JP2011155187A - 発光ダイオードユニットの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】LEDチップや蛍光体の劣化や破損を抑制することができる発光ダイオードユニットの製造方法を提供する。
【解決手段】LEDチップを載置するパッケージ基板の上に有機金属化合物を含有する前駆体溶液を供給し、供給された前駆体溶液を加熱して第1のガラス体を形成することにより、第1のガラス体でLEDチップの電極部を封止する工程と、溶融ガラス滴を固化させることにより、第1のガラス体の上に第2のガラス体を形成する工程と、第2のガラス体の表面に、LEDチップから射出した光の波長を変換するための蛍光体を透光性部材に分散させた蛍光体層を形成する工程と、を有する。
【選択図】図4

Description

本発明は、発光ダイオードユニットの製造方法に関し、詳しくは、所定の波長の光を射出するLEDチップと、該LEDチップから射出した光の波長を変換するための蛍光体とを備えた発光ダイオードユニットの製造方法に関する。
LEDチップを備え、白色光を発光する発光ダイオードユニットは、低消費電力、小型軽量、発熱が少ない、水銀フリー、光量の調節が容易などといった優れた特徴を備えていることから、白熱電球、蛍光ランプ、高圧放電ランプなどを代替可能な次世代省エネルギー型照明光源として期待されている。
LEDチップを用いて白色光を発光させる方法として、(1)3色以上のLEDチップを組み合わせて白色光を得る方法(特許文献1参照)や、(2)青色光、青紫色光又は近紫外光等を発光するLEDチップと、蛍光体とを組み合わせて白色光を得る方法(特許文献2、3参照)が知られている。このうち、(1)の方法は各色LEDチップの発光強度のバランスを取るのが困難であることから、(2)のようにLEDチップと、蛍光体とを組み合わせて白色光を得る方法が注目されている。
しかし、青色光等を発光するLEDチップの材料として主に用いられる窒化ガリウム系の基板は屈折率が高いため、LEDチップの表面が空気層等と接していると、全反射によって光の取り出し効率が極端に低下してしまうという問題がある。
これに対して、特許文献2及び3に記載された発光ダイオードユニットは、LEDチップがエポキシ樹脂やシリコーン樹脂等の樹脂材料で封止されているため、LEDチップの表面における全反射が抑制され、光の取り出し効率の低下を抑制できると考えられる。しかしながら、このような樹脂材料は、LEDチップからの光や、LEDチップ及び蛍光体からの熱の影響などによって着色等の劣化が進行し易く、長期使用に耐えうるだけの耐久性を得ることができないという問題がある。特に、自動車のヘッドライト用LEDのように単位面積当たりの明るさを要求される場合や、演色性の高い白色光を得るために近紫外光を発光するLEDチップを用いる場合には、LEDチップを封止する樹脂材料の劣化が顕著であり問題となる。
このような課題に対して、蛍光体を混入した絶縁層で覆ったLEDチップの上方及び下方にガラスシートを配置し、所定の温度のもとで加圧プレスすることにより半球状に成形する方法(特許文献4参照)が提案されている。
特開2003−45206号公報 特開2002−185046号公報 特開2002−314142号公報 特開2006−54210号公報
しかしながら、特許文献4に記載されている方法では、ガラスシートを半球状に成形するために、LEDチップ、蛍光体、パッケージ基板などが長時間にわたって高温かつ高圧下に置かれることになり、これらの部材の劣化や破損が避けられないという問題がある。特に、LEDチップの電極部や蛍光体は破損しやすいため問題となる。
かかる問題は、白色光を発光する発光ダイオードユニットを製造する場合のみならず、所定の波長の光を射出するLEDチップと、該LEDチップから射出した光の波長を変換するための蛍光体とを備えた発光ダイオードユニットを製造する場合に共通して起こる問題である。
本発明は上記のような技術的課題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、LEDチップや蛍光体の劣化や破損を抑制することができる発光ダイオードユニットの製造方法を提供することである。
上記の課題を解決するために、本発明は以下の特徴を有するものである。
1.受電のための電極部を有し発光面から所定の波長の光を射出するLEDチップと、前記電極部を介して前記LEDチップに給電するためのリード部を有するパッケージ基板とを備えた発光ダイオードユニットの製造方法であって、
前記LEDチップを載置するパッケージ基板の上に有機金属化合物を含有する前駆体溶液を供給し、供給された前記前駆体溶液を加熱して第1のガラス体を形成することにより、第1のガラス体で前記LEDチップの前記電極部を封止する工程と、
溶融ガラス滴を固化させることにより、前記第1のガラス体の上に第2のガラス体を形成する工程と、
前記第2のガラス体の表面に、前記LEDチップから射出した光の波長を変換するための蛍光体を透光性部材に分散させた蛍光体層を形成する工程と、を有することを特徴とする発光ダイオードユニットの製造方法。
2.前記第1のガラス体で前記LEDチップの前記発光面を封止することを特徴とする前記1に記載の発光ダイオードユニットの製造方法。
3.前記第2のガラス体を形成する工程では、前記第1のガラス体が形成された前記パッケージ基板の上に、前記パッケージ基板よりも高温の前記溶融ガラス滴を滴下して固化させることにより、前記第2のガラス体を形成することを特徴とする前記1又は2に記載の発光ダイオードユニットの製造方法。
4.前記第2のガラス体を形成する工程では、滴下された前記溶融ガラス滴が固化する前に前記パッケージ基板と上型とで前記溶融ガラス滴を加圧し、前記第2のガラス体を所定の形状に成形することを特徴とする前記3に記載の発光ダイオードユニットの製造方法。
5.前記第2のガラス体を形成する工程では、下型の上に該下型よりも高温の前記溶融ガラス滴を滴下し、前記第1のガラス体が形成された前記パッケージ基板を上下反転させて、滴下された前記溶融ガラス滴が固化する前に前記パッケージ基板と前記下型とで前記溶融ガラス滴を加圧し、前記第2のガラス体を所定の形状に成形することを特徴とする前記1又は2に記載の発光ダイオードユニットの製造方法。
6.前記蛍光体層を形成する工程は、前記第2のガラス体の表面に前記蛍光体を分散させた組成物を塗布し、塗布した前記組成物を加熱することにより前記蛍光体層を形成する工程であり、
前記透光性部材はガラスであることを特徴とする前記1から5のいずれか1項に記載の発光ダイオードユニットの製造方法。
7.前記組成物は無機ポリマーと有機溶剤とを含むことを特徴とする前記6に記載の発光ダイオードユニットの製造方法。
8.前記無機ポリマーはパーハイドロポリシラザンであることを特徴とする前記7に記載の発光ダイオードユニットの製造方法。
9.前記組成物は有機シロキサン化合物を含むことを特徴とする前記6に記載の発光ダイオードユニットの製造方法。
10.前記透光性部材はシリコーン樹脂、エポキシ樹脂又はシリカエポキシのハイブリッド樹脂であることを特徴とする前記1から5のいずれか1項に記載の発光ダイオードユニットの製造方法。
本発明においては、有機金属化合物を含有する前駆体溶液を加熱することにより第1のガラス体でLEDチップの電極部を封止し、その上に、溶融ガラス滴を固化させて第2のガラス体を形成した後、第2のガラス体の表面に、蛍光体を透光性部材に分散させた蛍光体層を形成する。そのため、LEDチップや蛍光体が長時間にわたって高温・高圧下に置かれることはなく、製造時におけるLEDチップや蛍光体の劣化や破損を抑制することができる。また、本発明の製造方法で製造した発光ダイオードユニットは、LEDチップと蛍光体層とが密着せずにガラス体によって隔たれた状態となるため、使用時におけるLEDチップの発熱による蛍光体の劣化を抑制することができる。
LEDチップを載置するパッケージ基板の断面図である。 第1のガラス体が形成されたパッケージ基板を示す断面図である。 第1の実施形態における第2のガラス体形成工程を示す模式図である。 第1の実施形態で製造された発光ダイオードユニットの断面図である。 第2の実施形態における第2のガラス体形成工程を示す模式図である。 第2の実施形態で製造された発光ダイオードユニットの断面図である。 第3の実施形態における第2のガラス体形成工程を示す模式図である。
以下、本発明の実施の形態について図1〜図7を参照しつつ詳細に説明するが、本発明は該実施の形態に限られるものではない。
〈第1の実施形態〉
第1の実施形態の発光ダイオードユニットの製造方法について図1〜図4を参照して説明する。本実施形態の発光ダイオードユニットの製造方法は、LEDチップを載置するパッケージ基板の上に有機金属化合物を含有する前駆体溶液を供給し、供給された前駆体溶液を加熱して第1のガラス体を形成することにより、第1のガラス体でLEDチップの電極部を封止する工程(第1のガラス体形成工程)と、溶融ガラス滴を固化させることにより、第1のガラス体の上に第2のガラス体を形成する工程(第2のガラス体形成工程)と、第2のガラス体の表面に、蛍光体を透光性部材に分散させた蛍光体層を形成する工程(蛍光体層形成工程)と、を有している。第2のガラス体形成工程では、第1のガラス体が形成されたパッケージ基板の上に、パッケージ基板よりも高温の溶融ガラス滴を滴下して固化させることにより第2のガラス体を形成する。
(第1のガラス体形成工程)
図1(a)は、LEDチップ10を載置するパッケージ基板20の一例を示す断面図である。LEDチップ10は、所定の波長の光を射出する発光面12を有し、発光面12に対向する裏面側に受電のための電極部11を有するフリップチップ型と呼ばれるものである。LEDチップ10を構成する半導体の種類に特に制限は無く、例えば、窒化ガリウム系の半導体(GaN、InGaN、AlInGaNなど)を用いたものなど、公知のLEDチップを適宜選択して用いればよい。射出する光は青色光でもよいし、青緑色光、近紫外光、紫外光などでもよい。チップサイズについても制限は無く、0.35mm角(スモールチップ)でも1mm角(ラージチップ)でもよい。チップサイズが大きいと発熱量も大きくなるが、本実施形態の製造方法では耐熱性に優れたガラス体でLEDチップ10を封止するため、サイズの大きい1mm角のチップを用いても、耐久性に優れた発光ダイオードユニットを製造することができる。
パッケージ基板20は、電極部11を介してLEDチップ10に給電するためのリード部21を有している。パッケージ基板20の材質は、例えば、窒化アルミニウム、酸化アルミニウムなど、絶縁性の高いセラミック材料を用いることが好ましい。これらのセラミック材料は、第1のガラス体や第2のガラス体との密着性が高いという観点からも、好ましく用いることができる。また、耐熱性樹脂や金属材料を用いてもよい。導電性の材料の場合は、表面に絶縁膜を設けることが好ましい。
LEDチップ10は、電極部11とリード部21とが電気的に接続された状態でパッケージ基板20に載置されている。LEDチップ10の電極部11とパッケージ基板20のリード部21との接続には、通常のフリップチップボンディングの手法を用いればよい。例えば、リード部21の上に導電材料からなるバンプ(突起)を設けておき、高温のヒータ上にパッケージ基板20を固定し、画像処理によってLEDチップ10とパッケージ基板20の位置調整を行いながら荷重を加えて接続する方法などが挙げられる。接続の際、ヒータの熱と荷重の他、超音波を加えることも好ましい。なお、LEDチップ10はフリップチップ型に限られるものではなく、LEDチップ10の電極部11とパッケージ基板20のリード部21とをワイヤーボンディングによって接続するタイプのものでもよい。
また、1つのパッケージ基板20に複数個のLEDチップ10を配列することも好ましい。図1(b)は1つのパッケージ基板20に3つのLEDチップ10を配列した場合の模式図である。このように1つのパッケージ基板20に複数個のLEDチップ10を配列した構成は、特に高い光束が必要とされる用途に適している。
本実施形態では、LEDチップ10を載置するパッケージ基板20の上に有機金属化合物を含有する前駆体溶液を供給し、供給された前駆体溶液を加熱して第1のガラス体を形成することにより、第1のガラス体でLEDチップ10の電極部11を封止する。図2は第1のガラス体41でLEDチップ10の電極部11を封止した状態を示す断面図である。図2(a)は1つのパッケージ基板20で1つのLEDチップ10を載置している場合の例を、図2(b)は1つのパッケージ基板20に3つのLEDチップ10を配列した場合の例を、それぞれ示している。
パッケージ基板20の上に供給する前駆体溶液は、第1のガラス体41の成分となる金属の有機化合物を含む溶液である。透光性のガラス体を形成することができれば金属の種類に制限はないが、形成されるガラス体の安定性や製造の容易性の観点から、Siを含んでいることが好ましい。また、複数種の金属を含んでいてもよい。
有機金属化合物を含有する前駆体溶液とは、加水分解等の反応によりゲル化した後、ゲルを加熱することによりガラス体が形成されるもの(ゾルゲル溶液)をいう。好ましい有機金属化合物としては、例えば、金属アルコキシド、金属アセチルアセトネート、金属カルボキシレートなどが挙げられる。中でも金属アルコキシドは、加水分解と重合反応によりゲル化し易いため好ましく、特にテトラエトキシシランやポリシロキサンが好ましい。複数種の有機金属化合物を組み合わせて使用してもよい。前駆体溶液としては、上記有機金属化合物の他、加水分解用の水、溶媒、触媒等を適宜含有させることが好ましい。溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノールなどのアルコール類が挙げられる。触媒としては、例えば、塩酸、硫酸、硝酸、酢酸、フッ酸、アンモニア等が挙げられる。有機金属化合物としてテトラエトキシシランを用いる場合の混合比は、テトラエトキシシラン100質量部に対して、エチルアルコール110〜180質量部、純水15〜120質量部とすることが好ましく、テトラエトキシシラン100質量部に対して、エチルアルコール138質量部、純水52質量部とすることがより好ましい。この場合、ゲルを加熱する際の加熱温度は150℃〜250℃が好ましく、LEDチップ10等の劣化をより抑制する観点からは150℃〜200℃とすることがより好ましい。また、有機金属化合物としてポリシロキサンを用いる場合、市販のポリシロキサン分散液(CIKナノテック社製COAT−AT)を用いてもよい。塗布後の加熱温度は150℃〜250℃が好ましく、LEDチップ10等の劣化をより抑制する観点からは150℃〜200℃とすることがより好ましい。
本工程では、LEDチップ10の電極部11が封止されるように第1のガラス体41を形成する。破損しやすい電極部11を低温で確実に封止することができるため、LEDチップ10の破損を効果的に抑制することができる。また、第1のガラス体41によって、電極部11に加えて、発光面12も封止することが好ましく、LEDチップ10の全体を封止することがより好ましい。発光面12や、LEDチップ10の全体を第1のガラス体41によって封止することで、第2のガラス体形成工程の際に溶融ガラス滴と直接接触することを防ぐことができ、LEDチップ10の破損をより効果的に抑制することができる。また、前駆体溶液は流動性が高いことから、LEDチップ等を長時間にわたって高温・高圧下に置くことなく、必要な領域を第1のガラス体41によって確実に封止することができるため、耐久性の高い発光ダイオードユニットを製造することができる。
パッケージ基板20のLEDチップ10を載置する部分の周囲には、前駆体溶液を溜めるためのバンク22を形成しておくことが好ましい。それにより、前駆体溶液の粘度に拘わらず、必要な量の前駆体溶液を容易に供給することができる。バンク22は、LEDチップ10の電極部11を確実に封止できるように電極部11よりも高く形成しておくことが好ましい。また、第1のガラス体41によってLEDチップ10の発光面12を封止する場合には、発光面12よりも高く形成しておくことが好ましい。更に、LEDチップ10から射出した光や、蛍光体によって波長変換された光の一部がバンク22に到達した場合に、これらの光がバンク22で反射して効率よく前方に射出されるように、バンク22を所定の傾斜面とすることが好ましい。それにより、発光ダイオードユニットの発光効率を向上させることができる。
(第2のガラス体形成工程)
次に、溶融ガラス滴を固化させることにより、第1のガラス体の上に第2のガラス体を形成する。本実施形態では、第1のガラス体が形成されたパッケージ基板の上に、パッケージ基板よりも高温の溶融ガラス滴を滴下して固化させることにより第2のガラス体を形成する。図3(a)〜(c)は、本実施形態における第2のガラス体形成工程を順に示す模式図である。
溶融ガラス滴44の滴下は、溶融状態のガラスを収容する溶融槽(不図示)に接続されたパイプ状の滴下ノズル51を、ヒータ52によって所定温度に加熱することにより行う。滴下ノズル51を所定温度に加熱すると、溶融ガラス43は自重によって滴下ノズル51の先端部に供給され、表面張力によって液滴状に溜まる(図3(a))。滴下ノズル51の先端部に溜まった溶融ガラス43が一定の重量になると、重力によって滴下ノズル51から分離し、溶融ガラス滴44となって下方に落下する(図3(b))。
滴下ノズル51から滴下する溶融ガラス滴44の質量は、滴下ノズル51の先端部の外径などによって調整可能であり、ガラスの種類等によるが、0.1g〜2g程度の溶融ガラス滴44を滴下させることができる。重力のみによって滴下ノズル51から分離させる方法の他、溶融ガラス43を加圧して押し出す方法や、気流や振動等の外力を加えて分離させる方法でもよい。また、滴下ノズル51から滴下した溶融ガラス滴44を、一旦、貫通細孔を設けた部材に衝突させ、衝突した溶融ガラス滴44の一部を貫通細孔を通過させることによって微小化し、微小化された溶融ガラス滴44を滴下してもよい。このような方法を用いることによって、例えば0.01gといった微小な溶融ガラス滴44を得ることができるため、滴下ノズル51から滴下する溶融ガラス滴44をそのまま用いる場合よりも、微小な発光ダイオードユニットの製造が可能となる。
滴下ノズル51から滴下した溶融ガラス滴44はパッケージ基板20の上に落下し、パッケージ基板20等への熱伝導によって急速に冷却されて固化し、第1のガラス体41の上に第2のガラス体42が形成される(図3(c))。溶融ガラス滴44のサイズ等によるが、通常は、溶融ガラス滴44が滴下してから数秒〜数十秒で固化が完了する。
溶融ガラス滴44を滴下する前に、第1のガラス体41を含むパッケージ基板20を溶融ガラス滴44の温度よりも低い所定の温度に加熱しておくことも好ましい。それにより、第1のガラス体41やパッケージ基板20に対する溶融ガラスのなじみがよくなり、短時間で必要な範囲全体に溶融ガラスが行き渡りやすくなる。また、第1のガラス体41やパッケージ基板20に対する密着性が向上するというメリットもある。一方、パッケージ基板20の温度が高すぎると、LEDチップ10等の劣化が起こりやすくなる。このような観点から、溶融ガラス滴44を滴下する際のパッケージ基板20の温度は、50℃〜200℃の範囲が好ましく、80℃〜150℃の範囲がより好ましい。
このように、本実施形態の方法によれば、LEDチップ10やパッケージ基板20をヒータによって長時間加熱する必要が無く、溶融ガラス滴44からの熱伝導による極短時間の昇温だけですむため、熱による劣化を十分に抑制することができる。また、第1のガラス体41の上に第2のガラス体42を形成するため、第1のガラス体41の体積を小さく抑えることができ、前駆体溶液を加熱して第1のガラス体41を形成する際における、ガラス体の割れやクラックの発生を抑制することができる。
使用できるガラスの種類に特に制限は無く、公知のガラスを用途に応じて選択して用いることができる。例えば、ホウケイ酸塩ガラス、ケイ酸塩ガラス、リン酸塩ガラス、ランタン系ガラス等の光学ガラスが挙げられる。第1のガラス体41と第2のガラス体の境界面における光の反射を抑制し、光の取り出し効率をより向上させる観点からは、第1のガラス体41と屈折率の差が小さいガラスを用いることが好ましい。
第2のガラス体42の表面はゆるやかな凸形状となるが、滴下する溶融ガラス滴44の温度やサイズを変化させることで、表面の凸の程度を調整することができる。例えば、滴下する溶融ガラス滴44の温度を高くすると粘度が下がり、第2のガラス体42の表面は、より平坦な形状となる(曲率が小さくなる)。逆に、溶融ガラス滴44の温度を低くすると粘度が上がり、第2のガラス体42の表面は、よりきつい凸形状となる(曲率が大きくなる)。このように溶融ガラス滴44を滴下する条件を変化させることで、第2のガラス体42を、要求される集光特性に応じた適切な形状とすることができる。
(蛍光体層形成工程)
次に、第2のガラス体の表面に、LEDチップから射出した光の波長を変換するための蛍光体を透光性部材に分散させた蛍光体層を形成する。この工程によって発光ダイオードユニット50が完成する。図4は、蛍光体層30が形成された発光ダイオードユニット50の断面図である。図4(a)はLEDチップ10を1つ備える場合の構成を、図4(b)はLEDチップ10を3つ備える場合の構成を、それぞれ示している。
蛍光体層30に含まれる蛍光体は、LEDチップ10の発光面12から射出した光の波長を変換するものであり、製造する発光ダイオードユニット50の用途や種類に応じて適宜選択して用いればよい。LEDチップ10として青色光を発光するチップを用いる場合は、例えば、青色光を黄色光に波長変換する(青色光で励起され黄色光を発光する)黄色蛍光体を用いて、青色LEDチップ+黄色蛍光体という構成にすることで白色光を得ることができる。2種類以上の蛍光体を用いて、例えば、青色LEDチップ+黄色蛍光体+赤色蛍光体という構成や、青色LEDチップ+緑色蛍光体+赤色蛍光体という構成にすることもできる。また、LEDチップ10として近紫外光を発光するチップを用いる場合は、近紫外LEDチップ+青色蛍光体+黄色蛍光体という構成や、近紫外LEDチップ+青色蛍光体+緑色蛍光体+赤色蛍光体という構成にすることで白色光を得ることができる。
好適な蛍光体として、YAG系蛍光体、シリケート系蛍光体、ナイトライド系蛍光体、オキシナイトライド系蛍光体、サルファイド系蛍光体、チオガレート系蛍光体、アルミネート系蛍光体などが挙げられる。
複数種の蛍光体を用いる場合、単一の蛍光体層30に全ての蛍光体を含有させてもよいし、含有する蛍光体の種類の異なる複数の蛍光体層30を積層した構成としてもよい。一般に、複数種の蛍光体を同時に使用する場合、第1の蛍光体からの発光が別の第2の蛍光体を励起する、いわゆる多段励起による損失が問題となりやすい。このような多段励起による損失を効果的に減少させる観点からは、含有する蛍光体の種類の異なる複数の蛍光体層30を積層した構成とすることが好ましい。更に、光源となるLEDチップ10からの光が先に到達する側に発光波長が長い方の蛍光体を配置し、後から到達する側に発光波長が短い方の蛍光体を配置することで、多段励起による損失をより効果的に減少させることができる。
蛍光体層30を構成する透光性部材は、特に限定されるものではなく、合成樹脂でもよいし、ガラスでもよい。本実施形態で製造した発光ダイオードユニット50は、LEDチップ10と蛍光体層30とが密着せず第2のガラス体42等によって隔たれた状態となるため、透光性部材として合成樹脂を用いた場合でもLEDチップ10の発熱等による劣化は抑制される。LEDチップ10の発熱等による劣化を十分に抑制する観点からは、透光性部材として用いる合成樹脂は、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂又はシリカエポキシのハイブリッド樹脂であることが好ましい。
LEDチップ10の発熱等による劣化を、より効果的に抑制する観点からは、透光性部材としてガラスを用いることが好ましい。蛍光体をガラスに分散させた蛍光体層30は、溶融ガラス滴44を固化させて形成した第2のガラス体42の表面に、蛍光体を分散させた組成物を塗布し、塗布した組成物を加熱することにより形成することができる。組成物の塗布は、スピンコートやディップコートなどの手法を用いればよい。また、塗布した組成物の加熱には、ドライオーブン等を用いればよい。加熱後に形成される蛍光体層30の膜厚は、10μm〜80μmが好ましい。塗布する組成物は、加水分解等の反応によりゲル化した後、ゲルを加熱することによりガラス体が形成されるもの(ゾルゲル溶液)であってもよいし、溶媒成分を揮発させることにより、ゲル化することなく直接ガラス体が形成されるものであってもよい。
前者(ゾルゲル溶液)としては、第1のガラス体形成工程で使用する前駆体溶液として説明した各種組成物(溶液)を用いることができる。中でも、ポリシロキサンや、テトラエトキシシランなど、有機シロキサン化合物を含む組成物が好適である。これらの化合物を用いることで、低温の加熱によってシリカガラスからなる安定な透光性部材を形成することができる。
ポリシロキサンを用いる場合、市販のポリシロキサン分散液(CIKナノテック社製COAT−AT)を用いてもよい。組成物中に含まれるポリシロキサンの固形分(SiO)と蛍光体との質量比は、ポリシロキサンの固形分100質量部に対して、蛍光体100〜900質量部が好ましい。塗布後の加熱温度は150℃〜250℃が好ましく、LEDチップ10等の劣化をより抑制する観点からは150℃〜200℃とすることがより好ましい。
テトラエトキシシランを用いる場合、エチルアルコール及び純水との混合液を用いることが好ましい。混合比は、テトラエトキシシラン100質量部に対して、エチルアルコール110〜180質量部、純水15〜120質量部とすることが好ましく、テトラエトキシシラン100質量部に対して、エチルアルコール138質量部、純水52質量部とすることがより好ましい。また、組成物中に含まれるテトラエトキシシランと蛍光体との質量比は、テトラエトキシシラン100質量部に対して、蛍光体0.03〜30質量部が好ましい。塗布後の加熱温度は150℃〜250℃が好ましく、LEDチップ10等の劣化をより抑制する観点からは150℃〜200℃とすることがより好ましい。
後者(溶媒成分を揮発させることにより、ゲル化することなく直接ガラス体が形成されるもの)としては、例えば、無機ポリマーと有機溶剤とを含む組成物が挙げられる。無機ポリマーとしては、下記の化学式1で表されるパーハイドロポリシラザン(Perhydropolysilazane)を用いることが好ましい。
−(SiHNH)− (化学式1)
パーハイドロポリシラザンを用いる場合、低温の加熱によってシリカガラスからなる安定な透光性部材を形成することができると共に、形成されたガラスに有機成分が残存しにくいため耐久性に優れているという利点がある。パーハイドロポリシラザンと反応しない有機溶剤として例えば、キシレン、ジブチルエーテル、ターペンなどを溶媒として用いることができる。また、前記有機溶剤に加えて、触媒等を添加してもよく、石油系混合溶剤で希釈してもよい。パーハイドロポリシラザンと有機溶剤とを含む市販の塗布液(例えば、AZエレクトロニックマテリアルズ社製アクアミカ(登録商標))を用いることも好ましい。組成物中に含まれるパーハイドロポリシラザンの固形分と蛍光体との質量比は、パーハイドロポリシラザンの固形分100質量部に対して、蛍光体100〜900質量部が好ましい。塗布後の加熱温度は150℃〜250℃が好ましく、LEDチップ10等の劣化をより抑制する観点からは150℃〜200℃とすることがより好ましい。
また、パーハイドロポリシラザンを用いる場合には、組成物にナノ粒子を含有することが好ましい。ナノ粒子を含有することによって組成物の粘性が高くなるため、蛍光体を組成物に分散させる際の蛍光体の沈殿速度が低下し、組成物中に蛍光体を均一に分散させることが容易になる。例えば、シリカなどの各種酸化物のナノ粒子や、フッ化マグネシウムのナノ粒子などが好適である。ポリシラザンより形成されるガラス体との安定性の観点からは、シリカのナノ粒子を含有することが好ましい。ナノ粒子は50%粒子径(メディアン径)が1nm〜500nmであることが好ましい。ナノ粒子の形状は、特に限定されるものではないが、好適には球状の微粒子が用いられる。また、粒径の分布に関しても特に制限されるものではないが、蛍光体を均一に分散させる観点からは、広範な分布を有するものよりも、比較的狭い分布を持つものが好適に用いられる。なお、ナノ粒子の形状及び粒径分布は、SEM、TEMを用いて確認することができる。ナノ粒子の含有量は蛍光体を含む組成物全体に対して0.1質量%〜25質量%であることが好ましい。また、ナノ粒子の蛍光体を更に均一に分散させるため、蛍光体を混合した組成物に超音波を印加して分散させることも好ましい。
〈第2の実施形態〉
第2の実施形態の発光ダイオードユニットの製造方法について図5、図6を参照して説明する。本実施形態の発光ダイオードユニットの製造方法は、前駆体溶液を加熱して第1のガラス体を形成することにより、第1のガラス体でLEDチップの電極部を封止する工程(第1のガラス体形成工程)と、溶融ガラス滴を固化させることにより、第1のガラス体の上に第2のガラス体を形成する工程(第2のガラス体形成工程)と、第2のガラス体の表面に、蛍光体を透光性部材に分散させた蛍光体層を形成する工程(蛍光体層形成工程)と、を有している。本実施形態の第2のガラス体形成工程では、第1のガラス体が形成されたパッケージ基板の上に、パッケージ基板よりも高温の溶融ガラス滴を滴下した後、溶融ガラス滴が固化する前に、パッケージ基板と上型とで溶融ガラス滴を加圧して第2のガラス体を所定の形状に成形する。第1のガラス体形成工程及び蛍光体層形成工程については上述の第1の実施形態の場合と同様である。以下、第1の実施形態と異なる部分について説明する。
図5(a)〜(d)は、第2の実施形態における第2のガラス体形成工程を順に示す模式図である。先ず、第1の実施形態の場合と同様に、第1のガラス体41が形成されたパッケージ基板20の上に、パッケージ基板20よりも高温の溶融ガラス滴44を滴下する(図5(a)、(b))。溶融ガラス滴44の滴下は、ヒータ52によって滴下ノズル51を所定温度に加熱することにより行う。溶融ガラス滴44の滴下方法の詳細については第1の実施形態の場合と同様である。
溶融ガラス滴44を滴下した後、パッケージ基板20を上型61と対向する位置に移動し、溶融ガラス滴44が冷却されて固化する前に、パッケージ基板20と上型61とで溶融ガラス滴44を加圧し、第2のガラス体42を所定の形状に成形する(図5(c))。溶融ガラス滴44は、パッケージ基板20及び上型61への熱伝導によって急速に冷却され、短時間で固化して第2のガラス体42となる。加圧を解除した後、上型61を上方に移動し、得られた成形体を回収する(図5(d))。このように、本実施形態においては、滴下した溶融ガラス滴44を加圧して変形させるため、ガラスシートをパッケージ基板20等の部材ごと加熱して加圧する場合に比べ、加圧の荷重を非常に小さく抑えることができ、また、非常に短い加圧時間で十分に変形させることができる。そのため、各部材の温度による劣化や圧力による破損を十分に抑制しながら、短時間で発光ダイオードユニット50を製造することができる。
溶融ガラス滴44を成形するために加える荷重や加圧時間は、溶融ガラス滴44のサイズ等に応じて適宜設定すればよいが、通常は、数十〜数百Nの範囲の荷重を数秒〜数十秒の時間だけ加圧すれば十分な場合が多い。また、加える荷重は時間的に変化させてもよい。なお、荷重を印加するための手段に特に制限は無く、エアシリンダ、油圧シリンダ、サーボモータ等の公知の駆動手段を適宜選択して用いればよい。
上型61は、予め所定の温度に加熱しておくことが好ましい。所定の温度とは、滴下する溶融ガラス滴44の温度よりも低く、加圧成形によって溶融ガラス滴44が冷却されて固化する温度であって、使用するガラスの種類等に応じて適宜選択すればよい。一般的に、上型61の温度が低すぎるとガラス成形体の表面にしわが生じ易くなってくる。逆に、必要以上に温度を高くしすぎると、ガラスとの融着や表面の酸化等によって上型61の寿命が短くなり易い。これらの観点から、上型61の温度は、使用するガラスのガラス転移温度をTgとしたとき、Tg−100℃からTg+100℃の範囲に設定することが好ましく、Tg−100℃からTg+50℃の範囲に設定することがより好ましい。上型61を加熱するための加熱手段は、公知の加熱手段を適宜選択して用いることができる。例えば、赤外線加熱装置、高周波誘導加熱装置、上型61の内部に埋め込んで使用するカートリッジヒータ、上型61の外側に接触させて使用するシート状のヒータ、などが好適である。
上型61の材質は、加圧成形によってガラス成形体を製造するための成形型として公知の材質の中から適宜選択して用いることができる。例えば、各種耐熱合金(ステンレス等)、炭化タングステンを主成分とする超硬材料、各種セラミックス(炭化珪素、窒化珪素、窒化アルミニウム等)、カーボンを含んだ複合材料等が挙げられる。また、上型61の耐久性向上やガラスとの融着防止などのため、成形面63に被覆層を設けておくことも好ましい。被覆層の材質に特に制限は無く、例えば、種々の金属(クロム、アルミニウム、チタン等)、窒化物(窒化クロム、窒化アルミニウム、窒化チタン、窒化硼素等)、酸化物(酸化クロム、酸化アルミニウム、酸化チタン等)等を用いることができる。
次に、所定の形状に成形された第2のガラス体の表面に、蛍光体を透光性部材に分散させた蛍光体層を形成する(蛍光体層形成工程)。この工程によって発光ダイオードユニットが完成する。蛍光体層形成工程の詳細については、第1の実施形態の場合と同様である。図6は、本実施形態の方法で製造された発光ダイオードユニット50の断面図である。図6(a)と(b)はLEDチップ10を1つ備える場合の構成を、図6(c)はLEDチップ10を3つ備える場合の構成を、それぞれ示している。
本実施形態の方法によれば、パッケージ基板20と上型61とで溶融ガラス滴44を加圧することによって第2のガラス体42を成形するため、用途に応じた所望の形状を容易に形成することができる。例えば、成形面63が凹面からなる上型61で加圧することによって、図6(a)の発光ダイオードユニット50ように、第2のガラス体42の表面を曲率の大きい凸形状とすることもできるし、成形面63が平面からなる上型61で加圧することによって、図6(b)の発光ダイオードユニット50のように、第2のガラス体42の表面を平面とすることもできる。また、LEDチップ10を複数個備える構成の場合には、図6(c)の発光ダイオードユニット50のように、それぞれのLEDチップ10に対応した複数の凸部が配列した形状とすることもできる。このように、従来知られているガラスシートをパッケージ基板20等の部材ごと加熱して加圧する方法では長時間にわたって高温、高圧を加えなければ形成できないような形状であっても、非常に短時間、小さい圧力を加えるだけで形成することができる。
〈第3の実施形態〉
第3の実施形態の発光ダイオードユニットの製造方法について図7を参照して説明する。本実施形態の発光ダイオードユニットの製造方法は、前駆体溶液を加熱して第1のガラス体を形成することにより、第1のガラス体でLEDチップの電極部を封止する工程(第1のガラス体形成工程)と、溶融ガラス滴を固化させることにより、第1のガラス体の上に第2のガラス体を形成する工程(第2のガラス体形成工程)と、第2のガラス体の表面に、蛍光体を透光性部材に分散させた蛍光体層を形成する工程(蛍光体層形成工程)と、を有している。本実施形態の第2のガラス体形成工程では、下型の上に該下型よりも高温の溶融ガラス滴を滴下し、第1のガラス体が形成されたパッケージ基板を上下反転させて、溶融ガラス滴が固化する前にパッケージ基板と下型とで溶融ガラス滴を加圧して第2のガラス体を所定の形状に成形する。第1のガラス体形成工程及び蛍光体層形成工程については上述の第1及び第2の実施形態の場合と同様である。以下、第1及び第2の実施形態と異なる部分について説明する。
図7(a)〜(d)は、第3の実施形態における第2のガラス体形成工程を順に示す模式図である。先ず、下型62の成形面64に、下型62よりも高温の溶融ガラス滴44を滴下する(図7(a)、(b))。成形面64は、予め、製造する発光ダイオードユニット50の第2のガラス体42の形状に応じた所定の形状に加工しておく。溶融ガラス滴44の滴下は、ヒータ52によって滴下ノズル51を所定温度に加熱することにより行う。溶融ガラス滴44の滴下方法の詳細については第1の実施形態の場合と同様である。
次に、第1の実施形態と同様の第1のガラス体形成工程によって第1のガラス体41が形成されたパッケージ基板20を上下反転させ、滴下された溶融ガラス滴44が冷却されて固化する前の所定のタイミングで、パッケージ基板20と下型62とで溶融ガラス滴44を加圧する(図7(c))。溶融ガラス滴44は、パッケージ基板20及び下型62への熱伝導によって急速に冷却され、短時間で固化して第2のガラス体42となる。第2のガラス体42が所定の温度に冷却された後、パッケージ基板20を上方に移動し、得られた発光ダイオードユニット50を回収する(図7(d))。
パッケージ基板20と下型62とで溶融ガラス滴44を加圧するタイミングは、熱によるLEDチップ10等の劣化を抑制するという観点からは遅い方が好ましいが、遅すぎると第2のガラス体42を所定の形状に成形するために必要な圧力が高くなってしまう。このような観点から、溶融ガラス滴44を下型62に滴下してから数秒〜十数秒後に溶融ガラス滴44を加圧することが好ましい。加える荷重や加圧時間は適宜設定すればよい。また、下型62は予め所定の温度に加熱しておくことが好ましい。それにより、下型62の転写によって形成される第2のガラス体42の面の形状が安定する。所定の温度とは、滴下する溶融ガラス滴44の温度よりも低い温度であって、使用するガラスの種類等に応じて適宜選択すればよい。下型62の材質は、耐熱性が高く、溶融ガラスと反応しにくい材質が好ましく、上述の上型61と同様の材質を用いることが好ましい。
また、第1のガラス体41が形成されたパッケージ基板20を溶融ガラス滴44の温度よりも低い所定の温度に加熱しておくことも好ましい。それにより、第1のガラス体41やパッケージ基板20に対する溶融ガラスのなじみがよくなり、短時間で必要な範囲全体に溶融ガラスが行き渡りやすくなる。また、溶融ガラス滴44が固化した後の、第2のガラス体42と、第1のガラス体41やパッケージ基板20との密着性が向上するというメリットもある。一方、パッケージ基板20の温度が高すぎると、LEDチップ10等の劣化が起こりやすくなる。このような観点から、パッケージ基板20の温度は、50℃〜200℃の範囲が好ましく、80℃〜150℃の範囲がより好ましい。
次に、蛍光体層形成工程で、第2のガラス体42の表面に、蛍光体を透光性部材に分散させた蛍光体層30を形成する。この工程によって発光ダイオードユニット50が完成する。蛍光体層形成工程の詳細については、第1の実施形態の場合と同様である。また、本実施形態の方法で製造された発光ダイオードユニット50の構成は、図6に示した第2の実施形態の場合と同様である。
このように、本実施形態においては、下型62の、所定の形状に形成された成形面64に溶融ガラス滴44を滴下するため、高い圧力を加えることなく、第2のガラス体42を所望の形状に形成することができる。また、滴下された溶融ガラス滴44がある程度冷却された後の所定のタイミングで、溶融ガラス滴44とパッケージ基板20とが接触するため、溶融ガラス滴44からの熱の影響によるLEDチップ10等の劣化を最小限に抑えることができる。従って、各部材の温度による劣化や圧力による破損を十分に抑制しながら、短時間で発光ダイオードユニット50を製造することができる。
10 LEDチップ
11 電極部
12 発光面
20 パッケージ基板
21 リード部
22 バンク
30 蛍光体層
41 第1のガラス体
42 第2のガラス体
43 溶融ガラス
44 溶融ガラス滴
50 発光ダイオードユニット
51 滴下ノズル
52 ヒータ
61 上型
62 下型
63、64 成形面

Claims (10)

  1. 受電のための電極部を有し発光面から所定の波長の光を射出するLEDチップと、前記電極部を介して前記LEDチップに給電するためのリード部を有するパッケージ基板とを備えた発光ダイオードユニットの製造方法であって、
    前記LEDチップを載置するパッケージ基板の上に有機金属化合物を含有する前駆体溶液を供給し、供給された前記前駆体溶液を加熱して第1のガラス体を形成することにより、第1のガラス体で前記LEDチップの前記電極部を封止する工程と、
    溶融ガラス滴を固化させることにより、前記第1のガラス体の上に第2のガラス体を形成する工程と、
    前記第2のガラス体の表面に、前記LEDチップから射出した光の波長を変換するための蛍光体を透光性部材に分散させた蛍光体層を形成する工程と、を有することを特徴とする発光ダイオードユニットの製造方法。
  2. 前記第1のガラス体で前記LEDチップの前記発光面を封止することを特徴とする請求項1に記載の発光ダイオードユニットの製造方法。
  3. 前記第2のガラス体を形成する工程では、前記第1のガラス体が形成された前記パッケージ基板の上に、前記パッケージ基板よりも高温の前記溶融ガラス滴を滴下して固化させることにより、前記第2のガラス体を形成することを特徴とする請求項1又は2に記載の発光ダイオードユニットの製造方法。
  4. 前記第2のガラス体を形成する工程では、滴下された前記溶融ガラス滴が固化する前に前記パッケージ基板と上型とで前記溶融ガラス滴を加圧し、前記第2のガラス体を所定の形状に成形することを特徴とする請求項3に記載の発光ダイオードユニットの製造方法。
  5. 前記第2のガラス体を形成する工程では、下型の上に該下型よりも高温の前記溶融ガラス滴を滴下し、前記第1のガラス体が形成された前記パッケージ基板を上下反転させて、滴下された前記溶融ガラス滴が固化する前に前記パッケージ基板と前記下型とで前記溶融ガラス滴を加圧し、前記第2のガラス体を所定の形状に成形することを特徴とする請求項1又は2に記載の発光ダイオードユニットの製造方法。
  6. 前記蛍光体層を形成する工程は、前記第2のガラス体の表面に前記蛍光体を分散させた組成物を塗布し、塗布した前記組成物を加熱することにより前記蛍光体層を形成する工程であり、
    前記透光性部材はガラスであることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の発光ダイオードユニットの製造方法。
  7. 前記組成物は無機ポリマーと有機溶剤とを含むことを特徴とする請求項6に記載の発光ダイオードユニットの製造方法。
  8. 前記無機ポリマーはパーハイドロポリシラザンであることを特徴とする請求項7に記載の発光ダイオードユニットの製造方法。
  9. 前記組成物は有機シロキサン化合物を含むことを特徴とする請求項6に記載の発光ダイオードユニットの製造方法。
  10. 前記透光性部材はシリコーン樹脂、エポキシ樹脂又はシリカエポキシのハイブリッド樹脂であることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の発光ダイオードユニットの製造方法。
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