JP2011147746A - 生体情報検出装置および生体情報検出方法 - Google Patents

生体情報検出装置および生体情報検出方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 皮膚に照射された観測光の散乱光を効率良く正確に受光して、脈波などの生体情報を正確かつ容易に検出できる生体情報検出装置を提供する。
【解決手段】 人体の皮膚組織を光学的に観測するために発光素子6から発光された特定波長帯域の観測光を環状の導光部材7に導いて皮膚Hに環状に拡散照射し、この照射された環状の照射領域E内の中央部に位置する観測光採込部8で皮膚Hから取り込んだ散乱光を受光素子9で受光する。従って、発光素子6からの観測光を皮膚Hに対して環状に広い範囲で均一に拡散照射させ、皮膚Hから取り込んだ散乱光のみを受光素子9で効率良く正確に受光することができ、この受光された散乱光に基づいて、生体情報を正確かつ容易に検出することができる。
【選択図】 図4

Description

この発明は、人体の脈波などの生体情報を光学的に検出する生体情報検出装置および生体情報検出方法に関する。
従来の腕時計型の生体情報検出装置は、特許文献1に記載されているように、腕時計の裏蓋に所定波長の観測光を発光する発光素子と、この発光素子で発光されて生体組織で散乱された観測光の散乱光を受光する受光素子とを備え、発光素子を間欠的に一定周期で一定時間発光させ、この発光素子のパルス発光に応じた生体組織からの散乱光を受光素子で受光して光電変換し、所定時間連続的に観測して得られた信号を周波数解析して脈波などの生体情報を推定するようにしたものが知られている。
特開2001−353133号公報
このような生体情報検出装置の動作原理の概要は、上述した通りであるが、その動作原理は、血液中のヘモグロビンが光を吸収する吸光度が600ナノメートル(以下、nmと称する)付近を境にして大きく変化し、600nmより短い波長では600nm以上の波長より著しく吸光度が高いため、発光素子で発光する観測光として、600nmよりも短い波長の光を用いていることが多い。
しかしながら、このような従来の生体情報検出装置は、皮膚の表面側内部における毛細血管を含む真皮と、その表面側のメラニン色素を含む表皮とを脈波の観測対象とするが、この表皮にメラニン色素が多く含まれていると、メラニン色素によって観測光が吸収されてしまうため、脈波などの生体情報を正確に検出することができない。
すなわち、メラニン色素は、紫外線から可視光線の間の波長帯域で非常に高い吸光度を有しており、表皮内にメラニン色素が多く含まれている場合、(例えば肌の色が濃い人では)、600nm以下の観測光を皮膚に照射しても、毛細血管を含む真皮まで届いて真皮組織中で散乱・吸収を繰り返して再び表皮を通過し受光素子に到達する観測光は微弱光で、十分に受光することができないため、脈波などの生体情報を検出することができない。
また、このような従来の生体情報検出装置では、発光素子と受光素子とが観測光採込板の上方に平面的に並んで配置され、発光素子の光が、皮膚の表面と対向する観測光採込板を通して皮膚に照射され、その散乱光が再び観測光採込板により採り込まれ、当該観測光採込板を通して受光素子に受光される構成であるから、発光素子の光が観測光採込板から皮膚に入射する際に一部が観測光採込板内面で反射して、その観測光採込板の内面で反射された反射光が光ノイズとして受光素子で受光されてしまい、皮膚からの散乱光のみを正確に検出することができないという問題がある。
この発明が解決しようとする課題は、皮膚に照射された観測光のうち、当該皮膚から戻る散乱光を効率良く安定的に受光して、脈波などの生体情報を正確かつ容易に検出することができる生体情報検出装置および生体情報検出方法を提供することである。
この発明は、上記課題を解決するために、次のような構成要素を備えている。
請求項1に記載の発明は、人体の皮膚組織を光学的に観測するために特定波長帯域の観測光を発光する発光素子と、この発光素子が発光した前記観測光を導いて皮膚に向かって、環状に拡散照射する環状の導光部材と、この環状の導光部材から環状に拡散照射された環状の照射領域で囲まれた中央部位置に対応する位置に配置され、前記皮膚内で散乱した散乱光を受光する受光素子と、を備えていることを特徴とする生体情報検出装置である。
請求項2に記載の発明は、人体の皮膚組織を光学的に観測するために特定波長帯域の観測光を発光する発光素子と、この発光素子が発光した前記観測光を導いて皮膚に向かって、環状に拡散照射する環状の導光部材と、この環状の導光部材から環状に拡散照射された環状の照射領域で囲まれた中央部位置で、前記皮膚に接触して配置され、前記皮膚内で散乱した散乱光を採り込むための観測光採込部と、この観測光採込部における前記皮膚と反対側の位置に配置されて前記観測光採込部で採り込んだ前記散乱光を受光する受光素子と、を備えていることを特徴とする生体情報検出装置である。
請求項3に記載の発明は、前記環状の導光部材が、前記発光素子からの前記観測光を入射面から採り込んで環状に導き、且つこの環状に導いた前記観測光を出射面から環状に放出する環状の導光リング部と、この環状の導光リング部における前記出射面から放出された前記観測光を入射面から採り込んで、前記皮膚に接触する出射面から拡散させて前記皮膚内に環状に照射させる環状の拡散照射リング部とを備えていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の生体情報検出装置である。
請求項4に記載の発明は、前記環状の導光部材が、前記発光素子からの前記観測光を側面に形成された入射面から採り込んで、中央部に設けられた円形孔に向けて導き、且つこの導いた前記観測光を前記円形孔の内周面である出射面から放出する環状の導光リング部と、この環状の導光リング部における前記円形孔内に配置され、且つ前記環状の導光リング部における前記出射面から放出された前記観測光を外周面に形成された入射面から採り込み、この採り込んだ前記観測光を環状に導きながら下面に形成された出射面から前記皮膚に向けて環状に放出する環状の拡散反射リング部と、を備えていることを特徴とする請求項1に記載の生体情報検出装置である。
請求項5に記載の発明は、前記発光素子、前記環状の導光リング部、前記環状の拡散反射リング部、および前記受光素子の全体が同じ厚み内に平面的に配置されていることを特徴とする請求項4に記載の生体情報検出装置である。
請求項6に記載の発明は、前記環状の拡散反射リング部における前記出射面に対応して配置され、且つ前記出射面から放出された前記観測光を上面から採り込んで下面から前記皮膚に環状に拡散照射する環状の拡散照射リング部と、この環状の拡散照射リング部の内周側中央部の位置に前記受光素子と対応して配置され、前記皮膚内で散乱した散乱光を採り込んで前記受光素子に照射させる観測光採込部と、を更に備えていることを特徴とする請求項4または請求項5に記載の生体情報検出装置である。
請求項7に記載の発明は、前記発光素子が、第1、第2の各発光素子を有し、前記環状の導光部材は、環状の第1、第2の各導光部材を有し、前記第1、第2の各発光素子と前記環状の第1、第2の各導光部材との間に、前記第1の発光素子からの観測光を前記環状の第1の導光部材によって前記皮膚に環状に照射するための外周照射光路と、前記第2の発光素子からの観測光を前記環状の第2の導光部材によって前記皮膚に環状に照射するための内周照射光路とが形成されることを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれかに記載の生体情報検出装置である。
請求項8に記載の発明は、前記第2の内周照射光路が、前記観測光採込部の外周に沿って前記観測光を前記皮膚に環状に照射する照射光路であり、前記第1の外周照射光路は、前記第2の内周照射光路によって照射された前記観測光の照射領域の外周に沿って前記観測光を前記皮膚に環状に照射する照射光路であることを特徴とする請求項7に記載の生体情報検出装置である。
請求項9に記載の発明は、前記発光素子が、前記皮膚内に含まれているメラニン色素の吸光度が低い800nm以上の赤外線帯域の光を前記観測光として発光することを特徴とする請求項1〜請求項8のいずれかに記載の生体情報検出装置である。
請求項10に記載の発明は、前記環状の導光部材が、前記発光素子からの観測光を反射させる反射層を備えており、この反射層は、前記発光素子からの観測光を前記環状の導光部材によって前記皮膚に環状に照射するための照射光路と、前記皮膚からの散乱光を採り込んで前記受光素子に受光させるための受光光路とを、光学的に遮断させることを特徴とする請求項1〜請求項9のいずれかに記載の生体情報検出装置である。
請求項11に記載の発明は、前記受光素子と前記観測光採込部との間に、800nm以上の特定波長帯域の光を透過する光学フィルタが設けられていることを特徴とする請求項1〜請求項10のいずれかに記載の生体情報検出装置である。
請求項12に記載の発明は、前記受光素子が、前記観測光の波長の特定波長帯域の光に反応する分光感度特性を有していることを特徴とする請求項1〜請求項11のいずれかに記載の生体情報検出装置である。
請求項13に記載の発明は、人体の皮膚組織を光学的に観測するために特定波長帯域の観測光を発光する発光素子と、この発光素子からの前記観測光を導いて皮膚に向かって、環状に拡散照射する環状の導光部材と、この環状の導光部材によって環状に照射された環状の照射領域に囲まれた中央部位置で、前記皮膚に接触して配置され、前記皮膚内で散乱した散乱光を採り込むための観測光採込部と、この観測光採込部における前記皮膚と反対側の位置に配置されて前記観測光採込部で採り込んだ前記散乱光を受光する受光素子とを備えた生体情報検出装置に用いられる生体情報検出方法であって、
前記発光素子を発光させる発光ステップと、この発光ステップにより発光した前記観測光を前記導光部材によって前記皮膚に向かって環状に照射させる照射ステップと、この照射ステップにより照射された前記観測光が前記皮膚内で散乱し、この散乱光を前記環状の照射領域内の中央部に位置する前記観測光採込部で採り込み、この採り込んだ前記散乱光を前記受光素子で受光する受光ステップと、この受光ステップにより受光された散乱光に基づいて、生体情報を検出する生体情報検出ステップと、を備えていることを特徴とする生体情報検出方法である。
請求項14に記載の発明は、人体の皮膚組織を光学的に観測するために特定波長帯域の観測光を発光する第1および第2の各発光素子と、この発光素子からの前記観測光を導いて皮膚に向かって、環状に拡散照射する環状の第1および第2の各導光部材と、この環状の第1および第2の各導光部材によって環状に照射された環状の照射領域に囲まれた中央部位置で、前記皮膚に接触して配置され、前記皮膚内で散乱した散乱光を採り込むための観測光採込部と、この観測光採込部における前記皮膚と反対側の位置に配置されて前記観測光採込部で採り込んだ前記散乱光を受光する受光素子とを備え、
前記皮膚に前記観測光を環状に照射する照射光路として、前記第1の発光素子からの観測光を第1の導光部材によって前記観測光採込部の外周から離れた箇所の前記皮膚に環状に照射する外周照射光路と、前記第2の発光素子で発光した観測光を前記第2の導光部材によって前記観測光採込部の外周と前記外周照射光路による前記観測光の照射領域との間に位置する箇所の前記皮膚に環状に照射する内周照射光路とを備えた生体情報検出装置に用いられる生体情報検出方法であって、
前記第1、第2の各発光素子を同時に発光させて、前記外周照射光路と前記内周照射光路とによって前記皮膚に観測光をそれぞれ照射し、この照射された前記観測光の前記皮膚内での散乱光を前記観測光採込部で採り込んで前記受光素子で受光し、この受光された散乱光に基づいて、第1の生体情報を検出する第1の測定ステップと、前記第1の発光素子のみを発光させて、前記外周照射光路によって前記皮膚に観測光を照射し、この照射された前記観測光の前記皮膚内での散乱光を前記観測光採込部で採り込んで前記受光素子で受光し、この受光された散乱光に基づいて、第2の生体情報を検出する第2の測定ステップと、前記第1の測定ステップで検出された前記第1の生体情報と前記第2の測定ステップで検出された前記第2の生体情報とを演算処理して、測定者固有の生体情報を算出する演算処理ステップと、を有することを特徴とする生体情報検出方法である。
この発明によれば、発光素子によって特定波長帯域の観測光を発光させると、その観測光を導光部材によって皮膚に環状に拡散させて照射させることができるので、観測光を皮膚の広い面積に均一に照射させることができる。そればかりでなく、この拡散照射された環状の照射領域内の中央部から皮膚内で散乱された観測光の散乱光を採り込むことができ、この採り込んだ観測光の散乱光を環状の照射領域内の中央部に位置する受光素子で効率良く受光することができるので、観測光の散乱光を効率良く安定して受光することができる。
この発明の生体情報検出装置を適用した腕時計の実施形態1を示した拡大断面図である。 図1の腕時計の裏蓋を示した要部の拡大底面図である。 図2のIII−III矢視における拡大断面図である。 図1の腕時計の裏蓋を腕の皮膚に接触させて、脈波などの生体情報を検出する状態を示した拡大断面図である。 図4に示した皮膚部分の一部を拡大して概略的に示した要部の断面図である。 図5に示した皮膚における散乱特性と生体組織の主な吸光物質の吸光特性との関係を示した図である。 図4に示した発光素子が発光する赤外線帯域における相対放射強度特性を示した図である。 図4に示した光学フィルタの透過率分光特性を示した図である。 図4に示した受光素子が反応する分光感度特性を示した図である。 この発明に係る実施形態1の生体情報検出装置の回路構成を示したブロック図である。 この発明を適用した腕時計の実施形態2を示した拡大断面図である。 図11の腕時計の裏蓋を示した要部の拡大平面図である。 図12のXIII−XIII矢視における拡大断面図である。 図13に示した腕時計の裏蓋を腕の皮膚に接触させて、脈波などの生体組織を光学的に測定する状態を示した拡大断面図である。 この発明を適用した腕時計の実施形態3を示した拡大断面図である。 図15に示した腕時計の裏蓋を腕の皮膚に接触させて、脈波などの生体組織を光学的に測定する状態を示した拡大断面図である。 この発明を適用した腕時計の実施形態4を示した拡大断面図である。 図17に示した腕時計の裏蓋を示した拡大平面図である。 図18のXIX―XIX矢視における拡大断面図である。 図18において外周照射光路のみを示した拡大平面図である。 図20のIIXI―IIXI矢視における拡大断面図である。 図18において内周照射光路のみを示した拡大平面図である。 図22のIIXIII―IIXIII矢視における拡大断面図である。 図19に示した腕時計の裏蓋を腕の皮膚に接触させて、第1、第2の各発光素子の両方を同時に発光させた際における観測光の照射状態(照射領域E1)を示した拡大断面図である。 図24に示した観測光の照射状態(照射領域E1)の後に、第1の発光素子のみを発光させた際における観測光の照射状態(照射領域E2)を示した拡大断面図である。 図25に示した観測光の照射状態(照射領域E2)の後に、脈波などの生体組織を光学的に測定した際における観測光の推定の照射状態(照射領域E3)を示した拡大断面図である。 この発明の実施形態4に係る生体情報検出装置の回路構成を示したブロック図である。 図27の生体情報検出装置において外周照射光路と内周照射光路との発光条件を表で示した図である。 図27の生体情報検出装置による脈波などの生体組織の測定状態を示し、(a)は図24において第1、第2の各発光素子の両方を同時に発光させた際における脈波信号を示した図、(b)は図25において第1の発光素子のみを発光させた際における脈波信号を示した図、(c)は図26において脈波などの生体組織を光学的に測定した際における推定の脈波信号を示した図である。 この発明の実施形態に係る第1の生体情報検出方法について説明するための図である。 この発明の実施形態に係る第2の生体情報検出方法について説明するための図である。
(実施形態1)
以下、図1〜図10、および図30を参照して、この発明を腕時計に適用した実施形態1について説明する。
この腕時計は、図1に示すように、腕時計ケース1を備えている。この腕時計ケース1の上部開口部には、時計ガラス2がパッキン2aを介して取り付けられており、この腕時計ケース1の下部には、裏蓋3が防水リング3aを介して取り付けられている。この腕時計ケース1の内部には、時計機能に必要な各種の部品を有する時計モジュール4が配置されている。
また、この腕時計ケース1の裏蓋3の中央部には、図1〜図3に示すように、生体情報検出装置5が設けられている。この場合、裏蓋3は、ステンレスなどの金属からなり、図3および図4に示すように、その下面が中央部に向けて緩やかに湾曲しながら下側に突出しており、この突出した中央部には、生体情報検出装置5を取り付けるための取付孔3bが上下に貫通して設けられている。
生体情報検出装置5は、図3および図4に示すように、人体の皮膚組織を光学的に観測するために特定波長帯域の観測光を発光する発光素子6と、この発光素子6が発光した観測光を導いて皮膚Hに環状に拡散照射する環状の導光部材7と、この環状の導光部材7によって照射された環状の照射領域E内の中央部に位置する皮膚Hに接触する観測光採込部8と、この観測光採込部8における皮膚Hと反対側に位置する箇所に配置されて観測光採込部8で採り込んだ観測光の散乱光を受光する受光素子9とを備えている。
この場合、発光素子6と受光素子9とは、図1〜図4に示すように、測定用の回路基板10の下面に設けられている。この回路基板10は、導光部材7の上部に位置して腕時計ケース1内に配置されている。導光部材7は、その下部側が裏蓋3の取付孔3b内に嵌め込まれ、その上部側が裏蓋3の内面(図1では上面)に配置され、この状態で裏蓋3に取り付けられている。
ところで、発光素子6は、発光ダイオード(LED)からなり、皮膚H内に含まれているメラニン色素が光を吸収する吸光度の低いλp=940nmの赤外線光を観測光として発光するように構成されている。この発光素子6は、図3および図4に示すように、導光部材7に対応する回路基板10の下面における3時側と9時側との2箇所にそれぞれ設けられている。
導光部材7は、図3および図4に示すように、導光リング部11と拡散照射リング部12とを備えている。導光リング部11は、光透過性の高い透明な樹脂または透明なガラスなどの材料からなり、全体がほぼリング形状に形成されている。この導光リング部11は、平坦状のリング部11aと、このリング部11aの内周面からその中心側に向けて斜め下側に傾斜した傾斜リング部11bとが一体に形成された構成になっている。平坦状のリング部11aにおける上面の3時側と9時側との箇所には、発光素子6がそれぞれ配置される凹部11cが設けられている。
これにより、導光リング部11は、図4に示すように、平坦状のリング部11aにおける各凹部11cの内面が入射面11dに形成され、この入射面11dから発光素子6で発光した観測光を平坦状のリング部11aの内部に採り込み、この採り込んだ観測光を平坦状のリング部11aで環状に導きながら、傾斜リング部11bの下部先端に形成された出射面11eから放出するように構成されている。
この場合、導光リング部11の外表面には、図3および図4に示すように、平坦状のリング部11aの入射面11dおよび傾斜リング部11bの出射面11eを除いて、導光リング部11の内部に入射した観測光が導光リング部11の外部に漏れるのを防ぐための第1反射層13が金属蒸着などによって設けられている。
また、拡散照射リング部12は、図3および図4に示すように、光拡散性を有する白濁または乳白色の樹脂からなり、全体がほぼリング形状に形成されている。この拡散照射リング部12は、導入リング部11の傾斜リング部11bの出射面11eに対応する傾斜リング部12aと、この傾斜リング部12aの下部に設けられて下面が平坦に形成されたほぼ平坦状のリング部12bとが一体に形成された構成になっている。
これにより、拡散照射リング部12は、導光リング部11の傾斜リング部11bの出射面11eから放出された観測光を傾斜リング部12aの入射面12cからその内部に採り込み、この採り込んだ観測光を傾斜リング部12aで拡散しながら環状に導き、平坦状のリング部12bにおける下面の出射面12dから拡散させて放出することにより、観測光を皮膚Hにリング状の広い面積に均一に拡散照射するように構成されている。
この場合、拡散照射リング部12は、図3および図4に示すように、その平坦状のリング部12bが裏蓋3の中央部に設けられた取付孔3b内に第1防水パッキン14を介して嵌め込まれた状態で取り付けられている。この場合、拡散照射リング部12は、図4に示すように、裏蓋3の取付孔3bに設けられた突起部3cに当接して腕時計ケース1内に押し込まれないように位置規制されている。
これにより、拡散照射リング部12の下面、つまり平坦状のリング部12bにおける下面の出射面12dは、図3および図4に示すように、裏蓋3の下面における最下部と同じ高さで配置され、裏蓋3の下面と共に皮膚Hに接触するようになっている。また、この拡散照射リング部12の外表面には、図3および図4に示すように、傾斜リング部12aの入射面12cおよび平坦状のリング部12bの出射面12dを除いて、拡散照射リング部12の内部に入射した観測光が拡散照射リング部12の外部に漏れるのを防ぐための第2反射層15が金属蒸着などによって設けられている。
この拡散照射リング部12の内側には、図3および図4に示すように、皮膚H内に照射された観測光の散乱光を採り込むための観測光採込部8が設けられている。この観測光採込部8は、高屈折率の透明な樹脂または透明なガラスなどの材料から形成されている。また、この観測光採込部8は、皮膚H内に入射して散乱して観測光採込部8に戻ってきた観測光の散乱光を皮膚Hと反対側に設置した受光素子9の観測光採込部8の外周部の受光感度を上げる凹レンズ形状に形成されている。さらに、この観測光採込部8は、その下面が導光部材7によって照射されたリング状の照射領域E内の中央部に位置する皮膚Hに接触するように構成されている。
この場合、観測光採込部8は、図4に示すように、導光部材7の拡散照射リング部12における内周面に設けられた突起部12eに当接して腕時計ケース1内に押し込まれないように位置規制されている。これにより、観測光採込部8は、図3および図4に示すように、皮膚Hに接触する下面が平坦面な平凹レンズ形状に形成されている。この観測光採込部8の下面の平坦面は、導光部材7の拡散照射リング部12の下面と同一平面をなし、この状態で第2防水パッキン16を介して導光部材7の拡散照射リング部12の内周面に取り付けられている。
この観測光採込部8の外周面と導光部材7の拡散照射リング部12の内周面との間は、図3に示すように、拡散照射リング部12の内周面に形成された第2反射層15によって光学的に分離されている。
一方、受光素子9は、観測光採込部8で採り込んだ観測光の散乱光を受光して光電変換するものであり、シリコンフォトダイオードからなり、図3および図4に示すように、観測光採込部8における皮膚Hと反対側(図3では上方)に位置する箇所、つまり観測光採込部8の光軸上における焦点位置付近に配置されていることが望ましい。
この受光素子9は、図9に示すように、λ=940nm程度の特定波長帯域の光に最も強く反応する分光感度特性を有している。すなわち、この受光素子9は、940nm以下の波長帯域の光に対してはその波長が短くなるに伴って徐々に受光感度が低下し、逆に940nm程度以上の波長帯域の光に対しては急激に受光感度が低下し、940nmの波長の光に対して最も受光感度が高くなるように構成されている。
この受光素子9と観測光採込部8との間には、図3および図4に示すように、光学フィルタ17が、受光素子9を囲う遮光枠18の下部に取り付けられた状態で配置されている。この光学フィルタ17は、図8に示すように、900nm以上の特定波長帯域の光を透過し、900nm以下の波長帯域の光を遮断することにより、受光素子9が太陽光などの外来光による測定変動の影響を軽減するように構成されている。
これにより、受光素子9は、皮膚H内の毛細血管を含む真皮H1に到達して散乱された観測光が表皮H2を透過して観測光採込部8によって集光される際に、900nm未満の波長帯域の光を光学フィルタ17が遮断し、900nm以上の波長帯域の光を光学フィルタ17が透過させることにより、外来光による測定変動の影響を軽減して、光学フィルタ17を透過した特定波長帯域の光のみを受光して光電変換するように構成されている。
次に、図10に示されたブロック図を参照して、この生体情報検出装置5の回路構成について説明する。
この生体情報検出装置5の回路構成は、装置の全体的な制御を行うCPU(中央演算処理装置)20と、発光素子6および受光素子9を有する光電信号検出部26と、この光電信号検出部26の発光素子6を駆動する発光素子駆動回路21と、光電信号検出部26の受光素子9から出力された電流信号を電圧信号に変換するI/V変換回路22と、脈波などの生体情報の測定結果を表示する表示部23、各部に電源電圧を供給する電源部24と、ユーザによって入力操作されるスイッチ部25とを備えている。
CPU20は、LSI(大規模集積回路)である。光電信号検出部26は、特定波長帯域の観測光を発光する発光素子6、および、この発光素子6で発光された観測光が皮膚Hに照射されて皮膚H内で散乱された際に、その観測光の散乱光を受光し、その受光量に応じて電流信号を出力する受光素子9などを有している。電源部24は、CPU20、発光素子駆動回路21、およびI/V変換回路22に電源を供給し、CPU20以外の回路ブックへの電源供給は、CPU20により制御されている。また、3時側と9時側との2箇所に配置された2つの発光素子6は、直列に接続されている。
このCPU20は、スイッチ部25からの操作信号がKIxポートから入力されると、発光素子駆動回路21に駆動信号をOUT1ポートから出力して、発光素子6を一定周期で一定時間連続的に定電圧パルスにて駆動制御し、発光素子6を一定の光強度で発光させる。受光素子9は、発光素子6で発光した観測光が皮膚Hに照射され、その散乱光を受光すると、その受光量に応じた電流信号を出力する。I/V変換回路22は、受光素子9から出力された電流信号を電圧信号に変換して、CPU20のA/D1ポートに入力する。
CPU20は、定電流パルスの駆動期間における所定のタイミングで、A/D1ポートに入力された電圧信号を内蔵のA/D変換器によってデジタル信号に変換して内蔵メモリに時系列データとして格納する。また、このCPU20は、時系列データを周波数解析して脈波などの生体情報として表示部23に出力して表示させるように制御する。
次に、図30を参照して、このような生体情報検出装置5における生体情報検出方法について説明する。
この生体情報検出方法は、CPU20が発光素子6を発光させる発光ステップS31と、この発光ステップS31により発光した観測光を導光部材7によって皮膚Hに向かって環状に照射させる照射ステップS32と、この照射ステップS32により照射された観測光が皮膚H内で散乱し、この散乱光を観測光採込部8で採り込み、この採り込んだ散乱光を受光素子9で受光する受光ステップS33と、この受光ステップS33により受光された散乱光に基づいて、CPU20が生体情報を検出する生体情報検出ステップS34とを有している。
次に、この生体情報検出装置5の作用について説明する。
予め、腕時計ケース1を腕に取り付けて、図4に示すように、裏蓋3の下面を腕の皮膚Hに接触させる。このときには、裏蓋3の下面が緩やかに湾曲して突出しているが、生体情報検出装置5における導光部材7の拡散照射リング部12と観測光採込部8との各下面が平坦面に形成され、その両者の平坦面が同一平面に配置されているので、拡散照射リング部12と観測光採込部8との各平坦面が腕の皮膚Hの表面に均等に接触する。
この状態、スイッチ部25がスイッチ操作されて測定を開始する指令がCPU20に与えられると、CPU20が発光素子駆動回路21に駆動信号を出力し、この発光素子駆動回路21が一定周期で一定時間連続的に定電流パルスを発光素子6に出力して発光素子6を駆動制御する。この駆動制御されている間、発光素子6は一定の光強度で安定して観測光を発光する。
このとき、発光素子6は、発光素子駆動回路21によって駆動されると、λp=940nmの赤外線帯域の光を観測光として発光する。この発光した観測光は、図4に示すように、導光部材7の導光リング部11の入射面11dから導光リング部11内に採り込まれ、この採り込まれた観測光が導光リング部11で環状に導かれながら、導光リング部11の出射面11eから環状に放出される。
この放出された観測光が導光部材7の拡散照射リング部12に入射面12cから入射して拡散されながら、皮膚Hに接触している拡散照射リング部12の出射面12dから環状に拡散されて放出され、この放出された観測光が腕の皮膚Hにリング状の広い範囲に均一に照射される。この照射された観測光は、図4に示すように、皮膚Hの表皮H2および真皮H1に入射する。
このとき、表皮H2がメラニン色素を多く含んでいても、観測光がλp=940nmの赤外線帯域の光であることから、メラニン色素による吸収は少なく、確実に真皮H1内に入射する。また、表皮H2は真皮H1に比べて層厚が薄く、約0.1〜0.2mmであるから、照射された観測光は、そのほとんどが表皮H2を透過して、層厚が約2mmの真皮H1内に入射する。
この真皮H1内に入射した観測光は、スポット的に一部分に照射される場合に比べて、リング状の広い面積に均一に照射され、照射領域における真皮H1中の吸光物質であるヘモグロビンの量が多くなるので、この真皮H1中で観測光の多くが吸収されることなり、真皮H1の内側(図5では下側)の皮下組織に到達する観測光の量は少なくなる。
そして、真皮H1に入射した観測光がその真皮H1の生体組織によって吸収、散乱され、その散乱光の一部が再び表皮H2を透過して表皮H2の表面から放出される。このときにも、散乱光はメラニン色素による吸収は少ないので、確実に表皮H2を透過して観測光採込部8に照射される。
この真皮H1内の生体組織で散乱された散乱光のうち、観測光採込部8に採り込まれた散乱光は、観測光採込部8が屈折率の高い材料からなり、且つ凹レンズ形状に形成されていることにより、観測光採込部8の外周部から採り込まれた散乱光も皮膚Hと反対側に設置された受光素子9に正面方向から入射させることができる。この散乱光は、光学フィルタ17によって900nm以上の特定波長帯域の光が選択され、この選択された特定波長帯域の光が光学フィルタ17を透過し、この透過した特定波長帯域の光が受光素子9で受光されて光電変換される。
この受光素子9で光電変換された電流信号は、I/V変換回路22によって電圧信号に変換されてCPU20のA/D変換器でデジタル信号に変換される。この変換されたデジタル信号は、CPU20によって時系列データとして内蔵メモリに格納されると共に、この時系列データに基づいてCPU20が周波数解析をして脈拍などの生体情報として推定して表示部23に表示する。
このように、この生体情報検出装置5によれば、発光素子6によってλp=940nmの特定波長帯域の観測光を発光させると、その観測光を導光部材7によって皮膚Hに環状に拡散させて照射させることができるので、観測光を皮膚Hの広い範囲に均一に照射させることができ、この照射された環状の照射領域E内の中央部に位置する観測光採込部8によって皮膚H内で散乱された観測光の散乱光を採り込んで受光素子9で受光することができるので、観測光の散乱光を効率良く安定して受光素子9で受光することができる。
このため、発光素子6からの観測光を皮膚Hの広い範囲に均一に照射させることができると共に、発光素子6からの観測光を皮膚Hに照射する照射光路と、皮膚Hで散乱された観測光の散乱光を受光する受光光路とを完全に分離させることができるので、皮膚Hに拡散照射された観測光の散乱光を受光素子9で効率良く安定して受光することができ、これにより脈波などの生体情報を正確に検出することができる。
この場合、発光素子6は、皮膚Hの表皮H2内に含まれているメラニン色素の吸光度が低いλp=940nmの赤外線光を観測光として発光するので、表皮H2がメラニン色素を多く含んでいても、皮膚Hに照射された観測光がメラニン色素で吸収されずに、確実に観測光を真皮H1に入射させることができる。また、表皮H2は真皮H1に比べて層厚が薄いので、皮膚Hに照射された観測光のほとんどが表皮H2を透過するので、皮膚Hに照射された観測光のほとんどを真皮H1内に確実に入射させることができる。
また、導光部材7は、発光素子6からの観測光を入射面11dから採り込んで環状に導き、且つこの環状に導いた観測光を出射面11eから環状に放出する導光リング部11と、この導光リング部11の出射面11eから放出された観測光を入射面12cから採り込んで、皮膚Hに接触している出射面12dから拡散させて皮膚Hに環状に照射させる拡散照射リング部12とを備えていることにより、発光素子6からの観測光を効率良く確実に皮膚Hに環状に拡散照射させることができ、これにより観測光を皮膚Hの広い面積に均一に照射させることができる。
この場合、導光リング部11は、光透過性の高い材料で形成されているので、発光素子6からの観測光を良好に採り込んで効率良く環状に導くことができると共に、導光リング部11の出射面11eから環状に放出することができる。また、この導光リング部11の外表面には、導光リング部11の入射面11dおよび出射面11eを除いて、第1反射層13が設けられているので、発光素子6からの観測光を採り込んで環状に導く際に、観測光を導光リング部11の外部に漏らすことなく、確実に導光リング部11の出射面11eから環状に放出することができる。
また、拡散照射リング部12は、導光リング部11の出射面11eから放出された観測光を採り込んで拡散する拡散性を有する材料で形成されているので、採り込んだ観測光を効率良く拡散しながら環状に導くことができると共に、拡散照射リング部12の出射面12dから均一な照射光として皮膚Hに環状に拡散させて照射させることができる。
この場合にも、拡散照射リング部12の外表面には、拡散照射リング部12の入射面12cおよび出射面12dを除いて、第2反射層15が設けられているので、拡散照射リング部12で採り込んだ観測光を拡散照射リング部12の外部に漏らすことなく、確実に効率良く拡散照射リング部12の出射面12dから均一な照射光として皮膚Hに環状に拡散させて照射させることができる。
このように、真皮H1内に入射した観測光は、スポット的に一部分に照射される場合に比べて、リング状の広い面積に均一に照射されるので、観測光が照射される真皮H1中の吸光物質であるヘモグロビンの量を多くすることができ、これにより真皮H1中の生体組織のヘモグロビンの量の変動を正確に検出することができる。
すなわち、真皮H1中の吸光物質であるヘモグロビンの量が多くなると、真皮H1中で観測光の多くが吸収されることなり、真皮H1の下側の皮下組織に到達する観測光の量が少なくなり、皮下組織からの観測光の散乱光が少なくなることにより、真皮H1中の生体組織で生じるヘモグロビンの量の変動を正確に検出することができる。
また、観測光採込部8は、屈折率の高い材料からなり、皮膚H内の生体組織で散乱された観測光の散乱光を皮膚Hと反対側に設置された受光素子9で受光させるために、観測光採込部8の外周部の受光感度を上げる凹レンズ形状に形成されているので、皮膚H内の生体組織で散乱されて観測光採込部8に向かう観測光の散乱光のほぼ全てを効率良く確実に採り込んで受光素子9に照射させることができ、これにより受光素子9による人体の脈波の検出精度を高めることができる。
また、受光素子9と観測光採込部8との間には、900nm以上の特定波長帯域の光を透過する光学フィルタ17が設けられているので、この光学フィルタ17によって外来光などの不要な光が受光素子9に照射されるのを軽減することができる。これにより、発光素子6で発光されて皮膚H内で散乱された観測光の散乱光のみを確実に受光素子9で受光させることができるので、これによっても正確に人体の脈波を検出することができ、人体の脈波の検出精度を高めることができる。
また、受光素子9は、光学フィルタ17が透過する900nm程度の特定波長帯域の光に反応する分光感度特性を有しているので、光学フィルタ17を透過した特定波長帯域の光のみを正確に受光して光電変換することができる。このときには、太陽光などの外来光に含まれている不要な光が光学フィルタ17によって遮断され、外来光によって受光素子9が変動するのを軽減することができるので、これによっても正確に人体の脈波を検出することができ、人体の脈波の検出精度を高めることができる。
さらに、導光部材7の拡散照射リング部12は裏蓋3の取付孔3bに第1防水パッキン14を介して取り付けられており、観測光採込部8は拡散照射リング部12に第2防水パッキン16を介して取り付けられていることにより、腕に装着して使用する際に、汗などの分泌物質を含んだ水分が腕の表面に発生しても、その水分が生体情報検出装置5内に侵入するのを確実に防ぐことができる。
また、この生体情報検出方法によれば、発光素子6を発光させ、この発光した観測光を導光部材7の導光リング部11と拡散照射リング部12とによって皮膚Hに環状に照射させ、この照射された観測光が皮膚H内で散乱し、この散乱光を環状の照射領域E内の中央部に位置する観測光採込部8で採り込み、この採り込んだ散乱光を受光素子9で受光することにより、生体情報を検出するので、皮膚Hに照射された観測光のうち、この皮膚Hから戻る散乱光を効率良く安定的に受光して、脈波などの生体情報を正確に検出することができる。
すなわち、この生体情報検出方法を実行する第1の生体情報検出装置5は、図1〜図10に示すように、人体の皮膚組織を光学的に観測するために特定波長帯域の観測光を発光する発光素子6と、この発光素子6からの観測光を導いて皮膚Hに向かって、環状に拡散照射する環状の導光部材7と、この環状の導光部材7によって環状に照射された環状の照射領域Eに囲まれた中央部位置で、皮膚Hに接触して配置され、この皮膚H内で散乱した散乱光を採り込むための観測光採込部8と、この観測光採込部8における皮膚Hと反対側の位置に配置されて観測光採込部8で採り込んだ散乱光を受光する受光素子9とを備えている。
このような構成の生体情報検出装置5において、この実施の形態にかかる生体情報検出方法は、図30に示すように、発光素子6を発光させる発光ステップS31と、この発光ステップS31により発光した観測光を導光部材7によって皮膚Hに向かって環状に照射させる照射ステップS32と、この照射ステップS32により照射された観測光が皮膚H内で散乱し、この散乱光を観測光採込部8で採り込み、この採り込んだ散乱光を受光素子9で受光する受光ステップS33と、この受光ステップS33により受光された散乱光に基づいて、生体情報を検出する生体情報検出ステップS34とを備えている。
このような構成を備えている生体情報検出方法によれば、発光素子6を発光させ、この発光した観測光を導光部材7によって皮膚Hに向かって環状に照射させ、この照射された観測光が皮膚H内で散乱し、この散乱光を観測光採込部8で採り込み、この採り込んだ散乱光を受光素子9で受光し、この受光された散乱光に基づいて、生体情報を正確かつ容易に検出することができる。
なお、前述した実施形態1では、導光リング部11に対応する回路基板10の下面における3時側と9時側との2箇所に発光素子6をそれぞれ設けた場合について述べたが、これに限らず、導光リング部11に対応する回路基板10の下面における3箇所以上に発光素子6をそれぞれ設けた構成でも良く、また導光リング部11に対応する回路基板10の下面における1箇所のみに発光素子6を設けた構成でも良い。
また、前記実施形態1およびその変形例では、観測光採込部8における皮膚Hと反対側に位置する箇所に1つの受光素子9を設けた場合について述べたが、これに限らず、複数の受光素子9を観測光採込部8における皮膚Hと反対側に位置する箇所に平面的に配置した構成でも良い。この場合には、観測光採込部8の光軸を中心とする同一の円周上に配置することが望ましい。
また、前記実施形態1およびその変形例では、観測光採込部8が皮膚Hに接触する下面を平坦面の平凹レンズ形状に形成されている場合について述べたが、これに限らず、平板窓部形状に形成されていても良い。この場合にも、皮膚Hで散乱された観測光が窓中央付近の受光素子9の感度領域で得られるように配置されていれば良い。
(実施形態2)
次に、図11〜図14、および図30を参照して、この発明を腕時計に適用した実施形態2について説明する。なお、図1〜図10に示された実施形態1と同一部分には同一符号を付して説明する。
この腕時計は、図11に示すように、腕時計ケース1の裏蓋3の中央部に設けられた生体情報検出装置30が実施形態1と異なる構成であり、これ以外は実施形態1とほぼ同じ構成になっている。
生体情報検出装置30は、図11〜図13に示すように、人体の皮膚組織を光学的に観測するために特定波長帯域の観測光を発光する発光部31と、この発光部31が発光した観測光を導いて皮膚Hに環状に拡散照射する環状の導光部材32と、この環状の導光部材32によって照射された環状の照射領域E内の中央部に位置する皮膚Hに接触する観測光採込部8と、この観測光採込部8における皮膚Hと反対側に位置する箇所に配置されて観測光採込部8で採り込んだ観測光の散乱光を受光する受光部33とを備えている。
この場合、発光部31と受光部33とは、実施形態1と同様、測定用の回路基板10の下面に設けられている。この回路基板10は、導光部材31の上部に位置して腕時計ケース1内に配置されている。導光部材32は、その下部が裏蓋3の取付孔3b内に嵌め込まれ、その上部が腕時計ケース1内の回路基板10の下面に配置されている。
ところで、発光部31は、側面発光タイプのものであり、発光ダイオード(LED)などの発光素子31aを素子基板31bの側面に設けた構成になっている。この発光素子31aは、皮膚H内に含まれているメラニン色素が光を吸収する吸光度の低いλp=940nmの赤外線光を観測光として発光するように構成されている。この発光部31は、図13および図14に示すように、導光部材32の外周に対応する回路基板10の下面における12時、3時、6時、および9時の4方向に対応する4箇所にそれぞれ設けられている。
導光部材32は、図13および図14に示すように、導光リング部34、拡散反射リング部35、拡散リング部36、および拡散照射リング部37を備えている。導光リング部34は、光透過性の高い透明な樹脂または透明なガラスなどの材料からなり、全体がほぼ正方形の平板状に形成されている。この導光リング部34は、その中央部に円形孔34aが形成されていると共に、各角部にそれぞれ発光部31が対応して配置される入射面34bが形成された構成になっている。
この場合、導光リング部34は、各角部の入射面34bが12時、3時、6時、および9時の4方向に対応するように回路基板10の下面に配置されている。すなわち、導光リング部34の入射面34bは、図12に示すように、導光リング部34の各角部に半円形状に食い込んで形成された切欠凹部であり、この半円形状の切欠凹部内に発光部31の発光素子31aが挿入された状態で配置されている。これにより、導光リング部34は、発光素子31aで発光した観測光が導光リング部34の4つの角部から中央部の円形孔34aに向けて4方向から放射状に入射するように構成されている。
また、この導光リング部34は、中央部の円形孔34aの内周面が出射面34cに形成されている。これにより、導光リング部34は、図14に示すように、発光部31で発光した観測光を4方向の各角部の入射面34bから内部に採り込み、この採り込んだ観測光を4方向から中央部の円形孔34aに向けて導き、この導かれた観測光を円形孔34aの内周面である出射面34cから放出するように構成されている。
この場合、導光リング部34の外表面には、図13および図14に示すように、各角部の入射面34bおよび円形孔34aの内周面である出射面34cを除いて、導光リング部34の内部に入射した観測光が導光リング部34の外部に漏れるのを防ぐための第1反射層38がアルミなどの金属蒸着やめっきによって設けられている。
また、拡散反射リング部35は、図13および図14に示すように、光拡散性を有する白濁または乳白色のアクリル樹脂などの合成樹脂からなり、全体がほぼ円形のリング形状に形成されている。この拡散反射リング部35は、その厚みが導入リング部34とほぼ同じ厚みに形成され、導光リング部34の円形孔34a内に配置されている。この場合、拡散反射リング部35は、その外周面が入射面35aに形成され、この入射面35aが導光リング部34の円形孔34aの内周面である出射面34cに密着して配置されるように構成されている。
また、この拡散反射リング部35の下面は、図13および図14に示すように、その外周面の入射面35aから採り込んだ観測光を皮膚Hに向けて放出する出射面35bに形成されている。さらに、この拡散反射リング部35の内周部には、その外周面の入射面35aから採り込んだ観測光を下面の出射面35bに向けて反射する反射面35cが環状に連続して形成されている。この反射面35cは、逆円錐面の一部つまり下側に向けて先細になる逆円錐面の一部に形成されている。
さらに、この拡散反射リング部35の外表面には、図13および図14に示すように、外周面の入射面35aおよび下面の出射面35bを除いて、拡散反射リング部35の内部に入射した観測光が拡散反射リング部35の外部に漏れるのを防ぐと共に、後述する受光部33とを光学的に分離するための第2反射層39がアルミなどの金属蒸着やめっきによって設けられている。
これにより、拡散反射リング部35は、導光リング部34の内周面である出射面34cから放出された観測光を外周面の入射面35aから内部に採り込み、この採り込んだ観測光を拡散反射リング部35の環状に沿って導きながら拡散すると共に、内周部に設けられた反射面35cによって下面の出射面35bに向けて反射し、この拡散反射された観測光を下面の出射面35bから下側に放出するように構成されている。
拡散リング部36は、図13および図14に示すように、光拡散性を有する合成樹脂からなり、全体がほぼ円形のリング状に形成されている。この拡散リング部36は、その厚みが薄いシート状に形成され、拡散反射リング部35の下面の出射面35bに密着して配置されている。この拡散リング部36の外周面および内周面の各周面にも、拡散反射リング部35と同様、入射した観測光が拡散リング部36の外部に漏れるのを防ぐと共に、後述する受光部33とを光学的に分離するための第2反射層39がアルミなどの金属蒸着やめっきによって設けられている。
これにより、拡散リング部36は、図13および図14に示すように、拡散反射リング部35の出射面35bから放出された観測光を上面から内部に採り込み、この採り込んだ観測光を拡散リング部36の環状に沿って導きながら均一になるように十分に拡散し、この拡散された観測光を下面から皮膚Hに向けて斑なく均等に放出するように構成されている。
拡散照射リング部37は、図13および図14に示すように、拡散性を有するアクリル樹脂などの合成樹脂からなり、全体がほぼ円形のリング形状に形成されている。この拡散照射リング部37は、拡散反射リング部35の下側に拡散リング部36を介して配置され、裏蓋3の取付孔3b内に第1防水パッキン40を介して嵌め込まれている。この場合、拡散照射リング部37は、その外周が拡散反射リング部35の外周よりも少し大きく、内周が拡散反射リング部35の内周よりも少し小さく形成されている。
これにより、拡散照射リング部37は、拡散反射リング部35から放出されて拡散リング部36で斑なく環状に拡散された観測光を上面から採り込み、この採り込んだ観測光を更に拡散し、この拡散された観測光を下面から環状に放出させることにより、観測光を皮膚Hにリング状の広い面積に均一に拡散照射するように構成されている。
この場合にも、拡散照射リング部37の外周面および内周面には、図13および図14に示すように、その上面および下面を除いて、拡散照射リング部37の内部に入射した観測光が拡散照射リング部37の外部に漏れるのを防ぐと共に、後述する受光部33とを光学的に分離するための第3反射層41がアルミなどの金属蒸着やめっきによって設けられている。
また、この拡散照射リング部37は、裏蓋3の取付孔3bに設けられた突起部3cに当接して腕時計ケース1内に押し込まれないように位置規制されている。この場合、拡散照射リング部37は、図13および図14に示すように、その下面が裏蓋3の下面における最下部と同じ高さで配置され、これにより拡散照射リング部37の下面と裏蓋3の下面とが段差を生じることなく、裏蓋3の下面と共に皮膚Hに接触するように構成されている。
この拡散照射リング部37の内側には、図13および図14に示すように、皮膚H内に照射された観測光の散乱光を採り込むための観測光採込部8が設けられている。この観測光採込部8も、実施形態1と同様、高屈折率の透明な樹脂または透明なガラスなどの材料からなり、全体が円形の平板状に形成されている。この場合、観測光採込部8は、その厚みが拡散照射リング部37とほぼ同じ厚みに形成されている。これにより、観測光採込部8と拡散照射リング部37とは、その各上面および各下面がそれぞれほぼ同一平面上に配置されている。
また、この観測光採込部8は、図13および図14に示すように、その外周面と拡散照射リング部37の内周面との間に第2防水パッキン42を介して拡散照射リング部37内に取り付けられている。この観測光採込部8は、その下面が拡散照射リング部37によって照射されたリング状の照射領域E内の中央部に位置する皮膚Hに接触するように構成されている。これにより、観測光採込部8は、皮膚H内に照射された観測光の散乱光を下面から採り込み、この採り込んだ散乱光を上面から受光部33に向けて照射させるように構成されている。
受光部33は、実施形態1と同様、観測光採込部8で採り込んだ観測光の散乱光を受光して光電変換するものであり、シリコンフォトダイオードなどの受光素子33aを素子基板33bの下面に下向きに設けた構成になっている。この受光部33は、図13および図14に示すように、受光素子33aがホルダ部43内に収納された状態で、観測光採込部8における皮膚Hと反対側(図13では上方)に位置する箇所、つまり観測光採込部8の光軸上における焦点位置付近に位置する箇所の回路基板10の下面に設けられている。
この受光部33の受光素子33aは、実施形態1と同様、λ=940nm程度の特定波長帯域の光に最も強く反応する分光感度特性を有している。すなわち、この受光素子33aは、940nm以下の波長帯域の光に対してはその波長が短くなるに伴って徐々に受光感度が低下し、逆に940nm程度以上の波長帯域の光に対しては急激に受光感度が低下し、940nmの波長の光に対して最も受光感度が高くなるように構成されている。
この受光素子33aの下側、つまり受光素子33aと観測光採込部8との間には、図13および図14に示すように、光学フィルタ17が、受光素子33aの下側に位置するホルダ部43内に配置されている。この光学フィルタ17は、実施形態1と同様、900nm以上の特定波長帯域の光を透過し、900nm以下の波長帯域の光を遮断することにより、受光素子33aが太陽光などの外来光による測定変動の影響を軽減するように構成されている。
この場合、受光部33のホルダ部43は、アルミなどの遮光性を有する金属からなり、その表面に反射機能を有するアルマイト処理が施され、これにより受光素子33aを光学的に保護するように構成されている。このホルダ部43は、図13および図14に示すように、発光部6の厚み(上下方向の長さ)と同じ厚みで形成され、拡散反射リング部35の中央部内に配置されている。
これにより、発光部31、導光リング部34、拡散反射リング部35、および受光部33は、これらの厚みが発光部31の厚み(上下方向の長さ)内に形成され、これら各上下面がほぼ同一平面上に配置され、この状態で全体が約1mmの厚みで平面的に配置されている。また、光学フィルタ17は、その厚みが拡散リング部36とほぼ同じ厚みで形成され、拡散リング部36と共に裏蓋3の内面(図13では上面)とほぼ同一平面上に配置されるように構成されている。
なお、生体情報検出装置30の回路構成は、実施形態1と同様、装置の全体的な制御を行うCPU(中央演算処理装置)20と、発光部31および受光部33を有する光電信号検出部26と、この光電信号検出部26の発光部31を駆動する発光部駆動回路21と、光電信号検出部26の受光部33から出力された電流信号を電圧信号に変換するI/V変換回路22と、脈波などの生体組織の測定結果を生体情報として表示する表示部23、各部に電源電圧を供給する電源部24と、ユーザによって入力操作されるスイッチ部25とを備えている。
このような生体情報検出装置30の生体情報検出方法は、図30に示すように、CPU20が発光素子31aを発光させる発光ステップS31と、この発光ステップS31により発光した観測光を導光部材32によって皮膚Hに向かって環状に照射させる照射ステップS32と、この照射ステップS32により照射された観測光が皮膚H内で散乱し、この散乱光を観測光採込部8で採り込み、この採り込んだ散乱光を受光素子33aで受光する受光ステップS33と、この受光ステップS33により受光された散乱光に基づいて、CPU20が生体情報を検出する生体情報検出ステップS34と、を有している。
次に、この生体情報検出装置30の作用について説明する。
予め、腕時計ケース1を腕に取り付けて、図14に示すように、裏蓋3の下面を腕の皮膚Hに接触させる。このときには、裏蓋3の下面が緩やかに湾曲して突出しているが、生体情報検出装置30における導光部材32の拡散照射リング部37と観測光採込部8との各下面が平坦面に形成され、その両者の平坦面が段差のない同一平面で配置されていることにより、拡散照射リング部37と観測光採込部8との各平坦面が腕の皮膚Hの表面に均等に接触する。
この状態、スイッチ部25がスイッチ操作されて測定を開始する指令がCPU20に与えられると、CPU20が発光部駆動回路21に駆動信号を出力し、この発光部駆動回路21が一定周期で一定時間連続的に定電流パルスを複数の発光部31に出力して複数の発光部31を同時に駆動制御する。この駆動制御されている間、複数の発光部31は一定の光強度で安定して観測光を発光する。
このとき、複数の発光部31は、発光部駆動回路21によってそれぞれ駆動されると、発光素子31aがλp=940nmの赤外線帯域の光を観測光として発光する。この発光した観測光は、図14に示すように、導光部材32の導光リング部34における4方向の入射面34bから導光リング部34内に採り込まれる。この採り込まれた観測光は、導光リング部34によって中央部の円形孔34aに向けて導かれ、導光リング部34の円形孔34aの内周面である出射面34cから環状に放出される。
この導光リング部34から放出された観測光は、導光リング部34の円形孔34a内に配置された拡散反射リング部35の外周面である入射面35aから入射する。この入射した観測光は、拡散反射リング部35で拡散されながら、拡散反射リング部35に沿って環状に導かれると共に、拡散反射リング部35の内周部に設けられた反射面35cによって拡散反射リング部35の下面の出射面35bに向けて反射される。この環状に導かれて反射された観測光は、拡散反射リング部35の下面の出射面35bから皮膚Hに向けて下側に放出される。
この拡散反射リング部35から放出された観測光は、拡散反射リング部35の下側に配置された拡散リング部36に入射する。この入射した観測光は、拡散リング部36によって環状に導かれながら、均一になるように十分に拡散されて下側に放出される。この拡散リング部36から均一に放出された観測光は、拡散リング部36の下側に配置された拡散照射リング部37に入射する。
この拡散照射リング部37に入射した観測光は、拡散照射リング部37によって更に拡散され、皮膚Hに接触している拡散照射リング部37の下面から均一な観測光として環状に放出される。この放出された観測光は、腕の皮膚Hにリング状の広い範囲に均一に照射される。この照射された観測光は、図14に示すように、皮膚Hの表皮H2および真皮H1に入射する。
このとき、表皮H2がメラニン色素を多く含んでいても、観測光がλp=940nmの赤外線帯域の光であることから、メラニン色素によって吸収される量は少なく、確実に真皮H1内に入射する。また、表皮H2は真皮H1に比べて層厚が薄く、約0.1〜0.2mmであるから、照射された観測光は、そのほとんどが表皮H2を透過して、層厚が約2mmの真皮H1内に入射する。
この真皮H1内に入射した観測光は、スポット的に一部分に照射される場合に比べて、リング状の広い面積に均一に照射される。このため、照射領域における真皮H1中の吸光物質であるヘモグロビンの量が多くなるので、この真皮H1中で観測光の多くが吸収されることなり、真皮H1の内側(図14では下側)の皮下組織に到達する観測光の量は少なくなる。
そして、真皮H1に入射した観測光は、その真皮H1の生体組織によって吸収、散乱され、その散乱光の一部が再び表皮H2を透過して表皮H2の表面から放出される。このときにも、散乱光はメラニン色素によって吸収される量は少ないので、確実に表皮H2を透過して観測光採込部8に採り込まれる。
この真皮H1内の生体組織で散乱された散乱光のうち、観測光採込部8に採り込まれた散乱光は、観測光採込部8が屈折率の高い材料からなることにより、観測光採込部8の外周部から採り込まれた散乱光も皮膚Hと反対側に設置された受光部33に正面方向から入射させることができる。この観測光採込部8を透過した散乱光は、光学フィルタ17によって900nm以上の特定波長帯域の光が選択され、この選択された特定波長帯域の光が光学フィルタ17を透過し、この透過した特定波長帯域の光が受光部33の受光素子33aで受光されて光電変換される。
この受光素子33aで光電変換された電流信号は、I/V変換回路22によって電圧信号に変換されてCPU20のA/D変換器でデジタル信号に変換される。この変換されたデジタル信号は、CPU20によって時系列データとして内蔵メモリに格納されると共に、この時系列データに基づいてCPU20が周波数解析をして脈拍などの生体情報として推定して表示部23に表示する。
ところで、このような生体情報検出装置30の動作原理の概要は、上述した通りであるが、その動作原理は、血液中のヘモグロビンが光を吸収する吸光度が600nm付近を境にして大きく変化し、600nmより短い波長では600nm以上の波長より著しく吸光度が高い。これは、皮膚Hの表面側内部が脈波の観測対象である毛細血管を含む真皮H1と、その表面側のメラニン色素を含む表皮H2とからなり、この表皮H2にメラニン色素が多く含まれていると、メラニン色素によって観測光が吸収されてしまうためである。
すなわち、メラニン色素は、紫外線から可視光線の間の波長帯域で非常に高い吸光度を有しており、表皮H2内にメラニン色素が多く含まれている場合、(例えば肌の色が濃い人では)、600nm以下の観測光を皮膚に照射しても、毛細血管を含む真皮H1まで届いて真皮H1組織中で散乱・吸収を繰り返して再び表皮H2を通過し受光素子33aに到達する観測光は微弱光で、十分に受光することができない。このため、発光素子31aによって940nmの赤外線帯域の光を観測として発光させることにより、表皮H2に含まれているメラニン色素によって観測光が吸収されるのを少なく抑えて、脈波などの生体組織を正確に測定することができる。
このように、この生体情報検出装置30によれば、発光部31によってλp=940nmの特定波長帯域の観測光を発光させると、その観測光を導光部材32によって皮膚Hに環状に拡散させて照射させることができるので、観測光を皮膚Hの広い範囲に均一に照射させることができ、この照射された環状の照射領域E内の中央部に対応して配置された受光部33によって皮膚H内で散乱された観測光の散乱光を受光することができるので、観測光の散乱光を効率良く安定して受光部33で受光することができる。
このため、発光部31からの観測光を皮膚Hの広い範囲に均一に照射させることができると共に、発光部31からの観測光を皮膚Hに照射する照射光路と、皮膚Hで散乱された観測光の散乱光を受光する受光光路とを、完全に分離させることができるので、皮膚Hに拡散照射された観測光の散乱光を受光部33で効率良く安定して受光することができ、これにより脈波などの生体組織を正確に測定することができる。
この場合、発光部31の発光素子31aは、皮膚Hの表皮H2内に含まれているメラニン色素の吸光度が低いλp=940nmの赤外線光を観測光として発光するので、表皮H2がメラニン色素を多く含んでいても、皮膚Hに照射された観測光がメラニン色素で吸収されずに、確実に観測光を真皮H1に入射させることができる。また、表皮H2は真皮H1に比べて層厚が薄いので、皮膚Hに照射された観測光のほとんどが表皮H2を透過するので、皮膚Hに照射された観測光のほとんどを真皮H1内に確実に入射させることができる。
このように、真皮H1内に入射した観測光は、スポット的に一部分に照射される場合に比べて、リング状の広い面積に均一に照射されるので、観測光が照射される真皮H1中の吸光物質であるヘモグロビンの量を多くすることができ、これにより真皮H1中の生体組織のヘモグロビンの量の変動を正確に測定することができる。
すなわち、真皮H1中の吸光物質であるヘモグロビンの量が多くなると、真皮H1中で観測光の多くが吸収されることなり、真皮H1の下側の皮下組織に到達する観測光の量が少なくなり、皮下組織からの観測光の散乱光が少なくなることにより、真皮H1中の生体組織で生じるヘモグロビンの量の変動を正確に測定することができる。
また、導光部材32は、発光部31からの観測光を側面の入射面34bから採り込んで中央部の円形孔34aに向けて導き、且つこの導いた観測光を円形孔34aの内周面である出射面34cから放出する導光リング部34と、この導光リング部34の円形孔34a内に配置され、且つこの導光リング部34の出射面34cから放出された観測光を外周面の入射面35aから採り込んで、環状に導きながら拡散反射して下面の出射面35bから下側に放出する拡散反射リング部35とを備えていることにより、発光部31らの観測光を効率良く確実に皮膚Hに向けて環状に拡散照射させることができると共に、生体情報検出装置30全体の薄型化を図ることができる。
すなわち、複数の発光部31、導光リング部34、拡散反射リング部35、および受光部33は、これらの厚みがほぼ同じで、これらの上下面が平行でそれぞれほぼ同一平面上に配置されていることにより、これらのうちで厚みが最も厚い発光部31の厚み内に導光リング部34、拡散反射リング部35、および受光部33を平面的に同じ位置に配置することができ、これにより複数の発光素子31a、導光リング部34、拡散反射リング部35、および受光素子33aの全てを同じ厚み内に平面的に配置することができる。
このため、例えば発光部31の厚みが約1mmである場合には、複数の発光部31、導光リング部34、拡散反射リング部35、および受光部33の全体の厚みを約1mmに形成することができるので、生体情報検出装置30全体の薄型化を図ることができると共に、共通の回路基板10の下面に複数の発光部31、導光リング部34、拡散反射リング部35、および受光部33を平面的に取り付けることができるので、腕時計ケース1内にコンパクトに且つ容易に組み込むことができる。
また、複数の発光部31は、導光リング部34の外周面の複数個所、例えば12時、3時、6時、9時の4方向に位置する各角部にそれぞれ配置されていることにより、十分に光量の多い観測光を導光リング部34の円形孔34aの内周面である出射面34cから放出することができると共に、拡散反射リング部35の出射面35bから光量の多い観測光を皮膚Hに向けて放出することができる。
この場合、導光リング部34は、正方形の平板状に形成され、その中央部に円形孔34aが設けられていると共に、各角部にそれぞれ発光部31が対応して配置される入射面34bが設けられた構成であることにより、例えば12時、3時、6時、9時の4方向から発光部31で発光した観測光を均等に導光リング部34内に採り込むことができ、これにより導光リング部34の円形孔34aの内周面である出射面34cから観測光をほぼ均一に放出することができる。
また、拡散反射リング部35の内周部には、その外周面である入射面35aから採り込んだ観測光を拡散反射リング部35の下面の出射面35bに向けて反射する反射面35cが環状に連続して設けられていることにより、導光リング部34の出射面34cから放出されて拡散反射リング部35の入射面35aから採り込んだ観測光を、拡散反射リング部35によって拡散しながら環状に導く際に、反射面35cによって観測光を拡散反射リング部35の下面の出射面35bに向けて効率よく反射させることができ、これにより観測光を効率よく環状に放出させることができる。
また、導光リング部34および拡散反射リング部35の各外表面には、各入射面34b、35aおよび各出射面34c、35bを除いて、観測光の漏れを防ぐと共に受光部33に対して光学的に分離するための第1、第2の各反射膜38、39が設けられていることにより、発光部31で発光された観測光を確実に導光リング部34内に採り込み、この採り込んだ観測光を外部に漏らすことなく、拡散反射リング部35の出射面35bから効率よく十分に放出することができる。
また、拡散反射リング部35の出射面35bには、その出射面35bから放出された観測光を採り込んで環状に沿って導きながら均一に拡散する拡散リング部36が設けられていることにより、拡散反射リング部35によって拡散反射された観測光を拡散リング部36で採り込み、この採り込んだ観測光を下面から放出する際に、観測光を環状に沿って斑なく均一な状態で放出することができる。
また、受光部33の入射面である下面には、特定波長帯域の光を透過する光学フィルタ17が設けられていることにより、この光学フィルタ17によって外来光などの不要な光が受光部33に照射されるのを軽減することができる。これにより、発光部31で発光されて皮膚H内で散乱された観測光の散乱光のみを確実に受光部33で受光させることができるので、これによっても正確に生体組織を測定することができ、人体の脈波の測定精度を高めることができる。
この場合、受光部33は、光学フィルタ17が透過する900nm程度の特定波長帯域の光に反応する分光感度特性を有しているので、光学フィルタ17を透過した特定波長帯域の光のみを正確に受光して光電変換することができる。このときには、太陽光などの外来光に含まれている不要な光が光学フィルタ17によって遮断され、外来光によって受光部33が変動するのを軽減することができるので、これによっても正確に生体組織を測定することができ、人体の脈波の測定精度を高めることができる。
また、この生体情報検出装置30によれば、拡散反射リング部35の出射面35bに対応して配置され、且つこの出射面35bから放出された観測光を上面から採り込んで下面から皮膚Hに環状に拡散照射する拡散照射リング部37と、この拡散照射リング部37の内周側に位置する中央部に受光部33と対応して配置され、且つ拡散照射リング部37によって皮膚H内に照射された観測光の散乱光を採り込んで受光部33に照射させる観測光採込部8とを備えていることにより、観測光を皮膚Hの広い範囲に均一に照射させることができると共に、皮膚H内で散乱された観測光の散乱光を観測光採込部8によって採り込んで受光部33で受光させることができるので、観測光の散乱光を効率良く安定して受光部33で受光することができる。
この場合、拡散照射リング部37および観測光採込部8は、これらの厚みがほぼ同じで、その上面と下面とが、平行な状態で、それぞれほぼ同一平面上に配置されているので、拡散照射リング部37内に観測光採込部8を嵌め込んだ際に、これらが平面的に配置され、その下面に段差が生じることなく組み付けることができると共に、この状態で拡散照射リング部37および観測光採込部8を裏蓋3の取付孔3bに嵌め込むことができるので、これによっても装置全体の薄型化を図ることができる。
また、拡散照射リング部37および観測光採込部8は、その下面が裏蓋3の下面と同一平面上に配置されていることにより、拡散照射リング部37および観測光採込部8の各下面を裏蓋3の下面と共に皮膚Hに段差が生じることなく平坦な状態で接触させることができ、これによっても正確に生体組織を測定することができる。
この場合にも、拡散照射リング部37と観測光採込部8との間には、その両者を光学的に分離するための第3反射膜41が形成されていることにより、発光部31で発光された観測光が導光リング部34、拡散反射リング部35、および拡散リング部36を経て拡散照射リング部37に採り込まれ、この採り込まれた観測光を皮膚Hに照射する際に、観測光が観測光採込部8に直接入射するのを防ぐことができ、これによっても脈波を精度良く測定することができる。
さらに、導光部材32の拡散リング部35は裏蓋3の取付孔3bに第1防水パッキン40を介して取り付けられており、観測光採込部8は拡散リング部35に第2防水パッキン42を介して取り付けられていることにより、腕に装着して使用する際に、汗などの分泌物質を含んだ水分が腕の表面に発生しても、その水分が生体情報検出装置30内に侵入するのを確実に防ぐことができる。
また、この腕時計では、腕時計ケース1内における裏蓋3に生体情報検出装置30を設けた構成であるから、腕時計ケース1を腕に取り付けて使用することができる。すなわち、腕時計ケース1を腕に取り付けると、裏蓋3が腕の皮膚Hに接触するので、この接触した裏蓋3の取付孔3bから露出した生体情報検出装置30の一部を皮膚Hに接触させることができる。このため、腕時計ケース1を腕に取り付けた状態で、何時でも何処でも容易に且つ簡単に生体組織を測定することができる。
さらに、この生体情報検出方法によれば、発光部31の発光素子31aを発光させ、この発光した観測光を導光部材32である導光リング部34、拡散反射リング部35、拡散リング部36、および拡散照射リング部37によって皮膚Hに環状に照射させ、この照射された観測光が皮膚H内で散乱し、この散乱光を環状の照射領域E内の中央部に位置する観測光採込部8で採り込み、この採り込んだ散乱光を受光部33の受光素子33aで受光することにより、生体情報を検出するので、皮膚Hに照射された観測光のうち、この皮膚Hから戻る散乱光を効率良く安定的に受光して、脈波などの生体情報を正確に検出することができる。
すなわち、この生体情報検出方法を実行する生体情報検出装置30は、図11〜図14に示すように、人体の皮膚組織を光学的に観測するために特定波長帯域の観測光を発光する発光素子31aと、この発光素子31aからの観測光を導いて皮膚Hに向かって、環状に拡散照射する環状の導光部材32と、この環状の導光部材32によって環状に照射された環状の照射領域Eに囲まれた中央部位置で、皮膚Hに接触して配置され、この皮膚H内で散乱した散乱光を採り込むための観測光採込部8と、この観測光採込部8における皮膚Hと反対側の位置に配置されて観測光採込部8で採り込んだ散乱光を受光する受光素子33aとを備えている。
このような構成の生体情報検出装置30において、この実施の形態にかかわる生体情報検出方法は、図30に示すように、発光素子31aを発光させる発光ステップS31と、この発光ステップS31により発光した観測光を導光部材32によって皮膚Hに向かって環状に照射させる照射ステップS32と、この照射ステップS32により照射された観測光が皮膚H内で散乱し、この散乱光を観測光採込部8で採り込み、この採り込んだ散乱光を受光素子33aで受光する受光ステップS33と、この受光ステップS33により受光された散乱光に基づいて、生体情報を検出する生体情報検出ステップS34とを備えている。
このような構成を備えている生体情報検出方法によれば、発光素子31aを発光させ、この発光した観測光を導光部材32によって皮膚Hに向かって環状に照射させ、この照射された観測光が皮膚H内で散乱し、この散乱光を観測光採込部8で採り込み、この採り込んだ散乱光を受光素子33aで受光し、この受光された散乱光に基づいて、生体情報を正確かつ容易に検出することができる。
(実施形態3)
次に、図15、図16、および図30を参照して、この発明を腕時計に適用した実施形態3について説明する。この場合には、図11〜図14に示された実施形態2と同一部分に同一符号を付して説明する。
この腕時計は、図15および図16に示すように、裏蓋3に設けられた取付孔3b内に生体情報検出装置45を設けた構成であり、これ以外は実施形態2とほぼ同じ構成になっている。
すなわち、この生体情報検出装置45は、図15および図16に示すように、人体の皮膚組織を光学的に観測するために特定波長帯域の観測光を発光する発光部31と、この発光部31が発光した観測光を導いて皮膚Hに環状に拡散照射する導光部材46と、この導光部材46によって照射された環状の照射領域E内の中央部に位置する皮膚Hに対応する箇所に配置されて皮膚H内に照射された観測光が散乱された散乱光を受光する受光部33とを備えている。
この場合、発光部31および受光部33は、実施形態1と同じ構成になっている。導光部材46は、裏蓋3の取付孔3b内に嵌め込まれ、この状態で皮膚Hに接触するように構成されている。すなわち、この導光部材46は、図15および図16に示すように、導光リング部34、拡散反射リング部35、および拡散リング部36のみを備えている。
導光リング部34は、実施形態2と同様、光透過性の高い透明な樹脂または透明なガラスなどの材料からなり、全体がほぼ正方形の平板状に形成されている。この導光リング部34は、その中央部に円形孔34aが形成されていると共に、4方向の各角部にそれぞれ発光部31が対応して配置される入射面34bが形成された構成になっている。
また、この導光リング部34は、中央部の円形孔34aの内周面が出射面34cに形成されている。これにより、導光リング部34は、図16に示すように、発光部31で発光した観測光を4方向の各角部の入射面34bから内部に採り込み、この採り込んだ観測光を中央部の円形孔34aに向けて導き、この導かれた観測光を円形孔34aの内周面である出射面34cから放出するように構成されている。
この場合にも、導光リング部34の外表面には、図16に示すように、各角部の入射面34bおよび円形孔34aの内周面における出射面34cを除いて、導光リング部34の内部に入射した観測光が導光リング部34の外部に漏れるのを防ぐための第1反射層38がアルミなどの金属蒸着やめっきによって設けられている。
また、拡散反射リング部35も、実施形態2と同様、光拡散性を有する白濁または乳白色のアクリル樹脂などの合成樹脂からなり、全体がほぼ円形のリング形状に形成されている。この拡散反射リング部35は、その厚みが導入リング部34と同じ厚みに形成され、導光リング部34の円形孔34a内に配置されている。この場合、拡散反射リング部35は、その外周面が入射面35aに形成され、この入射面35aが導光リング部34の円形孔34aの内周面である出射面34cに密着して配置されるように構成されている。
また、この拡散反射リング部35の下面は、図15および図16に示すように、外周の入射面35aから採り込んだ観測光を皮膚Hに向けて放出する出射面35bに形成されている。さらに、この拡散反射リング部35の内周部には、外周の入射面35aから採り込んだ観測光を出射面35bに向けて反射する反射面35cが環状に連続して形成されている。この反射面35cも、逆円錐面の一部つまり下側に向けて先細の逆円錐面の一部に形成されている。
さらに、この拡散反射リング部35の外表面にも、図16に示すように、外周面の入射面35aおよび下面の出射面35bを除いて、拡散反射リング部35の内部に入射した観測光が拡散反射リング部35の外部に漏れるのを防ぐと共に、受光部33とを光学的に分離するための第2反射層39がアルミなどの金属蒸着やめっきによって設けられている。
これにより、拡散反射リング部35は、導光リング部34の出射面34cから放出された観測光を外周の入射面35aから内部に採り込み、この採り込んだ観測光を拡散反射リング部35の環状に沿って導きながら拡散すると共に、内周部に設けられた反射面35cによって下面の出射面35bに向けて反射し、この拡散反射された観測光を下面の出射面35bから下側に放出するように構成されている。
拡散リング部36も、実施形態2と同様、光拡散性を有する合成樹脂からなり、全体がほぼ円形のリング状に形成されている。この拡散リング部36は、その厚みが薄いシート状に形成され、拡散反射リング部35の下面の出射面35bに密着して配置されている。この拡散リング部36の外周面および内周面の各周面にも、拡散反射リング部35と同様、入射した観測光が拡散リング部36の外部に漏れるのを防ぐと共に、後述する受光部33とを光学的に分離するための第2反射層39がアルミなどの金属蒸着やめっきによって設けられている。
これにより、拡散リング部36は、図15に示すように、拡散反射リング部35の出射面35bから放出された観測光を上面から内部に採り込み、この採り込んだ観測光を拡散リング部36の環状に沿って導きながら均一になるように十分に拡散し、この拡散された観測光を下面から放出させることにより、観測光を皮膚Hにリング状の広い面積に均一に拡散照射するように構成されている。
受光部33は、図16に示すように、受光素子33aおよび素子基板33bをホルダ部43に収納した状態で、拡散反射リング部35の内周側に位置する中央部に配置されている。この受光部33の下面には、光学フィルタ17が配置されている。この光学フィルタ17も、実施形態1、2と同様、900nm以上の特定波長帯域の光を透過し、900nm以下の波長帯域の光を遮断することにより、受光素子33aが太陽光などの外来光による測定変動の影響を軽減するように構成されている。
この場合にも、受光部33のホルダ部43は、アルミなどの遮光性を有する金属からなり、その表面に反射機能を有するアルマイト処理が施され、これにより受光素子33aを光学的に保護するように構成されている。このホルダ部43も、図16に示すように、発光部31の厚み(上下方向の長さ)と同じ厚みで形成され、拡散反射リング部35の中央部内に配置されている。
これにより、発光部31、導光部材46、および受光部33は、これらの厚みが発光部31の厚み(上下方向の長さ)内に形成され、これら各上下面がほぼ同一平面上に配置され、この状態で全体が約1mmの厚みで平面的に配置されている。また、光学フィルタ17は、その厚みが導光部材46の拡散リング部36とほぼ同じ厚みで形成され、この拡散リング部36と共に裏蓋3の内面とほぼ同一平面上に配置されるように構成されている。
なお、生体情報検出装置45の回路構成も、実施形態2と同様、装置の全体的な制御を行うCPU(中央演算処理装置)20と、発光部31および受光部33を有する光電信号検出部26と、この光電信号検出部26の発光部31を駆動する発光部駆動回路21と、光電信号検出部26の受光部33から出力された電流信号を電圧信号に変換するI/V変換回路22と、脈波などの生体組織の測定結果を生体情報として表示する表示部23、各部に電源電圧を供給する電源部24と、ユーザによって入力操作されるスイッチ部25とを備えている。
このような生体情報検出装置45における生体情報検出方法は、図30に示すように、CPU20が発光素子31aを発光させる発光ステップS31と、この発光ステップS31により発光した観測光を導光部材46によって皮膚Hに向かって環状に照射させる照射ステップS32と、この照射ステップS32により照射された観測光が皮膚H内で散乱し、この散乱光を受光素子33aで受光する受光ステップS33と、この受光ステップS33により受光された散乱光に基づいて、CPU20が生体情報を検出する生体情報検出ステップS34とを有している。
このような生体情報検出装置45によれば、実施形態2と同様、発光部31によってλp=940nmの特定波長帯域の観測光を発光させると、その観測光を導光部材46によって皮膚Hに環状に拡散させて照射させることができるので、観測光を皮膚Hの広い範囲に均一に照射させることができ、この照射された環状の照射領域E内の中央部に位置する受光部33によって皮膚H内で散乱された観測光の散乱光を受光することができるので、観測光の散乱光を効率良く安定して受光部33で受光することができる。
このため、実施形態2と同様、発光部31らの観測光を皮膚Hの広い範囲に均一に照射させることができると共に、発光部31からの観測光を皮膚Hに照射する照射光路と、皮膚Hで散乱された観測光の散乱光を受光する受光光路とを、第1、第2の各反射層38、39によって完全に分離させることができるので、皮膚Hに拡散照射された観測光の散乱光を受光部33で効率良く安定して受光することができ、これにより脈波などの生体組織を正確に測定することができる。
この場合、導光部材46は、発光部6からの観測光を側面の入射面34bから採り込んで中央部の円形孔34aに向けて導く導光リング部34と、この導光リング部34の円形孔34a内に配置されて導光リング部34の出射面34cから放出された観測光を外周面の入射面35aから採り込んで拡散反射する拡散反射リング部35とを備えているので、実施形態2と同様、発光部31らの観測光を効率良く確実に皮膚Hに向けて環状に拡散照射させることができるほか、実施形態2よりも、生体情報検出装置45全体の薄型化を図ることができる。
すなわち、複数の発光部31、導光部材46、および受光部33は、これらの厚みがほぼ同じで、これらの上下面が平行で、それぞれほぼ同一平面上に配置された状態で、平面的に配置され、この状態でこれら全体の厚みが裏蓋3とほぼ同じ厚みに構成されているので、裏蓋3の取付孔3b内に嵌め込むことができ、これにより複数の発光素子31a、導光部材46、および受光素子33aの全てを同じ厚み内に平面的に配置することができるので、生体情報検出装置45全体のより一層の薄型化を図ることができると共に、腕時計ケース1全体のコンパクト化をも図ることができる。
また、この生体情報検出装置45においても、拡散反射リング部35の出射面35bに、この出射面35bから放出された観測光を採り込んで環状に沿って均一になるように拡散する拡散リング部36が設けられていることにより、拡散反射リング部35によって拡散反射された観測光を拡散リング部36で採り込み、この採り込んだ観測光を下面から放出する際に、観測光を皮膚Hに対して環状に沿って斑なく均一に照射させることができる。
さら、この生体情報検出方法においても、発光部31の発光素子31aを発光させ、この発光した観測光を導光部材46である導光リング部34、拡散反射リング部35、および拡散リング部36によって皮膚Hに環状に照射させ、この照射された観測光が皮膚H内で散乱し、この散乱光を環状の照射領域E内の中央部に位置する観測光採込部8で採り込み、この採り込んだ散乱光を受光部33の受光素子33aで受光することにより、生体情報を検出するので、皮膚Hに照射された観測光のうち、この皮膚Hから戻る散乱光を効率良く安定的に受光して、脈波などの生体情報を正確に検出することができる。
すなわち、この生体情報検出方法を実行する生体情報検出装置45は、図15および図16に示すように、人体の皮膚組織を光学的に観測するために特定波長帯域の観測光を発光する発光素子31aと、この発光素子31aからの観測光を導いて皮膚Hに向かって、環状に拡散照射する環状の導光部材46と、この環状の導光部材46によって環状に照射された環状の照射領域Eに囲まれた中央部位置で、皮膚Hに接触して配置され、この皮膚H内で散乱した散乱光を受光する受光素子33aとを備えている。
このような構成の生体情報検出装置45において、この実施の形態にかかる生体情報検出方法は、図30に示すように、発光素子31aを発光させる発光ステップS31と、この発光ステップS31により発光した観測光を導光部材46によって皮膚Hに向かって環状に照射させる照射ステップS32と、この照射ステップS32により照射された観測光が皮膚H内で散乱し、この散乱光を受光素子33aで受光する受光ステップS33と、この受光ステップS33により受光された散乱光に基づいて、生体情報を検出する生体情報検出ステップS34とを備えている。
このような構成を備えている生体情報検出方法によれば、発光素子31aを発光させ、この発光した観測光を導光部材46によって皮膚Hに向かって環状に照射させ、この照射された観測光が皮膚H内で散乱し、この散乱光を受光素子33aで受光し、この受光された散乱光に基づいて、生体情報を正確かつ容易に検出することできる。
なお、前述した実施形態2、3では、導光リング部34が正方形の平板状に形成され、その中央部に円形孔34aが設けられ、4方向の各角部に入射面34bが設けられた構成である場合について述べたが、これに限らず、正三角形、正五角形、正六角形などの正多角形の平板状に形成し、その中央部に円形孔を設けると共に、各角部にそれぞれ入射面を設け、この入射面に対応させて発光部31それぞれ配置した構成にしても良い。
また、これに限らず、導光リング部34は、円形、楕円形などの平板状に形成され、その中部に円形孔が設けられ、その外周面の複数個所に発光部31が対応する入射面が設けられた構成であっても良い。
(実施形態4)
次に、図17〜図29、および図31を参照して、この発明を腕時計に適用した実施形態4について説明する。この場合にも、図11〜図14に示された実施形態2と同一部分に同一符号を付して説明する。
この腕時計は、図17に示すように、腕時計ケース1の裏蓋3の中央部に設けられた生体情報検出装置50が実施形態2と異なる構成であり、これ以外は実施形態2とほぼ同じ構成になっている。
生体情報検出装置50は、図17〜図19に示すように、観測光を皮膚Hに照射する外周照射光路51と、観測光を皮膚Hに照射す内周照射光路52と、外周照射光路51および内周照射光路52の両方または一方によって照射された環状の照射領域E1内の中央部に位置する皮膚Hに接触する観測光採込部8と、この観測光採込部8における皮膚Hと反対側に位置する箇所に配置されて観測光採込部8で採り込んだ観測光の散乱光を受光する受光部33とを備えている。
外周照射光路51は、図19〜図21に示すように、人体の皮膚組織を光学的に観測するために特定波長帯域の観測光を発光する第1の発光部53と、この第1の発光部53が発光した観測光を導いて皮膚Hにそれぞれ環状に拡散照射する第1の導光部材54とを備えている。内周照射光路52は、図19、図22、図23に示すように、人体の皮膚組織を光学的に観測するために特定波長帯域の観測光を発光する第2の発光部55と、この第2の発光部55が発光した観測光を導いて第1の導光部材54によって照射される照射領域の内周側に位置する皮膚Hにそれぞれ環状に拡散照射する第2の導光部材56とを備えている。
この場合、第1の発光部53と受光部33とは、図19に示すように、測定用の回路基板57の下面に設けられている。第2の発光部55は、回路基板57の下面にリング状に形成された凹部57a内に配置されている。この回路基板57は、多層配線基板であり、その上下面およびリング状の凹部57a内に配線パターンが設けられた状態で、腕時計ケース1内に配置されている。また、第1、第2の各導光部材54、56は、その各下部が裏蓋3の取付孔3b内に嵌め込まれ、第1の導光部材54の上部が腕時計ケース1内の回路基板10の下面に配置され、第2の導光部材56の上部が腕時計ケース1内の回路基板10におけるリング状の凹部57a内に配置されている。
ところで、第1、第2の各発光部53、55は、実施形態2と同様、それぞれ側面発光タイプのものであり、図19に示すように、発光ダイオード(LED)などの第1、第2の各発光素子53a、55aを第1、第2の各素子基板53b、55bの各側面にそれぞれ設けた構成になっている。この第1、第2の各発光素子53a、55aは、皮膚H内に含まれているメラニン色素が光を吸収する吸光度の低いλp=940nmの赤外線光を観測光としてそれぞれ発光するように構成されている。
この場合、外周照射光路51の第1の発光部53は、図19〜図21に示すように、第1の導光部材54の外周に対応する回路基板57の下面における12時、3時、6時、および9時の4方向に対応する4箇所にそれぞれ設けられている。第1の導光部材54は、図19〜図21に示すように、第1の導光リング部60、第1の拡散反射リング部61、第1の拡散リング部62、および第1の拡散照射リング部63を備えている。
第1の導光リング部60は、実施形態2と同様、光透過性の高い透明な樹脂または透明なガラスなどの材料からなり、全体がほぼ正方形の平板状に形成されている。この第1の導光リング部60は、その中央部に円形孔60aが形成されていると共に、各角部にそれぞれ第1の発光部53が対応して配置される入射面60bが形成された構成になっている。この場合、第1の導光リング部60は、各角部の入射面60bが12時、3時、6時、および9時の4方向に対応するように回路基板57の下面に配置されている。
すなわち、第1の導光リング部60の入射面60bは、図18に示すように、第1の導光リング部60の各角部に半円形状に食い込んで形成された切欠凹部であり、この半円形状の切欠凹部内に第1の発光部53の第1の発光素子53aが挿入された状態で配置されている。これにより、第1の導光リング部60は、第1の発光素子53aで発光した観測光が第1の導光リング部60の4つの角部から中央部の円形孔60aに向けて4方向から放射状に入射するように構成されている。
また、この第1の導光リング部60は、図19および図21に示すように、その中央部の円形孔60aの内周面が出射面60cに形成されている。これにより、第1の導光リング部60は、図19および図21に示すように、第1の発光部53で発光した観測光を4方向の各角部の入射面60bから内部に採り込み、この採り込んだ観測光を4方向から中央部の円形孔60aに向けて導き、この導かれた観測光を円形孔60aの内周面である出射面60cから放出するように構成されている。
この場合、第1の導光リング部60の外表面には、図19および図21に示すように、各角部の入射面60bおよび円形孔60aの内周面である出射面60cを除いて、第1の導光リング部60の内部に入射した観測光が第1の導光リング部60の外部に漏れるのを防ぐための第1反射層64がアルミなどの金属蒸着やめっきによって設けられている。
また、第1の拡散反射リング部61は、光拡散性を有する白濁または乳白色のアクリル樹脂などの合成樹脂からなり、図19〜図21に示すように、全体がほぼ円形のリング形状に形成されている。この第1の拡散反射リング部61は、その厚みが第1の導入リング部60とほぼ同じ厚みに形成され、第1の導光リング部60の円形孔60a内に配置されている。この場合、第1の拡散反射リング部61は、その外周面が入射面61aに形成され、この入射面61aが第1の導光リング部60の円形孔60aの内周面である出射面60cに密着して配置されるように構成されている。
また、この第1の拡散反射リング部61の下面は、図18〜図22に示すように、その外周面の入射面61aから採り込んだ観測光を皮膚Hに向けて放出する出射面61bに形成されている。また、この第1の拡散反射リング部61の内周部には、図21に示すように、その外周面の入射面61aから採り込んだ観測光を下面の出射面61bに向けて反射する反射面61cが環状に連続して形成されている。この反射面61cは、逆円錐面の一部つまり下側に向けて先細になる逆円錐面の一部に形成されている。
さらに、この第1の拡散反射リング部61の外表面には、図19および図21に示すように、外周面の入射面61aおよび下面の出射面61bを除いて、第1の拡散反射リング部61の内部に入射した観測光が第1の拡散反射リング部61の外部に漏れるのを防ぐと共に、後述する受光部33とを光学的に分離するための第2反射層65がアルミなどの金属蒸着やめっきによって設けられている。
これにより、第1の拡散反射リング部61は、図19および図21に示すように、第1の導光リング部60の内周面である出射面60cから放出された観測光を外周面の入射面61aから内部に採り込み、この採り込んだ観測光を第1の拡散反射リング部61の環状に沿って導きながら拡散すると共に、内周部に設けられた反射面61cによって下面の出射面61bに向けて反射し、この拡散反射された観測光を下面の出射面61bから下側に放出するように構成されている。
第1の拡散リング部62は、光拡散性を有する合成樹脂からなり、図19および図21に示すように、全体がほぼ円形のリング状に形成されている。この第1の拡散リング部62は、その厚みが薄いシート状に形成され、第1の拡散反射リング部61の下面の出射面61bに密着して配置されている。この第1の拡散リング部62の外周面および内周面の各周面にも、第1の拡散反射リング部61と同様、入射した観測光が第1の拡散リング部62の外部に漏れるのを防ぐと共に、後述する受光部33とを光学的に分離するための第2反射層65がアルミなどの金属蒸着やめっきによって設けられている。
これにより、第1の拡散リング部62は、図19および図21に示すように、第1の拡散反射リング部61の出射面61bから放出された観測光を上面から内部に採り込み、この採り込んだ観測光を第1の拡散リング部62の環状に沿って導きながら均一になるように十分に拡散し、この拡散された観測光を下面から皮膚Hに向けて斑なく均等に放出するように構成されている。
第1の拡散照射リング部63は、拡散性を有するアクリル樹脂などの合成樹脂からなり、図19および図21に示すように、全体がほぼ円形のリング形状に形成されている。この第1の拡散照射リング部63は、第1の拡散反射リング部61の下側に第1の拡散リング部62を介して配置され、裏蓋3の取付孔3b内に第1防水パッキン67を介して嵌め込まれている。この場合、第1の拡散照射リング部63は、その外周が第1の拡散反射リング部61の外周よりも少し大きく、内周が第1の拡散反射リング部61の内周とほぼ同じ大きさに形成されている。
これにより、第1の拡散照射リング部63は、第1の拡散反射リング部61から放出されて第1の拡散リング部62で斑なく環状に拡散された観測光を上面から採り込み、この採り込んだ観測光を更に拡散し、この拡散された観測光を下面から環状に放出させることにより、観測光を控除欝する観測光採込部8の外周から少し離れた箇所の皮膚Hにリング状の広い面積に均一に拡散照射するように構成されている。
この場合にも、第1の拡散照射リング部63の外周面および内周面には、図19および図21に示すように、その上面および下面を除いて、第1の拡散照射リング部63の内部に入射した観測光が第1の拡散照射リング部63の外部に漏れるのを防ぐと共に、後述する受光部33とを光学的に分離するための第3反射層66がアルミなどの金属蒸着やめっきによって設けられている。
また、この第1の拡散照射リング部63は、裏蓋3の取付孔3bに設けられた突起部3cに当接して腕時計ケース1内に押し込まれないように位置規制されている。この場合、第1の拡散照射リング部63は、図19および図21に示すように、その下面が裏蓋3の下面における最下部と同じ高さで配置され、これにより第1の拡散照射リング部63の下面と裏蓋3の下面とが段差を生じることなく、裏蓋3の下面と共に皮膚Hに接触するように構成されている。
一方、外周照射光路51の内周側に配置された内周照射光路52における第2の発光部55は、図19、図22、および図23に示すように、第2の導光部材56の外周に対応する回路基板57の下面にリング状に設けられた凹部57a内における12時、3時、6時、および9時の4方向に対応する4箇所にそれぞれ設けられている。第2の導光部材56は、図19、図22、および図23に示すように、第2の導光リング部70、第2の拡散反射リング部71、第2の拡散リング部72、および第2の拡散照射リング部73を備えている。
第2の導光リング部70は、第1の導光リング部60と同様、光透過性の高い透明な樹脂または透明なガラスなどの材料からなり、全体が第1の導光リング部60よりも小さいほぼ正方形の平板状に形成されている。この第2の導光リング部70は、その中央部に円形孔70aが形成されていると共に、各角部にそれぞれ第2の発光部55が対応して配置される入射面70bが形成された構成になっている。この場合、第2の導光リング部70は、各角部の入射面70bが12時、3時、6時、および9時の4方向に対応するように、第1の拡散反射リング61上に位置した状態で回路基板57の凹部57a内に配置されている。
すなわち、第2の導光リング部70の入射面70bは、図18および図22に示すように、第2の導光リング部70の各角部に半円形状に食い込んで形成された切欠凹部であり、この半円形状の切欠凹部内に第2の発光部55の第2の発光素子55aが挿入された状態で配置されている。これにより、第2の導光リング部70は、第2の発光素子55aで発光した観測光が第2の導光リング部70の4つの角部から中央部の円形孔70aに向けて4方向から放射状に入射するように構成されている。
また、この第2の導光リング部70における中央部の円形孔70aの内周面には、その外周面の入射面70bから採り込んだ観測光を放出する出射面70cが形成されている。これにより、第2の導光リング部70は、図21および図22に示すように、第2の発光部55で発光した観測光を4方向の各角部の入射面70bから内部に採り込み、この採り込んだ観測光を4方向から中央部の円形孔70aに向けて導き、この導かれた観測光を円形孔70aの内周面である出射面70cから放出するように構成されている。
この場合、第2の導光リング部70の外表面には、図19および図23に示すように、各角部の入射面70bおよび下面の出射面70cを除いて、第2の導光リング部70の内部に入射した観測光が第2の導光リング部70の外部に漏れるのを防ぐための第4反射層74がアルミなどの金属蒸着やめっきによって設けられている。
第2の拡散反射リング部71は、光拡散性を有する白濁または乳白色のアクリル樹脂などの合成樹脂からなり、図19、図22、および図23に示すように、全体がほぼ円形のリング形状に形成されている。この第2の拡散反射リング部71は、その厚みが第1の導入リング部60および第1の拡散反射リング部61を重ね合わせた厚みとほぼ同じ厚みに形成され、その外周面の上部が第2の導光リング部70の出射面70cに対応した状態で第1の拡散反射リング部61の内周に配置されている。
また、この第2の拡散反射リング部71は、図19および図23に示すように、その外周面の上部が入射面71aに形成され、その下面が出射面71bに形成され、入射面71aから採り込んだ観測光を皮膚Hに向けて放出するように構成されている。また、この第2の拡散反射リング部71の内周部には、図23に示すように、その外周面の入射面71aから採り込んだ観測光を下面の出射面61bに向けて反射する反射面71cが環状に連続して形成されている。この反射面71cは、逆円錐面の一部つまり下側に向けて先細になる逆円錐面の一部に形成されている。
さらに、この第2の拡散反射リング部71の外表面には、図19および図23に示すように、上面の入射面71aおよび下面の出射面71bを除いて、第2の拡散反射リング部71の内部に入射した観測光が第2の拡散反射リング部71の外部に漏れるのを防ぐと共に、後述する受光部33とを光学的に分離するための第5反射層75がアルミなどの金属蒸着やめっきによって設けられている。
第2の拡散リング部72は、図19および図23に示すように、光拡散性を有する合成樹脂からなり、全体がほぼ円形のリング状に形成されている。この第2の拡散リング部72は、その厚みが薄いシート状に形成され、第2の拡散反射リング部71の下面の出射面71bに密着して配置されている。この第2の拡散リング部72の外周面および内周面の各周面にも、第2の拡散反射リング部71と同様、入射した観測光が第2の拡散リング部72の外部に漏れるのを防ぐと共に、後述する受光部33とを光学的に分離するための第5反射層75がアルミなどの金属蒸着やめっきによって設けられている。
これにより、第2の拡散リング部72は、図19および図23に示すように、第2の拡散反射リング部71の出射面71bから放出された観測光を上面から内部に採り込み、この採り込んだ観測光を第2の拡散リング部72の環状に沿って導きながら均一になるように十分に拡散し、この拡散された観測光を下面から皮膚Hに向けて斑なく均等に放出するように構成されている。
第2の拡散照射リング部73は、図19および図23に示すように、拡散性を有するアクリル樹脂などの合成樹脂からなり、全体がほぼ円形のリング形状に形成されている。この第2の拡散照射リング部73は、第2の拡散反射リング部71の下側に第2の拡散リング部72を介して位置した状態で、第2の拡散照射リング部73の外周面が第1の拡散照射リング部63の内周面に密着して配置されている。この場合、第2の拡散照射リング部73は、その外周の下部が第1の拡散照射リング部63の内周の下部よりも少し大きく形成されている。
これにより、第3の拡散照射リング部73は、第2の拡散反射リング部71から放出されて第2の拡散リング部72で斑なく環状に拡散された観測光を上面から採り込み、この採り込んだ観測光を更に拡散し、この拡散された観測光を下面から環状に放出させることにより、観測光を後述する観測光採込部8の外周と第1の拡散照射リング部63の内周との間に位置する箇所の皮膚Hにリング状の広い面積に均一に拡散照射するように構成されている。
この場合にも、第2の拡散照射リング部73の外周面および内周面には、図19および図23に示すように、その上面および下面を除いて、第2の拡散照射リング部73の内部に入射した観測光が第2の拡散照射リング部73の外部に漏れるのを防ぐと共に、後述する受光部33とを光学的に分離するための第6反射層76がアルミなどの金属蒸着やめっきによって設けられている。
また、この第2の拡散照射リング部73は、裏蓋3の取付孔3bに設けられた突起部3cに当接した第1の拡散照射リング部63の内周部における下部の凹部に、第2の拡散照射リング部73の外周部における上部の凸部が当接することにより、腕時計ケース1内に押し込まれないように位置規制されている。この場合、第2の拡散照射リング部73は、図19および図23に示すように、その下面が裏蓋3の下面における最下部と同じ高さで配置され、これにより第2の拡散照射リング部73の下面と裏蓋3の下面とが段差を生じることなく、裏蓋3の下面と共に皮膚Hに接触するように構成されている。
この第2の拡散照射リング部73の内側には、図19、図24〜図26に示すように、皮膚H内に照射された観測光の散乱光を採り込むための観測光採込部8が設けられている。この観測光採込部8も、実施形態2と同様、高屈折率の透明な樹脂または透明なガラスなどの材料からなり、全体が円形の平板状に形成されている。この場合、観測光採込部8は、その厚みが第2の拡散照射リング部73とほぼ同じ厚みに形成されている。これにより、観測光採込部8と第1、第2の各拡散照射リング部63、73とは、その各上面および各下面がそれぞれほぼ同一平面上に配置されている。
また、この観測光採込部8は、図19、図24〜図26に示すように、その外周面と第2の拡散照射リング部73の内周面との間に第2防水パッキン77を介して第2の拡散照射リング部73内に取り付けられている。この観測光採込部8は、その下面が第1、第2の各拡散照射リング部63、73によって照射されたリング状の照射領域E1内の中央部に位置する皮膚Hに接触するように構成されている。これにより、観測光採込部8は、皮膚H内に照射された観測光の散乱光を下面から採り込み、この採り込んだ散乱光を上面から受光部33に向けて照射させるように構成されている。
受光部33は、実施形態2と同様、観測光採込部8で採り込んだ観測光の散乱光を受光して光電変換するものであり、シリコンフォトダイオードなどの受光素子33aを素子基板33bの下面に下向きに設けた構成になっている。この受光部33は、図19、図24〜図26に示すように、受光素子33aがホルダ部43内に収納された状態で、観測光採込部8における皮膚Hと反対側(図19では上方)に位置する箇所、つまり観測光採込部8の光軸上における焦点位置付近に位置する箇所の回路基板57の下面に設けられている。
この受光部33の受光素子33aは、実施形態2と同様、λ=940nm程度の特定波長帯域の光に最も強く反応する分光感度特性を有している。すなわち、この受光素子33aは、940nm以下の波長帯域の光に対してはその波長が短くなるに伴って徐々に受光感度が低下し、逆に940nm程度以上の波長帯域の光に対しては急激に受光感度が低下し、940nmの波長の光に対して最も受光感度が高くなるように構成されている。
この受光素子33aの下側、つまり受光素子33aと観測光採込部8との間には、図19、図24〜図26に示すように、光学フィルタ17が、受光素子33aの下側に位置するホルダ部43内に配置されている。この光学フィルタ17は、実施形態2と同様、900nm以上の特定波長帯域の光を透過し、900nm以下の波長帯域の光を遮断することにより、受光素子33aが太陽光などの外来光による測定変動の影響を軽減するように構成されている。
この場合、受光部33のホルダ部43は、アルミなどの遮光性を有する金属からなり、その表面に反射機能を有するアルマイト処理が施され、これにより受光素子33aを光学的に保護するように構成されている。このホルダ部43は、図19、図24〜図26に示すように、第1の発光部53の厚み(上下方向の長さ)と同じ厚みで形成され、第1、第2の各拡散反射リング部61、71の中央部内に配置されている。
次に、図27に示されたブロック図を参照して、この生体情報検出装置50の回路構成について説明する。
この生体情報検出装置50の回路構成は、実施形態1と同様、装置の全体的な制御を行うCPU(中央演算処理装置)80と、第1、第2の各発光部53、55および受光部33を有する光電信号検出部81とを備えている。
また、この生体情報検出装置50の回路構成は、光電信号検出部81の第1の発光部53における第1の発光素子53aを駆動する第1の発光部駆動回路82と、光電信号検出部81の第2の発光部55における第2の発光素子55aを駆動する第2の発光部駆動回路83と、光電信号検出部81の受光部33における受光素子33aから出力された電流信号を電圧信号に変換するI/V変換回路22と、脈波などの生体組織の測定結果を生体情報として表示する表示部23、各部に電源電圧を供給する電源部24と、ユーザによって入力操作されるスイッチ部25と、を更に備えている。
CPU80は、ROM(リードオンリーメモリ)84およびRAM(ランダムアクセスメモリ)85を備えている。光電信号検出部81は、特定波長帯域の観測光を発光する第1、第2の各発光素子53a、55a、および、この第1、第2の各発光素子53a、55aで発光された観測光が皮膚Hに照射されて皮膚H内で散乱された際に、その観測光の散乱光を受光し、その受光量に応じて電流信号を出力する受光素子33aなどを有している。
電源部24は、CPU80、および第1、第2の各発光素子駆動回路82、83に電源を供給し、CPU80以外の回路ブックへの電源供給は、CPU80により制御されている。また、12時、3時、6時、および9時の4箇所に配置された4つの第1、第2の各発光素子53a、55aは、それぞれ直列に接続されている。
また、CPU80は、スイッチ部25からの操作信号がKIxポートから入力されると、第1、第2の各発光素子駆動回路82、83に選択的に駆動信号をOUT1、OUT2ポートから出力して、第1、第2の各発光素子53a、55aを一定周期で一定時間連続的に定電圧パルスにて駆動制御し、第1、第2の各発光素子53a、55aを一定の光強度で発光させる。
すなわち、このCPU80は、まず、第1、第2の各発光素子駆動回路82、83の両方に駆動信号を同時に出力して、第1、第2の各発光素子53a、55aの両方を一定周期で一定時間連続的に定電圧パルスにて駆動制御し、第1、第2の各発光素子53a、55aの両方を同時に一定の光強度で発光させた後、第1の発光素子駆動回路82のみに駆動信号を出力して、第1の発光素子53aのみを一定周期で一定時間連続的に定電圧パルスにて駆動制御し、第1の発光素子53aのみを一定の光強度で発光させる。
受光素子33aは、第1、第2の各発光素子53a、55aで発光した観測光が皮膚Hに照射され、その散乱光を受光すると、その受光量に応じた電流信号を出力する。I/V変換回路22は、受光素子33aから出力された電流信号を電圧信号に変換して、CPU80のA/D1ポートに入力する。CPU80は、定電流パルスの駆動期間における所定のタイミングで、A/D1ポートに入力された電圧信号を内蔵のA/D変換器によってデジタル信号に変換してRAM85に時系列データとして格納する。
すなわち、CPU80は、第1、第2の各発光素子53a、55aの両方を発光させた際に、受光素子33aが観測光の散乱光を受光して、I/V変換回路22で変換された電圧信号をRAM85に第1の時系列データとして格納すると共に、第1の発光素子53aのみを発光させた際に、受光素子33aが観測光の散乱光を受光して、I/V変換回路22で変換された電圧信号をRAM85に第2の時系列データとして格納する。
さらに、このCPU20は、第1、第2の各時系列データを周波数解析して演算処理し、図26に示す照射領域E3に対応する第3の時系列データに相当するデータを算出することにより、脈波などの生体情報としてRAM85に格納すると共に、表示部23に出力して表示させるように制御する。
次に、図31を参照して、この生体情報検出装置50における生体情報検出方法について説明する。
この生体情報方法は、第1、第2の各発光素子53a、55aを同時に発光させて、外周照射光路51と内周照射光路52とによって皮膚Hに観測光をそれぞれ照射し、この照射された観測光の皮膚H内での散乱光を観測光採込部8で採り込んで受光素子33aで受光し、この受光された散乱光に基づいて、第1の生体情報を検出する第1の測定ステップS41を有している。
また、この生体情報方法は、第1の発光素子53aのみを発光させて、外周照射光路51によって皮膚Hに観測光を照射し、この照射された観測光の皮膚H内での散乱光を観測光採込部8で採り込んで受光素子33aで受光し、この受光された散乱光に基づいて、第2の生体情報を検出する第2の測定ステップS42と、第1の測定ステップS41で検出された第1の生体情報と第2の測定ステップS2で検出された第2の生体情報とを演算処理して、測定者固有の生体情報を算出する演算処理ステップ43とを更に有している。
次に、この生体情報検出装置50の作用について説明する。
予め、腕時計ケース1を腕に取り付けて、図17に示すように、裏蓋3の下面を腕の皮膚Hに接触させる。このときには、裏蓋3の下面が緩やかに湾曲して突出しているが、生体情報検出装置50における外周照射光路51の第1の拡散照射リング部63、内周照射光路52の第2の拡散照射リング部73、および観測光採込部8の各下面が平坦面に形成され、これらの各平坦面が段差のない同一平面で配置されていることにより、第1、第2の各拡散照射リング部63、73および観測光採込部8の各平坦面が腕の皮膚Hの表面に均等に接触する。
この状態、スイッチ部25がスイッチ操作されて測定を開始する指令がCPU80に与えられると、CPU80は、まず、第1、第2の各発光部駆動回路82、83にそれぞれ駆動信号を出力し、この第1、第2の各発光部駆動回路82、83が一定周期で一定時間連続的に定電流パルスを第1、第2の各発光素子53a、55aに出力して第1、第2の各発光素子53a、55aを同時に駆動制御する。
また、このCPU80は、第1、第2の各発光素子部53a、55aを同時に駆動制御した後、第1の発光部駆動回路82のみに駆動信号を出力し、この第1の発光部駆動回路82のみが一定周期で一定時間連続的に定電流パルスを第1の発光素子53aに出力して第1の発光素子53aのみを駆動制御する。
このように駆動制御されている間、第1、第2の各発光素子53a、55aは一定の光強度で安定して観測光を発光する。このとき、第1、第2の各発光素子部53a、55aは、第1、第2の各発光部駆動回路82、83によってそれぞれ駆動されると、第1、第2の各発光素子53a、55aがλp=940nmの赤外線帯域の光を観測光として発光する。
このように発光した観測光は、図21および図24に示すように、第1、第2の各導光部材54、56の第1、第2の各導光リング部60、70における各4方向の入射面60b、70bから第1、第2の各導光リング部60、70内に採り込まれる。この採り込まれた観測光は、第1、第2の各導光リング部60、70によって中央部の各円形孔60a、70aに向けて導かれ、第1、第2の各導光リング部60、70の各出射面60c、70cから環状に放出される。
この第1、第2の各導光リング部60、70から放出された観測光は、第1、第2の各拡散反射リング部61、71の各入射面61a、71aから入射する。この入射した観測光は、第1、第2の各拡散反射リング部61、71で拡散されながら、第1、第2の各拡散反射リング部61、71に沿って環状に導かれると共に、第1、第2の各拡散反射リング部61、71の各内周部に設けられた各反射面61c、71cによって第1、第2の各拡散反射リング部61、71の各出射面61b、71bに向けて反射される。
この反射された観測光は、第1、第2の各拡散反射リング部61、71の各出射面61b、71bから皮膚Hに向けて下側に放出される。この第1、第2の各拡散反射リング部61、71から放出された観測光は、第1、第2の各拡散反射リング部61、71の下側に配置された第1、第2の各拡散リング部62、72に入射する。
この入射した観測光は、第1、第2の各拡散リング部62、72によって環状に導かれながら、均一になるように十分に拡散されて下側に放出される。この第1、第2の各拡散リング部62、72から均一に放出された観測光は、第1、第2の各拡散リング部62、72の下側に配置された第1、第2の各拡散照射リング部63、73に入射する。
この第1、第2の各拡散照射リング部63、73に入射した観測光は、第1、第2の各拡散照射リング部63、73によって更に拡散され、皮膚Hに接触している第1、第2の各拡散照射リング部63、73の下面から均一な観測光として環状に放出される。この放出された観測光は、腕の皮膚Hにリング状の広い範囲に均一に照射される。この照射された観測光は、図24に示すように、皮膚Hの照射領域E1における表皮H2および真皮H1に入射する。
このとき、表皮H2がメラニン色素を多く含んでいても、観測光がλp=940nmの赤外線帯域の光であることから、メラニン色素によって吸収される量は少なく、確実に真皮H1内に入射する。また、表皮H2は真皮H1に比べて層厚が薄く、約0.1〜0.2mmであるから、照射された観測光は、そのほとんどが表皮H2を透過して、層厚が約2mmの真皮H1内に入射する。
この真皮H1内に入射した観測光は、スポット的に一部分に照射される場合に比べて、リング状の広い面積に均一に照射される。このため、照射領域E1における真皮H1中の吸光物質であるヘモグロビンの量が多くなるので、この真皮H1中で観測光の多くが吸収されることなり、真皮H1の内側(図24では下側)の皮下組織に到達する観測光の量は少なくなる。
そして、真皮H1に入射した観測光は、その真皮H1の生体組織によって吸収、散乱され、その散乱光の一部が再び表皮H2を透過して表皮H2の表面から放出される。このときにも、散乱光はメラニン色素によって吸収される量は少ないので、確実に表皮H2を透過して観測光採込部8に採り込まれる。
この真皮H1内の生体組織で散乱された散乱光のうち、観測光採込部8に採り込まれた散乱光は、観測光採込部8が屈折率の高い材料からなることにより、観測光採込部8の外周部から採り込まれた散乱光も皮膚Hと反対側に設置された受光部33に正面方向から入射させることができる。この観測光採込部8を透過した散乱光は、光学フィルタ17によって900nm以上の特定波長帯域の光が選択され、この選択された特定波長帯域の光が光学フィルタ17を透過し、この透過した特定波長帯域の光が受光部33の受光素子33aで受光されて光電変換される。
また、第1の発光部53のみが第1の発光部駆動回路82によって駆動されて第1の発光素子53aのみが発光した際には、第1の拡散照射リング部63の下面から観測光として環状に放出されて腕の皮膚Hの照射領域E2に照射される。この照射された観測光は、図25に示すように、皮膚Hの照射領域E2における表皮H2および真皮H1内で散乱されて観測光採込部8に採り込まれて受光部33の受光素子33aで受光されて光電変換される。
この受光素子33aで光電変換された電流信号のうち、第1、第2の各発光素子53a、55aの両方が発光した際における電気信号と、第1の発光素子53aのみが発光した際における電気信号とは、I/V変換回路22によってそれぞれ電圧信号に変換されてCPU80のA/D変換器でデジタル信号に変換される。
この変換されたデジタル信号のうち、第1、第2の各発光素子53a、55aの両方が発光した際における電気信号は、CPU80によって図29(a)に示すような第1の時系列データとしてRAM85に格納され、第1の発光素子53aのみが発光した際における電気信号は、CPU80によって図29(b)に示すような第2の時系列データとしてRAM85に格納される。
そして、CPU80は、第1、第2の各時系列データをそれぞれ周波数解析し、この周波数解析された第1、第2の各時系列データを演算処理して、図26に示す照射領域E3に対応する第3の時系列データに相当するデータを算出し、この算出された図29(c)に示すような第3の時系列データに相当するデータを脈波などの生体情報として推定し、この推定したデータをRAM85に格納すると共に、表示部23に表示する。
ところで、このような生体情報検出装置50の動作原理の概要は、上述した通りであるが、その動作原理は、血液中のヘモグロビンが光を吸収する吸光度が600nm付近を境にして大きく変化し、600nmより短い波長では600nm以上の波長より著しく吸光度が高い。これは、皮膚Hの表面側内部が脈波の観測対象である毛細血管を含む真皮H1と、その表面側のメラニン色素を含む表皮H2とからなり、この表皮H2にメラニン色素が多く含まれていると、メラニン色素によって観測光が吸収されてしまうためである。
すなわち、メラニン色素は、紫外線から可視光線の間の波長帯域で非常に高い吸光度を有しており、表皮H2内にメラニン色素が多く含まれている場合、(例えば肌の色が濃い人では)、600nm以下の観測光を皮膚に照射しても、毛細血管を含む真皮H1まで届いて真皮H1組織中で散乱・吸収を繰り返して再び表皮H2を通過し受光素子33aに到達する観測光は微弱光で、十分に受光することができない。
このため、第1、第2の各発光素子53a、55aによって940nmの赤外線帯域の光を観測として発光させることにより、表皮H2に含まれているメラニン色素によって観測光が吸収されるのを少なく抑えて、脈波などの生体組織を正確に測定することができる。このときに、第1、第2の各発光素子53a、55aの両方によって観測光を発光させた際における受光素子33aの受光量と、第1の発光素子53aのみによって観測光を発光させた際における受光素子33aの受光量とを測定し、その両者の受光量の差を算出することにより、本来測定が困難な領域である照射領域E3における受光量を推定することができる。これにより、より一層、脈波などの生体組織を正確に測定することができる。
このように、この生体情報検出装置50によれば、実施形態2と同様の作用効果があるほか、第1、第2の発光素子53a、55aを有すると共に、第1、第2の導光部材54、56を有し、第1の発光素子53aで発光した観測光を第1の導光部材54によって皮膚Hに環状に照射する外周照射光路51と、第2の発光素子55aで発光した観測光を第2の導光部材56によって皮膚Hに環状に照射する内周照射光路52とが構成されていることにより、第1、第2の各発光素子53a、55aの両方によって観測光を発光させた際における受光素子33aの受光量と、第1の発光素子53aのみによって観測光を発光させた際における受光素子33aの受光量と、を測定することができる。
このため、第1、第2の各発光素子53a、55aの両方によって観測光を発光させた際における受光素子33aの受光量と、第1の発光素子53aのみによって観測光を発光させた際における受光素子33aの受光量との両者の差を演算処理することにより、本来測定が困難な領域である照射領域E3における受光量を推定することができ、これにより、より一層、脈波などの生体組織を正確に測定することができる。
すなわち、本来測定したい領域は、図26に示すように、第2の発光素子55aのみを発光させ、その発光した観測光を皮膚Hに照射させ、この照射されて皮膚Hで散乱した散乱光を受光素子33aで受光すれば良いのであるが、第2の発光素子55aのみによって観測光を発光させた際における受光素子33aの受光量を測定しただけでは、表皮H2に含まれているメラニン色素や外来光の影響による誤差が大きく、脈波などの生体組織を正確に測定することができないためである。
この場合、第2の内周照射光路52は、観測光採込部8の外周に沿って観測光を皮膚Hに環状に照射し、第1の外周照射光路51は、第2の内周照射光路52によって照射された観測光の照射領域E2の外周に沿って観測光を皮膚Hに環状に照射するので、第1、第2の各発光素子53a、55aの両方によって観測光を発光させて皮膚Hに照射させた際における環状の照射領域E1を観測光採込部8の外周に沿って十分に広くすることができ、また第1の発光素子53aのみによって観測光を発光させて皮膚Hに照射させた際における環状の照射領域E2を観測光採込部8の外周から離すことができる。
このため、第1、第2の各発光素子53a、55aの両方によって観測光を発光させた際における受光素子33aの受光量と、第1の発光素子53aのみによって観測光を発光させた際における受光素子33aの受光量とをそれぞれ測定し、その測定された両者の差を演算処理することにより、本来測定が困難な領域である照射領域E3における受光量を正確に推定することができるので、脈波などの生体組織を正確に測定することができる。
この場合にも、第1、第2の各発光素子53a、55aによってλp=940nmの特定波長帯域の観測光を発光させると、その観測光を第1、第2の各導光部材54、56によって皮膚Hに環状に拡散させて照射させることができるので、観測光を皮膚Hの広い範囲に均一に照射させることができ、この照射された環状の照射領域E1、E2内の中央部に対応して配置された受光部33の受光素子33aによって皮膚H内で散乱された観測光の散乱光を受光することができるので、観測光の散乱光を効率良く安定して受光素子33aで受光することができる。
このため、第1、第2の各発光素子53a、55aからの観測光を皮膚Hの広い範囲に均一に照射させることができると共に、第1、第2の各発光素子5a3、55aからの観測光を皮膚Hに照射する外周照射光路51および内周照射光路52と、皮膚Hで散乱された観測光の散乱光を受光する受光光路とを、第1〜第6の各反射膜64〜66、74〜76およびホルダ部43によって光学的に完全に分離させることができるので、皮膚Hに拡散照射された観測光の散乱光を受光素子33aで効率良く安定して受光することができ、これにより脈波などの生体組織を正確に測定することができる。
また、第1、第2の各発光素子53a、55aは、第1、第2の各導光リング部54、56の各外周面の複数個所、例えば12時、3時、6時、9時の4方向に位置する各角部にそれぞれ配置されていることにより、十分に光量の多い観測光を第1、第2の各導光リング部60、70の各出射面60c、70cからそれぞれ放出することができると共に、第1、第2の各拡散反射リング部61、71の各出射面61b、71bから光量の多い観測光を皮膚Hに向けて放出することができる。
また、第1、第2の各拡散反射リング部61、71の各出射面61b、71bには、その各出射面61b、71bから放出された観測光を採り込んで環状に沿って導きながら均一に拡散する第1、第2の各拡散リング部62、72が設けられていることにより、第1、第2の各拡散反射リング部61、71によって拡散反射された観測光を第1、第2の各拡散リング部62、72で採り込み、この採り込んだ観測光を下面から放出する際に、観測光を環状に沿って斑なく均一な状態で放出することができる。
また、受光素子33aの入射面である下面には、特定波長帯域の光を透過する光学フィルタ17が設けられていることにより、この光学フィルタ17によって外来光などの不要な光が受光素子33aに照射されるのを軽減することができる。これにより、第1、第2の各発光素子53a、55aで発光されて皮膚H内で散乱された観測光の散乱光のみを確実に受光素子33aで受光させることができるので、これによっても正確に生体組織を測定することができ、人体の脈波の測定精度を高めることができる。
この場合、受光素子33aは、光学フィルタ17が透過する900nm程度の特定波長帯域の光に反応する分光感度特性を有しているので、光学フィルタ17を透過した特定波長帯域の光のみを正確に受光して光電変換することができる。このときには、太陽光などの外来光に含まれている不要な光が光学フィルタ17によって遮断され、外来光によって受光素子33aが変動するのを軽減することができるので、これによっても正確に生体組織を測定することができ、人体の脈波の測定精度を高めることができる。
また、この腕時計では、腕時計ケース1内における裏蓋3に生体情報検出装置50を設けた構成であるから、腕時計ケース1を腕に取り付けて使用することができる。すなわち、腕時計ケース1を腕に取り付けると、裏蓋3が腕の皮膚Hに接触するので、この接触した裏蓋3の取付孔3bから露出した生体情報検出装置50の一部を皮膚Hに接触させることができる。このため、腕時計ケース1を腕に取り付けた状態で、何時でも何処でも容易に且つ簡単に生体組織を測定することができる。
さらに、この生体情報検出方法によれば、第1、第2の各発光素子53a、55aを同時に発光させて、外周照射光路51と内周照射光路52とによって皮膚Hに観測光をそれぞれ照射し、この照射された観測光の皮膚H内での散乱光を観測光採込部8で採り込んで受光素子33aで受光することにより、第1の生体情報を検出し、この後、第1の発光素子53aのみを発光させて、外周照射光路51によって皮膚Hに観測光を照射し、この照射された観測光の皮膚H内での散乱光を観測光採込部8で採り込んで受光素子33aで受光し、第2の生体情報を検出し、この第1、第2の各生体情報を演算処理して、測定者固有の生体情報を算出することにより、本来測定が困難な領域である照射領域E3における受光量を推定することができ、これにより、より一層、測定者固有の脈波などの生体組織を正確に測定することができる。
すなわち、この第2の生体情報検出方法を実行する第1の生体情報検出装置50は、図17〜図29に示すように、人体の皮膚組織を光学的に観測するために特定波長帯域の観測光を発光する第1および第2の各発光素子53a、55aと、この発光素子53a、55aからの観測光を導いて皮膚Hに向かって、環状に拡散照射する環状の第1および第2の各導光部材54、56と、この環状の第1および第2の各導光部材54、56によって環状に照射された環状の照射領域E1、E2に囲まれた中央部位置で、皮膚Hに接触して配置され、この皮膚H内で散乱した散乱光を採り込むための観測光採込部8と、この観測光採込部8における皮膚Hと反対側の位置に配置されて観測光採込部8で採り込んだ散乱光を受光する受光素子33aとを備えている。
このような構成の生体情報検出装置50において、この実施の形態にかかる生体情報検出方法は、皮膚Hに観測光を環状に照射する照射光路として、第1の発光素子53aからの観測光を第1の導光部材54によって観測光採込部8の外周から離れた箇所の皮膚に環状に照射する外周照射光路51と、第2の発光素子55aで発光した観測光を第2の導光部材56によって観測光採込部の外周と外周照射光路による観測光の照射領域との間に位置する箇所の皮膚に環状に照射する内周照射光路52とを備えている。
さらに、この実施の形態にかかる生体情報検出方法は、図31に示すように、第1、第2の各発光素子53a、55aを同時に発光させて、外周照射光路51と内周照射光路52とによって皮膚Hに観測光をそれぞれ照射し、この照射された観測光の皮膚H内での散乱光を観測光採込部8で採り込んで受光素子33aで受光し、この受光された散乱光に基づいて、第1の生体情報を検出する第1の測定ステップS41と、第1の発光素子53aのみを発光させて、外周照射光路51によって皮膚Hに観測光を照射し、この照射された観測光の皮膚H内での散乱光を観測光採込部8で採り込んで受光素子33aで受光し、この受光された散乱光に基づいて、第2の生体情報を検出する第2の測定ステップS42と、第1の測定ステップS41で検出された第1の生体情報と第2の測定ステップS2で検出された第2の生体情報とを演算処理して、測定者固有の生体情報を算出する演算処理ステップ43とを有することを特徴とする。このような構成を備えている生体情報検出方法によれば、前述の生体情報検出方法の場合と同様に、受光された散乱光に基づいて、生体情報を正確かつ容易に検出することができる。
なお、前述した実施形態4では、第1、第2の各導光部材54、56が、第1、第2の導光リング部60、70、第1、第2の拡散反射リング部61、71、第1、第2の拡散リング部62、72、および第1、第2の拡散照射リング部63、73を備えた場合について述べたが、これに限らず、実施形態3で述べたように、第1、第2の各導光部材54、56を、第1、第2の導光リング部60、70および第1、第2の拡散反射リング部61、71のみで構成しても良い。この場合には、必ずしも観測光採込部8を設ける必要はない。このように構成しても、実施形態4と同様の作用効果があるほか、実施形態4よりも、装置全体の薄型化を図ることができる。
1 腕時計ケース
3 裏蓋
4 時計モジュール
5、30、45、50 生体情報検出装置
6 発光素子
7、32、46 導光部材
8 観測光採込部
9 受光素子
10 回路基板
11、34 導光リング部
11d、34b 入射面
11e、34c 出射面
12、37 拡散照射リング部
12c 入射面
12d 出射面
13、38、64 第1反射層
14、40、67 第1防水パッキン
15、39、65 第2反射層
16、42、77 第2防水パッキン
17 光学フィルタ
20、80 CPU
31 発光部
31a 発光素子
33 受光部
33a 受光素子
35 拡散反射リング部
35a 入射面
35b 出射面
36 拡散リング部
41、66 第3反射層
51 外周照射光路
52 内周照射光路
53 第1の発光部
53a 第1の発光素子
54 第1の導光部材
55 第2の発光部
55a 第2の発光素子
56 第2の導光部材
60 第1の導光リング部
61 第1の拡散反射リング部
62 第1の拡散リング部
63 第1の拡散照射リング部
70 第2の導光リング部
71 第2の拡散反射リング部
72 第2の拡散リング部
73 第2の拡散照射リング部
74 第4の反射層
75 第5の反射層
76 第6の反射層
H 皮膚
H1 真皮
H2 表皮

Claims (14)

  1. 人体の皮膚組織を光学的に観測するために特定波長帯域の観測光を発光する発光素子と、
    この発光素子が発光した前記観測光を導いて皮膚に向かって、環状に拡散照射する環状の導光部材と、
    この環状の導光部材から環状に拡散照射された環状の照射領域で囲まれた中央部位置に対応する位置に配置され、前記皮膚内で散乱した散乱光を受光する受光素子と、
    を備えていることを特徴とする生体情報検出装置。
  2. 人体の皮膚組織を光学的に観測するために特定波長帯域の観測光を発光する発光素子と、
    この発光素子が発光した前記観測光を導いて皮膚に向かって、環状に拡散照射する環状の導光部材と、
    この環状の導光部材から環状に拡散照射された環状の照射領域で囲まれた中央部位置で、前記皮膚に接触して配置され、前記皮膚内で散乱した散乱光を採り込むための観測光採込部と、
    この観測光採込部における前記皮膚と反対側の位置に配置されて前記観測光採込部で採り込んだ前記散乱光を受光する受光素子と、
    を備えていることを特徴とする生体情報検出装置。
  3. 前記環状の導光部材は、
    前記発光素子からの前記観測光を入射面から採り込んで環状に導き、且つこの環状に導いた前記観測光を出射面から環状に放出する環状の導光リング部と、
    この環状の導光リング部における前記出射面から放出された前記観測光を入射面から採り込んで、前記皮膚に接触する出射面から拡散させて前記皮膚内に環状に照射させる環状の拡散照射リング部と
    を備えていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の生体情報検出装置。
  4. 前記環状の導光部材は、
    前記発光素子からの前記観測光を側面に形成された入射面から採り込んで、中央部に設けられた円形孔に向けて導き、且つこの導いた前記観測光を前記円形孔の内周面である出射面から放出する環状の導光リング部と、
    この環状の導光リング部における前記円形孔内に配置され、且つ前記環状の導光リング部における前記出射面から放出された前記観測光を外周面に形成された入射面から採り込み、この採り込んだ前記観測光を環状に導きながら下面に形成された出射面から前記皮膚に向けて環状に放出する環状の拡散反射リング部と、
    を備えていることを特徴とする請求項1に記載の生体情報検出装置。
  5. 前記発光素子、前記環状の導光リング部、前記環状の拡散反射リング部、および前記受光素子は、これら全体が同じ厚み内に平面的に配置されていることを特徴とする請求項4に記載の生体情報検出装置。
  6. 前記環状の拡散反射リング部における前記出射面に対応して配置され、且つ前記出射面から放出された前記観測光を上面から採り込んで下面から前記皮膚に環状に拡散照射する環状の拡散照射リング部と、
    この環状の拡散照射リング部の内周側中央部の位置に前記受光素子と対応して配置され、前記皮膚内で散乱した散乱光を採り込んで前記受光素子に照射させる観測光採込部と、
    を更に備えていることを特徴とする請求項4または請求項5に記載の生体情報検出装置。
  7. 前記発光素子は、第1、第2の各発光素子を有し、前記環状の導光部材は、環状の第1、第2の各導光部材を有し、
    前記第1、第2の各発光素子と前記環状の第1、第2の各導光部材との間に、前記第1の発光素子からの観測光を前記環状の第1の導光部材によって前記皮膚に環状に照射するための外周照射光路と、前記第2の発光素子からの観測光を前記環状の第2の導光部材によって前記皮膚に環状に照射するための内周照射光路とが形成されることを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれかに記載の生体情報検出装置。
  8. 前記第2の内周照射光路は、前記観測光採込部の外周に沿って前記観測光を前記皮膚に環状に照射する照射光路であり、
    前記第1の外周照射光路は、前記第2の内周照射光路によって照射された前記観測光の照射領域の外周に沿って前記観測光を前記皮膚に環状に照射する照射光路であることを特徴とする請求項7に記載の生体情報検出装置。
  9. 前記発光素子は、前記皮膚内に含まれているメラニン色素の吸光度が低い800nm以上の赤外線帯域の光を前記観測光として発光することを特徴とする請求項1〜請求項8のいずれかに記載の生体情報検出装置。
  10. 前記環状の導光部材は、前記発光素子からの観測光を反射させる反射層を備えており、
    この反射層は、
    前記発光素子からの観測光を前記環状の導光部材によって前記皮膚に環状に照射するための照射光路と、前記皮膚からの散乱光を採り込んで前記受光素子に受光させるための受光光路とを、光学的に遮断させることを特徴とする請求項1〜請求項9のいずれかに記載の生体情報検出装置。
  11. 前記受光素子と前記観測光採込部との間には、800nm以上の特定波長帯域の光を透過する光学フィルタが設けられていることを特徴とする請求項1〜請求項10のいずれかに記載の生体情報検出装置。
  12. 前記受光素子は、前記観測光の波長の特定波長帯域の光に反応する分光感度特性を有していることを特徴とする請求項1〜請求項11のいずれかに記載の生体情報検出装置。
  13. 人体の皮膚組織を光学的に観測するために特定波長帯域の観測光を発光する発光素子と、この発光素子からの前記観測光を導いて皮膚に向かって、環状に拡散照射する環状の導光部材と、この環状の導光部材によって環状に照射された環状の照射領域に囲まれた中央部位置で、前記皮膚に接触して配置され、前記皮膚内で散乱した散乱光を採り込むための観測光採込部と、この観測光採込部における前記皮膚と反対側の位置に配置されて前記観測光採込部で採り込んだ前記散乱光を受光する受光素子とを備えた生体情報検出装置に用いられる生体情報検出方法であって、
    前記発光素子を発光させる発光ステップと、
    この発光ステップにより発光した前記観測光を前記導光部材によって前記皮膚に向かって環状に照射させる照射ステップと、
    この照射ステップにより照射された前記観測光が前記皮膚内で散乱し、この散乱光を前記環状の照射領域内の中央部に位置する前記観測光採込部で採り込み、この採り込んだ前記散乱光を前記受光素子で受光する受光ステップと、
    この受光ステップにより受光された散乱光に基づいて、生体情報を検出する生体情報検出ステップと、
    を備えていることを特徴とする生体情報検出方法。
  14. 人体の皮膚組織を光学的に観測するために特定波長帯域の観測光を発光する第1および第2の各発光素子と、この発光素子からの前記観測光を導いて皮膚に向かって、環状に拡散照射する環状の第1および第2の各導光部材と、この環状の第1および第2の各導光部材によって環状に照射された環状の照射領域に囲まれた中央部位置で、前記皮膚に接触して配置され、前記皮膚内で散乱した散乱光を採り込むための観測光採込部と、この観測光採込部における前記皮膚と反対側の位置に配置されて前記観測光採込部で採り込んだ前記散乱光を受光する受光素子とを備え、
    前記皮膚に前記観測光を環状に照射する照射光路として、前記第1の発光素子からの観測光を第1の導光部材によって前記観測光採込部の外周から離れた箇所の前記皮膚に環状に照射する外周照射光路と、前記第2の発光素子で発光した観測光を前記第2の導光部材によって前記観測光採込部の外周と前記外周照射光路による前記観測光の照射領域との間に位置する箇所の前記皮膚に環状に照射する内周照射光路とを備えた生体情報検出装置に用いられる生体情報検出方法であって、
    前記第1、第2の各発光素子を同時に発光させて、前記外周照射光路と前記内周照射光路とによって前記皮膚に観測光をそれぞれ照射し、この照射された前記観測光の前記皮膚内での散乱光を前記観測光採込部で採り込んで前記受光素子で受光し、この受光された散乱光に基づいて、第1の生体情報を検出する第1の測定ステップと、
    前記第1の発光素子のみを発光させて、前記外周照射光路によって前記皮膚に観測光を照射し、この照射された前記観測光の前記皮膚内での散乱光を前記観測光採込部で採り込んで前記受光素子で受光し、この受光された散乱光に基づいて、第2の生体情報を検出する第2の測定ステップと、
    前記第1の測定ステップで検出された前記第1の生体情報と前記第2の測定ステップで検出された前記第2の生体情報とを演算処理して、測定者固有の生体情報を算出する演算処理ステップと、
    を有することを特徴とする生体情報検出方法。

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