JP2011157519A - 自動車内装部品用樹脂組成物及びその用途 - Google Patents

自動車内装部品用樹脂組成物及びその用途 Download PDF

Info

Publication number
JP2011157519A
JP2011157519A JP2010022000A JP2010022000A JP2011157519A JP 2011157519 A JP2011157519 A JP 2011157519A JP 2010022000 A JP2010022000 A JP 2010022000A JP 2010022000 A JP2010022000 A JP 2010022000A JP 2011157519 A JP2011157519 A JP 2011157519A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
parts
mass
resin composition
maleic acid
modified ethylene
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2010022000A
Other languages
English (en)
Inventor
Yuji Shintaku
裕二 新宅
Yoshifumi Kichise
良文 吉瀬
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP2010022000A priority Critical patent/JP2011157519A/ja
Publication of JP2011157519A publication Critical patent/JP2011157519A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

【課題】低温下での耐衝撃性、並びに引張弾性率、耐熱性及び耐衝撃性のバランスに優れた樹脂組成物を提供する。
【解決手段】ブロックポリプロピレン(A)20〜79質量部、ポリアミド11(B)5〜40質量部、マレイン酸変性エチレン/プロピレン共重合体又はマレイン酸変性エチレン/オクテン共重合体(C)5〜30質量部及びタルク(D)11〜40質量部(但し、(A)+(B)+(C)+(D)は100質量部である)を含有する樹脂組成物。
【選択図】図4

Description

本発明は、低温下での耐衝撃性、並びに引張弾性率、耐熱性及び耐衝撃性のバランスに優れた樹脂組成物、及びそれから形成される樹脂成形物、特に自動車内装部品に関する。
ポリプロピレン樹脂組成物は自動車部品、機械部品、電気部品など種々の分野で利用されており、好適な性能に応じて種々の添加物が配合されている。
特許文献1には、結晶性プロピレンブロック共重合体に、特定のプロピレン単独重合体と特定のエチレン・1−ブテンランダム共重合体と特定のタルクと特定の耐光安定剤とを含有してなる自動車内装用ポリプロピレン樹脂組成物が提案されている。ここでは、成形品とした際に、剛性、耐衝撃強度などの機械物性、及びフローマーク、ウエルドなどの外観不良が改善されることが記載されている。
特許文献2には、アイソタクチック・ポリプロピレン、ポリアミド及びグラフト官能化プロピレン・ベース・エラストマーを含む熱可塑性組成物が開示されている(請求項1)。ここでは、特に比較的低いスティフネスを持つ組成に対して、スティフネスを実質的に減少させずに、衝撃強度を顕著に改良することが可能であることが記載されている。
特許文献3には、ポリアミド、マレイン酸変性ポリプロピレンを含有してなるオレフィン系熱可塑性エラストマー組成物が開示されている(請求項3)。ここでは、耐摩耗性及び他の要求特性を低下させずに、軽量化及び低ハロゲン化を実現できることが記載されている。
特許文献4には、ポリプロピレン樹脂、マレイン酸変性エチレン―ブテン共重合体ゴム、タルクを含有してなる複合材料組成物が開示されている(請求項4)。ここでは、当該組成物が高い剛性を確保しつつ、十分な衝撃強度も有することが記載されている。
しかしながら、上記材料系においては低温下での耐衝撃性が不十分であった。これは、主組成であるプロピレンが低温において分子運動性が低いために、低温下での塑性変形性に乏しく、常温では起こる塑性変形に伴う破壊エネルギーの吸収が低温下ではほとんど起こらないためと考えられる。
特開2004−323545号公報 特開2007−508426号公報 特開2002−201317号公報 特開2009−07465号公報
本発明は、上記問題点に鑑み、低温下での耐衝撃性を改良し、かつ引張弾性率、耐熱性及び耐衝撃性のバランスに優れた樹脂組成物、及びそれから形成される樹脂成形物を提供することを課題とする。
(1)ブロックポリプロピレン(A)20〜79質量部、ポリアミド11(B)5〜40質量部、マレイン酸変性エチレン/プロピレン共重合体又はマレイン酸変性エチレン/オクテン共重合体(C)5〜30質量部及びタルク(D)11〜40質量部(但し、(A)+(B)+(C)+(D)は100質量部である)を含有する樹脂組成物。
(2)上記(1)に記載の樹脂組成物をスラッシュ成形法、押出し成形法又は射出成形法を用いて成形してなる樹脂成形物。
(3)自動車内装部品である、上記(2)に記載の樹脂成形物。
(4)自動車内装部品がインストルメントパネル、ピラー、コンソールボックス、ドアトリム、天井、ハンドル、コンソールボックス、シート又はシートノブである、上記(3)に記載の樹脂成形物。
本発明の樹脂組成物は、低温下での耐衝撃性、並びに引張弾性率、耐熱性及び耐衝撃性のバランスに優れる。
図1は、実施例1、2及び比較例1〜6の引張弾性率についてまとめたグラフである。 図2は、実施例1、2及び比較例1〜6の耐熱性についてまとめたグラフである。 図3は、実施例1、2及び比較例1〜6の耐衝撃性(23℃)についてまとめたグラフである。 図3は、実施例1、2及び比較例1〜6の耐衝撃性(−30℃)についてまとめたグラフである。 図4は、実施例1、2及び比較例1〜6の高速面衝撃についてまとめたグラフである。
本発明の樹脂組成物は、ブロックポリプロピレン(A)20〜79質量部、ポリアミド11(B)5〜40質量部、マレイン酸変性エチレン/プロピレン共重合体又はマレイン酸変性エチレン/オクテン共重合体(C)5〜30質量部及びタルク(D)11〜40質量部(但し、(A)+(B)+(C)+(D)は100質量部である)を含有することを特徴とする。本発明の樹脂組成物は、ブロックポリプロピレン(A)中でのポリアミド11(B)及びマレイン酸変性エチレン/プロピレン共重合体又はマレイン酸変性エチレン/オクテン共重合体(C)の分散性が向上した微細構造を有するため、低温下での耐衝撃性に優れ、また引張弾性率、耐熱性及び耐衝撃性のバランスに優れる。
本発明の樹脂組成物に使用されるブロックポリプロピレン(A)としては、プロピレン・エチレンブロック共重合体が好ましい。プロピレン・エチレンブロック共重合体は、主としてプロピレン単独重合体部分とプロピレン・エチレン共重合体部分とからなる。プロピレン・エチレンブロック共重合体中のプロピレン単独重合体部分の量とプロピレン・エチレン共重合体部分の量は、ポリプロピレン単独重合体部分がマトリックス相となる範囲で選択する必要がある。プロピレン単独重合体部分の量は、好ましくは50〜99質量%、より好ましくは70〜97質量%、さらに好ましくは80〜95質量%であり、プロピレン・エチレン共重合体部分の量は、好ましくは1〜50質量%、より好ましくは3〜30質量%、さらに好ましくは5〜20質量%である。この共重合体部分の濃度は、赤外分光スペクトル法や13C−NMR法などの常法に従って測定される値である。
プロピレン・エチレン共重合体部分の量は、プロピレン単独重合体部分の重合量とプロピレン・エチレン共重合体部分の重合量の比率を重合時間などにより制御し、調整することができる。
上記プロピレン・エチレンブロック共重合体は、従来公知の任意の方法により重合することができるが、例えば気相重合法、塊状重合法、溶液重合法、スラリー重合法などを挙げることができ、1つの反応器でバッチ式に重合したり、複数の反応器を組み合わせて連続式に重合してもよい。具体的には、最初にプロピレンの単独重合により結晶性ポリプロピレン単独重合体部分を形成し、次に、プロピレンとエチレンとのランダム共重合によってプロピレン・エチレンランダム共重合体部分を形成して製造するのが好ましい。
重合触媒は、ハロゲン化チタンのようなチタン化合物、バナジウム化合物、アルキルアルミニウム−マグネシウム錯体、アルキルアルコキシアルミニウム−マグネシウム錯体のような有機アルミニウム−マグネシウム錯体や、アルキルアルミニウム或いはアルキルアルミニウムクロリドなどの有機金属化合物との組合せによるいわゆるチーグラー型触媒、もしくはWO−91/04257号公報などに示されるようなメタロセン系触媒が挙げられる。なお、メタロセン系触媒と称せられる触媒は、アルモキサンを含まなくてもよいが、好ましくはメタロセン化合物とアルモキサンとを組み合わせた触媒、いわゆるカミンスキー系触媒のことである。
エチレン以外のモノマーとしては、例えば1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、3−メチル−1−ペンテン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−ノネン、1−デセン、1−ドデセンなどのプロピレン以外のα−オレフィン;スチレン、ビニルシクロペンテン、ビニルシクロヘキサン、ビニルノルボルナンなどのビニル化合物;酢酸ビニルなどのビニルエステル;無水マレイン酸などの不飽和有機酸又はその誘導体;共役ジエン;ジシクロペンタジエン、1,4−ヘキサジエン、ジシクロオクタジエン、メチレンノルボルネン、5−エチリデン−2−ノルボルネンなどの非共役ポリエン類などが挙げられる。これらは2種以上共重合されていてもよい。
本発明の樹脂組成物に使用されるブロックポリプロピレン(A)としては、TOTAL PETROCHEMICALS社製のPPC9760などが挙げられる。
ブロックポリプロピレン(A)の配合量は、剛性の低下を抑制する観点から20質量部以上であることが必要であり、30質量部以上であることが好ましい(但し、(A)+(B)+(C)+(D)は100質量部である)。また、耐衝撃性の低下を抑制する観点から79質量部以下であることが必要であり70質量部以下であることが好ましい(但し、(A)+(B)+(C)+(D)は100質量部である)。
本発明の樹脂組成物に使用されるポリアミド11(B)は、石油由来であっても植物由来であってもよいが、植物由来(例えばひまし油由来)の重合体であるポリアミド11を使用することが、環境配慮の観点から望ましい。
本発明の樹脂組成物に使用されるポリアミド11(B)としては、アルケマ社製のリルサン(登録商標)BMN0などが挙げられる。
ポリアミド11(B)の配合量は、バイオマス樹脂比の向上の観点から、5質量部以上であることが必要であり、15質量部以上であることが好ましい(但し、(A)+(B)+(C)+(D)は100質量部である)。また、コスト抑制の観点から40質量部以下であることが必要であり、35質量部以下であることが好ましい(但し、(A)+(B)+(C)+(D)は100質量部である)。
本発明の樹脂組成物に使用されるマレイン酸変性エチレン/プロピレン共重合体(C)としては、ExxonMobil社製のExxelor(登録商標)VA1803などが挙げられる。本発明の樹脂組成物に使用されるマレイン酸変性エチレン/オクテン共重合体(C)としては、ExxonMobil社製のExxelor(登録商標)VA1840などが挙げられる。
マレイン酸変性エチレン/プロピレン共重合体又はマレイン酸変性エチレン/オクテン共重合体(C)の配合量は、自動車部品に必要とされる耐衝撃性の観点から5質量部以上であることが必要であり、7質量部以上であることが好ましい(但し、(A)+(B)+(C)+(D)は100質量部である)。また、自動車部品に必要とされる引張弾性率の観点から30質量部以下であることが必要であり、20質量部以下であることが好ましい(但し、(A)+(B)+(C)+(D)は100質量部である)。
本発明の樹脂組成物に使用されるタルク(D)の平均粒径は、好ましくは0.01〜10μmであり、さらに好ましくは0.01〜5μmである。
タルク(D)の配合量は、自動車部品に必要とされる引張弾性率及び耐熱性の観点から11質量部以上であることが必要であり、20質量部以上であることが好ましい(但し、(A)+(B)+(C)+(D)は100質量部である)。また、自動車部品に必要とされる耐衝撃性の観点から40質量部以下であることが必要であり、35質量部以下であることが好ましい(但し、(A)+(B)+(C)+(D)は100質量部である)。
また、本発明の樹脂組成物には、必要に応じて、ブロックポリプロピレン(A)、ポリアミド11(B)、マレイン酸変性エチレン/プロピレン共重合体又はマレイン酸変性エチレン/オクテン共重合体(C)及びタルク(D)以外に、本発明の効果を損なわない範囲で、その他の添加物を配合することができる。その他の添加物としては、例えば、公知慣用の顔料、無機充填剤、可塑剤、離型剤、有機充填剤、分散剤、紫外線吸収剤(光安定剤)、酸化防止剤、ブロッキング防止剤などが挙げられる。
上記添加剤の合計配合量は、本発明の樹脂組成物100質量部に対して、通常50質量部以下、好ましくは20質量部以下である。
本発明の樹脂組成物を製造する方法は、各成分を混合する工程を含む。混合に使用する混合装置としては、公知の粉体混合装置を使用でき、容器回転型混合機、固定容器型混合機、流体運動型混合機のいずれも使用できる。例えば固定容器型混合機としては高速流動型混合機、複軸パドル型混合機、高速剪断混合装置(ヘンシエルミキサー(登録商標)など)、低速混合装置(プラネタリーミキサーなど)や円錐型スクリュー混合機(ナウタミキサ(登録商標)など)を使ってドライブレンドする方法が知られている。これらの方法の中で、複軸パドル型混合機、低速混合装置(プラネタリーミキサーなど)、及び円錐型スクリュー混合機(ナウタミキサ(登録商標)など)を使用するのが好ましい。
本発明の樹脂組成物からなる樹脂成形物はスラッシュ成形法、押出し成形法又は射出成形法で成形することができる。
本発明の樹脂組成物は、自動車内装部品、例えばインストルメントパネル、ピラー、コンソールボックス、ドアトリム、天井、ハンドル、コンソールボックス、シート又はシートノブなどに好適に使用される。
以下、製造例、実施例により本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。以下において「部」は質量部、「%」は質量%を示す。
[実施例1]
ブロックポリプロピレン(A)[TOTAL PETROCHEMICALS社製、PPC9760]30部、ポリアミド11(B)[アルケマ社製、リルサン(登録商標)BMN0]30部、マレイン酸変性エチレン/オクテン共重合体(C)[ExxonMobil社製、Exxelor(登録商標)VA1840]10部及びタルク(D)30部をドライブレンドした後、二軸押出機を用いて溶融樹脂温度240℃、スクリュー回転数200rpmにて混練し樹脂組成物のペレットを得た。
[実施例2]
実施例1において、ブロックポリプロピレン(A)[TOTAL PETROCHEMICALS社製、PPC9760]30部の代わりにブロックポリプロピレン(A)[TOTAL PETROCHEMICALS社製、PPC9760]25部を使用し、マレイン酸変性エチレン/オクテン共重合体(C)[ExxonMobil社製、Exxelor(登録商標)VA1840]10部の代わりにマレイン酸変性エチレン/プロピレン共重合体(C)[ExxonMobil社製、Exxelor(登録商標)VA1803]15部を使用した以外は、実施例1と同様にして樹脂組成物のペレットを得た。
[比較例1]
実施例1において、ブロックポリプロピレン(A)[TOTAL PETROCHEMICALS社製、PPC9760]30部、ポリアミド11(B)[アルケマ社製、リルサン(登録商標)BMN0]30部、マレイン酸変性エチレン/オクテン共重合体(C)[ExxonMobil社製、Exxelor(登録商標)VA1840]10部及びタルク(D)30部の代わりに、ホモポリプロピレン(A’)[TOTAL PETROCHEMICALS社製、PPH9081]100部を使用した以外は、実施例1と同様にして樹脂組成物のペレットを得た。
[比較例2]
実施例1において、ブロックポリプロピレン(A)[TOTAL PETROCHEMICALS社製、PPC9760]30部、ポリアミド11(B)[アルケマ社製、リルサン(登録商標)BMN0]30部、マレイン酸変性エチレン/オクテン共重合体(C)[ExxonMobil社製、Exxelor(登録商標)VA1840]10部及びタルク(D)30部の代わりに、ブロックポリプロピレン(A)[TOTAL PETROCHEMICALS社製、PPC9760]100部を使用した以外は、実施例1と同様にして樹脂組成物のペレットを得た。
[比較例3]
実施例1において、ブロックポリプロピレン(A)[TOTAL PETROCHEMICALS社製、PPC9760]30部、ポリアミド11(B)[アルケマ社製、リルサン(登録商標)BMN0]30部、マレイン酸変性エチレン/オクテン共重合体(C)[ExxonMobil社製、Exxelor(登録商標)VA1840]10部及びタルク(D)30部の代わりに、ホモポリプロピレン(A’)[TOTAL PETROCHEMICALS社製、PPH9081]50部、ポリアミド11(B)[アルケマ社製、リルサン(登録商標)BMN0]30部及びマレイン酸変性エチレン/オクテン共重合体(C)[ExxonMobil社製、Exxelor(登録商標)VA1840]20部を使用した以外は、実施例1と同様にして樹脂組成物のペレットを得た。
[比較例4]
実施例1において、ブロックポリプロピレン(A)[TOTAL PETROCHEMICALS社製、PPC9760]30部、ポリアミド11(B)[アルケマ社製、リルサン(登録商標)BMN0]30部、マレイン酸変性エチレン/オクテン共重合体(C)[ExxonMobil社製、Exxelor(登録商標)VA1840]10部及びタルク(D)30部の代わりに、ホモポリプロピレン(A’)[TOTAL PETROCHEMICALS社製、PPH9081]40部、ポリアミド11(B)[アルケマ社製、リルサン(登録商標)BMN0]30部、マレイン酸変性エチレン/オクテン共重合体(C)[ExxonMobil社製、Exxelor(登録商標)VA1840]20部及びタルク(D)10部を使用した以外は、実施例1と同様にして樹脂組成物のペレットを得た。
[比較例5]
実施例1において、ブロックポリプロピレン(A)[TOTAL PETROCHEMICALS社製、PPC9760]30部、ポリアミド11(B)[アルケマ社製、リルサン(登録商標)BMN0]30部、マレイン酸変性エチレン/オクテン共重合体(C)[ExxonMobil社製、Exxelor(登録商標)VA1840]10部及びタルク(D)30部の代わりに、ホモポリプロピレン(A’)[TOTAL PETROCHEMICALS社製、PPH9081]30部、ポリアミド11(B)[アルケマ社製、リルサン(登録商標)BMN0]30部、マレイン酸変性エチレン/オクテン共重合体(C)[ExxonMobil社製、Exxelor(登録商標)VA1840]10部及びタルク(D)30部を使用した以外は、実施例1と同様にして樹脂組成物のペレットを得た。
[比較例6]
実施例1において、ブロックポリプロピレン(A)[TOTAL PETROCHEMICALS社製、PPC9760]30部、ポリアミド11(B)[アルケマ社製、リルサン(登録商標)BMN0]30部、マレイン酸変性エチレン/オクテン共重合体(C)[ExxonMobil社製、Exxelor(登録商標)VA1840]10部及びタルク(D)30部の代わりに、ホモポリプロピレン(A’)[TOTAL PETROCHEMICALS社製、PPH9081]50部、ポリアミド11(B)[アルケマ社製、リルサン(登録商標)BMN0]30部及びマレイン酸変性ポリプロピレン(C’)[アルケマ社製、OREVAC(登録商標)CA100]20部を使用した以外は、実施例1と同様にして樹脂組成物のペレットを得た。
実施例1、2及び比較例1〜6で得られたペレットから射出成型機を用いて物性測定用のダンベル試験片を作製した。また、同様に得られたペレットから射出成型機を用いて高速面衝撃測定用の60mm×60mm×2.0mmのプレートを作製した。物性試験は、引張弾性率、耐熱性、耐衝撃性及び耐衝撃性(高速面衝撃)について、以下に示す方法で行った。
<物性試験条件>
引張弾性率:ISO527−1、2に準じて測定した。
耐熱性(荷重たわみ温度:HDT):ISO75−1、2に準じて、荷重0.45MPaにて測定した。
耐衝撃性(ノッチ付きシャルピー):ISO179−1、2に準じて、測定雰囲気温度23℃及び−30℃で測定した(ノッチあり)。
耐衝撃性(高速面衝撃):先端が球状であるシャフトを、肉厚2.0mmのプレートに対して1m/secの速度で衝突させ、プレートを打ち抜くのに要した衝撃エネルギー値を測定した。この数値が高いものほど耐衝撃性に優れていることを示す。詳細の評価条件は次の通りである。
・測定器:島津試験機社製サーボパルサー
・測定雰囲気温度:23℃
・シャフトの先端形状:直径12.7mmの球状
図1は、実施例1、2及び比較例1〜6の引張弾性率についてまとめたグラフである。マレイン酸変性エチレン/オクテン共重合体又はマレイン酸変性エチレン/プロピレン共重合体(C)10部及びタルク(D)30部を使用した本発明の樹脂組成物(実施例1及び2)は、自動車内装部品に好適な1800MPaを超える引張弾性率を有することがわかる。
図2は、実施例1、2及び比較例1〜6の耐熱性についてまとめたグラフである。本発明の樹脂組成物(実施例1及び2)は、自動車内装部品に好適な95℃を超えるHDT(荷重たわみ温度)を有し、耐熱性に優れることがわかる。
図3は、実施例1、2及び比較例1〜6の耐衝撃性(23℃)についてまとめたグラフである。本発明の樹脂組成物(実施例1及び2)は、自動車内装部品に好適な10kJ/mを超えるシャルピーを有し、耐衝撃性に優れることがわかる。
図4は、実施例1、2及び比較例1〜6の耐衝撃性(−30℃)についてまとめたグラフである。本発明の樹脂組成物(実施例1及び2)は、自動車内装部品に好適な4kJ/mを超えるシャルピーを有し、低温下での耐衝撃性に優れることがわかる。
図5は、実施例1、2及び比較例1〜6の高速面衝撃についてまとめたグラフである。本発明の樹脂組成物(実施例1及び2)は、自動車内装部品に好適な8Jを超える衝撃エネルギー値を有し、耐衝撃性(高速面衝撃)に優れることがわかる。また、本発明の樹脂組成物(実施例1)のブロックポリプロピレン(A)の代わりにホモポリプロピレン(A’)を用いた樹脂組成物(比較例5)の衝撃エネルギー値は好適である8Jに満たないことがわかる。
以上より、本発明の樹脂組成物(実施例1及び2)は、低温下での耐衝撃性、並びに引張弾性率、耐熱性及び耐衝撃性のバランスに優れることがわかる。
本発明の樹脂組成物から成形される表皮は、自動車内装部品、例えばインストルメントパネル、ピラー、コンソールボックス、ドアトリム、天井、ハンドル、コンソールボックス、シート又はシートノブなどの表皮として好適に使用される。

Claims (4)

  1. ブロックポリプロピレン(A)20〜79質量部、ポリアミド11(B)5〜40質量部、マレイン酸変性エチレン/プロピレン共重合体又はマレイン酸変性エチレン/オクテン共重合体(C)5〜30質量部及びタルク(D)11〜40質量部(但し、(A)+(B)+(C)+(D)は100質量部である)を含有する樹脂組成物。
  2. 請求項1に記載の樹脂組成物をスラッシュ成形法、押出し成形法又は射出成形法を用いて成形してなる樹脂成形物。
  3. 自動車内装部品である、請求項2に記載の樹脂成形物。
  4. 自動車内装部品がインストルメントパネル、ピラー、コンソールボックス、ドアトリム、天井、ハンドル、コンソールボックス、シート又はシートノブである、請求項3に記載の樹脂成形物。
JP2010022000A 2010-02-03 2010-02-03 自動車内装部品用樹脂組成物及びその用途 Pending JP2011157519A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010022000A JP2011157519A (ja) 2010-02-03 2010-02-03 自動車内装部品用樹脂組成物及びその用途

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010022000A JP2011157519A (ja) 2010-02-03 2010-02-03 自動車内装部品用樹脂組成物及びその用途

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2011157519A true JP2011157519A (ja) 2011-08-18

Family

ID=44589739

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010022000A Pending JP2011157519A (ja) 2010-02-03 2010-02-03 自動車内装部品用樹脂組成物及びその用途

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2011157519A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014525506A (ja) * 2011-08-31 2014-09-29 インヴィスタ テクノロジーズ エスアエルエル 多価アルコールとポリアミドからなる組成物
KR20170049155A (ko) * 2015-10-28 2017-05-10 주식회사 엘지화학 친환경 폴리아미드 수지 조성물 및 이를 이용한 성형품
KR20180071071A (ko) * 2016-12-19 2018-06-27 주식회사 알앤에프케미칼 9층 구조를 갖는 자동차 내장재용 접착 필름

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014525506A (ja) * 2011-08-31 2014-09-29 インヴィスタ テクノロジーズ エスアエルエル 多価アルコールとポリアミドからなる組成物
KR20170049155A (ko) * 2015-10-28 2017-05-10 주식회사 엘지화학 친환경 폴리아미드 수지 조성물 및 이를 이용한 성형품
KR102022359B1 (ko) * 2015-10-28 2019-09-18 주식회사 엘지화학 친환경 폴리아미드 수지 조성물 및 이를 이용한 성형품
KR20180071071A (ko) * 2016-12-19 2018-06-27 주식회사 알앤에프케미칼 9층 구조를 갖는 자동차 내장재용 접착 필름
KR101882860B1 (ko) 2016-12-19 2018-07-30 주식회사 알앤에프케미칼 9층 구조를 갖는 자동차 내장재용 접착 필름

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5092216B2 (ja) プロピレン系樹脂組成物の製造方法、プロピレン系樹脂組成物およびそれからなる射出成形体
EP1130055B1 (en) Thermoplastic resin composition and injection-molded object thereof
JP2007106843A (ja) 乳酸系樹脂組成物
JP2007277444A (ja) 樹脂組成物
WO2007142193A1 (ja) ポリプロピレン系樹脂組成物およびそれからなる自動車用射出成形体
JP5274441B2 (ja) 樹脂組成物及びその成形体
JP2010270309A (ja) 樹脂組成物の製造方法及び成形体
JP5238639B2 (ja) シームレス自動車内装部品用樹脂組成物およびその用途
JP2007092049A (ja) ポリプロピレン系樹脂組成物およびその成形体
JP6243729B2 (ja) ポリプロピレン系樹脂組成物
JP2009221349A (ja) プロピレン系樹脂組成物およびその成形体
JP2011157519A (ja) 自動車内装部品用樹脂組成物及びその用途
US8084540B2 (en) Propylene-based resin composition and molded article thereof
JP2007092050A (ja) プロピレン系樹脂組成物、その製造方法および射出成形体
JP3678338B2 (ja) プロピレン系樹脂組成物
JP5100702B2 (ja) 熱可塑性樹脂組成物及びその成形体
JP2013163742A (ja) 樹脂組成物、その製造方法、及び、その成形体
JP2009173916A (ja) プロピレン系樹脂組成物及びその成形体
JP7502998B2 (ja) プロピレン重合体組成物
JP2009155517A (ja) プロピレン系樹脂組成物及びその成形体
JP2010144047A (ja) プロピレン系樹脂組成物及びその成形体
JP2005120362A (ja) 熱可塑性樹脂組成物及びその射出成形体
US11034819B2 (en) Self-assembled propylene-based compositions and methods of production thereof
JP2010144048A (ja) プロピレン系樹脂組成物及びその成形体
JP2023146502A (ja) ポリエステル樹脂組成物、ペレットおよび射出成型体