JP2011164523A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】転写装置と定着装置との間の紙(転写材)の引張合いを一定力以下に低減することが可能な画像形成装置を提供する。
【解決手段】転写材を搬送する転写材搬送手段を有した転写装置116と、トナー像を定着する定着装置106とを備え、転写装置116による転写材搬送速度と定着装置106による転写材搬送速度との間に速度差が生じ、かつ転写装置116と定着装置106との間で転写材115に張力が発生する画像形成装置である。転写装置116はその移動が規制されるとともに、転写材115に張力が発生した際に速度差を減少させる方向に定着装置106を移動させる付勢手段30を備える。
【選択図】図2

Description

本発明は、電子写真方式の複合機、ファクシミリ、プリンタ等の画像形成装置に関し、特に、転写材を搬送する転写材搬送手段を備えた画像形成装置に関する。
複写機、プリンタ、ファクシミリ、これらを備えた複合機等の電子写真方式の画像形成装置における転写材搬送手段は、一般的にローラ搬送やベルト搬送が用いられている。ローラ搬送やベルト搬送による紙搬送速度は、ローラ径やベルト厚み等の公差や偏差、温度変動、厚みムラ等により、転写部(転写装置)と定着部(定着装置)の間で紙搬送速度に差が発生する。これは、モノクロ機、カラー機、またタンデム方式や4サイクル方式に関わらず、ほぼ全ての画像形成装置で発生する。そこで、従来には、温度変動の検知や紙搬送速度の検知により、転写部と定着部の間の紙搬送速度差を解消するように定着部の紙搬送速度を変動させる技術があった。
しかし、今までの検知や制御により定着部(定着装置)の紙搬送速度を変動させる方式では、紙搬送速度差を低減することはできる。しかしながら、転写装置と定着装置の間での紙搬送において、たるみ側では画像擦れやトナーチリ、引張り側では色ずれやジター、濃度変化等の問題が生じる。また、ローラ径の公差や偏差、定着部における温度変動などによる時間的な紙搬送速度の変動が大きく、またあらゆる紙種による紙搬送パスにも対応する必要がある。ところが、検知で紙搬送速度を制御する方法では、転写部と定着部の間の紙の引張り合いを大きく低減することができないという問題があった。
また、従来には、感光体と転写手段との間での転写材後端の拘束が解除された際に発生する転写材の増速傾向や張力変化に伴う転写位置のズレの防止が目的とするものがあった(特許文献1)。
特許文献1の画像形成装置は、転写材搬送ベルト上での転写材後端の搬送状況を検出する搬送状況検出手段と、転写材搬送ベルトよりも転写材搬送方向下流側に設けられ、転写材をその表裏方向両側から圧接して搬送する定着装置と、搬送状況検出手段からの転写材後端の搬送状況に基づいて定着装置による転写材の搬送速度を制御する制御手段とを備えている。このように構成することによって、転写材の搬送に従って感光体と転写手段との間での拘束力が小さくなって定着手段による搬送力が支配的になった際に、定着手段による転写材搬送速度を原則させるように制御することになる。
さらに、感光体と転写手段との間でのたわみ量を検知し、適正たわみ量との差から、たわみ量の解消に必要な定着線速を演算し、定着線速を変動することでたわみ量過大による画像擦れや定着しわ等の防止が目的とするものがあった(特許文献2)。
特許文献2の画像形成装置は、転写紙のたわみ量を検知するセンサと、転写紙搬送ローラ又は定着ローラの回転速度を制御する手段を有する。回転速度制御手段は、転写紙搬送ローラ又は定着ローラの軸端に該ローラと共に回転するように設けられ、軸方向に2分割され、その少くとも一方は軸上を摺動可能で、V形溝の対向する斜面の間隔が可変なプーリと、該プーリに巻回され駆動源により一定速度で駆動されるVベルトとより成る。V形溝の対向する斜面の間隔を変えることにより軸の回転速度を変化させるものである。センサにより検知された転写紙のたわみ量が所定の最適たわみ量を上回った場合は上記転写紙搬送ローラ又は定着ローラの回転速度を、転写紙のたわみが所定の最適たわみ量に近付く方向に変化させる如くプーリの溝の幅を変化させる。そして、最適たわみ量となった時にプーリの溝の幅を固定する如く制御するものである。
感光体と転写手段との間でのたわみ量を検知し、たわみ量の解消に必要な分、定着装置を移動することでたわみ量を制御し、たわみ量過大による画像擦れや定着シワ等の防止を目的とするものがある(特許文献3)。
特許文献3の画像形成装置は、定着装置を記録材の搬送方向に移動可能とする移動手段と、前記転写手段と定着装置の間における記録材のたるみ状態を検知するループ検知手段とを備える。そして、たるみ状態を検知するループ検知手段により、定着装置の移動を制御するものである。
前記特許文献1の画像形成装置では、転写位置のズレの防止をするために転写部(転写装置)と定着部(定着装置)との紙搬送速度差を低減している。しかしながら、紙搬送速度差の大きな低減という問題は解消できておらず、紙搬送速度差による紙の引張り合いによる問題点が解決されていない。しかも、搬送状況検出手段や搬送状況に基づいて搬送速度を制御する制御手段等を必要として、装置全体の複雑化を招いている。
前記特許文献2及び特許文献3の画像形成装置では、転写部(転写装置)と定着部(定着装置)との紙搬送速度差を低減している。しかしながら、たわみ量の検知という手段を取っているものであって、これらにおいても、搬送速度差による紙の引張り合いによる問題点が解決されていない。しかも、たるみ量を検出する検出手段、この検出手段にて検出されたたわみ量に基づいて制御する制御手段等を必要として、このような装置であっても、装置全体の複雑化を招いている。
本発明は、斯かる事情に鑑み、転写装置と定着装置との間の紙(転写材)の引張合いを一定力以下に低減することが可能な画像形成装置を提供しようとするものである。
本発明の画像形成装置は、転写材を搬送する転写材搬送手段を有する転写装置と、トナー像を定着する定着装置とを備え、前記転写材搬送手段による転写材搬送速度と定着装置による転写材搬送速度との間に速度差が生じ、かつ転写装置と定着装置との間で転写材に張力が発生する画像形成装置であって、転写装置はその移動が規制されるとともに、転写材に張力が発生した際に速度差を減少させる方向に前記定着装置を移動させる付勢手段を備えたものである。
本発明の画像形成装置によれば、転写材に張力が発生した際には、付勢手段にて、速度差(転写材搬送速度と定着装置による転写材搬送速度との間の速度差)を減少させる方向に定着装置を移動させることになる。これによって、転写装置と定着装置との間の転写材の引張り合いを低減することができる。
転写材搬送手段は、例えば、無端のベルトにより構成される。
転写材搬送手段と転写材間の摩擦力をFbpとし、転写材搬送手段と転写材搬送手段を駆動する駆動手段間の摩擦力をFbdとし、定着装置と転写材間の摩擦力をFfとし、転写材にかかる張力をFpとしたときに、Fbp>Fp、Fbd>Fp、Ff>Fpであるように設定できる。このように設定することによって、転写材を安定して搬送することができる。
また、付勢手段による付勢力をFsとし、定着装置の可動部にかかる力をFmとしたときに、Fp>(Fs+Fm)となって定着装置が移動するように設定できる。このように設定することによって、定着装置はFp=(Fs+Fm)となる位置まで搬送方向上流側に移動することができ、速度差を小さく抑えることができる。
定着装置を駆動する駆動手段は、定着装置と一体で構成されるのが好ましい。
定着装置の搬送方向上流側に、前記転写材の搬送を補助するための搬送補助手段を配置するとともに、定着装置の搬送方向下流側に、定着装置から転写材を分離するための分離手段が設置され、搬送補助手段及び分離手段は、定着装置と一体で構成されるようにできる。このように設定することによって、転写材を定着装置に安定して供給することができるとともに、転写材を定着装置から安定して送出することができる。
前記転写材搬送手段から前記転写材が分離した後、前記定着装置が所定停止位置で停止させる停止部材を備えたものとすることができる。停止部材を設けることによって、定着装置が所定停止位置で停止させることができる。
本発明では、転写装置と定着装置との間の転写材の引張り合いを低減することができるので、色ずれおよびジターを低減できる。しかも、このような構成は、いわゆるメカ的構成であるので、検知や制御を必要とせず、低コスト化を図ることができる。転写材搬送手段は、例えば、無端のベルトにより構成でき、構成の簡略化を図って低コスト化を達成できる。
Fbp>Fp、Fbd>Fp、Ff>Fpであるように設定することによって、転写材を安定して搬送することができ、高精度な画像形成を可能とする。また、Fp>(Fs+Fm)となって定着装置が移動するように設定すれば、速度差を小さく抑えることができ、転写材の引張り合いによる画像品質の悪化を安定して防止できる。
定着装置を駆動する駆動手段は、定着装置と一体で構成されていれば、構成の簡略化を図って低コスト化を達成できる。
搬送補助手段と分離手段とが設置されたものであれば、転写材を定着装置に安定して供給することができるとともに、転写材を定着装置から安定して送出することができ、しかも、定着ニップ前後の転写材搬送挙動を制御することにより、定着装置の移動により生じる転写材の搬送性の変動の影響で起こり得る定着シワや画像擦れ、搬送ジャム(搬送不良)といった問題を抑えることができる。
停止部材を設けることによって、定着装置を所定停止位置で停止させることができて、定着装置を初期位置に戻すことができ、転写材の搬送性の向上を図ることができる。
本発明の第1の画像形成装置の全体簡略図である。 前記画像形成装置の要部拡大簡略図である。 本発明の第2の画像形成装置の要部拡大簡略図である。 本発明の第3の画像形成装置の要部拡大簡略図である。 本発明の第4の画像形成装置の要部拡大簡略図である。 本発明の第5の画像形成装置の要部拡大簡略図である。 本発明の第6の画像形成装置の要部拡大簡略図である。 本発明の第7の画像形成装置の要部拡大簡略図である。
以下、図に示す実施例による本発明を実施するための形態を説明する。
図1は、本実施形態に係る画像形成装置の概略構成図である。この画像形成装置は、一般的なタンデム方式のカラー画像形成装置である。モノクロ用のブラック、カラー3色(例えば、イエロー、マゼンタ、シアン)の各プロセスカートリッジ102a、102b、102c、102dは、画像形成装置本体100に着脱自在に装着されている。また画像形成装置本体100内には、露光装置(露光手段)103、転写ローラ101a、101b、101c、101d(以下では単に転写ローラ101と呼ぶ場合がある。)、給紙トレイ104、及び定着装置106などが配設されている。
プロセスカートリッジ102a、102b、102c、102dが画像形成装置本体100の所定の位置にセットされ、その近傍に円筒形の感光体ドラム108a、108b、108c、108d(以下、単に感光体108と呼ぶ場合がある)が配設されている。この感光体ドラム108は、例えば、線速50mm/sで回転する。感光体108の表面には帯電手段であるローラ形状の帯電器110が圧接されている。また、感光体108の回転により従動回転しており、図示しない高圧電源によりDCあるいはDCにACが重畳されたバイアスが印加される。これによって、感光体108は一様にほぼ均一な表面電位に帯電されている。
そして、感光体108は潜像形成手段である露光手段103により画像情報が露光され、静電潜像が形成される。この露光工程はレーザーダイオードを用いたレーザービームスキャナやLEDなどでおこなわれる。
図1における111は現像手段である1成分接触現像器である。この場合、図示しない高圧電源から供給される所定の現像バイアスによって、前記感光体108の静電潜像をトナー像として顕像化する。現像器111には初期的に1成分トナーが収納される。
前記プロセスカートリッジ102a、102b、102c、102dは並列に4個配設され、フルカラー画像形成時はブラック、イエロー、マゼンタ、シアンの順で可視像を形成する。各色の可視像が、感光体108に対向配置される転写ローラ101に図示しない単独の高圧電源から供給される所定の転写バイアス(例えば+400〜+2500V)を印加させることで、転写電界を形成する。そして、感光体108上のトナー像を転写材115である用紙(転写材)に順次転移させることでフルカラー画像が形成される。
その後、定着装置106によって熱と圧力により用紙に定着されたあと排紙される。また、転写後に感光体108上に残留した転写残トナーは図示しないクリーニング手段によって回収され破棄される。なお、感光体108上にクリーニング手段を設けず、現像手段で転写残トナーを回収するクリーナレス方式もあり、本発明は種々公知のクリーニング手段を採用できる。
転写材である用紙は、給紙トレイ104に保持されており、給紙ローラ105によって、レジストローラ対107まで搬送され、感光体108上のトナー像先端部が転写部(転写装置116)に到達するタイミングに合わせて給紙され、転写部(転写装置116)に入っていく。
転写装置116における転写ベルト120は、駆動ローラ122と、転写ローラ101と、テンションローラ121にて張架されている。そして、駆動モータ(図示省略)により駆動ローラ122を介して回転駆動されるようになっている。
なお、ベルト120に対しては、テンションローラ121の両側の弾性部材(ばね)により加圧している。テンションローラ121は、例えば、直径19mm、長さ231mmのアルミニウム製パイプからなる。その両端部にはフランジ(図示省略)が圧入され、このフランジが転写ベルト120の蛇行を規制する規制部材を構成する。
駆動ローラ122は、例えば、ポリウレタンゴムローラ(肉厚0.3mm〜1mm)、薄層コーティングローラ(肉厚0.03mm〜0.1mm)等が使用可能である。しかしながら、本実施例としては温度による径変化が小さいウレタンコーティングローラ(肉厚0.05mm、直径19mm)を使用した。
転写ローラ101として、導電スポンジローラや導電ソリッドローラが使用可能である。導電スポンジローラは、SUS等の金属製芯金上に、導電性材料によって例えば104Ω〜1013Ωの抵抗値に調整された弾性体を被覆することで構成されている。その材料としては、イオン導電性ローラ(ウレタン+カーボン分散、NBR、ヒドリン)や電子導電タイプのローラ(EPDM)等が用いられ、一般的にはアスカーC硬度35°〜60°である。感光体108上のトナー画像を転写ベルト120に転移させる。
転写ベルト120の近傍にはトナーマークセンサ(TMセンサ)124及びクリーニングブレード123が配置されている。トナーマークセンサ(TMセンサ)124は、正反射型や拡散型センサによって転写ベルト120上のトナー像濃度、各色位置測定をおこない、画像濃度や色合わせを調整する。クリーニングブレード123は、転写ベルト120上のトナーを掻き取ることでクリーニングをおこなう。クリーニングブレード材質としては、例えば、厚さ1.5mm〜3mm、ゴム硬度65°〜80°のウレタンゴムを使用し、転写ベルト120に対してカウンタ当接させている。
掻き取られた転写残トナーは図示しないトナー搬送経路を通り図示しない転写体用廃トナー収納部に収納される。転写ベルト120のクリーニングニップ部に該当する部分、あるいはクリーニングブレード123のエッジ部、の少なくとも一方は、組み付け時に潤滑剤、トナー、ステアリン酸亜鉛等の塗布剤が塗布されており、クリーニングニップ部におけるブレード捲れ上がりを防止するとともに、クリーニングニップ部にダム層を形成しクリーニング性能を高めている。なお、転写ベルト120を張架している各ローラは、図示しない転写ベルトユニット側板によって転写ベルト120の両側より支持されている。
転写ベルト120に用いる材質としては、例えば、PVDF(フッ化ビニルデン)、ETFE(エチレン−四フッ化エチレン共重合体)、PI(ポリイミド)、PC(ポリカーボネート)、TPE(熱可塑性エラストマー)等にカーボンブラック等の導電性材料を分散させ樹脂フィルム状のエンドレスベルトとしたものが用いられる。この実施例では、引張弾性率1000MPa〜2000MPaのTPEにカーボンブラックを添加した単層構造の構成で厚さ90μm〜160μm、幅230mmのベルトを用いた。
また、転写ベルト120の抵抗としては、例えば、23℃で50%RHの環境にて体積抵抗率109Ω・cm〜1013Ω・cm、表面抵抗率1010〜1014Ω/□(共に三菱化学社製HirestaUP MCP−HT450にて測定、印加電圧500V、印加時間10秒)の範囲であることが望ましい。転写ベルト120の体積抵抗率および表面抵抗率が上述した範囲を超えると、転写ベルト120が帯電するため、作像順の下流へ行くほど、設定電圧値を高く設定するなどの処置が必要となる。このため、転写部へ単独の供給電源を使用する事が困難となる。これは転写工程、転写材剥離工程などで発生する放電によって転写ベルト120表面の帯電電位が高くなり、かつ自己放電が困難になるためである。対策には転写ベルト120に除電手段を設ける必要が生じる。また、体積抵抗率および表面抵抗率が上記範囲を下回ると、帯電電位の減衰が早くなるため自己放電による除電には有利となる。しかしながら、転写時の電流が面方向に流れるためトナー層に十分な転写電界がかからなかったり、またトナーの飛び散りが発生したりする。従って、本発明における転写ベルト120の体積抵抗率および表面抵抗率は上記範囲内とした。
図2は、この画像形成装置の転写部(転写装置116)と定着部(定着装置106)の簡略図(概略図)を示す。定着装置106はトナーや転写材115に熱を加えるヒートローラ106aと圧力を加えるための加圧ローラ106bのローラ対を備えている。ヒートローラ106a及び加圧ローラ106bはケーシング106cに収納保持されている。
また、定着装置106のケーシング106cは、受け皿部材32にコロ部材31を介して受けられている。このため定着装置106は、転写材115の搬送方向に沿った矢印A、B方向の往復動が可能となっている。なお、図2に示すようなコロ部材31を用いることなく、受け皿部材32内を摺動するスライダ等を用いてもよい。
定着装置106の搬送方向下流側には、例えばコイルスプリング29等からなる付勢手段30が配設されている。すなわち、付勢手段30を構成するコイルスプリング29は、受け皿部材32の側壁32aと、ケーシング106cの側壁81との間に配置される。
転写材搬送ベルト120の転写材搬送速度をVtとし、定着ローラ対106a、106bによる転写材搬送速度をVfとし、転写材搬送ベルト120と転写材115間の摩擦力をFbpとし、転写材搬送ベルト120と転写材搬送ベルト120を駆動する駆動ローラ122間の摩擦力をFbdとし、定着ローラ対106a、106bと転写材115間の摩擦力をFfとし、付勢手段30による付勢力をFsとし、定着装置106の可動部にかかる力をFmとし、上記VtとVfの速度差により転写材115に生じる張力をFpとすると、Fbp>Fp、Fbd>Fp、Ff>Fpの力関係が常に成立する構成である。
このような構成において、Fp>Fs+Fmとなる状況が発生すると、定着装置106はFp=Fs+Fmとなる位置まで搬送方向上流側に移動する。この移動により、VtとVfの速度差は一定以上大きくなることはないため、転写装置116と定着装置106の間で転写材115の引張り合いによる画像品質の悪化を防ぐことができる。
すなわち、この装置では、転写材115に張力が発生した際には、付勢手段30にて、速度差(転写材搬送速度と定着装置106による転写材搬送速度との間の速度差)を減少させる方向に定着装置106を移動させることになる。これによって、転写装置116と定着装置106との間の転写材115の引張り合いを低減することができる。このため、色ずれおよびジターを低減できる。しかも、このような構成は、いわゆるメカ的構成であるので、検知や制御を必要とせず、低コスト化を図ることができる。転写材搬送手段は、例えば、無端のベルトにより構成でき、構成の簡略化を図って低コスト化を達成できる。
図3は、定着装置106を駆動する駆動手段49とこの定着装置106とが一体化されたものである。すなわち、駆動手段49は、張架ローラ51と、ヒートローラ106aに設けられた駆動ギアとこの張架ローラ51とに掛け回される駆動ベルト50とを備える。また、この駆動ベルト50にはテンション付与手段55にてテンションが付与されている。テンション付与手段55は、駆動ベルト50を押圧するテンションローラ52と、このテンションローラ52に押圧する弾性部材53とを備える。これにより、駆動ベルト50からの駆動力が安定して定着装置106に伝達され、高精度の定着動作を行うことができる。
この装置における他の構成は前記図2に示すものと同様であるので、同一部材を図2と同一の符号を附してそれらの説明を省略する。このため、図2に示す装置と同様の作用効果を奏する。しかも、定着装置106を駆動する駆動手段49は、定着装置106と一体で構成されていれば、構成の簡略化を図って低コスト化を達成できる。
図4は前記図3に示す装置に、定着装置106の上流側に、転写材115の搬送を補助するための搬送補助手段60を配置するとともに、定着装置106の下流側に、定着装置106から転写材115を分離するための分離手段61が設置されている。
搬送補助手段60は、上流側から下流側に向かって、転写材115に接近するガイド板部60aを備えている。また、分離手段61は上流側から下流側に向かって転写材115から離間するガイド板部61aを備えている。なお、定着装置106の下流側に、分離手段61とは反対側に搬送補助手段62が設けられている。搬送補助手段62は、上流側から下流側に向かって転写材115から離間するガイド板部62aを備えている。そして、搬送補助手段60、62及び分離手段61はケーシング106cに固定されている。このため、これらは定着装置106と一体状に移動することができる。
この装置では、搬送補助手段60と分離手段61とが設置されているので、転写材115を定着装置106に安定して供給することができるとともに、転写材115を定着装置106から安定して送出することができ、定着装置106の移動により生じる転写材115の搬送性の変動の影響で起こり得る定着シワや画像擦れ、搬送ジャム(搬送不良)といった問題を、搬送補助手段60と分離手段61により定着ニップ前後の転写材搬送挙動を制御することにより抑えることができる。
図5は前記図4に示す装置に、定着装置106の移動を規制する停止部材(規制部材)70が設けられたものである。すなわち、停止部材70は付勢手段30に対応して設けられ、受け皿部材32の側壁32aの内面から突設され、その先端がケーシング106cの側壁81の外面に当接する。このため、定着装置106の搬送方向下流側への移動が規制される。
この装置においても、定着装置106は、転写装置116と定着装置106の速度差をある一定以下となるように搬送方向上流側に移動する。その後、転写材115の後端が転写材搬送ベルト120から分離した後は、搬送方向下流側に移動する。そして、定着装置106は停止部材(ストッパ部材)70に当接乃至接触して、所定停止位置でその移動が停止する。すなわち、停止部材(ストッパ部材)70により定着装置106は初期位置(所定停止位置)で停止することができる。これによって、この定着装置106を初期状態に戻すことができ、装置の転写材115の搬送性の向上を図ることができる。
次に、図6は定着装置106が上下方向に移動可能なタイプである。この場合の定着装置106も、トナーや転写材115に熱を加えるヒートローラ106aと圧力を加えるための加圧ローラ106bのローラ対で構成されて、ヒートローラ106aと加圧ローラ106bとが並設されている。また、定着装置106にのケーシング106cの上方には、付勢手段30と停止部材70とが配設されている。搬送方向上流側、つまり下方側には搬送補助手段60が設けられ、搬送方向下流側、つまり上方側には分離手段61及び搬送補助手段62が設けられている。
すなわち、転写装置116と定着装置106との間で転写材115に張力が発生した際、付勢手段30によって、定着装置16を下方に押圧して、転写装置16と定着装置との間の速度差を減少させる方向にこの定着装置106を移動させることになる。
転写材115の後端が転写材搬送ベルト120から分離した後は、定着装置106は搬送方向下流側に移動する。この時、停止部材(ストッパ部材)70により定着装置106は初期位置で停止することができる。
この場合、定着装置106が小さな力で可動するために、重り40と滑車部材41とを有する支持機構42により定着装置106の重量の影響を低減するように構成している。重り40は、定着装置106の重量の100〜110%である。
中間転写ベルト120と駆動ローラ122と2次転写ローラ125による搬送される転写材115の転写材搬送速度をVt、定着ローラ対106a、106bによる転写材搬送速度をVf、駆動ローラ122と転写材115間の摩擦力をFbp、転写材搬送ベルト120と転写材搬送ベルト120を駆動する駆動ローラ122間の摩擦力をFbd、定着ローラ対106a、106bと転写材115間の摩擦力をFf、付勢手段30による付勢力をFs、支持部材により定着装置106に働く張力をFs’とし、上記VtとVfの速度差により転写材115に生じる張力をFpとすると、Fbp>Fp、Fbd>Fp、Ff>Fpの力関係が常に成立する構成である。
このような構成において、Fp>Fs+Fs’となる状況が発生すると、定着装置106はFp=Fs+Fs’となる位置まで搬送方向上流側に移動する。この移動により、VtとVfの速度差は一定以上大きくなることはないため、転写部と定着部の間で転写材115の引張り合いによるジターや濃度変化などの画像品質の悪化を防ぐことができる。
次に、図7は、4サイクル方式の画像形成装置を示している。すなわち、転写装置としては、感光体ドラム208と、現像ユニット202a、202b、202c、202dと、転写ドラム220とを備える。また、定着装置106は図5と同様の構成であり、詳細な説明を省略する。
したがって、このような画像形成装置であっても、前記図5に示す画像形成装置と同様の作用効果を奏する。
図8はモノクロ機を示し、この場合も定着装置106は図5と同様の構成である。このため、この図8に示すような画像形成装置であっても、前記図5に示す画像形成装置と同様の作用効果を奏する。
なお、本発明は上述の実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加え得ることは勿論である。本発明に係る画像形成装置は、電子写真複写機、レーザービームプリンタ、ファクシミリ装置等がある。
付勢手段30として、前記実施例ではコイルスプリングを用いたが、他の弾性部材で構成してもよい。また、転写材115に張力が発生した際に速度差を減少させる方向に前記定着装置を移動させることが可能ならば、付勢手段30を定着装置の上流側に配設してもよい。
30 付勢手段
60 搬送補助手段
61 分離手段
70 停止部材
106 定着装置
107 駆動手段
115 転写材
116 転写装置
特開2004−117686号公報 特開平6−80273号公報 特開2007−309997号公報

Claims (7)

  1. 転写材を搬送する転写材搬送手段を有する転写装置と、トナー像を定着する定着装置とを備え、前記転写装置による転写材搬送速度と定着装置による転写材搬送速度との間に速度差が生じ、かつ転写装置と定着装置との間で転写材に張力が発生する画像形成装置であって、
    転写装置はその移動が規制されるとともに、転写材に張力が発生した際に速度差を減少させる方向に前記定着装置を移動させる付勢手段を備えたことを特徴とする画像形成装置。
  2. 転写材搬送手段は、無端のベルトにより構成されることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  3. 転写材搬送手段と転写材間の摩擦力をFbpとし、転写材搬送手段と転写材搬送手段を駆動する駆動手段間の摩擦力をFbdとし、定着装置と転写材間の摩擦力をFfとし、転写材にかかる張力をFpとしたときに、Fbp>Fp、Fbd>Fp、Ff>Fpであることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の画像形成装置。
  4. 付勢手段による付勢力をFsとし、定着装置の可動部にかかる力をFmとしたときに、Fp>Fs+Fmとなって定着装置が移動することを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  5. 前記定着装置を駆動する駆動手段は、前記定着装置と一体で構成されることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  6. 定着装置の搬送方向上流側に、前記転写材の搬送を補助するための搬送補助手段を配置するとともに、定着装置の搬送方向下流側に、定着装置から転写材を分離するための分離手段が設置され、搬送補助手段及び分離手段は、定着装置と一体で構成されることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  7. 前記転写材搬送手段から前記転写材が分離した後、前記定着装置が所定停止位置で停止させる停止部材を備えたことを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の画像形成装置。
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