JP2011135733A - 回転電機 - Google Patents

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Abstract

【課題】従来設計の考え方に拠る場合よりも小形化が可能であり、とりわけインナーロータ回転磁石形にあっては軸方向長を低減できるとともに、軽量化・低コスト化された回転電機を提供する。
【解決手段】周方向に並ぶ複数の磁心部14をもつ略円筒状のコア(ステータコア16)および各磁心部14に導体12を巻回したコイル(波巻きコイル11)を、ステータおよびロータの少なくとも一方に有する回転電機1であって、コイル11は、単一断面積の導体を巻回した等断面積コイル21と比較して磁心部14の間のスロット部13の導体12の断面積が単一断面積よりも小さく、磁心部14の軸方向外側のエンド部の導体12の断面積が単一断面積よりも大きく、かつ等断面積コイル21と同程度の抵抗値を有する異断面積コイルであることを特徴とする。
【選択図】図2

Description

本発明は回転電機に関し、より詳細には、回転電機を構成するコイルの導体構造に関する。
ハイブリッド車や電気自動車に搭載される発電電動機には、コイルを有するステータを外周側に配置し、磁石を有するロータを内周側に配置したインナーロータ回転磁石形のものが多用されている。この種の発電電動機を構成するコイルには、長い電線を所定のターン数だけ連続的に巻回した集中巻コイルや、1ターン分または所定の複数ターン分に相当する単位コイルを順次接合して重ね巻きあるいは波巻きした分布巻コイルが用いられる。例えば、特許文献1の電磁誘導加熱装置には分布巻きコイルの例として、基準パターン部を順次重ね合わせて積層した積層平面コイルが開示されている。
上記特許文献1のコイルに限らず一般的に、回転電機のコイルは、導体を所定のターン数だけ磁心の周りに配置して構成する。導体の断面積は、通電する電流の大きさを考慮して発熱量や温度上昇が過大とならないように、許容される最小断面積以上を確保する必要がある。このため、導体の全長にわたり最小断面積以上の一定の断面積を確保してコイルを構成するのが一般的となっている。一方、コイルが巻回された中心に配置される磁心も、所定の強さの磁界を所定の領域範囲に形成する必要上、その大きさが定まる。また、隣り合う磁心間のスロット部の間隙長も、最小断面積以上の導体を配置する必要から定まる。このようにコイルと磁心の設計上の制約から、おのずと回転電機の大きさが決まる。
特開2001−167864号公報
ところで、ハイブリッド車では、従来のエンジンに加えて発電電動機を搭載する必要があり、搭載スペースは厳しく制約されている。また、エンジンおよび発電電動機の出力を効率的に利用できるように動力伝達経路を構成することが好ましく、配置の制約もある。このため、発電電動機の小形化が強く要望されている。とりわけ、搭載性を向上するために、発電電動機の外径を大きくすることなく軸方向長を低減する薄形化が要望されている。また、発電電動機の小形化に伴う軽量化や低コスト化も期待されている。しかしながら、コイルの発熱量や温度上昇の制約などの従来設計の考え方に拠っている限り、発電電動機の小形化、薄形化は難しい。
本発明は、上記背景技術の問題点に鑑みてなされたもので、従来設計の考え方に拠る場合よりも小形化が可能であり、とりわけインナーロータ回転磁石形にあっては軸方向長を低減できるとともに、軽量化・低コスト化された回転電機を提供することを解決すべき課題とする。
上記課題を解決する請求項1に係る回転電機の発明は、周方向に並ぶ複数の磁心部をもつ略円筒状のコアおよび各前記磁心部に導体を巻回したコイルを、ステータおよびロータの少なくとも一方に有する回転電機であって、前記コイルは、単一断面積の導体を巻回した等断面積コイルと比較して前記磁心部の間のスロット部の前記導体の断面積が前記単一
断面積よりも小さく、前記磁心部の軸方向外側のエンド部の前記導体の断面積が前記単一断面積よりも大きく、かつ前記等断面積コイルと同程度の抵抗値を有する異断面積コイルであることを特徴とする。
請求項2に係る発明は、請求項1において、前記異断面積コイルの前記スロット部の前記導体の断面積の前記単一断面積に対する減少比率を基にして、前記スロット部と前記エンド部の導体長比率に基づき、前記異断面積コイルの前記エンド部の前記導体の断面積の前記単一断面積に対する増加比率を定めたことを特徴とする。
請求項3に係る発明は、請求項1または2において、前記コアおよび前記異断面積コイルを有するステータを外周側に配置し、磁極を有するロータを内周側に配置し、前記異断面積コイルの前記スロット部の前記導体の半径方向寸法を前記等断面積コイルの半径方向寸法よりも小さくしたことを特徴とする。
請求項4に係る発明は、請求項1〜3のいずれか一項において、前記異断面積コイルは分布巻コイルであることを特徴とする。
請求項5に係る発明は、請求項1〜4のいずれか一項において、前記異断面積コイルは、1ターン分または所定の複数ターン分に相当するとともに前記スロット部の前記導体の断面積が前記単一断面積よりも小さく、前記エンド部の前記導体の断面積が前記単一断面積よりも大きい単位コイルが所定数電気的に接合されて形成されていることを特徴とする。
請求項6に係る発明は、請求項5において、前記単位コイルは打ち抜き加工により形成されていることを特徴とする。
請求項1に係る回転電機の発明は、ステータおよびロータの少なくとも一方に異断面積コイルを有する。異断面積コイルは、従来の単一断面積の導体を巻回した等断面積コイルと比較して、スロット部の導体の断面積が単一断面積よりも小さく、エンド部の導体の断面積が単一断面積よりも大きく、かつ等断面積コイルと同程度の抵抗値を有している。したがって、従来よりもスロット部のコイル収容容積を低減でき、エンド部の導体配置を適正化することで、ステータおよびロータの少なくとも一方を小形化でき、回転電機を小形化できる。また、小形化に伴い、回転電機を軽量化できるとともに、材料コストを低減できる。なお、異断面積コイルの抵抗値は従来の等断面積コイルと同程度であるため、発熱量や温度上昇に対して従来設計の考え方を適用できる。
請求項2に係る発明では、異断面積コイルのスロット部の導体の断面積の減少比率を基にして、スロット部とエンド部の導体長比率に基づき、エンド部の導体の断面積の増加比率を定めている。つまり、異断面積コイルの抵抗値を従来の等断面積コイルの抵抗値と同程度にする条件のもとでは、スロット部の導体の断面積の減少比率とエンド部の導体の断面積の増加比率との間には相関関係が生じるので、スロット部とエンド部の導体長比率に基づき、前者の減少比率から後者の増加比率を演繹的に定めることができる。定性的には、前者の減少比率を顕著に小さくするほど、後者の増加比率をより大きくする必要が生じる。したがって、多大な開発費用と労力が必要な試作検証を行うことなく、前者の減少比率と後者の増加比率の適正な組み合わせを定めることができる。
請求項3に係る発明では、コアおよび異断面積コイルを有するステータを外周側に配置し、磁極を有するロータを内周側に配置し、異断面積コイルのスロット部の導体の半径方向寸法を等断面積コイルの半径方向寸法よりも小さくしている。これにより、スロット部
のコイル収容容積を低減し、スロット部の半径方向寸法を低減できる。ここで、外周側ステータの外径を一定とすれば内径を拡大でき、内周側ロータの外径を拡大できて、軸方向単位長さ当たりのロータとステータの対向面積が増加し、発生トルクが増加する。したがって、ロータおよびステータの軸方向長を短縮して、回転電機を薄形化できる。
請求項4に係る発明では、異断面積コイルは分布巻コイルとされている。重ね巻きまたは波巻きの分布巻コイルでは、導体は或るスロット部を出た後エンド部を経て所定数離れたスロット部に入るように巻回されている。これに対し、集中巻コイルでは、磁心の両側のスロット部、つまり隣接するスロット部の間で導体が巻回されている。つまり、導体のスロット部に対するエンド部の導体長比率は、分布巻コイルで大きく、集中巻コイルで小さくなっている。したがって、スロット部での導体の断面積減少に伴う抵抗増加分をエンド部でキャンセルする際に、分布巻コイルのほうが集中巻コイルよりも導体の断面積の増加比率が小さくなり、好適である。
請求項5に係る発明では、異断面積コイルは、1ターン分または所定の複数ターン分に相当するとともにスロット部の導体の断面積が単一断面積よりも小さく、エンド部の導体の断面積が単一断面積よりも大きい単位コイルが所定数電気的に接合されて形成されている。さらに、請求項6に係る発明では、単位コイルは打ち抜き加工により形成されている。したがって、従来の製造方法を踏襲して異断面積コイルを製造でき、加工や組立に要する作業コストは増加しない。
本発明の実施が好適なインナーロータ回転磁石形の発電電動機の構造例を説明する図であり、(1)は側面断面図、(2)は(1)のX−X矢視断面図である。 (1)は第1実施形態の回転電機のスロット部1箇所の拡大図、(2)は従来の回転電機のスロット部1箇所の拡大図である。 第1実施形態の回転電機の薄形化の効果を従来と比較して説明する側面断面図である。 第1実施形態における回転電機の軸方向長の低減効果を3通り試算した結果の表である。 第1実施形態とは仕様が異なる回転電機を対象として、図4と同様の手法により軸方向長の低減効果を3通り試算した結果の表である。 第1実施形態における波巻きコイルの製造方法を説明する図であり、(1)は単位コイルの図、(2)は単位コイルを電気的に接合した波巻きコイルの一部を示す図である。 第2実施形態の回転電機を構成する重ね巻きコイルの製造方法を概念的に説明する図であり、(1)は単位コイルの図、(2)は単位コイルを電気的に接合した重ね巻きコイルの一部を示す図である。
本発明の第1実施形態の回転電機について、図1〜図4、および図6を参考にして説明する。図1は、本発明の実施が好適なインナーロータ回転磁石形の発電電動機9の構造例を説明する図であり、(1)は側面断面図、(2)は(1)のX−X矢視断面図である。発電電動機9は、軸線AXを中心とする概ね軸対称構造であり、略円筒状のケース99の内部に、同軸内外にロータ91およびステータ95を備えている。
図1(1)に示されるように、ロータ91は、軸線AX上のシャフト92と、シャフト92の周りに固定されたロータコア93とを有している。シャフト92は、ケース99に設けられた2個の軸受991、992により回転自在に軸支されている。ロータコア93は、薄板状の多数枚の電磁鋼板が軸線AX方向に積み重ねられて構成されており、ロータ
3の外径D1で、軸線AX方向のコア積高さH1となっている。さらに、各電磁鋼板には複数の孔部が周方向に並んで形成され、各孔部を軸線AX方向に貫通して図略の永久磁石が埋め込まれている。
一方、ステータ95は、略円筒状のステータコア96と、波巻きコイル97とを有している。ステータコア96は、ケース99の内側に薄板状の多数枚の電磁鋼板が軸線AX方向に積み重ねられて構成されており、ステータの内径D2、外径D3で、軸線AX方向のコア積高さH1はロータコア93のそれと同じである。さらに、ステータコア96は、その内周から内向きに周方向に並んで突出する12極の磁心961を有している。隣接する磁心961の間に形成された12個の軸線AX方向の溝がスロット部962である。磁心961の半径方向寸法R1は、スロット部962の半径方向の溝深さに一致している。磁心961の内向き先端で定まるステータ95の内径D2は、ロータ91の外径D1から間隙Gを空けて配置される。また、各磁心961の軸線AX方向外側の空間がエンド部963である。
波巻きコイル97は、複数の導体971が適宜接合されて構成されている。各導体971は、スロット部962およびエンド部963を通り、周方向に並ぶ磁心961を順次波状に巻回するように配置されている。図1(2)には、1つのスロット部962に4本の導体971が配置されているが、実際には12個のスロット部962全部にそれぞれ4本の導体971が配置され、エンド部963でつながっている。なお、導体971の巻数すなわち並行する本数は4本に限定されない。導体971には、銅線などの金属線材の外面に絶縁を施したものを使用する。導体971の断面形状は面取りを有する略矩形で、スロット部962内における半径方向辺長Aで、周方向辺長Bとなっている。したがって、導体971のおおよその断面積Sは、半径方向辺長Aと周方向辺長Bとの積で求められる(S≒A×B)。また、エンド部963における波巻きコイル97の軸線AX方向のコイルエンド高さH2である。
次に、本発明の第1実施形態の回転電機1について、図2を参考にして説明する。図2において、(1)は第1実施形態の回転電機1のスロット部1箇所の拡大図、(2)は従来の回転電機2のスロット部1箇所の拡大図である。第1実施形態の回転電機1および従来の回転電機2は図1と類似の構造を有し、スロット部13、23およびエンド部に導体12、22が10本配置されている点が異なる。
図2(2)の従来の回転電機2において、波巻きコイル21を構成する導体22のスロット部23内における半径方向辺長A2、周方向辺長B2であり、導体22の断面積S2はおおよそ両辺長A2、B2の績で求められる(S2≒A2×B2)。また、磁心24の半径方向寸法R12は、概ね導体22の10本分の半径方向辺長A2の総和に相当する(R12≒10×A2)。また、ロータコア27の外径D21、ステータコア26の内径D22および外径D23となっている。従来の回転電機2では、波巻きコイル21を構成する導体22は単一断面積とされており、エンド部の導体22の断面積S2はスロット部23の断面積S2に一致している。
一方、図2(1)の 実施形態の回転電機1において、波巻きコイル11を構成する導体12のスロット部13における半径方向辺長A1は、従来のそれよりも30%減少している(A1=0.7×A2)。導体12の周方向辺長B1は従来の周方向辺長B2と同じであり(B1=B2)、導体12の断面積S1は従来よりも減少比率30%だけ減少している(S1=0.7×S2)。また、これに伴い、磁心14の半径方向寸法R11も従来よりも30%減少している(R11=0.7×R12)。ここで、ステータコア16の外径D13を従来と同じにすれば(D13=D23)、磁心14の半径方向寸法R11が減少した変化分△D(=R12−R11)だけステータコア16の内径D12を拡大でき(
D12=D22+2×△D)、同じだけロータコア17の外径D11を拡大できる(D11=D21+2×△D)。
図3は、第1実施形態の回転電機1の薄形化の効果を従来と比較して説明する側面断面図であり、第1実施形態の回転電機1および従来の回転電機2を左右に並べて示している。図示されるように、第1実施形態の回転電機1では、ステータコア16の内径D12およびロータコア17の外径D11はそれぞれ、従来の回転電機2よりも変化分△Dの2倍だけ大きい。このため、第1実施形態では、軸線AX方向単位長さ当たりのロータコア17とステータコア16の対向面積が増加し、発生トルクが増加する。したがって、従来のロータコア27およびステータコア26の軸方向長H21を短縮して、第1実施形態の回転電機1で軸方向長H11とすることができる。
また、第1実施形態の回転電機1では、スロット部13における導体12の断面積S12を従来よりも減少比率30%だけ減少させたので、当該部分の抵抗値が約1.4倍に増加する。これをキャンセルして波巻きコイル11の抵抗値を従来と同程度にするためには、エンド部18の導体12の断面積を増加させる必要が生じる。エンド部18の導体12の配置を適正化すると、従来の波巻きコイル21の軸線AX方向のコイルエンド高さH22は、第1実施形態の波巻きコイル11のコイルエンド高さH12に拡がる。
ここで、図3に示されるように、回転電機1の軸方向長HM1は、ロータコア17およびステータコア16の軸方向長H11と2個の軸受191、192の軸方向長に依存して決まり、波巻きコイル11のコイルエンド高さH12には殆ど影響されない。したがって、ロータコア17およびステータコア16の軸方向長H11が短縮された分だけ、回転電機1の軸方向長HM1は従来の軸方向長HM2から短縮され、薄形化できる。
なお、第1実施形態における回転電機1の軸方向長の低減効果は、回転電機1の構造および仕様と、スロット部13における導体12断面積の低減比率およびエンド部18における導体12断面積の増加比率の組み合わせに依存する。
図4は、第1実施形態における回転電機1の軸方向長の低減効果を3通り試算した結果の表である。図4の試算では、まず、単一断面積の導体22を巻回した等断面積の波巻きコイル21を有する従来の回転電機2を基準に選定する。波巻きコイル21のスロット部23とエンド部の導体長比率は50:50であり、単一断面積の導体22の断面形状は長方形で半径方向辺長=a、周方向辺長=2・aである。また、コイル抵抗値r1であり、ロータコア27およびステータコア26の軸方向長H21=h1である。
次の試算では、導体12スロット部13における周方向辺長は変えずに、半径方向辺長を低減比率90%、80%、および70%として、断面積を同じ低減比率で低減し、異断面積の波巻きコイル11の抵抗値が従来の抵抗値r1と同程度になるようにエンド部18の導体断面積を試算した。さらに、ロータコア17およびステータコア16の軸方向長H11を試算した。
図4の実施形態(ア)欄に示されるように、異断面積の波巻きコイル11のスロット部13における導体断面積の低減比率90%のとき、エンド部18における導体断面積の増加比率110%とすれば、波巻きコイル11の抵抗値は0.99・r1と従来と同程度になり、ロータコア17およびステータコア16の軸方向長H11を95%に低減できることが判明した。同様に(イ)欄に示されるように、スロット部13における低減比率80%のとき、エンド部18における増加比率120%とすれば、波巻きコイル11の抵抗値を従来と同程度として、ロータコア17およびステータコア16の軸方向長H11を91%に低減できることが判明した。さらに(ウ)欄に示されるように、スロット部13にお
ける低減比率70%のとき、エンド部18における増加比率130%とすれば、波巻きコイル11の抵抗値を従来と同程度として、ロータコア17およびステータコア16の軸方向長H11を87%に低減できることが判明した。また、スロット部13における低減比率を60%以下にしたとき、エンド部18における増加比率が過大になり実用的でないことが判明した。
また、図5は、第1実施形態とは仕様が異なる回転電機を対象として、図4と同様の手法によりロータコアおよびステータコアの軸方向長の低減効果を3通り試算した結果の表である。基準となる等断面積の波巻きコイルを有する従来の回転電機の波巻きコイルのスロット部とエンド部の導体長比率は50:50であり、単一断面積の導体の断面形状は正方形で半径方向辺長=周方向辺長=bである。また、コイル抵抗値r2であり、ロータコアおよびステータコアのエンド部の軸方向長=h2である。
実施形態(エ)〜(カ)欄にそれぞれ示されるように、異断面積の波巻きコイルのスロット部における導体断面積の低減比率90%、80%、および70%に対応して、エンド部における導体断面積の増加比率110%、120%、および140%とすれば、波巻きコイルの抵抗値を従来と同程度として、ロータおよびステータの軸方向長を97%、94%、および91%にそれぞれ低減できることが判明した。
なお、図4および図5で試算した実施形態の波巻きコイル11の抵抗値は従来の等断面積コイル21と同程度であるため、コイル全体の発熱量や温度上昇に対して従来設計の考え方を適用できる。ただし、スロット部13内に限っては発熱量が増加するので、局所的な過熱が生じないことを確認した。
次に、第1実施形態の回転電機1の異断面積の波巻きコイル11の製造方法について、図6を参考にして説明する。図6は、第1実施形態における波巻きコイル11の製造方法を説明する図であり、(1)は単位コイル3の図、(2)は単位コイル3を電気的に接合した波巻きコイル11の一部を示す図である。
図6(1)に示されるように、単位コイル3は、断面矩形で長い第1のエンド部導体31、第1のスロット部導体32、第2のエンド部導体33、および第2のスロット部導体34がそれぞれ直交して連続するように形成されている。単位コイル3は、1ターン分に相当している。第1および第2のエンド部導体31、33の断面積SE1は、第1および第2のスロット部導体32、34の断面積SS1よりも大きくなっている。また、第1および第2のスロット部導体32、34の間隔D1は、所定数の磁心14だけ離れたスロット部13に嵌入して巻回されるように形成されている。単位コイル3は、打ち抜き加工により形成することができる。
また、図6(2)に示されるように、単位コイル3の第1のエンド部導体31の図中左端と、隣の単位コイル3の第2のスロット部導体34の図中下端とに接合箇所31A、34Aが設けられて、電気的に接合される。これにより、多数の単位コイル3が連結され、巻回されて波巻きコイル11が形成される。なお、電気的な接合は、溶接やカシメなどにより行われる。
次に、異断面積の重ね巻きコイル4について説明する。回転電機を構成するコイルが重ね巻きコイルであっても、図1〜図5で説明した異断面積コイルの考え方はそのまま適用できる。ただし、重ね巻きコイル4の巻き方が異なる。図7は、第2実施形態の回転電機を構成する重ね巻きコイル4の製造方法を概念的に説明する図であり、(1)は単位コイル5の図、(2)は単位コイル5を電気的に接合した重ね巻きコイル4の一部を示す図である。
図7(1)に示されるように、単位コイル5は、第1のエンド部導体51、第1のスロット部導体52、第2のエンド部導体53、第2のスロット部導体54、および第3のエンド部導体55がこの順番に連続して、両端が開いた環状の1ターン分に相当するように形成されている。第1および第3のエンド部導体51、55は、第2のエンド部導体53の略半分の長さで、それぞれの開いた端部に接合部511、551が形成されている。第1〜第3のエンド部導体51、53、55の断面積SE2は、第1および第2のスロット部導体52、54の断面積SS2よりも大きくなっている。また、第1および第2のスロット部導体52、54の間隔D2は、所定数の磁心だけ離れたスロット部に嵌合されるように形成されている。単位コイル5は、打ち抜き加工により形成することができる。
また、図7(2)に示されるように、単位コイル5の第1および第3のエンド部導体51、55の各接合部511、551を互いに電気的に接合することができる。これにより、多数の単位コイル5がスロット部をずらしながら接続される。さらに、両端の接合部511、551には必要に応じて、外部への引き出しのための引き出し導体56や、離れた単位コイル5に接続するための渡り導体57が接合され、重ね巻きコイル4が形成される。電気的な接合は、溶接やカシメなどにより行われる。
以上説明した異断面積の波巻きコイル11または重ね巻きコイル4の製造方法によれば、従来の製造方法を踏襲することができ、加工や組立に要する作業コストは増加しない。
なお、実施形態において回転電機はインナーロータ回転磁石形の発電電動機9が好適であると説明したが、形式の異なる回転電機、あるいは単機能の発電機や電動機に本発明を適用できるのは当然である。例えば、インナーロータ回転コイル形電動機では、インナーロータのコイルを異断面績コイルとして、ロータ外径および電動機外径を小さくできる。本発明は、その他様々な応用が可能である。
1:第1実施形態の回転電機
11:波巻きコイル 12:導体 13スロット部 14磁心
16:ステータコア 17:ロータコア 18:エンド部
191、192:軸受
2:従来の回転電機
21:波巻きコイル 22:導体 23スロット部 24磁心
26:ステータコア 27:ロータコア
3:(波巻きコイル)の単位コイル
4:重ね巻きコイル
5:(重ね巻きコイルの)単位コイル
9:発電電動機(回転電機)
91:ロータ 92:シャフト 93:ロータコア
95:ステータ
96:ステータコア 961:磁心 962:スロット部 963エンド部
97:波巻きコイル 971:導体
99:ケース 991、992:軸受

Claims (6)

  1. 周方向に並ぶ複数の磁心部をもつ略円筒状のコアおよび各前記磁心部に導体を巻回したコイルを、ステータおよびロータの少なくとも一方に有する回転電機であって、
    前記コイルは、単一断面積の導体を巻回した等断面積コイルと比較して前記磁心部の間のスロット部の前記導体の断面積が前記単一断面積よりも小さく、前記磁心部の軸方向外側のエンド部の前記導体の断面積が前記単一断面積よりも大きく、かつ前記等断面積コイルと同程度の抵抗値を有する異断面積コイルであることを特徴とする回転電機。
  2. 請求項1において、前記異断面積コイルの前記スロット部の前記導体の断面積の前記単一断面積に対する減少比率を基にして、前記スロット部と前記エンド部の導体長比率に基づき、前記異断面積コイルの前記エンド部の前記導体の断面積の前記単一断面積に対する増加比率を定めたことを特徴とする回転電機。
  3. 請求項1または2において、前記コアおよび前記異断面積コイルを有するステータを外周側に配置し、磁極を有するロータを内周側に配置し、前記異断面積コイルの前記スロット部の前記導体の半径方向寸法を前記等断面積コイルの半径方向寸法よりも小さくしたことを特徴とする回転電機。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項において、前記異断面積コイルは分布巻コイルであることを特徴とする回転電機。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項において、前記異断面積コイルは、1ターン分または所定の複数ターン分に相当するとともに前記スロット部の前記導体の断面積が前記単一断面積よりも小さく、前記エンド部の前記導体の断面積が前記単一断面積よりも大きい単位コイルが所定数電気的に接合されて形成されていることを特徴とする回転電機。
  6. 請求項5において、前記単位コイルは打ち抜き加工により形成されていることを特徴とする回転電機。
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