JP2011142903A - シャクヤクの育苗方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】薬用として優れた品種であるが、雄性不稔のため種子繁殖ができない大和シャクヤクを始めとするシャクヤクの効率的な育苗方法に関するものであり、シャクヤク、特に大和シャクヤクの効率的栽培に繋がる方法を提供する。
【解決手段】大和シャクヤクの根茎を、4℃±2℃で4週間以上処理後、株分けした根茎生重量が15g以上および生長点が2以上になるように株分けし、4〜5ヶ月間、15〜30℃にてハウス栽培し苗を育成する育苗方法、さらに得られた苗を圃場に定植し栽培する大和シャクヤクの栽培方法。
【選択図】図1

Description

本発明は、シャクヤクの効率的な育苗方法に関するものである。より詳細にはシャクヤクの根茎を休眠打破し、次いで根茎を分割し、ハウス栽培等促成栽培にて萌芽形成・成熟させることを特徴とするシャクヤクの効率的な育苗方法に関するものである。さらに得られた苗を圃場に定植し栽培することを特徴とするシャクヤクの効率的な栽培方法に関するものである。
シャクヤクはその花が、美しいため、かつて中国では同属のボタンと同様に貴ばれ、「花相」と称されていた。日本には自生せず、奈良時代に薬として渡来したと言われている。シャクヤクには江戸時代から育成されてきた和芍系統、シベリア及び中国から欧米に渡り、18世紀に作出された洋芍系統、ヨーロッパにもともと自生しているものを園芸的に改良したオランダ芍薬系統等があり、近年は雑種間によって得られたハイブリッド系統も増えている。薬用には和芍系統の品種が用いられ、ボタン同様、薬用を目的に栽培する場合、根の発育が良くなるように花の蕾は摘み取られる。日本薬局方記載の生薬としての芍薬は、シャクヤク(Paeonia lactiflora Pallas)の根であり、細根やコルク層を削り取った根を乾燥して調製され、換算した生薬の乾燥物に対してペオニフロリン2%以上含むことが規定されている(非特許文献1)。
大和シャクヤク(Paeonia lactiflora Pallas var. trichocarpa Bunge)は、古くから奈良県下で栽培、育成されてきたものであり、薬用に用いられる優良品種は、白花、青茎品とされ、一茎に三花を付け、花弁が5〜20個の重弁のもので、雄蕊が狭長な花辧に変化しているため雄蕊が全く無く、即ち葯が形成されない雄性不稔である。このように大和シャクヤクは、種子や腋芽が形成されないことから、栽培は全て根茎の株分けでしか繁殖させることができず、大量増殖が難しく、ごく一部の篤農家によって栽培が続けられているという状況にある。そのためシャクヤク、特に大和シャクヤクの効率的な増殖・栽培法の開発が望まれていた。
一方、花を観賞する園芸用シャクヤクにおいて、品種改良などは種子による交配によって行われるが、繁殖は、株分け増殖が専ら行われており、根が太く生育のよい株の場合には、株分けで繁殖するほうが有利と言われている。
シャクヤクの一年の生育サイクルは、9月〜翌2月頃が休眠期、3月〜4月頃に萌芽形成され、5月〜8月頃が成熟期であり、生薬として根が使用できるのには、根茎を分割し苗を圃場に定植し露地栽培にて約4年を要すといわれている。このように1年の約半分が休眠期にあるシャクヤクにおいて、多くの毛根を持つ優れた苗を効率的に育成することは、生薬および園芸用シャクヤクの効率的な栽培方法につながるものであり、休眠打破の問題は、そのための解決すべき課題の1つであった。
一方、植物の休眠打破(覚醒)技術については、低温処理する方法や休眠打破剤を用いる方法(例えば特許文献1、2、3など)が数多く報告されているが、シャクヤク根茎の効果的な休眠打破条件についての報告はなく、また、効果的なシャクヤク根茎の株分けや株分け後の育苗方法についても報告がなされていなかった。
特開2005−176728号公報及び第2頁表1 特開平7−126108号公報 特開平11−155395号公
第15改正日本薬局方 3589〜3591頁など
上記したように生薬原料として優れた品種である大和シャクヤクは、雄性不稔であり種子ができないため根茎の株分けにより増殖してきたし、園芸用シャクヤクの場合も、増殖は、専ら根茎の株分けにより行われているが、シャクヤクは休眠期間が長く、かつ効率的な根茎の株分けについても検討がなされて来なかった。本発明は、シャクヤクの生薬原料を採取した残りの廃棄用根茎を使い、休眠打破、根茎の株分け、続くハウス栽培(促成栽培)にて萌芽形成・成熟させることを特徴とするシャクヤクの育苗方法を提供することを目的とする。さらに得られた苗は、圃場に定植し栽培することからなる効率的なシャクヤク、特に生薬として高品質な大和シャクヤクの栽培方法を提供することが可能であり、また生薬だけでなくシャクヤクの園芸品種の苗の供給並びに鉢植えシャクヤク等を提供することを目的とする。
本発明者は上記目的を達成すべく鋭意検討した結果、シャクヤクの根茎の効率的な休眠打破条件、根茎の株分けにおいて続く萌芽形成及び発根率のための必要条件、続くハウス栽培における萌芽形成・成熟の好適条件を見出し、従来よりも遙かに効率的なシャクヤクの育苗方法を確立し、本発明を完成した。
即ち、本発明は以下の発明を包含する。
(1)シャクヤクの育苗方法であって、シャクヤクの根茎を低温処理して休眠打破する工程、根茎を株分けする工程、ハウス栽培して苗を育成する工程、からなることを特徴とするシャクヤクの育苗方法;
(2)前記シャクヤクがPaeonia lactiflora Pallasである(1)記載の育苗方法;
(3)前記シャクヤクが大和シャクヤク(Paeonia lactiflora Pallas var. trichocarpa Bunge)である(1)または(2)記載の育苗方法;
(4)前記低温処理が2〜6℃で、4週間以上である(1)〜(3)のいずれかに記載の育苗方法;
(5)前記根茎の株分けした根茎生重量が15g以上で、生長点が2つ以上である(1)〜(3)のいずれかに記載の育苗方法;
(6)前記ハウス栽培工程が30℃以下である(1)〜(3)のいずれかに記載の育苗方法;
(7)前記ハウス栽培が養液土耕栽培を含むことを特徴とする(6)記載の育苗方法;
(8)前記ハウス栽培が養液栽培の固形培地耕栽培を含むことを特徴とする(6)記載の育苗方法;
(9)前記固形培地耕栽培に用いる固形培地がココヤシブロックであることを特徴とする(8)記載の育苗方法;
(10)大和シャクヤクの根茎を、4℃±2℃で4週間以上処理して休眠打破した後、株分けした根茎生重量が15g以上および生長点が2以上になるように株分けし、4〜5ヶ月間、15〜30℃にてハウス栽培し苗を育成することを特徴とする大和シャクヤクの育苗方法;
などを提供する。
本発明により、休眠期間が長いシャクヤクを早期に休眠打破し、冬季の休眠時期にシャクヤクの苗を育成・熟成することができ、露地栽培より大きく毛根が多い苗を育成することが可能となる。さらに得られた苗を圃場に定植することにより、シャクヤク、特に雄性不稔で種子ができない大和シャクヤクについて、従来法より、効率良く生薬原料である大和芍薬を得ることが出来、シャクヤクの園芸品種の効率のよい苗育成方法が確立し、さらに開花制御も可能であるため、園芸用シャクヤクの苗や鉢植えシャクヤク等を提供することが出来る。また、前記のようなシャクヤク苗供給に加えて、本発明により得られた苗の根を株分けし、次の育苗のための根茎として用いることができる。
低温処理期間とシャクヤク根茎の萌芽率との関係を示す。 低温処理し休眠打破した根茎の露地栽培とハウス栽培による生育の差異を示す。 シャクヤク根の生重量区分における4℃、20℃および外温栽培3ヶ月後の発根率を示す。 株分け後、ハウス内(15〜30℃、1日12時間照射)で、養液固形培地耕栽培(ココヤシブロック、ロックウール)ならびに養液土耕栽培(培養土)にて5ヶ月間栽培した際の生育の差異を示す。 株分け後、ハウス内(15〜30℃、1日12時間照射)で、養液固形培地耕栽培(ココヤシブロック、ロックウール)ならびに養液土耕栽培(培養土)にて1〜20週間栽培した際の生育の差異(生重量)を示す。
以下において、本発明を詳細に説明する。本明細書におけるシャクヤクは、日本薬局方にて生薬芍薬の基原植物であるシャクヤク(Paeonia lactiflora Pallas)を始め、種々の園芸用品種も含む。また、大和シャクヤクとは、学名がPaeonia lactiflora Pallas var.trichocarpa Bungeであり、花弁が5〜20個の重弁のもので、雄蕊が狭長な花辧に変化しているため雄蕊が全く無く、即ち葯が形成されない雄性不稔であり、種子ができないという特徴を持っている。
本発明の育苗方法に用いられるシャクヤク根茎は、生薬用シャクヤクの場合、例えば、生薬原料として用いられるシャクヤク根を採取した残りで、通常は廃棄される根茎である。毎年9月頃シャクヤク根が採取され、株分け用の根茎は9月中旬以降に入手可能となる。一方、園芸用シャクヤク根茎も、通常9月中旬から10月上旬頃株分けされる。
シャクヤク根茎の休眠打破するための低温処理は、2〜6℃で冷蔵することである。通常冷蔵庫および冷蔵室で実施されるが、少なくとも4週間以上、通常4週間から7週間低温処理することが、萌芽率が良く好ましい。
次に根茎の株分けをする。従来の株分けは、生薬用根を採取した残りのシャクヤク根茎を2,3等分に株分けして栽培するが、本発明では、従来よりも3倍以上多い数に分割した根茎を用いることが可能であるが、少なくとも生長点が2つ以上あり、生重量15g以上である根茎が、萌芽率および発根率が高くなり好ましい。さらに生重量20g以上がより好ましい。なお、通常は休眠打破、株分けの順でするが、株分け後に休眠打破しても良い。
続いて、休眠打破し、株分けされたシャクヤク根茎は、促成栽培による萌芽形成・成熟工程に移るが、それに適した促成栽培法として、特に限定はされないがハウス栽培が好ましい。ハウス栽培は30℃以下、好ましくは10〜30℃、特に15〜30℃の温度条件下で栽培するのが好ましい。また、萌芽形成期のハウス栽培としては、露地栽培以外に、養液土耕栽培および養液栽培が好ましい。養液栽培には、水耕栽培、噴霧栽培、および固形培地耕栽培があるが、特に萌芽形成期は、ハウス栽培開始から1ヶ月以内であるが、養液土耕栽培や養液栽培の固形培地耕栽培が好ましい。
養液土耕栽培とは、灌水同時施肥栽培のことである。培地に土を用いるので、土の緩衝機能が活かされるのが特徴であり、水に肥料を溶かした液肥を用い、これを施用することで、灌水と施肥を同時に行う。塩類集積を抑制し、水と肥料を、効率よく利用することができる。灌水方法は大きく分けて2通りある。地上部から液肥を点滴により滴下する方法と、地中にパイプを埋めてそこから液肥を与える方法であるが、本発明では、滴下する方法が好ましい。
養液栽培には、水耕栽培、噴霧栽培、および固形培地耕栽培等に分類される。水耕栽培には、培養液を栽培別途にためる湛液型水耕栽培、培養液を浅い水深で流すNFT(Nutrient Film Technique)があり、噴霧栽培は、根に対しては高圧のスプレーによりミスト状態になった培養液を噴霧する方法であるが、本発明では、固形培地耕栽培が最も好ましい。
固形培地耕栽培に用いられる固形培地としては、例えば、無機系では天然の砂、れき、パミスサンドなど、加工品(高温焼成等)では、ロックウール、バーミキュライト、パーライト、セラミック、籾殻くん炭などが挙げられる。有機系では天然のピートモス、ココヤシブロック、樹皮培地、籾殻、ニータン、ソータンなど、合成品の粒状フェノール樹脂などがある。発根および成熟のために、特に固形培地としては、有機系培地、例えばココヤシブロックが好ましい。
培養栽培や養液土耕栽培に用いられる培養液は、多量要素(NO−N、NH−N、P、K、Ca、Mg)や微量要素(Fe、Mn、B、Cu、Zn、Mo)を植物が吸収されるのに最適な濃度で溶解させた養液であるが、例えば、電気伝導度(EC)を0.8、1.2、1.6に調整した大塚液肥が用いられる。
ハウス栽培における光調整がおこなわれるが、光調整に用いられる補光処理用光源としては、例えば、蛍光ランプや水銀ランプ、メタルハライドランプ、高圧ナトリウムランプ等がある。特に高効率・高演色性のセラミックメタルハライドランプが好ましく、光照射時間は10〜13時間程度である。
以上の休眠打破からハウス栽培(促成栽培)によりシャクヤク根茎から苗を効率よく育成し、圃場に定植するまでのスケジュールとしては、9月頃生薬原料として採取された残りのシャクヤク根茎を、9月〜10月に約1ヶ月間低温処理し休眠打破後、10月〜11月に生重量15g以上に株分けして、続いて11月〜12月から翌年4月頃までハウス栽培を実施する。ハウス栽培は、露地栽培、養液土耕栽培、養液栽培をして、休眠打破した根茎から萌芽形成、発根、成熟させて育苗し、得られた苗を翌年4月〜5月に圃場に定植し栽培する。さらに、得られた苗をそのまま花鑑賞用の鉢植えとして出荷したり、株分けの原料とすることができる。以上の育苗方法および栽培方法を採用することにより、根茎株分けから生薬として採集できる期間は、例えば、従来4〜5年要していたものが2〜3年に短縮される。以上のような育苗方法および栽培方法を採用することにより、従来のシャクヤク栽培より5〜10倍効率良く生薬としての大和芍薬を収穫することができる。
さらに、園芸品種のシャクヤク根茎を、休眠打破からハウス栽培(促成栽培)することにより、通常の開花時期(5月中旬〜6月上旬)を問わず、即ち、季節を問わず年中開花させることができるなど開花制御することが可能である。
以下に、本発明を実施例に基づいて説明する。本発明は以下の実施例によってなんら限定されるものではなく、本発明の属する技術分野における通常の変更を加えて実施することが出来ることは言うまでもない。
実施例1 (低温処理によるシャクヤク根茎の萌芽率)
シャクヤク根から生薬分を採集した残りの根茎を0〜7週間4℃±2℃で低温処理した後、18℃で3週間栽培後の萌芽率(=萌芽数/生長点数)を図1に示した。この結果、休眠打破するための好ましい低温処理期間は、4週間以上であることが判明した。
実施例2 (低温処理苗の露地栽培とハウス栽培による生育の差異)
実施例1に記載のごとく、大和シャクヤク根茎を低温処理し休眠打破後、通常の露地栽培とハウス栽培とに分けて7ヶ月栽培した。その結果、露地栽培の場合、植物体生重量には殆ど変化がなかった。一方、ハウス栽培における植物体生重量は1.5倍であった(図2)。以上のごとく、休眠打破後ハウス栽培する育苗方法は、露地栽培よりはるかに優れていることが判明した。
実施例3 (分割したシャクヤク根の生育の差異)
実施例1に記載のごとく、シャクヤク根茎を1ヶ月間4℃±2℃で処理し休眠打破した後、シャクヤク根を様々な大きさに分割し、20℃、16時間明条件下で3ヶ月間栽培を実施し、発根率を比較した。その結果を表1に示す。この結果、細かく根茎を分割すると、萌芽率は良いが、発根率は低下することが判明した。
実施例4 (シャクヤク根の生重量区分における発根率)
実施例1に記載のごとく、シャクヤク根茎を1ヶ月間4℃±2℃で処理し休眠打破した後、シャクヤク根を、0〜5g未満、5g〜10g未満、10g〜15g未満、15g〜20g未満、20g以上の区分に分割し、それぞれ4℃(冷蔵室)、20℃(培養室)および外温(露地)で3ヶ月間栽培し、それぞれの発根率を調べた。その結果を図3に示す。この結果、根茎を分割する場合の根茎生重量は、15g以上でないと発根率が低下することが判明した。さらに15g以上の根茎には、生長点が少なくとも2個以上含まれていることが判明した。なお、生重量15g〜20gに株分けすることは、従来法よりも3倍以上に分割することが可能であることが判明した。
実施例5 (促成栽培における比較)
実施例1に記載のごとく、20g〜30g未満のシャクヤク根茎を1ヶ月間4℃±2℃で処理し休眠打破した後、養液固形培地耕栽培(ココヤシブロック、ロックウール)ならびに養液土耕栽培(培養土)にてハウス内(15〜30℃、1日12時間照射)で5ヶ月間栽培した(図4)。各栽培によるシャクヤクの生重を測定した結果を図5に示す。この結果、栽培5カ月間でシャクヤクの生重は、ロックウールでは2.3倍、培養土では1.6倍、ココヤシブロックでは3.5倍になることが判明した。さらに、図4で示すごとく、ココヤシブロックを用いる養液固形培地耕栽培の場合、多くの毛細根を有しており、苗として優れていることが判明した。従って、ココヤシブロックを用いた養液固形培地耕栽培がシャクヤクの生育に最も適していることが明らかとなった。
実施例6 (園芸用シャクヤクの開花制御)
休眠打破した20g〜30gの園芸用和芍薬(品種名:春の粧)の根茎を、1月末からハウス内でココヤシブロックを用いる養液固形培地耕栽培(温度:15〜30℃、1日12時間照射)にて栽培した結果、約2ヶ月で開花した。以上の結果、低温処理により休眠打破した園芸用シャクヤクは、栽培環境を調整することにより開花制御出来ることが判明した。
本発明は、シャクヤクの育苗方法に関するものである。具体的には大和シャクヤク(Paeonia lactiflora Pallas var. trichocarpa Bunge)の根茎を休眠打破し、次いで根茎を分割し、ハウス栽培で発芽後発根させ、続いて成熟させることを特徴とする大和シャクヤクの効率的な育苗方法に関するものであり、低温処理とハウス栽培を組合わせて、冬季の休眠時期にシャクヤクの苗を早期に育成することが可能となり従来の5〜10倍の効率で生薬芍薬を収穫することができる。

Claims (10)

  1. シャクヤクの育苗方法であって、シャクヤクの根茎を低温処理して休眠打破する工程、根茎を株分けする工程、ハウス栽培して苗を育成する工程、からなることを特徴とするシャクヤクの育苗方法。
  2. 前記シャクヤクがPaeonia lactiflora Pallasである請求項1記載の育苗方法。
  3. 前記シャクヤクが大和シャクヤク(Paeonia lactiflora Pallas var. trichocarpa Bunge)である請求項1または2記載の育苗方法。
  4. 前記低温処理が2〜6℃で、4週間以上である請求項1〜3のいずれか1項に記載の育苗方法。
  5. 前記根茎の株分けした根茎生重量が15g以上で、生長点が2つ以上である請求項1〜3のいずれか1項に記載の育苗方法。
  6. 前記ハウス栽培工程が30℃以下である請求項1〜3のいずれか1項に記載の育苗方法。
  7. 前記ハウス栽培が養液土耕栽培である請求項6記載の育苗方法。
  8. 前記ハウス栽培が養液栽培の固形培地耕栽培を含むことを特徴とする請求項6記載の育苗方法。
  9. 前記固形培地耕栽培に用いる固形培地がココヤシブロックであることを特徴とする請求項8記載の育苗方法。
  10. 大和シャクヤクの根茎を、4℃±2℃で4週間以上処理して休眠打破した後、株分けした根茎生重量が15g以上および生長点が2以上になるように株分けし、4〜5ヶ月間、15〜30℃にてハウス栽培し苗を育成することを特徴とする大和シャクヤクの育苗方法。
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