JP2011167441A - 発炎筒兼用消火装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】自動車故障や火災発生時の災害時に使用可能で自動車に設置促進可能とする。
【解決手段】消火器として使用する時は、本体12を本体ケース14に挿入して消火器用摺り付け薬34を発火薬22に摩擦接触させて固形消火剤20に点火し、ノズル部30から固形消火剤20の燃焼による消火用のエアロゾル44を噴出させる。発炎筒して使用する時は、本体12を本体ケース14から抜き出して、ギャップの発炎筒用摺り付け薬と本体12の発火薬22を摩擦接触させて固形消火剤20に点火し、固形消火剤20の燃焼による炎と消火用エアロゾルを噴出させる。
【選択図】図3

Description

本発明は、発炎筒又は消火器として使用可能な発炎筒兼用消火装置に関する。
従来、自動車に使用される発炎筒は、火薬の燃焼により赤色などの高輝度の火炎と多量の煙を発生し、高速道路や自動車専用道路などで事故などにより緊急停止した際に後続車に緊急事態発生を知らせるようにしている。
一方、自動車に使用される消火器としてはガソリン火災を抑制する粉末消火器や泡消火器が使用されている。
特開平8−128799号公報 特開2005−18515号公報 特開2005−18515号公報
しかしながら、このような従来の自動車用の発炎筒と消火器は、それぞれ別々の安全器具として提供されており、両方を装備することは、設置スペースが増加すると共にコストアップにもなり、特に消火器にあっては、薬剤が充填された金属製のタンクと、タンクに接続されたノズル付きホースを備えており、自動車に設置する機器としては大型であり、トラック等の商業車で装備している例は多いが、一般に使用される乗用車については殆ど普及していない状況にある。
本発明は、自動車故障や火災発生時の災害時に使用可能で自動車に設置促進できる発炎筒兼用消火装置を提供することを目的とする。
本発明は、発炎筒兼用消火装置に於いて、
中空状の本体の開放端に収納され燃焼により消火用エアロゾル及び燃焼炎を発生する固形消火剤と、
開放端側に装着可能で固形消火剤の燃焼により発生した燃焼炎を消炎して消火用エアロゾルを放出する消炎部と、
を備え、
消炎部を介して消火用エアロゾルを放出させると共に燃焼炎を消炎して消火器として使用するか、又は消炎部を介さずに消火用エアロゾル及び燃焼炎を本体外へ放出して発炎筒として使用することを特徴とする。
ここで、固形消火剤の端部に発火薬を被着し、
消炎部は、本体を収納する一端に開口した本体ケースと、
本体ケースの底部に配置され、固形消火剤の燃焼により発生した消火用エアロゾルを外部に放出する放出穴と、
本体ケースの内周側面に設けた消火器用擦り付け薬と、
を備え、
消火器として使用する際には、本体を前記本体ケースに挿入して消火器用摺り付け薬を発火薬に摩擦接触させて前記固形消火剤に点火する。
更に、発火薬の周囲を覆って装着された着脱自在なキャップと、
キャップに設けた発炎筒用摺り付け薬と、を備え、
発炎筒として使用する際には、本体を前記本体ケースから抜き出して、キャップの発炎筒用摺り付け薬と前記本体の発火薬を摩擦接触させて前記固形消火剤に点火する。
また消炎部は、本体ケースに本体を挿入した際に、本体に収納した固形消火剤と本体ケースに収納した放出穴との間に消炎空間を形成するストッパ部を設ける。
また、本発明の発炎筒兼用消火装置は、
固形消火剤の端部に発火薬を被着し、
消炎部は本体の軸方向に移動自在に装着した筒状のノズル筒を備え、
消火器として使用する際には固形消火剤に点火後にノズル筒を前方にスライドさせ、発炎筒として使用する際にはノズル筒を前方にスライドさせないことを特徴とする。
さらに本発明の発炎筒兼用消火装置は、
固形消火剤の端部に発火薬を被着し、
消炎部は、本体の軸方向に移動自在に装着し内周に消火器用擦り付け薬を設けた筒状のノズル筒であり、
消火器として使用する際には前記ノズル筒を前方にスライドさせて保持して固形消火剤に点火し、発炎筒として使用する際には前記ノズル筒を前方にスライドさせ固形消火剤に点火した後に元の位置に戻して燃焼炎を外部へ放出可能とすることを特徴とする。
本発明によれば、燃焼により消火用エアロゾルを発生する固形消火剤を活用することで、同じ装置でありながら、発炎筒としての使用と消火装置としての使用を必要に応じて選択的に行うことができ、発炎筒と消火器を別々に設置する場合に比べ、自動車に装備する際の設置スペース節減およびコストの低減ができ、広範な普及が期待できる。
固形消火剤は燃焼により炎と煙状の消火用エアロゾルを多量に発生し、消火装置として使用する際には、炎が出ることを抑制して消火用エアロゾルを噴出させて消火し、一方、発炎筒とし使用する際には、炎を見せるように噴出させ、炎による高輝度の光と多量の煙(消火用エアロゾル)により後続車などに緊急事態の発生を知らせることができる。
また消火装置として使用する際には、本体を本体ケースから抜き出してキャップを外した後に本体ケースに挿入すると、消火器用摺り付け薬を発火薬に摩擦接触して固形消火剤に点火することができ、簡単な操作で固形消火剤に点火して消火用エアロゾルを噴射させることができる。
また発炎筒として使用する時には、本体を本体ケースから抜き出してキャップを外した後に、キャップの発炎筒用摺り付け薬と本体の発火薬を摩擦接触させて固形消火剤に点火すれば良く、これは通常の発炎筒と同じ扱いであり、消火装置を兼用していても違和感なく発炎筒として使用できる。
また本発明の別の形態にあっては、消火装置又は発炎筒として固形消火剤に点火する操作は同じであるが、消火装置として使用する際には、ノズル筒を消火用エアロゾルの噴出側にスライドし、これによって炎を隠して消火装置としての扱いが適切にできる。
本発明による発炎筒兼用消火装置の実施形態を示した説明図 図1の実施形態を分解して断面にて内部構造を示した説明図 図1の実施形態を消火装置として使用する場合を示した説明図 図1の実施形態を発炎筒として使用する場合を示した説明図 図2の本体ケースの他の実施形態を示した説明図 本発明による発炎筒兼用消火装置の他の実施形態を示した説明図 図6の実施形態を分解して断面にて内部構造を示した説明図 図6の実施形態を発炎筒として使用する場合を示した説明図 図6の実施形態を消火装置として使用する場合を示した説明図
図1は本発明による発炎筒兼用消火装置の実施形態を示した説明図であり、主に自動車に搭載して使用される。図1において、発炎筒兼用消火装置10は、先端に緊急脱出工具として例えばハンマー16を装着した本体12と、本体12の下側を収納した本体から着脱自在で下側にスライド可能な本体ケース14で構成されており、その大きさは直径がほぼ2〜3cmで、図示の初期状態における長さが10〜15cmであり、片手に持って容易に取り扱うことのできる大きさである。
図2は図1の実施形態を分解して断面にて内部構造を示した説明図である。図2において、本実施形態の発炎筒兼用消火装置10は、本体12の下端にキャップ26を嵌め込んだ状態で本体ケース14に収納され、図1に示す使用前の組立状態となっている。
本体12は円筒形の筒部材であり、上部となる先端側にハンマー16を装着したハンマー支持部18を取り付けており、反対側の端面側に固形消火剤20を収納している。固形消火剤20は燃焼により消火煙としてのエアロゾルを発生する。
固形消火剤20に使用する消火剤組成物としては、特に制限がないが、アルカリ金属塩を主成分とする発煙消火剤組成物を使用することが好ましい。アルカリ金属塩として具体的には、塩素酸カリウム、過塩素酸カリウム、重クロム酸カリウム、硝酸セシウム、および硝酸カリウムからなる群より選択されたアルカリ金属塩が好ましく、入手のしやすさ、コスト等の面からより好ましくは塩素酸カリウム、過塩素酸カリウムである。
また、アルカリ金属塩に還元剤として作用する反応物を含んだものが好ましい。還元剤は、特に限定されることはないが、ゴム、不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、フェノール−ホルムアルデヒド樹脂等の高分子材料を好ましく用いることができる。
さらに、本発明に用いる消火剤組成物には、別途、燃焼調整剤、金属還元剤がそれぞれ配合されていてもよい。該燃焼調整剤としては、塩化カリウム、炭酸カリウム、炭酸水素カリウム、塩化ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、タルク、珪藻土、硝子粉等の塩を用いることができる。また、該金属還元剤としてはマグネシウム、アルミニウム、シリコン等を挙げることができる。
これらの消火剤組成物は、過塩素酸カリウムに代表される酸化剤を主成分とし、樹脂等の還元剤及び適宜、燃焼調整剤、金属還元剤を混合し、成型したものを使用することができる。
固形消火剤20の燃焼により発生するエアロゾルは1μm以下の粒子径を持つ超微粒子であり、その成分には炭酸塩、塩化物、あるいは酸化物、もしくはその混合物を含有している。
具体的には、エアロゾルは塩化カリウム、塩化ナトリウム、炭酸カリウム、酸化カリウムなどの凝集粒子であり、これ以外に窒素、二酸化炭素、水蒸気などを含んでいる。エアロゾルは火災が発生した監視エリアに充満することで、火災発生場所における燃焼の火災中心を抑制消滅させることで消火を行う。またエアロゾルはその主成分が炭酸塩、塩化物、あるいは酸化物などであることから、毒性がなく環境に対し優しい性状を有する。
更に、発炎筒として使用する際に炎の色を決めるため、赤い炎とした場合は硝酸ストロンチウムと硫黄を含有させ、また緑の炎としたい場合は硝酸バリウムを含有させれば良い。
固形消火剤20の下側の開放端部の端面及びこれに続く外側側面を覆って発火薬22が設けられ、発火薬22の裏側には固形消火剤20に埋設する形で伝火薬24が配置されている。なお、伝火薬24は設けなくても発火薬22に固形消火剤20を着火することは可能であるが、より確実に固形消火剤20に着火するために役に立つ。
また本体12のハンマー支持部18の下側の部分には本体ケース14の嵌め込み位置を決めるストッパ部38が形成され、その下側にOリング40を配置し、本体ケース14に本体12の固形消火剤20側を収納した状態で内部を支持するようにしている。
本体12の下部に設けた発火薬22の部分に対してはキャップ26を装着し、不必要に発火薬22が着火しないようにしている。キャップ26の下端部には発炎筒用摺り付け薬28が設けられている。
本実施形態の発炎筒兼用消火装置10を発炎筒として使用する場合には、本体ケース14を外したあとに、キャップ26を外して発炎筒用摺り付け薬28と本体12側の発火薬22を摺り合わせて摩擦接触させることで、発火薬22を点火する。
本体ケース14は一端に開口した円筒体であり、底部となる閉鎖側内部にノズル部30を設けている。ノズル部30は本体ケース14の軸方向に複数のノズル穴32を形成しており、ノズル穴32は本体ケース14の端部の開口に連通している。
本体ケース14の底部側のノズル部30の手前となる内周面には消火器用摺り付け薬34が設けられている。消火器用摺り付け薬34は、本実施形態の発炎筒兼用消火装置10を消火装置として使用する際に、本体12の発火薬22との摩擦接触を行って固形消火剤20を燃焼させる。
即ち、本体ケース14から本体12を取り出して下端のキャップ26を外した後、本体12を本体ケース14に差し込んで発火薬22を消火器用摺り付け薬34に摩擦接触させることで、発火薬22に点火して固形消火剤20を燃焼させることができる。
更に本体ケース14の下端のノズル穴32に対しては、防湿シール36が粘着層などを設けることで貼り付けられ、本体ケース14の内部を密閉するようにしている。防湿シール36は消火器として使用する際に本体ケース14より取り外してノズル穴32を開口する。防湿シール36の代わりに、ノズル穴32を塞ぐ例えばビニール状の覆いを設けて消火時に容易に取り外し可能なものでも良い。
図3は図1の実施形態を消火装置として使用する場合を示した説明図である。図1の発炎筒兼用消火装置10を消火装置として使用する場合には、本体ケース14から本体12を抜き出し、図2に示すように、本体12の発火薬22の外側に装着しているキャップ26を外した後、再び本体ケース14に挿入する。
図3(A)は本体ケース14にキャップ26を外した本体12を挿入する途中の状態を示しており、本体12の先端には発火薬22が設けられており、本体12を本体ケース14に挿入する際に、発火薬22が本体ケース14のノズル部30の手前側に設けている消火器用摺り付け薬34に摩擦接触して着火し、発火薬22から伝火薬24を経て、固形消火剤20の燃焼を開始することができる。
実際の取扱いとしては、図3に示すように、キャップ26を外した本体12を本体ケース14に挿入し、発火薬22が消火器用摺り付け薬34の位置にさしかかると、摩擦による抵抗を受けて反力を受けることから、このタイミングで本体12を本体ケース14に打ち込むように素早く押し込むことで、消火器用摺り付け薬34を強く発火薬22に摩擦接触させて、確実に点火することができる。本体ケース14に本体12を最後まで入れた後に本体ケース14を回すことで確実に着火させる構成としてもよい。ノズル穴36側の本体ケース14は固形消火剤20の燃焼炎で溶解しない材質としたほうが良い。
図3(B)は図3(A)に続いて固形消火剤22に点火した後の燃焼状態であり、このとき本体12は本体ケース14の開口端部にOリング38を介してストッパ部36が当接した組み込み位置にあり、本体12の先端の燃焼噴出部からノズル部30までの間には消炎空間35が形成されている。
このため固形消火剤20の燃焼で発生した炎42は、消炎空間35を通ってノズル部30のノズル穴32から噴き出すようになるが、消炎空間35が介在し、かつノズル穴32で開口面積を制限することでノズル穴32からの炎42の噴き出しが抑制され、ノズル穴32からは固形消火剤20の燃焼によるエアロゾル44が勢いよく噴出され、エアロゾル44を消火対象物に向けることで効率的に消火を行うことができる。従って消炎空間35とノズル穴32にて消炎機能を形成する。
なお、本体ケース14のノズル穴32から燃焼炎が出ることをより防ぐために、消炎空間35に金網材などの消炎部材を挿入して多段的に消炎部を構成しても良い。また本体ケース14の前方への長さを調整し、ノズル穴32を設けずに炎42が本体ケース14より外部に出ないように消炎空間35を広く形成して消炎部を構成しても良い。
図4は図1の実施形態を発炎筒として使用する場合を示した説明図である。図1の発炎筒兼用消火装置10を発炎筒として使用する場合には、本体ケース14から本体12を抜き出した後に、図4に示すように本体12の先端の発火薬22の部分に設けているキャップ26を外し、また本体12のハンマー16を設けている後ろ側に本体ケース14を装着して発炎筒の支持材とする。
続いて、キャップ26の端部に設けている発炎筒用摺り付け薬28と本体12の発火薬22を摩擦接触させることで発火薬22に点火し、伝火薬24の燃焼を介して固形消火剤20を燃焼させる。
固形消火剤20が燃焼すると、外部に炎42が直接噴出し、同時に炎42の先には多量の煙に相当するエアロゾルが噴出され、炎42とエアロゾルにより、例えば緊急停止した際の後続車両に危険を知らせるための発炎筒としての機能を発揮することができる。
なお図4のように発炎筒として使用する際には必ずしも本体12の反対側に本体ケース14を装着する必要はなく、例えば道路に発炎筒として投げて設置しておくような場合には本体ケース14を装着する必要はない。
図5は図2の発炎筒兼用消火装置の本体ケース14の他の実施形態を示した説明図である。図2の本体ケース14は、ノズル穴32側の内面に消火器用摺り付け薬34を設けて、本体ケース14を本体12に挿入したときに、本体12の固形消火剤20周囲に設けた発火薬22と摺れ合って発火する構造としているが、図5の実施形態にあっては、本体ケース14内周から軸方向に延びる摺り付け薬取付板47の中央突起部に消火器用摺り付け薬48が設けられている。
消火器用摺り付け薬48は、本体12を本体ケース14内に挿入した際に発火薬22と接触するように本体ケース14内に位置する。摺り付け薬取付板47の周囲にエアロゾルをノズル穴32側に放出する放出穴46を複数設けている。
消炎空間35の入口には固形消火剤20が燃焼した際の炎を外部に出さないための消炎部材44を備えており、例えば金網で構成される。消炎部材44は放出穴46の固形消火剤20側に設けても良い。図2のように、消炎部材44を設けずにノズル穴32と消炎空間35で消炎機能を構成してもよい。
通常は本体12の下端にキャップ26が取り付けられているため、本体ケース14内に本体12があっても発火薬22と消火器用摺り付け薬48が接触することがなく、発火することがない。
図5で消火器として使用する場合は、キャップ26を外した本体12を本体ケース14に発火薬22と消火器用摺り付け薬48が接触するまで挿入する。発火薬22と消火器用摺り付け薬48が接触した状態で本体ケース14を回転させると、消火器用摺り付け薬48を強く発火薬22に摩擦接触させて、確実に点火することができる。
点火後は固形消火剤20から発生するエアロゾルが放出穴46、消炎部材44及び消炎空間35を介してノズル穴32より外部に放出される。図5の本体ケース14においては本体12の発火薬22は本体に周囲に設ける必要はなく、消火器用摺り付け薬48に接触する位置のみに設ける構成でよい。
図6は本発明による発炎筒兼用消火装置の他の実施形態を示した説明図であり、図6(A)に使用前の状態を示し、図6(B)にその内部構造の断面を示している。図6において、本実施形態の発炎筒兼用消火装置は、本体52と本体ケース54で構成される。
本体52の本体ケース54に収納した部分には、図6(B)に示すように固形消火剤20が収納され、固形消火剤20の開放端部側に発火薬22と伝火薬24を設けている。固形消火剤20を収納した本体52の外側即ち本体ケース54の内側となる部分には、先端側にキャップ55を着脱自在に装着し、キャップ55の外側端部に摺り付け薬56を設けている。
キャップ55の下側には円筒形状のノズル筒58が軸方向に摺動自在に組み込まれている。一方、本体52の反対側にはハンマー16が設けられ、ハンマー16にはハンマーキャップ60が着脱自在に嵌め込まれている。
図7は図6の実施形態を分解して断面にて内部構造を示した説明図である。図7において、本実施形態の発炎筒兼用消火装置50は、本体ケース54、キャップ55、ノズル筒58、本体52、更にハンマーキャップ60を軸方向に組み立てている。
本体ケース54は一端に開口した円筒部材であり、開口側の内側に嵌合溝62を形成している。キャップ55は一端に開口した円筒体であり、開口側の内側に嵌合溝64を形成し、閉鎖端部の外側に摺り付け薬56を設けている。ノズル筒58は両端に開口した円筒体であり、下側の開口側に嵌合溝66を形成している。
本体52は、上部に開口し、下端にハンマー16を取り付けた円筒体であり、上部の開口側に固形消火剤20を収納し、固形消火剤20の開放端部に発火薬22を設け、その内側に伝火薬24を埋設している。また固形消火剤20を収納した本体52の外周端部側には嵌合突起68が形成され、ここにキャップ55の嵌合溝64が嵌着してキャップ55を抜け止めする。
また本体52のほぼ中央の外周部には嵌合突起70が形成され、嵌合突起70には本体ケース54の嵌合溝62が嵌合して抜け止めする。嵌合突起70に続いては4本のリング状の抜け止め突起72が設けられており、抜け止め突起は、この部分に本体ケース54を差し込んだ際の抜け止め支持を行う。
図8は図6の実施形態を発炎筒として使用する場合を示した説明図である。図6に示す本実施形態の発炎筒兼用消火装置50を発炎筒として使用する際には、本体ケース54から本体52を抜き出し、本体52の先端側に装着しているキャップ55を取り出す。
続いて図8に示すように、本体52の反対側に本体ケース54を挿入して嵌合し、これによって発炎筒の支持部を作り出す。続いて本体52の先端の発火薬22と取り外したキャップ55の摺り付け薬55を摩擦接触させることで発火薬22に点火し、伝火薬24の燃焼を経て固形消火剤20を燃焼させる。
固形消火剤20が燃焼すると本体52の先端から炎42が噴き出し、炎42の先は煙としてのエアロゾル44の噴出しとなり、炎42による光とエアロゾル44による多量の煙により緊急事態の発生を知らせることができる。
図9は図6の実施形態を消火装置として使用する場合を示した説明図である。図9において、固形消火剤20に点火して燃焼させるまでの取扱いは図8に示した発炎筒の場合と同じであるが、固形消火剤20の燃焼を開始したら、図9に示すように、本体52の先端側に嵌め入れているノズル筒58を矢印で示すように前進させて嵌合ロックし、これによって固形消火剤20の燃焼で噴き出す炎42の外側をノズル筒58で覆い隠し、消火の際に噴き出す炎を隠し、消火対象物に向けて炎42を抑制して、エアロゾル44を噴射できるようにしている。ノズル筒58が消炎部材として機能させるため、ノズル筒58の長さは炎42が完全に外部に漏れず外部の物を炎42で燃焼させない長さに設定する必要がある。
ここで図8及び図9にあっては、本体52の反対側に本体ケース54を装着して支持部として使用しているが、本体52に対し必ずしも本体ケース54を装着する必要はなく、本体52のみで発炎筒あるいは消火装置として使用するようにしてもよい。
図6の実施形態においても、伝火薬24を設けず、発火薬22のみで固形消火剤20を発火させる構成としても良い。
なお、上記の実施形態は発炎筒兼用消火装置10と一体に緊急脱出工具であるハンマー16を設けた場合を例に取っているが、ハンマー16を設けない装置構成であってもよい。
また、上記の実施形態においては、本体12の開口した一方を発火させ、消炎部材の装着の有無で、消火器と使用するか発炎筒として使用するかを切り替えているが、これに限らず、例えば本体12の両端に固形消火剤を配置して、各端部に別々の本体ケースもしくはキャップを備え、一端側は図2のノズル穴32を備える本体ケース14又は図9のノズル筒を備えて消火器専用として使用し、他端側を図4の発火薬22を露出させて発炎筒専用として使用しても良い。
また、図2の固形消火剤20の開口端部側面周囲に発火薬22を設け、本体ケース14の内周に消火器用摺り付け薬34を設けて、本体ケースをスライドすることで固形消火剤20を燃焼させる発火構成を図6の実施形態に適用しても良い。つまり、図9において、ノズル筒58の内周に消火器用摺り付け薬34を備え、固形消火剤20の端部周囲側面もしくは本体52の開口端側面に発火薬22を備える。消火器として使用するときは、ノズル筒58を前方にスライドさせて、ノズル筒58の内周に設けた消火器用摺り付け薬34を固形消火剤20の発火薬22に摩擦接触させることで発火する。発炎筒として使用する場合は、消火器として使用する場合と同じようにノズル筒58を前方に移動させて発火させ、さらにノズル筒58を元の位置に戻すようにスライドさせることで、炎42を装置外へ放出可能とする。
また本発明はその目的と利点を損なうことのない適宜の変形を含み、更に上記の実施形態に示した数値による限定は受けない。
10,50:発炎筒兼用消火装置
12,52:本体
14,54:本体ケース
20:固形消火剤
22:発火薬
26,55:キャップ
28:発炎筒用摺り付け薬
32:ノズル穴
34:消火器用摺り付け薬
35:消炎空間
42:炎
44:エアロゾル
56:摺り付け薬
58:ノズル筒

Claims (6)

  1. 中空状の本体の開放端に収納され燃焼により消火用エアロゾル及び燃焼炎を発生する固形消火剤と、
    前記開放端側に装着可能で前記固形消火剤の燃焼により発生した前記燃焼炎を消炎して消火用エアロゾルを放出する消炎部と、
    を備え、
    前記消炎部を介して消火用エアロゾルを放出させると共に前記燃焼炎を消炎して消火器として使用するか、又は前記消炎部を介さずに前記消火用エアロゾル及び燃焼炎を本体外へ放出して発炎筒として使用することを特徴とする発炎筒兼用消火装置。
  2. 請求項1記載の発炎筒兼用消火装置に於いて、
    前記固形消火剤の端部に発火薬を被着し、
    前記消炎部は、
    前記本体を収納する一端に開口した本体ケースと、
    前記本体ケースの底部に配置され、前記固形消火剤の燃焼により発生した消火用エアロゾルを外部に放出する開口と、
    前記本体ケースの内周側面に設けた消火器用擦り付け薬と、
    を備え、
    消火器として使用する際には、前記本体を前記本体ケースに挿入して前記消火器用摺り付け薬を前記発火薬に摩擦接触させて前記固形消火剤に点火することを特徴とする発炎筒兼用消火装置。
  3. 請求項2記載の発炎筒兼用消火装置に於いて、
    前記発火薬の周囲を覆って装着された着脱自在なキャップと、
    前記キャップに設けた発炎筒用摺り付け薬と、
    を備え、
    発炎筒として使用する際には、前記本体を前記本体ケースから抜き出して、前記キャップの発炎筒用摺り付け薬と前記本体の発火薬を摩擦接触させて前記固形消火剤に点火することを特徴とする発炎筒兼用消火装置。
  4. 請求項2記載の発炎筒兼用消火装置に於いて、前記消炎部は、前記本体ケースに前記本体を挿入した際に、前記本体に収納した固形消火剤と前記本体ケースに収納した前記放出穴との間に消炎空間を形成するストッパ部を設けたことを特徴とする発炎筒兼用消火装置。
  5. 請求項1記載の発炎筒兼用消火装置に於いて、
    前記固形消火剤の端部に発火薬を被着し、
    前記消炎部は前記本体の軸方向に移動自在に装着した筒状のノズル筒を備え、
    消火器として使用する際には前記固形消火剤に点火後に前記ノズル筒を前方にスライドさせ、発炎筒として使用する際には前記ノズル筒を前方にスライドさせないことを特徴とする発炎筒兼用消火装置。
  6. 請求項1記載の発炎筒兼用消火装置に於いて、
    前記固形消火剤の端部に発火薬を被着し、
    前記消炎部は、前記本体の軸方向に移動自在に装着し内周に消火器用擦り付け薬を設けた筒状のノズル筒であり、
    消火器として使用する際には前記ノズル筒を前方にスライドさせて保持して前記固形消火剤に点火し、発炎筒として使用する際には前記ノズル筒を前方にスライドさせ前記固形消火剤に点火した後に元の位置に戻して燃焼炎を外部へ放出可能とすることを特徴とする発炎筒兼用消火装置。
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