JP2011162824A - 電解精製用カソードスペーサー - Google Patents

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Abstract

【課題】カソード板の歪により生じるカソード板とアノード板との接触を防ぎ、且つ切断時のプッシャー噛みこみの発生及びそれに伴うサイズ不良品の発生を抑えるためのカソードスペーサーを提供する。
【解決手段】カソードスペーサー2は、枠断面がV字状に形成され、且つスペーサー2に嵌込まれたカソード板1のカソード板面1cと、スペーサー2の枠面との角度が10〜80°になるように形成されている。また、スペーサー2は、カソード板1の両側1a又は底辺部1b若しくはその両方を、その端部からカソード板1の高さ方向又は幅方向の全長に対して0.5〜5%が、スペーサー2で遮蔽されるように形成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、金属の水溶液電解において使用されるカソードの歪によるアノードとの接触を防止するために設けられる電解精製用カソードスペーサーに関する。
ニッケル、コバルト等の金属の電解精製においては、周知のようにSS(一般構造用圧延鋼材)、SUS(Stainless Used Steel)、Ti等を母板として作製された薄い種板をカソード板として使用して、電解槽中に該カソード板とアノード板又はアノード隔膜で覆ったアノード板(以下、「アノード板」とする)とを交互に配置し、カソード板上に電解金属を電着させることによって精製が行われている。しかし、このような金属の電解精製において使用されるカソード板は、極めて薄肉であるため、電解操業中にカソード板への電着物の応力により歪を生ずる。
一般的に、電解精製においては、電解効率を高めるために、電極間の距離をできるだけ狭くするのが通例である。このため、上述したカソード板に歪が発生すると、この歪が発生したカソード板は、容易にアノード板と接触を起こし、電解効率の低下や電着金属の品質低下等を生ずる問題があった。
この問題を避けるために、電解終了後又は電解操業中において、カソード板を電解槽中から取り外して、ローラー又はプレス等を用いて歪を機械的に矯正する作業が行われる。しかし、この作業は、作業負荷が高い上に、十分に完全な歪矯正を行うことができない。そのため、歪矯正を行ったカソード板は、再使用に当たって、短時間で再びアノード板と接触を起こしてしまう可能性があった。
この問題を解決するために、例えば、特許文献1に記載の方法が実施されている。具体的には、図1に示すようなカソード板100の両側と底辺を取り囲むような塩化ビニル等の絶縁体材料による枠材から成るスペーサー200を使用することにより、カソード板1とアノード板(図示せず)との歪による接触を防止している。さらに、特許文献1に記載の方法では、スペーサー200の枠断面をV字状に形成し、且つスペーサー200に嵌込まれたカソード板面と、スペーサー枠面との角度を10〜80°になるように形成する。スペーサー200の枠断面をV字状に形成するのは、カソード板100がスペーサー200の枠に接しても、電流を遮蔽せずにある程度回り込ませ得る容積を設け、且つカソード板100の引揚げ、挿入作業を容易にするためである。これにより、カソード板100が、スペーサー200で遮蔽されている部分(以下、「遮蔽部」と呼ぶ)においても電着金属の析出が品質上問題ない程度の厚さになるようにし、且つ、遮蔽により高電流密度となるスペーサー200の端部付近の電着金属の異常析出及び上述した析出部からの成長を起こりにくくしている。
しかしながら、スペーサー200を用いた電解精製において、上述した遮蔽部は、カソード板100がスペーサー200で遮蔽されていない部分(以下、「非遮蔽部」とする)に比べ、回り込む電流量が少なくなる。そのため、カソード板100の厚みは、遮蔽部の方が、非遮蔽部に比べて薄くなる。また、カソード板100の非遮蔽部の厚みが厚くなりすぎると、カソード板100とスペーサー200とが接触し、接触部での電着金属の異常析出が発生する。そのため、スペーサー200を用いた電解精製においては、ある程度の厚みになったところでカソード板100を電解槽から引揚げ、新たなカソード板100を電解槽に挿入後、通電し、再度電着を行う。
ところで、ニッケルやコバルトの電着板は、通常、その後の切断工程において25mm〜100mm角程度のサイズに切断され、出荷されている。この切断時において、電着板は、テーブル上で切断機に対し水平にされて装入位置セットされ、プッシャーと呼ばれる冶具により電着板端部を押され、切断位置に押し込まれる。この際、遮蔽部の厚さが、例えば、非遮蔽部の厚さに比べて20%以下になると、プッシャーに押される際に、端部がプッシャーとテーブルとの間に噛みこみ、切断機が停止してしまうトラブル(以下、「プッシャー噛みこみ」とする)が発生しやすい。例えば、遮蔽部の厚さが非遮蔽部の厚さに比べて20%以下になると、プッシャー噛みこみは、最大30%程度発生する。このようなプッシャー噛みこみによるトラブルが発生すると、切断機の稼働率が低下するだけでなく、切断したピースの形状が大きく歪んでしまうため、サイズ不良が発生してしまう。
特許第2580945号公報
本発明は、このような実情に鑑みて提案されたものであり、カソード板の歪により生じるカソード板とアノード板との接触を防ぎ、且つ切断時のプッシャー噛みこみの発生及びプッシャー噛みこみに伴うサイズ不良品の発生を抑えることができる電解精製用カソードスペーサーを提供することを目的とする。
すなわち、本発明に係る電解精製用カソードスペーサーは、枠状スペーサーの枠断面がV字状に形成され、且つ当該スペーサーに嵌込まれたカソード板の板面と、当該スペーサーの枠面との角度が10〜80°になるように形成され、上記カソード板の両側又は底辺部若しくはその両方を、その端部から該カソード板の高さ方向又は幅方向の全長に対して0.5〜5%が、当該スペーサーで遮蔽されるように形成されていることを特徴とする。
また、本発明に係る電解精製用カソードスペーサーは、上記カソード板の両側からの幅方向の遮蔽部分が、該カソード板の底辺部からの高さ方向の遮蔽部分よりも大きくなるように形成されていることが好ましい。
さらに、本発明に係る電解精製用カソードスペーサーは、上記カソード板の両側の端部から該カソード板の幅方向の全長に対して1〜2%が、当該スペーサーで遮蔽されるように形成されていることが好ましい。
本発明によれば、一般的な金属の電解精製において、電着物の応力ために生じるカソード板の歪によるカソード板とアノード板との接触を防ぎつつ、遮蔽部と非遮蔽部との厚み差がより小さなカソード板1を得ることができる。これにより、電着板の切断時におけるプッシャー噛みこみの発生を抑制し、切断機の稼働率の低下及び切断したピースの形状が大きく歪んでしまうのを抑制できるため、サイズ不良品の発生を抑えることができる。
本発明を適用したカソードスペーサーの一実施の形態を示す斜視図である。 図1におけるA−A断面を模式的に示す断面図である。 本発明を適用したカソードスペーサーの他の実施形態を示す図2と同部位における模式的断面図である。 本発明を適用したカソードスペーサーの他の実施形態を示す図2と同部位における模式的断面図である。 本発明を適用したカソードスペーサーの一実施の形態を示す正面図である。 本発明を適用したカソードスペーサーの一実施の形態を示す正面図である。
以下、本発明を適用した電解精製用カソードスペーサー(以下、単に「スペーサー」という。)の具体的な実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
図1に示すように、本発明を適用したスペーサー2は、カソード板1の両側1a及び底辺部1bを拘束するように枠状に形成されている。カソード板1としては、例えば、その形状が、長さ1000mm、幅800mm、厚さ1mmのものが用いられる。
スペーサー2は、加工が容易な電気絶縁材料で構成されることが好ましく、例えば、木製、FRP(Fiber Reinforced Plastics)、塩化ビニル等で構成されている。スペーサー2は、例えば、電解槽(図示せず)に予め設置されており、スペーサー2の上面開放部よりカソード板1が挿入される。スペーサー2の枠断面は、例えば、図1及び図2に示すようにV字状に形成されている。また、スペーサー2は、V字の枠面2aと、挿入されたカソード板面1cとの角度(θ)が10〜80°、好ましくは15〜50°になるように形成されている。
スペーサー2の枠面2aをV字状に形成するのは、カソード板1がスペーサー2の枠に接しても電流を遮蔽することなく、ある程度回り込ませ得る容積を設け、且つカソード板1の挿入、引上げの作業を容易にするためである。これにより、カソード板1の遮蔽部においても電着金属の析出が品質上問題ない程度の厚さになるようにすることができる。また、スペーサー2の枠面2aをV字状に形成することにより、遮蔽により高電流密度となるスペーサー2の端部付近の電着金属の異常析出及び析出部からの成長を起こりにくくすることができる。
スペーサー2のV字の枠面2aと、カソード板1のカソード板面1cとの角度(θ)が10°未満の場合には、電流が回り込み得る容積が小さくなり過ぎてしまう。これにより、カソード板1の両側1aと底辺部1bにおける電着金属の厚みが極端に薄くなってしまう。また、スペーサー2のV字の枠面2aと、カソード板1のカソード板面1cとの角度が10°未満の場合には、スペーサー2のV字の幅が小さくなってしまい、カソード板1の挿入、引上げの作業の能率が悪くなってしまう。さらに、スペーサー2のV字の枠面2aと、カソード板1のカソード板面1cとの角度が80°を超えると、V字の高さが小さくなるため、カソード板1が歪によりスペーサー2から外れ易くなると共に、カソード板1の挿入、引上げの作業の能率が悪くなってしまう。また、スペーサー2の枠面2aと、カソード板面1cとの角度が80°を超えると、電解槽に挿入可能なカソード板1の枚数が減ってしまうため、電解の効率が悪くなってしまう。
スペーサー2の上端部には、図1に示すように、固定用補強鍔3が設けられている。固定用補強鍔3は、その一端側がV字形状となっている。固定用補強鍔3は、そのV字の部分がスペーサー2のV字の枠面2aに固定されることで、スペーサー2を電解槽へ固定するとともに、スペーサー2を補強することができる。
スペーサー2は、カソード板1の両側1aの端部からカソード板1の幅方向(水平方向)の全長に対してそれぞれ0.5〜5%、より好ましくは1〜2%を遮蔽するように形成されており、且つカソード板1の底辺部1bの端部からカソード板1の高さ方向(垂直方向)の全長に対して0.5〜5%、より好ましくは1〜2%を遮蔽するように形成されている。
カソード板1の両側1a又は底辺部1b若しくはその両方について、カソード板1の高さ方向又は幅方向の全長の0.5%より小さく遮蔽した場合には、電着物の応力ために生じるカソード板1の歪により生じるカソード板1とアノード板(図示せず)との接触を十分に防ぐことができないからである。また、カソード板1の両側1a又は底辺部1b若しくはその両方について、カソード板1の高さ方向又は幅方向の全長の5%より大きく遮蔽した場合は、スペーサー2によって遮蔽する部分が大きくなってしまう。このように、遮蔽する部分が大きくなってしまうと、スペーサー2が幅方向に広がってしまうため、電極間の距離が広くなり、電解精製における生産効率が低下してしまうためである。
本実施の形態に係るスペーサー2は、カソード板1の両側1a又は底辺部1b若しくはその両方を、カソード板1の高さ方向又は幅方向の全長に対して0.5〜5%を遮蔽することにより、カソード板1の歪によるカソード板1と、アノード板(図示せず)との接触を防ぎつつ、電着板の切断時のプッシャー噛みこみの発生及び規格外品の発生を抑えることができる。これにより、一般的な金属の電解精製の生産効率を高めることができるため、従来の操業よりも金属の電解精製を効率良く行うことができる。カソード板1の遮蔽部の調整は、例えば、スペーサー2の枠面2aの幅を調整することで行うことができる。
特に、本実施の形態においては、カソード板1の歪みを防止するために、カソード板1の両側1aがスペーサー2によって遮蔽されるように、スペーサー2が形成されていることが好ましい。
さらに、本実施の形態に係るスペーサー2は、カソード板1の両側からの幅方向の遮蔽部分が、カソード板1の底辺部からの高さ方向の遮蔽部分よりも大きくなるように形成されていることが好ましい。これにより、遮蔽部と非遮蔽部との厚み差がより小さなカソード板1を得ることができるため、プッシャー噛みこみ回数をより減少させることができ、さらに、サイズ不良品の発生率をより少なくすることができる。
また、図3に示すように、スペーサー2の底辺部には、カソード板1を挿入しやすくするための長さを有する平面底部4を形成してもよい。また、図4に示すように、スペーサー2は、カソード板1の電着応力によって先端部が広がらないようにするために、スペーサー2の外側を補強板5によって補強するようにしてもよい。
以上説明したように、本実施の形態に係るスペーサー2は、枠断面がV字状に形成され、且つスペーサー2に嵌込まれたカソード板1のカソード板面1cと、スペーサー2の枠面2aとの角度が10〜80°になるように形成されている。また、スペーサー2は、カソード板1の両側1a又は底辺部1b若しくはその両方を、その端部からカソード板1の高さ方向又は幅方向の全長に対して0.5〜5%が、スペーサーで遮蔽されるように形成されている。これにより、電着物の応力ために生じるカソード板1の歪によるカソード板1とアノード板との接触を防ぎつつ、遮蔽部と非遮蔽部との厚み差が小さなカソード板1を得ることができる。したがって、本実施の形態に係るスペーサー2によれば、電着板の切断時におけるプッシャー噛みこみの発生を抑制し、切断機の稼働率の低下及び切断したピースの形状が大きく歪んでしまうのを抑制できるため、サイズ不良品の発生を抑えることができる。
また、本実施の形態に係るスペーサー2は、カソード板1の両側1aからの幅方向の遮蔽部分が、カソード板1の底辺部1bからの高さ方向の遮蔽部分よりも大きくなるように形成されている。これにより、切断したピースの形状における歪の発生を効果的に防止できるとともに、遮蔽部と非遮蔽部との厚み差がより小さなカソード板1を得ることができるため、プッシャー噛みこみ回数をより減少させることができる。さらに、カソード板1の両側1aからの幅方向の遮蔽部分が、カソード板1の底辺部1bからの高さ方向の遮蔽部分よりも大きくなるように形成されていることで、サイズ不良品の発生率をより少なくすることができる。
また、本実施の形態に係るスペーサー2は、カソード板1の両側1aが、その端部からカソード板1の幅方向の全長に対して1〜2%がスペーサー2で遮蔽されるように形成されている。これにより、カソード板1の歪によるカソード板1と、アノード板との接触を防ぎつつ、電着板の切断時のプッシャー噛みこみの発生及び規格外品の発生をより効果的に抑えることができる。
続いて、本発明に係るスペーサー2を使用して電解精製を行う方法の一例について説明する。電解精製を開始する前に、上述の如くカソード板1の両側1a又は底辺部1b若しくはその両方を、その端部からカソード板1の高さ方向又は幅方向の0.5〜5%を遮蔽するように形成したスペーサー2を電解槽に挿入する。続いて、歪を矯正したカソード板1をスペーサー2に挿入し、例えば、ニッケル含有液又はコバルト含有液を電解液として用いて電解精製を行う。
なお、スペーサー2は、上述したようにカソード板1の歪によるカソード板1とアノード板との接触を防ぎつつ、電着板の切断時のプッシャー噛みこみの発生及び規格外品の発生を抑えることができれば、以下のように構成されていてもよい。例えば、スペーサー2は、カソード板1の両側1aのみが、その端部からカソード板1の幅方向の全長に対して、それぞれ0.5〜5%、より好ましくは1〜2%を遮蔽するように形成されていてもよい。また、スペーサー2は、例えば、カソード板1の底辺部1bのみが、その端部からカソード板1の高さ方向の全長に対して、0.5〜5%、より好ましくは1〜2%を遮蔽するように形成されていてもよい。
以下、本発明の具体的な実施例について説明する。なお、下記のいずれかの実施例に本発明の範囲が限定されるものではない。
[実施例1]
実施例1では、図5に示すように、カソード板1の両側1aが、その端部からカソード板1の幅方向の全長に対して3.8%、底辺部1bがその端部からカソード板1の高さ方向の全長に対して3%が遮蔽されるように構成されたスペーサー2(高さ1065mm、幅830mm、厚さ55mm)を電解槽に挿入した。このスペーサー2は、枠面2aが図3に示すような形状をしており、且つスペーサー2に嵌込まれたカソード板面1cと、スペーサー2の枠面2aとの角度が20°となるようにした。レベラー及びローラーにて歪を矯正したコバルトカソード板(高さ1000mm、幅800mm、厚さ1mm)を、上述したスペーサー2に挿入し、コバルト含有液を電解液として用いて、電流密度186A/mで常法によるコバルトの電解精製を10日間行った。
電解精製後、電解槽から引き揚げた電着コバルト板の遮蔽部及び非遮蔽部の厚みを、一般的な厚み測定器で測定した。また、引揚げた電着コバルト板を合計100枚、切断機にて25mm角のピースに切断し、プッシャー噛みこみの発生回数を調査した。さらに、1枚の電着板から得られた合格品と規格外品との割合(サイズ不良品発生率)を調査した。
[実施例2]
実施例2では、図6に示すように、カソード板1の底辺部1bが、その端部からカソード板高さ方向の全長に対して1.5%遮蔽されるようにスペーサー2を構成した以外は、実施例1と同様の条件で電解操業を行った。
実施例2では、電解槽から引き揚げた電着コバルト板の遮蔽部及び非遮蔽部の厚みを、実施例1と同様に一般的な厚み測定器で測定した。また、実施例2では、実施例1と同様に、引揚げた電着コバルト板を合計100枚、切断機にて25mm角のピースに切断し、プッシャー噛みこみの発生回数を調査した。さらに、実施例2では、実施例1と同様に、1枚の電着板から得られた合格品と規格外品との割合(サイズ不良品発生率)を調査した。
以下に、実施例1及び実施例2の結果をまとめたものを表1に示す。
Figure 2011162824
実施例1において、カソード板1の遮蔽部の厚みは3.5mm、非遮蔽部の厚みは13.7mmであった。また、実施例1において、カソード板1の遮蔽部の厚さは、非遮蔽部の厚さに比べて26%であった。また、実施例1において、プッシャー噛みこみ発生率は、20%であった。また、実施例1において、サイズ不良品の発生率は、カソード板の面積比で7.4%であった。
実施例2において、カソード板1の遮蔽部の厚みは、9.5mmであり、非遮蔽部の厚みは、13.3mmであった。また、実施例2において、カソード板1の遮蔽部の厚さは、非遮蔽部の厚さに比べて71%であった。また、実施例2において、プッシャー噛みこみ発生率は、0%であった。また、実施例2において、サイズ不良品の発生率は、カソード板の面積比で5%であった。
このように、実施例1においては、遮蔽部と非遮蔽部との厚み差が小さいカソード板1が得られ、また、プッシャー噛みこみ回数が少なく、さらに、サイズ不良品の発生率を少なくすることができた。また、実施例2においては、実施例1よりも遮蔽部と非遮蔽部との厚み差が小さいカソード板1が得られ、また、実施例1よりもプッシャー噛みこみ回数を減少させることができ、さらに、実施例1よりもサイズ不良品の発生率を低下させることができた。
1,100 カソード板、2,200 カソードスペーサー、3 固定用補強鍔、4 平面底部、5 補強板

Claims (3)

  1. 枠状スペーサーの枠断面がV字状に形成され、且つ当該スペーサーに嵌込まれたカソード板の板面と、当該スペーサーの枠面との角度が10〜80°になるように形成され、
    上記カソード板の両側又は底辺部若しくはその両方を、その端部から該カソード板の高さ方向又は幅方向の全長に対して0.5〜5%が、当該スペーサーで遮蔽されるように形成されていることを特徴とする電解精製用カソードスペーサー。
  2. 上記カソード板の両側からの幅方向の遮蔽部分が、該カソード板の底辺部からの高さ方向の遮蔽部分よりも大きくなるように形成されていることを特徴とする請求項1記載の電解精製用カソードスペーサー。
  3. 上記カソード板の両側の端部から該カソード板の幅方向の全長に対して1〜2%が、当該スペーサーで遮蔽されるように形成されていることを特徴とする請求項1又は2記載の電解精製用カソードスペーサー。
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