JP2011167590A - ウェブの洗浄装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ウェブの表面に付着した微細な塵芥を除去することができるとともに、洗浄液の飛散を防止することができるウェブの洗浄装置を提供する。
【解決手段】本発明の洗浄装置60は、ウェブの表面に付着した微細な塵芥を除去可能なノズル36を、水槽62の内部に配置するとともに、水槽62に貯留された液体64中に浸漬配置する。液体64は、気体と比較して比重が大きく粘性も高い。したがって、ノズル36を液体64に浸漬配置することにより、ノズル36の入口及び出口53bから排出された洗浄液は、液体64によってその運動エネルギーが分散される。これにより、洗浄装置60によれば、ノズル36の入口、出口53bからの洗浄液の飛散を防止することができる。
【選択図】図8

Description

本発明は、プラスチックフィルム等のウェブを洗浄し、ウェブの表面に付着した埃、ウェブ片、汚れ等の塵芥を除去するウェブの洗浄装置に係り、特に、清浄度の高い品質が求められるFPD分野、エレクトロニクス分野、及び光学用分野に使用されるウェブの洗浄装置に関する。
プラスチックフィルムは、FPD(Flat Panel Display)分野、エレクトロニクス分野、及び光学用分野等、様々な分野で使用されている。FPD分野、エレクトロニクス分野に使用されるプラスチックフィルムは、製膜、塗工、貼合等の工程を経て部材、プロセス材として使用される。その製造工程は、終始クリーン環境下での取り扱いが必須であり、埃、繊維、フィルム片等の塵芥の製品への混入や付着等の欠陥、及びそれらに起因するキズ、押し跡等の物理的欠陥が厳重に品質管理されている。また、これらの欠陥の発生頻度に対する市場の要求基準も急速に厳しくなってきている。更に、欠陥の程度についても、従来では問題とされなかった非常に微細な欠陥が許容されなくなってきており、改善が求められている。
このような欠陥問題を解消するため、近年ではプラスチックフィルムを洗浄してプラスチックフィルムに付着している塵芥を除去する取り組みが行われている。
特許文献1では、超音波発生ノズルを設け、この超音波発生ノズルから噴出するエアによる気流と、超音波による振動とによってフィルムに付着した塵芥を除去する洗浄ノズルが提案されている。
また、特許文献2では、洗浄ノズルから洗浄液をフィルムに連続して噴射し、落下した洗浄液を洗浄液再循環手段によって洗浄ノズルに再循環させ、乾燥手段によってフィルムに温風を連続的に吹き付けることにより洗浄後のフィルムを乾燥させる光学用プラスチックフィルムの洗浄・乾燥方法が提案されている。
特開平11−239761号公報 特開2002−292347号公報
しかしながら、特許文献1の洗浄ノズルでは、ノズルから噴射したエアによって、フィルムから剥離した塵芥が付近に散乱し、フィルムに再付着するおそれがあるとともに、フィルムに強固に付着した塵芥はエアでは十分に除去できないという問題があった。
また、特許文献2の洗浄装置では、洗浄対象である光学用プラスチックフィルムには可塑剤が含有されているため、アルコール、エステル等で洗浄した場合には可塑剤の溶出が生じ、フィルム特性が変化するとともに、その特性の均一性が低下するという問題があった。
特許文献1、2の問題を解消するためには、塵芥除去手段としてエアではなく洗浄液を使用し、また、洗浄液としてアルコール、エステル等の化学薬品ではなく、純水を使用することにより、フィルム特性を変化させることなくフィルムに付着した塵埃を十分に除去することが可能となる。
しかしながら、純水をフィルムに単に噴射するだけの構造では、ノズルから噴射してミスト状となった純水がノズルの近傍に飛散して周辺部材に付着してしまう。ミスト状となった純水には、フィルムから剥離した塵芥が含まれており、この塵芥で周辺部材が汚染されるおそれがあった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、ウェブの表面に付着した微細な塵芥を除去することができるとともに、洗浄液の飛散を防止することができるウェブの洗浄装置を提供することを目的とする。
本発明は、前記目的を達成するために、洗浄液が供給される供給口と、該供給口に供給された前記洗浄液をウェブの面に向けて吐出する吐出口と、前記吐出口から吐出された前記洗浄液を前記ウェブの面に沿った流れに変更する洗浄部とを備えたノズルを有し、前記ノズルが水槽に配置されるとともに、前記水槽に貯留された液体中に浸漬配置されていることを特徴とするウェブの洗浄装置を提供する。
本発明は、前記目的を達成するために、洗浄液が供給される供給口と、該供給口に供給された前記洗浄液をウェブの面に向けて吐出する吐出口と、前記吐出口から吐出された前記洗浄液を前記ウェブの面に沿った流れに変更する洗浄部とを備えたノズルを有し、前記ノズルに備えられた前記ウェブの入口部及び出口部が水槽に連通され、前記入口部及び出口部が前記水槽に貯留された液体中に浸漬配置されていることを特徴とするウェブの洗浄装置を提供する。
本発明のウェブの洗浄装置によれば、ノズルの供給口に供給された洗浄液は、ノズルの吐出口からウェブの面に向けて噴射され、そして、噴射された洗浄液は、ノズルの洗浄部を通過することにより、ウェブの面に平行な水流となってウェブを洗浄する。この作用によって、ウェブに付着した塵芥に対し効果的に剥離させる力が洗浄液に発生するため、ウェブに付着した塵芥を効率よく確実に除去することができる。また、本発明では、気体と比較して比重が大きく、粘性も高い液体中にノズルを配置している。これにより、ノズルのウェブ入口及び/又は出口から排出された洗浄液は、液体によってその運動エネルギーが分散されるので、ノズルのウェブ入口及び出口からの洗浄液の飛散を防止できる。また、ノズルのウェブ入口と出口に、個々に水槽を連通した場合も同様の効果を有する。なお、本発明ではノズルを液体中に配置するが、水槽の液面からの距離(深さ)1m辺り、9.8×10−3MPa(0.1気圧)なので、洗浄能力への影響は微小である。
本発明において、前記洗浄液と前記水槽内の前記液体は同一の液体であり、前記液体を前記ノズルと前記水槽との間で循環させる循環手段が設けられていることが好ましい。ノズルの洗浄液と水槽内の液体とを同一の液体とすることにより、循環手段によってその液体をノズルと水槽との間で循環使用することができる。
本発明において、前記循環手段は、前記水槽から前記ノズルに液体を圧送するポンプと、循環される前記液体中の異物を除去するフィルタとを備えていることが好ましい。液体の循環経路にフィルタを設けることによって、液体中の異物、すなわち、ウェブから剥離した塵芥を循環経路で除去することができる。これにより、ノズルから噴射される液体を常にクリーンな状態に維持することができ、ウェブへの塵芥の再付着を防止することができる。
本発明において、前記水槽に配置されるロールは多孔質部材によって構成され、前記ロールにエアを供給することにより該エアを前記ロールの表面から噴出させ、該噴出させたエアによって前記ロールに巻回される前記ウェブを前記ロールに対して非接触で支持することが好ましい。これにより、ロールとウェブとの接触による、ウェブの磨耗により生じる塵芥の発生を防止することができ、水槽の液体、洗浄水が前記塵芥によって汚染されることを防止することができる。
本発明のウェブの洗浄装置によれば、ウェブの表面に付着した微細な塵芥を除去することができるとともに、洗浄液の飛散を防止することができる。
実施の形態の洗浄装置が組み込まれたフィルムの塗布装置の構成を示したブロック図 第1の実施の形態のノズルの構成を示した説明図 第2の実施の形態のノズルの構成を示した要部拡大図 ノズルの簡易モデルと洗浄液圧力分布との関係を示した説明図 第3の実施の形態のノズルの構成を示した説明図 第4の実施の形態のノズルの構成を示した要部拡大図 第5の実施の形態のノズルの構成を示した説明図 第1の実施の形態の洗浄装置の構成を示した斜視図 第2の実施の形態の洗浄装置の構成を示した斜視図
以下、添付図面に従って本発明に係るウェブの洗浄装置の実施の形態を説明する。
図1は、実施の形態のウェブの洗浄装置のノズル36が組み込まれたフィルムの塗布装置40の全体構成を示すブロック図である。
このフィルムの塗布装置40は、プラスチックフィルム(以下、フィルムと記載する)12の搬送方向上流側から下流側に向けて、フィルムロールの巻出部42、実施の形態のノズル36を備えた洗浄・乾燥ユニット10、塗工部44、乾燥部(塗工後の乾燥部)46、及び巻取部48が順に配置されて構成されている。巻出部42より巻き出されたシート状のフィルム12は、搬送ローラ14、16によって洗浄・乾燥ユニット10に搬入される。
洗浄・乾燥ユニット10は、連続走行中のフィルム12に向けて洗浄液を噴射する2台のノズル36、36と、洗浄したフィルム12を乾燥させる乾燥部38とを備えている。図1の洗浄ユニット10では、ノズル36が上流側と下流側とに2台配置され、その後段に乾燥部38が1台配置された構成例を示しているが、これらの台数はこれに限定されるものではない。例えば、ノズル36が3台、乾燥部38が2台配置された構成でもよい。これらのノズル36、36と乾燥部38とは、カバー50によって覆われており、1ユニットとして構成されている。
なお、図1の洗浄・乾燥ユニット10は、フィルム12を複数のローラ18、20、22、24、26、28に巻回させることにより、フィルム12を上方に向けて水平方向に蛇行搬送させながら洗浄、乾燥する構成であるが、これに限定されるものではない。例えば、フィルム12を水平に向けて上下方向に蛇行搬送させながら洗浄、乾燥する構成を採用してもよい。
塗工部44は、洗浄・乾燥ユニット10の出口近傍に配置されている。洗浄・乾燥ユニット10の出口から搬出されたフィルム12は、一対のローラ30、32に巻回されることにより、そのローラ30、32の間で張力が付与され、この状態で塗工部44の不図示のノズルから塗料が塗布される。
塗工部44を通過したフィルム12は、乾燥部46に搬入され、ここで乾燥された後、乾燥部46からローラ34を介して巻取部48に巻き取られる。
ところで、ノズル36による洗浄対象物は、フィルム12の表裏面に付着した数μmという非常に微細な埃、フィルム片、汚れである。ノズル36は、連続走行中のフィルム12の表裏面の少なくとも一方の面側に洗浄液を吐出することにより、少なくとも一方の面に沿った水流を形成し、この水流によってフィルム12を洗浄する構造である。洗浄液は絶えず連続的にノズル36に供給されている。
図2は、第1の実施の形態のノズル36を示したものである。図2(a)はノズル36の斜視図であり、図2(b)はノズル36を側面から見た一部の拡大断面図である。なお、図2のノズル36は、フィルム12の片面に対向配置されて片面を洗浄するノズルであるが、両面を洗浄する場合には、同構成のノズル36がフィルム12を挟んで上下に対向配置されて構成される。
ノズル36は、矩形状に構成された1枚の板状体53からなる。この板状体53の上面には、洗浄液が供給される供給口52が開口され、板状体53の下面には、洗浄液をフィルム12の片面に吐出する吐出口55が開口されている。供給口52と吐出口55は、同形状で連通されており、矢印で示すフィルム12の搬送方向に対して直交する方向に形成されたスリット状開口部である。また、スリット状開口部の長さは、フィルム12の幅よりも若干短く設定されている。更に、板状体53とフィルム12との隙間(洗浄部)54の高さDは、0.25mm以下であることが好ましい。これにより、板状体53の吐出口55からフィルム12に向けて吐出された洗浄液は、隙間54においてフィルム12の面に沿った流れに変更される。
特に、板状体53とフィルム12との隙間54の高さDが0.25mm以下である場合、0.25mm以下の狭い隙間54で洗浄液の流速が大きな速度勾配を持つようになるので、隙間54である洗浄部には、フィルム12の面に平行で且つ流速の速い平行流が発生する。この水流のエネルギーによって、数μmという非常に微細な埃、フィルム片、汚れでもフィルム12から除去することが可能となる。
なお、実施の形態のノズル36によれば、フィルム12に対し平行な水流によって、フィルム12に付着した塵芥に下記式(富樫他,機械学会)で表される水平方向の力が働き、塵芥を除去することから、フィルム12へのダメージを抑え効果的に塵芥を除去することができる。
Figure 2011167590
〔数1〕の〔Fdet〕は塵芥に働く力、〔d〕は塵芥の直径、〔u〕は水流の速度、〔η〕は水の粘度係数、〔c〕は補正係数を表している。
図3は、第2の実施の形態のノズル36を示した要部構造図である。このノズル36は、外部から洗浄液が供給される供給口52aと、供給口52aに供給された洗浄液の圧力を減圧するための絞り52bと、減圧された洗浄液をフィルム12の洗浄面に吐出する吐出口52cとが、板状体53に備えられることによって構成されている。
なお、図3のノズル36は、絞り52bを複数の穿孔によって構成したものであり、フィルム12の長手方向の長さを短くすることが可能であるので、後述する複数の吐出口を設ける場合にノズル36をコンパクトにするのに有効である。
図4は、図3のノズル36の簡易モデルと洗浄液圧力分布との関係を示した説明図である。同図を説明にあたり、フィルム12は上流側及び下流側のローラによって適度な張力が付与された状態で搬送されていることを前提としている。ノズルの供給口52aに供給される洗浄液の圧力をPsとすると、洗浄液の圧力は絞り52bを通過することで減圧され、吐出口52cでは圧力Piとなる。そして、洗浄液は、隙間54においてフィルム12の面に沿って流動し、フィルム12を洗浄した後、ノズルのフィルム入口53a及び出口53b付近において圧力Poとなる。隙間54で生じている圧力によって板状体53からフィルム12を引き離そうとする力(図4の三角形Piの面積)が発生する。
ここで、フィルム12がノズルの板状体53に接近すると、フィルム12と板状体53との間の流路抵抗が大きくなり吐出口52cの圧力PiがPi+ΔPiへ上昇し、板状体53からフィルム12を引き離そうとする力が三角形Pi+ΔPiへと増加する。これに対して、フィルム12が板状体53から離れた場合には、板状体53からフィルム12を引き離そうとする力が減少する。よって、フィルム12の上下に板状体53、53を対向配置することによって、板状体53とフィルム12との間の距離が自動的に維持される。
図5(a)は、第3の実施の形態のノズル36を示した要部拡大断面図であり、図3のノズル36の直管状の絞り52bに対し、絞り52dを迷路状の隙間構造に変更したものである。この絞り52dを板状体53に備えるために、板状体53は、図5(b)に示すように辺長の等しい矩形の5枚の板材53c、53d、53e、53f、53gを貼り合わせることにより構成されている。すなわち、板材53cの中央には円形の供給口52aが開口される。板材53dは枠状に構成され、この枠の空間部が絞り52dの一部となる。また、板材53eは、中央部を挟んで一対の矩形の開口部が形成され、この一対の開口部が絞り52dの一部となる。更に、板材53fは枠状に構成され、この枠の空間部が絞り52dの一部となる。更にまた、板材53gにはスリット状の吐出口52cが形成されている。このような5枚の板材53c〜53gを貼り合わせることによって、図5(a)に示したノズル36を容易に製作できる。
図3、図5に示したノズル36、36のように、洗浄液をフィルム12に吐出する圧力を減圧する絞り52b、52eを設けることにより、吐出口52cに供給する洗浄液の圧力が、板状体53とフィルム12との距離に応じて自動的に調整されるため、板状体53とフィルム12との距離を一定に保つことができる。
図6は、第4の実施の形態のノズル36を示した斜視図である。
同図に示すノズル36は、2枚の板状体53、53を備えている。これらの板状体53、53には、洗浄液をフィルム12の表裏面に対して垂直に吐出口するスリット状の吐出口52e、52eが開口されている。2枚の板状体53、53とフィルム12の面との隙間54、54の高さDは、0.25mm以下に設定されていることが好ましい。
このような狭い隙間54に洗浄液を流すことで、洗浄液の流速が大きな速度勾配を持つようになるので、フィルム12の表裏面と2枚の板状体53、53との隙間54、54には、フィルム12の面に平行で且つ流速の速い平行流が発生する。これにより、数μmという非常に微細な埃、フィルム片、汚れでもフィルム12から除去することが可能となる。
図7(a)は、第5の実施の形態のノズル36を示した断面図であり、図6に示した吐出口52eがフィルム12の表裏面に対向して複数設けられているノズルである。
このように吐出口52eが多数設けられていることから、洗浄液が狭い隙間に滞留するのを防ぐために、狭い隙間から洗浄液を排出するための洗浄液回収口56が吐出口52e、52eの間に設けられている。図7(a)に示したノズル36は、図5に示したノズル36での洗浄を複数段繰り返すことができるので、フィルム12の微細な塵芥をより効率よく除去することができる。
また、図7(b)のノズル36のように、フィルム12の表裏面で吐出口52eの位置がずれていてもよい。対向させた吐出口52eと洗浄液回収口56の位置をずらすことで、フィルム12がノズル36を通過する際にフィルム12が微小変位する。このフィルム12の微小変位によって洗浄効果を高めることができる。
図8は、第1の実施の形態のウェブの洗浄装置60を示した全体斜視図である。この洗浄装置60のノズル36は、図2〜図7に示した第1〜第5の実施の形態のノズル36であれば適用可能である。
ところで、ノズル36を大気中で使用した場合、ノズル36から噴射してミスト状となった純水がノズル36の近傍に飛散して周辺機器に付着してしまう。ミスト状となった純水には、フィルム12から剥離した塵芥が含まれており、この塵芥で周辺機器が汚染されるおそれがある。
そこで、第1の実施の形態の洗浄装置60では、図8の如くノズル36を、水槽62の内部に配置するとともに、水槽62に貯留された液体64中に浸漬配置している。
液体64は、気体(空気)と比較して比重が大きく粘性も高い。したがって、ノズル36を液体64に浸漬配置することにより、ノズル36の入口53a(図4参照)及び出口53bから排出された洗浄液は、液体64によってその運動エネルギーが分散される。これにより、第1の実施の形態の洗浄装置60によれば、ノズル36の入口53a、出口53bからの洗浄液の飛散を防止することができる。
図9は、第2の実施の形態のウェブの洗浄装置70を示した全体斜視図である。この洗浄装置70のノズル36も同様に、図2〜図7に示した第1〜第5の実施の形態のノズル36であれば適用可能である。
図9の洗浄装置70は、ノズル36の入口53a(図4参照)が水槽72に連通され、出口53bが水槽74に連通されている。そして、入口53aが水槽72に貯留された液体76に浸漬され、出口53bが水槽74に貯留された液体78に浸漬されている。この洗浄装置70も図8に示した洗浄装置70と同様に、ノズル36の入口53a、出口53bからの洗浄液の飛散を防止することができる。
なお、図8、図9のノズル36は、ノズル36の入口53a、出口53bのみ外部に開口された箱体に構成されている。また、実施の形態ではノズル36を液体64、76、78に配置するが、水槽62、72、74の液面Lからの距離(深さ)1m辺り、ノズル36にかかる圧力は9.8×10−3MPa(0.1気圧)なので、ノズル36の洗浄能力への影響は微小である。ノズル36の水深は、入口53a、出口53bからの洗浄液の飛散を防止できる深さであればよく、例えば入口53a、出口53bの上縁が液面Lに対して数cm水没していればよい。
ところで図8、図9に示した洗浄装置60、70において、ノズル36から噴射される洗浄液と液体64、76、78は同一の液体であり、例えば純水が使用されている。このため、液体64、76、78をノズル36と水槽62、72、74との間で循環させる循環手段を設けることが好ましい。ノズル36の洗浄液と水槽62、72、74内の液体64、76、78とを同一の液体とすることにより、循環手段によってその液体をノズル36と水槽62、72、74との間で循環使用することができる。
循環手段の一例として図8の洗浄装置60には、パイプ80、ポンプ82、フィルタ84からなる液体の循環装置が備えられている。
ここで洗浄装置60の水槽62は、ノズル36が浸漬配置される立方体形状の本体部62aと、本体部62aの下部に一体的に設けられたホッパ部62bとから構成される。ホッパ部62bの底部62cには、前述の循環装置を構成するパイプ80の一端部が連結されており、パイプ80にはポンプ82、フィルタ84が取り付けられている。また、パイプ80の他端部は、ノズル36に洗浄液を供給する一対のパイプ86、86に連結されている。
ノズル36によるフィルタ12の洗浄中において、ノズル36からフィルタ12に噴射された洗浄液は、数μmという非常に微細な埃、フィルム片、汚れ等の塵芥を伴ってノズル36の入口53a、出口53bから水槽62の液体64中に流入する。そして、液体64に混入した塵芥は、ホッパ部62bに沿って沈降していくとともに、循環装置のポンプ82を駆動することにより、ホッパ部62bの底部62cからパイプ80に液体64とともに吸引される。そして、塵芥は、液体64とともにポンプ82によってパイプ80内を圧送されて、ポンプ82の後段(前段でもよい)に配置されたフィルタ(ミクロピュア フィルターカートリッジMPXタイプ(ポリプロピレン濾材):株式会社ロキテクノ製)84を通過することにより液体64から取り除かれる。これにより、塵芥が除去された液体64のみが、パイプ80から一対のパイプ86、86を介してノズル36に供給される。したがって、このような循環装置を洗浄装置60(70)に設けることにより、ノズル36から噴射される洗浄液を常にクリーンな状態に維持することができ、洗浄中のフィルタ12への塵芥の再付着を防止することができる。
一方、洗浄装置60、70において、水槽62、72、74に配置されるロール(エアーターンバー:BELLMATIC株式会社製)88は多孔質部材によって構成されている。また、このロール88には、ロール88に圧縮エアを供給するエア供給装置が連結されている。このエア供給装置からロール88に圧縮エアを供給し、この圧縮エアをロール88の表面から噴出させる。この噴出したエアによってロール88に巻回されるフィルム12がロール88に対して非接触で支持されている。
これにより、ロール88とフィルム12との接触による、フィルム12の磨耗によって生じる塵芥の発生を防止することができ、水槽62、72、74の液体64、76、78、及び洗浄水が前記塵芥によって汚染されることを防止することができる。
なお、洗浄装置60、70の後段には、フィルム12に付着している洗浄液を除去するエアナイフと、エアナイフの吹き出しロに供給される空気をイオン化する除電機構とを備えていることが好ましい。
本発明に用いられるプラスチックフィルムは、ウェブ状のものであれば特に限定されるものではなく、例えば、ポリエステルフィルム、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、セロファンフィルム、ジアセチルセルロースフィルム、トリアセチルセルロースフィルム、アセチルセルロースブチレートフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、ポリ塩化ビニリデンフィルム、ポリビニルアルコールフィルム、エチレンビニルアルコールフィルム、ポリスチレンフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリメチルペンテルフィルム、ポリスルフォンフィルム、ポリエーテルケトンフィルム、ポリエーテルスルフォンフィルム、ポリエーテルイミドフィルム、ポリイミドフィルム、フッ素樹脂フィルム、ナイロンフィルム、ポリシクロオレフィンフィルム、アクリルフィルム等の熱可塑性樹脂フィルム、及びこれらのプラスチックフィルムの少なくとも片面に、塗布、塗工、貼合、印刷などの処理を施した多層フィルムを挙げることができる。透過率が高く、高いフィルム均一性が求められるトリアセチルセルロースフィルム、ポリエステルフィルム、ポリシクロオレフィンフィルム、ポリカーボネートフィルムを用いた場合に、塵芥等に起因した欠点の確認が容易であるため、効果が大きい。
洗浄対象とするフィルム12の厚さは、5〜2000μm、好ましくは15〜500μm、特に好ましくは20〜200μmの範囲から任意に選択できる。
以上、本発明のウェブの洗浄装置の実施の形態を、図面に基づいて説明したが、本発明は図面に記載した形態に限定されるものではなく、各図面に記載した構成を適宜組み合わせる等、本発明の特徴を逸脱しない範囲においてその構成を適宜変更することができる。
本発明のウェブの洗浄装置は、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、リアプロジェクションディスプレイ、有機ELディスプレイ、SED、CRT等に代表される各種電子ディスプレイ分野における部材、プロセス材として使用される機能性光学用プラスチックフィルムに混入し又は強固に付着している、埃、繊維、フィルム片(粕)といった塵芥を除去できる。これにより、衛生的で汚れや欠陥の少ないウェブの洗浄方法、及びその洗浄装置に好適に用いることができる。
10…洗浄・乾燥ユニット、12…プラスチックフィルム、14、16…搬送ローラ、18、20、22、24、26、28、30、32、34…ローラ、36…ノズル、38…乾燥部、44…塗工部、46…乾燥部、48…巻取部、50…カバー、60…洗浄装置、62…水槽、64…液体、70…洗浄装置、72…水槽、74…水槽、76…液体、78…液体、80…パイプ、82…ポンプ、84…フィルタ、86…パイプ、88…ロール

Claims (5)

  1. 洗浄液が供給される供給口と、該供給口に供給された前記洗浄液をウェブの面に向けて吐出する吐出口と、前記吐出口から吐出された前記洗浄液を前記ウェブの面に沿った流れに変更する洗浄部とを備えたノズルを有し、
    前記ノズルが水槽に配置されるとともに、前記水槽に貯留された液体中に浸漬配置されていることを特徴とするウェブの洗浄装置。
  2. 洗浄液が供給される供給口と、該供給口に供給された前記洗浄液をウェブの面に向けて吐出する吐出口と、前記吐出口から吐出された前記洗浄液を前記ウェブの面に沿った流れに変更する洗浄部とを備えたノズルを有し、
    前記ノズルに備えられた前記ウェブの入口部及び出口部が水槽に連通され、前記入口部及び出口部が前記水槽に貯留された液体中に浸漬配置されていることを特徴とするウェブの洗浄装置。
  3. 前記洗浄液と前記水槽内の前記液体は同一の液体であり、前記液体を前記ノズルと前記水槽との間で循環させる循環手段が設けられた請求項1又は2に記載のウェブの洗浄装置。
  4. 前記循環手段は、前記水槽から前記ノズルに液体を圧送するポンプと、循環される前記液体中の異物を除去するフィルタとを備えている請求項3に記載のウェブの洗浄装置。
  5. 前記水槽に配置されるロールは多孔質部材によって構成され、前記ロールにエアを供給することにより該エアを前記ロールの表面から噴出させ、該噴出させたエアによって前記ロールに巻回される前記ウェブを前記ロールに対して非接触で支持した請求項1〜4のいずれかに記載のウェブの洗浄装置。
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