JP2011158501A - 着色組成物、カラーフィルタ及びカラー液晶表示素子 - Google Patents
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Abstract
Description
さらに本発明の目的は、上記着色組成物から形成された着色層を備えてなるカラーフィルタ、及び当該カラーフィルタを具備するカラー液晶表示素子を提供することにある。
したがって、本発明の着色組成物は、カラー液晶表示素子用カラーフィルタ、固体撮像素子の色分解用カラーフィルタ、有機EL表示素子用カラーフィルタ、電子ペーパー用カラーフィルタを始めとする各種のカラーフィルタの作製に極めて好適に使用することができる。
着色組成物
以下、本発明の着色組成物の構成成分について説明する。
本発明における(A)着色剤としては着色性を有すれば特に限定されるものではなく、カラーフィルタ等の用途に応じて色彩や材質を適宜選択することができる。具体的には、着色剤として、顔料、染料及び天然色素の何れをも使用することができるが、カラーフィルタには耐熱性が求められることから、有機顔料、無機顔料が好ましい。
C.I.ピグメントブルー15、C.I.ピグメントブルー15:3、C.I.ピグメントブルー15:4、C.I.ピグメントブルー15:6、C.I.ピグメントブルー60、C.I.ピグメントブルー80;
C.I.ピグメントブラウン23、C.I.ピグメントブラウン25;
C.I.ピグメントブラック1、C.I.ピグメントブラック7。
本発明においては、(A)着色剤を単独で又は2種以上を混合して使用することができる。
一方、本発明の着色組成物をブラックマトリックスの形成に用いる場合、ブラックマトリックスには遮光性が要求されることから、(A)着色剤としては有機顔料又はカーボンブラックが好ましく用いられる。
本発明の着色組成物は、分散剤として、アミン価(単位mgKOH/g。以下同様。)が5以上である分散剤(以下、「特定分散剤」ということがある。)を含有するものである。微粒化された着色剤を安定に分散するという意味においては、特定分散剤のアミン価は、10以上であることが好ましく、70以上であることがさらに好ましい。一方、特定分散剤のアミン価が200を超えると、着色組成物のアルカリ現像性が著しく低下するおそれがあり、特定分散剤のアミン価は、150以下であることが好ましい。本発明の着色組成物は、分散剤のアミン価が高くなっても、優れたアルカリ現像性を有する。
また、特定分散剤の酸価(単位mgKOH/g。以下同様。)は、微粒化された着色剤を安定に分散するという意味においては、低いことが好ましく、0であることがさらに好ましい。本発明の着色組成物は、分散剤の酸価が0であっても、優れたアルカリ現像性を有する。
ここで、アミン価とは、分散剤固形分1gを中和するのに必要なHClに当量のKOHのmg数を表す。また酸価とは、分散剤固形分1gを中和するのに必要なKOHのmg数を表す。
特定分散剤は、単独で又は2種以上を混合して使用することができる。
本発明の着色組成物は、(C)バインダー樹脂として、上記式(1)で表される繰り返し単位(以下、「繰り返し単位(c)」ということがある。)を有する重合体(以下、「重合体(C)」ということがある。)を含有するものである。本発明の着色組成物は、重合体(C)を含有することにより、優れたアルカリ現像性を有する。繰り返し単位(c)は、従来使用されてきた(メタ)アクリル酸系単量体に由来する繰り返し単位より酸性度が高く、また、ベンゼン環のパイ電子の効果により着色剤表面への吸着作用を有するためと考えられる。
繰り返し単位(c)を与える単量体は、単独で又は2種以上を混合して使用することができる。
また、上記脂環式炭化水素基を有するエチレン性不飽和単量体としては、例えば、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−8−イル(メタ)アクリレート、トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−8−イルオキシエチル(メタ)アクリレート、アダマンチル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレート、デカヒドロ−2−ナフチル(メタ)アクリレート、ペンタシクロペンタデカニル(メタ)アクリレート、トリシクロペンテニル(メタ)アクリレート、シクロヘキシルビニルエーテル、イソボルニルビニルエーテル、トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−8−イルビニルエーテル、ペンタシクロペンタデカニルビニルエーテル等を挙げることができる。
また、上記(メタ)アクリル酸エステルとしては、メチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、アリル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、グリセロールモノ(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシフェニル(メタ)アクリレート、パラクミルフェノールのエチレンオキサイド変性(メタ)アクリレート等を挙げることができる。
また、上記不飽和カルボン酸としては、(メタ)アクリル酸、マレイン酸、こはく酸モノ〔2−(メタ)アクリロイロキシエチル〕、ω−カルボキシポリカプロラクトンモノ(メタ)アクリレート等を挙げることができる。
また、上記不飽和ジカルボン酸の無水物としては、無水マレイン酸等を挙げることができる。
他の繰り返し単位を与える単量体は、単独で又は2種以上を混合して使用することができる。
また、重合体(C)のMwと、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC、溶出溶媒:テトラヒドロフラン)で測定したポリスチレン換算数平均分子量(以下、「Mn」ということがある。)の比(Mw/Mn)は、好ましくは1.0〜5.0、より好ましくは1.0〜3.0である。
本発明において(D)多官能性単量体とは、2個以上の重合可能な基を有する化合物をいう。重合可能な基としては、例えば、エチレン性不飽和基、オキシラニル基、オキセタニル基、N−アルコキシメチルアミノ基等を挙げることができる。本発明において、(D)多官能性単量体としては、2個以上の(メタ)アクリロイル基を有する化合物、又は2個以上のN−アルコキシメチルアミノ基を有する化合物が好ましい。
本発明において、(D)多官能性単量体は、単独で又は2種以上を混合して使用することができる。
本発明の着色組成物には、光重合開始剤を含有せしめることにより、着色組成物に感放射線性を付与することもできる。ここでいう「放射線」は、可視光線、紫外線、遠紫外線、電子線、X線等を含むものを意味する。
本発明に用いる(E)光重合開始剤は、可視光線、紫外線、遠紫外線、電子線、X線等の放射線の露光により、上記(C)多官能性単量体の重合を開始しうる活性種を発生する化合物である。
このような光重合開始剤としては、例えば、チオキサントン系化合物、アセトフェノン系化合物、ビイミダゾール系化合物、トリアジン系化合物、O−アシルオキシム系化合物、オニウム塩系化合物、ベンゾイン系化合物、ベンゾフェノン系化合物、α−ジケトン系化合物、多核キノン系化合物、ジアゾ系化合物、イミドスルホナート系化合物等を挙げることができる。
本発明の着色組成物は、必要に応じて、種々の添加剤を含有することもできる。
添加剤としては、例えば、ガラス、アルミナ等の充填剤;ポリビニルアルコール、ポリ(フロオロアルキルアクリレート)類等の高分子化合物;ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(2−メトキシエトキシ)シラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3−クロロプロピルメチルジメトキシシラン、3−クロロプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロイロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン等の密着促進剤;2,2−チオビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,6−ジ−t−ブチルフェノール等の酸化防止剤;2−(3−t−ブチル−5−メチル−2−ヒドロキシフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、アルコキシベンゾフェノン類等の紫外線吸収剤;ポリアクリル酸ナトリウム等の凝集防止剤;マロン酸、アジピン酸、イタコン酸、シトラコン酸、フマル酸、メサコン酸、2−アミノエタノール、3−アミノ−1−プロパノール、5−アミノ−1−ペンタノール、3−アミノ−1,2−プロパンジオール、2−アミノ−1,3−プロパンジオール、4−アミノ−1,2−ブタンジオール等の残渣改善剤;こはく酸モノ〔2−(メタ)アクリロイロキシエチル〕、フタル酸モノ〔2−(メタ)アクリロイロキシエチル〕、ω−カルボキシポリカプロラクトンモノ(メタ)アクリレート等の現像性改善剤等を挙げることができる。
本発明の着色組成物は、上記(A)〜(D)成分、及び任意的に加えられる他の成分を含有するものであるが、通常、溶媒を配合して液状組成物として調製される。
上記溶媒としては、着色組成物を構成する(A)〜(D)成分や他の成分を分散又は溶解し、かつこれらの成分と反応せず、適度の揮発性を有するものである限り、適宜に選択して使用することができる。
エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、エチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、ジエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、プロピレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、トリプロピレングリコールモノエチルエーテル等の(ポリ)アルキレングリコールモノアルキルエーテル類;
ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、テトラヒドロフラン等の他のエーテル類;
メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、2−ヘプタノン、3−ヘプタノン等のケトン類;
乳酸メチル、乳酸エチル等の乳酸アルキルエステル類;
2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、エトキシ酢酸エチル、ヒドロキシ酢酸エチル、2−ヒドロキシ−3−メチルブタン酸メチル、3−メチル−3−メトキシブチルプロピオネート、酢酸エチル、酢酸n−プロピル、酢酸i−プロピル、酢酸n−ブチル、酢酸i−ブチル、ぎ酸n−アミル、酢酸i−アミル、プロピオン酸n−ブチル、酪酸エチル、酪酸n−プロピル、酪酸i−プロピル、酪酸n−ブチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、ピルビン酸n−プロピル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、2−オキソブタン酸エチル等の他のエステル類;
トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類;
N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン等のアミド又はラクタム類
等を挙げることができる。
上記溶媒は、単独で又は2種以上を混合して使用することができる。
上記高沸点溶媒は、単独で又は2種以上を混合して使用することができる。
本発明のカラーフィルタは、本発明の着色組成物から形成された着色層を備えるものである。
カラーフィルタを製造する方法としては、第一に次の方法が挙げられる。まず、基板の表面上に、必要に応じて、画素を形成する部分を区画するように遮光層(ブラックマトリックス)を形成する。次いで、この基板上に、例えば、赤色の着色剤が分散された本発明の着色感放射線性組成物の液状組成物を塗布したのち、プレベークを行って溶剤を蒸発させ、塗膜を形成する。次いで、この塗膜にフォトマスクを介して露光したのち、アルカリ現像液を用いて現像して、塗膜の未露光部を溶解除去する。その後、ポストベークすることにより、赤色の画素パターンが所定の配列で配置された画素アレイを形成する。
次いで、緑色又は青色の着色剤が分散された各着色感放射線性組成物の液状組成物を用い、上記と同様にして、各液状組成物の塗布、プレベーク、露光、現像及びポストベークを行って、緑色の画素アレイ及び青色の画素アレイを同一基板上に順次形成する。これにより、赤色、緑色及び青色の三原色の画素アレイが基板上に配置されたカラーフィルタが得られる。但し、本発明においては、各色の画素を形成する順序は、上記のものに限定されない。
また、これらの基板には、所望により、シランカップリング剤等による薬品処理、プラズマ処理、イオンプレーティング、スパッタリング、気相反応法、真空蒸着等の適宜の前処理を施しておくこともできる。
着色感放射線性組成物の液状組成物を基板に塗布する際には、スプレー法、ロールコート法、回転塗布法(スピンコート法)、スリットダイ塗布法、バー塗布法等の適宜の塗布法を採用することができるが、特に、スピンコート法、スリットダイ塗布法を採用することが好ましい。
プレベークは、通常、減圧乾燥と加熱乾燥を組み合わせて行われる。減圧乾燥は、通常50〜200Paに到達するまで行う。また、加熱乾燥の条件は、通常70〜110℃で1〜10分程度である。
塗布厚さは、乾燥後の膜厚として、通常0.6〜8.0μm、好ましくは1.2〜5.0μmである。
放射線の露光量は、一般的には10〜10,000J/m2が好ましい。
また、上記アルカリ現像液としては、例えば、炭酸ナトリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド、コリン、1,8−ジアザビシクロ−[5.4.0]−7−ウンデセン、1,5−ジアザビシクロ−[4.3.0]−5−ノネン等の水溶液が好ましい。
上記アルカリ現像液には、例えばメタノール、エタノール等の水溶性有機溶剤や界面活性剤等を適量添加することもできる。なお、アルカリ現像後は、通常、水洗する。
現像処理法としては、シャワー現像法、スプレー現像法、ディップ(浸漬)現像法、パドル(液盛り)現像法等を適用することができる。現像条件は、常温で5〜300秒が好ましい。
ポストベークの条件は、通常180〜280℃で10〜60分程度である。
このようにして形成された画素の膜厚は、通常0.5〜5.0μm、好ましくは1.0〜3.0μmである。
次いで、緑色または青色の着色剤が分散された各着色組成物の液状組成物を用い、上記と同様にして、緑色の画素パターンおよび青色の画素パターンを同一基板上に順次形成する。これにより、赤色、緑色および青色の三原色の画素パターンが基板上に配置されたカラーフィルタが得られる。但し、本発明においては、各色の画素を形成する順序は、上記のものに限定されない。
なお、上記隔壁は、遮光機能のみならず、区画内に吐出された各色の着色組成物が混色しないための機能も果たしているため、上記した第一の方法で使用されるブラックマトリックスに比べ、膜厚が厚い。したがって、隔壁は、通常、黒色感放射線性組成物を用いて形成される。
このようにして得られる本発明のカラーフィルタは、諸特性に優れるため、カラー液晶表素子、カラー撮像管素子、カラーセンサー、有機EL表示素子、電子ペーパー等に極めて有用である。
本発明のカラー液晶表示素子は、本発明のカラーフィルタを具備するものである。
本発明のカラー液晶表示素子は、適宜の構造をとることができる。例えば、カラーフィルタを、薄膜トランジスター(TFT)が配置された駆動用基板とは別の基板上に形成して、駆動用基板とカラーフィルタを形成した基板とが、液晶層を介して対向した構造をとることができ、さらに薄膜トランジスター(TFT)が配置された駆動用基板の表面上にカラーフィルタを形成した基板と、ITO(錫をドープした酸化インジュウム)電極を形成した基板とが、液晶層を介して対向した構造をとることもできる。後者の構造は、開口率を格段に向上させることができ、明るく高精細な液晶表示素子が得られるという利点を有する。
b−1:アジスパーPB−881(アミン価=17、酸価=17%、味の素ファインテクノ(株)製)
b−2:Disperbyk−2000(アミン価=10、酸価=0、ビックケミー(BYK)社製)
b−3:BYK−LPN21116(アミン価=73、酸価=0、ビックケミー(BYK)社製)
b−4:BYK−LPN6919(アミン価=120、酸価=0、ビックケミー(BYK)社製)
b−5:BYK−LPN21324(アミン価=0、酸価=0、ビックケミー(BYK)社製)
調製例1
(A)着色剤としてC.I.ピグメントレッド254/C.I.ピグメントレッド177/C.I.ピグメントイエロー150=50/35/15(質量比)混合物13質量部、分散剤(b−1)4質量部(不揮発成分=100質量%)、溶媒としてプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート83質量部を、ビーズミルにより12時間混合・分散して、着色剤分散液(A−1)を調製した。
(A)着色剤としてC.I.ピグメントレッド254/C.I.ピグメントレッド177/C.I.ピグメントイエロー150=50/35/15(質量比)混合物13質量部、分散剤(b−2)溶液10質量部(不揮発成分=40質量%)、溶剤としてプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート77質量部を、ビーズミルにより12時間混合・分散して、着色剤(A−2)を調整した。
(A)着色剤としてC.I.ピグメントレッド254/C.I.ピグメントレッド177/C.I.ピグメントイエロー150=50/35/15(質量比)混合物13質量部、分散剤(b−3)溶液10質量部(不揮発成分=40質量%)、溶剤としてプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート77質量部を、ビーズミルにより12時間混合・分散して、着色剤(A−3)を調整した。
(A)着色剤としてC.I.ピグメントレッド254/C.I.ピグメントレッド177/C.I.ピグメントイエロー150=50/35/15(質量比)混合物13質量部、分散剤(b−4)溶液6.5質量部(不揮発成分=60質量%)、溶剤としてプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート80.5質量部を、ビーズミルにより12時間混合・分散して、着色剤(A−4)を調整した。
(A)着色剤としてC.I.ピグメントレッド254/C.I.ピグメントレッド177/C.I.ピグメントイエロー150=50/35/15(質量比)混合物13質量部、分散剤(b−5)溶液10質量部(不揮発成分=40質量%)、溶剤としてプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート77質量部を、ビーズミルにより12時間混合・分散して、着色剤(A−5)を調整した。
合成例1
冷却管、攪拌機を備えたフラスコに、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート136質量部を仕込み、窒素ガスを注入しながら80℃に加温した。同温度で、p−ビニル安息香酸50質量部、N−フェニルマレイミド12質量部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート20質量部及び2−エチルヘキシルメタクリレート18質量部をプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート40質量部に溶解させた溶液と、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)6質量部をプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート24質量部に溶解させた溶液を、同時に2時間かけて滴下した。その後、反応溶液の温度を100℃に上昇させ、この温度を1時間保持して重合することにより、バインダー樹脂溶液(固形分濃度=32質量%)を得た。得られたバインダー樹脂は、Mw=15,700、Mn=8,400であった。このバインダー樹脂を「バインダー樹脂(C−1)」とする。
冷却管、攪拌機を備えたフラスコに、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート136質量部を仕込み、窒素ガスを注入しながら80℃に加温した。同温度で、p−ビニル安息香酸25質量部、メタクリル酸15質量部、N−フェニルマレイミド12質量部、3−〔(メタ)アクリロイルオキシメチル〕−3−エチルオキセタン15質量部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート15質量部及び2−エチルヘキシルメタクリレート18質量部をプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート40質量部に溶解させた溶液と、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)6質量部をプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート24質量部に溶解させた溶液を、同時に2時間かけて滴下した。その後、反応溶液の温度を100℃に上昇させ、この温度を1時間保持して重合することにより、バインダー樹脂溶液(固形分濃度=32質量%)を得た。得られたバインダー樹脂は、Mw=13,300、Mn=7,100であった。このバインダー樹脂を「バインダー樹脂(C−2)」とする。
冷却管、攪拌機を備えたフラスコに、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート136質量部を仕込み、窒素ガスを注入しながら80℃に加温した。同温度で、p−ビニル安息香酸40質量部、パラクミルフェノールのエチレンオキサイド変性アクリレート(東亞合成社製、商品名アロニックスM−110)20質量部、n−ブチルメタクリレート20質量部及び2−ヒドロキシエチルメタクリレート20質量部をプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート40質量部に溶解させた溶液と、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)6質量部をプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート24質量部に溶解させた溶液を、同時に2時間かけて滴下した。その後、反応溶液の温度を100℃に上昇させ、この温度を1時間保持して重合することにより、バインダー樹脂溶液(固形分濃度=32質量%)を得た。得られたバインダー樹脂は、Mw=14,500、Mn=7,800であった。このバインダー樹脂を「バインダー樹脂(C−3)」とする。
冷却管、攪拌機を備えたフラスコに、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート136質量部を仕込み、窒素ガスを注入しながら80℃に加温した。同温度で、p−ビニル安息香酸30質量部、トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−8−イルメタクリレート20質量部、N−フェニルマレイミド12質量部、2−エチルヘキシルメタクリレート18質量部及び2−ヒドロキシエチルメタクリレート20質量部をプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート40質量部に溶解させた溶液と、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)6質量部をプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート24質量部に溶解させた溶液を、同時に2時間かけて滴下した。その後、反応溶液の温度を100℃に上昇させ、この温度を1時間保持して重合することにより、バインダー樹脂溶液(固形分濃度=32質量%)を得た。得られたバインダー樹脂は、Mw=13,500、Mn=7,200であった。このバインダー樹脂を「バインダー樹脂(C−4)」とする。
上記合成例3で得られたバインダー樹脂(B−3)を含む溶液200質量部、グリシジルメタクリレート6.6質量部、重合禁止剤として4−メトキシフェノール0.05質量部及び触媒としてテトラブチルアンモニウムブロマイド0.64質量部をフラスコに仕込み、100℃の温度で10時間反応させた。得られた反応液をイオン交換水で4回水洗し、減圧濃縮を行うことにより、バインダー樹脂溶液(固形分濃度=32質量%)を得た。得られたバインダー樹脂は、Mw=13,700、Mn=7,300であった。このバインダー樹脂を「バインダー樹脂(C−5)」とする。
冷却管、攪拌機を備えたフラスコに、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート136質量部を仕込み、窒素ガスを注入しながら80℃に加温した。同温度で、メタクリル酸20質量部、スチレン10質量部、N−フェニルマレイミド12質量部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート20質量部及び2−エチルヘキシルメタクリレート38質量部をプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート40質量部に溶解させた溶液と、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)6質量部をプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート24質量部に溶解させた溶液を、同時に2時間かけて滴下した。その後、反応溶液の温度を100℃に上昇させ、この温度を1時間保持して重合することにより、バインダー樹脂溶液(固形分濃度=32質量%)を得た。得られたバインダー樹脂は、Mw=12,200、Mn=6,500であった。このバインダー樹脂を「バインダー樹脂(c−1)」とする。
冷却管、攪拌機を備えたフラスコに、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート136質量部を仕込み、窒素ガスを注入しながら80℃に加温した。同温度で、メタクリル酸30質量部、スチレン10質量部、N−フェニルマレイミド12質量部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート10質量部及び2−エチルヘキシルメタクリレート38質量部をプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート40質量部に溶解させた溶液と、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)6質量部をプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート24質量部に溶解させた溶液を、同時に2時間かけて滴下した。その後、反応溶液の温度を100℃に上昇させ、この温度を1時間保持して重合することにより、バインダー樹脂溶液(固形分濃度=32質量%)を得た。得られたバインダー樹脂は、Mw=12,900、Mn=6,900であった。このバインダー樹脂を「バインダー樹脂(c−2)」とする。
着色感放射線性組成物の調製
着色剤分散液(A−1)100質量部、(C)バインダー樹脂としてバインダー樹脂(C−1)29質量部(固形分濃度=32質量%)、(D)多官能性単量体としてジペンタエリスリトールヘキサアクリレート13.9質量部、フッ素系界面活性剤0.1質量部、(E)光重合開始剤として2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)ブタン−1−オン1.5質量部と2−メチル−1−〔4−(メチルチオ)フェニル〕−2−モルフォリノプロパン−1−オン1.5重量部、及び溶媒としてプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを混合して、固形分濃度25%の液状組成物(S−1)を調製した。
液状組成物(S−1)について、下記の手順にしたがって、評価を行った。評価結果を表1に示す。
液状組成物(S−1)を、ガラス基板上に、スピンコーターを用いて塗布した後、80℃のホットプレートで3分間プレベークを行って塗膜を形成した。スピンコーターの回転数を変えて同様の操作により、膜厚の異なる3枚の塗膜を形成した。
次いで、これらの基板を室温に冷却したのち、高圧水銀ランプを用い、各塗膜に365nm、405nm及び436nmの各波長を含む放射線を2,000J/m2の露光量で露光した。その後、これらの基板に対して、23℃の0.04質量%水酸化カリウム水溶液からなる現像液を現像圧1kgf/cm2(ノズル径1mm)で吐出することにより、90秒間シャワー現像を行った。その後、この基板を超純水で洗浄し、風乾した後、更に220℃のクリーンオーブン内で30分間ポストベークを行って、硬化膜を形成した。
得られた3枚の硬化膜について、カラーアナライザー(大塚電子(株)製MCPD2000)を用い、C光源、2度視野にて、CIE表色系における色度座標値(x,y)を測定した。
次いで、硬化膜が形成された基板を2枚の偏向板で挟み、背面側から蛍光灯(波長範囲380〜780nm)で照射しつつ前面側の偏向板を回転させ、輝度計LS−100(ミノルタ(株)製)により透過する光強度の最大値と最小値を測定した。そして、各々の硬化膜について、最大値を最小値で除した値をコントラスト比とした。測定結果より、色度座標値x=0.660でのコントラスト比を求めた。
液状組成物(S−1)の調製直後の粘度を、E型粘度計(東京計器製)を用いて測定した。また、液状組成物(S−1)を遮光ガラス容器に充填し、密閉状態で23℃にて14日間静置した後、E型粘度計(東京計器製)を用いて再度粘度を測定した。そして、調製直後の粘度に対する14日間保存後の粘度の増加率を算出し、増加率が5%未満の場合を「A」、5%以上10%未満の場合を「B」、10%以上の場合を「C」として評価した。
液状組成物(S−1)を、ガラス基板上に、スピンコーターを用いて塗布した後、100℃のホットプレートで2分間プレベークを行って、膜厚2.7μmの塗膜を形成した。次いで、この基板を室温に冷却したのち、基板上の塗膜に、高圧水銀ランプを用い、各塗膜に365nm、405nm及び436nmの各波長を含む放射線を、フォトマスクを介して、400J/m2の露光量で露光した。その後、基板上の塗膜に、23℃の0.04重量%水酸化カリウム水溶液を1.0kgf/cm2の現像圧(ノズル径1mm)で吐出することによりシャワー現像を行った。この際、未露光部の塗膜が完全に剥離するまでの時間(抜け時間)を測定した。そして、抜け時間が60秒未満の場合を「A」、60秒以上120秒未満の場合を「B」、120秒以上の場合を「C」として評価した。この時間が短いほど、現像速度が速く、カラーフィルタ製造のタクトタイムを短縮できるという利点がある。
液状組成物(S−1)を、ガラス基板上に、スピンコーターを用いて塗布した後、100℃のホットプレートで2分間プレベークを行って、膜厚2.7μmの塗膜を形成した。次いで、この基板を室温に冷却したのち、基板上の塗膜に、高圧水銀ランプを用い、各塗膜に365nm、405nm及び436nmの各波長を含む放射線を、フォトマスクを介して、400J/m2の露光量で露光した。その後、基板上の塗膜に、23℃の0.04重量%水酸化カリウム水溶液を1.0kgf/cm2の現像圧(ノズル径1mm)で吐出することによりシャワー現像を行った。現像時間は、上記抜け時間+30秒とした。次いで、超純水を1.5kgf/cm2 のリンス圧(ノズル径1mm)で60秒間吐出することによりリンス処理を行い、更に220℃で30分間ポストベークを行って、基板上に90μmのストライプ状画素パターンを形成した。得られたストライプ状画素パターンを光学顕微鏡(拡大倍率200倍)により観察し、パターンエッジの欠けの有無を観察した。そして、一視野内に確認されるパターンエッジの欠けの個数が10個未満の場合を「A」、10個以上30個未満の場合を「B」、30個以上の場合を「C」として評価した。
液状組成物の着色剤分散液及び(C)バインダー樹脂成分の種類を表1に示すとおりとした以外は実施例1と同様にして、液状組成物(S−2)〜(S−13)を調製した。
次いで、液状組成物(S−1)に代えてそれぞれ液状組成物(S−2)〜(S−13)を用いた以外は、実施例1と同様にして評価を行った。結果を表1に示す。
Claims (5)
- 前記式(1)で表される繰り返し単位が、p−ビニル安息香酸に由来する繰り返し単位である、請求項1に記載の着色組成物。
- 更に(E)光重合開始剤を含有する請求項1又は2に記載の着色組成物。
- 請求項1〜3のいずれか1項に記載の着色組成物を用いて形成された着色層を備えてなるカラーフィルタ。
- 請求項4に記載のカラーフィルタを具備するカラー液晶表示素子。
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