JP2011158753A - 電気光学装置及び電子機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】液晶装置等の電気光学装置において、容易に容量絶縁膜の膜厚制御を行う。
【解決手段】電気光学装置は、画素毎に設けられたトランジスタ(30)と、トランジスタに対応して設けられた画素電極(9)と、画素電極に電気的に接続されており、第1容量電極(2)、第1容量電極に上層側から対向配置された第2容量電極(5)、及び第1容量電極及び第2容量電極間に形成された容量絶縁膜(7)からなる蓄積容量(70)とを備える。容量絶縁膜は、酸化ハフニウムを含む第1層(7a)と、第1層の上層に形成されており、アルミナを含む第2層(7b)と、第1層の下層に形成されており、アルミナを含む第3層(7c)と、第2層の上層に形成されており、酸化ハフニウムを含む第4層(7d)とを有する。
【選択図】図6

Description

本発明は、例えば液晶装置等の電気光学装置、及び該電気光学装置を備えた、例えば液晶プロジェクター等の電子機器の技術分野に関する。
この種の電気光学装置として、画素電極に電気的に接続された蓄積容量を有するものがある。蓄積容量は、例えば容量電極間に誘電体膜(言い換えれば、容量絶縁膜)を配置することで形成される(例えば、特許文献1参照)。
蓄積容量を構成する容量絶縁膜は、その性能を高めるために複数の層が積層された構造とされる場合がある。例えば特許文献2では、第1の強誘電体膜を結晶化させ、その上に第2の強誘電体膜を形成することで、分極反転量を高く維持しながらリーク電流を低減し、なおかつ絶縁破壊耐性及びインプリント耐性に優れる蓄積容量を実現しようとする技術が提案されている。
特表2000−514243号公報 特開2008−124274号公報
しかしながら、上述したように複数の層が積層された容量絶縁膜を用いる場合には、容量絶縁膜を構成する層の数が増加するため、各層を構成する誘電体膜の膜厚制御に高い精度が求められてしまう。膜厚制御が正確になされなければ、容量絶縁膜としての機能を十分に発揮できない他、装置を構成する他の部分への悪影響も生じてしまうおそれがある。
ここで特に、容量絶縁膜の膜厚は、例えば容量絶縁膜の上層側に位置する容量電極のパターニングや容量電極との化学的反応によって比較的簡単に変化してしまうおそれがあり、何ら対策を施さずに高い精度で膜厚制御をすることは極めて難しい。
以上のように、上述した技術には、容量絶縁膜を積層構造とすることで有益な効果が得られたとしても、膜厚制御を極めて高い精度で行わなければならないため、製造工程が高度複雑化してしまうおそれがあるという技術的問題点がある。
本発明は、例えば上述した問題点に鑑みなされたものであり、容易に容量絶縁膜の膜厚制御が可能である電気光学装置及び電子機器を提供することを課題とする。
本発明の第1の電気光学装置は上記課題を解決するために、画素毎に設けられたトランジスタと、前記トランジスタに対応して設けられた画素電極と、前記画素電極に電気的に接続されており、第1容量電極、前記第1容量電極に上層側から対向配置された第2容量電極、及び前記第1容量電極及び前記第2容量電極間に形成された容量絶縁膜からなる蓄積容量とを備え、前記容量絶縁膜は、酸化ハフニウムを含む第1層と、前記第1層の上層に形成されており、アルミナを含む第2層と、前記第1層の下層に形成されており、アルミナを含む第3層と、前記第2層の上層に形成されており、酸化ハフニウムを含む第4層とを有する。
本発明の第1の電気光学装置は、例えば、画素電極及び該画素電極に電気的に接続された画素スイッチング用TFT(Thin Film Transistor)等であるトランジスタが設けられた素子基板と、画素電極に対向する対向電極が設けられた対向基板との間に、液晶等の電気光学物質を挟持してなる。当該電気光学装置の動作時には、画像信号が画素電極へ選択的に供給されることで、複数の画素電極が配列された画素領域(或いは画像表示領域)における画像表示が行われる。尚、画像信号は、例えばデータ線及び画素電極間に電気的に接続されたトランジスタがオンオフされることによって、所定のタイミングでデータ線から画素電極に供給される。
本発明の第1の電気光学装置によれば、画素電極には蓄積容量が電気的に接続されている。蓄積容量は、第1容量電極、第1容量電極に上層側から対向配置された第2容量電極、及び第1容量電極及び第2容量電極間に形成された容量絶縁膜からなる。例えば、第1容量電極は、画素電極及びトランジスタ間に電気的に接続された電極として構成され、第2容量電極は、定電位源と電気的に接続されることで固定電位に維持された固定電位側容量電極として構成される。
ここで本発明では特に、上述した蓄積容量を構成する容量絶縁膜は、酸化ハフニウム(HfO)を含む第1層と、第1層の上層に形成されており、アルミナ(Al)を含む第2層と、第1層の下層に形成されており、アルミナを含む第3層と、第2層の上層に形成されており、酸化ハフニウムを含む第4層とを有するように構成されている。即ち、本発明に係る容量絶縁膜は、下層側から順にアルミナを含む第3層、酸化ハフニウムを含む第1層、アルミナを含む第2層、酸化ハフニウムを含む第4層が積層された4層構造となっている。
ここで仮に、容量絶縁膜が第1層、第2層及び第3層の3層構造である場合(即ち、第4層が形成されない場合)を考えると、容量絶縁膜を構成する層のうち最も上側の第2層が第2容量電極(即ち、上層側の容量電極)と接するような構成となる。第2層は比較的反応を起こし易いアルミナを含んでいるため、第2容量電極と反応し異層膜を形成してしまうおそれがある。また、第2容量電極がアルミ等で構成されている場合、第2容量電極をエッチング等によってパターニングする際に、パターニングする必要のない第2層までもが一緒に削られてしまうおそれがある。
しかるに本発明では特に、第2層の上層に第4層が形成されている。よって、第2容量電極と接するのは酸化ハフニウムを含む第4層となる。酸化ハフニウムは、アルミナと比べると、異層膜を形成してしまうような反応を起こし難く、また第2容量電極のエッチングの際にも削られ難い。従って、容量絶縁膜の膜厚が、上述した異層膜の形成やエッチング等によって変化してしまうことを防止できる。即ち、膜厚が比較的変化してしまい易い第2層を、膜厚が変化し難い第4層が保護するような構成となっているため、容量絶縁膜の膜厚制御を好適に行える。これにより、蓄積容量の容量値を高い精度で設定することが可能となる。
加えて、本願発明者の研究によれば、容量絶縁膜を4層構造とすることで、3層構造とした場合(即ち、第4層が形成されない場合)よりも耐圧性能が向上することが判明している。よって本発明では、装置の信頼性を向上させることも可能である。
以上説明したように、本発明の第1の電気光学装置によれば、高い精度での容量値の設定及び装置の信頼性を向上させること可能である。
本発明の第1の電気光学装置の一態様では、前記容量絶縁膜は、前記第3層の下層に形成されており、酸化ハフニウムを含む第5層を有する。
この態様によれば、アルミナを含む第3層の下層には、酸化ハフニウムを含む第5層が形成されている。即ち、本態様に係る容量絶縁膜は、下層側から順に酸化ハフニウムを含む第5層、アルミナを含む第3層、酸化ハフニウムを含む第1層、アルミナを含む第2層、酸化ハフニウムを含む第4層が積層された5層構造となっている。
5層構造によれば、第1容量電極(即ち、下層側の容量電極)と接するのは、アルミナを含む第3層ではなく、酸化ハフニウムを含む第5層となる。酸化ハフニウムは、上述したように、アルミナと比べると、異層膜を形成してしまうような反応を起こし難く、また第2容量電極のエッチングの際にも削られ難い。従って、容量絶縁膜の膜厚が、上述した異層膜の形成やエッチング等によって変化してしまうことを防止できる。
本態様では、上層側において第2層を第4層が保護するのと同様に、下層側において膜厚が比較的変化してしまい易い第3層を、膜厚が変化し難い第5層が保護するような構成となっているため、容量絶縁膜の膜厚制御を好適に行える。これにより、蓄積容量の容量値を更に高い精度で設定することが可能となる。また本願発明者の研究によれば、容量絶縁膜を5層構造とすることで、4層構造とした場合(即ち、第5層が形成されない場合)よりも耐圧性能が向上することが判明している。よって本態様では、装置の信頼性を更に向上させることも可能である。
本発明の第1の電気光学装置の他の態様では、前記第2容量電極は、チタンナイトライドを含んでいる。
この態様によれば、第2容量電極がチタンナイトライドを含む材料によって好適に形成される。ここで、チタンナイトライドは、アルミナと反応することによって異層膜を形成し易いという性質を有している。これに対し本態様では、第2層の上層に第4層が形成されている。よって、チタンナイトライドを含む第2容量電極と接するのは酸化ハフニウムを含む第4層となる。従って、容量絶縁膜の膜厚が、異層膜の形成によって変化してしまうことを確実に防止できる。
本発明の第1の電気光学装置の他の態様では、前記第2容量電極は、アルミニウムを含んでいる。
この態様によれば、第2容量電極がアルミニウムを含む材料によって好適に形成される。ここで、アルミニウムは、例えばフッ素(F)等を用いてエッチングされる場合があるが、この場合アルミナも同様にエッチングされてしまい易い。即ち、アルミニウムを含む第2容量電極パターニングしようとすると、パターニングが不要であるアルミナを含む層までも削られてしまうおそれがある。これに対し本態様では、第2層の上層に第4層が形成されている。よって、アルミニウムを含む第2容量電極と接するのは酸化ハフニウムを含む第4層となる。従って、容量絶縁膜の膜厚が、エッチング等のパターニングによって変化してしまうことを確実に防止できる。
本発明の第2の電気光学装置は上記課題を解決するために、画素毎に設けられたトランジスタと、前記トランジスタに対応して設けられた画素電極と、前記画素電極に電気的に接続されており、第1容量電極、前記第1容量電極に上層側から対向配置された第2容量電極、及び前記第1容量電極及び前記第2容量電極間に形成された容量絶縁膜からなる蓄積容量とを備え、前記容量絶縁膜は、酸化ハフニウムを含む第1層と、前記第1層の上層に形成されており、アルミナを含む第2層と、前記第1層の下層に形成されており、アルミナを含む第3層と、前記第3層の下層に形成されており、酸化ハフニウムを含む第4層とを有する。
本発明の第2の電気光学装置は、例えば、画素電極及び該画素電極に電気的に接続された画素スイッチング用TFT等であるトランジスタが設けられた素子基板と、画素電極に対向する対向電極が設けられた対向基板との間に、液晶等の電気光学物質を挟持してなる。当該電気光学装置の動作時には、画像信号が画素電極へ選択的に供給されることで、複数の画素電極が配列された画素領域(或いは画像表示領域)における画像表示が行われる。尚、画像信号は、例えばデータ線及び画素電極間に電気的に接続されたトランジスタがオンオフされることによって、所定のタイミングでデータ線から画素電極に供給される。
本発明の第2の電気光学装置によれば、画素電極には蓄積容量が電気的に接続されている。蓄積容量は、第1容量電極、第1容量電極に上層側から対向配置された第2容量電極、及び第1容量電極及び第2容量電極間に形成された容量絶縁膜からなる。例えば、第1容量電極は、画素電極及びトランジスタ間に電気的に接続された電極として構成され、第2容量電極は、定電位源と電気的に接続されることで固定電位に維持された固定電位側容量電極として構成される。
ここで本発明では特に、上述した蓄積容量を構成する容量絶縁膜は、酸化ハフニウム(HfO)を含む第1層と、第1層の上層に形成されており、アルミナ(Al)を含む第2層と、第1層の下層に形成されており、アルミナを含む第3層と、第1層の下層に形成されており、酸化ハフニウムを含む第4層とを有するように構成されている。即ち、本発明に係る容量絶縁膜は、下層側から順に酸化ハフニウムを含む第4層、アルミナを含む第3層、酸化ハフニウムを含む第1層、アルミナを含む第2層が積層された4層構造となっている。
ここで仮に、容量絶縁膜が第1層、第2層及び第3層の3層構造である場合(即ち、第4層が形成されない場合)を考えると、容量絶縁膜を構成する層のうち最も下側の第1層が第1容量電極(即ち、下層側の容量電極)と接するような構成となる。第1層は比較的反応を起こし易いアルミナを含んでいるため、第1容量電極と反応し異層膜を形成してしまうおそれがある。
しかるに本発明では特に、第1層の下層に第4層が形成されている。よって、第1容量電極と接するのは酸化ハフニウムを含む第4層となる。酸化ハフニウムは、アルミナと比べると、異層膜を形成してしまうような反応を起こし難い。従って、容量絶縁膜の膜厚が、上述した異層膜の形成によって変化してしまうことを防止できる。即ち、膜厚が比較的変化してしまい易い第1層を、膜厚が変化し難い第4層が保護するような構成となっているため、容量絶縁膜の膜厚制御を好適に行える。これにより、蓄積容量の容量値を高い精度で設定することが可能となる。
加えて、本願発明者の研究によれば、容量絶縁膜を4層構造とすることで、3層構造とした場合(即ち、第4層が形成されない場合)よりも耐圧性能が向上することが判明している。よって本発明では、装置の信頼性を向上させることも可能である。
以上説明したように、本発明の第2の電気光学装置によれば、高い精度での容量値の設定及び装置の信頼性を向上させること可能である。
本発明の第2の電気光学装置の一態様では、前記第1容量電極は、チタンナイトライドを含んでいる。
この態様によれば、第1容量電極がチタンナイトライドを含む材料によって好適に形成される。ここで、チタンナイトライドは、アルミナと反応することによって異層膜を形成し易いという性質を有している。これに対し本態様では、第1層の下層に第4層が形成されている。よって、チタンナイトライドを含む第1容量電極と接するのは酸化ハフニウムを含む第4層となる。従って、容量絶縁膜の膜厚が、異層膜の形成によって変化してしまうことを確実に防止できる。
本発明の第1及び第2の電気光学装置の他の態様では、前記第1層は、前記第2層及び前記第3層より薄く形成されている。
この態様によれば、容量絶縁膜を構成する各層のうち、酸化ハフニウムを含む第1層は、第1層の上層及び下層に夫々位置しており、アルミナを含む第2層及び第3層より薄く形成される。本願発明者の研究によれば、第1層を第2層及び第3層を薄くすることで、耐圧性能が飛躍的に向上することが判明している。従って、本態様によれば、蓄積容量の耐圧性能を効果的に向上させることができる。より好ましくは、酸化ハフニウム及びアルミナの比率が1:2となるように容量絶縁膜の各層を形成すれば、更に効果的に耐圧性能を向上させることができる。
本発明の電子機器は上記課題を解決するために、上述した本発明の電気光学装置(但し、その各種態様も含む)を備える。
本発明の電子機器によれば、上述した本発明に係る電気光学装置を具備してなるので、信頼性が高く且つ高品質な表示を行うことが可能な、投射型表示装置、テレビ、携帯電話、電子手帳、ワードプロセッサー、ビューファインダー型又はモニタ直視型のビデオテープレコーダー、ワークステーション、テレビ電話、POS端末、タッチパネルなどの各種電子機器を実現できる。また、本発明の電子機器として、例えば電子ペーパーなどの電気泳動装置等も実現することも可能である。
本発明の作用及び他の利得は次に説明する発明を実施するための形態から明らかにされる。
第1実施形態に係る電気光学装置の全体構成を示す平面図である。 図1のH−H´線断面図である。 第1実施形態に係る電気光学装置の画像表示領域を構成する複数の画素における各種素子、配線等の等価回路図である。 相隣接する複数の画素部の平面図である。 図4のA−A’線断面図である。 第1実施形態に係る電気光学装置の容量絶縁膜の構成を示す拡大断面図である。 比較例に係る電気光学装置の容量絶縁膜の構成を示す拡大断面図である。 耐圧試験において破壊された画素数を示す表(その1)である。 耐圧試験において破壊された画素数を示す表(その2)である。 第2実施形態に係る電気光学装置の容量絶縁膜の構成を示す拡大断面図である。 第3実施形態に係る電気光学装置の容量絶縁膜の構成を示す拡大断面図である。 電気光学装置を適用した電子機器の一例たるプロジェクターの構成を示す平面図である。
以下では、本発明の実施形態について図を参照しつつ説明する。
<電気光学装置>
本実施形態に係る電気光学装置について、図1から図11を参照して説明する。尚、以下の実施形態では、本発明の電気光学装置の一例として駆動回路内蔵型のTFTアクティブマトリクス駆動方式の液晶装置を挙げて説明する。
<第1実施形態>
先ず、第1実施形態に係る電気光学装置の全体構成について、図1及び図2を参照して説明する。ここに図1は、本実施形態に係る電気光学装置の全体構成を示す平面図であり、図2は、図1のH−H´線断面図である。
図1及び図2において、本実施形態に係る電気光学装置では、TFTアレイ基板10と対向基板20とが対向配置されている。TFTアレイ基板10は、本発明の「基板」の一例であり例えば石英基板、ガラス基板等の透明基板や、シリコン基板等である。対向基板20は、例えば石英基板、ガラス基板等の透明基板である。TFTアレイ基板10と対向基板20との間には、液晶層50が封入されている。液晶層50は、例えば一種又は数種類のネマティック液晶を混合した液晶からなり、一対の配向膜間で所定の配向状態をとる。
TFTアレイ基板10と対向基板20とは、複数の画素電極が設けられた画像表示領域10aの周囲に位置するシール領域に設けられたシール材52により、相互に接着されている。
シール材52は、両基板を貼り合わせるための、例えば紫外線硬化樹脂、熱硬化樹脂等からなり、製造プロセスにおいてTFTアレイ基板10上に塗布された後、紫外線照射、加熱等により硬化させられたものである。シール材52中には、TFTアレイ基板10と対向基板20との間隔(即ち、基板間ギャップ)を所定値とするためのグラスファイバー或いはガラスビーズ等のギャップ材が散布されている。尚、ギャップ材を、シール材52に混入されるものに加えて若しくは代えて、画像表示領域10a又は画像表示領域10aの周辺に位置する周辺領域に、配置するようにしてもよい。
シール材52が配置されたシール領域の内側に並行して、画像表示領域10aの額縁領域を規定する遮光性の額縁遮光膜53が、対向基板20側に設けられている。尚、このような額縁遮光膜53の一部又は全部は、TFTアレイ基板10側に内蔵遮光膜として設けられてもよい。
周辺領域のうち、シール材52が配置されたシール領域の外側に位置する領域には、データ線駆動回路101及び外部回路接続端子102がTFTアレイ基板10の一辺に沿って設けられている。走査線駆動回路104は、この一辺に隣接する2辺に沿い、且つ、額縁遮光膜53に覆われるようにして設けられている。更に、このように画像表示領域10aの両側に設けられた二つの走査線駆動回路104間をつなぐため、TFTアレイ基板10の残る一辺に沿い、且つ、額縁遮光膜53に覆われるようにして複数の配線105が設けられている。
TFTアレイ基板10上における対向基板20の4つのコーナー部に対向する領域には、両基板間を上下導通材で接続するための上下導通端子106が配置されている。これらにより、TFTアレイ基板10と対向基板20との間で電気的な導通をとることができる。
図2において、TFTアレイ基板10上には、駆動素子である画素スイッチング用のTFTや走査線、データ線等の配線が作り込まれた積層構造が形成される。この積層構造の詳細な構成については図2では図示を省略してあるが、この積層構造の上に、ITO(Indium Tin Oxide)等の透明材料からなる画素電極9が、画素毎に所定のパターンで島状に形成されている。
画素電極9は、対向電極21に対向するように、TFTアレイ基板10上の画像表示領域10aに形成されている。TFTアレイ基板10における液晶層50の面する側の表面、即ち画素電極9上には、配向膜16が画素電極9を覆うように形成されている。
対向基板20におけるTFTアレイ基板10との対向面上には、遮光膜23が形成されている。遮光膜23は、例えば対向基板20における対向面上に平面的に見て、格子状に形成されている。対向基板20において、遮光膜23によって非開口領域が規定され、遮光膜23によって区切られた領域が、例えばプロジェクター用のランプや直視用のバックライトから出射された光を透過させる開口領域となる。尚、遮光膜23をストライプ状に形成し、該遮光膜23と、TFTアレイ基板10側に設けられたデータ線等の各種構成要素とによって、非開口領域を規定するようにしてもよい。
遮光膜23上には、ITO等の透明材料からなる対向電極21が複数の画素電極9と対向するように形成されている。また遮光膜23上には、画像表示領域10aにおいてカラー表示を行うために、開口領域及び非開口領域の一部を含む領域に、図2には図示しないカラーフィルターが形成されるようにしてもよい。対向基板20の対向面上における、対向電極21上には、配向膜22が形成されている。
尚、図1及び図2に示したTFTアレイ基板10上には、上述したデータ線駆動回路101、走査線駆動回路104等の駆動回路に加えて、画像信号線上の画像信号をサンプリングしてデータ線に供給するサンプリング回路、複数のデータ線に所定電圧レベルのプリチャージ信号を画像信号に先行して各々供給するプリチャージ回路、製造途中や出荷時の当該電気光学装置の品質、欠陥等を検査するための検査回路等を形成してもよい。
次に、本実施形態に係る電気光学装置の画素部の電気的な構成について、図3を参照して説明する。ここに図3は、本実施形態に係る電気光学装置の画像表示領域を構成するマトリクス状に形成された複数の画素における各種素子、配線等の等価回路図である。
図3において、画像表示領域10aを構成するマトリクス状に形成された複数の画素の各々には、画素電極9及びTFT30が形成されている。TFT30は、画素電極9に電気的に接続されており、本実施形態に係る電気光学装置の動作時に画素電極9をスイッチング制御する。画像信号が供給されるデータ線6は、TFT30のソースに電気的に接続されている。データ線6に書き込む画像信号S1、S2、・・・、Snは、この順に線順次に供給しても構わないし、相隣接する複数のデータ線6同士に対して、グループ毎に供給するようにしてもよい。
TFT30のゲートには、走査線11が電気的に接続されており、本実施形態に係る電気光学装置は、所定のタイミングで、走査線11にパルス的に走査信号G1、G2、・・・、Gmを、この順に線順次で印加するように構成されている。画素電極9は、TFT30のドレインに電気的に接続されており、スイッチング素子であるTFT30を一定期間だけそのスイッチを閉じることにより、データ線6から供給される画像信号S1、S2、・・・、Snが所定のタイミングで書き込まれる。画素電極9を介して電気光学物質の一例としての液晶に書き込まれた所定レベルの画像信号S1、S2、・・・、Snは、対向基板に形成された対向電極との間で一定期間保持される。
液晶層50(図2参照)を構成する液晶は、印加される電圧レベルにより分子集合の配向や秩序が変化することにより、光を変調し、階調表示を可能とする。例えば、ノーマリーホワイトモードであれば、各画素の単位で印加された電圧に応じて入射光に対する透過率が減少し、ノーマリーブラックモードであれば、各画素の単位で印加された電圧に応じて入射光に対する透過率が増加され、全体として電気光学装置からは画像信号に応じたコントラストをもつ光が出射される。
ここで保持された画像信号がリークすることを防ぐために、画素電極9と対向電極21(図2参照)との間に形成される液晶容量と並列に蓄積容量70が付加されている。蓄積容量70は、画像信号の供給に応じて各画素電極9の電位を一時的に保持する保持容量として機能する容量素子である。蓄積容量70の具体的な構成については、後に詳述する。
次に、上述の動作を実現する画素部の具体的な構成について、図4及び図5を参照して説明する。ここに図4は、相隣接する複数の画素部の平面図である。また図5は、図4のA−A’線断面図である。尚、図4及び図5では、各層・各部材を図面上で認識可能な程度の大きさとするため、該各層・各部材ごとに縮尺を異ならしめてある。また図4及び図5では、説明の便宜上、画素電極9より上側に位置する部分の図示を省略している。
図4において、TFTアレイ基板10上には、走査線11及びデータ線6が、夫々X方向及びY方向に沿って配置されている。走査線11及びデータ線6が互いに交差する個所の各々には画素スイッチング用のTFT30が設けられている。尚、図4での図示は省略しているが、走査線11及びデータ線6等によって規定される非開口領域を除く開口領域を覆うように、画素電極9がマトリクス状に複数設けられる。
図4及び図5において、TFT30は、互いに対向配置された半導体層30a及びゲート電極30bを含んで構成されている。
半導体層30aは、例えばポリシリコンからなり、ソース領域30a1、チャネル領域30a2、ドレイン領域30a3を備えて構成されている。尚、 チャネル領域30a2及びソース領域30a1、又はチャネル領域30a2及びドレイン領域30a3の界面にはLDD(Lightly Doped Drain)領域が形成されていてもよい。
ゲート電極30bは、例えば導電性ポリシリコンから形成されており、図示しないコンタクトホールによって走査線11と電気的に接続されている。ゲート電極30b及び半導体層30a間は、ゲート絶縁膜13によって絶縁されている。
図5において、TFTアレイ基板10上のTFT30よりも下地絶縁膜12を介して下層側には、走査線11が設けられている。走査線11は、例えば、Ti(チタン)、Cr(クロム)、W(タングステン)、Ta(タンタル)、Mo(モリブデン)、Pd(パラジウム)等の高融点金属のうちの少なくとも一つを含む、金属単体、合金、金属シリサイド、ポリシリサイド、これらを積層したもの等の遮光性材料からなる。走査線11は、TFTアレイ基板10における裏面反射や、複板式のプロジェクター等で他の液晶装置から発せられ合成光学系を突き抜けてくる光などであるTFTアレイ基板10側から装置内に入射する戻り光から、TFT30のチャネル領域30a2及びその周辺を遮光する下側遮光膜としても機能する。
下地絶縁膜12は、走査線11からTFT30を層間絶縁する機能の他、TFTアレイ基板10の全面に形成されることにより、TFTアレイ基板10の表面の研磨時における荒れや、洗浄後に残る汚れ等で画素スイッチング用TFT30の特性の劣化を防止する機能を有する。
図5において、TFTアレイ基板10上のTFT30よりも第1層間絶縁膜14を介して上層側には、データ線6及び中継層1が設けられている。
データ線6は、半導体層30aのソース領域30a1に、第1層間絶縁膜14及びゲート絶縁膜13を貫通するコンタクトホール31を介して電気的に接続されている。データ線6及びコンタクトホール31内部は、例えば、Al−Si−Cu、Al−Cu等のAl(アルミニウム)含有材料、又はAl単体、若しくはAl層とTiN層等との多層膜からなる。またデータ線6は、TFT30を遮光する機能も有している。
中継層1は、第1層間絶縁膜14上においてデータ線6と同層に形成されており、コンタクトホール32を介して、半導体層30aのドレイン領域30a3に電気的に接続されている。データ線6及び中継層1は、例えば金属膜等の導電材料で構成される薄膜を第1層間絶縁膜14上に薄膜形成法を用いて形成しておき、当該薄膜を部分的に除去、即ちパターニングすることによって相互に離間させた状態で形成される。従って、データ線6及び中継層1を同一工程で形成できるため、装置の製造プロセスを簡便にできる。
TFTアレイ基板10上のデータ線6及び中継層1よりも第2層間絶縁膜15を介して上層側には、シールド層4が設けられている。シールド層4は、コモン電位(即ち、一定電圧又は所定周期で反転する矩形電位)が供給されることにより、後述する第1容量電極2とデータ線6との電位差に起因して発生する電界を遮断する。
TFTアレイ基板10上のシールド層4よりも第3層間絶縁膜16を介して上層側には、蓄積容量70が設けられている。蓄積容量70は、第1容量電極2と第2容量電極5が容量絶縁膜7を介して対向配置されることにより形成されている。
第1容量電極2は、例えばチタンナイトライドを含んで構成されており、TFT30のドレイン領域30a3及び画素電極9に電気的に接続された画素電位側容量電極である。より具体的には、第1容量電極2は、下層側においてコンタクトホール33、中継層1、コンタクトホール32を介してドレイン領域30a3と電気的に接続されると共に、上層側においてコンタクトホール34を介して画素電極9に電気的に接続されている。尚、第1容量電極2は、画素電位側容量電極としての機能の他、遮光膜としての機能も有する。
第2容量電極5は、容量線300(図3参照)を介して定電位源と電気的に接続され、固定電位に維持された固定電位側容量電極である。第2容量電極5は、例えばアルミニウム等の金属又は合金を含んだ非透明な金属膜から形成されており、TFT30を遮光する遮光膜としても機能する。
容量絶縁膜7は、例えば酸化ハフニウム及びアルミナの層が積層された多層構造を有している。この容量絶縁膜7の具体的な構成については、後に詳述する。
上述した蓄積容量70によれば、画素電極9における電位保持特性が向上し、コントラスト向上やフリッカーの低減といった表示特性の向上が可能となる。
図5において、画素電極9は、蓄積容量70よりも層間絶縁膜17、18及び19を介して上層側に形成されている。画素電極9の上側表面には、ラビング処理等の所定の配向処理が施された配向膜が設けられている。
以上に説明した画素部の構成は、図4に示すように、各画素部に共通である。画像表示領域10a(図1参照)には、かかる画素部が周期的に形成されている。
次に、上述した蓄積容量70における容量絶縁膜7の具体的な構成及びその効果について、図6から図9を参照して説明する。ここに図6は、第1実施形態に係る電気光学装置の容量絶縁膜の構成を示す拡大断面図であり、図7は、比較例に係る電気光学装置の容量絶縁膜の構成を示す拡大断面図である。また、図8及び図9は夫々、耐圧試験において破壊された画素数を示す表である。尚、図6及び図7では、各層・各部材を図面上で認識可能な程度の大きさとするため、該各層・各部材ごとに縮尺を異ならしめてある。
図6において、本実施形態に係る電気光学装置に設けられた蓄積容量70では、容量絶縁膜7が、酸化ハフニウムを含む第1層7aと、アルミナを含む第2層7bと、アルミナを含む第3層7cと、酸化ハフニウムを含む第4層7dと、酸化ハフニウムを含む第5層7eとを備えて構成されている。具体的には、下層側から順に、第5層7e、第3層7c、第1層7a、第2層7b、第4層7dが積層された5層構造とされている。
ここで図7に示すような、容量絶縁膜7が第1層7a、第2層7b及び第3層7cの3層構造である比較例(即ち、第4層7d及び第5層7eが形成されない場合)を考える。
図7に示す容量絶縁膜7では、最も下側の層である第3層7cが第1容量電極2と接するような構成となる。第1容量電極2は、上述したようにチタンナイトライドを含んで構成されるが、このチタンナイトライドは、第3層7cに含まれるアルミナと反応し、図中に示すような異層膜200を形成してしまうおそれがある。
これに対し、図6に示す本実施形態に係る容量絶縁膜7では、酸化ハフニウムを含む第5層7eが第3層7cの下層に形成されているため、上述したような異層膜200の形成を防止することができる。即ち、異層膜200が形成されることで、容量絶縁膜7の膜厚が変化してしまうことを防止することができる。
また、図7に示す容量絶縁膜では、最も上側の層である第2層7bが第2容量電極5と接するような構成となる。第2容量電極5は、上述したようにアルミニウムを含んで構成されるが、このアルミニウムをエッチングする際に用いるフッ素は、第2層7bに含まれるアルミナをも削ってしまう。即ち、第2容量電極5をエッチングによってパターニングする際に、エッチングする必要のない第2層7bまでもが一緒に削られてしまうおそれがある。
これに対し、図6に示す本実施形態に係る容量絶縁膜7では、酸化ハフニウムを含む第4層7dが第2層7bの上層に形成されているため、上述したようなエッチング時の不具合を抑制することができる。即ち、第4層7dがエッチストッパーのような機能を果たすことで、第2層7bまでもがエッチングされて容量絶縁膜7の膜厚が変化してしまうことを防止することができる。
加えて、本願発明者の研究によれば、容量絶縁膜7を5層構造とすることで、図7に示すような3層構造とした場合よりも耐圧性能が向上することが判明している。
図8において、本願発明者が行った耐圧試験によれば、5層構造(即ち、図6示す本実施形態に係る構造)のものは、各画素に印加する電圧を13Vから20Vまで高めていった場合に、破壊されてしまった画素は“0”であった。即ち、何ら問題は起こらなかった。
一方で、3層構造(即ち、図7示す比較例に係る構造)のものは、各画素に印加する電圧が17Vになった時点で1個の画素が破壊され、19Vでは更に2個の画素が破壊され、20Vでは3866個の画素が破壊された。即ち、5層構造と比べて、極めて多くの画素が破壊されてしまった。
以上の結果から、本実施形態に係る5層構造の容量絶縁膜7は、極めて高い耐圧性能を有することが分かる。よって、装置の信頼性を高めることが可能である。
また本願発明者の研究によれば、容量絶縁膜7における酸化ハフニウムを含む層(即ち、第1層7a)の厚さを、アルミナを含む層(即ち、第2層7b及び第3層7c)の厚さより薄くすることで、より耐圧性能が向上することが判明している。
図9において、本願発明者が行った耐圧試験によれば、酸化ハフニウムを含む層の厚さとアルミナを含む層の厚さの比が1:2とされた容量絶縁膜7を有する装置では、各画素に印加する電圧を13Vから20Vまで高めていった場合に、破壊されてしまった画素は“0”であった。即ち、何ら問題は起こらなかった。
一方で、酸化ハフニウムを含む層の厚さとアルミナを含む層の厚さの比が2:1とされた容量絶縁膜7を有する装置では、各画素に印加する電圧が17Vになった時点で1個の画素が破壊され、18Vでは更に91個の画素が破壊され、19Vでは4455個の画素が破壊され、20Vでは7330個の画素が破壊された。即ち、酸化ハフニウムを含む層の方が薄い場合と比べて、極めて多くの画素が破壊されてしまった。
以上の結果から、酸化ハフニウムを含む層の厚さを、アルミナを含む層の厚さより薄くすることで、より耐圧性能が向上することが分かる。
以上説明したように、本実施形態に係る電気光学装置によれば、容量絶縁膜7の膜厚変化を防止することができるため、高い精度での容量値の設定が可能である。また、耐圧性能を高めることもできるため、装置の信頼性を向上させること可能である。
<第2実施形態>
次に、第2実施形態に係る電気光学装置について、図10を参照して説明する。ここに図10は、第2実施形態に係る電気光学装置の容量絶縁膜の構成を示す拡大断面図である。尚、第2実施形態は、上述の第1実施形態と比べて、容量絶縁膜7の一部の構成が異なり、その他の構成については概ね同様である。このため第2実施形態では、第1実施形態と異なる部分について詳細に説明し、その他の重複する部分については適宜説明を省略する。
図10において、第2実施形態に係る電気光学装置の蓄積容量70では、容量絶縁膜7が酸化ハフニウムを含む第1層7aと、アルミナを含む第2層7bと、アルミナを含む第3層7cと、酸化ハフニウムを含む第4層7dとを備えて構成されている。即ち、第1実施形態において形成されていた第5層7eが存在しない4層構造とされている。
上述した4層構造の容量絶縁膜7によれば、第1実施形態と同様に、第4層7dが存在することによって、第2層7bが第2容量電極5と反応して異層膜200(図7参照)を形成してしまったり、第2層7bが第2容量電極5のパターニングの際に一緒に削られてしまったりすることを防止できる。従って、上層側において容量絶縁膜7の膜厚が変化してしまうことを防止できる。
また、下層側においては、第5層7eが存在しないため、第3層7cと第1容量電極2とが接するような構成となる。しかしながら、例えば第1容量電極2がチタンナイトライドのようなアルミナと反応し易い材料ではなく、反応し難い材料で形成されていれば、何ら問題は起こらない。よって、第1容量電極2を構成する材料次第では、容量絶縁膜7を図10に示すような4層構造としても、第1実施形態と同様の効果を得ることが可能である。
<第3実施形態>
次に、第3実施形態に係る電気光学装置について、図11を参照して説明する。ここに図11は、第3実施形態に係る電気光学装置の容量絶縁膜の構成を示す拡大断面図である。尚、第3実施形態は、上述の第1及び第2実施形態と比べて、容量絶縁膜7の一部の構成が異なり、その他の構成については概ね同様である。このため第3実施形態では、第1及び第2実施形態と異なる部分について詳細に説明し、その他の重複する部分については適宜説明を省略する。
図11において、第3実施形態に係る電気光学装置の蓄積容量70では、容量絶縁膜7が酸化ハフニウムを含む第1層7aと、アルミナを含む第2層7bと、アルミナを含む第3層7cと、酸化ハフニウムを含む第5層7eとを備えて構成されている。即ち、第1実施形態において形成されていた第4層7dが存在しない4層構造とされている。
上述した4層構造の容量絶縁膜7によれば、第1実施形態と同様に、第5層7eが存在することによって、第3層7cが第1容量電極2と反応して異層膜200(図7参照)を形成してしまうことを防止できる。従って、下層側において容量絶縁膜7の膜厚が変化してしまうことを防止できる。
また、上層側においては、第4層7dが存在しないため、第2層7bと第2容量電極5とが接するような構成となる。しかしながら、例えば第2容量電極5がアルミニウムのようなアルミナと同様にエッチングされるような材料であったり、チタンナイトライドのようなアルミナと反応し易い材料であったりしなければ、何ら問題は起こらない。よって、第2容量電極5を構成する材料次第では、容量絶縁膜7を図11に示すような4層構造としても、第1実施形態と同様の効果を得ることが可能である。
<電子機器>
次に、上述した電気光学装置である液晶装置を各種の電子機器に適用する場合について説明する。ここに図12は、プロジェクターの構成例を示す平面図である。以下では、この液晶装置をライトバルブとして用いたプロジェクターについて説明する。
図12に示されるように、プロジェクター1100内部には、ハロゲンランプ等の白色光源からなるランプユニット1102が設けられている。このランプユニット1102から射出された投射光は、ライトガイド1104内に配置された4枚のミラー1106及び2枚のダイクロイックミラー1108によってRGBの3原色に分離され、各原色に対応するライトバルブとしての液晶パネル1110R、1110B及び1110Gに入射される。
液晶パネル1110R、1110B及び1110Gの構成は、上述した液晶装置と同等であり、画像信号処理回路から供給されるR、G、Bの原色信号でそれぞれ駆動されるものである。そして、これらの液晶パネルによって変調された光は、ダイクロイックプリズム1112に3方向から入射される。このダイクロイックプリズム1112においては、R及びBの光が90度に屈折する一方、Gの光が直進する。従って、各色の画像が合成される結果、投射レンズ1114を介して、スクリーン等にカラー画像が投写されることとなる。
ここで、各液晶パネル1110R、1110B及び1110Gによる表示像について着目すると、液晶パネル1110Gによる表示像は、液晶パネル1110R、1110Bによる表示像に対して左右反転することが必要となる。
尚、液晶パネル1110R、1110B及び1110Gには、ダイクロイックミラー1108によって、R、G、Bの各原色に対応する光が入射するので、カラーフィルターを設ける必要はない。
尚、図12を参照して説明した電子機器の他にも、モバイル型のパーソナルコンピュータや、携帯電話、液晶テレビや、ビューファインダー型、モニタ直視型のビデオテープレコーダー、カーナビゲーション装置、ページャー、電子手帳、電卓、ワードプロセッサー、ワークステーション、テレビ電話、POS端末、タッチパネルを備えた装置等が挙げられる。そして、これらの各種電子機器に適用可能なのは言うまでもない。
また、本発明は上述の各実施形態で説明した液晶装置以外にも反射型液晶装置(LCOS)、プラズマディスプレイ(PDP)、電界放出型ディスプレイ(FED、SED)、有機ELディスプレイ、デジタルマイクロミラーデバイス(DMD)、電気泳動装置等にも適用可能である。
本発明は、上述した実施形態に限られるものではなく、特許請求の範囲及び明細書全体から読み取れる発明の要旨或いは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う電気光学装置、及び該電気光学装置を備えた電子機器もまた本発明の技術的範囲に含まれるものである。
2…第1容量電極、5…第2容量電極、6…データ線、7…容量絶縁膜、7a…第1層、7b…第2層、7c…第3層、7d…第4層、7e…第5層、9…画素電極、10…TFTアレイ基板、10a…画像表示領域、11…走査線、20…対向基板、30…TFT、50…液晶層、200…異層膜

Claims (8)

  1. 画素毎に設けられたトランジスタと、
    前記トランジスタに対応して設けられた画素電極と、
    前記画素電極に電気的に接続されており、第1容量電極、前記第1容量電極に上層側から対向配置された第2容量電極、及び前記第1容量電極及び前記第2容量電極間に形成された容量絶縁膜からなる蓄積容量と
    を備え、
    前記容量絶縁膜は、
    酸化ハフニウムを含む第1層と、
    前記第1層の上層に形成されており、アルミナを含む第2層と、
    前記第1層の下層に形成されており、アルミナを含む第3層と、
    前記第2層の上層に形成されており、酸化ハフニウムを含む第4層と
    を有することを特徴とする電気光学装置。
  2. 前記容量絶縁膜は、前記第3層の下層に形成されており、酸化ハフニウムを含む第5層を有することを特徴とする請求項1に記載の電気光学装置。
  3. 前記第2容量電極は、チタンナイトライドを含んでいることを特徴とする請求項1又は2に記載の電気光学装置。
  4. 前記第2容量電極は、アルミニウムを含んでいることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の電気光学装置。
  5. 画素毎に設けられたトランジスタと、
    前記トランジスタに対応して設けられた画素電極と、
    前記画素電極に電気的に接続されており、第1容量電極、前記第1容量電極に上層側から対向配置された第2容量電極、及び前記第1容量電極及び前記第2容量電極間に形成された容量絶縁膜からなる蓄積容量と
    を備え、
    前記容量絶縁膜は、
    酸化ハフニウムを含む第1層と、
    前記第1層の上層に形成されており、アルミナを含む第2層と、
    前記第1層の下層に形成されており、アルミナを含む第3層と、
    前記第3層の下層に形成されており、酸化ハフニウムを含む第4層と
    を有することを特徴とする電気光学装置。
  6. 前記第1容量電極は、チタンナイトライドを含んでいることを特徴とする請求項55に記載の電気光学装置。
  7. 前記第1層は、前記第2層及び前記第3層より薄く形成されていることを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の電気光学装置。
  8. 請求項1から7のいずれか一項に記載の電気光学装置を具備してなることを特徴とする電子機器。
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