JP2011169716A - 回転角検出装置およびこれを備えたパワーステアリング装置 - Google Patents

回転角検出装置およびこれを備えたパワーステアリング装置 Download PDF

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Abstract

【課題】シャフトが径方向にずれた場合に検出誤差を抑制することのできる回転角検出装置およびこれを備えたパワーステアリング装置を提供する。
【解決手段】インプットシャフト41に一体に設けられ、インプットシャフト41の周方向に所定の間隔をもってN極およびS極が着磁された磁性部材44と、磁性部材44に対向配置されてN極およびS極による磁界の変化を検出するMRセンサ45とを備えた回転角センサ50において、MRセンサ45をインプットシャフト41の周方向に異なる位置に複数配置する。
【選択図】図3

Description

本発明は、回転角の検出および回転トルクの検出に適用できる回転角検出装置およびこれを備えたパワーステアリング装置に係る。
一般に、パワーステアリング装置を備えた自動車では、運転者による操舵トルクを検出するために、トーションバーを介して互いに連結されたステアリングホイール側のインプットシャフトとステアリングギヤボックス側のアウトプットシャフトとに対し、回転角を検出する回転角検出装置をそれぞれ設け、両者の回転角の差から操舵トルクを求めたり、インプットシャフトとアウトプットシャフトとの相対回転角を回転角検出装置で検出し、検出した回転角から操舵トルクを求めたりしている。
この種の回転角検出装置において、ステアリングシャフトに設けられたターゲットに対し、検出手段がシャフトの軸方向にずれて組み付けられても検出誤差が生じないようにするために、N極とS極とを周方向に交互に配置した円盤状のターゲットをステアリングシャフトに一体に設け、N極とS極との配置間隔に合わせて周方向に並設した一対の磁気抵抗効果素子(以下、MR素子と記す。)で検出手段を構成し、両MR素子間の出力の変化に基づいて回転角を検出するようにした発明が特許文献1に提案されている。
特開2003−114103号公報
しかしながら、インプットシャフトに回転トルク以外の入力があったり、車輪に加わる外力がアウトプットシャフトに伝達したりすると、ステアリングシャフトが径方向にずれることがある。このような場合、引用文献1に記載の回転角検出装置では検出手段が1箇所にしか設けられていないため、ステアリングシャフトのずれを回転角として検出し、実際の回転角と検出した回転角との間に誤差が生じてしまう。
本発明は、このような背景に鑑みなされたもので、シャフトが径方向にずれた場合に検出誤差を抑制することのできる回転角検出装置およびこれを備えたパワーステアリング装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、第1の発明は、回転角検出装置(50)において、第1シャフト(インプットシャフト41)に一体に設けられ、第1シャフト(41)の周方向に所定の間隔をもってN極およびS極が着磁された磁性部材(44)と、磁性部材(44)に対向配置されてN極およびS極による磁界の変化を検出する磁気検出素子(MRセンサ45)とを備え、磁気検出素子(45)が第1シャフト(41)の周方向に異なる位置に複数配置されたことを特徴とする。
この発明によれば、第1シャフトが径方向にずれると、複数の磁気検出素子によって異なる態様で回転角が生じたものとして検出されるため、これら検出素子が検出した回転角の変位から第1シャフトの径方向のずれ量に応じた分をキャンセルすることができる。
また、第2の発明は、第1の発明に係る回転角検出装置(50)において、複数の磁気検出素子(45)は、トーションバー(43)を介して第1シャフト(41)と同軸に連結される第2シャフト(アウトプットシャフト42)に一体に設けられたことを特徴とする。この発明によれば、互いに同軸に連結された第1シャフトと第2シャフトとの軸心がずれた場合にも、回転角の変位からずれ量に応じた分をキャンセルすることができる。
また、第3の発明は、第1または第2の発明に係る回転角検出装置(50)において、複数の磁気検出素子(45)は、第1シャフト(41)の軸中心(41X)を通る線を基準として線対称となるように配置されたことを特徴とする。この発明によれば、線対称となる一対の磁気検出素子には、基準線方向へのシャフトのずれが同一の絶対値で正負の異なる回転量として検出される。したがって、検出値の平均値を用いるだけで回転角の変位から対称線方向のずれ量に応じた分をキャンセルすることができる。さらに、第4の発明は、第1〜第3の発明に係る回転角検出装置(50)において、複数の磁気検出素子(45)は、第1シャフト(41)の軸中心(41X)を通る線を基準として180度対称となるように配置されたことを特徴とする。この発明によれば、180度対象となる一対の磁気検出素子には、シャフトのずれが同一の絶対値で正負の異なる回転角として検出される。したがって、量検出値の平均値を用いるだけで回転角の変位からずれ量に応じた分をキャンセルすることができる。
また、第5の発明は、第1〜第4のいずれかの発明に係る回転角検出装置(50)において、磁気検出素子(45)がMR素子(46)またはGMR素子を含むことを特徴とし、第6の発明は、パワーステアリング装置(1)において、第1〜第5のいずれかの発明に係る回転角検出装置(50)を備えたことを特徴とする。
本発明によれば、シャフトが径方向にずれた場合にも検出誤差を抑制することのできる回転角検出装置およびこれを備えたパワーステアリング装置を提供することができる。
本発明が適用される電動パワーステアリング装置を示す模式図である。 図1に示したステアリング制御装置の概略構成を示す機能ブロック図である。 図1に示した操舵トルクセンサの概略構成を示す斜視図である。 図3に示した回転角センサによる検出原理の説明図である。 図3に示した回転角センサによる検出状態の説明図である。 シャフトにずれが生じた場合の図3に示した回転角センサによる検出状態の説明図である。 図1に示した操舵トルクセンサを模式的に示す側面図である。 図7に示した上下のトルクセンサによる検出状態の説明図である。 図1に示した操舵角センサ回転角センサを模式的に示す側面図である。 別の実施形態に係る回転角・トルクセンサの模式図である。
以下、本発明に係る実施の形態について図面を参照しながら説明する。
図1に示すように、本発明が適用される電動パワーステアリング装置1は、操向ハンドル2にステアリングシャフト3を介して連結されたピニオン4と、このピニオン4に噛合して車幅方向に往復動可能に設けられたラック軸5とを有するラック・アンド・ピニオン機構を備え、ラック軸5の両端がタイロッド6を介して操向車輪としての左右の前輪7に連結されて、操向ハンドル2の回転操作に応じて左右の前輪7が転舵されるようになっている。
この電動パワーステアリング装置1には、ドライバが操向ハンドル2に加える操舵力を軽減するための補助操舵力を発生するモータ9が設けられており、モータ9の駆動力は、ギアボックス11内にピニオン4と共に収容されたウォームギヤ機構10を介してステアリングシャフト3に入力される。
ギアボックス11内には、ピニオン4に作用する操舵トルクを検出する操舵トルクセンサ12が設けられ、ステアリングシャフト3には、操向ハンドル2の操舵角を検出する操舵角センサ13が設けられている。車体の適所には、車速を検出する車速センサ14が設けられている。モータ9には、モータ回転角を検出するレゾルバ15が設けられている。これらの操舵トルクセンサ12、操舵角センサ13、車速センサ14、及びレゾルバ15の各出力信号は、電動パワーステアリング装置1の動作を統括的に制御するステアリング制御装置(EPS−ECU)21に入力される。
ステアリング制御装置21は、マイクロコンピュータやROM、RAM、周辺回路、入出力インタフェース、各種ドライバ等から構成されており、各センサ12〜14の出力信号に基づき、モータ9を駆動制御するための目標電流値It(制御値)を決定し、モータ9の駆動回路22に入力する。駆動回路22は、FETのブリッジ回路等から構成されており、ステアリング制御装置21が決定した目標電流値Itに基づきモータ9に電力を供給し、これによりモータ9の出力トルクが制御される。なお、ステアリング制御装置21は、この他に、フェールセーフ、セルフダイアグノーシス、モータ出力制限、及び外部診断通信の各機能を備えている。
図2に示すように、ステアリング制御装置21は、ベース電流算出部31と、イナーシャ補正電流算出部32と、ダンパ補正電流算出部33と、加算器34と、減算器35とを有している。なお、このステアリング制御装置21の各部は、メモリに格納されたプログラムをCPUで実行することにより実現される。
ベース電流算出部31は、目標電流値Itの元になるベース電流値Iaを算出するものであり、操舵トルクセンサ12による操舵トルク、及び車速センサ14による車速に基づいて、これらとの相関関係を示すマップを参照することによってベース電流値Iaを求める。
イナーシャ補正電流算出部32は、ステアリング系の慣性による影響を補償するものであり、操舵トルクセンサ12による操舵トルクの時間微分値、及び車速センサ14による車速に基づいて、これらとの相関関係を示すマップを参照することによってイナーシャ補正電流値Ibを算出する。このイナーシャ補正電流値Ibは、加算器34にてベース電流値Iaに対して加算され、これによりステアリング系の慣性による操舵の応答遅れを改善してすっきりした操舵感を得ることができる。
ダンパ補正電流算出部33は、ステアリング系の粘性による影響を補償するものであり、レゾルバ15で検出されたモータ9の回転角から求められるモータ回転速度、及び車速センサ14による車速に基づいて、これらとの相関関係を示すマップを参照することによってダンパ補正電流値Icを算出する。このダンパ補正電流値Icは、減算器35にてベース電流値Iaに対して減算され、これによりモータ9の回転を制限して安定した操舵感を得ると共に車両の安定性を向上させることができる。なお、操向ハンドル2の操舵回転速度がモータ9の回転速度に比例することから、モータ回転速度に代えて、操舵角センサ13で検出される操向ハンドル2の操舵角を時間微分して得られる操舵角速度を用いるようにしても良い。
次に、図3〜図7を参照して操舵トルクセンサ12について説明する。図3に示すように、ステアリングシャフト3は、操向ハンドル2側のインプットシャフト41と、ピニオン4側のアウトプットシャフト42と、インプットシャフト41とアウトプットシャフト42とを同軸に連結するトーションバー43とを有する。トーションバー43は、各端部がインプットシャフト41およびアウトプットシャフト42と相対回転不能に連結されており、インプットシャフト41またはアウトプットシャフト42に回転トルクが入力すると捩じれ、両シャフト41・42を相対回転させる。
インプットシャフト41の下端には、周方向に所定の間隔をもってN極およびS極が着磁された磁性部材44が一体に設けられている。アウトプットシャフト42の上端には、径方向に延出するフランジ部42aが設けられ、フランジ部42aの上面(インプットシャフト41側の面)には、所定の間隙をおいて磁性部材44に対向するように、インプットシャフト41の軸心41Xを対象軸として180度対称となる位置に配置された一対のMRセンサ45が一体に形成されている。そして、磁性部材44および一対のMRセンサ45によって回転角センサ50が構成され、一対のMRセンサ45がアウトプットシャフト42に固定されることにより、インプットシャフト41とアウトプットシャフト42との相対回転角が検出される。また、磁性部材44および一対のMRセンサ45は、それぞれ上下2段に配置され、2つの回転角センサ50によって図1に示す操舵トルクセンサ12が構成される。
図4に示すように、各MRセンサ45は、外部磁界47を受けると磁束密度の大きさに応じて電気抵抗が変化する特性を有する2つのMR素子46を備えており、これらMR素子46を磁性部材44の周方向に並べて配置し、直列接続した回路に所定の電圧を印加して両MR素子46間の電圧を出力する。例えば、一対のMR素子46の正面にN極がある場合、各MR素子46は(A)に白抜き矢印で示す磁界を受け、一対のMR素子46の正面にN極とS極との境界がある場合、各MR素子46が受ける磁界は(B)に白抜き矢印で示すように変化する。そして、このような磁界の状態に応じて変化した出力が、ステアリング制御装置21において、磁性部材44の周方向位置、すなわち回転角に換算される。以下に回転角センサ50による回転角の検出原理について説明する。
図5は、回転角センサ50による検出状態の説明図であり、(A)は、MRセンサ45と磁性部材44との位置関係を示し、(B)は、磁性部材44が(A)に示す位置から反時計周り(図中の実線矢印方向)に回転した場合の各MRセンサ45における磁界変化を示し、(C)は、このときの各MRセンサ45の出力変化を示している。なお、(A)における破線矢印は磁界の向きを示し、(B),(C)における(1)は第1MRセンサ45側を、(2)は第2MRセンサ45側をそれぞれ示している。
磁性部材44が(A)に示す位置にある場合、(B)の最上段に示すように、第1MRセンサ45および第2MRセンサ45は、それぞれ2つのMR素子46によって図中の白抜き矢印で示す向きの磁界に応じた電圧を出力する。この磁界状態に応じた電圧が出力されたときに、第1MRセンサ45および第2MRセンサ45による検出値をそれぞれ0とする。この位置から磁性部材44が(A)の反時計周りに回転すると、磁界は(B)の最上段に示す状態から順に下段に示す状態へと変化し、第1MRセンサ45および第2MRセンサ45はそれぞれ+1を検出する。なお、(A)に示すように例えば磁性部材44が8つの極を有する場合、検出値における「+1」は22.5度を示す。そして、磁性部材44の回転に伴って各磁界状態が変化すると、第1MRセンサ45および第2MRセンサ45はそれぞれ「+2」、「+3」を検出する。また、「+3」の状態のから最上段の状態になると、検出値は「+4」となる。
このように磁性部材44が(A)に示す位置から実線矢印の方向へ回転すると、(C)に示すように、第1MRセンサ45および第2MRセンサ45においてプラス方向の回転が順次検出される。また、実線矢印と反対方向へ磁性部材44が回転すると、第1MRセンサ45および第2MRセンサ45においてマイナス方向の回転が検出される。
ところが、回転可能に保持されたインプットシャフト41およびアウトプットシャフト42が、保持剛性の不足によって前後左右方向に相互にがたつく(軸ずれする)ことがある。図6に示すように、例えば、インプットシャフト41またはアウトプットシャフト42のがたつきによって磁性部材44がMRセンサ45に対して(A)の白抜き矢印の方向に相対移動すると、インプットシャフト41とアウトプットシャフト42とが相対回転していないにも拘わらず、(B)に示すように、第1MRセンサ45および第2MRセンサ45における磁界が上段の状態から下段の状態へと変化する。このとき、第1MRセンサ45では「−1」が検出され、第2MRセンサ45では「+1」が検出される。この状態で磁性部材44が(A)の実線矢印の方向へ回転すると、第1MRセンサ45の検出値は、(C)に一点鎖線で示すように、「−1」から「0」、「+1」、「+2」へと順次変化し、第2MRセンサ45の検出値は、(C)に二点鎖線で示すように、「+1」から「+2」、「+3」、「+4」へと順次変化する。すなわち、出力の位相が第1MRセンサ45と第2MRセンサ45とで逆方向に、絶対値で同量ずれた状態となる。
ここで、第1MRセンサ45のみによって回転角センサ50が構成されていたとすれば、磁性部材44が(A)の白抜き矢印の方向へ相対移動したことにより、インプットシャフト41が反時計回りに回転したものと誤検出することになり、第2MRセンサ45のみによって回転角センサ50が構成されていたとすれば、磁性部材44が(A)の白抜き矢印の方向へ相対移動したことにより、インプットシャフト41が時計回りに回転したものと誤検出することになる。
そこで、本実施形態では、第1MRセンサ45の出力から得られる結果と、第2MRセンサ45の出力から得られる結果との平均値をとって回転角を求める。これにより、(C)に実線で示すように、インプットシャフト41とアウトプットシャフト42とのがたつきによる相対回転角の誤差、すなわち回転トルクの誤差が生じないようにすることができる。
また、実施形態に係る操舵トルクセンサ12は、図7に示すように、磁性部材44および一対のMRセンサ45からなる回転角センサ50を上下2段に備えている。上側に配置された回転角センサ50の磁性部材44は、下側に配置された回転角センサ50に比べ、N極およびS極の周方向の寸法が小さくされており、N極およびS極を各1つ多く備えている。つまり、下側の磁性部材44がN極およびS極の組み合わせをN個備えているのに対し、上側の磁性部材44はN極およびS極の組み合わせをN+1個備えている。なお、一対のMRセンサ45は、アウトプットシャフト42に対して同じ角度位置に配置されている。このように磁性部材44が上下2段に配置されることにより、感度の高い状態で出力する上下どちらかの回転角センサ50の検出結果を用いて、操舵トルクセンサ12の検出精度を高めることができる。
また、上下の磁性部材44がこのように徐々にずれる構成とされることにより、両回転角センサ50による出力は、図8に示すように、回転角が大きくなるにつれて位相差Dが徐々に大きくなり、磁性部材44が90度回転すると位相差が0且つ検出値の差が1になり、磁性部材44が1回転すると、位相差が0且つ検出値の差が4になる相関関係を有する。つまり、検出値およびその位相差が磁性部材44の回転角に応じて定まっているため、下側回転角センサ50の出力と上側回転角センサ50の出力との位相差Dを求めることにより、磁性部材44つまりインプットシャフト41の絶対角度を高精度に検出することができる。
このようにしてインプットシャフト41とアウトプットシャフト42との相対回転角が求められ、この相対回転角にトーションバー43のばね定数を乗じることにより、操舵トルクが求められる。
次に、図9を参照して操舵角センサ13について説明する。図示するように、ステアリングシャフト3には、周方向に所定の間隔をもってN極およびS極が着磁された磁性部材44が一体に設けられている。ステアリングシャフト3の周辺には、車体に固定された車体側部材48が配置されており、この車体側部材48には、所定の間隙をおいて磁性部材44に対向するように、ステアリングシャフト3の軸心3Xを対象軸として180度対称となる位置に配置された一対のMRセンサ45が一体に形成されている。そして、磁性部材44および一対のMRセンサ45によって回転角センサ50が構成される。また、磁性部材44および一対のMRセンサ45は、それぞれ上下2段に配置され、2つの回転角センサ50によって図1に示す操舵角センサ13が構成される。
操舵角センサ13は、車体側部材48に対するステアリングシャフト3の相対回転角、すなわち操向ハンドル2の操舵角を検出するものである。各回転角センサ50の検出原理は、操舵トルクセンサ12について説明したものと同様である。そして、操舵トルクセンサ12と同様に、上側の回転角センサ50の磁性部材44は、下側に配置された回転角センサ50に比べ、N極およびS極を各1つ多く備えている。つまり、下側の磁性部材44がN極およびS極の組み合わせをN個備えているのに対し、上側の磁性部材44はN極およびS極の組み合わせをN+1個備えている。なお、一対のMRセンサ45は、ステアリングシャフト3に対して同じ角度位置に配置されている。
上下の回転角センサ50がこのような構成とされることにより、感度の高い状態で出力する上下どちらかの回転角センサ50の検出結果を用いることで、操舵角センサ13の検出精度を高めることができる。また、下側回転角センサ50の出力から上側回転角センサ50の出力を減じて出力差Dを求めることにより、磁性部材44つまりステアリングシャフト3の絶対角度を高精度に検出することができる。そして、一対のMRセンサ45がステアリングシャフト3の軸心3Xを対象軸として180度対称となる位置に設置されることにより、ステアリングシャフト3ががたついて車体側部材48に対して相対移動(軸ずれ)しても、第1MRセンサ45の出力から得られる結果と、第2MRセンサ45の出力から得られる結果との平均値をとることにより、ステアリングシャフト3の絶対回転角度に誤差が生じないようにすることができる。
また、一対のMRセンサ45の検出結果を用いることでステアリングシャフト3の回転角の誤差をキャンセルできるため、ステアリングシャフト3を高い精度で組み付けなくても回転角を正確に検出することができ、ステアリングシャフト3を高い剛性で組み付けなくても回転角を正確に検出することができる。したがって、組み付け精度および組み付け剛性にかかるコストや作業工数を低減することができる。
次に、図10を参照して、本発明に係る回転角センサを適用した別の実施形態に係る回転角・トルクセンサ16について説明する。なお、説明にあたり、上記実施形態と同一の部材には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
回転角・トルクセンサ16は、上記実施形態に係る操舵トルクセンサ12と操舵角センサ13の機能を兼ね備えたものであり、ピニオン4(アウトプットシャフト42側)に作用する操舵トルクと操向ハンドル2(インプットシャフト41側)の操舵角とを検出する。
インプットシャフト41の下端には、周方向に所定の間隔をもってN極およびS極が着磁された磁性部材44が上下2段に一体に設けられており、アウトプットシャフト42の上端にも、周方向に所定の間隔をもってN極およびS極が着磁された磁性部材44が上下2段に一体に設けられている。ステアリングシャフト3の周辺に配置された車体側部材48には、所定の間隙をおいて各磁性部材44に対向するように、ステアリングシャフト3の軸心3Xを対象軸として180度対称となる位置に配置された各一対、合計8つのMRセンサ45が一体に形成されている。そして、各磁性部材44およびこれに対応する一対のMRセンサ45によって4つの回転角センサ50が構成され、これら4つの回転角センサ50によって回転角・トルクセンサ16が構成される。
インプットシャフト41に設けられた2つの回転角センサ50は、車体側部材48に対するインプットシャフト41の相対回転角を検出することで、操向ハンドル2の操舵角を検出する。アウトプットシャフト42に設けられた2つの回転角センサ50は、車体側部材48に対するアウトプットシャフト42の相対回転角を検出する。そして、インプットシャフト41の相対回転角からアウトプットシャフト42の相対回転角を減じることで、両シャフト41・42の相対回転角が求められ、この値にトーションバー43のばね定数を乗じることにより、操舵トルクが求められる。
そして、インプットシャフト41およびアウトプットシャフト42にそれぞれに設けられた上下2段の回転角センサ50では、上側の磁性部材44のN極およびS極が、下側の磁性部材44のN極およびS極よりも各1つ多く形成されている。これにより、インプットシャフト41およびアウトプットシャフト42の絶対角度を高精度に検出することができる。また、一対のMRセンサ45がステアリングシャフト3の軸心3Xを対象軸として180度対称となる位置に設置されることにより、インプットシャフト41或いはアウトプットシャフト42ががたついて車体側部材48に対して相対移動(軸ずれ)しても、第1MRセンサ45の出力から得られる結果と、第2MRセンサ45の出力から得られる結果との平均値をとることにより、検出する絶対回転角度に誤差が生じないようにすることができる。そして、インプットシャフト41およびアウトプットシャフト43のそれぞれに回転角センサ50を設けることにより、トーションバーに入る入力が、時間としてアウトプットシャフト側が先に変位する外乱なのか、インプットシャフト側が先に変位する運転者の意思としての操舵なのかを切り分けることもできる。
以上で具体的実施形態の説明を終えるが、本発明は上記実施形態に限定されることなく幅広く変形実施することができる。例えば、上記実施形態では、1つの回転角センサ50は180度対称に配置された一対のMRセンサ45を備えているが、90度対称に配置された4つの(2対の)MRセンサ45を備えてもよい。このようにすれば、シャフトが如何なる方向にずれても軸ずれによる検出誤差を生じないようにすることができる。また、上記実施形態では、磁気検出素子としてMR素子46を有するMRセンサ45を用いているが、2つの強磁性体層で非磁性体層を挟んだGMR素子を有するGMRセンサを用いてもよい。さらに、N極およびS極による磁界の変化を検出するものであれば、これら以外の磁気検出素子を有するセンサであってもよい。また、上記実施形態では、回転角センサ50を上下2段に配置して用いているが、1段のみで用いることも当然に可能である。この場合であっても、磁気検出素子を周方向に複数備えることにより、シャフトのずれによる検出誤差をキャンセルすることができる。これら変更の他、各部材の具体的構成や配置など、本発明の趣旨を逸脱しない範囲であれば適宜変更可能である。
1 電動パワーステアリング装置
12 操舵トルクセンサ
13 操舵角センサ
16 回転角・トルクセンサ
21 ステアリング制御装置
41 インプットシャフト
41X 軸心
42 アウトプットシャフト
43 トーションバー
44 磁性部材
45 MRセンサ
46 MR素子
47 外部磁界
48 車体側部材
50 回転角センサ

Claims (6)

  1. 第1シャフトに一体に設けられ、該第1シャフトの周方向に所定の間隔をもってN極およびS極が着磁された磁性部材と、
    前記磁性部材に対向配置されて前記N極および前記S極による磁界の変化を検出する磁気検出素子と
    を備え、
    前記磁気検出素子が前記第1シャフトの周方向に異なる位置に複数配置されたことを特徴とする回転角検出装置。
  2. 前記複数の磁気検出素子は、トーションバーを介して前記第1シャフトと同軸に連結される第2シャフトに一体に設けられたことを特徴とする、請求項1に記載の回転角検出装置。
  3. 前記複数の磁気検出素子は、前記第1シャフトの軸中心を通る線を基準として線対称に配置されたことを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の回転角検出装置。
  4. 前記複数の磁気検出素子は、前記第1シャフトの軸中心を通る線を基準として180度対称となるように配置されたことを特徴とする、請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の回転角検出装置。
  5. 前記磁気検出素子がMR素子またはGMR素子を含むことを特徴とする、請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載の回転角検出装置。
  6. 請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載の回転角検出装置を備えたことを特徴とするパワーステアリング装置。
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