JP2011165112A - 生態系ネットワーク評価方法及びその方法を用いた生態系ネットワーク評価システム - Google Patents

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Abstract

【課題】生息適性が異なる複数の生物それぞれにとっての生息のしやすさを総合的に評価することが可能な生態系ネットワーク評価方法に関する。
【解決手段】本発明の生態系ネットワーク評価方法は、対象領域のリモートセンシングデータから、樹林によって被覆される土地区画である樹林パッチ、草地によって被覆される土地区画である草地パッチ、水辺に存在する緑地からなる土地区画である水辺緑地パッチを抽出する抽出工程(ステップS101)と、それぞれの樹林パッチに対応した樹林利用性生物のハビタット適性指数を算出する樹林利用性生物ハビタット適性指数算出工程(ステップS104)と、それぞれの草地パッチに対応した草地利用性生物のハビタット適性指数を算出する草地利用性生物ハビタット適性指数算出工程(ステップS105)と、それぞれの水辺緑地パッチに対応した水辺緑地利用性生物のハビタット適性指数を算出する水辺緑地利用性生物ハビタット適性指数算出工程(ステップS106)と、有することを特徴とする。
【選択図】 図2

Description

本発明は、複数の生物それぞれにとっての生息のしやすさを総合的に評価する生態系ネットワーク評価方法及びその方法を用いた生態系ネットワーク評価システムに関する。
従来、人工衛星や航空機などに搭載された撮像装置、レーダーによって取得されるデータを用いて、地表における状態をリモートセンシングする測定手法が行われている。このようなリモートセンシング技術は、農業分野や水資源分野、或いは都市計画分野などで、積極的に活用され始めている。
例えば、非特許文献1には、リモートセンシング技術を用いて、解像度の高い衛星データから把握される緑被データと、地表モデル(DSM)および地形モデル(DTM)の差から把握できる樹木の高さデータを重ね合わせて評価対象地域の緑地の状況を判読すると共に、都市域の生態系を示す環境指標種としてコゲラを選定し、地理情報システム(GIS)を活用し、コゲラの生息域への都市開発プロジェクトの影響をビジュアルな形で評価することで、新規道路や緑地の整備などプロジェクトの代替案の検討を行う技術が開示されている。
「エコロジカルネットワーク評価技術を開発」(鹿島建設株式会社)、http://www.kajima.co.jp/news/press/200809/17c1−j.htm
従来の生態系ネットワーク評価技術においては、リモートセンシングデータを用いて、都市の中の緑地がどのように分布しているのかを把握し、都市における緑の連なり具合が、ある特定の生物にとっての生息のしやすさに、どのように影響しているかを評価するものであり、生息適性が異なる複数の生物それぞれにとっての生息のしやすさを総合的に評価することができない、という問題があった。また、従来の評価技術は、リモートセンシングデータなどから、緑地とその緑地における樹林の高さを求め、これにより、ある特定の生物にとっての繁殖の観点から評価を行うものであるが、このような従来技術では、緑地の種別が考慮に入れられておらず、高精度の評価ができない、といった問題や、生物の生息にとって繁殖の他に重要な事項(餌場の確保や天敵からの隠れ場所など)が考慮されておらず、評価精度が低下する、といった問題もあった。
この発明は、上記課題を解決するものであって、請求項1に係る発明は、対象領域のリモートセンシングデータから、樹林によって被覆される土地区画である樹林パッチ、草地によって被覆される土地区画である草地パッチ、水辺に存在する緑地からなる土地区画である水辺緑地パッチを抽出する抽出工程と、それぞれの樹林パッチに対応した樹林利用性生物のハビタット適性指数を算出する樹林利用性生物ハビタット適性指数算出工程と、それぞれの草地パッチに対応した草地利用性生物のハビタット適性指数を算出する草地利用性生物ハビタット適性指数算出工程と、それぞれの水辺緑地パッチに対応した水辺緑地利用性生物のハビタット適性指数を算出する水辺緑地利用性生物ハビタット適性指数算出工程と、を有することを特徴とする生態系ネットワーク評価方法である。
また、請求項2に係る発明は、対象領域のリモートセンシングデータから、樹林によっ
て被覆される土地区画である樹林パッチ、草地によって被覆される土地区画である草地パッチ、水辺に存在する緑地からなる土地区画である水辺緑地パッチを抽出する抽出工程と、それぞれの樹林パッチに対応して、それぞれの樹林パッチの面積に基づいて算出される樹林利用性第1適性指数と、それぞれの樹林パッチに対応して、それぞれの樹林パッチから所定距離圏内に存在する樹林パッチの面積に基づいて算出される樹林利用性第2適性指数と、それぞれの樹林パッチに対応して、それぞれの樹林パッチの落葉樹の割合に基づいて算出される樹林利用性第3適性指数と、前記樹林利用性第1適性指数と、前記樹林利用性第2適性指数と、前記樹林利用性第3適性指数と、からそれぞれの樹林パッチに対応した樹林利用性生物のハビタット適性指数を算出する樹林利用性生物ハビタット適性指数算出工程と、それぞれの草地パッチに対応して、それぞれの草地パッチの面積に基づいて算出される草地利用性第1適性指数と、それぞれの草地パッチに対応して、それぞれの草地パッチから所定距離圏内に存在する草地パッチの面積に基づいて算出される草地利用性第2適性指数と、それぞれの草地パッチに対応して、それぞれの草地パッチが樹林領域と接する長さに基づいて算出される草地利用性第3適性指数と、前記草地利用性第1適性指数と、前記草地利用性第2適性指数と、前記草地利用性第3適性指数と、からそれぞれの草地パッチに対応した草地利用性生物のハビタット適性指数を算出する草地利用性生物ハビタット適性指数算出工程と、それぞれの水辺緑地パッチに対応して、それぞれの水辺緑地パッチの面積に基づいて算出される水辺緑地利用性第1適性指数と、それぞれの水辺緑地パッチに対応して、それぞれの水辺緑地パッチから所定距離圏内に存在する水辺緑地パッチの面積に基づいて算出される水辺緑地利用性第2適性指数と、それぞれの水辺緑地パッチに対応して、それぞれの水辺緑地パッチが水域と接する長さに基づいて算出される水辺緑地利用性第3適性指数と、前記水辺緑地利用性第1適性指数と、前記水辺緑地利用性第2適性指数と、前記水辺緑地利用性第3適性指数と、からそれぞれの水辺緑地パッチに対応した水辺緑地利用性生物のハビタット適性指数を算出する水辺緑地利用性生物ハビタット適性指数算出工程と、を有することを特徴とする生態系ネットワーク評価方法である。
また、請求項3に係る発明は、請求項1又は請求項2に記載の生態系ネットワーク評価方法において、前記樹林利用性生物ハビタット適性指数算出工程で算出された樹林利用性生物ハビタット適性指数の高低を色分けして、対象領域の地図データに重ね合わせて描画する工程を有することを特徴とする。
また、請求項4に係る発明は、請求項1又は請求項2に記載の生態系ネットワーク評価方法において、前記草地利用性生物ハビタット適性指数算出工程で算出された草地利用性生物ハビタット適性指数の高低を色分けして、対象領域の地図データに重ね合わせて描画する工程を有することを特徴とする。
また、請求項5に係る発明は、請求項1又は請求項2に記載の生態系ネットワーク評価方法において、前記水辺緑地利用性生物ハビタット適性指数算出工程で算出された水辺緑地利用性生物ハビタット適性指数の高低を色分けして、対象領域の地図データに重ね合わせて描画する工程を有することを特徴とする。
また、請求項6に係る発明は、対象領域のリモートセンシングデータから、樹林によって被覆される土地区画である樹林パッチ、草地によって被覆される土地区画である草地パッチ、水辺に存在する緑地からなる土地区画である水辺緑地パッチを抽出する抽出工程と、緑化計画案として対象領域内に、樹林パッチ、草地パッチ、水辺緑地パッチからなる任意のパッチの組み合わせを追加するパッチ追加工程と、それぞれの樹林パッチに対応した樹林利用性生物のハビタット適性指数を算出する樹林利用性生物ハビタット適性指数算出工程と、それぞれの草地パッチに対応した草地利用性生物のハビタット適性指数を算出する草地利用性生物ハビタット適性指数算出工程とそれぞれの水辺緑地パッチに対応した水辺緑地利用性生物のハビタット適性指数を算出する水辺緑地利用性生物ハビタット適性指
数算出工程と、を有することを特徴とする生態系ネットワーク評価方法である。
また、請求項7に係る発明は、請求項6に記載の生態系ネットワーク評価方法において、緑化計画案として、異なるパッチ組み合わせパターンの前記パッチ追加工程を実行した上で、それぞれのパターンについて、前記樹林利用性生物ハビタット適性指数算出工程と、前記草地利用性生物ハビタット適性指数算出工程と前記水辺緑地利用性生物ハビタット適性指数算出工程と、を実行し、それぞれのパッチ組み合わせパターンに基づく、緑化計画案同士を比較することを特徴とする。
また、請求項8に係る発明は、請求項6に記載の生態系ネットワーク評価方法において、前記パッチ追加工程を行わずに、前記樹林利用性生物ハビタット適性指数算出工程と、前記草地利用性生物ハビタット適性指数算出工程と前記水辺緑地利用性生物ハビタット適性指数算出工程と、を実行し、算出された樹林利用性生物、草地利用性生物及び水辺緑地利用性生物のハビタット適性指数とパッチ面積と積の総和から現状の生息適性総量を算出する現状生息適性総量算出工程と、前記パッチ追加工程を行った上で、前記樹林利用性生物ハビタット適性指数算出工程と、前記草地利用性生物ハビタット適性指数算出工程と前記水辺緑地利用性生物ハビタット適性指数算出工程と、を実行し、算出された樹林利用性生物、草地利用性生物及び水辺緑地利用性生物のハビタット適性指数とパッチ面積と積の総和から計画案における生息適性総量を算出する計画生息適性総量算出工程と、前記現状生息適性総量算出工程で算出された現状の生息適性総量と、前記計画生息適性総量算出工程で算出された計画案の生息適性総量と、の間の変化量を算出する生息適性総量変化量算出工程と、を有することを特徴とする。
また、請求項9に係る発明は、請求項8に記載の生態系ネットワーク評価方法において、前記生息適性総量変化量算出工程を250m圏内で行うことを特徴とする。
請求項1乃至請求項9のいずれかに記載の方法を用いたことを特徴とする生態系ネットワーク評価システム。
本発明に係る生態系ネットワーク評価方法及びその方法を用いた生態系ネットワーク評価システムは、樹林利用性生物ハビタット適性指数算出工程と、草地利用性生物ハビタット適性指数算出工程と、水辺緑地利用性生物ハビタット適性指数算出工程と、を有しており、これによれば、生息適性が異なる複数の生物それぞれにとっての生息のしやすさを総合的に評価することが可能となる。
また、本発明に係る生態系ネットワーク評価方法及びその方法を用いた生態系ネットワーク評価システムによれば、緑地種別に応じて異なるパッチが考慮され、さらに、繁殖以外の生物の生息にとって重要な事項(餌場の確保や天敵からの隠れ場所など)が考慮されるため、高精度の生態系ネットワーク評価を行うことが可能となる。
本発明の実施形態に係る生態系ネットワーク評価方法を実行させるシステム構成の一例を示す図である。 本発明の実施形態に係る生態系ネットワーク評価方法を実行させるシステムにおける処理のフローチャートを示す図である。 本発明の実施形態に係る生態系ネットワーク評価方法で用いられるリモートセンシングデータの一例を示す図である。 本発明の実施形態に係る生態系ネットワーク評価方法におけるパッチ抽出処理例を示す図である。 本発明の実施形態に係る生態系ネットワーク評価方法における隣接長算出処理の概念を説明する図である。 本発明の実施形態に係る生態系ネットワーク評価方法における樹林利用性生物ハビタット適性指数算出方法を説明する図である。 算出方法を説明するための前提図である。 本発明の実施形態に係る生態系ネットワーク評価方法における樹林利用性第2適性指数(250m圏樹林面積割合)の算出方法を説明する図である。 本発明の実施形態に係る生態系ネットワーク評価方法における草地利用性生物ハビタット適性指数算出方法を説明する図である。 本発明の実施形態に係る生態系ネットワーク評価方法における草地利用性第2適性指数(250m圏草地面積割合)の算出方法を説明する図である。 草地―樹林隣接長の概念を説明する図である。 本発明の実施形態に係る生態系ネットワーク評価方法における水辺緑地利用性生物ハビタット適性指数算出方法を説明する図である。 算出方法を説明するための前提図である。 本発明の実施形態に係る生態系ネットワーク評価方法における水辺緑地利用性第2適性指数(250m圏水域面積割合)の算出方法を説明する図である。 水辺緑地―水域隣接長の概念を説明する図である。 ハビタット適性指数を地図データ上に図化する例を示すものである。 ハビタット適性指数を地図データ上に図化する例を示すものである。 本発明の他の実施形態に係る生態系ネットワーク評価方法を実行させるシステムにおける処理のフローチャートを示す図である。 本発明の他の実施形態に係る生態系ネットワーク評価方法におけるパッチ追加処理によって追加されたパッチの例を示す図である。 パッチ追加処理によって追加されたパッチを含む全パッチの生息適性総量(250m圏)の現状からの変化量を定量的に比較図化する例を示すものである。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しつつ説明する。図1は本発明の実施形態に係る生態系ネットワーク評価方法を実行させるシステム構成の一例を示す図である。図1において、10はシステムバス、11はCPU(Central Processing Unit)、12はRAM(Random Access Memory)、13はROM(Read Only Memory)、14は外部情報機器との通信を司る通信制御部、15はキーボードコントローラなどの入力制御部、16はディスプレイコントローラなどの出力制御部、17は外部記憶装置制御部、18はキーボード、ポインティングデバイス、マウスなどの入力機器からなる入力部、19はLCDディスプレイなどの表示装置や印刷装置からなる出力部、20はHDD(Hard Disk Drive)等の外部記憶装置である。
図1において、CPU11は、ROM13内のプログラム用ROM、或いは、大容量の外部記憶装置20に記憶されたプログラム等に応じて、外部機器と通信することでデータを検索・取得したり、また、図形、イメージ、文字、表等が混在した出力データの処理を実行したり、更に、外部記憶装置20に格納されているデータベースの管理を実行したり、などといった演算処理を行うものである。
また、CPU11は、システムバス10に接続される各デバイスを統括的に制御する。ROM13内のプログラム用ROMあるいは外部記憶装置20には、CPU11の制御用の基本プログラムであるオペレーティングシステムプログラム(以下OS)等が記憶されている。また、ROM13あるいは外部記憶装置20には出力データ処理等を行う際に使用される各種データが記憶されている。RAM12は、CPU11の主メモリ、ワークエ
リア等として機能する。
入力制御部15は、キーボードや不図示のポインティングデバイスからの入力部18を制御する。また、出力制御部16は、LCDディスプレイ等の表示装置やプリンタなどの印刷装置の出力制御を行う。
外部記憶装置制御部17は、ブートプログラム、各種のアプリケーション、フォントデータ、ユーザファイル、編集ファイル、プリンタドライバ等を記憶するHHD(Hard
Disk Drive)や、或いは場合によってはフレキシブルディスク(FD)等の外部記憶装置20へのアクセスを制御する
また、通信制御部14は、ネットワークを介して、外部機器と通信を制御するものであり、これによりシステムが必要とするデータを、インターネットやイントラネット上の外部機器が保有するデータベースから取得したり、外部機器に情報を送信したりすることができるように構成される。
外部記憶装置20には、CPU11の制御プログラムであるオペレーティングシステムプログラム(以下OS)以外に、本発明の生態系ネットワーク評価方法をCPU11上で動作させるシステムプログラム、及びこのシステムプログラムで用いるデータなどがインストールされ保存・記憶されている。
本発明の生態系ネットワーク評価方法を実現するシステムプログラムで利用されるデータとしては、人工衛星、飛行機などの飛行体から評価対象領域を撮像した衛星画像データ(リモートセンシングデータ)、公的機関によって提供される地理情報システムデータ(GISデータ)などがあり、これらデータが外部記憶装置20に保存されていることが想定されているが、場合によっては、これらのデータを通信制御部14を介してインターネットやイントラネット上の外部機器から取得するように構成することも可能である。
図3は本発明の実施形態に係る生態系ネットワーク評価方法で用いられるリモートセンシングデータの一例を示す図である。本実施形態においては、このようなリモートセンシングデータとしてマルチスペクトル画像を用い、地上における土地被覆の状況を抽出するようにしている。また、本実施形態においてGISデータは、上記のリモートセンシングデータを補完するために利用される。例えば、リモートセンシングデータでは、河川などの水域のデータ境界が不明瞭となることがあるが、水域データについてはGISデータによって補完することによって、水域の位置特定がより的確となる。なお、リモートセンシングデータによって水域が明瞭となるようであれば、必ずしもGISデータは必須ではない。
以上のように構成される本発明の実施形態に係る生態系ネットワーク評価方法を実行させるシステム構成における処理について図2を参照して説明する。図2は本発明の実施形態に係る生態系ネットワーク評価方法を実行させるシステムにおける処理のフローチャートを示す図である。
図2において、ステップS100で、本実施形態に係る生態系ネットワーク評価方法の処理が開始されると、続いてステップS101に進み、対象領域における衛星画像データ(リモートセンシングデータ)からパッチ抽出処理が実行される。なお、このステップでは、水域を地理情報システムデータ(GISデータ)が参照され、地表のデータと、河川などの水域のデータとの境界が明瞭とする処理も実行される。なお、対象領域としては、任意の広さとすることができるが、例えば、緑化計画などを検討としている対象事業地から半径1km圏内などに設定することができる。
図4は本発明の実施形態に係る生態系ネットワーク評価方法におけるパッチ抽出処理例を示す図である。図4は、対象領域内のごく限定された領域に基づいて、生態系ネットワーク評価方法における各処理を説明するための図である。パッチ抽出処理以降の処理についても、図4のような領域に基づいて説明を行う。
図4(A)はリモートセンシングデータから緑地を抽出し、GISデータによって水域の位置を特定させた例を示している。このような緑地の抽出においては、リモートセンシングデータを処理する上で、適宜NDVI(植生指数)の閾値を設定することで実行することができる。
また、図4(B)はリモートセンシングデータの処理において、土地区画のパッチ外郭を抽出した後、輝度、バンド値等の閾値設定を行うことで、樹林によって被覆される土地区画である樹林パッチ、及び、草地によって被覆される土地区画である草地パッチを抽出した様子を示している。なお、以降の説明において、樹林パッチをPt、草地パッチをPgと称することがある。図4(B)の例では、樹林パッチとしてPt1乃至Pt3の3つのパッチが、また、草地パッチとしてPg1乃至Pg3の3つのパッチが抽出されたことが示されている。なお、水辺に存在するPg3やPt3など土地区画は、水辺緑地パッチとしてもシステムによって認識される。
続くステップS102では、樹林パッチとして抽出されたパッチにおける落葉樹割合を算出する処理が実行される。図4(B)に示すPt1乃至Pt3の樹林パッチのそれぞれにおいて、樹林全体(常緑樹+落葉樹)に対する落葉樹が算出される。このような算出においては、リモートセンシングデータの処理において、輝度、バンド値等の閾値設定を行うことで実現が可能である。
次のステップS103では隣接長の算出処理が実行される。ここで、隣接長の算出処理について具体的に説明する。生息のしやすさを総合的に評価する場合においては、緑地がどの程度の広さがある、ということだけでは評価精度の向上を期待することはできない。例えば、モズは草地利用性の生物種であるが、終始草地に滞在するわけではなく、樹林にとまりつつ草地で餌を探すなどの行動パターンをとるため、単に草地の広さが広ければ、それだけモズの個体数が増えるものとすることはできない。すなわち、草地利用性の生物種のモズではあるが、草地に対してどの程度の長さにわたって樹林が隣接しているかが、モズの生息のしやすさを図るために重要な指標のひとつとなるのである。同様に、水辺緑地利用性の生物種であるカワセミにとっても、単に水辺緑地が広い、ということだけでなく、水辺緑地に対してどの程度の長さの水域が隣接しているかが、カワセミの生息適性をみる上で重要となる。
ステップS103では、以上のような概念に基づいて、(1)それぞれの草地パッチに対応して、それぞれの草地パッチが樹林領域とどの程度の長さにわたって隣接しているか、また、(2)それぞれの水辺緑地パッチに対応して、それぞれの水辺緑地パッチが水域とどの程度の長さにわたって隣接しているか、を算出する。図5は本発明の実施形態に係る生態系ネットワーク評価方法における隣接長算出処理の概念を説明する図である。図5においては、
草地パッチPg3が樹林パッチPt2とどの程度の長さで隣接しているかに係る指標を算出する際を例としている。すなわち、図5(A)における草地パッチPg3と樹林パッチP
2と間の×の印が付けられた境界線の長さの指標を算出する例を示している。図5(B
)は、草地パッチPg3と樹林パッチPt2と間の境界を拡大して示すものであり、1つの矩形がパッチを構成する画素のセルを示している。ここで、図5(B)に示す草地パッチPgのひとつの着目セルを例として説明する。図5(B)に示すように、着目セルを囲む8つのセルのうち、いくつが樹林パッチPtのものであるかを算出することによって、隣
接長の指標を求めるようにする。そして、このような算出を草地パッチPgの全てのセルについて行うことによって、当該草地パッチPgにおける、樹林パッチPtとの隣接長を求めるようにしている。
次のステップS104においては、樹林利用性生物ハビタット適性指数算出処理を実行する。本ステップでは、樹林利用性生物としてシジュウカラを例にとり説明する。
樹林利用性生物のハビタット適性指数は、0〜1の間の値をとる指数であり、値が高くなればなるほど、樹林利用性生物にとって生息がしやすいことを示すものである。ここでは、樹林利用性生物であるシジュウカラのハビタット適性指数を、それぞれの樹林パッチに対して算出する処理を行う。
樹林利用性生物ハビタット適性指数算出においては、それぞれの樹林パッチに対応して、それぞれの樹林パッチの面積に基づいて算出される樹林利用性第1適性指数と、それぞれの樹林パッチに対応して、それぞれの樹林パッチから所定距離圏内に存在する樹林パッチの面積に基づいて算出される樹林利用性第2適性指数と、それぞれの樹林パッチに対応して、それぞれの樹林パッチの落葉樹の割合に基づいて算出される樹林利用性第3適性指数と、を求めておき、前記樹林利用性第1適性指数と、前記樹林利用性第2適性指数と、前記樹林利用性第3適性指数と、を平均化することによって算出する。
図6は本発明の実施形態に係る生態系ネットワーク評価方法における樹林利用性生物ハビタット適性指数算出方法を説明する図である。
樹林利用性第1適性指数である樹林パッチ面積は、評価対象領域(例えば、半径1km圏内)における面積最大の樹林パッチが1となるように標準化した0〜1の値をとる指数である。このような樹林利用性第1適性指数は対象領域内のそれぞれの樹林パッチごとについて算出される。
樹林利用性第2適性指数である250m圏樹林面積割合は、評価対象領域(例えば、半径1km圏内)における樹林パッチから250m圏内に存在する樹林パッチの合算面積が最大となる樹林パッチが1となるように標準化した0〜1の値をとる指数である。このような樹林利用性第2適性指数は対象領域内のそれぞれの樹林パッチごとについて算出される。ここで、この指数で面積割合を「250m圏」としているのは、小型の鳥類の生活圏がおよそ250m圏内であることに依拠している。
図7は上記樹林利用性第2適性指数の算出方法を説明するための前提図である。ここでは、樹林パッチPt1乃至Pt3のそれぞれについて、樹林利用性第2適性指数である250m圏樹林面積割合が算出される。図8は本発明の実施形態に係る生態系ネットワーク評価方法における樹林利用性第2適性指数(250m圏樹林面積割合)の算出方法を説明する図である。
図8(A)は樹林パッチPt1の250m圏樹林面積割合を算出する場合を示し、図8
(B)は樹林パッチPt2の250m圏樹林面積割合を算出する場合を示し、図8(C)
は樹林パッチPt3の250m圏樹林面積割合を算出する場合を示している。
樹林パッチPt1の250m圏樹林面積割合を算出する場合(図8(A)の場合)には
、点線内の樹林パッチPt2及びPt3の面積が合算されて面積が求められる。
また、樹林パッチPt2の250m圏樹林面積割合を算出する場合(図8(B)の場合
)には、点線内の樹林パッチPt1及びPt3の面積が合算されて面積が求められる。
また、樹林パッチPt3の250m圏樹林面積割合を算出する場合(図8(C)の場合
)には、点線内の樹林パッチPt2の面積が合算されて面積が求められる。
本実施形態においては、上記のようにして求めた面積のうち最大のものを1として標準化することで、樹林パッチPt1乃至Pt3の250m圏樹林面積割合を算出している。
樹林利用性第3適性指数である落葉樹割合は、評価対象領域(例えば、半径1km圏内)における樹林パッチのうち落葉樹の割合が最大となる樹林パッチが1となるように標準化した0〜1の値をとる指数である。このような樹林利用性第3適性指数は対象領域内のそれぞれの樹林パッチごとについて算出される。
次のステップS105においては、草地利用性生物ハビタット適性指数算出処理を実行する。本ステップでは、草地利用性生物としてモズを例にとり説明する。
草地利用性生物のハビタット適性指数は、0〜1の間の値をとる指数であり、値が高くなればなるほど、草地利用性生物にとって生息がしやすいことを示すものである。ここでは、草地利用性生物であるモズのハビタット適性指数を、それぞれの草地パッチに対して算出する処理を行う。
草地利用性生物ハビタット適性指数算出においては、それぞれの草地パッチに対応して、それぞれの草地パッチの面積に基づいて算出される草地利用性第1適性指数と、それぞれの草地パッチに対応して、それぞれの草地パッチから所定距離圏内に存在する草地パッチの面積に基づいて算出される草地利用性第2適性指数と、それぞれの草地パッチに対応して、それぞれの草地パッチが樹林領域と接する長さに基づいて算出される草地利用性第3適性指数と、を求めておき、前記草地利用性第1適性指数と、前記草地利用性第2適性指数と、前記草地利用性第3適性指数と、を平均化することによって算出する。
図9は本発明の実施形態に係る生態系ネットワーク評価方法における草地利用性生物ハビタット適性指数算出方法を説明する図である。
草地利用性第1適性指数である草地パッチ面積は、評価対象領域(例えば、半径1km圏内)における面積最大の草地パッチが1となるように標準化した0〜1の値をとる指数である。このような草地利用性第1適性指数は対象領域内のそれぞれの草地パッチごとについて算出される。
草地利用性第2適性指数である250m圏草地面積割合は、評価対象領域(例えば、半径1km圏内)における草地パッチから250m圏内に存在する草地パッチの合算面積が最大となる草地パッチが1となるように標準化した0〜1の値をとる指数である。このような草地利用性第2適性指数は対象領域内のそれぞれの草地パッチごとについて算出される。ここで、この指数で面積割合を「250m圏」としているのは、小型の鳥類の生活圏がおよそ250m圏内であることに依拠している。
図7は上記草地利用性第2適性指数の算出方法を説明するための前提図である。ここでは、草地パッチPg1乃至Pg3のそれぞれについて、草地利用性第2適性指数である250m圏草地面積割合が算出される。図10は本発明の実施形態に係る生態系ネットワーク評価方法における草地利用性第2適性指数(250m圏草地面積割合)の算出方法を説明する図である。
図10(A)は草地パッチPg1の250m圏草地面積割合を算出する場合を示し、図
10(B)は草地パッチPg2の250m圏草地面積割合を算出する場合を示し、図10
(C)は草地パッチPg3の250m圏草地面積割合を算出する場合を示している。
草地パッチPg1の250m圏草地面積割合を算出する場合(図10(A)の場合)に
は、点線内の草地パッチPg3の面積が合算されて面積が求められる。
また、草地パッチPg2の250m圏草地面積割合を算出する場合(図10(B)の場
合)には、点線内の草地パッチPg3の面積が合算されて面積が求められる。
また、草地パッチPg3の250m圏草地面積割合を算出する場合(図10(C)の場
合)には、点線内の草地パッチPg1及びPg2の面積が合算されて面積が求められる。
本実施形態においては、上記のようにして求めた面積のうち最大のものを1として標準化することで、草地パッチPg1乃至Pg3の250m圏草地面積割合を算出している。
草地利用性第3適性指数である落葉樹割合は、評価対象領域(例えば、半径1km圏内)における草地パッチのうち草地―樹林隣接長(ステップS103で算出)が最大となる草地パッチが1となるように標準化した0〜1の値をとる指数である。このような草地利用性第3適性指数は対象領域内のそれぞれの草地パッチごとについて算出される。図11は草地―樹林隣接長の概念を説明する図である。図において、それぞれの草地パッチにおける×が付された長さが勘案される草地―樹林隣接長である。
次のステップS106においては、水辺緑地利用性生物ハビタット適性指数算出処理を実行する。本ステップでは、水辺緑地利用性生物としてカワセミを例にとり説明する。
水辺緑地利用性生物のハビタット適性指数は、0〜1の間の値をとる指数であり、値が高くなればなるほど、水辺緑地利用性生物にとって生息がしやすいことを示すものである。ここでは、水辺緑地利用性生物であるカワセミのハビタット適性指数を、それぞれの水辺緑地パッチに対して算出する処理を行う。
水辺緑地利用性生物ハビタット適性指数算出においては、それぞれの水辺緑地パッチに対応して、それぞれの水辺緑地パッチの面積に基づいて算出される水辺緑地利用性第1適性指数と、それぞれの水辺緑地パッチに対応して、それぞれの水辺緑地パッチから所定距離圏内に存在する水辺緑地パッチの面積に基づいて算出される水辺緑地利用性第2適性指数と、それぞれの水辺緑地パッチに対応して、それぞれの水辺緑地パッチが水域と接する長さに基づいて算出される水辺緑地利用性第3適性指数と、を求めてき、前記水辺緑地利用性第1適性指数と、前記水辺緑地利用性第2適性指数と、前記水辺緑地利用性第3適性指数と、を平均化することによって算出する。
図12は本発明の実施形態に係る生態系ネットワーク評価方法における水辺緑地利用性生物ハビタット適性指数算出方法を説明する図である。
水辺緑地利用性第1適性指数である水辺緑地パッチ面積は、評価対象領域(例えば、半径1km圏内)における面積最大の水辺緑地パッチが1となるように標準化した0〜1の値をとる指数である。このような水辺緑地利用性第1適性指数は対象領域内のそれぞれの水辺緑地パッチごとについて算出される。
水辺緑地利用性第2適性指数である250m圏水辺緑地面積割合は、評価対象領域(例えば、半径1km圏内)における水辺緑地パッチから250m圏内に存在する水辺緑地パッチの合算面積が最大となる水辺緑地パッチが1となるように標準化した0〜1の値をとる指数である。このような水辺緑地利用性第2適性指数は対象領域内のそれぞれの水辺緑地パッチごとについて算出される。ここで、この指数で面積割合を「250m圏」として
いるのは、小型の鳥類の生活圏がおよそ250m圏内であることに依拠している。
図13は上記水辺緑地利用性第2適性指数の算出方法を説明するための前提図である。ここでは、水辺緑地パッチPw1、Pw2のそれぞれについて、水辺緑地利用性第2適性指数である250m圏水辺緑地面積割合が算出される。図14は本発明の実施形態に係る生態系ネットワーク評価方法における水辺緑地利用性第2適性指数(250m圏水辺緑地面積割合)の算出方法を説明する図である。
図14(A)は水辺緑地パッチPw1の250m圏水辺緑地面積割合を算出する場合を
示し、図14(B)は水辺緑地パッチPw2の250m圏水辺緑地面積割合を算出する場
合を示している。
水辺緑地パッチPw1の250m圏水辺緑地面積割合を算出する場合(図14(A)の
場合)には、点線内の水辺緑地パッチPw3の面積が合算されて面積が求められる。
また、水辺緑地パッチPw2の250m圏水辺緑地面積割合を算出する場合(図14(
B)の場合)には、点線内の水辺緑地パッチPw1の面積が合算されて面積が求められる
本実施形態においては、上記のようにして求めた面積のうち最大のものを1として標準化することで、水辺緑地パッチPw1及びPw2の250m圏水辺緑地面積割合を算出している。
水辺緑地利用性第3適性指数である落葉樹割合は、評価対象領域(例えば、半径1km圏内)における水辺緑地パッチのうち水辺緑地―水域隣接長(ステップS103で算出)が最大となる水辺緑地パッチが1となるように標準化した0〜1の値をとる指数である。このような水辺緑地利用性第3適性指数は対象領域内のそれぞれの水辺緑地パッチごとについて算出される。図15は水辺緑地―水域隣接長の概念を説明する図である。図において、それぞれの水辺緑地パッチにおける×が付された長さが勘案される水辺緑地―水域隣接長である。
図2のフローチャートに戻り、ステップS107では、ステップS104乃至ステップS106で算出した各ハビタット適性指数を、評価対象領域における地図データなどに描画する処理が実行される。
ここで、ステップS107における描画処理の具体的な事例について説明する。以下、樹林利用性生物ハビタット適性指数を描画する例について説明するが、草地利用性生物ハビタット適性指数及び水辺緑地利用性生物ハビタット適性指数についても同様の描画を行うことが可能であるので、具体例を挙げての説明は省略する。
図16及び図17はハビタット適性指数を地図データ上に図化する例を示すものである。図16は樹林利用性生物ハビタット適性指数算出処理で算出された樹林利用性生物ハビタット適性指数の高低を色分けして、対象領域の地図データに重ね合わせて描画する事例を示している。このような描画例によれば、分析・評価結果をわかりやすくビジュアルに、かつ、定量的に図化することが可能となる。
図17は樹林利用性生物ハビタット適性指数算出処理で算出された樹林利用性生物ハビタット適性指数の高低を色分けし、かつ、250m圏(重みづけ距離圏)の円として、対象領域の地図データに重ね合わせて描画する事例を示している。すなわち、図17は、ハビタット適性指数の高低と共に、小型の鳥類の生活圏を重ね合わせて図化したものである
。なお、ハビタット適性指数が高いものほど地図データ上に上書きするようにしている。このような描画例によれば、分析・評価結果と共に小型鳥類の生活圏をわかりやすくビジュアル化することが可能となる。
また、樹林利用性生物ハビタット適性指数算出処理で算出された樹林利用性生物ハビタット適性指数の高低を色分けし、かつ、250m圏(重みづけ距離圏)の円として、対象領域の3D地図データ上に重ね合わせて描画することも可能となる。このような描画例によれば、分析・評価結果と共に小型鳥類の生活圏をわかりやすく立体的にビジュアル化することが可能となる。
図2のフローチャートに戻り、ステップS108で処理を終了する。
以上のように構成される本発明に係る生態系ネットワーク評価方法及びその方法を用いた生態系ネットワーク評価システムは、樹林利用性生物ハビタット適性指数算出処理を行うステップと、草地利用性生物ハビタット適性指数算出処理を行うステップと、水辺緑地利用性生物ハビタット適性指数算出処理を行うステップと、を有しており、これによれば、生息適性が異なる複数の生物それぞれにとっての生息のしやすさを総合的に評価することが可能となる。
また、本発明に係る生態系ネットワーク評価方法及びその方法を用いた生態系ネットワーク評価システムによれば、緑地種別に応じて異なるパッチが考慮され、さらに、繁殖以外の生物の生息にとって重要な事項(餌場の確保や天敵からの隠れ場所など)が考慮されるため、高精度の生態系ネットワーク評価を行うことが可能となる。
次に、本発明の他の実施形態について説明する。本発明の他の実施形態は、図2のフローチャートの一部が変更となるものであるので、この変更点について説明する。図18は本発明の他の実施形態に係る生態系ネットワーク評価方法を実行させるシステムにおける処理のフローチャートを示す図である。他の実施形態に係る生態系ネットワーク評価方法においては、ステップS101におけるパッチ抽出処理の後に、ステップS101’としてパッチ追加処理が付加されている点、及び、ステップS108及びステップS109が追加されている点で、先の実施形態と相違しており、その余の点については同様の処理が実行される。
ステップS101’におけるパッチ追加処理では、緑化計画案(事業計画案)などのデータとしての樹林パッチPt、草地パッチPg、水辺緑地パッチPwが手動によって、評価対象領域の任意の箇所に追加される。すなわち、ステップS101’は、緑化計画案として対象領域内に、樹林パッチ、草地パッチ、水辺緑地パッチからなる任意のパッチの組み合わせを追加するパッチ追加工程である。図19は本発明の他の実施形態に係る生態系ネットワーク評価方法におけるパッチ追加処理によって追加されたパッチの例を示す図である。図19における例では、緑化計画データとして、樹林パッチPtn、草地パッチP
nが水域に隣接するようにして設けられた例を示している。
図18において、ステップS101’におけるパッチ追加処理を行った後は、先の実施形態と同様の処理(ステップS102乃至ステップS107)を実行することによって、緑化計画データに基づくパッチ追加によって、現況の生態系ネットワークがどのように変化するかを把握することが可能となる。
また、ステップS101乃至ステップS107の後に、ステップS108及びステップS109を実行することによって、緑化計画データパッチ追加処理により追加されたパッチを含む全パッチの生息適性総量(樹林利用性生物、草地利用性生物及び水辺緑地利用性
生物のハビタット適性指数×パッチ面積の総和)が現状からどれだけ変化するかを定量的に評価し、複数の緑化計画案を比較して示すことが可能となる。現状の生息適性総量を把握するためには、言うまでもなく、ステップS101’の追加工程を行うことなく、図18のフローチャートを実行することである。また、生息適性総量の変化量を算出する工程を250m圏内で行うことにより、事業計画の評価判定がより容易となる。
図20はステップS108及びステップS109の実行による複数の緑化計画案についての事業前後の定量的な比較評価の例を示す図である。図20に示すような比較を行うためには、緑化計画案として、異なるパッチ組み合わせパターン(A案、B案、C案など)の前記パッチ追加工程を実行した上で、それぞれのパターンについて、樹林利用性生物ハビタット適性指数算出工程(ステップS104)と、草地利用性生物ハビタット適性指数算出工程(ステップS105)と、水辺緑地利用性生物ハビタット適性指数算出工程(ステップS106)と、を実行する。これにより、それぞれのパッチ組み合わせパターンに基づく、緑化計画案同士を比較することが可能となる。
なお、本発明の他の実施形態に係る生態系ネットワーク評価方法(システム)においては、生態系ネットワーク評価(生息適地のつながり)などを、緑化計画地(事業計画地)周辺の250m圏内に限定するように評価することもできる。これによれば、事業計画の評価判定がより容易となる。
以上のような本発明の他の実施形態に係る生態系ネットワーク評価方法及びその方法を用いた生態系ネットワーク評価システムは、緑化計画データに基づくパッチ追加がなされた上で、樹林利用性生物ハビタット適性指数算出処理ステップと、草地利用性生物ハビタット適性指数算出処理ステップと、水辺緑地利用性生物ハビタット適性指数算出処理ステップとを実行するものであり、これによれば、緑化計画を実施したときにおける、生息適性が異なる複数の生物それぞれにとっての生息のしやすさを総合的に評価することが可能となる。
また、本発明の他の実施形態に係る生態系ネットワーク評価方法及びその方法を用いた生態系ネットワーク評価システムによれば、緑地種別に応じて異なるパッチが考慮され、さらに、繁殖以外の生物の生息にとって重要な事項(餌場の確保や天敵からの隠れ場所など)が考慮されるため、緑化計画を実施した場合における高精度の生態系ネットワーク評価を行うことが可能となる。
また、先の実施形態を含めた本発明に係る生態系ネットワーク評価方法及びその方法を用いた生態系ネットワーク評価システムによれば、「リモートセンシングデータ(高解像度衛星データ)+GISデータ」のみによる評価で、現地調査を必要とせず、迅速に分析・評価を行える。
また、本発明に係る生態系ネットワーク評価方法及びその方法を用いた生態系ネットワーク評価システムによれば、現状および将来の生態系ネットワークの状況を分析・評価でき、将来的な変化や周辺地域への生態系的波及効果(ネットワーク効果)が定量的に把握できる(周辺地域への生態系的貢献が明確に示せる)。
また、本発明に係る生態系ネットワーク評価方法及びその方法を用いた生態系ネットワーク評価システムによれば、事業前と事業実施後の定量的比較が簡単にできるので、生態系ネットワークの視点からの複数の事業計画案の比較も容易に行え、目的に応じた計画の設定が可能となる。
また、本発明に係る生態系ネットワーク評価方法及びその方法を用いた生態系ネットワ
ーク評価システムによれば、分析・評価結果は、わかりやすくビジュアルに、定量的に比較評価可能な形でグラフ/図化されて出力される。
また、本発明に係る生態系ネットワーク評価方法及びその方法を用いた生態系ネットワーク評価システムによれば、対象とする生物のタイプに応じた生態系ネットワークの評価が可能となる。
また、本発明に係る生態系ネットワーク評価方法及びその方法を用いた生態系ネットワーク評価システムによれば、対象地域に分布する全ての緑地を対象とした相対的な評価を行うことが可能となる。
また、本発明に係る生態系ネットワーク評価方法及びその方法を用いた生態系ネットワーク評価システムによれば、緑の「連なり」だけでなく、指標生物の「生息適性」による評価が行えるので高い精度での評価を行うことが可能となる。
また、本発明に係る生態系ネットワーク評価方法及びその方法を用いた生態系ネットワーク評価システムによれば、「樹林」だけでなく、「草地」、「水辺」を含む複合環境を評価することが可能となる。
また、本発明に係る生態系ネットワーク評価方法及びその方法を用いた生態系ネットワーク評価システムによれば、対象地における複数の緑化計画案について生態系ネットワーク効果を定量的に評価することが可能となる。
10・・・システムバス、11・・・CPU(Central Processing Unit)、12・・・RAM(Random Access Memory)、13・・・ROM(Read Only Memory)、14・・・通信制御部、15・・・入力制御部、16・・・出力制御部、17・・・外部記憶装置制御部、18・・・入力部、19・・・出力部、20・・・外部記憶装置

Claims (10)

  1. 対象領域のリモートセンシングデータから、樹林によって被覆される土地区画である樹林パッチ、草地によって被覆される土地区画である草地パッチ、水辺に存在する緑地からなる土地区画である水辺緑地パッチを抽出する抽出工程と、
    それぞれの樹林パッチに対応した樹林利用性生物のハビタット適性指数を算出する樹林利用性生物ハビタット適性指数算出工程と、
    それぞれの草地パッチに対応した草地利用性生物のハビタット適性指数を算出する草地利用性生物ハビタット適性指数算出工程と、
    それぞれの水辺緑地パッチに対応した水辺緑地利用性生物のハビタット適性指数を算出する水辺緑地利用性生物ハビタット適性指数算出工程と、を有することを特徴とする生態系ネットワーク評価方法。
  2. 対象領域のリモートセンシングデータから、樹林によって被覆される土地区画である樹林パッチ、草地によって被覆される土地区画である草地パッチ、水辺に存在する緑地からなる土地区画である水辺緑地パッチを抽出する抽出工程と、
    それぞれの樹林パッチに対応して、それぞれの樹林パッチの面積に基づいて算出される樹林利用性第1適性指数と、
    それぞれの樹林パッチに対応して、それぞれの樹林パッチから所定距離圏内に存在する樹林パッチの面積に基づいて算出される樹林利用性第2適性指数と、
    それぞれの樹林パッチに対応して、それぞれの樹林パッチの落葉樹の割合に基づいて算出される樹林利用性第3適性指数と、
    前記樹林利用性第1適性指数と、前記樹林利用性第2適性指数と、前記樹林利用性第3適性指数と、からそれぞれの樹林パッチに対応した樹林利用性生物のハビタット適性指数を算出する樹林利用性生物ハビタット適性指数算出工程と、
    それぞれの草地パッチに対応して、それぞれの草地パッチの面積に基づいて算出される草地利用性第1適性指数と、
    それぞれの草地パッチに対応して、それぞれの草地パッチから所定距離圏内に存在する草地パッチの面積に基づいて算出される草地利用性第2適性指数と、
    それぞれの草地パッチに対応して、それぞれの草地パッチが樹林領域と接する長さに基づいて算出される草地利用性第3適性指数と、
    前記草地利用性第1適性指数と、前記草地利用性第2適性指数と、前記草地利用性第3適性指数と、からそれぞれの草地パッチに対応した草地利用性生物のハビタット適性指数を算出する草地利用性生物ハビタット適性指数算出工程と、
    それぞれの水辺緑地パッチに対応して、それぞれの水辺緑地パッチの面積に基づいて算出される水辺緑地利用性第1適性指数と、
    それぞれの水辺緑地パッチに対応して、それぞれの水辺緑地パッチから所定距離圏内に存在する水辺緑地パッチの面積に基づいて算出される水辺緑地利用性第2適性指数と、
    それぞれの水辺緑地パッチに対応して、それぞれの水辺緑地パッチが水域と接する長さに基づいて算出される水辺緑地利用性第3適性指数と、
    前記水辺緑地利用性第1適性指数と、前記水辺緑地利用性第2適性指数と、前記水辺緑地利用性第3適性指数と、からそれぞれの水辺緑地パッチに対応した水辺緑地利用性生物のハビタット適性指数を算出する水辺緑地利用性生物ハビタット適性指数算出工程と、を有することを特徴とする生態系ネットワーク評価方法。
  3. 前記樹林利用性生物ハビタット適性指数算出工程で算出された樹林利用性生物ハビタット適性指数の高低を色分けして、対象領域の地図データに重ね合わせて描画する工程を有することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の生態系ネットワーク評価方法。
  4. 前記草地利用性生物ハビタット適性指数算出工程で算出された草地利用性生物ハビタット
    適性指数の高低を色分けして、対象領域の地図データに重ね合わせて描画する工程を有することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の生態系ネットワーク評価方法。
  5. 前記水辺緑地利用性生物ハビタット適性指数算出工程で算出された水辺緑地利用性生物ハビタット適性指数の高低を色分けして、対象領域の地図データに重ね合わせて描画する工程を有することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の生態系ネットワーク評価方法。
  6. 対象領域のリモートセンシングデータから、樹林によって被覆される土地区画である樹林パッチ、草地によって被覆される土地区画である草地パッチ、水辺に存在する緑地からなる土地区画である水辺緑地パッチを抽出する抽出工程と、
    緑化計画案として対象領域内に、樹林パッチ、草地パッチ、水辺緑地パッチからなる任意のパッチの組み合わせを追加するパッチ追加工程と、
    それぞれの樹林パッチに対応した樹林利用性生物のハビタット適性指数を算出する樹林利用性生物ハビタット適性指数算出工程と、
    それぞれの草地パッチに対応した草地利用性生物のハビタット適性指数を算出する草地利用性生物ハビタット適性指数算出工程と
    それぞれの水辺緑地パッチに対応した水辺緑地利用性生物のハビタット適性指数を算出する水辺緑地利用性生物ハビタット適性指数算出工程と、を有することを特徴とする生態系ネットワーク評価方法。
  7. 緑化計画案として、異なるパッチ組み合わせパターンの前記パッチ追加工程を実行した上で、それぞれのパターンについて、
    前記樹林利用性生物ハビタット適性指数算出工程と、
    前記草地利用性生物ハビタット適性指数算出工程と
    前記水辺緑地利用性生物ハビタット適性指数算出工程と、を実行し、それぞれのパッチ組み合わせパターンに基づく、緑化計画案同士を比較することを特徴とする請求項6に記載の生態系ネットワーク評価方法。
  8. 前記パッチ追加工程を行わずに、
    前記樹林利用性生物ハビタット適性指数算出工程と、
    前記草地利用性生物ハビタット適性指数算出工程と
    前記水辺緑地利用性生物ハビタット適性指数算出工程と、を実行し、算出された樹林利用性生物、草地利用性生物及び水辺緑地利用性生物のハビタット適性指数とパッチ面積と積の総和から現状の生息適性総量を算出する現状生息適性総量算出工程と、
    前記パッチ追加工程を行った上で、
    前記樹林利用性生物ハビタット適性指数算出工程と、
    前記草地利用性生物ハビタット適性指数算出工程と
    前記水辺緑地利用性生物ハビタット適性指数算出工程と、を実行し、算出された樹林利用性生物、草地利用性生物及び水辺緑地利用性生物のハビタット適性指数とパッチ面積と積の総和から計画案における生息適性総量を算出する計画生息適性総量算出工程と、
    前記現状生息適性総量算出工程で算出された現状の生息適性総量と、
    前記計画生息適性総量算出工程で算出された計画案の生息適性総量と、の間の変化量を算出する生息適性総量変化量算出工程と、を有することを特徴とする請求項6に記載の生態系ネットワーク評価方法。
  9. 前記生息適性総量変化量算出工程を250m圏内で行うことを特徴とする請求項8に記載の生態系ネットワーク評価方法。
  10. 請求項1乃至請求項9のいずれかに記載の方法を用いたことを特徴とする生態系ネットワ
    ーク評価システム。
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