JP2011142671A - スピーカ用振動板およびこれを用いたスピーカならびにこのスピーカを用いた電子機器および装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は音響機器に使用されるスピーカ用振動板、スピーカ、電子機器および装置に関するものであり、精度の高い特性づくり、音づくりが課題であった。
【解決手段】本発明は、少なくとも樹脂材料と竹繊維とを混入した材料を射出成形してスピーカ用振動板を構成することにより、高音質で振動板の物性値設定の自由度が大きい竹繊維の利点と、耐湿信頼性や強度が確保でき、外観に優れ、生産性や寸法安定性も向上できる樹脂振動板の利点の両方の特徴を生かすことができる振動板を実現することができる構成としたものである。
【選択図】図1
【解決手段】本発明は、少なくとも樹脂材料と竹繊維とを混入した材料を射出成形してスピーカ用振動板を構成することにより、高音質で振動板の物性値設定の自由度が大きい竹繊維の利点と、耐湿信頼性や強度が確保でき、外観に優れ、生産性や寸法安定性も向上できる樹脂振動板の利点の両方の特徴を生かすことができる振動板を実現することができる構成としたものである。
【選択図】図1
Description
本発明は各種音響機器や映像機器に使用されるスピーカ用振動板やこれを用いたスピーカおよびステレオセットやテレビセット等の電子機器および装置に関するものである。
従来の技術を図6により説明する。
図6は、従来の射出成形による樹脂製のスピーカ用振動板の断面図である。図6に示すように、スピーカ用振動板21はポリプロピレン等の樹脂を使用して、あらかじめ形状設定された金型に、樹脂ペレットを熱溶解させて射出成形して得ていた。なお、これらの射出成形による樹脂材料の種類としては、ポリプロピレン等の単一材料が一般的によく使用されている。
またこのほかに、振動板としての物性値の調整、すなわちスピーカとしての特性や音質の調整を目的として、種類の異なる樹脂を使用したブレンドタイプのものも存在していた。
さらに、これら樹脂では調整が難しい物性値の調整については、マイカ等の強化材を混入して物性値の調整、スピーカとしての特性や音質の調整を実施していた。また、さらに物性調整の自由度を大きくするためにパルプ材料を混入して音質調整を実施していた。
なお、この出願の発明に関連する先行技術文献情報としては、例えば、特許文献1、2が知られている。
最近の音響機器や映像機器、さらにはこれらの機器を搭載した自動車等の装置に関しては、デジタル技術の著しい進歩により、従来と比較して、飛躍的に性能向上が図られてきた。
その音質については、低歪化、広帯域化、高ダイナミックレンジ化とさらにリアルさを増し、映像についても高精細化やプラズマディスプレイ等の大型モジュールの出現と普及により、目覚しい性能向上が図られてきた。よって、前述の電子機器の性能向上により、これら電子機器に使用されるスピーカについても、その性能向上が市場より強く要請されている。
一方、その性能向上が市場より強く要請されているスピーカについては、スピーカの構成部品の中で、その音質を決定する大きなウエイトを占める振動板の高性能化対応が必要不可欠である。
ところがこの振動板は、昔ながらの抄紙による製法や、樹脂の射出成形やプレスによる製法を用いており、よって、紙振動板か樹脂振動板が中心であった。このため、これらの振動板は、そのそれぞれの特徴を生かしながら、その用途に合った使い分けをしてきたが、それぞれ欠点を有しており、前述の市場要求を満たすものではなかった。
すなわち、紙振動板では、振動板の物性値を細かく設定でき、スピーカとしての特性、音質の調整の自由度が大きくなる利点はあるが、紙特有の欠点である耐湿信頼性や強度に劣るという欠点を有している。
また、その生産については、抄紙という非常に多くの工程を必要としなければ得られないという欠点を有している。
一方、樹脂振動板では、耐湿信頼性や強度を確保でき、外観も優れたものにでき、生産性も向上できるが、樹脂の宿命である樹脂特有の画一的な物性値しか確保できないため、スピーカとしての特性、音質の調整範囲が非常に狭くなるという欠点を有している。
また、樹脂とパルプ材料を混入した振動板では、音質調整の自由度が大きくなり、耐湿信頼性も確保できるが、さらに、物性を向上させて音質を向上させるためには、強度を大きくする必要があった。
本発明は前記課題を解決し、スピーカとしての特性、音質の調整の自由度が大きく、耐湿信頼性や強度が確保でき、外観も優れたものとでき、生産性も向上できるスピーカ用振動板を提供することを目的とするものである。
上記目的を達成するために、本発明は、樹脂と竹繊維とを混入し、前記竹繊維は少なくとも部分的にミクロフィブリル状態まで微細化された材料を射出成形してスピーカ用振動板を構成している。これにより所期の目的を達成することができる。
以上のように本発明は、樹脂と竹繊維と部分的にミクロフィブリル状態まで微細にした竹繊維とを含むスピーカ用振動板であって、前記竹繊維の前記樹脂への混入比率は5重量%以上60重量%以下とし、前記部分的にミクロフィブリル状態まで微細にした竹繊維の繊維長は0.2mm以上3mm以下とするとともに、平均繊維径は10μm以下としたスピーカ用振動板である。
この構成により、竹繊維が少なくとも部分的にミクロフィブリル状態まで微細化していることで強度が大きくなり、竹繊維の有する高強度で高弾性率を樹脂内で効率的に発揮することができ、樹脂の高内部損失を実現でき、音質が向上する。また、樹脂振動板の特徴でもある耐湿、耐水性を保持したままで、振動板の物性設定の自由度を大きくでき、外観に優れた振動板を得ることができる。
さらに、上記振動板を射出成形により得ることで生産性や寸法安定性が向上した振動板を得ることができる。
さらにまた、これらの樹脂、さらには、混入材である強化材料を多岐にわたる材料の中から、選定し適切に配合比率を設定していくことで、従来では不可能であった精度の高い特性や音質の調整が可能となる。
なお、色彩等の意匠上も、その組合せにより多岐にわたるデザインが可能となる。そして、その組合せにより、限りないバリエーションの設定が可能となり、特性づくり、音づくり、デザイン上において、所望の要求を満足させることができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。
(実施の形態1)
以下、実施の形態1を用いて、本発明について説明する。図1は、本発明の一実施の形態の振動板の断面図を示したもの、図2は、本発明の一実施の形態の振動板の平面図を示したものである。図1および図2に示すように、振動板1は、樹脂1Aと竹繊維1Bとミクロフィブリル状態まで微細化された竹繊維1Cとを混入した材料を射出成形して構成している。
以下、実施の形態1を用いて、本発明について説明する。図1は、本発明の一実施の形態の振動板の断面図を示したもの、図2は、本発明の一実施の形態の振動板の平面図を示したものである。図1および図2に示すように、振動板1は、樹脂1Aと竹繊維1Bとミクロフィブリル状態まで微細化された竹繊維1Cとを混入した材料を射出成形して構成している。
ここで、振動板1について樹脂1Aには、結晶性または非晶性のオレフィン樹脂を使用することが好ましい。オレフィン樹脂を使用することにより、成形性が良好になる。また結晶性の樹脂と非晶性の樹脂を用途に応じて使い分けすることで、樹脂材料としての最適な物性値を満足させることが可能となる。
なお、竹繊維は自然で明るい音色を再生することができ、樹脂特有の暗くて画一的な音色を抑えることができ、他のパルプ材に比べて弾性率が高いことから、物性調整の自由度が大きくなる。
さらに竹繊維に加えて、竹繊維のミクロフィブリル状態まで微細化された竹繊維が混入することで、この竹繊維同士の絡み合いが向上し、その結果、強度と弾性率が大きくなるため、スピーカ用振動板としての音質調整の自由度もより大きくなる。
以下では、樹脂1Aにポリプロピレンを使用した例について説明する。ポリプロピレンは一般的に入手しやすく、射出成形が容易であるが、本発明では樹脂はポリプロピレンに限らずエンジニアリングプラスチックや環境配慮のためにポリ乳酸に代表される生分解性プラスチックを使用しても良い。
ここで、ミクロフィブリル状態まで微細化した竹繊維1Cの長さは、0.2mm以上3mm以下であることが好ましい。この長さ範囲の竹繊維1Cを用いることにより、樹脂1Aと加熱造粒により複合化したときの効果が効率よく発揮され、かつ生産性と品質とが向上する。
具体的には、竹繊維1Cの繊維長が0.2mmより短い場合は、竹繊維1Cの効果を効率よく出すことができなくなり高弾性率が期待できない。一方、3mmより長い場合は竹繊維1Cどうしの絡みから生じる二次凝集により分散不良が発生しやすくなる。そのため、樹脂1Aとの混練に長時間必要となる。あるいは振動板1の表面に竹繊維1Cの凝集体が現れて外観を損ねる。このように生産性と品質とが低下する。
また、ミクロフィブリル状態まで微細化された竹繊維1Cの平均繊維径は10μm以下であることが望ましい。一般に繊維は繊維長Lと繊維径Dの比であるアスペクト比(L/D)が大きい方が高弾性であり、ミクロフィブリルまで微細にした竹繊維1Cはアスペクト比が大きいため高弾性率が望める。
その上、部分的にミクロフィブリルまで微細にした竹繊維1Cが存在することで、繊維間の結合が強固になるという効果もあり、これらが相乗して高弾性率となる。
また、竹繊維1Bを多くして、より自然で明るい音色にしたい場合は竹繊維1Bの一部またはすべてに竹粉を使用してもよい。竹粉を使用することで流動性の低下を抑制することができ、成形性を確保できる。なお、ここでの竹粉とはアスペクト比(繊維長/繊維径)を持つものではなく、それを粉砕した粒状の竹繊維を指すものである。
さらに、樹脂1Aへの竹繊維1Bの混入比率は5重量%以上60重量%以下とすることが好ましい。この配合比率範囲とすることにより、樹脂1Aと混練したときの効果が効率よく発揮され、かつ生産性と品質とが向上する。
竹繊維1Bの混入比率が5重量%に満たない場合は、竹繊維1Bの効果がほとんど現れない。一方、60重量%より多い場合は樹脂1Aとの混練に長時間必要となる。また射出成形が困難となることから生産性と寸法安定性が低下し形状の自由度が小さくなる。
さらに、振動板1の強化や、音に多少のアクセントを付けたり、音圧周波数特性にピークを持たせて音質調整を行いたい場合には、強化材を混入してもよい。このような強化材として、マイカ、グラファイト、タルク、炭酸カルシウム、クレイ、さらには炭素繊維、アラミド繊維を用いることができる。
強化材にマイカを混入すると弾性率を高くすることができる。グラファイトを混入すると弾性率と内部損失を上げることができる。タルク、炭酸カルシウム、クレイを混入すると内部損失を上げることができる。
また、繊維として炭素繊維のような強靭な繊維を使用してもよい。炭素繊維を混入した場合は、剛直性が増し、弾性率が向上する。あるいは、アラミド繊維を使用すると加熱造粒時に竹繊維とアラミド繊維が絡み合い弾性率を下げずに内部損失を上げることができる。また、ミクロフィブリル状態まで微細化したアラミド繊維を使用すると、アスペクト比(繊維長L/繊維径D)が大きく、繊維間の絡み合いが強くなるため、高弾性率、高内部損失が可能となる。
また、相溶化剤を使用することで、PPのような非極性樹脂と竹繊維の相溶性を増大させ、竹繊維の特徴を効率的に発揮させることが可能となる。特に、前記相溶化剤には加水分解性長鎖アルキルシランを用いることが望ましい。これは、加水分解性長鎖アルキルシランの長鎖アルキル基が構造上、PPなどのオレフィン樹脂に類似しているため、相溶性が良くなり、その結果、竹繊維との相溶性も増し、特性が向上する。また、相溶化剤はこれに限定されることなく、その他シランカップリング剤や無水マレイン酸などで変性し、極性を持たせた、いわゆる変性PPを用いてもよいことはいうまでもない。
なお、これらの材料をそれぞれ組合せることで、振動板1の物性値を自由に、しかも高精度に調整することができ、所定の特性と音質を実現することが可能となる。この所定の特性と音質の実現については、特性づくり、音づくりに関しての深いノウハウが必要であるが、一般に以下に示す方法により実施されることが多い。すなわち、スピーカの特性づくり、音づくりに関しては、その構成部品のパラメータを変化させることである程度の変更が可能であり、所定の特性と音質に近付けることができる。
例えば、スピーカの構成部品のうち、振動板1を除く他の部品のパラメータを一定に固定した場合を想定する。振動板1での可変可能なパラメータは、その物性値以外では、面積や形状、重量、面厚等である。しかしながら、振動板1の面積や形状、重量、面厚は、スピーカ設計上の初期段階でほぼ決まってしまう。すなわち、振動板1の物性値以外の条件により、スピーカの音圧周波数特性と音質とが概略決定される。
この場合、その音圧周波数特性上に不要なピークやディップが発生し、歪も特定の周波数帯域で大きく発生することが多い。また、音質については、その音圧周波数特性に大きく左右された音色となる。これらの原因は振動板1の面積や形状、重量、面厚に起因しており、特に振動板1の振動モードによる場合が多い。このような不要なピークやディップ、歪を改善し良好な音質を得るために振動板材料を選択する場合、以下のような手順で進めることができる。
まず、そのスピーカに要求されている音圧周波数特性や音質、信頼性グレードを満足できると思われる材料を樹脂、竹繊維1B、さらにはその他の混入材料として選定する。この場合、ベースとなる樹脂に関しては、特にその耐熱グレード等信頼性に傾注して選定し、またそれぞれの樹脂の固有の音色が所定の音色に近い材料を選定する。
そして、削除したい音圧周波数特性上の不要なピークやディップについて各材料を選定する。ディップ対策の場合はその周波数に共振を有している樹脂材料を選定し、逆にピーク対策の場合はその周波数に内部損失を有している材料を選定する。この材料選定については樹脂、竹繊維1B、その他の混入材料について、その材料特有の密度、弾性率、内部損失、音色、振動板1の形状に成形したときの共振周波数等を考慮しながら選定する。
そして、選定された材料を混練して、射出成形用に竹繊維を高充填されたマスターバッチペレットを作製する。次に、このマスターバッチペレットを使用して、射出成形により振動板1を得る。
このようにして得られた振動板1の物性値等を計測し、評価する。また振動板1を使用してスピーカを試作し、実際に特性、音質を計測し、さらに試聴して最終的に評価する。評価により所定の特性と音質が得られない場合は、何度もこの試作プロセスを繰返す。そしてその中で、材料選定とそれらの配合比率について改善を加え、順次目標とする特性と音質に近づけていく。
以上のようなプロセスを繰返すことにより、所定の特性と音質とを満足できるか、または非常に近い振動板1を仕上げることができる。
また、ポリプロピレンは一般的に入手しやすく、射出成形も容易であるが、本発明は当樹脂材料に限定されることなく、その所望の特性値に応じて使い分けすることができる。さらに、高い耐熱性や、高い耐溶剤性が必要な場合は、その用途に合致したエンジニアリングプラスチックを使用することも可能である。あるいは、環境配慮のために生分解性プラスチック、特にポリ乳酸を使用することも可能である。ここで、ポリ乳酸はPPよりも竹繊維との相溶性が比較的良く、さらにタンニンなどを相溶化剤に用いることで、相溶性がさらに向上する。
以上のように本発明は、樹脂と竹繊維1Bとを混入した材料を射出成形してスピーカ用振動板を構成することにより、振動板の物性値設定の自由度が大きくなり、特に竹繊維の特長である高弾性率を生かしながら、樹脂の高内部損失、耐湿信頼性を確保し、外観に優れ、生産性や寸法安定性も向上できる振動板を得ることができる。
(実施の形態2)
以下、実施の形態2を用いて、本発明について説明する。図3は、本発明の一実施の形態のスピーカの断面図を示したものである。図3に示すように、着磁されたマグネット2を上部プレート3およびヨーク4により挟み込んで内磁型の磁気回路5を構成している。
以下、実施の形態2を用いて、本発明について説明する。図3は、本発明の一実施の形態のスピーカの断面図を示したものである。図3に示すように、着磁されたマグネット2を上部プレート3およびヨーク4により挟み込んで内磁型の磁気回路5を構成している。
この磁気回路5のヨーク4にフレーム7を結合している。このフレーム7の周縁部に、請求項1から請求項18記載のいずれか1つの振動板1の外周をエッジ9を介して接着している。そして、この振動板1の中心部にボイスコイル8の一端を結合するとともに、反対の一端を上記磁気回路5の磁気ギャップ6にはまり込むように結合して構成している。
以上は、内磁型の磁気回路5を有するスピーカ10について説明したが、これに限定されず、外磁型の磁気回路を有するスピーカに適用しても良い。
この構成により、実施の形態1において説明したように、特性、音質の調整の自由度が大きく、耐湿信頼性や強度が確保でき、外観の優れた、生産性の高いスピーカを実現することができる。
(実施の形態3)
以下、実施の形態3を用いて、本発明について説明する。図4は、本発明の一実施の形態の電子機器であるオーディオ用のミニコンポシステムの外観図を示したものである。
以下、実施の形態3を用いて、本発明について説明する。図4は、本発明の一実施の形態の電子機器であるオーディオ用のミニコンポシステムの外観図を示したものである。
スピーカ10は、エンクロジャー11に組込まれてスピーカシステム21が構成されている。アンプ12はスピーカシステム21に入力する電気信号の増幅回路を含む。プレーヤ等の操作部13はアンプ12に入力されるソースを出力する。電子機器であるオーディオ用のミニコンポシステム14は、このようにアンプ12、操作部13、スピーカシステム21を有する。アンプ12、操作部13、エンクロジャー11は、ミニコンポシステム14の本体部である。すなわちスピーカ10は、ミニコンポシステム14の本体部に装着されている。またスピーカ10のボイスコイルは、本体部のアンプ12から給電されて振動板から音を発する。この構成により、従来では実現できなかった精度の高い特性づくり、音づくり、デザインを可能としたミニコンポシステム14が得られる。
なおスピーカ10の機器への応用として、オーディオ用のミニコンポシステム14について説明したが、これに限定されない。持運び可能なポータブル用のオーディオ機器やその充電用システム等への応用も可能である。さらに、液晶テレビやプラズマディスプレイテレビ等の映像機器、携帯電話等の情報通信機器、コンピュータ関連機器等の電子機器に広く応用、展開が可能である。
(実施の形態4)
以下、実施の形態4を用いて、本発明について説明する。
以下、実施の形態4を用いて、本発明について説明する。
図5は、本発明の一実施の形態の移動体装置である自動車50の断面図を示したものである。図5に示すように、本発明のスピーカ10をリアトレイやフロントパネルに組込んで、カーナビゲーションやカーオーディオの一部として使用して自動車50を構成したものである。
この構成とすることにより、スピーカ10の特長を活かした精度の高い特性づくり、音づくり、デザインを図ることで、このスピーカ10を搭載した自動車等の移動体装置の音質向上や音響設計自由度を向上させることができる。
本発明にかかるスピーカ用振動板、スピーカ、電子機器および装置は、精度の高い特性づくり、音づくりが必要な映像音響機器や情報通信機器等の電子機器、さらには自動車等の装置に適用できる。
1 振動板
1A 樹脂
1B 竹繊維
1C ミクロフィブリル化竹繊維
2 マグネット
3 上部プレート
4 ヨーク
5 磁気回路
6 磁気ギャップ
7 フレーム
8 ボイスコイル
9 エッジ
10 スピーカ
11 エンクロジャー
12 アンプ
13 プレーヤ
14 ミニコンポシステム
50 自動車
1A 樹脂
1B 竹繊維
1C ミクロフィブリル化竹繊維
2 マグネット
3 上部プレート
4 ヨーク
5 磁気回路
6 磁気ギャップ
7 フレーム
8 ボイスコイル
9 エッジ
10 スピーカ
11 エンクロジャー
12 アンプ
13 プレーヤ
14 ミニコンポシステム
50 自動車
Claims (18)
- 樹脂と竹繊維と部分的にミクロフィブリル状態まで微細にした竹繊維とを含むスピーカ用振動板であって、前記竹繊維の前記樹脂への混入比率は5重量%以上60重量%以下とし、前記部分的にミクロフィブリル状態まで微細にした竹繊維の繊維長は0.2mm以上3mm以下とするとともに、平均繊維径は10μm以下としたスピーカ用振動板。
- 射出成形により形成された請求項1記載のスピーカ用振動板。
- 樹脂を結晶性または非晶性のオレフィン樹脂とした請求項1記載のスピーカ用振動板。
- 樹脂をポリプロピレンとした請求項1記載のスピーカ用振動板。
- 樹脂をエンジニアリングプラスチックとした請求項1記載のスピーカ用振動板。
- 樹脂を生分解性プラスチックとした請求項1記載のスピーカ用振動板。
- 生分解性プラスチックをポリ乳酸とした請求項1記載のスピーカ用振動板。
- 竹繊維の少なくとも一部は竹粉とした請求項1記載のスピーカ用振動板。
- 強化材をさらに含む請求項1記載のスピーカ用振動板。
- 強化材はマイカ、グラファイト、タルク、炭酸カルシウム、クレイ、炭素繊維、アラミド繊維の少なくともいずれかで構成された請求項9記載のスピーカ用振動板。
- 強化材は、アラミド繊維の繊維長を0.2mm以上3mm以下とした請求項10記載のスピーカ用振動板。
- アラミド繊維を少なくとも部分的に繊維径が5μm以下のミクロフィブリル状態まで微細にした請求項11記載のスピーカ用振動板。
- 樹脂と竹繊維の密着性を向上させる相溶化剤をさらに含む請求項1記載のスピーカ用振動板。
- 相溶化剤は加水分解性長鎖アルキルシランである請求項13記載のスピーカ用振動板。
- 磁気回路と前記磁気回路に結合されたフレームと、前記フレームの外周部に結合された請求項1記載の振動板と、前記振動板に結合されるとともに、その一部が前記磁気回路から発生する磁束の作用範囲内に配置されたボイスコイルとを備えたスピーカ。
- 本体部と磁気回路と前記磁気回路に結合されたフレームと、前記フレームの外周部に結合された請求項1記載の振動板と前記振動板に結合されるとともに、その一部が前記磁気回路から発生する磁束の作用範囲内に配置されたボイスコイルとを有し、前記本体部から給電されるスピーカとを備えた電子機器。
- 本体部は少なくともスピーカへの入力信号を増幅する回路を備えた請求項16記載の電子機器。
- 本体部はボディとこのボディに設けられた駆動部とこの駆動部に駆動され、前記ボディを支持する駆動輪と前記ボディに設けられたステアリングとこのステアリングに操作される操蛇輪とを有し、請求項15に記載のスピーカを前記ボディの内部に設けた移動体装置。
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