JP2011153194A - 熱硬化性樹脂成形品 - Google Patents

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Abstract

【課題】成形品の全面に、天然大理石のような雲状の斑模様をつけることにより、柄表現自由度を高めた熱硬化性樹脂成形品を提供する。
【解決手段】熱可塑性樹脂が混合されている熱硬化性樹脂の成形品であって、特に該熱可塑性樹脂の少なくとも一部は共重合体であり、該共重合体を構成するモノマーの組成比で熱硬化性樹脂との相溶性が調整されている熱可塑性樹脂により斑模様を造出し、高い柄の表現自由度及び優れた美観を有する熱硬化性樹脂成形品。
【選択図】なし

Description

本発明は、熱硬化性樹脂成形品に関するものである。
従来、人工大理石等の模様を有する熱硬化性樹脂成形品は、その高い意匠性から浴槽等に多く使用されている。また、この熱硬化性樹脂成形品は、通常、強化繊維に熱硬化性樹脂を含浸させて加熱成形して硬化させた繊維強化プラスチック(Fiber Reinforced Plastics)(以下、FRPと略称する)成形品により形成されている。
これらFRP成形品は、不飽和ポリエステル樹脂やビニルエステル樹脂を用いたシートモールディングコンパウンド(Sheet Molding Compounds)(以下、SMCと略称する)、バルクモールディングコンパウンド(Bulk Molding Compounds)(以下、BMCと略称する)等の成形材料を、プレス成形することによりFRP成形品とするのが一般的である(例えば特許文献1参照)。
通常、SMC、BMC等の成形材料をプレス成形して成形品を製造するには、図1に示す成形装置を用いて、成形材料3を金型(上型)1、金型(下型)2でプレス成形することにより成形品を製造する。この成形装置を用いて成形品に柄を造出させる方法としては、通常、図2に示す成形材料4や成形材料5を、図1に示す成形装置の成形材料3としてプレス成形する方法がある。
図2に示す柄剤6を配合した成形材料4を、プレス成形して、成形品8の表面に柄を造出する方法では、成形材料4の柄剤6が成形品8の表面にそのまま現れるため、成形品8の表面には、単調な石目調の柄が全面に現れる。
また、成形材料5に、数種類の着色したSMC片またはBMC片7を、計画的またはランダムに配置したものをプレス成形して、成形品9の表面に柄を造出する方法では、成形材料5の金型内での流動方向に沿って各色調が流れ模様を作るため、流れ柄が単調な平行線に近い状態で造出する。
このように、上記の柄造出方法では、柄の表現自由度や美観に欠け、天然大理石に近い模様を造出しづらいという問題があった。
特開平6−210648号公報
本発明は、以上の通りの事情に鑑みてなされたものであり、成形品の全面に、天然大理石のような雲状の斑模様をつけることにより、柄表現自由度を高めた熱硬化性樹脂成形品を提供することを課題とする。
本発明は、上記の課題を解決するために、以下のことを特徴としている。
第1に、熱可塑性樹脂が混合されている熱硬化性樹脂成形品であって、熱可塑性樹脂による斑模様を有する。
第2に、上記第1の発明の熱硬化性樹脂成形品において、熱可塑性樹脂の少なくとも一部は共重合体であって、それを構成するモノマーの組成比で熱硬化性樹脂との相溶性が調製されている。
第3に、上記第2の発明の熱硬化性樹脂成形品において、共重合体が、ポリスチレン/ポリ酢酸ビニル共重合体である。
第4に、上記第1から第3の発明の熱硬化性樹脂成形品において、熱可塑性樹脂が着色されている。
上記第1の発明によれば、熱可塑性樹脂が混合されている熱硬化性樹脂の成形品であって、熱可塑性樹脂による斑模様を造出するので、一様に不均一な天然大理石のような雲状の斑模様を有する熱硬化性樹脂成形品を得ることができる。
上記第2の発明によれば、上記第1の発明の熱硬化性樹脂成形品において、熱可塑性樹脂の少なくとも一部は共重合体であって、構成するモノマーの組成比で熱硬化性樹脂との相溶性が調整されているので、柄の表現自由度を高め、美観の優れた熱硬化性樹脂成形品を得ることができる。
上記第3の発明によれば、上記第2の発明の熱硬化性樹脂成形品において、共重合体をポリスチレン/ポリ酢酸ビニル共重合体としたので、相溶性の制御を確実にすることが可能となり、より本発明の効果を有する熱硬化性樹脂成形品を得ることができる。
上記第4の発明によれば、上記第1から第3の発明の熱硬化性樹脂成形品において、熱可塑性樹脂が着色されているので、さらに柄表現自由度を高めた熱硬化性樹脂成形品を得ることができる。
成型装置を示す概略図である。 熱硬化性樹脂成形材料のプレス成形による柄造出方法を示す概略図である。 (1)は実施例1の成形品の表面写真、(2)は実施例2の成形品の表面写真である。又、(3)は熱可塑性樹脂の配合なしの場合の参考成形品の表面写真である。
以下、本発明を実施するための最良の形態をあげて、本発明をさらに詳細に説明する。
SMCやBMC等の成形材料を金型により120〜150℃でプレス成形をおこなう場合、原料である不飽和ポリエステル樹脂及び重合性単量体がラジカル重合反応により硬化する際、硬化収縮を起こし、クラックや寸法収縮等の不具合を発生する場合がある。
これらの不具合を防止するため、通常、SMCやBMC等の成形材料の原料となる不飽和ポリエステル樹脂には、熱可塑性樹脂からなる低収縮剤を配合する。この低収縮剤としての熱可塑性樹脂は、不飽和ポリエステル樹脂の硬化発熱を受け急激に熱膨張を行う。そのため成形品全体としては収縮率が低減、またはゼロになり、クラック等が防止され、成形品寸法のコントロールが可能となる。
この低収縮剤としての熱可塑性樹脂は、不飽和ポリエステル樹脂との相溶性が低い場合には硬化物の中で白濁を呈する。また、不飽和ポリエステル樹脂と相溶性が非常に高い場合は透明感が出てくるが、低収縮効果は少なくなる。
通常は、相溶性が低い低収縮剤としての熱可塑性樹脂を用いて白濁を呈した成形品は、ムラの発生から不良品として処理されるため、相溶性の高いものが選択的に用いられる。
本発明の熱硬化性樹脂成形品の柄造出方法は、従来の低収縮剤としての熱可塑性樹脂の選択とは反対に、相溶性の低い低収縮剤としての熱可塑性樹脂を積極的に用いることにより、熱可塑性樹脂を不均一に凝集、分散させて斑模様を造出するものである。
熱可塑性樹脂は、その種類によって不飽和ポリエステル樹脂との相溶性が異なるため、相溶性が比較的低い熱可塑性樹脂を用いることにより熱可塑性樹脂の凝集程度を高くして、斑模様の大きさを大きくすることができる。この場合の斑模様の数は少なくなる。
一方、相溶性が比較的高い熱可塑性樹脂を用いることにより、熱可塑性樹脂の凝集程度を低くして、斑模様の大きさを小さくすることができる。この場合の斑模様の数は多くなる。
また、上記の相溶性の異なる熱可塑性樹脂の共重合体を用いることにより、斑模様の大きさ及び数を制御することが可能となる。この制御は、共重合体の組成比を適宜変更することにより、より細かい制御が可能となる。
また、プレス成形過程において、材料の流動が停止した状態で硬化発熱及び断熱圧縮発熱を受けて熱可塑性樹脂が膨張するので、流れ模様とならず、その場で所望の色の斑模様を造出することが可能になる。
前記のように、不飽和ポリエステル樹脂と相溶性の低い熱可塑性樹脂は、SMC、BMC等の成形材料の硬化過程で均一に分散、膨張するのではなく、熱可塑性樹脂同士が凝集し、凝集部が膨張する性質があり、膨張部は不均一に分散、白濁し、雲状の斑模様になる。そこでさらに、予め熱可塑性樹脂に所望の着色剤を選択的に配合し、また、相溶性の異なる熱可塑性樹脂を複数組み合わせることで、天然大理石により近い多彩な斑模様の柄表現が可能になる。
本発明で用いられる不飽和ポリエステル樹脂としては、脂肪族不飽和ポリカルボン酸、脂肪族飽和ポリカルボン酸、芳香族ポリカルボン酸等の不飽和、飽和のポリカルボン酸と、ジオール、トリオール、テトラオール等の有機ポリオールとの縮合反応によって得られる熱硬化性樹脂を用いることができる。
脂肪族不飽和ポリカルボン酸としては、(無水)マレイン酸、フマル酸等、脂肪族飽和ポリカルボン酸としては、セパシン酸、(無水)コハク酸、アジピン酸等、芳香族ポリカルボン酸としては、(無水)フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸等を挙げることができる。
また、有機ポリオールとしては、脂肪族ポリオールと芳香族ポリオールが挙げられ、脂肪族ポリオールとしては、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ブチレングリコール、トリエチレングリコール、ネオペンチルグリコール、ヘキサメチレングリコール、トリメチレングリコール、グリセリン、水素化ビスフェノールA等、芳香族ポリオールとしては、ビスフェノールA、ビスフェノールS等を挙げることができる。
また、これらのポリカルボン酸、有機ポリオールは、1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用して用いてもよい。
本発明に用いられる重合性単量体は、通常、不飽和ポリエステル樹脂組成物に用いられるものであれば、特に制限なく用いることができる。
これらのものとしては、例えば、スチレン、ビニルトルエン、酢酸ビニル、ジアリルフタレート、トリアリルシアヌレート、アクリル酸エステル、(例えば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル)、メタクリル酸エステル(例えば、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル)等を挙げることができ、これらは1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用して用いてもよい。
本発明に用いられる熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリメチルメタクリレート、飽和ポリエステル、ポリ酢酸ビニル、ポリスチレン/ポリ酢酸ビニル共重合体、ポリスチレン変性共重合体等を用いることができる。
上記共重合体のうち、ポリスチレン/ポリ酢酸ビニル共重合体は、ポリスチレンとポリ酢酸ビニルの不飽和ポリエステル樹脂に対する相溶性が異なり、ポリスチレンよりもポリ酢酸ビニルが不飽和ポリエステル樹脂に対する相溶性が良いことから、ポリ酢酸ビニルを樹脂相溶性成分とすることにより相溶性を制御できるため特に好ましい。この相溶性の制御は、共重合体の組成比を変更することにより所望の相溶性を得ることができる。
熱可塑性樹脂の配合量は、不飽和ポリエステル樹脂、重合性単量体、熱可塑性樹脂の混合物を100質量部とした場合に、5〜20質量部が好ましい。
5質量部未満の配合量では、不飽和ポリエステルの硬化収縮を十分に抑制することができず、その結果、成形時のクラック発生、表面外観不良の原因となることがある。また、20質量部を超える配合量では、不飽和ポリエステル樹脂との相溶性が本発明の期待する効果以上に悪くなり、分離を生じやすくなり、SMC、BMC等の成形材料のベタつきの発生、成形品の艶むら等の問題を生じることがある。
また、熱可塑性樹脂は任意の色調に着色することができ、無機顔料や有機染料、これらの混合物を用いて着色することができる。
本発明の熱硬化性樹脂成形品には、上記の成分の他、無機充填剤を配合することができる。
これら無機充填剤としては、例えば、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム、シリカ、アルミナ等を挙げることができる。
無機充填剤の添加量は、不飽和ポリエステル樹脂、重合性単量体、熱可塑性樹脂の混合物を100質量部とした場合に、100〜250質量部が好ましい。配合量が100質量部未満では、SMC、BMC等の成形材料によるFRP成形品中のガラス繊維等の強化繊維の流動時の分散が均一になりにくいため、強度バラツキが大きくなりやすく、また、250質量部を超えると、樹脂組成物の粘性が高くなり過ぎ、強化繊維への樹脂含浸が悪くなり、繊維強化樹脂としての強度が発現されにくくなる。
また、無機充填剤はより微粒であればあるほど、凝集や、吸油等が生じやすく、充填が困難になることがあるため、表面を脂肪酸やカップリング剤等で表面処理されていることが好ましい。
脂肪酸としては、一般式CCOOH(nは23以下、mは47以下)で示されるものであり、酪酸、吉草酸、カプロン酸、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アラキジン酸、ベヘン酸、リグノセリン酸等の飽和脂肪酸、α−リノレン酸、ステアリドン酸、エイコサペンタエン酸、ドコサヘキサエン酸、リノール酸、γ−リノレン酸、ジホモ−γ−リノレン酸、アラキドン酸、オレイン酸、エライジン酸、エルカ酸、ネルボン酸等の不飽和脂肪酸のいずれでも用いることができる。
カップリング剤としては、一般式R−Si(OR’)で示されるシランカップリング剤等が用いられ、Rは官能基で、アミノプロピル基、グリシドキシ基、メタクリロキシ基、N−フェニルアミノプロピル基、メルカト基、ビニル基等、R’はメチル基またはエチル基のものが使用できる。
本発明のSMC、BMC等の成形材料に用いられる強化繊維としては、通常、不飽和ポリエステル樹脂組成物の強化繊維として用いられるものであれば制限なく用いることができ、ガラス繊維、炭素繊維、金属繊維、ビニロン繊維、アラミド繊維、ポリエステル繊維等を挙げることができる。
これら強化繊維の配合量は、最終成形品の10〜40質量%の範囲内であることが好ましい。
本発明においては、上記以外に、不飽和ポリエステル樹脂の硬化条件を調整するための、硬化触媒及び重合禁止剤を用いることができる。また、その他、有機系、無機系添加剤を適宜配合することができる。
以下、実施例により本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。
<実施例1>
(評価板の作成)
熱硬化性樹脂組成物の材料成分、及びガラス繊維は以下のものを使用した。
不飽和ポリエステル樹脂:昭和高分子株式会社製 M−580
熱可塑性樹脂:着色ポリエチレン(宇部丸善ポリエチレン社製 UM5570)
重合性単量体:スチレン(三菱化学株式会社製 CAS(100−42−5)準拠スチレンモノマー)
無機充填剤:炭酸カルシウム(白石工業社製ホワイトンSB青)
硬化剤:日油株式会社製 パーブチルZ
離型剤:ステアリン酸亜鉛(川村化成工業製)
重合禁止剤:ナカライテスク株式会社製 p-ベンゾキノン
増粘剤:酸化マグネシウム(協和化学株式会社製キョーマグ#40)
ガラス繊維:(日東紡社製 RS480PB−549)
不飽和ポリエステル樹脂80質量部、熱可塑性樹脂10質量部(質量比35/65)、重合性単量体10部、無機充填剤150質量部、硬化剤1質量部、離型剤5質量部、重合禁止剤0.05質量部、増粘剤1質量部を混合し、ガラス繊維をSMC作製工程により含浸させSMCを作成した。
作成したSMCを、40℃、24時間養生させた後、平板プレス機により140℃、5分の条件でプレス成形し、200mm角、厚み3mmの板を作製し、評価板とした。
(評価方法)
作成した評価板の熱可塑性樹脂の相溶性の違いによる模様の意匠性を目視により評価した。評価は、粒柄または流れ模様:×、斑模様:○、良好な斑模様:◎とした。
上記評価結果を表1に示す。
<実施例2>
実施例1の熱可塑性樹脂をポリスチレン(PSジャパン製GPPS)に顔料を加えて着色したものに変更したものを実施例2とし、実施例1と同様の方法により評価板を作製した。
(評価方法)
作成した評価板を実施例1と同様の基準で評価した。評価結果を表1に示す。
<実施例3>
実施例1の熱可塑性樹脂をポリスチレン/ポリ酢酸ビニル共重合体(組成比90/10、日本油脂モディパーS101)に顔料を加えて着色したものに変更したものを実施例3とし、実施例1と同様の方法により評価板を作製した。
(評価方法)
作成した評価板を実施例1と同様の基準で評価した。評価結果を表1に示す。
<実施例4>
実施例1の熱可塑性樹脂をポリスチレン/ポリ酢酸ビニル共重合体(組成比70/30、日本油脂モディパーS501)に顔料を加えて着色したものに変更したものを実施例4とし、実施例1と同様の方法により評価板を作製した。
(評価方法)
作成した評価板を実施例1と同様の基準で評価した。評価結果を表1に示す。
<比較例1>
実施例1の熱可塑性樹脂をポリ酢酸ビニル(昭和高分子製M5590)に顔料を加えて着色したものに変更したものを比較例1とし、実施例1と同様の方法により評価板を作製した。
(評価方法)
作成した評価板を実施例1と同様の基準で評価した。評価結果を表1に示す。
<比較例2>
実施例1の熱可塑性樹脂をポリスチレン(PSジャパン製GPPS)に示すものに変更し、さらに固形の飽和ポリエステル柄剤(ダイヤ工業製PHE−20)を添加したものを比較例2とし、実施例1と同様の方法により評価板を作製した。
(評価方法)
作成した評価板を実施例1と同様の基準で評価した。評価結果を表1に示す。
<比較例3>
実施例1の熱可塑性樹脂をポリスチレン(PSジャパン製GPPS)に変更したものを本体SMCとし、本体SMCに顔料を加えたものを着色SMCとした。
このようにして作成した着色SMCと本体SMCを質量比100:1の割合で、成型機の金型上に着色SMCを点在チャージして評価板を作成して比較例3とした。
(評価方法)
作成した評価板を実施例1と同様の基準で評価した。評価結果を表1に示す。
(評価結果)
実施例1〜4の評価板では、熱可塑性樹脂と不飽和ポリエステル樹脂との相溶性が悪いことによる斑模様の造出が確認された。実施例1の評価板の表面の写真を図3(1)に、実施例2の評価板の表面の写真を図3(2)に示す。この評価板の表面の写真からも天然大理石に近い雲状の斑模様を確認することができる。
比較例1の評価板では、熱可塑性樹脂と不飽和ポリエステル樹脂との相溶性が良いために斑模様は得られず、均一な着色が確認された。
比較例2の評価板では、柄剤が均一に分散し、単調な石目柄が確認され、斑模様は確認されなかった。
比較例3の評価板では、着色SMCによる線状の単調な流れ模様が確認され、斑模様は確認されなかった。
上記の結果から、熱可塑性樹脂と不飽和ポリエステル樹脂の相溶性の差異による斑模様の造出の有無が確認され、本発明の効果が確認された。
1 金型(上型)
2 金型(下型)
3 成形材料
4 成形材料
5 成形材料
6 柄剤
7 着色したSMC片またはBMC片
8 成形品
9 成形品

Claims (4)

  1. 熱可塑性樹脂が混合されている熱硬化性樹脂成形品であって、熱可塑性樹脂による斑模様を有することを特徴とする熱硬化性樹脂成形品。
  2. 熱可塑性樹脂の少なくとも一部は共重合体であって、それを構成するモノマーの組成比で熱硬化性樹脂との相溶性が調製されていることを特徴とする請求項1に記載の熱硬化性樹脂成形品。
  3. 共重合体が、ポリスチレン/ポリ酢酸ビニル共重合体であることを特徴とする請求項2に記載の熱硬化性樹脂成形品。
  4. 熱可塑性樹脂が着色されていることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の熱硬化性樹脂成形品。
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