JP2011168727A - 電子機器用粘着シート - Google Patents

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Abstract

【課題】 本発明は、厚みが薄いながら十分な衝撃吸収性及び水密性を有する電子機器用粘着シートを提供する。
【解決手段】 本発明の電子機器用粘着シートは、架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シートの少なくとも一面にアクリル系粘着剤層が積層一体化されてなる電子機器用粘着シートであって、上記アクリル系粘着剤層は、アクリル酸ブチル成分30〜70重量%、アクリル酸2−エチルヘキシル成分10〜50重量%及び分子内にビシクロ環構造を有するラジカル重合性モノマー成分5〜30重量%を含有するアクリル系粘着剤100重量部と、粘着付与剤3〜60重量部とを含有していることを特徴とする。
【選択図】 なし

Description

本発明は、電子機器用粘着シートに関する。
従来から、液晶パネルの組立においては、衝撃を吸収させる目的でクッション材が用いられている。特許文献1に記載の液晶表示装置は、筺体と前面板の間にゴムクッション材を具備している。又、特許文献2に記載の液晶表示装置は、液晶パネルとパネルガイドの間にクッション材を具備している。
このようなクッション材や衝撃吸収材料として、詳細な検討も行われつつある。例えば特許文献3には、ゴム系発泡体と、気泡含有粘着層を有する衝撃吸収シートが開示されている。又、この衝撃吸収シートを、画像表示パネルと透明前面板の間に介在させることが記載されている。
又、近年、電子機器の小型化・薄型化の要求に伴い、表示パネルは一般的に薄型化の一途をたどっている。薄型の表示パネルにおいては、用いられるクッション材も薄型でありながら高い衝撃吸収能が求められる。
特に携帯用電子部品に用いられる表示パネルや水回りで使用される家電に用いられる表示パネルについては、薄型化とともに益々の水密性が求められる。しかしながら、薄型でありながら優れた衝撃吸収性及び水密性を両立させることは困難であった。
特開2007−047620号公報 特開2005−346061号公報 特開2006−110773号公報
本発明は、厚みが薄いながら十分な衝撃吸収性、接着性及び水密性を有する電子機器用粘着シートを提供する。
本発明の電子機器用粘着シートは、架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シートの少なくとも一面にアクリル系粘着剤層が積層一体化されてなる電子機器用粘着シートであって、上記アクリル系粘着剤層は、アクリル酸ブチル成分30〜70重量%、アクリル酸2−エチルヘキシル成分10〜50重量%及び分子内にビシクロ環構造を有するラジカル重合性モノマー成分5〜30重量%を含有するアクリル系粘着剤100重量部と、粘着付与剤3〜60重量部とを含有していることを特徴とする。
架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シートを構成しているポリオレフィン系樹脂としては、重合触媒として四価の遷移金属を含むメタロセン化合物を用いて得られたポリエチレン系樹脂を40重量%以上含有するものが好ましい。
ポリオレフィン系樹脂として、重合触媒として四価の遷移金属を含むメタロセン化合物を用いて得られたポリエチレン系樹脂を40重量%以上含有するものを用いることによって、ポリオレフィン系樹脂に粘着性を増加させることなく柔軟性を付与することができる。
又、重合触媒として四価の遷移金属を含むメタロセン化合物を用いて得られたポリエチレン系樹脂は、その分子量分布が狭く、共重合体の場合、どの分子量成分にも共重合体成分がほぼ等しい割合で導入されている。従って、発泡シートを均一に架橋させることができる。そして、発泡シートを均一に架橋させていることから発泡シートを必要に応じて均一に延伸させることができ、得られる架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シートの厚みを全体的に均一なものとすることができる。
そして、ポリオレフィン系樹脂中における、重合触媒として四価の遷移金属を含むメタロセン化合物を用いて得られたポリエチレン系樹脂の含有量は、40重量%以上が好ましく、50重量%以上がより好ましく、60重量%以上が特に好ましく、100重量%が最も好ましい。なお、重合触媒として四価の遷移金属を含むメタロセン化合物を用いて得られたポリエチレン系樹脂の含有量が100重量%とは、ポリオレフィン系樹脂として、重合触媒として四価の遷移金属を含むメタロセン化合物を用いて得られたポリエチレン系樹脂のみを用いた場合を意味する。
重合触媒として四価の遷移金属を含むメタロセン化合物を用いて得られたポリエチレン系樹脂としては、重合触媒として四価の遷移金属を含むメタロセン化合物を用いて、エチレンと少量のα−オレフィンとを共重合することにより得られる直鎖状低密度ポリエチレンが好ましい。
なお、上記α−オレフィンとしては、例えば、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテンなどが挙げられる。
ここで、上記四価の遷移金属を含むメタロセン化合物とは、一般に、遷移金属をπ電子系の不飽和化合物で挟んだ構造の化合物をいい、ビス(シクロペンタジエニル)金属錯体が代表的なものである。
そして、四価の遷移金属を含むメタロセン化合物としては、具体的には、チタン、ジルコニウム、ニッケル、パラジウム、ハフニウム、白金などの四価の遷移金属に、1又は2以上のシクロペンタジエニル環又はその類縁体がリガンド(配位子)として存在する化合物が挙げられる。
このような四価の遷移金属を含むメタロセン化合物としては、例えば、シクロペンタジエニルチタニウムトリス(ジメチルアミド)、メチルシクロペンタジエニルチタニウムトリス(ジメチルアミド)、ビス(シクロペンタジエニル)チタニウムジクロリド、ジメチルシリルテトラメチルシクロペンタジエニル−t−ブチルアミドジルコニウムジクロリド、ジメチルシリルテトラメチルシクロペンタジエニル−t−ブチルアミドハフニウムジクロリド、ジメチルシリルテトラメチルシクロペンタジエニル−p−n−ブチルフェニルアミドジルコニウムクロリド、メチルフェニルシリルテトラメチルシクロペンタジエニル−t−ブチルアミドハフニウムジクロリド、インデニルチタニウムトリス(ジメチルアミド)、インデニルチタニウムトリス(ジエチルアミド)、インデニルチタニウムトリス(ジ−n−プロピルアミド)、インデニルチタニウムビス(ジ−n−ブチルアミド)(ジ−n−プロピルアミド)などが挙げられる。
四価の遷移金属を含むメタロセン化合物は、金属の種類や配位子の構造を変え、特定の共触媒(助触媒)と組み合わせることにより、各種オレフィンの重合の際、触媒としての作用を発揮する。具体的には、重合は、通常、四価の遷移金属を含むメタロセン化合物に共触媒としてメチルアルミノキサン(MAO)、ホウ素系化合物などを加えた触媒系で行われる。なお、四価の遷移金属を含むメタロセン化合物に対する共触媒の使用割合は、10〜1,000,000モル倍が好ましく、50〜5,000モル倍がより好ましい。
そして、ポリエチレン系樹脂の重合方法としては、特に限定されず、例えば、不活性媒体を用いる溶液重合法、実質的に不活性媒体の存在しない塊状重合法、気相重合法などが挙げられる。なお、重合温度は、通常、−100℃〜300℃で行なわれ、重合圧力は、通常、常圧〜100kg/cm2で行なわれる。
四価の遷移金属を含むメタロセン化合物は、活性点の性質が均一であり各活性点が同じ活性度を備えているため、合成するポリマーの分子量、分子量分布、組成、組成分布などの均一性が高まる。従って、これらメタロセン化合物を重合触媒として用いて重合されたポリオレフィン系樹脂は、分子量分布が狭く、共重合体の場合、どの分子量成分にも共重合体成分がほぼ等しい割合で導入されているという特徴を有する。
更に、架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シートを構成しているポリオレフィン系樹脂には、重合触媒として四価の遷移金属を含むメタロセン化合物を用いて得られたポリエチレン系樹脂以外のポリオレフィン系樹脂が含有されていてもよい。このようなポリオレフィン系樹脂としては、例えば、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂などが挙げられる。なお、ポリオレフィン系樹脂は、単独で用いられても二種以上が併用されてもよい。
ポリエチレン系樹脂としては、重合触媒として四価の遷移金属を含むメタロセン化合物を用いて得られたポリエチレン系樹脂以外であれば、特には限定されず、例えば、直鎖状低密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、エチレンを50重量%以上含有するエチレン−α−オレフィン共重合体、エチレンを50重量%以上含有するエチレン−酢酸ビニル共重合体などが挙げられ、これらは単独で使用されても二種以上が併用されてもよい。エチレン−α−オレフィン共重合体を構成するα−オレフィンとしては、例えば、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテンなどが挙げられる。
又、上記ポリプロピレン系樹脂としては、特には限定されず、例えば、ポリプロピレン、プロピレンを50重量%以上含有するプロピレン−α−オレフィン共重合体などが挙げられ、これらは単独で使用されても二種以上が併用されてもよい。プロピレン−α−オレフィン共重合体を構成するα−オレフィンとしては、例えば、エチレン、1−ブテン、1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテンなどが挙げられる。
そして、架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シートの架橋度は、小さいと、発泡シートを延伸する場合に発泡シートの表面近傍部の気泡が破泡して表面荒れを生じ、アクリル系粘着剤層との密着性が低下することがあり、大きいと、後述する発泡性ポリオレフィン系樹脂組成物の溶融粘度が大きくなり過ぎて、発泡性ポリオレフィン系樹脂組成物を加熱発泡する際に発泡性ポリオレフィン系樹脂組成物が発泡に追従し難くなって所望の発泡倍率を有する架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シートが得られず、その結果、衝撃吸収性が劣ってしまうため、5〜60重量%が好ましく、10〜40重量%がより好ましい。
なお、架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シートの架橋度は下記の要領で測定されたものをいう。架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シートから約100mgの試験片を採取し、試験片の重量A(mg)を精秤する。次に、この試験片を120℃のキシレン30cm3中に浸漬して24時間放置した後、200メッシュの金網で濾過して金網上の不溶解分を採取、真空乾燥し、不溶解分の重量B(mg)を精秤する。得られた値に基づいて下記式により、架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シートの架橋度(重量%)を算出する。
架橋度(重量%)=100×(B/A)
更に、上記架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シートは、その気泡のアスペクト比(MDの平均気泡径/CDの平均気泡径)が0.25〜1であることが好ましく、気泡のアスペクト比(MDの平均気泡径/CDの平均気泡径)が0.25〜1であり且つ気泡のアスペクト比(CDの平均気泡径/VDの平均気泡径)が2〜18であることがより好ましい。
詳細には、架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シートにおけるMDの平均気泡径とCDの平均気泡径との比、即ち、気泡のアスペクト比(MDの平均気泡径/CDの平均気泡径)が、小さいと、架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シートの発泡倍率が低下して柔軟性が低下し、或いは、架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シートの厚み、柔軟性及び引張強度にばらつきが発生することがあり、大きいと、架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シートの柔軟性が低下するので、0.25〜1が好ましく、0.25〜0.60がより好ましい。
又、上記架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シートにおけるCDの平均気泡径とVDの平均気泡径との比、即ち、気泡のアスペクト比(CDの平均気泡径/VDの平均気泡径)は、小さいと、架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シートの柔軟性が低下し、大きいと、架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シートの発泡倍率が低下して柔軟性が低下し、或いは、架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シートの厚み、柔軟性及び引張強度にばらつきが発生することがあるので、2〜18が好ましく、2.5〜15がより好ましい。
なお、架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シートのMD〔machine direction〕とは押出方向をいい、架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シートのCD〔crossing direction〕とは、MD(machine direction)に直交し且つ架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シートの表面に沿った方向をいい、架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シートのVD〔vertical(thickness)direction)とは、架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シートの表面に対して直交する方向をいう。
次に、架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シートのMDの平均気泡径は下記の要領で測定されたものをいう。即ち、架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シートをそのCDにおける略中央部においてVDに平行な面で全長に亘って切断する。
しかる後、架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シートの切断面を、走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて60倍に拡大し、架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シートのVDの全長が収まるように写真撮影する。
得られた写真における、架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シートのVDの中央部に対応する部分に、写真上での長さが15cm(拡大前の実際の長さ2500μm)の直線を、架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シート表面と平行になるように描く。
次に、上記直線上に位置する気泡数を目視により数え、下記式に基づいて気泡のMDの平均気泡径を算出する。
MDの平均気泡径(μm)=2500(μm)/気泡数(個)
又、架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シートのVDの平均気泡径は下記の要領で測定されたものをいう。即ち、架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シートのMDの平均気泡径を算出する際の要領と同様の要領で写真撮影を行なう。
得られた写真において、写真撮影された架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シートの切断面をMDに四分割する三本の直線を、架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シートの表面に対して直交する方向(VD)に発泡シートの全長に亘って描く。
しかる後、各直線の長さを測定するとともに各直線上に位置する気泡数を目視により数え、下記式に基づいて各直線毎に気泡のVDの平均気泡径を算出し、これらの相加平均を気泡のVDの平均気泡径とする。
VDの平均気泡径(μm)=写真上における直線の長さ(μm)/(60×気泡数(個))
次に、架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シートのCDの平均気泡径は下記の要領で測定されたものをいう。即ち、架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シートをそのCDに平行で且つ架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シートの表面に対して直交する方向(VD)に平行な面で厚み方向の全長に亘って切断する。
しかる後、架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シートの切断面を、走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて60倍に拡大し、架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シートの厚み方向の全長が収まるように写真撮影する。
そして、得られた写真に基づいて、架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シートのMDの平均気泡径を測定した時と同様の要領で、CDの平均気泡径を算出する。
なお、上述の平均気泡径を測定する要領において、直線上に位置する気泡数を数えるにあたっては、写真上に表れた気泡断面のみに基づいて気泡径を判断する。即ち、気泡同士は、架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シートの切断面においては気泡壁によって互いに完全に分離しているように見えても、架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シートの切断面以外の部分において互いに連通しているような場合もあるが、本発明においては、架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シートの切断面以外の部分において互いに連通しているか否かについて考慮せず、写真上に表れた気泡膜断面のみに基づいて気泡形態を判断し、写真上に表れた気泡膜断面により完全に囲まれた一個の空隙部分を一個の気泡として判断する。
そして、直線上に位置するとは、直線が気泡を該気泡の任意の部分において完全に貫通している場合をいい、又、直線の両端部においては、直線が気泡を完全に貫通することなく直線の端部が気泡内に位置した状態となっているような場合には、この気泡を0.5個として数える。
なお、架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シートの切断面を写真撮影する際、架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シートの切断面を着色すると気泡の判別が容易になるとともに、2500μmの目盛りを一緒に拡大して写真撮影しておくと、写真上における直線長さを特定し易くなる。
上述のような架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シートを用いることにより、本発明の電子機器用粘着シートは、その厚みが薄くても極めて優れた衝撃吸収性を有し且つ水密性にも優れたものとなる。
架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シートの独立気泡率は、低いと、電子機器用粘着シートの水密性が低下するので、80%以上が好ましく、95%以上がより好ましい。なお、架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シートの独立気泡率は下記の要領で測定されたものをいう。
架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シートの独立気泡率の測定方法としては、先ず、架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シートから一辺5cmの平面正方形状で且つ一定厚みの試験片を切り出す。続いて、上記試験片の重量W1を測定し、更に、試験片の厚みを測定して試験片の見掛け体積V1を算出する。
次に、上記のようにして得られた値を下記式(1)に代入し、気泡の占める見掛け体積V2を算出する。なお、試験片を構成しているポリオレフィン系樹脂の密度はρg/cm3とする。
気泡の占める見掛け体積V2=V1−W1/ρ ・・・(1)
続いて、上記試験片を23℃の蒸留水中に、試験片の上面から水面までの距離が100mmになるように沈めて、試験片に15kPaの圧力を3分間に亘って加える。しかる後、試験片を蒸留水中から取り出して、試験片の表面に付着した水分を除去して試験片の重量W2を測定し、下記式(2)に基づいて連続気泡率F1を算出して、この連続気泡率F1から独立気泡率F2を求める。
連続気泡率F1(%)=100×(W2−W1)/V2 ・・・(2)
独立気泡率F2(%)=100−F1 ・・・(3)
又、架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シートのJIS K6767に準拠した25%圧縮強度は、大きいと、衝撃吸収性が低下することがあるので、4.9×104Pa以下が好ましく、小さ過ぎると、製造段階において厚み一定性に劣ることがあるので、2×104〜4×104Paがより好ましい。
更に、架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シートにおけるMD又はCDの少なくとも一方向における23℃での引張強度は、小さいと、貼り合せ作業中に架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シートが切断するおそれがあるので、1.96×106Pa以上が好ましく、大き過ぎると、電子機器用粘着シートの取り扱い性が低下することがあるので、2.2×106〜8.0×106Paがより好ましい。なお、架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シートのMD又はCDにおける23℃での引張強度は、JIS K6767に準拠して測定されたものをいう。
次に、架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シートの製造方法について説明する。架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シートの製造方法としては、特に限定されず、例えば、重合触媒として四価の遷移金属を含むメタロセン化合物を用いて得られたポリエチレン系樹脂を40重量%以上含有するポリオレフィン系樹脂及び熱分解型発泡剤を含有する発泡性ポリオレフィン系樹脂組成物を押出機に供給して溶融混練し、押出機からシート状に押出すことによって発泡性ポリオレフィン系樹脂シートを製造する工程と、この発泡性ポリオレフィン系樹脂シートを架橋させる工程と、得られた発泡シートを溶融又は軟化させ、MD或いはCDの何れか一方又は双方の方向に向かって延伸させて発泡シートの気泡を延伸する工程とを含有する方法が挙げられる。なお、発泡シートの気泡を延伸する工程は必要に応じて行われればよい。
そして、発泡性ポリオレフィン系樹脂シートを架橋させる方法としては、例えば、発泡性ポリオレフィン系樹脂シートに電子線、α線、β線、γ線などの電離性放射線を照射する方法、発泡性ポリオレフィン系樹脂組成物に予め有機過酸化物を配合しておき、得られた発泡性ポリオレフィン系樹脂シートを加熱して有機過酸化物を分解させる方法などが挙げられ、これらの方法は併用されてもよい。
有機過酸化物としては、例えば、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、2,2−ビス(t−ブチルパーオキシ)オクタン、n−ブチル−4,4−ビス(t−ブチルパーオキシ)バレレート、ジ−t−ブチルパーオキサイド、t−ブチルクミルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、α,α’−ビス(t−ブチルパーオキシ−m−イソプロピル)ベンゼン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3、ベンゾイルパーオキサイド、クミルパーオキシネオデカネート、t−ブチルパーオキシベンゾエート、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、t−ブチルパーオキシアリルカーボネートなどが挙げられ、これらは単独で用いられても二種以上が併用されてもよい。
有機過酸化物の添加量は、少ないと、発泡性ポリオレフィン系樹脂シートの架橋が不充分となることがあり、多いと、得られる架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シート中に有機過酸化物の分解残渣が残留することがあるので、ポリオレフィン系樹脂100重量部に対し、0.01〜5重量部が好ましく、0.1〜3重量部がより好ましい。
発泡性ポリオレフィン系樹脂組成物中における熱分解型発泡剤の添加量は、架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シートの発泡倍率に応じて適宜決定してよいが、少ないと、発泡性ポリオレフィン系樹脂シートの発泡性が低下し、所望発泡倍率を有する架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シートを得ることができないことがあり、多いと、得られる架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シートの引張強度及び圧縮回復性が低下することがあるので、ポリオレフィン系樹脂100重量部に対して1〜40重量部が好ましく、1〜30重量部がより好ましい。
なお、発泡性ポリオレフィン系樹脂組成物には、架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シートの物性を損なわない範囲で必要に応じて、酸化防止剤、酸化亜鉛などの発泡助剤、気泡核調整材、熱安定剤、着色剤、難燃剤、帯電防止剤、充填材などが含有されていてもよい。
又、発泡性ポリオレフィン系樹脂シートを発泡させる方法としては、特には限定されず、例えば、熱風により加熱する方法、赤外線により加熱する方法、塩浴による方法、オイルバスによる方法などが挙げられ、これらは併用してもよい。
そして、発泡シートの延伸は、発泡性ポリオレフィン系樹脂シートを発泡させて発泡シートを得た後に行ってもよいし、或いは、発泡性ポリオレフィン系樹脂シートを発泡させつつ行ってもよい。なお、発泡性ポリオレフィン系樹脂シートを発泡させて発泡シートを得た後、発泡シートを延伸する場合には、発泡シートを冷却することなく発泡時の溶融状態を維持したまま続けて発泡シートを延伸しても、或いは、発泡シートを冷却した後、再度、発泡シートを加熱して溶融又は軟化状態とした上で発泡シートを延伸してもよい。
ここで、発泡シートの溶融状態とは、発泡シートをその両面温度が、発泡シートを構成しているポリオレフィン系樹脂の融点以上に加熱した状態をいう。上記発泡シートを延伸することによって、発泡シートの気泡を所定方向に延伸し変形させて、気泡のアスペクト比が所定範囲内となった架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シートを製造することができる。
更に、発泡シートの延伸方向にあたっては、長尺状の発泡性ポリオレフィン系樹脂シートのMD若しくはCDに向かって、又は、MD及びCDに向かって延伸させる。なお、発泡シートをMD及びCDに向かって延伸させる場合、発泡シートをMD及びCDに向かって同時に延伸してもよいし、一方向ずつ別々に延伸してもよい。
上記発泡シートをMDに延伸する方法としては、例えば、長尺状の発泡性ポリオレフィン系樹脂シートを発泡工程に供給する速度(供給速度)よりも、発泡後に長尺状の発泡シートを冷却しながら巻き取る速度(巻取速度)を速くすることによって発泡シートをMDに延伸する方法、得られた発泡シートを延伸工程に供給する速度(供給速度)よりも、発泡シートを巻き取る速度(巻取速度)を速くすることによって発泡シートをMDに延伸する方法などが挙げられる。
なお、前者の方法において、発泡性ポリオレフィン系樹脂シートは、それ自身の発泡によってMDに膨張するので、発泡シートをMDに延伸する場合には、発泡性ポリオレフィン系樹脂シートの発泡によるMDへの膨張分を考慮した上で、その膨張分以上に発泡シートがMDに延伸されるように、シートの供給速度と巻取り速度とを調整する必要がある。
又、上記発泡シートをCDに延伸する方法としては、発泡シートのCDの両端部を一対の把持部材によって把持し、この一対の把持部材を互いに離間する方向に徐々に移動させることによって発泡シートをCDに延伸する方法が好ましい。なお、発泡性ポリオレフィン系樹脂シートは、それ自身の発泡によってCDに膨張するので、発泡シートをCDに延伸する場合には、発泡性ポリオレフィン系樹脂シートの発泡によるCDへの膨張分を考慮した上で、その膨張分以上に発泡シートがCDに延伸されるように調整する必要がある。
ここで、架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シートのMDにおける延伸倍率は、小さいと、架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シートの柔軟性及び引張強度が低下することがあり、大きいと、発泡シートが延伸中に切断したり或いは発泡中の発泡シートから発泡ガスが抜けてしまって、得られる架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シートの発泡倍率が著しく低下し、架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シートの柔軟性及び引張強度が低下したり品質が不均一となったりすることがあるので、1.1〜2.0倍が好ましく、1.2〜1.5倍がより好ましい。
なお、架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シートのMDにおける延伸倍率は下記要領で算出される。即ち、架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シートの発泡倍率の三乗根Fを求める一方、巻取速度と供給速度の比(巻取速度/供給速度)Rを求め、下記式に基づいて架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シートのMDにおける延伸倍率を算出することができる。但し、架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シートの発泡倍率は、発泡性ポリオレフィン系樹脂シートの比重を架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シートの比重で除したものをいう。
発泡シートのMDにおける延伸倍率(倍)=R/F
又、架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シートのCDにおける延伸倍率は、小さいと、架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シートの柔軟性及び引張強度が低下することがあり、大きいと、発泡シートが延伸中に切断したり或いは発泡中の発泡シートから発泡ガスが抜けてしまって、得られる架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シートの発泡倍率が著しく低下し、架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シートの柔軟性及び引張強度が低下したり品質が不均一となったりすることがあるので、1.2〜4.5倍が好ましく、1.5〜3.5倍がより好ましい。
なお、架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シートにおけるCDの延伸倍率は、発泡性ポリオレフィン系樹脂シートをそのMD及びCDに延伸させずに加熱、発泡させて得られた架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シートのCDの長さをW3とする一方、CDに延伸させた架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シートのCDの長さをW4とし、下記式に基づいて算出することができる。
発泡シートのCDにおける延伸倍率(倍)=W4/W3
そして、架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シートの厚みとしては、特に限定はされないが、薄いと、架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シートの柔軟性や引張強さなどが低下して、得られる電子機器用粘着シートの衝撃吸収性、風合いや機械的強度などが低下し、厚くしても、電子機器用粘着シートの性能の向上を見込めず、経済性が低下するので、0.08〜0.5mmが好ましい。
上記架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シートの少なくとも一面、好ましくは両面にはアクリル系粘着剤層が積層一体化されている。アクリル系粘着剤層は、アクリル系粘着剤と粘着付与剤とを含有している。そして、アクリル系粘着剤は、アクリル酸ブチル成分、アクリル酸2−エチルヘキシル成分及び分子内にビシクロ環構造を有するラジカル重合性モノマー成分を含有している。
アクリル系粘着剤中におけるアクリル酸ブチル成分の含有量は、少ないと、アクリル系粘着剤の耐熱性が低下することがあり、多いと、アクリル系粘着剤の初期粘着性が低下することがあるので、30〜70重量%に限定され、40〜70重量%が好ましい。
アクリル系粘着剤中におけるアクリル酸2−エチルヘキシル成分の含有量は、少ないと、アクリル系粘着剤が低極性の被着体に粘着しにくくなることがあり、多いと、アクリル系粘着剤の凝集性が損なわれることがあるので、10〜50重量%に限定され、15〜40重量%が好ましい。
アクリル系粘着剤中にはモノマー成分として分子内にビシクロ環構造を有するラジカル重合性モノマー成分が含有されている。なお、ビシクロ環構造とは、二環が2個以上の原子を共有している飽和脂環炭化水素構造をいう。
このように、アクリル系粘着剤中にモノマー成分として、分子内にビシクロ環構造を有するラジカル重合性モノマー成分を含有させることによって、アクリル系粘着剤層の低温(−20℃)における耐衝撃性を向上させることができると共に、アクリル系粘着剤層の粘着性を向上させることができる。
分子内にビシクロ環構造を有するラジカル重合性モノマーとしては、ラジカル重合が可能であれば、特に限定されず、例えば、イソボルニル(メタ)アクリレート、ノルボルニル(メタ)アクリレート、ビシクロ[3.2.1]オクチル−2−(メタ)アクリレート、ビシクロ[3.3.1]ノニル−9−(メタ)アクリレートなどが挙げられ、イソボルニル基を有するラジカル重合性モノマーが好ましく、イソボルニル(メタ)アクリレートがより好ましく、イソボルニルアクリレートが特に好ましい。なお、(メタ)アクリレートは、メタクリレート又はアクリレートを意味する。
アクリル系粘着剤中において、分子内にビシクロ環構造を有するラジカル重合性モノマー成分の含有量は、少なくても多くても、アクリル系粘着剤層の低温での耐衝撃性の向上の効果が発現しないことがあるので、5〜30重量%に限定され、10〜25重量%がより好ましい。
又、アクリル系粘着剤中にはアクリル酸エチル成分が含有されていてもよい。アクリル系粘着剤中におけるアクリル酸エチル成分の含有量は、少ないと、電子機器用粘着シートの水密性が低下することがあり、多いと、アクリル系粘着剤の粘度が高くなりすぎて塗工性が低下し、或いは、アクリル系粘着剤層が硬くなりすぎることがあるので、5〜15重量%が好ましく、5〜10重量%がより好ましい。
アクリル系粘着剤には、アクリル酸ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル及び分子内にビシクロ環構造を有するラジカル重合性モノマー成分と共重合可能な他の成分が含有されていてもよい。前記他の成分としては、例えば、得られる粘着剤の凝集力を高める目的で添加されるものであって、アクリル系粘着剤層を構成する樹脂の主鎖間に架橋構造を形成するのに寄与するもの、アクリル系粘着剤層を構成する樹脂のガラス転移温度(Tg)を上昇させるものなどが用いられる。
上記アクリル系粘着剤層を構成する樹脂の主鎖間に架橋構造を形成するのに寄与する他の成分としては、特に限定されず、例えば、(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸グリシジル、アリルグリシジルエーテルといったビニルモノマーなどが挙げられる。
又、上記アクリル系粘着剤層を構成する樹脂のガラス転移温度(Tg)を上昇させる他の成分としては、特に限定されず、例えば、(メタ)アクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、イタコン酸などのカルボキシ基含有モノマー;n−メチロールアクリルアミドなどの水酸基含有モノマー;無水マレイン酸、酢酸ビニル、スチレンなどが挙げられ、アクリル酸が好ましい。
そして、アクリル系粘着剤において、アクリル酸ブチル成分、アクリル酸2−エチルヘキシル成分及び分子内にビシクロ環構造を有するラジカル重合性モノマー成分と共重合可能な他の成分(アクリル酸エチルを除く)の含有量は、少ないと、得られるアクリル系粘着剤の粘着力やタックが低下することがあり、多いと、得られるアクリル系粘着剤の架橋が不十分となり凝集力が低下することがあるので、1〜15重量%が好ましく、2〜10重量%がより好ましい。
アクリル系粘着剤において、アクリル酸ブチル成分、アクリル酸2−エチルヘキシル成分及び分子内にビシクロ環構造を有するラジカル重合性モノマー成分と共重合可能な他の成分で且つアクリル系粘着剤の樹脂の主鎖間に架橋構造を形成するのに寄与する他の成分の含有量は、少ないと、得られるアクリル系粘着剤の架橋が不十分となり凝集力が低下することがあり、多いと、得られるアクリル系粘着剤の粘着力やタックが低下することがあるので、0.01〜10重量%が好ましく、0.05〜5重量%がより好ましい。
更に、上記アクリル系粘着剤のGPC(Gel Permeation Chromatography:ゲルパーミエーションクロマトグラフィ)法によりポリスチレン換算分子量として測定された重量平均分子量は、小さいと、形成される粘着剤層が、被着体の変形に伴って生じる剥離応力によって被着体から剥離し易くなり、電子機器用粘着シートの水密性が低下することがあり、大きいと、粘着剤の粘着力が低下し、更に、アクリル系粘着剤層が、被着体の変形に伴って生じる剥離応力によって被着体から剥離し易くなり、電子機器用粘着シートの水密性が低下することがあるので、30万〜150万が好ましく、30万〜100万が好ましく、35万〜90万がより好ましく、40万〜65万が特に好ましい。
なお、上記アクリル系粘着剤のGPC法によりポリスチレン換算分子量として測定された重量平均分子量は、アクリル系粘着剤をテトラヒドロフラン(THF)によって50倍希釈して得られた希釈液をフィルターで濾過し、得られた濾液に基づいて、アクリル系粘着剤のポリスチレン換算分子量をゲルパーミエーションクロマトグラフによって測定することにより得ることができる。上記ゲルパーミエーションクロマトグラフとしては、例えば、Water社から商品名「2690 Separations Model」で市販されているものなどが使用できる。
そして、上記アクリル系粘着剤を得るには、アクリル酸ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル及び分子内にビシクロ環構造を有するラジカル重合性モノマーを必要に応じて他のビニルモノマーと共に、重合開始剤の存在下にてラジカル重合させればよい。なお、重合方法としては、従来公知の方法が用いられ、例えば、溶液重合、乳化重合、懸濁重合、塊状重合などが挙げられる。
アクリル酸ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル及び分子内にビシクロ環構造を有するラジカル重合性モノマーを含むモノマーをラジカル重合する際、連鎖移動剤の存在下にてラジカル重合を行ってアクリル系粘着剤を製造することが好ましい。
この連鎖移動剤をラジカル重合時に存在させることによって、得られるアクリル系粘着剤は、低分子量成分の割合が増加し、低温における耐衝撃性に優れたものとなる。
連鎖移動剤としては、特に限定されず、例えば、ドデシルメルカプタン、t−ブチルメルカプタン、n−オクチルメルカプタン、チオグリコール酸イソオクチルなどが挙げられ、ドデシルメルカプタンが好ましい。
ラジカル重合時に用いられる連鎖移動剤の量は、少ないと、得られるアクリル系粘着剤の重量平均分子量が高くなってアクリル系粘着剤が低温において硬くなり、アクリル系粘着剤の低温における耐衝撃性が低下することがあり、多いと、得られるアクリル系粘着剤の分子量が低下し過ぎてアクリル系粘着剤の粘着性が低下することがあるので、ラジカル重合させるモノマーの総量100重量部に対して0.01〜0.2重量部が好ましく、0.03〜0.08重量部がより好ましい。
そして、上記重合開始剤としては、特に限定されず、例えば、1,1−ビス(t−ヘキシルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、t−ヘキシルパーオキシピバレート、t−ブチルパーオキシピバレート、2,5−ジメチル−2,5−ビス(2−エチルヘキサノイルパーオキシ)ヘキサン、t−ヘキシルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシイソブチレート、t−ブチルパーオキシ−3,5,5−トリメチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシラウレートなどが挙げられ、1,1−ビス(t−ヘキシルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、t−ヘキシルパーオキシピバレートが好ましい。なお、上記重合開始剤は単独で用いられても、二種以上が併用されてもよい。
上記アクリル系粘着剤層には、アクリル系粘着剤の流動性を抑制し、剪断方向の水密性を向上させて止水性を向上させることを目的として粘着付与剤が含有されている。
そして、アクリル系粘着剤層中における粘着付与剤の含有量は、少ないと、アクリル系粘着剤層が、被着体の変形に伴って生じる剥離応力によって被着体から剥離し易くなり、電子機器用粘着シートの水密性が低下し、多いと、アクリル系粘着剤層が硬くなって粘着力やタックが低下することがあるので、アクリル系粘着剤100重量部に対して、3〜60重量部に限定され、10〜40重量部が好ましく、20〜35重量部がより好ましい。
粘着付与剤としては、ロジンエステル系樹脂、重合ロジン、不均化ロジン、水添ロジン、部分不均化ロジンなどのロジン系樹脂、テルペンフェノール樹脂、芳香族変性テルペン樹脂、ロジンフェノール樹脂などのテルペン系樹脂、アルキルフェノール樹脂などが挙げられ、ロジンエステル系樹脂、重合ロジン、テルペンフェノール樹脂が好ましく、ロジンエステル系樹脂、重合ロジン及びテルペンフェノール樹脂のうちの二種類以上を併用することが好ましい。
そして、重合ロジンとしては、例えば、アビエチン酸などの樹脂酸の二量体などが挙げられる。又、ロジンエステル系樹脂とは、アビエチン酸を主成分とするロジン樹脂、不均化ロジン樹脂及び水添ロジン樹脂や、アビエチン酸などの樹脂酸の二量体(重合ロジン)などを、アルコール類によってエステル化させて得られる樹脂である。なお、ロジンエステル系樹脂には、エステル化に用いたアルコール類の水酸基の一部がエステル化に使用されずに樹脂内に含有されてなるものも含む。ロジン樹脂をエステル化したものがロジンエステル樹脂である。不均化ロジン樹脂をエステル化したものが不均化ロジンエステル樹脂である。水添ロジン樹脂をエステル化したものが水添ロジンエステル樹脂である。重合ロジン樹脂をエステル化したものが重合ロジンエステル樹脂である。
又、上記エステル化に使用されるアルコール類としては、エチレングリコール、グリセリン、ペンタエリスリトールなどの多価アルコールが挙げられる。
上記アクリル系粘着剤層中におけるロジンエステル系樹脂の含有量は、少ないと、剪断方向の剥離応力に対してアクリル系粘着剤層が被着体から容易に剥離してしまうことがあり、或いは、ポリオレフィン系樹脂成形体に対するアクリル系粘着剤層の粘着性が低下することがあり、多いと、アクリル系粘着剤層が硬くなって初期タック性が低下することがあるので、アクリル系粘着剤100重量部に対して3〜30重量部が好ましく、10〜20重量部が更に好ましい。
上記アクリル系粘着剤層中における重合ロジンの含有量は、少ないと、剪断方向の剥離応力に対してアクリル系粘着剤層が被着体から容易に剥離してしまうことがあり、或いは、ポリオレフィン系樹脂成形体に対するアクリル系粘着剤層の粘着性が低下することがあり、多いと、アクリル系粘着剤層が硬くなって初期タック性が低下することがあるので、アクリル系粘着剤100重量部に対して3〜30重量部が好ましく、5〜15重量部がより好ましい。
テルペンフェノール樹脂は、フェノールの存在下においてテルペンを重合させて得られる樹脂であり、テルペンフェノール樹脂に水添化処理を施してなる水素化テルペンフェノール樹脂は除かれる。上記テルペンフェノール樹脂中の芳香族性を有する環が粘着剤の耐熱性の向上に寄与していると推測される。そして、アクリル系粘着剤層中にテルペンフェノール樹脂を含有させることによってアクリル系粘着剤層の耐熱性が向上する。
テルペンフェノール樹脂の軟化点は、低いと、アクリル系粘着剤層の耐熱性が低下してしまうことがあるので、140℃以上が好ましく、高すぎると、アクリル系粘着剤層が硬くなって粘着力やタックが低下し、更に、アクリル系粘着剤層が、被着体の変形に伴って生じる剥離応力によって被着体から剥離し易くなり、電子機器用粘着シートの水密性が低下することがあるので、145〜170℃がより好ましい。なお、上記テルペンフェノール樹脂の軟化点は、JIS K2207に準拠して測定されたものをいう。
そして、アクリル系粘着剤層中におけるテルペンフェノール樹脂の含有量は、少ないと、アクリル系粘着剤の耐熱性や粘着力が低下することがあり、多いと、アクリル系粘着剤が硬くなって粘着力やタックが低下し、更に、アクリル系粘着剤層が、被着体の変形に伴って生じる剥離応力によって被着体から剥離し易くなり、電子機器用粘着シートの水密性が低下することがあるので、アクリル系粘着剤100重量部に対して3〜30重量部が好ましく、5〜20重量部がより好ましく、5〜15重量部が特に好ましい。
粘着付与剤の水酸基価は、30以上が好ましく、35〜60がより好ましい。これは、粘着付与剤の水酸基価が、小さいと、アクリル系粘着剤層が、被着体の変形に伴って生じる剥離応力によって被着体から剥離し易くなり、電子機器用粘着シートの水密性が低下することがあり、大きすぎると、後述のように、イソシアネート系架橋剤を添加して粘着剤を架橋させる場合において、架橋不良が発生することがあるからである。なお、上記粘着付与剤の水酸基価はJIS K0070に準拠して測定された値をいう。
又、アクリル系粘着剤に架橋剤を添加してアクリル系粘着剤を構成する樹脂の主鎖間に架橋構造を形成するのが好ましい。上記架橋剤としては、特に限定されず、例えば、イソシアネート系架橋剤、アジリジン系架橋剤、エポキシ系架橋剤、金属キレート型架橋剤などが挙げられ、イソシアネート系架橋剤が好ましい。これは、イソシアネート基と粘着付与剤中のアルコール性水酸基とが反応して、結果として、アクリル系粘着剤の架橋が緩くなるためである。従って、アクリル系粘着剤層は、このアクリル系粘着剤層に断続的に加わる剥離応力を分散させることができる。このため、アクリル系粘着剤層は、被着体の変形に伴って生じる剥離応力に対し、被着体からの剥離耐性がより向上し、結果として、電子機器用粘着シートの水密性を向上させることができるからである。
アクリル系粘着剤の架橋度は、高くても低くても、アクリル系粘着剤層が被着体の変形に伴って生じる剥離応力によって被着体から剥離し易くなり、アクリル系粘着剤層の水密性が低下することがあるので、5〜40重量%が好ましく、10〜40重量%がより好ましく、15〜35重量%が特に好ましい。
ここで、アクリル系粘着剤の架橋度の測定方法としては、アクリル系粘着剤をW5g採取し、このアクリル系粘着剤を酢酸エチル中に23℃にて24時間浸漬して不溶解分を200メッシュの金網で濾過し、金網上の残渣を真空乾燥して乾燥残渣の重量を測定し(W6g)、下記式により算出する。
架橋度(重量%)=100×W6/W5
又、アクリル系粘着剤には、必要に応じて、可塑剤、乳化剤、軟化剤、充填剤、顔料、染料などの添加剤が含有されていてもよい。
次に、本発明の電子機器用粘着シートの製造方法について説明する。電子機器用粘着シートの製造方法としては、架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シートの片面又は両面に、アクリル系粘着剤及び粘着付与剤を含有するアクリル系粘着剤組成物を塗布して乾燥させてアクリル系粘着剤層を積層一体化させる方法、離型紙の離型処理面上にアクリル系粘着剤組成物を塗布して乾燥させてアクリル系粘着剤層を形成し、このアクリル系粘着剤層を架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シートの片面又は両面に転写して積層一体化させる方法が挙げられる。
架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シートの片面又は両面にアクリル系粘着剤組成物を塗布する方法としては、特に限定されないが、例えば、架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シートの片面又は両面にコーターなどの塗工機を用いてアクリル系粘着剤組成物を塗布する方法、架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シートの片面又は両面にスプレーを用いてアクリル系粘着剤組成物を噴霧、塗布する方法、架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シートの片面又は両面に刷毛を用いてアクリル系粘着剤組成物を塗布する方法などが挙げられる。
そして、電子機器用粘着シートの90°剥離強度は、小さいと、電子機器用粘着シートの水密性が低下することがあるので、15N/cm2以上が好ましく、25N/cm2以上がより好ましく、上限が60N/cm2であることが好ましい。なお、電子機器用粘着シートの90°剥離強度はJIS Z0237に準拠して測定された値をいう。
電子機器用粘着シートの90°剥離強度は、アクリル系粘着剤を構成しているアクリル酸ブチル成分、アクリル酸2−エチルヘキシル成分及び分子内にビシクロ環構造を有するラジカル重合性モノマー成分の含有量、並びに、アクリル系粘着剤に対する粘着付与剤の含有量を調整することによって制御することができる。
具体的には、アクリル酸ブチル成分40〜50重量%、アクリル酸2−エチルヘキシル成分30〜40重量%及び分子内にビシクロ環構造を有するラジカル重合性モノマー成分10〜25重量%を含有するアクリル系粘着剤100重量部と、粘着付与剤20〜35重量部とを含有するアクリル系粘着剤を用いることによって、電子機器用粘着シートの90°剥離強度を15N/cm2以上に調整することができる。
40℃の水中に120分間に亘って浸漬した電子機器用粘着シートにおけるJIS Z0237に準拠した90°剥離強度は、小さいと、電子機器用粘着シートの水密性が低下することがあるので、15N/cm2以上が好ましく、25N/cm2以上がより好ましく、上限が60N/cm2であることが好ましい。
40℃の水中に120分間に亘って浸漬した電子機器用粘着シートにおけるJIS Z0237に準拠した90°剥離強度は、アクリル系粘着剤を構成しているアクリル酸ブチル成分、アクリル酸2−エチルヘキシル成分及び分子内にビシクロ環構造を有するラジカル重合性モノマー成分の含有量、並びに、アクリル系粘着剤に対する粘着付与剤の含有量を調整することによって制御することができる。
具体的には、アクリル酸ブチル成分40〜50重量%、アクリル酸2−エチルヘキシル成分30〜40重量%及び分子内にビシクロ環構造を有するラジカル重合性モノマー成分10〜25重量%を含有するアクリル系粘着剤100重量部と、粘着付与剤20〜35重量部とを含有するアクリル系粘着剤を用いることによって、40℃の水中に120分間に亘って浸漬した電子機器用粘着シートにおけるJIS Z0237に準拠した90°剥離強度を15N/cm2以上に調整することができる。
5重量%で且つ25℃の界面活性剤水溶液中に120分間に亘って浸漬した電子機器用粘着シートにおけるJIS Z0237に準拠した90°剥離強度は、小さいと、電子機器用粘着シートの水密性が低下することがあるので、10N/cm2以上が好ましく、25N/cm2以上がより好ましく、上限が60N/cm2であることが好ましい。
5重量%で且つ25℃の界面活性剤水溶液中に120分間に亘って浸漬した電子機器用粘着シートにおけるJIS Z0237に準拠した90°剥離強度は、アクリル系粘着剤を構成しているアクリル酸ブチル成分、アクリル酸2−エチルヘキシル成分及び分子内にビシクロ環構造を有するラジカル重合性モノマー成分の含有量、並びに、アクリル系粘着剤に対する粘着付与剤の含有量を調整することによって制御することができる。
具体的には、アクリル酸ブチル成分40〜50重量%、アクリル酸2−エチルヘキシル成分30〜40重量%及び分子内にビシクロ環構造を有するラジカル重合性モノマー成分10〜25重量%を含有するアクリル系粘着剤100重量部と、粘着付与剤20〜35重量部とを含有するアクリル系粘着剤を用いることによって、5重量%で且つ25℃の界面活性剤水溶液中に120分間に亘って浸漬した電子機器用粘着シートにおけるJIS Z0237に準拠した90°剥離強度を10N/cm2以上に調整することができる。
99.5重量%で且つ25℃のエチルアルコール水溶液中に120分間に亘って浸漬した電子機器用粘着シートにおけるJIS Z0237に準拠した90°剥離強度は、小さいと、電子機器用粘着シートの水密性が低下することがあるので、10N/cm2以上が好ましく、12N/cm2以上がより好ましく、上限が40N/cm2であることが好ましい。
99.5重量%で且つ25℃のエチルアルコール水溶液中に120分間に亘って浸漬した電子機器用粘着シートにおけるJIS Z0237に準拠した90°剥離強度は、アクリル系粘着剤を構成しているアクリル酸ブチル成分、アクリル酸2−エチルヘキシル成分及び分子内にビシクロ環構造を有するラジカル重合性モノマー成分の含有量、並びに、アクリル系粘着剤に対する粘着付与剤の含有量を調整することによって制御することができる。
具体的には、アクリル酸ブチル成分40〜50重量%、アクリル酸2−エチルヘキシル成分30〜40重量%及び分子内にビシクロ環構造を有するラジカル重合性モノマー成分10〜25重量%を含有するアクリル系粘着剤100重量部と、粘着付与剤20〜35重量部とを含有するアクリル系粘着剤を用いることによって、99.5重量%で且つ25℃のエチルアルコール水溶液中に120分間に亘って浸漬した電子機器用粘着シートにおけるJIS Z0237に準拠した90°剥離強度を10N/cm2以上に調整することができる。
3.5重量%で且つ25℃の食塩水中に120分間に亘って浸漬した電子機器用粘着シートにおけるJIS Z0237に準拠した90°剥離強度は、小さいと、電子機器用粘着シートの水密性が低下することがあるので、15N/cm2以上が好ましく、25N/cm2以上がより好ましく、上限が60N/cm2であることが好ましい。
3.5重量%で且つ25℃の食塩水中に120分間に亘って浸漬した電子機器用粘着シートにおけるJIS Z0237に準拠した90°剥離強度は、アクリル系粘着剤を構成しているアクリル酸ブチル成分、アクリル酸2−エチルヘキシル成分及び分子内にビシクロ環構造を有するラジカル重合性モノマー成分の含有量、並びに、アクリル系粘着剤に対する粘着付与剤の含有量を調整することによって制御することができる。
具体的には、アクリル酸ブチル成分40〜50重量%、アクリル酸2−エチルヘキシル成分30〜40重量%及び分子内にビシクロ環構造を有するラジカル重合性モノマー成分10〜25重量%を含有するアクリル系粘着剤100重量部と、粘着付与剤20〜35重量部とを含有するアクリル系粘着剤を用いることによって、3.5重量%で且つ25℃の食塩水中に120分間に亘って浸漬した電子機器用粘着シートにおけるJIS Z0237に準拠した90°剥離強度を15N/cm2以上に調整することができる。
次に、本発明の電子機器用粘着シートの使用要領について説明する。本発明の電子機器用粘着シートは、そのアクリル系粘着剤層によって、優れた接着性を有しており、被着体との界面において優れた水密性を有している。更に、本発明の電子機器用粘着シートは、その架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シートは独立気泡発泡シートであるので水密性に優れ且つ柔軟であるので耐衝撃吸収性にも優れている。
従って、本発明の電子機器用粘着シートは、電子機器の部品間の隙間を水密状態に確実に閉塞することができると共に、電子機器に加わる衝撃を円滑に吸収し電子機器全体に大きな衝撃が加わるのを防止することができる。なお、電子機器としては、例えば、携帯電話、携帯用DVD再生機、携帯用ゲーム機、パーソナルコンピューターなどが挙げられる。
特に、携帯電話の表示パネルとこの表示パネル上に配設されている透明保護板との間の隙間に本発明の電子機器用粘着シートを介在させることによって、表示パネルと透明保護板との対向面間の隙間を確実に水密状態に閉塞することができると共に、携帯電話に加わった衝撃を電子機器用粘着シートが円滑に吸収し、携帯電話内の部品や部材に加わる衝撃をできるだけ小さくすることができる。
本発明の電子機器用粘着シートは、上述の如き構成を有しているので、優れた粘着性及び水密性を有している。更に、本発明の電子機器用粘着シートは、耐衝撃吸収性、特に、低温における耐衝撃吸収性を有している。従って、電子機器内に水が浸入するのを確実に防止することができると共に電子機器に加わる衝撃を広い温度範囲において円滑に吸収して電子機器が破損するのを防止することができる。
以下に実施例を挙げて本発明の態様を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例にのみ限定されるものではない。
(実施例1)
温度計、攪拌機、冷却管を備えた反応器を用意し、この反応器内に、イソボルニルアクリレート10重量部、アクリル酸ブチル43重量部、アクリル酸2−エチルヘキシル35重量部及びイタコン酸2重量部と、酢酸エチル70重量部とを加えた後、反応器を加熱して還流を開始した。
続いて、上記反応器内に、上記モノマーの総量100重量部に対して、重合開始剤として1,1−ビス(t−ヘキシルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン0.01重量部及び連鎖移動剤としてドデシルメルカプタン0.01重量部となるように添加し、還流下で重合を開始させた。次に、重合開始から1時間後及び2時間後にも、1,1−ビス(t−ヘキシルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサンを0.01重量部ずつ添加し、更に、重合開始から4時間後にt−ヘキシルパーオキシピバレートを0.05重量部添加して重合反応を継続させた。そして、重合開始から8時間後に、反応器内に酢酸エチルを加えて希釈しながら冷却することにより、固形分30重量%のアクリル系粘着剤を含有するアクリル系粘着剤溶液を得た。
上記アクリル系粘着剤溶液に、アクリル系粘着剤固形分100重量部に対して、ロジンエステル樹脂(荒川化学社製、水酸基価:38〜47、軟化点:94〜104℃)14重量部、重合ロジン(荒川化学社製、水酸基価:38〜47)10重量部及びテルペンフェノール樹脂(ヤスハラケミカル社製 商品名「マイティエース150」、軟化点:145〜155℃)10重量部を添加し、酢酸エチルを加えて攪拌し、更に、イソシアネート系架橋剤(日本ポリウレタン社製 商品名「コロネートL45」)1.4重量部を添加して攪拌することにより、固形分20重量%のアクリル系粘着剤組成物溶液を得た。なお、アクリル系粘着剤の架橋度は25重量%であった。
一方、重合触媒として四価の遷移金属を含むメタロセン化合物を用いて得られた直鎖状低密度ポリエチレン(エクソン・ケミカル社製、商品名「EXACT3027」、密度:0.900g/cm3、融点:98℃、軟化点:85℃)100重量部、アゾジカルボンアミド5重量部、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール0.3重量部及び酸化亜鉛1重量部を含有する発泡性ポリオレフィン系樹脂組成物を押出機に供給して130℃で溶融混練し、幅が200mmで且つ厚さが0.8mmの長尺状の発泡性ポリオレフィン系樹脂シートに押出した。
次に、上記長尺状の発泡性ポリオレフィン系樹脂シートの両面に加速電圧800kVの電子線を5Mrad照射して発泡性ポリオレフィン系樹脂シートを架橋した後、この発泡性ポリオレフィン系樹脂シートを熱風及び赤外線ヒータにより250℃に保持された発泡炉内に連続的に送り込んで加熱、発泡させた。
しかる後、得られた発泡シートを発泡炉から連続的に送り出した後、この発泡シートをその両面の温度が200〜250℃となるように維持した状態で、そのCDに延伸倍率3倍で延伸させると共に、発泡性ポリオレフィン系樹脂シートの発泡炉への送り込み速度(供給速度)よりも速い巻取速度でもって発泡シートを巻き取ることによって発泡シートを延伸倍率3倍でMDに延伸させて、発泡シートの気泡をCD及びMDに延伸して変形させ、幅1050mm、厚み0.1mm、架橋度25重量%、発泡倍率4.7倍の架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シートを得た。
得られた架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シートの両面にアクリル系粘着剤組成物溶液を乾燥後の厚みが50μmになるよう塗布し、105℃で5分間に亘って乾燥させて、架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シートの両面のそれぞれに厚みが50μmのアクリル系粘着剤層を積層一体化して電子機器用粘着シートを得た。
(実施例2)
イソボルニルアクリレートを10重量部の代わりに18重量部としたこと、ロジンエステル樹脂を用いなかったこと、ドデシルメルカプタンをモノマーの総量100重量部に対して0.05重量部となるように調整したこと以外は実施例1と同様にして電子機器用粘着シートを得た。
(実施例3)
反応器内に、イソボルニルアクリレート20重量部、アクリル酸ブチル43重量部、アクリル酸2−エチルヘキシル35重量部及びイタコン酸2重量部と、酢酸エチル70重量部とを加えたこと以外は実施例1と同様にして電子機器用粘着シートを得た。
(実施例4)
イソボルニルアクリレートを10重量部の代わりに23重量部としたこと、ドデシルメルカプタンをモノマーの総量100重量部に対して0.05重量部となるように調整したこと以外は実施例1と同様にして電子機器用粘着シートを得た。
(実施例5)
イソボルニルアクリレートを10重量部の代わりに25重量部としたこと以外は実施例1と同様にして電子機器用粘着シートを得た。
(比較例1)
ドデシルメルカプタンをモノマーの総量100重量部に対して0.05重量部となるように調整したこと以外は実施例3と同様にして作製したアクリル系粘着剤溶液に、アクリル系粘着剤固形分100重量部に対して、重合ロジン(荒川化学社製、水酸基価:38〜47)1重量部及びテルペンフェノール樹脂(ヤスハラケミカル社製 商品名「マイティエース150」、軟化点:145〜155℃)1重量部を添加し、酢酸エチルを加えて攪拌し、更に、イソシアネート系架橋剤(日本ポリウレタン社製 商品名「コロネートL45」)1.4重量部を添加して攪拌することにより、固形分20重量%のアクリル系粘着剤組成物溶液を得たこと以外は実施例1と同様にして電子機器用粘着シートを得た。なお、アクリル系粘着剤の架橋度は30重量%であった。
(比較例2)
実施例3と同様にして作製したアクリル系粘着剤溶液に、アクリル系粘着剤固形分100重量部に対して、ロジンエステル樹脂(荒川化学社製、水酸基価:38〜47、軟化点:94〜104℃)50重量部及びテルペンフェノール樹脂(ヤスハラケミカル社製 商品名「マイティエース150」、軟化点:145〜155℃)40重量部を添加し、酢酸エチルを加えて攪拌し、更に、イソシアネート系架橋剤(日本ポリウレタン社製 商品名「コロネートL45」)1.4重量部を添加して攪拌することにより、固形分20重量%のアクリル系粘着剤組成物溶液を得たこと以外は実施例1と同様にして電子機器用粘着シートを得た。なお、アクリル系粘着剤の架橋度は30重量%であった。
得られた電子機器用粘着シートの水密性A,B、耐衝撃性、低温耐衝撃性、加工性及び粘着力試験を下記の要領で測定し、その結果を表1に示した。又、得られた電子機器用粘着シートの架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シートにおいて、気泡のアスペクト比(MDの平均気泡径/CDの平均気泡径)、気泡のアスペクト比(CDの平均気泡径/VDの平均気泡径)、独立気泡率、を測定し、その結果を表1に示した。
(水密性A)
電子機器用粘着シートから外径が60mmで且つ内径が50mmのリング状に電子機器用粘着シートの全厚みに亘って打ち抜いて試験片を得た。
上記試験片を2枚の互いに平行なアクリル樹脂板間に挟み、試験片の圧縮率が10%になるように、即ち、試験片の圧縮後の厚みが圧縮前の厚みの10%となるように、試験片をその厚み方向に2枚のアクリル樹脂板で圧縮した。
2枚のアクリル樹脂板のうちの一方のアクリル樹脂板には、試験片の中心部に対応する部分に貫通孔が開いており、この貫通孔より、2枚のアクリル樹脂板の対向面と試験片とで囲まれた空間内に水を満たし、更に、10kPaの圧力をかけた状態でJIS C0920 IPX7に準拠して漏水が始まるまでの時間を評価した。
(耐衝撃性)
一辺が100mmの平面正方形状で且つ厚さが2mmの鉄板を2枚準備した。電子機器用粘着シートから一辺が50mmの平面正方形状の試験片を切り出し、下側鉄板の上面中央部に試験片を貼着し、この試験片上に他方の鉄板を上側鉄板として載置した。
次に、上下鉄板で試験片をその厚みが40%となるように圧縮した。重さ15gの鉄球に衝撃ピックアップ装置を取り付けた。上側鉄板上にこの上側鉄板の中央部から垂直上方に10mmだけ離れた位置より上記鉄球を自然落下させて衝撃加速度を衝撃ピックアップ装置で測定し、衝撃加速度の正の最大値の絶対値と、負の最大値の絶対値とを相加平均した値を衝撃加速度1とした。
一方、上記下側鉄板上に試験片及び上側鉄板を載置させない状態で、下側鉄板上にこの下側鉄板の中央部から垂直上方に10mmだけ離れた位置より重さ15gの鉄球を自然落下させて衝撃加速度を衝撃ピックアップ装置で測定し、衝撃加速度の正の最大値の絶対値と、負の最大値の絶対値とを相加平均した値を衝撃加速度2とした。
上述の要領で測定した衝撃加速度1、2から衝撃吸収率を以下の式に基づいて算出し、下記基準にて評価した。なお、衝撃吸収率が大きいほど電子機器用粘着シートは衝撃吸収性に優れている。
衝撃吸収率(%)=100×〔(衝撃加速度2−衝撃加速度1)/衝撃加速度2〕
良:衝撃吸収率が40%以上であった。
不可:衝撃吸収率が40%未満であった。
(低温耐衝撃性)
電子機器用粘着シートから縦100mm×横50mmの平面長方形状の試験片を切り出した。縦100mm×横50mmの平面長方形状で且つ厚みが2mmのポリカーボネート樹脂板Aと、重さが90gで且つ縦100mm×横50mmの平面長方形状の金属板とを用意した。
次に、金属板の一面にポリカーボネート樹脂板Aを完全に重なり合う様にして接着剤を用いて積層一体化させた。そして、ポリカーボネート樹脂板Aの一面に、電子機器用粘着シートをそのアクリル系粘着剤層がポリカーボネート樹脂板Aに対向した状態となるように重ね合わせ、1.01×105Paの圧力で電子機器用粘着シートをポリカーボネート樹脂板に向かって3秒間に亘って押圧することによって、ポリカーボネート樹脂板Aの一面に電子機器用粘着シートを貼り合わせた。
更に、縦100mm×横50mmの平面長方形状で且つ厚みが2mmのポリカーボネート樹脂板Bを用意し、このポリカーボネート樹脂板Bを電子機器用粘着シートの架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シートの一面に完全に重なり合う様に積層し、ポリカーボネート樹脂板Bの一面から釘を突き刺すことによって、架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シートとポリカーボネート樹脂板Bとを一体化させて試験体を作製した。なお、釘は、電子機器用粘着シートの架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シートを貫通しないように調整した。
しかる後、試験体を−20℃にて3時間に亘って放置した後、試験体を高さ1.5mから水平面上に自然落下させ、試験体において、ポリカーボネート樹脂板Aと、電子機器用粘着シートのアクリル系粘着剤層との界面における剥離を目視観察した。
ポリカーボネート樹脂板Aと、電子機器用粘着シートのアクリル系粘着剤層との界面において剥離が発生していない場合には、試験体を再度、高さ1.5mから水平面上に自然落下させ、ポリカーボネート樹脂板Aと、電子機器用粘着シートのアクリル系粘着剤層との界面において剥離が生じるまで、上述と同様の要領で試験体の自然落下を繰返し、ポリカーボネート樹脂板Aと、電子機器用粘着シートのアクリル系粘着剤層との界面において剥離が生じるまでの試験体の落下回数を測定した。なお、ポリカーボネート樹脂板Aと、電子機器用粘着シートのアクリル系粘着剤層との界面において僅かでも剥離が見られた場合には、「剥離が生じている」とした。
(加工性)
電子機器用粘着シートの双方のアクリル系粘着剤層上に厚みが160μmのポリエチレンテレフタレートフィルムを貼着した後、電子機器用粘着シートを幅2mm、長さ50mmの短冊状に打ち抜き、電子機器用粘着シートを綺麗に打ち抜き加工できるか否かを下記基準にて評価した。
優:打ち抜き加工した後にアクリル系粘着剤層同士がくっつかない
良:打ち抜き加工した後にアクリル系粘着剤層同士が一部くっついて持ち上がる
不可:打ち抜き加工した後にアクリル系粘着剤層同士が完全に融着していた。
(粘着力試験)
得られた電子機器用粘着シートを25mm幅の短冊状に裁断した試験片を3つ作製した。上記試験片をそれぞれ、ポリカーボネート樹脂(PC)板、ポリイミド樹脂(PI)板及びステンレス(SUS)板(以下、まとめて「各種貼着板」という)上に、一方のアクリル系粘着剤層が各種貼着板にそれぞれ対向した状態となるように載せた後、試験片上に300mm/分の速度で2kgのゴムローラを一往復させることにより、試験片と各種貼着板とをそれぞれ貼着させ、その後23℃で30分静置して試験体を作製した。そして、これらの試験体について、JIS Z0237に準じて、剥離速度300mm/分で180°方向の引張試験を行い、各種貼着板に対する粘着力(N/25mm)を測定した。なお、試験片の他方のアクリル系粘着剤層上には剥離紙が貼着されていた。
(水密性B)
電子機器用粘着シートの90°剥離強度をJIS Z0237に準拠して測定した。なお、表1、2において、水密性Bの「未浸漬」の欄に測定結果を記載した。
40℃の水中に120分間に亘って浸漬した直後の電子機器用粘着シートの90°剥離強度をJIS Z0237に準拠して測定した。なお、表1において、水密性Bの「40℃水」の欄に測定結果を記載した。
プロクター・アンド・ギャンブル・ジャパン社から商品名「ジョイ」で市販されている界面活性剤水溶液(アルキルエーテル硫酸エステルナトリウム、アルキルアミンオキシド及びポリオキシエチレンアルキルエーテルの混合物37重量%の水溶液)を水で希釈して、5重量%で且つ25℃の界面活性剤水溶液を作製し、この界面活性剤水溶液中に120分間に亘って浸漬した直後の電子機器用粘着シートの90°剥離強度をJIS Z0237に準拠して測定した。なお、表1において、水密性Bの「界面活性剤」の欄に測定結果を記載した。
99.5重量%で且つ25℃のエチルアルコール水溶液中に120分間に亘って浸漬した直後の電子機器用粘着シートの90°剥離強度をJIS Z0237に準拠して測定した。なお、表1において、水密性Bの「エチルアルコール」の欄に測定結果を記載した。
3.5重量%で且つ25℃の食塩水中に120分間に亘って浸漬した電子機器用粘着シートの90°剥離強度をJIS Z0237に準拠して測定した。なお、表1において、水密性Bの「食塩水」の欄に測定結果を記載した。
Figure 2011168727

Claims (11)

  1. 架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シートと、上記架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シートの一面に積層一体化され且つアクリル酸ブチル成分30〜70重量%、アクリル酸2−エチルヘキシル成分10〜50重量%及び分子内にビシクロ環構造を有するラジカル重合性モノマー成分5〜30重量%を含有するアクリル系粘着剤100重量部と、粘着付与剤3〜60重量部とを含有するアクリル系粘着剤層とを含むことを特徴とする電子機器用粘着シート。
  2. 分子内にビシクロ環構造を有するラジカル重合性モノマーは、イソボルニル基を含有していることを特徴とする請求項1に記載の電子機器用粘着シート。
  3. 粘着付与剤が、ロジンエステル系樹脂、重合ロジン又はテルペンフェノール樹脂のうちの二種類以上を含有していることを特徴とする請求項1に記載の電子機器用粘着シート。
  4. 粘着付与剤が、ロジンエステル系樹脂3〜45重量%、重合ロジン3 〜35重量%及びテルペンフェノール樹脂3〜35重量%を含有していることを特徴とする請求項1に記載の電子機器用粘着シート。
  5. 架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シートは、その架橋度が5〜60重量%で且つ気泡のアスペクト比(MDの平均気泡径/CDの平均気泡径)が0.25〜1であることを特徴とする請求項1に記載の電子機器用粘着シート。
  6. 架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シートの厚みが0.08〜0.5mmであることを特徴とする請求項1に記載の電子機器用粘着シート。
  7. JIS Z0237に準拠した90°剥離強度が15N/cm2以上であることを特徴とする請求項1に記載の電子機器用粘着シート。
  8. 40℃の水中に120分間に亘って浸漬した電子機器用粘着シートにおけるJIS Z0237に準拠した90°剥離強度が15N/cm2以上であることを特徴とする請求項1に記載の電子機器用粘着シート。
  9. 5重量%で且つ25℃の界面活性剤水溶液中に120分間に亘って浸漬した電子機器用粘着シートにおけるJIS Z0237に準拠した90°剥離強度が10N/cm2以上であることを特徴とする請求項1に記載の電子機器用粘着シート。
  10. 99.5重量%で且つ25℃のエチルアルコール水溶液中に120分間に亘って浸漬した電子機器用粘着シートにおけるJIS Z0237に準拠した90°剥離強度が10N/cm2以上であることを特徴とする請求項1に記載の電子機器用粘着シート。
  11. 3.5重量%で且つ25℃の食塩水中に120分間に亘って浸漬した電子機器用粘着シートにおけるJIS Z0237に準拠した90°剥離強度が15N/cm2以上であることを特徴とする請求項1に記載の電子機器用粘着シート。
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