JP2011143597A - 射出成形モールドのための組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】粉末射出成形によると内部に空洞や貫通孔を有する製品は製造が困難であった。
【解決手段】50重量%以上100重量%未満の第1の熱可塑性樹脂と、残部である添加物であって、ポリオキシメチレン、ポリプロピレン、脂肪酸エステル、脂肪酸アミド、フタル酸エステル、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス、カルナバワックス、モンタン系ワックス、ウレタン化ワックス、無水マレイン酸変性ワックス、ポリグリコール系化合物、および粉末射出成形用バインダより選択された一以上よりなる添加物と、を含む混合物よりなる、射出成形のための組成物を利用する。
【選択図】図1
【解決手段】50重量%以上100重量%未満の第1の熱可塑性樹脂と、残部である添加物であって、ポリオキシメチレン、ポリプロピレン、脂肪酸エステル、脂肪酸アミド、フタル酸エステル、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス、カルナバワックス、モンタン系ワックス、ウレタン化ワックス、無水マレイン酸変性ワックス、ポリグリコール系化合物、および粉末射出成形用バインダより選択された一以上よりなる添加物と、を含む混合物よりなる、射出成形のための組成物を利用する。
【選択図】図1
Description
本発明は、金属粉末射出成形(MIM)やセラミック粉末射出成形(CIM)に利用される中子等の射出成形モールドの一部を構成するための組成物に関する。
金属粉末を適宜のバインダと共に射出成形することによりグリーン体を形成し、焼結に供する技法は、金属粉末射出成形(MIM)と呼ばれる。MIMは精密な焼結体を製造する目的に適し、その利用は次第に拡大している。金属粉末をセラミック粉末に代えたセラミック粉末射出成形(CIM)も実用化されている。特許文献1および2は、関連する技術を開示する。
鋳砂のごとき定型を持たないものをモールドに利用する鋳造法と異なり、射出成形のモールドは、原則的に定型の金属である。金属のモールドは精密に加工することが可能であり、それを反映して、MIMやCIMは複雑な形状の精密な成形に適する。一方、内部に空洞や貫通孔を有する物品を製造しようとする場合には問題が生ずる。空洞や貫通孔を形成するために中子を必要とするが、中子は焼結前に引き抜くか、焼結後に破砕して除去しなければならない。グリーン体は粉末およびバインダの凝集体に過ぎないので、その形状に影響を与えずに中子を引き抜ける場合はごく限られる。焼結後に破砕しようとしても、中子はそもそも射出圧に耐えるべく相当程度の強度を有するので、これを破砕して除去することは困難である。そのため内部に空洞や貫通孔を有する製品をMIMやCIMにより製造しようとする場合には、追加的にドリル等による加工が必要である。加工の便宜のために製造しうる形状は著しく制約され、さらに内面の仕上げ(表面粗さ)には問題が生じ、勿論生産性も減ぜられる。
本発明は、粉末射出成形により焼結品を製造するにあたり、焼結の前後に除去する必要のない中子等の射出成形モールドの一部を構成するための組成物を提供することを目的とする。
本発明の一局面によれば、射出成形モールドのための組成物は、50重量%以上100重量%未満の第1の熱可塑性樹脂と、残部である添加物であって、ポリオキシメチレン、ポリプロピレン、ポリ乳酸、脂肪酸エステル、脂肪酸アミド、フタル酸エステル、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス、カルナバワックス、モンタン系ワックス、ウレタン化ワックス、無水マレイン酸変性ワックス、ポリグリコール系化合物、および粉末射出成形用バインダより選択された一以上よりなる添加物と、を含む混合物よりなる。
好ましくは、前記第1の熱可塑性樹脂はアクリルよりなる。また好ましくは、前記添加物は前記粉末射出成形用バインダのみよりなる。さらに好ましくは、前記第1の粉末射出成形用バインダは、ポリ乳酸と、ポリオキシメチレンと、ポリプロピレンと、150℃における粘度が200mPa・s以下である有機化合物と、ビカット軟化点130℃以下である第2の熱可塑性樹脂とを含む。より好ましくは、前記混合物において第1の熱可塑性樹脂は70重量%以上90重量%未満である。
射出成形体に中子等の射出成形モールドの一部が組み込まれたまま焼結しても、かかる中子等は焼結の過程で消失するので、これを除去する必要がない。追加的な加工なしに、内部に空洞や貫通孔を有する焼結体が製造できる。
添付の図面を参照して以下に本発明の一実施形態を説明する。
本実施形態による組成物よりなる中子は、空洞や貫通孔を有する粉末焼結体を製造する目的に好適に利用しうる。貫通孔は、直線的な形状でもよいし、屈曲した形状にも適用できる。また両端に開口を有する貫通孔のみならず、一方にのみ開口を有する空洞にも適用しうる。本実施形態による中子は、粉末射出成形に供されてグリーン体の成形に利用された後、グリーン体に組み込まれたまま焼結の工程に供される。なお、焼結体の内部の貫通孔または空洞を形成する場合に限らず、外部の構造の一部を形成する場合にも、本実施形態による組成物は適用しうる。
管継手の内部の屈曲した貫通孔を形成する場合を例にとり、そのための中子を製造する方法およびその組成物を以下に説明する。中子は、射出成形により製造することができる。
図1は、中子20を射出成形するためのモールド10の一例である。モールド10は、湯道11と、湯道11に連通した空洞13とを備えている。空洞13は中子20の外形に対応している。モールド10は、射出成形後に中子20を取り出すことができるよう、適宜の複数部に分割できる。
射出に供する組成物は、焼結の工程において消失する性質を有するものである。そのような組成物の一例は、熱可塑性樹脂と適宜の添加物との混合物である。熱可塑性樹脂は、典型的には200℃以上において溶融し、分解し、蒸発することにより、消失する。
熱可塑性樹脂としては、スチレン系,アクリル系,セルロース系,ポリエチレン系,ビニル系,ナイロン系,フッ化炭素系樹脂が例示できる。とりわけアクリル系樹脂は、射出圧に耐える強度を有し、混練の際の粘度が適当であり、かつ焼結の工程において溶融、分解、および蒸発が良好である。
熱可塑性樹脂の混合比は、高いほうがグリーン体の形状安定性の点で有利だが、低いほうが混練や焼結の工程における流動性の点で有利である。それゆえ熱可塑性樹脂の混合比は、好ましくは50重量%以上100重量%未満であり、より好ましくは70重量%以上90重量%未満である。
添加物は、粘度や流動性の調整の目的、また組成物の形状安定性の調整の目的等、種々の目的で適宜に選択しうる。添加物としては、例えばポリオキシメチレン、ポリプロピレン、適宜の有機化合物、粉末射出成形用バインダが例示できる。
ポリオキシメチレンは組成物の強度を高めるので、これを添加することは中子の形状安定性を高める点で有利である。グリーン体は焼結の初期において軟化および収縮するが、特にそのビカット軟化点が150℃以上のポリオキシメチレンは、軟化および収縮の過程におけるグリーン体の変形を防止しやすい点で有利である。またポリオキシメチレンは、焼結の工程において分解および蒸発が良好であって、焼結体に残存物を残さない。
ポリプロピレンは組成物の靭性を高めるので、これを添加することは中子の破損を防止する点で有利である。特にそのビカット軟化点が130℃以上のものは、グリーン体が軟化および収縮する過程においてその変形を防止しやすい点で有利である。またポリプロピレンは、焼結の工程において分解および蒸発が良好であって、焼結体に残存物を残さない。
さらに適宜の有機化合物は、焼結の工程における粘度を下げるので、これを添加することは中子の溶融を容易にする点で有利である。例えばL−乳酸やD−乳酸のポリマーのごときポリ乳酸は、焼結の工程において分解および蒸発が良好であって、焼結体に残存物を残さないので好適である。また、特にポリオキシメチレンを添加する場合、そのビカット軟化点温度における粘度が200mPa・s以下の有機化合物は、グリーン体が収縮する過程において中子の溶融と流出を容易にする。そのような有機化合物としては、脂肪酸エステル、脂肪酸アミド、フタル酸エステル、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス、カルナバワックス、モンタン系ワックス、ウレタン化ワックス、無水マレイン酸変性ワックス、ポリグリコール系化合物が例示できる。かかる有機化合物より選択された何れか一のみを添加してもよいし、または二以上を添加してもよい。
上述の添加物に代えて、あるいはそれらと共に、公知の粉末射出成形用バインダを利用してもよい。粉末射出成形用バインダとしては、例えばポリ乳酸と、ポリオキシメチレンと、ポリプロピレンと、150℃における粘度が200mPa・s以下である有機化合物と、ビカット軟化点130℃以下である第2の熱可塑性樹脂とを含むものが好適に利用できる。またこのような粉末射出成形用バインダは、MRM−1(IHIターボの商品名)の名称で一般に入手できる。
上述の熱可塑性樹脂および添加物は、混練の便宜のために適宜に細かく砕かれた形態で利用される。細かく砕かれた形態としては、粉末状、顆粒状、細片状等混練に便利な何れの態様でもよく、明細書および請求の範囲において、「粉末」の語はこれら全ての態様を含むものと定義して使用する。熱可塑性樹脂の粉末と添加物の粉末との混合物は、適宜の粘度とするべく、100乃至150℃に加熱して、混練される。混練後、空冷して固形にしたものを粉砕して、射出成形に供する。
混練された上述の混合物は、十分な流動性を与えるべく、160乃至200℃に加熱され、100MPa程度の加圧とともに湯道11を介してモールド10内に射出される。混合物は、モールド10の空洞13に隙間無く充填されることにより成形され、モールド10から取り出されて空冷されることにより、中子20が得られる。
成形された中子20は、外モールドと組み合わされ、例えば図2のようなモールド30が組み立てられる。グリーン体が焼結されて焼結体となる過程で、20%程度の体積収縮が起こるので、モールド30はかかる体積収縮を考慮して設計される。外モールドは、射出成形後にグリーン体を取り出すことができるよう、適宜の複数部に分割でき、この例では第1のモールド31と、第2のモールド33と、入子35とよりなる。第1のモールド31は、さらに紙面に対して前後方向に分割しうる。中子20は、一方の端が第2のモールド33に嵌合され、他方の端が入子35に嵌合される。そしてこれらを挟み込むように、第1のモールド31が第2のモールド33および入子35に嵌合されて、モールド30が組み立てられる。外モールド31,33,35と、中子20とにより囲まれた空間は、湯道37の部分を除いて、グリーン体の鋳型となるべき空間39である。このようにして組み立てられたモールド30は、射出成形機に導入される。射出成形機としてはMIM用として一般的なものが利用できる。
上述の工程と並行して、粉末射出成形のための射出物の混練を行う。射出物は、金属粉末またはセラミック粉末とバインダとの混合物が好適である。また好適なバインダとしては、例えばMRM−1(IHIターボの商品名)の名称で一般に入手できるものが例示できる。かかるバインダは、中子20の成形に利用するバインダと同種であってもよいし、異種であってもよい。
混合物は、適宜の粘度とするべく、100乃至150℃に加熱して、混練される。混練された上述の混合物は、十分な流動性を与えるべく、160乃至200℃に加熱され、100MPa程度の加圧とともにモールド内に射出されて成形される。成形されたグリーン体は、モールド30より取り出される。取り出された態様において、中子20はグリーン体に組み込まれた状態である。
かかる状態のまま、グリーン体を雰囲気制御の可能な焼結炉に導入する。適宜の減圧下で窒素等の非酸化性のガスにより炉内をパージしつつ、カーボンヒータ等の適宜の加熱手段により0.3乃至2℃/分程度の昇温速度でグリーン体を昇温する。昇温の効率を高めるべく、70乃至150℃程度までは昇温速度を大きく、それ以上において昇温速度を小さくしてもよい。
かかる昇温の過程において予備焼結が進行することにより、グリーン体は軟化し、収縮するが、中子20も上述のような組成を有しているために、同様に軟化および収縮を起こす。両者の軟化および収縮が調和しているために、中子20はかかる過程において、適切にグリーン体の形状および構造を保持する。両者の軟化および収縮をさらに調和せしめるべく、70乃至150℃程度において30分以上温度を保持する段階を設けてもよい。
200℃以上において、MIMやCIMにおいて当業者が一般的に採用する昇温条件を適用しうる。例えば500℃程度まで前述の昇温を継続してもよいし、400乃至500℃において適宜に温度を保持する段階を設けてもよい。かかる過程において、グリーン体内のバインダや中子20は溶融し、分解し、蒸発して気体となってパージガスとともに炉外に排出される。
その後、適宜の焼結温度、例えば1200乃至1400℃に、適宜の時間、例えば1時間ないしそれ以上保持することにより焼結が完了する。適宜に冷却した後、窒素等を導入して炉内を大気圧として、焼結体を取り出す。焼結ままで製品として利用してもよいし、その内外面を覆う皮膜を除去するべく、バレル処理を施してもよい。バレル処理により、機械加工や研磨加工なしに、平滑で光沢を有する内外面が得られ、その粗度はRa=1.6程度である。
本実施形態による組成物よりなる中子20は、射出圧に耐える程度の強度を有しているので、グリーン体の空洞または貫通孔を形状的に精密に支持しうる。さらに焼結の初期においてグリーン体が収縮を起こす段階においても、中子20はグリーン体の空洞または貫通孔を適切に支持する。そしてグリーン体に組み込まれたまま焼結しても、焼結の過程で消失するので、焼結の前あるいは後に、これを除去する必要が無い。それゆえ追加的な機械加工を実施することなく、焼結体において空洞または貫通孔が実現される。かかる空洞または貫通孔は、機械加工によって形成されたものと異なり、所望の形状および平滑な内面を有する。
(実施例)
射出成形のための組成物に好適な混合物の組成を探索するため、以下の試験を行った。
射出成形のための組成物に好適な混合物の組成を探索するため、以下の試験を行った。
SUS316に相当する組成を有する金属粉末に、MRM−1の40体積%を混合し、混練した。かかる混合物より短管状の模擬成形体を射出成形した。模擬成形体は、金属製の中子を利用して成形することにより直線的な貫通孔を有する。中子は引き抜かれ、空洞の貫通孔が試験に供された。
表1に掲げた12種の混合物につき、150℃にて混練した。混合比は重量%で表示されている。そしてそれぞれ上述の模擬成形体の貫通孔に充填した。混合物が固化した後、模擬成形体ごと焼結炉に導入し、焼結を行った。焼結は、13.3kPaの減圧下で、3l/分の流量の窒素によりパージしつつ、0.67℃/分で90℃まで昇温し、90℃にて3時間保持し、さらに0.67℃/分で800℃まで昇温し、800℃から1350℃までは5℃/分で昇温した。また800℃以上では5l/分の流量のアルゴンによりパージを行った。1350℃において3時間保持し、その後5.83℃/分で冷却した。炉より焼結体を取り出し、その外観を観察した。
試料2,3,8は、混練の過程で流動性が高すぎた。試料2は模擬成形体に充填すると引け巣を生じた。試料2,3,8を除く他の試料は流動性が適度であって混練に適すると判断された。試料1、4乃至7および9乃至12は混練に問題が無いが、試料12は他よりやや流動性が不足し、十分な混練に時間がかかった。これらの結果から、適度な流動性を得る観点からは、パラフィンの混合比は少ないほうが有利であると判定された。またアクリルの混合比は、多いほうが有利だが、過大でないほうが混練の作業性を向上すると判定された。
試料1乃至4および試料8乃至10では、焼結後の外観に変形または破損が認められた。試料5乃至7および試料11,12のみ、正常な焼結体が得られた。ただし試料5および6は、内外面に荒れが観察された。試料11および12は、形状が良好であって、内外面も美麗かつ滑らかであった。これらの結果から、焼結体の形状を良好に保持する観点からは、アクリルの混合比は多いほうが有利であると判定された。
以上より、アクリルの混合比は好ましくは50重量%以上であり、より好ましくは70重量%以上が好適であると判定される。また混練性の観点から100重量%未満が好ましく、90重量%未満がより好ましいと判定される。
好適な実施形態により本発明を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。上記開示内容に基づき、当該技術分野の通常の技術を有する者が、実施形態の修正ないし変形により本発明を実施することが可能である。
内部に空洞や貫通孔を有する粉末射出成形品を製造しうる中子に好適な組成物が提供される。
10 モールド
20 中子
30 モールド
31,33,35 外モールド
20 中子
30 モールド
31,33,35 外モールド
Claims (5)
- 50重量%以上100重量%未満の第1の熱可塑性樹脂と、
残部である添加物であって、ポリオキシメチレン、ポリプロピレン、ポリ乳酸、脂肪酸エステル、脂肪酸アミド、フタル酸エステル、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス、カルナバワックス、モンタン系ワックス、ウレタン化ワックス、無水マレイン酸変性ワックス、ポリグリコール系化合物、および粉末射出成形用バインダより選択された一以上よりなる添加物と、
を含む混合物よりなる、射出成形モールドのための組成物。 - 前記第1の熱可塑性樹脂はアクリルよりなる、請求項1に記載の組成物。
- 前記添加物は前記粉末射出成形用バインダのみよりなる、請求項1または2に記載の組成物。
- 前記粉末射出成形用バインダは、ポリ乳酸と、ポリオキシメチレンと、ポリプロピレンと、150℃における粘度が200mPa・s以下である有機化合物と、ビカット軟化点130℃以下である第2の熱可塑性樹脂とを含む、請求項3に記載の組成物。
- 前記混合物において第1の熱可塑性樹脂は70重量%以上90重量%未満である、請求項1乃至4の何れかに記載の組成物。
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