、正しい画像位置を安定的に求めることは困難である。そこで、動きベクトル信頼性判定部14は、動きベクトル演算部13で求めた動きベクトルの確からしさを示す信頼性を判定する。信頼性を判定するために、第1の実施形態で示した(1)〜(3)の考え方に基づいて、信頼性を指標化する。第1の実施形態では、高信頼性か低信頼性かの2段階で判定したが、実際には、位置合わせの手がかりが少ないけど位置合わせ可能な領域など、中間的な領域が存在する。そこで、本実施形態では、信頼性の指標を複数のしきい値を用いて3段階以上の多段階に判定する。
動きベクトル補正処理部15の処理内容について説明する。動きベクトル補正処理部15は、動きベクトル演算部13で求めた動きベクトル(補正前)と、動きベクトル信頼性判定部14で求めた各動きベクトルの多段階の信頼性判定結果に基づいて、低信頼性の動きベクトルを補正し、補正後の動きベクトルを出力する。
図10は、第2の実施形態における動きベクトル補正処理部15で行われる処理の内容を示すフローチャートである。本処理では、動きベクトル信頼性判定部14で算出された信頼性を判定する指標に基づいて、1〜N(Nは、3以上の自然数)のN段階に信頼度を設定する。なお、信頼度1が最も信頼性が高く、信頼度Nが最も信頼性が低いものとする。ここでは、各動きベクトルについて当該動きベクトルの近傍に、より信頼度が高い動きベクトルが存在する場合は、近傍のより信頼度が高い動きベクトルを用いて、当該動きベクトルを補正する。
ステップS1001では、各動きベクトルの信頼度を設定する。ここでは、動きベクトル信頼性判定部14で算出された信頼性を判定する指標に基づいて、1〜N(Nは、3以上の自然数)のN段階に信頼度を設定する。
ステップS1002では、信頼度i(1≦i≦N)の動きベクトルが、求めた動きベクトルの中に存在するか否かを判定する。なお、iの初期値は1とする。信頼度iの動きベクトルが存在しないと判定するとステップS1006に進み、信頼度iを1段階下げる(信頼度が低い方向へ設定する)とともに、設定した信頼度iが最低でない場合は(ステップS1007)、ステップS1002から処理を繰り返す。一方、ステップS1002において、信頼度iの動きベクトルが存在すると判定すると、ステップS1003に進む。
ステップS1003では、ステップS1002で求めた信頼度iの動きベクトルについて、その動きベクトルを中心とする近傍に、信頼度iより信頼性の高い動きベクトルが存在するか否かを判定する。信頼度iの動きベクトルを中心とする近傍の概念は、第1の実施形態で説明した近傍の概念と同じである。信頼度iの動きベクトルを中心とする近傍に、信頼度iより信頼性の高い動きベクトルが存在しないと判定すると、ステップS1004に進む。ステップS1004では、動きベクトル演算部13で求めた動きベクトルをそのまま出力する。
一方、ステップS1003において、信頼性の高い動きベクトルが存在すると判定すると、ステップS1005に進む。ステップS1005では、近傍に位置する信頼度iより信頼性の高い動きベクトルの平均ベクトルを求め、処理対象である信頼度iの動きベクトルを、求めた平均ベクトルで置き換える。この処理は、信頼度iの全ての動きベクトルを対象として行う。なお、信頼性の高い動きベクトルの平均ベクトルを求めて、処理対象の動きベクトルと置き換える方法は、第1の実施形態と同じである。
ステップS1006では、信頼度iに1を加算して、ステップS1007に進む。ステップS1007では、信頼度iがN(N段階に信頼度を設定した際のN)より大きいか否かを判定する。信頼度iがN以下であると判定すると、ステップS1002に戻り、上述した処理を行う。一方、信頼度iがNより大きいと判定すると、全ての動きベクトルを対象として処理が完了しているので、フローチャートの処理を終了する。
なお、第1の実施形態で説明したように、ステップS1005の処理において、近傍の信頼性の高い動きベクトルのうち、最も信頼性が高いものを用いて置き換えるようにしてもよいし、複数の信頼性の高い動きベクトルを信頼性に応じた重み付け加算することによって求めた動きベクトルを用いて置き換えるようにしてもよい。
以上、第2の実施形態における画像処理装置によれば、動きベクトルの信頼性を3段階以上の多段階で判定するので、より精度の高い動きベクトルを求めることができる。例えば、信頼性を低、中、高の3段階に分けた場合には、信頼性の低い動きベクトルだけでなく、信頼性が中程度の動きベクトルについても、周囲の信頼性の高い動きベクトルに基づいて求めた動きベクトルと置き換えることができる。
また、第1の実施形態では、信頼性を2段階で判定しているため、信頼性を判定するためのしきい値によって、処理結果が大きく異なる可能性があるが、第2の実施形態のように、信頼性を多段階で判定することにより、信頼性を判定するためのしきい値による処理結果の変動を抑制することができる。
−第3の実施形態−
第3の実施形態は、動きベクトル補正処理部15の処理内容に特徴がある。すなわち、動きベクトル補正処理部15は、動きベクトル演算部13で演算した一致指標の分布情報(相関マップ)を用いて、動きベクトル演算部13で求めた動きベクトルを補正する。より具体的には、一致指標が極端に低下するような位置へは補正しないようにすることで、位置合わせを安定化させる。以下、図面を用いて説明する。
図11は、第3の実施形態における画像処理装置の位置合わせ処理部9の詳細な構成を示す図である。図2に示す第1の実施形態における画像処理装置の位置合わせ処理部9との違いは、動きベクトル演算部13が補正前の動きベクトルに加えて、一致指標の分布情報を示す相関マップを出力する点と、その相関マップを動きベクトル補正処理部15の入力として使用する点である。
ここで、相関マップとは、動きベクトル演算部13において、位置をずらしながら、SSD、SAD、NCCなどの一致指標を演算する際に、画像のずらし量と一致指標との対応関係を示したものである。ここでは、画像間の一致度が高いほど、大きい値を示す一致指標のNCCと、画像のずらし量との関係を定めた相関マップを動きベクトル演算部13が記憶しているものとして説明する。
動きベクトル補正処理部15の処理内容を説明する。動きベクトル補正処理部15は、動きベクトル演算部13で求めた動きベクトル(補正前)、相関マップ、および、動きベクトル信頼性判定部14で求めた各動きベクトルの信頼性判定結果に基づいて、低信頼性の動きベクトルを補正し、補正後の動きベクトルを出力する。
図12は、動きベクトル補正処理部15の処理内容を示すフローチャートである。図5に示すフローチャートの処理と同じ処理を行うステップについては、同一の符号を付して詳しい説明は省略する。
ステップS503において、低信頼性の動きベクトルの近傍に、高信頼性の動きベクトルが存在すると判定すると、ステップS1200に進む。ステップS1200では、近傍に位置する高信頼性の動きベクトルの平均ベクトルを求める。近傍に位置する高信頼性の動きベクトルの平均ベクトルを求める方法は、第1の実施形態で説明した方法と同じである。
ステップS1201では、動きベクトル演算部13から出力された相関マップに基づいて、ステップS1200で求めた平均ベクトル(画像のずらし量)を移動ベクトルに基づき位置合わせした場所での一致指標を求め、求めた一致指標が所定のしきい値より大きいか(あるいは小さいか)否かを判定する。一例として、上記平均ベクトルの大きさに対応する一致指標を求め、求めた一致指標としきい値とを比較することが可能である。一致指標としきい値とを比較し、一致指標から判断される一致度合いが所定基準より低いと判断される場合(一致指標が所定のしきい値以下、または、しきい値以上の場合。一致指標に用いる指標値によって変わる)、ステップS502に進み、動きベクトル演算部13で求めた動きベクトルをそのまま出力する。一方、ステップS1200で求めた平均ベクトルに対応する一致指標が所定のしきい値より大きいと判定すると、ステップS1202に進む。
ステップS1202では、ステップS1200で求めた平均ベクトルを、処理対象の低信頼性の動きベクトルに置き換えて出力する。
以上、第3の実施形態における画像処理装置によれば、低信頼性の動きベクトルの近傍に位置する信頼性の高い動きベクトルの平均ベクトルを求め、求めた平均ベクトルの一致指標が所定のしきい値以下の場合には、低信頼性の動きベクトルと置き換える処理を行わない。これにより、精度の低い平均ベクトルと置き換えられることにより、位置合わせ精度が低下するのを防ぐことができる。
なお、上述した第1〜第3の実施形態の説明では、画像処理装置が行う処理としてハードウェアによる処理を前提としていたが、このような構成に限定される必要はない。例えば、別途ソフトウェアにて処理する構成も可能である。この場合、画像処理装置は、CPU、RAM等の主記憶装置、上記処理の全て或いは一部を実現させるためのプログラムが記憶されたコンピュータ読み取り可能な記憶媒体を備えている。ここでは、このプログラムを画像処理プログラムと呼ぶ。そして、CPUが上記記憶媒体に記憶されている画像処理プログラムを読み出して、情報の加工・演算処理を実行することにより、上述の画像処理装置と同様の処理を実現させる。
ここで、コンピュータ読み取り可能な記録媒体とは、磁気ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、DVD−ROM、半導体メモリ等をいう。また、この画像処理プログラムを通信回線によってコンピュータに配信し、この配信を受けたコンピュータが当該画像処理プログラムを実行するようにしても良い。
本発明は、上述した第1〜第3の実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で様々な変形や応用が可能である。例えば、第3の実施形態では、第1の実施形態と同様に、動きベクトルの信頼性を2段階で判定したが、第2の実施形態と同じように、3段階以上の多段階で判定するようにしてもよい。
第3の実施形態では、画像間の一致度が高いほど、大きい値を示す一致指標のNCCと、画像のずらし量との関係を定めた相関マップを動きベクトル演算部13が記憶しているものとして説明した。しかし、画像間の一致度が高いほど、小さい値を示す一致指標のSSDまたはSADと、画像のずらし量との関係を定めた相関マップを動きベクトル演算部13が記憶するようにしてもよい。この場合、図12に示すフローチャートのステップS1201では、平均ベクトルの大きさ(画像のずらし量)に対応する一致指標が所定のしきい値より大きいと判定すると、ステップS502に進み、動きベクトル演算部13で求めた動きベクトルをそのまま出力する。一方、平均ベクトルに対応する一致指標が所定のしきい値以下であると判定すると、ステップS1202に進み、求めた平均ベクトルを処理対象の低信頼性の動きベクトルに置き換えて出力する。ただし、この変形例で用いる所定のしきい値と、第3の実施形態で説明した所定のしきい値とは、異なる値である。
4…光学系
5…撮像部
6…A/D変換処理部
7…画像処理部
8…記録部
9…位置合わせ処理部
10…画像合成処理部
11…動きベクトル測定領域設定部
12…位置合わせ基準領域設定部
13…動きベクトル演算部
14…動きベクトル信頼性判定部
15…動きベクトル補正処理部
16…動きベクトル補間処理部

Claims (15)

  1. 基準画像および位置合わせ画像を含む複数枚の画像間の位置合わせを行う画像処理装置であって、
    前記基準画像および位置合わせ画像の少なくとも一方に、前記基準画像および位置合わせ画像間の動きベクトルを測定するための動きベクトル測定領域を複数設定する動きベクトル測定領域設定部と、
    前記動きベクトル測定領域の各々において、前記基準画像および位置合わせ画像間の動きベクトルを求める動きベクトル演算部と、
    前記動きベクトルの確からしさを示す信頼性を判定する信頼性判定部と、
    前記信頼性が所定の信頼性より低いと判定された低信頼性動きベクトルについて、当該低信頼性動きベクトルの近傍に前記信頼性が所定の信頼性より高い高信頼性動きベクトルが存在する場合、前記高信頼性動きベクトルに基づく置換動きベクトルを前記低信頼性動きベクトルと置き換える動きベクトル置換部と、
    を備えることを特徴とする画像処理装置。
  2. 前記動きベクトル置換部は、前記置換動きベクトルとして、前記低信頼性動きベクトルの近傍に存在する高信頼性動きベクトルの平均ベクトルを求めることを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 前記動きベクトル置換部は、前記置換動きベクトルとして、前記低信頼性動きベクトルの近傍に存在する高信頼性動きベクトルの中で、最も信頼性の高い動きベクトルを求めることを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  4. 前記動きベクトル置換部は、前記置換動きベクトルとして、前記低信頼性動きベクトルの近傍に存在する高信頼性動きベクトルの信頼性に応じて、前記高信頼性動きベクトルを重み付け平均した動きベクトルを求めることを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  5. 前記動きベクトル置換部は、前記複数枚の画像間の一致度合いを示す一致指標に基づいて、前記動きベクトルを求めるものであって、
    前記一致指標と前記動きベクトルの大きさとの関係を定めた相関マップを記憶する相関マップ記憶部と、
    前記相関マップに基づいて、前記置換動きベクトルの大きさに対応する一致指標を求める一致指標演算部と、
    をさらに備え、
    前記動きベクトル置換部は、前記置換動きベクトルの大きさに対応する一致指標に基づいて、前記置換動きベクトルを前記低信頼性動きベクトルと置き換えるか否かを判定することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の画像処理装置。
  6. 前記動きベクトル置換部は、前記置換動きベクトルの大きさに対応する一致指標が所定の一致度より高いことを示している場合に、前記置換動きベクトルを前記低信頼性動きベクトルと置き換え、前記一致指標が前記所定の一致度以下を示している場合には、前記置換動きベクトルを前記低信頼性動きベクトルと置き換えないことを特徴とする請求項5に記載の画像処理装置。
  7. 前記信頼性判定部は、少なくとも3段階以上のレベルで信頼性を判定するものであって、
    前記動きベクトル置換部は、任意の処理対象動きベクトルについて、当該処理対象動きベクトルの信頼性より高い高信頼性動きベクトルが存在する場合、前記高信頼性動きベクトルに基づいて、前記処理対象動きベクトルと置き換える置換動きベクトルを求めることを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  8. 前記動きベクトル置換部は、前記置換動きベクトルとして、前記処理対象動きベクトルの近傍に存在する高信頼性動きベクトルの平均ベクトルを求めることを特徴とする請求項7に記載の画像処理装置。
  9. 前記動きベクトル置換部は、前記置換動きベクトルとして、前記処理対象動きベクトルの近傍に存在する高信頼性動きベクトルの中で、最も信頼性の高い動きベクトルを前記低信頼性動きベクトルと置換することを特徴とする請求項7に記載の画像処理装置。
  10. 前記動きベクトル置換部は、前記置換動きベクトルとして、前記処理対象動きベクトルの近傍に存在する高信頼性動きベクトルの信頼性に応じて、前記高信頼性動きベクトルを重み付け平均した動きベクトルを求めることを特徴とする請求項7に記載の画像処理装置。
  11. 前記動きベクトル置換部は、前記複数枚の画像間の一致度合いを示す一致指標に基づいて、前記動きベクトルを求めるものであって、
    前記一致指標と前記動きベクトルの大きさとの関係を定めた相関マップを記憶する相関マップ記憶部と、
    前記相関マップに基づいて、前記置換動きベクトルの大きさに対応する一致指標を求める一致指標演算部と、
    をさらに備え、
    前記動きベクトル置換部は、前記置換動きベクトルの大きさに対応する一致指標に基づいて、前記置換動きベクトルを前記処理対象動きベクトルと置き換えるか否かを判定することを特徴とする請求項7から請求項10のいずれか一項に記載の画像処理装置。
  12. 前記動きベクトル置換部は、前記置換動きベクトルの大きさに対応する一致指標が所定の一致度より高いことを示している場合に、前記置換動きベクトルを前記処理対象動きベクトルと置き換え、前記一致指標が前記所定の一致度以下を示している場合には、前記置換動きベクトルを前記処理対象動きベクトルと置き換えないことを特徴とする請求項11に記載の画像処理装置。
  13. 請求項1から請求項12のいずれか一項に記載の画像処理装置を有することを特徴とする電子機器。
  14. 基準画像および位置合わせ画像を含む複数枚の画像間の位置合わせを行う画像処理方法であって、
    前記基準画像および位置合わせ画像の少なくとも一方に、前記基準画像および位置合わせ画像間の動きベクトルを測定するための動きベクトル測定領域を複数設定するステップと、
    前記動きベクトル測定領域の各々において、前記基準画像および位置合わせ画像間の動きベクトルを求めるステップと、
    前記動きベクトルの確からしさを示す信頼性を判定するステップと、
    前記信頼性が所定の信頼性より低いと判定された低信頼性動きベクトルについて、当該低信頼性動きベクトルの近傍に前記信頼性が所定の信頼性より高い高信頼性動きベクトルが存在する場合、前記高信頼性動きベクトルに基づく置換動きベクトルを前記低信頼性動きベクトルと置き換えるステップと、
    を備えることを特徴とする画像処理方法。
  15. 基準画像および位置合わせ画像を含む複数枚の画像間の位置合わせを行うための画像処理プログラムであって、
    前記基準画像および位置合わせ画像の少なくとも一方に、前記基準画像および位置合わせ画像間の動きベクトルを測定するための動きベクトル測定領域を複数設定するステップと、
    前記動きベクトル測定領域の各々において、前記基準画像および位置合わせ画像間の動きベクトルを求めるステップと、
    前記動きベクトルの確からしさを示す信頼性を判定するステップと、
    前記信頼性が所定の信頼性より低いと判定された低信頼性動きベクトルについて、当該低信頼性動きベクトルの近傍に前記信頼性が所定の信頼性より高い高信頼性動きベクトルが存在する場合、前記高信頼性動きベクトルに基づく置換動きベクトルを前記低信頼性動きベクトルと置き換えるステップと、
    をコンピュータに実行させるための画像処理プラグラム。
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