JP2011161368A - 透過反応壁構築工法およびそれに使用されるガイド部材 - Google Patents

透過反応壁構築工法およびそれに使用されるガイド部材 Download PDF

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Abstract

【課題】浄化材からなる透過反応壁の側面形状を所望に変更できるようにする。
【解決手段】筒状のケーシング10を地盤2に挿入し、ケーシング10内の土壌3を除去した後、ケーシング10内に浄化材4を埋め戻すことにより、地盤2中に柱状の透過反応壁部分25を設ける工程を繰り返して行うことで、複数の透過反応壁部分25を地盤2中に隣接させて透過反応壁27を構築する工法であって、ケーシング10内に浄化材4を埋め戻す際に、1または2以上のガイド板16を用いてケーシング10内を複数の領域に区分し、ガイド板16で区分された領域に浄化材4を埋め戻す。
【選択図】図12

Description

本発明は、汚染地下水の浄化あるいは拡散防止を目的に、地下水の流路上に設置される透過反応壁の構築工法およびそれに使用されるガイド部材に関する。
たとえば、工場の運営などによって排出された化学物質や、保管されていた化学物質などが周辺の地盤に漏えいし、地下へ浸透することによって地下水がその化学物質によって汚染された時、その地下水の流路上に透過反応壁を構築する工事がおこなわれる。透過反応壁は、地下水に含まれる化学物質を除去する除去材と、これを担持しかつ透水性を確保する担持材からなる浄化材によって構成される。透過反応壁は汚染地下水の流路上に構築され、汚染地下水が接触面から透過反応壁内に浸入し、その中を透過する時、除去材と汚染物質である化学物質が接触し、吸着や分解などの化学的な作用によって化学物質を除去する(特許文献1)。
前記透過反応壁の構築工法としては、特許文献2に示される工法が知られている。図1に示すように、まず円形の掘削用ケーシング1を地盤2に垂直に挿入する。そして、ケーシング1内の土壌3を掘削除去する。次に、図2に示すように、空になったケーシング1の内部に浄化材4を投入して埋め戻す。その後、ケーシング1を地盤2から抜き取ると、図3に示すように、地盤2中に浄化材4からなる円柱状の透過反応壁部分5が形成される。次に、図4に示すように、こうして形成した円柱状の透過反応壁部分5に隣接させて、同様の工程により次の円柱状の透過反応壁部分5を形成する。こうして円柱状の透過反応壁部分5を設ける工程を繰り返して行うことで、複数の透過反応壁部分5を地盤2中に隣接させて順次並べて形成していき、浄化材4からなる透過反応壁6を地盤2中に連続して構築する。
そして、図5に示すように、地盤2中において地下水7の流路と直交させて浄化材4からなる透過反応壁6を連続して形成し、汚染された地下水7を透過反応壁6に透過させる。こうして、地下水7が透過反応壁6を透過する時、除去材と汚染物質である化学物質が接触し、吸着や分解などの化学的な作用によって地下水7に含まれる有害な化学物質を除去するのである。
特許3516613号公報 特開2003−10832号公報
しかしながら、円柱状の透過反応壁部分を並べて形成した透過反応壁の側面は平坦にならず、図5に示したように、円柱の一部が繰り返された波状の形状になる。このため、透過反応壁の厚さは一定ではなく、透過反応壁の連続する方向に沿って連続的に厚い部分と薄い部分が交互に変化することになる。その結果、地下水7が透過反応壁6を透過する場合、厚い部分と薄い部分とで透過時間が相違し、化学的作用の十分な部分と不十分な部分を生じさせてしまう。また、薄い部分でも十分な化学的作用を得るためには、厚い部分では過剰の浄化材を用いたことになり、コスト削減の妨げとなる。
本発明の目的は、浄化材からなる透過反応壁の側面形状を所望に変更できるようにすることにある。
この目的を達成するために、本発明によれば、筒状のケーシングを地盤に挿入し、ケーシング内の土壌を除去した後、ケーシング内に浄化材を埋め戻すことにより、地盤中に柱状の透過反応壁部分を設ける工程を繰り返して行うことで、複数の透過反応壁部分を地盤中に隣接させて透過反応壁を構築する工法であって、ケーシング内に浄化材を埋め戻す際に、1または2以上のガイド板を用いてケーシング内を複数の領域に区分し、ガイド板で区分された領域に浄化材を埋め戻すことを特徴とする、透過反応壁構築工法が提供される。
この工法において、ケーシング内において、ガイド板は、透過反応壁の延長方向と平行に設置されても良い。また、ケーシング内において、2枚のガイド板が隙間を空けて互いに平行に設置され、2枚のガイド板の間の領域に浄化材を埋め戻しても良い。あるいは、ケーシング内において、3枚以上ののガイド板が隙間を空けて互いに平行に設置され、任意の2枚のガイド板の間の領域と、他の任意の2枚のガイド板の間の領域に、異なる浄化材を埋め戻しても良い。
また、本発明によれば、筒状のケーシングを地盤に挿入し、ケーシング内の土壌を除去した後、ケーシング内に浄化材を埋め戻すことにより、地盤中に柱状の透過反応壁部分を設ける工程に用いられるガイド部材であって、ケーシング内を区分する複数のガイド板と、それら複数のガイド板を隙間を空けて互いに平行に支持する支持部を有することを特徴とする、ガイド部材が提供される。
本発明によれば、ケーシング内をガイド板で区分してから浄化材を埋め戻しているので、ガイド板の配置によって浄化材を埋め戻す形状を整形することができ、浄化材からなる透過反応壁の側面形状を所望に変更できるようになる。たとえばケーシング内において、ガイド板を透過反応壁の延長方向と平行に設置すれば、透過反応壁の側面は地下水の透過方向に対して直交する平面となり、透過反応壁の側面形状を平坦にすることができる。そして、透過反応壁の側面形状を所望に変更して透過反応壁の厚さを一定にすることにより、透過位置による地下水と浄化材との接触時間を等しくさせ、地下水に対する浄化材の化学的作用を安定させることができる。また、浄化材の使用量を低減できる。

背景技術の説明図であり、ケーシングを地盤に挿入する状態を示す。 背景技術の説明図であり、ケーシング内に浄化材を埋め戻す状態を示す。 背景技術の説明図であり、地盤中に形成された円柱状の透過反応壁部分を示す。 背景技術の説明図であり、円柱状の透過反応壁部分に隣接させて次の透過反応壁部分を形成する状態を示す。 背景技術において構築された透過反応壁の説明図である。 円筒形状のケーシングの説明図である。 クレーンによってケーシングを持ち上げた状態の説明図である。 ケーシングを地盤に挿入した状態の説明図である。 本発明の実施の形態にかかるガイド部材の斜視図である。 図9に示したガイド部材の(a)平面図、(b)側面図、(c)正面図である。 本発明の実施の形態にかかる透過反応壁構築工法の説明図であり、ケーシングを地盤に挿入する状態を示す。 本発明の実施の形態にかかる透過反応壁構築工法の説明図であり、ケーシング内にガイド部材を挿入した状態を示す。 本発明の実施の形態にかかる透過反応壁構築工法の説明図であり、ケーシング内にガイド部材で区画された領域に浄化材を埋め戻す状態を示す。 本発明の実施の形態にかかる透過反応壁構築工法の説明図であり、地盤中に形成された透過反応壁部分を示す。 本発明の実施の形態にかかる透過反応壁構築工法の説明図であり、先に形成された透過反応壁部分に隣接させて次の透過反応壁部分を形成する状態を示す。 本発明の実施の形態にかかる透過反応壁構築工法によって構築された透過反応壁の説明図である。 H形鋼を利用したガイド部材の斜視図である。 図17に示したガイド部材の(a)平面図、(b)側面図、(c)正面図である。 本発明の他の実施の形態にかかる透過反応壁構築工法の説明図であり、ケーシング内にH形鋼を利用したガイド部材を挿入した状態を示す。 H形鋼を利用したガイド部材を用いて構築された透過反応壁の説明図である。 3枚のガイド板を備えたガイド部材の斜視図である。 図21に示したガイド部材の(a)平面図、(b)側面図、(c)正面図である。 本発明の他の実施の形態にかかる透過反応壁構築工法の説明図であり、ケーシング内に3枚のガイド板を備えたガイド部材を挿入した状態を示す。 3枚のガイド板を備えたガイド部材を用いて構築された透過反応壁の説明図である。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。なお、本明細書および図面において、実質的に同一の機能構成を有する要素においては、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
図6に示すように、ケーシング10は上下両端が開口した、中空の円筒形状である。ケーシング10は、たとえば口径3000mm、長さ5mの鋼管である。透過反応壁を深く形成させる場合は、複数本の鋼管を直列に配置したケーシング10を用いると良い。
図7に示すように、地盤2の上に垂直に立てられたケーシング10の上端にハンマーグラブなどの掘削機11が取り付けられ、クレーン12によりケーシング10が吊り下げられる。また、図8に示すように、クレーン12で吊り下げたケーシング10を下降させることにより、ケーシング10は地盤2中に垂直に挿入される。
図9、10に示すように、本発明の実施の形態にかかるガイド部材15は、上下に長い長方形の鋼板からなる2枚のガイド板16、16と、それら2枚のガイド板16、16同士を支持する支持部17を備えている。支持部17は適当な長さを有する棒鋼等からなり、ガイド部材15の上下に箇所に配置される。2枚のガイド板16、16同士は、所定の隙間を空けて互いに平行に支持される。
ガイド部材15は、ケーシング10と同程度の長さ(深さ)を有している。また、ガイド部材15は、ケーシング10の内部に挿入できる大きさである。
次に、本発明の実施の形態にかかる透過反応壁構築工法を説明ずる。先ず、クレーン12によりケーシング10が任意の位置に搬送される。そして、図11に示すように、ケーシング10を地盤2に垂直に挿入する。なお、ケーシング10の地盤2への挿入は、図8で説明したように、クレーン12で吊り下げたケーシング10を下降させることにより行われる。ケーシング10を地盤2中へ挿入させる際、ケーシング10に回転を加えても良い。
ケーシング10を地盤2中へ挿入した後、ケーシング10内の土壌3を掘削機11で掘削し除去する。この場合、掘削機11に備えられているオーガスクリューなどによって、ケーシング10内の土壌3を掘削除去することができる。
次に、図12に示すように、空になったケーシング10の内部にガイド部材15を挿入する。こうして、ケーシング10内にガイド部材15を挿入することにより、ケーシング10の内部は、2枚のガイド板16、16の間に位置する一つの領域20(ガイド板16、16の内面に挟まれた領域20)と、2枚のガイド板16それぞれの外側に位置する二つの領域21,21(ガイド板16の外面とケーシング10の内面に囲まれた二つの領域21,21)とに区分された状態となる。
すなわち、図12に示すようにケーシング10内にガイド部材15を挿入した際に、ガイド板16、16の両側がケーシング10の内面にちょうど近接するように、ガイド部材15を構成する2枚のガイド板16、16同士の間隔およびガイド板16、16の幅が設計されている。
また、ケーシング10内にガイド部材15を挿入する場合、ガイド板16、16が、後述する透過反応壁27の延長方向と平行になるように設置される。
そして、図13に示すように、このようにケーシング10内において2枚のガイド板16、16の間に区分された領域20(ガイド板16、16の内面に挟まれた領域20)に浄化材4を投入して埋め戻す。なお、浄化材4は、汚染された地下水に含有される化学物質を分解あるいは吸着除去する除去材と、砕石など除去材を保持し、透水性を確保する担持材によって構成される。
また、ケーシング10内において2枚のガイド板16それぞれの外側に区分された二つの領域21,21(ガイド板16の外面とケーシング10の内面に囲まれた二つの領域21,21)には、浄化材4ではなく、透水性の埋め戻し材22を投入して埋め戻す。この場合、埋め戻し材22には、砕石等が用いられる。また、現場で掘削された土壌3を埋め戻し材22に用いても良い。なお、浄化材4および埋め戻し材22の埋め戻しは、たとえばバックホーを用いて行われる。
その後、クレーン12で吊り上げることにより、地盤2中からケーシング10とガイド部材15を上方に抜き取る。これにより、図14に示すように、地盤2中に浄化材4からなる柱状の透過反応壁部分25が形成される。上述のように、ケーシング10内において2枚のガイド板16、16で区分された領域20(ガイド板16、16の内面に挟まれた領域20)に浄化材4を埋め戻しているため、こうして形成された透過反応壁部分25は、円柱形状の両側に一対の互いに平行な平面26、26が形成された扁平な形状となる。この場合、ケーシング10内において、ガイド板16、16が、後述する透過反応壁27の延長方向と平行になるように設置されていたことにより、透過反応壁部分25の両側に形成された一対の平面26、26は、いずれも後述する透過反応壁27の延長方向と平行となる。
次に、図15に示すように、こうして形成した扁平柱状の透過反応壁部分25に隣接させて、同様の工程により次の透過反応壁部分25を形成する。このように次の透過反応壁部分25を形成する場合も、ガイド板16、16が、後述する透過反応壁27の延長方向と平行になるように設置される。こうして既に形成した扁平柱状の透過反応壁部分25に隣接させて、次の透過反応壁部分25を形成することにより、既に形成した透過反応壁部分25の平面26、26と次の透過反応壁部分25の平面26、26は、いずれも後述する透過反応壁27の延長方向と平行となり、隣接する二つの透過反応壁部分25の平面26、26は、同一平面に揃えられる。
こうして扁平柱状の透過反応壁部分25を順次隣接させて設ける工程を繰り返して行うことで、平面26、26を同一平面に揃えながら複数の透過反応壁部分25を地盤2中に隣接させて順次並べて形成していき、図16に示すように、浄化材4からなる透過反応壁27を地盤2中に連続して構築していく。この場合、図11〜15で説明した工程を必要回数実施し、透過反応壁27を必要規模まで拡大する。
こうして作成された透過反応壁27は壁面が平坦に成型され、透過反応壁27の厚さは透過反応壁27の延長方向に渡って一定となる。そして、かかる厚さが一定の透過反応壁27を地下水の透過方向に対して直交するように構築することにより、地下水7が透過反応壁6を透過する時、除去材4と汚染物質である化学物質が接触し、吸着や分解などの化学的な作用によって地下水7に含まれる有害な化学物質が除去される。かかる透過反応壁27は厚さが一定であるため、地下水7の透過位置が変わっても除去材4と地下水7との接触時間が同じであり、場所による除去性能の差異が生じず、地下水7に対する浄化材4の化学的作用を安定させることができる。そして、透過反応壁27の厚さを全体に渡って必要最小限とすることにより、既存工法に比べて浄化材4の量を低減することができる。
また、本発明の工法は既存のケーシング10を用いた透過反応壁構築工法に容易に転用できる。よって、工程等の見直しが安易であり、既存の機材の転用も可能であるため、低費用で効果を得ることができる。
以上、本発明の実施の形態の一例を説明したが、本発明は以上の形態に限定されるものではない。たとえば、図17、18に示すように、H形鋼を利用したガイド部材30を利用することもできる。この場合、H形鋼のフランジを2枚のガイド板31,31とし、H形鋼のウェブを支持部32とすることができる。
また、H形鋼を利用する場合、必要に応じてガイド板31,31(H形鋼のフランジ)の側縁に補助板33を取り付けることが好ましい。この補助板33でガイド板31、31の幅を任意の長さに広げることにより、図19に示すように、ガイド部材30をケーシング10内に挿入した際に、ガイド板31(補助板33)の両側をケーシング10の内面に近接させ、ケーシング10の内部を、2枚のガイド板31、31の間の領域20と、2枚のガイド板31それぞれの外側に位置する二つの領域21,21とに区分することができる。
そして、H形鋼を利用したガイド部材30でケーシング10の内部を2枚のガイド板31、31の間の領域20と、2枚のガイド板31それぞれの外側の領域21,21とに区分することにより、先に図11〜15で説明した工程を必要回数実施し、図16に示した透過反応壁27を同様に構築することができる。
加えて、このようにH形鋼を利用したガイド部材30でケーシング10の内部を区分した場合、2枚のガイド板31、31の間の領域20は、支持部32(H形鋼のウェブ)により、左右2つの領域部分20a、20bにさらに区分されることになる。そこで、支持部32で区分されたこれら2つの領域部分20a、20bの一方(たとえば領域部分20a)に除去材4を投入して埋め戻し、他方(たとえば領域部分20b)に遮水性を有する埋め戻し材35を投入して埋め戻すことにより、浄化材4の使用量を低減することができる。
この場合、図20に示すように、除去材4で埋め戻された部分と遮水性の埋め戻し材35で埋め戻された部分が交互に連続する透過反応壁36が構築される。かかる透過反応壁36では、地下水7は遮水性の埋め戻し材35で埋め戻された部分を透過できずに迂回し、除去材4で埋め戻された部分を透過することとなる。
またたとえば、図21、22に示すように、互いに平行に隙間をあけて配置された3枚のガイド板40,41,42を備えたガイド部材43としても良い。かかるガイド部材43では、支持部44により、3枚のガイド板40,41,42が互いに平行に隙間をあけて配置され、中央のガイド板41と一方のガイド板40との間および中央のガイド板41と他方のガイド板42との間にそれぞれ隙間が設けられている。
このガイド部材43を、空になったケーシング10内に挿入することにより、図23に示すように、ケーシング10の内部は、中央のガイド板41と一方のガイド板40との間の領域45および中央のガイド板41と他方のガイド板42との間の領域46と、一方のガイド板40の外側に位置する領域47(一方のガイド板40の外面とケーシング10の内面に囲まれた領域47)および他方のガイド板42の外側に位置する領域48(他方のガイド板42の外面とケーシング10の内面に囲まれた領域48)とに区分された状態となる。なお、このように、ケーシング10内にガイド部材43を挿入する場合も、ガイド板40、41、42が、後述する透過反応壁55の延長方向と平行になるように設置される。
そして、中央のガイド板41と一方のガイド板40との間の領域45に浄化材50を投入して埋め戻し、同様に、中央のガイド板41と他方のガイド板42との間の領域46に浄化材51を投入して埋め戻す。この場合、領域45に投入する浄化材50と領域46に投入する浄化材51は、種類の異なるものとする。
また、一方のガイド板40の外側に位置する領域47(一方のガイド板40の外面とケーシング10の内面に囲まれた領域47)と他方のガイド板42の外側に位置する領域48(他方のガイド板42の外面とケーシング10の内面に囲まれた領域48)には、浄化材ではなく、透水性の埋め戻し材52を投入して埋め戻す。この場合、埋め戻し材52には、砕石等が用いられる。また、現場で掘削された土壌3を埋め戻し材52に用いても良い。浄化材50,51および埋め戻し材52の埋め戻しは、たとえばバックホーを用いて行われる。
その後、クレーン12で吊り上げることにより、地盤2中からケーシング10とガイド部材43を上方に抜き取る。かかる工程を必要回数実施することにより、図24に示すように、浄化材50、51が二層状に配置された透過反応壁55を構築することができる。
こうして作成された透過反応壁55は、互いに種類の異なる浄化材50、51が二層状に配置されており、異なる性質を有する透過反応壁を同時に構築することができる。たとえば、二種類以上の化学物質によって汚染された地下水7に対して、二種類の浄化材50、51による浄化処理が可能となる。あるいは、先に地下水7と接触する浄化材50で化学物質を分解することによって生じる別の化学物質を、次の浄化材51で分解あるいは吸着除去することなどの処理が可能となる。
なお、図9,10および図17、18では、2枚のガイド板16、16(31、31)を備えるガイド部材15(30)を説明し、図21、22では、3枚のガイド板40、41、42を備えるガイド部材43を説明したが、ガイド板の枚数は任意であり、たとえば1枚あるいは4枚以上でも良い。いずれにしても本発明によれば、ケーシングの内部をガイド板で区分してから浄化材を埋め戻しているので、ガイド板の配置によって浄化材を埋め戻す形状を整形することができ、浄化材からなる透過反応壁の側面形状を所望に変更できるようになる。また、ガイド板の配置で浄化材を投入する空間の大きさ(厚み)を変更することによって、より自由度の高い透過反応壁を形成することができる。
本発明は、たとえば、工場の運営によって発生した化学物質によって汚染された地下水に対して、汚染拡散の防止あるいは地下水の浄化を目的とした透過反応壁の構築工事に有用である。
1、10 ケーシング
2 地盤
3 土壌
4、50、51 浄化材
5 透過反応壁部分
6 透過反応壁
7 地下水
11 掘削機
12 クレーン
15、30、43 ガイド部材
16、31、40,41,42 ガイド板
17、32、44 支持部
20 2枚のガイド板の間に位置する領域
20a、20b 領域部分
21 ガイド板の外側に位置する領域
22、35、52 埋め戻し材
25 透過反応壁部分
26 平面
27、36、55 透過反応壁
33 補助板
45 中央のガイド板と一方のガイド板との間の領域
46 中央のガイド板と他方のガイド板との間の領域
47 一方のガイド板の外側に位置する領域
48 他方のガイド板の外側に位置する領域

Claims (5)

  1. 筒状のケーシングを地盤に挿入し、ケーシング内の土壌を除去した後、ケーシング内に浄化材を埋め戻すことにより、地盤中に柱状の透過反応壁部分を設ける工程を繰り返して行うことで、複数の透過反応壁部分を地盤中に隣接させて透過反応壁を構築する工法であって、
    ケーシング内に浄化材を埋め戻す際に、1または2以上のガイド板を用いてケーシング内を複数の領域に区分し、ガイド板で区分された領域に浄化材を埋め戻すことを特徴とする、透過反応壁構築工法。
  2. ケーシング内において、ガイド板は、透過反応壁の延長方向と平行に設置されることを特徴とする、請求項1に記載の透過反応壁構築工法。
  3. ケーシング内において、2枚のガイド板が隙間を空けて互いに平行に設置され、2枚のガイド板の間の領域に浄化材を埋め戻すことを特徴とする、請求項1または2に記載の透過反応壁構築工法。
  4. ケーシング内において、3枚以上のガイド板が隙間を空けて互いに平行に設置され、任意の2枚のガイド板の間の領域と、他の任意の2枚のガイド板の間の領域に、異なる浄化材を埋め戻すことを特徴とする、請求項1または2に記載の透過反応壁構築工法。
  5. 筒状のケーシングを地盤に挿入し、ケーシング内の土壌を除去した後、ケーシング内に浄化材を埋め戻すことにより、地盤中に柱状の透過反応壁部分を設ける工程に用いられるガイド部材であって、
    ケーシング内を区分する複数のガイド板と、それら複数のガイド板を隙間を空けて互いに平行に支持する支持部を有することを特徴とする、ガイド部材。
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