JP2011164098A - 磁気センサ - Google Patents

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Abstract

【課題】消費電力を節約しながらも磁気感度の向上を図りうる磁気センサを提供する。
【解決手段】本発明の磁気センサは、正磁気抵抗効果素子と、負磁気抵抗効果素子とを有するブリッジ回路または直列接続回路により構成されている。正の磁気抵抗効果素子が、CrO2またはCrO2およびNi80Fe20(正のスピン分極率を有する第1導電性磁性体)の粉状体と、CrO2またはCrO2およびNi80Fe20(負のスピン分極率を有する第2導電性磁性体)の粉状体との混合物により構成されていてもよい。
【選択図】 図3

Description

本発明は磁気センサに関する。
磁気抵抗効果素子を有する回路によって構成される磁気センサが提案されている(特許文献1〜3参照)。
特開2007−064813号公報 特開2009−200092号公報 特開2009−200117号公報
しかし、磁気感度向上のために磁気抵抗変化率が高い(たとえば数百%)素子が採用された場合、磁場が強いほど当該素子の磁気抵抗が強くなり、その結果、消費電力が大きくなってしまう。一方、消費電力の節約のために磁気抵抗変化率が低い(たとえば数%)素子が採用された場合、磁気感度が低下してしまう。
そこで、本発明は、消費電力を節約しながらも磁気感度の向上を図りうる磁気センサを提供することを解決課題とする。
本発明の磁気センサは、正磁気抵抗効果素子と、負磁気抵抗効果素子との接続回路により構成されていることを特徴とする。
前記接続回路は、前記正磁気抵抗効果素子と前記負磁気抵抗効果素子との直列接続回路であり、磁場に応じて前記正磁気抵抗効果素子の電気抵抗値が増加する一方、前記負磁気抵抗効果素子の電気抵抗値が減少することによる前記直列接続回路の電気抵抗の変化が電流変化として検知されてもよい。
前記接続回路は、3つの抵抗が正磁気抵抗効果素子により構成され、1つの抵抗が負磁気抵抗効果素子により構成されているホイートストンブリッジ回路であり、磁場に応じて前記3つの抵抗の電気抵抗値が増加する一方、前記1つの抵抗の電気抵抗値が減少することによる前記ブリッジ回路の中間点の電位差の変化が検知されてもよい。
前記接続回路は、3つの抵抗が正磁気抵抗効果素子により構成され、1つの抵抗が負磁気抵抗効果素子により構成されているホイートストンブリッジ回路であり、磁場に応じて前記3つの抵抗の電気抵抗値が減少する一方、前記1つの抵抗の電気抵抗値が増加することによる前記ブリッジ回路の中間点の電位差の変化が検知されてもよい。
また、前記正の磁気抵抗効果素子が、正のスピン分極率を有する第1導電性磁性体の粉状体と、負のスピン分極率を有する第2導電性磁性体の粉状体との混合物により構成されていてもよい。
さらに、前記第1導電性磁性体としてCrO2およびNi80Fe20のうち一方または両方が採用され、前記第2導電性磁性体としてFe34が採用されてもよい。
本発明の磁気センサによれば、接続回路に印加する電圧極性の異なる磁気抵抗効果素子が組み合わせられていることにより、極性が同一の磁気抵抗効果素子が組み合わせられて構成されている磁気センサよりも感度の向上を図ることができる。このため、接続回路への印加電圧の低下、ひいては消費電力の節約しながらも、磁気感度の向上が図られうる。
本発明の第1実施形態の磁気センサの主要部の構成説明図。 本発明の第2または第3実施形態の磁気センサの主要部の構成説明図。 正磁気抵抗効果素子の磁場特性に関する説明図。 負磁気抵抗効果素子の磁場特性に関する説明図。 磁気抵抗比と、センサ感度および消費電力との相関関係に関する説明図(第2実施形態)。 磁気センサの出力値の磁場特性に関する説明図(第1実施例)。 磁気抵抗比と、センサ感度および消費電力との相関関係に関する説明図(第3実施形態)。 磁気センサの出力値の磁場特性に関する説明図(第4実施例)。
(第1実施形態)
まず、本発明の第1実施形態としての磁気センサの構成について説明する。図1に示されている磁気センサは、直列接続回路により構成されている。
直列接続回路を構成する第1抵抗X1(抵抗値R1)は正磁気抵抗効果素子により構成されている。正磁気抵抗効果素子としては、InSb、GaAs、Ge、Siなどの半導体のほか、正のスピン分極率を有する一または複数種類の第1導電性磁性体と、負のスピン分極率を有する一または複数種類の第2導電性磁性体の混合物が採用されてもよい。たとえば、Ni80Fe20の粉状体と、Fe34の粉状体との混合物により正磁気抵抗効果素子が構成されていてもよい。CrO2の粉状体と、Fe34の粉状体との混合物により正磁気抵抗効果素子が構成されていてもよい。混合比率(wt%)が、Ni80Fe20:Fe34=1:1またはCrO2:Fe34=1:1に調整されてもよい。
直列接続回路を構成するもう1つの第2抵抗X2(抵抗値R2)は負磁気抵抗効果素子により構成されている。負磁気抵抗効果素子としては、たとえば、CrO2などのルチル型酸化物、Fe34などのスピネル型酸化物、La0.7Sr0.3MnO3などのペロブスカイト化合物、CrAs6、CrSb7などの閃亜鉛鉱型化合物、NiMnSbなどのホイスラー合金、PtMnSbなどのハーフホイスラー合金、Fe、Ni、Coの単体、化合物または複合体など、TMR効果または異方性磁気抵抗効果を示す物質または構成物により構成されている。たとえば、酸化皮膜のあるFeについてはTMR効果を示し、酸化皮膜がないFeについては異方性磁気抵抗効果を示すことが知られている。
(第1実施形態の磁気センサの特性)
第1抵抗X1は、たとえば−0.40〜+0.40[T]の範囲の磁場Bにおいて、抵抗値R1が式11により近似的に表現されるような定性的な磁気抵抗特性を有している。
1=α1+β1b+γ12,(α1>0,β1>0,γ1>0,b=|B|) ..11
図3(a)には、第1抵抗X1が、CrO2(X1=10〜40[wt%])およびNi80Fe20(X2=10〜40[wt%])の粉状体(第1導電性磁性体)と、Fe34(100−(X1+X2)[wt%])の粉状体(第2導電性磁性体)との混合物により構成されている場合の磁気抵抗特性が示されている。原料の混合比率(wt%)は、たとえば、CrO2:Ni80Fe20:Fe34=1:1:2に調整された。
原料であるFe34(粒径200〜500[nm])、CrO2(粒径10〜50[μm])およびNi80Fe20(粒径10〜50[μm])の混合物をボールミルで粉砕した上で、粉砕物を筒状のセラミックス容器に入れ、ステンレス部材によって容器の両端から粉砕物を圧縮成型し、このステンレス部材をそのまま筒状容器に取り付けることにより正磁気抵抗効果素子が作製される。
なお、圧縮成型された粉状物に樹脂または接着剤を含浸させ、当該成型体が固められることにより正磁気抵抗効果素子が作製されてもよい。また、当該成型体が焼結されることにより正磁気抵抗効果素子が作製されてもよい。さらに、PJD法など、高速で粉状物を噴射して積層する手法にしたがって、正磁気抵抗効果素子が作製されてもよい。
図3(b)には、第1抵抗X1が、InSbにより構成されている場合の磁気抵抗特性が示されている。
第2抵抗X1は、たとえば−0.40〜+0.40[T]の範囲の磁場Bにおいて、抵抗値R2が式12により近似的に表現されるような定性的な磁気抵抗特性を有している。
2=α2−β2b−γ22,(α2>0,β2>0,γ2>0,b=|B|) ..12
図4(a)には、第2抵抗X2が、CrO2により構成されている場合の磁気抵抗特性が示されている。図4(b)には、第2抵抗X2が、酸化皮膜がないFe(異方性磁気抵抗効果を示す構成物)により構成されている場合の磁気抵抗特性が示されている。
電圧Vが印加されている直列接続回路が磁場Bに置かれた場合、当該回路の端子間の電位差Eは、式13で表わされる。
E=V/(R1+R2
=V/(α1+α2+(β1−β2)b+(γ1−γ2)b2) ..13
ここで、比較のため、第2抵抗X2が第1抵抗X1と同じ極性の磁気抵抗効果を示す素子、すなわち、前記実施形態について言うと第2抵抗X2が正磁気抵抗効果素子により構成されている直列接続回路により構成されている磁気センサを第1比較形態として考える。
第1比較形態としての磁気センサを構成する第2抵抗X2は、たとえば−0.40〜+0.40[T]の範囲の磁場Bにおいて、抵抗値R2’が式14により近似的に表現されるような定性的な磁気抵抗特性を有している。
2’=α1+β2b+γ22 ..14
電圧Vが印加されている直列接続回路が磁場Bに置かれた場合、当該回路の端子間の電位差E’は、式15で表わされる。
E’=V/(R1+R2’)
=V/(α1+α2+(β1+β2)b+(γ1+γ2)b2) ..15
ここで、室温(20℃)において、α1=α2=0.01、β1=0.2、β2=0.3、b=0.1[T]である場合、第1実施形態の磁気センサの電位差Eの、第1比較形態の磁気センサの電位差E’に対する比率q=E/E’は「7」となる。すなわち、第1実施形態の磁気センサによれば、第1比較形態の磁気センサと比較して7倍も感度を向上させることができることがわかる。
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態としての磁気センサの構成について説明する。図2に示されている磁気センサは、ブリッジ回路(ホイートストンブリッジ回路)により構成されている。
ブリッジ回路を構成する第1抵抗Y1(抵抗値R1+)、第2抵抗Y2(抵抗値R2+)および第3抵抗Y3(抵抗値R3+)のそれぞれは正磁気抵抗効果素子により構成されている。ブリッジ回路を構成する残り1つの第4抵抗Y4(抵抗値R4-)は負磁気抵抗効果素子により構成されている。
磁場Bが0であるとき、ホイートストンブリッジの公式R1+/R3+=R2+/R4-が成立するように、各抵抗の抵抗値は調節されている。
(第2実施形態の磁気センサの特性)
第i抵抗Yi(i=1〜3)は、たとえば−0.40〜+0.40[T]の範囲の磁場Bにおいて、抵抗値Ri+が式21により近似的に表現されるような定性的な磁気抵抗特性を有している。
i+=αi++βi+b+γi+2,(αi+>0,βi+>0,γi+>0,b=|B|) ..21
第4抵抗Y4は、たとえば−0.40〜+0.40[T]の範囲の磁場Bにおいて、抵抗値R4-が式22により近似的に表現されるような定性的な磁気抵抗特性を有している。
4-=α4-−β4-b−γ4-2
(α4-=(α2+/α1+)α3+,β4->0,γ4->0,b=|B|) ..22
電圧Vが印加されているブリッジ回路が磁場Bに置かれた場合、第1抵抗Y1および第2抵抗Y2の中間点p1と、第3抵抗Y3および第4抵抗Y4の中間点p2との間の電位差Eは、式23で表わされる。
E=(R2+/(R1++R2+)−R4-/(R3++R4-))V
=(α2++β2+b+γ2+2)V
÷(α1++α2++(β1++β2+)b+(γ1++γ2+)b2
−((α2+/α1+)α3++β4-b+γ4-2)V
÷(α3++(α2+/α1+)α3++(β3+−β4-)b+(γ3+−γ4-)b2
≒(α2++β2+b)V/(α1++α2++(β1++β2+)b)
−(α2+α3+/α1++β4-b)V/((1+α2+/α1+)α3++(β3+−β4-)b)
(b≒0のとき) ..23
ここで、比較のため、第4抵抗Y4が第1抵抗Y1、第2抵抗Y2および第3抵抗Y3のそれぞれと同じ極性の磁気抵抗効果を示す素子、すなわち、正磁気抵抗効果素子により構成されているブリッジ回路により構成されている磁気センサを第2比較形態として考える。
第2比較形態としての磁気センサを構成する第4抵抗Y4は、たとえば−0.40〜+0.40[T]の範囲の磁場Bにおいて、抵抗値R4+’が式24により近似的に表現されるような定性的な磁気抵抗特性を有している。
4+’=α4++β4+b+γ4+2
(α4+=α4-=(α2+/α1+)α3+,β4+>0,γ4+>0,b=|B|) ..24
電圧Vが印加されているブリッジ回路が磁場Bに置かれた場合、ブリッジ回路の点p1と点p2との間の電位差E’は、式25で表わされる。
E’=(R2+/(R1++R2+)−R4+’/(R3++R4+’))V
=(α2++β2+b+γ2+2)V
÷(α1++α2++(β1++β2+)b+(γ1++γ2+)b2
−((α2+/α1+)α3++β4+b+γ4+2)V
÷(α3++(α2+/α1+)α3++(β3++β4+)b+(γ3++γ4+)b2
≒(α2++β2+b)V/(α1++α2++(β1++β2+)b)
−(α2+α3+/α1++β4-b)V/((1+α2+/α1+)α3++(β3++β4-)b)
(b≒0のとき) ..25
ここで、α1+=α2+=α3+=0.12、β1+=β2+=β3+=0.2、β4+=β4-=0.3、b=0.1[T]である場合、第2実施形態の磁気センサの電位差Eの、第2比較形態の磁気センサの電位差E’に対する比率q=E/E’は約3.3となる。すなわち、第2実施形態の磁気センサによれば、第2比較形態の磁気センサと比較して約3.3倍も感度を向上させることができることがわかる。
図5(a)には、抵抗Y1〜Y3のそれぞれの磁気抵抗比と、抵抗Y4の磁気抵抗比の組み合わせに対する磁気センサの感度(0[T]および0.4[T]の間の抵抗変化ΔV)のシミュレーション結果が示されている。図5(b)には、3つの抵抗Y1〜Y3のそれぞれの磁気抵抗比と、1つの抵抗Y4の磁気抵抗比との組み合わせに対する印加電圧V=5[V]の場合における磁気センサの消費電力のシミュレーション結果が示されている。図5に示されているシミュレーション結果より、3つの抵抗Y1〜Y3のそれぞれの磁気抵抗比と、1つの抵抗Y4の磁気抵抗比との組み合わせが適当に調節されることにより、磁気センサの感度向上および消費電力の節約が図られることがわかる。
表1には、第1実施例、第2実施例、第1比較例および第2比較例のそれぞれの磁気センサのb=0.40における感度および印加電圧V=5[V]における消費電力が示されている。
第1実施例の磁気センサは、図3(a)に示されている磁気抵抗特性を有する3つの抵抗Y1〜Y3と、図4(a)に示されている磁気抵抗特性を有する1つの抵抗Y4とにより構成されている。第2実施例の磁気センサは、図3(b)に示されている磁気抵抗特性を有する3つの抵抗Y1〜Y3と、図4(b)に示されている磁気抵抗特性を有する1つの抵抗Y4とにより構成されている。
第1比較例の磁気センサは、第1実施例の3つの抵抗Y1〜Y3が非磁性体であるに変更されることにより構成されている。第2比較例の磁気センサは、第2実施例の3つの抵抗Y1〜Y3が非磁性体である酸化マンガンまたは酸化ニッケル等に変更されることにより構成されている。
表1より、第1実施例および第2実施例の磁気センサは、第1比較例および第2比較例の磁気センサと比較して感度が高く、かつ、消費電力も少ないことがわかる。
図6には、第1実施例の磁気センサの室温(20℃)における出力値Eの磁場特性が示されている。
(第3実施形態)
本発明の第3実施形態としての磁気センサの構成について説明する。第3実施形態の磁気センサは、第2実施形態の磁気センサと同様にブリッジ回路により構成されている。
その一方、第3実施形態の磁気センサは、第2実施形態の磁気センサとは異なり、ブリッジ回路を構成する第1抵抗Y1(抵抗値R1-)第2抵抗Y2(抵抗値R2-)および第3抵抗Y3(抵抗値R3-)のそれぞれは正磁気抵抗効果素子ではなく、負磁気抵抗効果素子により構成されている。また、ブリッジ回路を構成する残り1つの第4抵抗Y4(抵抗値R4+)は負磁気抵抗効果素子ではなく、正磁気抵抗効果素子により構成されている。
(第3実施形態の磁気センサの特性)
第i抵抗Yi(i=1〜3)は、たとえば−0.40〜+0.40[T]の範囲の磁場Bにおいて、抵抗値R4+’が式31(式22と同様)により近似的に表現されるような定性的な磁気抵抗特性を有している。
i-=αi-−βi-b−γi-2,(αi->0,βi->0,γi->0,b=|B|) ..31
第4抵抗Y4は、たとえば−0.40〜+0.40[T]の範囲の磁場Bにおいて、抵抗値R4+’が式32(式21と同様)により近似的に表現されるような定性的な磁気抵抗特性を有している。
4+=α4++β4+b+γ4+2
(α4+=(α2-/α1-)α3-,β4+>0,γ4+>0,b=|B|) ..32
電圧Vが印加されているブリッジ回路が磁場Bに置かれた場合、第1抵抗Y1および第2抵抗Y2の中間点p1と、第3抵抗Y3および第4抵抗Y4の中間点p2との間の電位差Eは、式33で表わされる。
E=(R2-/(R1-+R2-)−R4+/(R3-+R4+))V
=(α2-−β2-b−γ2-2)V
÷(α1-+α2-−(β1-+β2-)b(γ1-+γ2-)b2
−((α2-/α1-)α3-+β4+b+γ4+2)V
÷(α3-+(α2-/α1-)α3-+(β3-−β4+)b+(γ3-−γ4+)b2
≒(α2-−β2-b)V/(α1-+α2-−(β1-+β2-)b)
−(α2-α3-/α1-+β4+b)V/((1+α2-/α1-)α3-+(β3-−β4+)b)
(b≒0のとき) ..33
ここで、比較のため、第4抵抗Y4が第1抵抗Y1、第2抵抗Y2および第3抵抗Y3のそれぞれと同じ極性の磁気抵抗効果を示す素子、すなわち、負磁気抵抗効果素子により構成されているブリッジ回路により構成されている磁気センサを第3比較形態として考える。
第3比較形態の磁気センサを構成する第4抵抗Y4’は、抵抗値R4-’が磁場Bに対して式34により近似的に表現されるような特性を示すように構成されている。
4-’=α4-+β4-b+γ4-2
(α4-=α4+=(α2-/α1-)α3-,β4->0,γ4->0,b=|B|) ..34
電圧Vが印加されているブリッジ回路が磁場Bに置かれた場合、ブリッジ回路の点p1と点p2との間の電位差E’は、式35で表わされる。
E’=(R2-/(R1-+R2-)−R4-’/(R3-+R4-’))V
=(α2-+β2-b+γ2-2)V
÷(α1-+α2-+(β1-+β2-)b+(γ1-+γ2-)b2
−((α2-/α1-)α3-+β4-b+γ4-2)V
÷(α3-+(α2-/α1-)α3-+(β3-+β4-)b+(γ3-+γ4-)b2
≒(α2-−β2-b)V/(α1-+α2-−(β1-+β2-)b)
−(α2-α3-/α1-+β4-b)V/((1+α2-/α1-)α3-+(β3-+β4-)b)
(b≒0のとき) ..35
ここで、α1-=α2-=α3-=0.12、β1-=β2-=β3-=0.2、β4-=β4+=0.3、b=0.1[T]である場合、第3実施形態の磁気センサの電位差Eの、第3比較形態の磁気センサの電位差E’に対する比率q=E/E’は約「3.3」となる。すなわち、第3実施形態の磁気センサによれば、第3比較形態の磁気センサと比較して約3.3倍も感度を向上させることができることがわかる。
図7(a)には、抵抗Y1〜Y3のそれぞれの磁気抵抗比と、抵抗Y4の磁気抵抗比の組み合わせに対する磁気センサの感度(0[T]および0.4[T]の間の抵抗変化ΔV)のシミュレーション結果が示されている。図7(b)には、3つの抵抗Y1〜Y3のそれぞれの磁気抵抗比と、1つの抵抗Y4の磁気抵抗比との組み合わせに対する印加電圧V=5[V]の場合における磁気センサの消費電力のシミュレーション結果が示されている。図7に示されているシミュレーション結果より、3つの抵抗Y1〜Y3のそれぞれの磁気抵抗比と、1つの抵抗Y4の磁気抵抗比との組み合わせが適当に調節されることにより、磁気センサの感度向上および消費電力の節約が図られることがわかる。
表2には、第3実施例、第4実施例、第3比較例および第4比較例のそれぞれの磁気センサのb=0.40における感度および印加電圧V=5[V]における消費電力が示されている。
第3実施例の磁気センサは、図4(a)に示されている磁気抵抗特性を有する3つの抵抗Y1〜Y3と、図3(a)に示されている磁気抵抗特性を有する1つの抵抗Y4とにより構成されている。第4実施例の磁気センサは、図4(b)に示されている磁気抵抗特性を有する3つの抵抗Y1〜Y3と、図3(b)に示されている磁気抵抗特性を有する1つの抵抗Y4とにより構成されている。
第3比較例の磁気センサは、第3実施例の3つの抵抗Y1〜Y3が非磁性体である酸化マンガンまたは酸化ニッケル等に変更されることにより構成されている。第4比較例の磁気センサは、第2実施例の3つの抵抗Y1〜Y3が非磁性体である酸化マンガンまたは酸化ニッケル等に変更されることにより構成されている。
表2より、第3実施例および第4実施例の磁気センサは、第3比較例および第4比較例の磁気センサと比較して消費電力が若干多いものの、感度が高いことがわかる。
図8には、第4実施例の磁気センサの室温(20℃)における出力値Eの磁場特性が示されている。
1‥第1抵抗(正磁気抵抗効果素子)、X2‥第2抵抗(負磁気抵抗効果素子)、Y1‥第1抵抗(正または負磁気抵抗効果素子)、Y2‥第2抵抗(正または負磁気抵抗効果素子)、Y3‥第3抵抗(正または負磁気抵抗効果素子)、Y4‥第4抵抗(負または正磁気抵抗効果素子)。

Claims (6)

  1. 正磁気抵抗効果素子と、負磁気抵抗効果素子との接続回路により構成されていることを特徴とする磁気センサ。
  2. 請求項1記載の磁気センサにおいて、
    前記接続回路は、前記正磁気抵抗効果素子と前記負磁気抵抗効果素子との直列接続回路であり、
    磁場に応じて前記正磁気抵抗効果素子の電気抵抗値が増加する一方、前記負磁気抵抗効果素子の電気抵抗値が減少することによる前記直列接続回路の電気抵抗の変化が電流変化として検知されることを特徴とする磁気センサ。
  3. 請求項1記載の磁気センサにおいて、
    前記接続回路は、3つの抵抗が正磁気抵抗効果素子により構成され、1つの抵抗が負磁気抵抗効果素子により構成されているホイートストンブリッジ回路であり、
    磁場に応じて前記3つの抵抗の電気抵抗値が増加する一方、前記1つの抵抗の電気抵抗値が減少することによる前記ブリッジ回路の中間点の電位差の変化が検知されることを特徴とする磁気センサ。
  4. 請求項1記載の磁気センサにおいて、
    前記接続回路は、3つの抵抗が正磁気抵抗効果素子により構成され、1つの抵抗が負磁気抵抗効果素子により構成されているホイートストンブリッジ回路であり、
    磁場に応じて前記3つの抵抗の電気抵抗値が減少する一方、前記1つの抵抗の電気抵抗値が増加することによる前記ブリッジ回路の中間点の電位差の変化が検知されることを特徴とする磁気センサ。
  5. 請求項1〜4のうちいずれか1つに記載の磁気センサにおいて、
    前記正磁気抵抗効果素子が、正のスピン分極率を有する第1導電性磁性体の粉状体と、負のスピン分極率を有する第2導電性磁性体の粉状体との混合物により構成されていることを特徴とする磁気センサ。
  6. 請求項5記載の磁気センサにおいて、
    前記第1導電性磁性体としてCrO2およびNi80Fe20のうち一方または両方が採用され、前記第2導電性磁性体としてFe34が採用されていることを特徴とする磁気センサ。
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JPH08233867A (ja) * 1995-02-27 1996-09-13 Nec Home Electron Ltd ブリッジ検出回路
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