JP2011133937A - 移動装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】移動体の姿勢を維持できる移動装置は設計が難しく汎用性に欠く。
【解決手段】第1のリニアモータ40は、水平直線軸方向Xに沿って移動する移動体10Aを含む可動物体全体10の重心Gwを通る鉛直方向の直線Z上に推力Fwが発生する力点Pmが位置するように移動体10Aの下側に配設され、所望の移動方向に推力Fwを出力して移動体10Aを移動させる。第2のリニアモータ50は、直線Z上に推力Fsを発生させる力点Psが位置するように第1のリニアモータ40を挟んで移動体10Aと対向する位置に配設され、移動方向とは反対方向に推力Fsを出力して移動体10Aの姿勢を維持する。制御装置は、重心Gwから力点Psまでの距離Lsに対する重心Gwから力点Pmまでの距離Lwの比に推力Fwを乗じて得られる推力Fsに相当する駆動電流を第2のリニアモータ50に供給する。
【選択図】図1

Description

本発明は、機械装置に設けられ水平直線軸方向に移動する移動体を有する移動装置に関する。特に、移動体を駆動するアクチュエータがリニアモータであるリニアモータ駆動方式の移動装置であって、姿勢を維持するように移動体を移動制御する移動装置に関する。
搬送装置、加工機械、検査装置、測定装置のような水平直線軸方向に沿って往復移動する移動体を有する移動装置を備える機械装置では、駆動装置として電動アクチュエータまたは油圧アクチュエータが広く使用されている。電動アクチュエータは、油圧アクチュエータに比べて制御性に優れるため、精密機械装置を中心に多くの機械装置の移動装置で採用されている。駆動装置に適用される電動アクチュエータは、主に回転型モータとリニアモータである。
移動体の移動を案内する案内装置では、案内軌道の案内面に製造上の避けることができない限界精度が原因で生じる僅かな波状のうねりが存在する。案内面のうねりによる位置誤差が移動体の位置精度に影響を与えるので、限界精度を超える位置精度を得ることが困難である。リニアモータ駆動方式の移動装置は、回転運動を直線運動に伝達するための伝達装置が不要であるためバックラッシュとばね要素がなく、回転型モータ駆動方式の移動装置に比べて速度性能と応答性能に優れるが、伝達装置がないために案内面のうねりによる位置誤差が直接移動体の位置精度に影響を及ぼす。
そこで、高い位置精度が要求されるリニアモータ駆動方式による移動装置を備える精密機械装置では、案内装置の軸受として圧縮空気または加圧油のような加圧流体を軸受とする流体軸受が広く採用されている。流体軸受は、軸受である加圧流体が自由度を有するので、案内面のうねりによる位置誤差が流体によって移動体に直接影響を及ぼさず、移動体は、おおよそ流体軸受の受面の平均値に従い案内される。また、流体軸受は、案内体と案内軌道との間に生じる摩擦抵抗を低減する。したがって、高加速度で高応答に移動体を移動させることができながら、より高い位置精度を得ることができる。
その反面、流体軸受は、その自由度のために移動体の移動方向である水平直線軸方向に対して垂直方向および移動体を含む移動体とともに移動する可動物体全体の重心廻りにおける回転方向における剛性が相当低い。そのため、移動体が水平直線軸方向に高加速度で加速して移動しようとするときに、図6の矢印に示されるように、水平直線軸方向に対して垂直方向および可動物体全体の重心廻りの回転方向に移動体の姿勢が偏向し、あるいは移動体が揺動する。その結果、安定した搬送物品の搬送作業に障害を及ぼし、もしくは加工精度、検査精度、測定精度を低下させる。
このような移動体の姿勢の変動は、リニアガイドのような玉軸受を有する案内装置でも発生するが、流体軸受は特に剛性が低いので、それだけ小さい加速度で移動体の姿勢が偏向しやすく、また、姿勢の変動の程度が一層大きくなりがちである。ただし、可動物体全体の重心において移動方向である水平直線軸方向に対して正確に力が加わるように移動体を移動させることができるならば、移動体の姿勢を維持して真直ぐに移動体を移動させることができる。移動体の姿勢に変動を生じさせずに移動体を移動させる方法として、例えば、特許文献1または特許文献2に示される移動体の移動制御方法が参考にされる。
特許第3481540号公報 特許第3470754号公報
しかしながら、移動体および移動体に載置される搬送物品、被加工物、被検体、被測定物のような積載物の大きさと質量ないしは形状によって可動物体全体の重心が異なるので、機械装置によっては駆動装置の推力が発生する力点を可動物体全体の重心付近に位置させることが設計上困難である場合がある。また、機械装置によっては作業毎に積載物の大きさが著しく異なり、駆動装置の力点を可動物体全体の重心の位置付近に常に位置させておくということができないことがある。
加えて、同一の移動体を有する移動装置であっても、機械装置に要求される仕様に対応して移動体に異なる付属装置が設けられることがあるため、同型の機械装置でありながら可動物体全体の質量と重心がまちまちになることが多い。また、特定の機械装置に対応するように固有の可動物体全体に対して正確に推力が加わるように設計されている移動装置は、機械装置の構造上の制約によって構成が限定され、他の機械装置に適用される可能性が僅かである。そのため、移動装置が汎用性に欠き、移動装置を機械装置毎に設計製作することが要求される。
移動体を小さい加速度でゆっくりと加速するように移動させ、推力および推力の変化度を小さく抑えることによって、移動体の姿勢を偏向させたり、揺動させたりしないようにすることが可能である。しかしながら、移動体の移動速度が犠牲になり、リニアモータ駆動方式の移動装置が有する高速性能と高応答性能を生かすことができず、搬送、加工、検査、あるいは測定のような作業に相当の時間を要することで作業効率を低下させる。
本発明は、上記課題に鑑みて、リニアモータ駆動方式の移動装置であって、移動体の姿勢を維持することができ、汎用性により優れる新規な機械装置の移動装置を提供することを目的とする。本発明の移動装置における利点は、実施の形態の説明においてその都度説明される。
本発明の移動装置は、目的を達成するために、走行台(20)上を水平直線軸方向(X)に移動する移動体(10A)と、移動体(10A)を含む移動体(10A)とともに移動する可動物体全体(10)の重心(Gw)を通る鉛直方向の直線(Z)上に力点(Pm)が位置するように移動体(10A)の下側に配設され所望の移動方向に所要の推力(Fw)を出力して移動体(10A)を移動させる第1のリニアモータ(40)と、直線(Z)上に力点(Ps)が位置するように走行台(20)と第1のリニアモータ(40)とを挟んで移動体(10A)と対向する位置に配設され移動方向とは反対方向に所定の推力(Fs)を出力して移動体(10A)の姿勢を維持する第2のリニアモータ(50)と、可動物体全体(10)の重心(Gw)から第2のリニアモータ(50)の力点(Ps)までの距離(Ls)に対する可動物体全体(10)の重心(Gw)から第1のリニアモータ(40)の力点(Pm)までの距離(Lw)の比に第1のリニアモータ(40)の推力(Fw)を乗じて得られる反対方向の所定の推力(Fs)が第2のリニアモータ(50)から出力されるように第2のリニアモータ(50)に駆動電流を供給する制御装置(3)と、を含んでなるようにされる。
特に、制御装置(3)が、第1のリニアモータ(40)の力点(Pm)から第2のリニアモータ(50)の力点(Ps)までの距離(Ls−Lw)に対する可動物体全体(10)の重心(Gw)から第2のリニアモータ(50)の力点(Ps)までの距離(Ls)の比に第2のリニアモータ(50)の推力(Fs)が作用しないこと前提とする可動物体全体(10)を設定加速度(A)で移動させるために要求される推力(Fm)を乗じて得られる移動方向の所要の推力(Fw)が第1のリニアモータ(40)から出力されるように第1のリニアモータ(40)に駆動電流を供給するようにされる。
本発明の別の移動装置は、走行台(20)上を水平直線軸方向(X)に移動する移動体(10A)と移動体(10A)に載置される積載物および付属装置とを含んでなり所定の質量(Mm)を有する移動体全体(70)と、移動体全体(70)の重心(Gm)を通る鉛直方向の直線(Z)上に力点(Pm)が位置するように移動体(10A)の下側に配設され所望の移動方向に所要の推力(Pm)を出力して移動体(10A)を移動させるリニアモータ(40)と、直線(Z)上に重心(Gs)が位置するように走行台(20)とリニアモータ(40)とを挟んで移動体(10A)と対向する位置に着脱自在に配設されるバランス体(60)であって力点(Pm)からバランス体(60)の重心(Gs)までの距離(Ls−Lm)に対する力点(Pm)から移動体全体(70)の重心(Gm)までの距離(Lm)の比に移動体全体(70)の質量(Mm)を乗じて求められる質量(Ms)に調整されて移動体(10A)に吊り下げられるように取り付けられるバランス体(60)と、移動体全体(70)とバランス体(60)とを合わせた可動物体全体(10)の総質量(Mw)に設定加速度(A)を乗じて得られる所要の推力(Fw)がリニアモータ(40)から出力されるようにリニアモータ(40)に駆動電流を供給する制御装置(3)と、を含んでなるようにされる。
特に、制御装置(3)が、力点(Pm)からバランス体(60)の重心(Gs)までの距離(Ls−Lm)に対する移動体全体(70)の重心(Gm)からバランス体(60)の重心(Gm)までの距離(Ls)の比に移動体全体(70)を設定加速度(A)で移動させるために要求される推力(Fm)を乗じて得られる可動物体全体(10)を設定加速度(A)で移動させるために要求される移動方向の所要の推力(Fw)がリニアモータ(40)から出力されるようにリニアモータ(40)に駆動電流を供給するようにされる。
本発明の移動装置は、移動体の下側に移動用のリニアモータが配設され、移動用のリニアモータを挟んで移動体と対向する位置に姿勢維持用のリニアモータを追加して設けて、姿勢維持用のリニアモータに可動物体全体の重心廻りに作用するモーメント力がゼロになるような所望の移動方向とは反対方向の推力を発生させるようにするので、移動方向に対して垂直方向および可動物体全体の重心を中心とする回転方向に移動体の姿勢が偏向したり、移動体が揺動したりしない。
本発明の別の移動装置は、移動体の下側に移動用のリニアモータが配設され、リニアモータを挟んで移動体と対向する位置に移動体と移動体に載置される積載物および付属装置とを含む移動体全体と姿勢維持用のバランス体とを合わせた可動物体全体の総質量が可動物体全体の重心においてリニアモータの推力が正確に加わる質量になるように質量を調整してバランス体を追加して設けるので、移動体の移動方向に対して垂直方向および可動物体全体の重心を中心とする回転方向に移動体の姿勢が偏向したり、移動体が揺動したりしない。
そのため、剛性が低い軸受、とりわけ流体軸受を含む案内装置を有する移動装置において、機械装置の構造上の制約に柔軟に対応して姿勢維持用のリニアモータを追加して設ける、または質量を調整してバランス体を設けるだけで移動体の姿勢を維持させることができ、移動体を高加速度で高応答に移動させることができる利点を失うことがなく、より高い位置精度を得ることができる。その結果、高速性能と高応答性能を有する移動装置の設計を容易にするとともに汎用性を因り高くすることができ、移動装置の生産性と経済性を向上させる効果を奏する。
本発明の移動装置における全体構成の概容を模式的に側面図および正面図である。 本発明の移動装置における制御装置の構成の一例を示すブロック図である。 本発明の移動装置における制御装置の構成の一例を示すブロック図である。 本発明の移動装置における制御装置の構成の一例を示すブロック図である。 本発明の別の実施の形態の移動装置における全体構成の概容を模式的に側面図および正面図である。 従来の移動装置における姿勢の偏向を示す側面図である。
図1は、搬送装置の移動装置の概容を模式的に示す。図1に示される実施の形態の搬送装置は、ワークステーションから加工品を搭載して別のワークステーションに搬送する装置の例である。図2は、図1に示される駆動装置のリニアモータを駆動制御する制御装置の構成を示す。以下、図1および図2を用いて本発明の移動装置の構成を説明する。
移動装置は、移動装置本体1と、駆動装置2と、制御装置3とでなる。移動装置本体1は、移動体10Aを含む移動体10Aとともに移動する可動物体全体10と、移動体10Aを水平直線軸方向Xに移動可能に搭載する走行台20と、移動体10Aを案内する案内装置30と、を含んでなる。駆動装置2は、所望の移動方向に所要の推力Fwを出力して移動体10Aを移動させるための第1のリニアモータ40と所望の移動方向とは反対の方向に推力Fsを出力して移動体10Aの姿勢を維持するための第2のリニアモータ50とを有する。
本発明でいう可動物体全体10とは、積載物を含んで移動体10Aと移動体10Aとともに移動する部材とを合わせた水平直線軸方向Xに沿って往復移動する物体の全体を示す。具体的に、図1に示される移動装置では、可動物体全体10は、移動体10Aとフレーム10Bと取付ブロック10Cとを含む。また、駆動装置2の第1のリニアモータ40と第2のリニアモータ50の可動部位は、可動物体全体10に含まれる。なお、特段の記載がない限り、移動体10Aに載置される積載物と移動体10Aに取り付けられることがある付属装置とを含んで移動体10Aという。
移動体10Aは、走行台20上を水平直線軸方向Xに往復移動する。移動体10Aは、フレーム10Bの上側部位に取付固定される。移動体10Aは、第1のリニアモータ40によって水平直線軸方向Xに沿って所望の移動方向に移動される。移動体10Aの移動にともなって移動体10Aに載置される積載物も移動する。フレーム10Bは、走行台20に跨って移動可能に設置される。移動体10Aは、例えば、搬送装置の台車、加工機械のテーブル、検査装置または測定装置のステージである。
走行台20は、移動体10Aを往復移動可能に搭載する基台である。実施の形態の移動装置における走行台20は、下側部位に駆動装置2の第1のリニアモータ40と第2のリニアモータ50の固定子を取付配置できる構造の基台である。走行台20は、床面に垂直に立設される複数の図示しない支柱に支持されるように支柱間に水平に張架される。または、走行台20は、図示しない腕材によって天井から吊り下げられるように水平に懸架されることができる。
案内装置30は、移動体10Aの下側に設けられる案内体30Aと、移動体10Aの走行経路を規定する案内軌道30Bと、案内体30Aと案内軌道30Bとの間に介在するように案内体30Aに収容される軸受30Cと、でなる。案内体30Aと案内軌道30Bは、移動体10Aが安定して移動するために必要な範囲で複数設けられる。実施の形態の移動装置では、1本の案内軌道30Bに対して2個の案内体30Aで受けるようにされ、12個の案内体30Aと6本の案内軌道30Bとが設けられている。
案内体30Aは、軸受30Cを介在させて案内軌道30Bに対して摺動するガイドブロックである。実施の形態の移動装置における案内体30Aは、フレーム10Bを介在させて移動体10Aに間接的に設けられる。また、案内体30Aは、軸受30Cを介在させて走行台20に敷設される案内軌道30Bを間接的に受けるように設けられる。そのため、移動体10Aが移動すると案内体30Aが一体的に移動して移動体10Aが案内軌道30Bに従って水平直線軸方向Xに沿って移動する。
案内軌道30Bは、ガイドレールである。少なくとも2本の案内軌道30Bが走行台20の上面に移動体10Aの移動方向である水平直線軸方向Xに沿って平行に敷設される。実施の形態の移動装置では、複数の案内軌道30Bが水平直線軸方向Xに沿って平行に走行台20の上面と側面と下面とに設けられている。
軸受30Cは、圧縮空気または加圧油のような加圧流体を軸受とする流体軸受であって、具体的には、空気静圧軸受である。空気静圧軸受は、すでに知られている構成を採用することができ、詳細な説明は省略される。圧縮空気は、例えば、案内体30Aから案内体30Aと案内軌道30Bとの間隙に供給される。軸受30Cは、案内軌道30Bの案内面を受けて案内体30Aが案内軌道30Bに沿って実質的に摺動するように支持する。軸受30Cは、圧縮空気が自由度を有するため、案内軌道30Bの案内面のうねりによる位置誤差の影響を移動体10Aに及ぼさない。
第1のリニアモータ40は、所望の移動方向に所要の推力Fwを出力して移動体10Aを水平直線軸方向Xに沿って所望の移動方向に移動させる主たる移動用の電動アクチュエータである。第1のリニアモータ40は、推力Fwを発生する力点Pmが可動物体全体10の重心Gwを通る鉛直方向の直線上に常に位置するように移動体10Aの下側に配設される。実施の形態の移動装置では、第1のリニアモータ40は、走行台20を挟んで移動体10Aと対向するように走行台20の下側に配設される。
第1のリニアモータ40の移動子である一次側励磁コイルは、フレーム10Bの下側部位に一体的に設けられる取付ブロック10Cに取付固定される。一次側励磁コイルは、第1のリニアモータ40の固定子である二次側永久磁石に所定の間隙をもって位置するように一対の永久磁石の間に挿設される。二次側永久磁石は、移動体10Aの水平直線軸方向Xにおける中心軸線に対して平行に配列されるように走行台20の下側に取付固定される。
第2のリニアモータ50は、所望の移動方向とは反対方向に所定の推力Fsを出力して移動体10Aの姿勢を維持させる補助たる姿勢維持用の電動アクチュエータである。第2のリニアモータ50は、所定の推力Fsが発生する力点Psが可動物体全体10の重心Gwと第1のリニアモータ40の力点Pmとを通る鉛直方向の直線Z上に常に位置するように走行台20と第1のリニアモータ40を挟んで移動体10Aと対向する位置に配設される。
第2のリニアモータ50の移動子である一次側励磁コイルは、第1のリニアモータ40の移動子よりも下側に配置されるように取付ブロック10Cに取付固定される。一次側励磁コイルは、第2のリニアモータ50の固定子である二次側永久磁石に所定の間隙をもって位置するように一対の永久磁石の間に挿設される。第2のリニアモータ50の固定子である二次側永久磁石は、移動体10Aの水平直線軸方向Xにおける中心軸線に対して平行で第1のリニアモータ40の固定子である永久磁石の下側に配列されるように走行台20の下側に取付固定される。
制御装置3は、指令装置4とモータ制御装置5とを含んでなる。モータ制御装置5は、駆動制御ユニット6と駆動出力ユニット7とでなる。駆動制御ユニット6は、指令演算器6Aと、位置補償器6Bと、速度補償器6Cとを含んでなる。駆動出力ユニット7は、電流補償器7Aと、パワーアンプ7Bと、協調推力調整器7Cと、電流補償器7Dと、パワーアンプ7Eとを含んでなる。
指令装置4は、設定速度に従う単位時間毎の移動量に基づく位置と設定加速度のデータまたは所定位置に対して設定速度と設定加速度に従う単位時間毎の速度のデータを出力する手段である。以下、指令装置4からモータ制御装置5に出力されるデータを移動指令と総称する。指令装置4は、操作パネルを含んでなり、モータ制御装置5を通して操作者と駆動装置2との間を結ぶインターフェースの役割を有する。指令装置4は、加工機械または測定装置の数値制御装置に相当する。
指令装置4は、操作者が操作パネルを操作して直接与える命令または操作パネルに設けられる入力装置から与えられる移動プログラムに従う命令に基づいて移動指令を出力する。移動プログラムは、制御装置3の固有のフォーマットで予め作成される。指令装置4は、現在位置情報を含む機械装置の稼動情報をランプで通報し、あるいは操作パネルに並設される表示装置の液晶ディスプレイ画面上に表示させる。
モータ制御装置5は、移動用の第1のリニアモータ40と姿勢制御用の第2のリニアモータ50を制御する手段である。駆動制御ユニット6は、中央演算処理装置(CPU, Central Processing Unit)を備えたマイクロコンピュータを有し、移動指令と現在位置とに基づく実指令値を出力する手段である。駆動出力ユニット7は、モータを駆動する電力を供給する手段である。駆動出力ユニット7は、複数のパワートランジスタでなるオペアンプと電流センサとを含んでなるパワーアンプを有し、インバータ制御で第1のリニアモータ40と第2のリニアモータ50に駆動電流を供給する。
位置検出器8は、リニアエンコーダである。実施の形態における位置検出器8は、走行台20に設置されているスケールを読み取った移動体10Aに設けられる光センサ81の出力信号を解析して位置データを出力するリニアスケールである。位置検出器8は、例えば、磁気センサで位置を検出するマグネスケールあるいはホール素子のような磁力センサを利用した位置検出器を適用することができる。速度検出器9は、位置検出器8から単位時間毎の位置を入力して速度を計算し、速度データを出力する。モータ制御装置5は、位置検出器8と速度検出器9を駆動制御ユニット6の外に設置できる。
駆動制御ユニット6は、バッファを通して指令装置4から出力される移動指令を指令演算器6Aに入力する。指令演算器6Aは、移動指令に基づいて速度および加速度ないしは加加速度とを考慮した単位時間毎の目標位置を演算して出力する。単位時間は、基本的にモータ制御装置5の演算処理速度に依存して決められている。移動体10Aの位置決め制御において予め所定の補正が要求されている場合は、指令演算器6Aは、補正された単位時間毎の目標位置を出力する。
位置補償器6Bは、指令演算器6Aから出力される目標位置と位置検出器8から出力される現在位置との偏差に所定の位置ゲインを付与した目標速度を出力する。位置補償器6Bは、駆動制御ユニット6に入力される移動指令に対して位置の補正が与えられるときは、補正された目標位置を入力して目標速度を出力する。
速度補償器6Cは、位置補償器6Bから出力される目標速度と速度検出器9から出力される現在速度との偏差に所定の速度ゲインを付与した目標電流を得る。また、速度補償器6Cは、目標電流に移動指令に従う推力Fmに対する実際に設定速度と設定加速度で可動物体全体10を所望の移動方向に移動させるために第1のリニアモータ40に要求される推力Fwの比率を乗じた補正された目標電流を出力する。位置ゲインと速度ゲインおよび推力Fmに対する推力Fwの比率は、指令装置4を通して変更することができる。
駆動出力ユニット7は、駆動制御ユニット6から出力される目標電流を電流補償器7Aに入力する。電流補償器7Aは、目標電流と電流センサで検出されるパワーアンプ8Bの出力電流とから電流指令に相応する制御電圧信号を出力する。パワーアンプ8Bは、電流補償器7Aから出力される電流指令を増幅して電流指令に従う推力Fwを発生する駆動電流を移動制御用の第1のリニアモータ40に供給する。
駆動出力ユニット7は、駆動制御ユニット6から出力される目標電流を協調推力調整器7Cに入力する。協調推力調整器7Cは、速度補償器6Cから入力した目標電流に対して第1のリニアモータ40の推力Fwに対する第2のリニアモータ50の推力Fsの比率を乗じて第1のリニアモータ40と第2のリニアモータ50とが駆動しているときに可動物体全体10が設定加速度で移動する推力Fsに相応する電流指令を出力する。推力Fwに対する推力Fsの比率は、指令装置4を通して変更することができる。
移動体10Aの姿勢を維持するために所望の移動方向とは反対方向に発生させるべき第2のリニアモータ50の推力Fsは、数1に示されるように、可動物体全体10の重心Gwから第2のリニアモータの力点Psまでの距離Lsに対する可動物体全体10の重心Gwから第1のリニアモータ40の力点Pmまでの距離Lwの比に第1のリニアモータ40の推力Fwを乗じて求めることができる。ただし、符号は方向を示す。
Figure 2011133937
したがって、協調推力調整器7Cから数1で求められる推力Fsに相応する電流指令が出力される。走行台20に搭載される移動体10Aに対向するように移動用の第1のリニアモータ40と姿勢維持用の第2のリニアモータ50とが層状に配置されている構造の移動装置の場合、第2のリニアモータ50が所望の移動方向とは反対方向に数1で表わされる推力Fsを出力したとき、数2に示されるように、可動物体全体10の重心Gw廻りに作用するモーメント力がゼロになる。その結果、移動体10Aの姿勢が偏向したり、移動体10Aが揺動したりしない。
Figure 2011133937
このとき、第1のリニアモータ40が力点Pmにおいて推力Fwを発生させて移動体10Aを所望の移動方向に移動させようとする間に第2のリニアモータ50が力点Psにおいて推力Fsで所望の移動方向とは反対方向に移動体10Aを引き戻そうとするが、第1のリニアモータ40の推力Fwが第2のリニアモータの推力Fsよりも大きいために第2のリニアモータ50が引かれながら移動体10Aが所望の移動方向に移動指令に従う推力Fmに相当する力で移動し、その結果、可動物体全体10の重心Gw廻りに釣り合って姿勢が維持されているような状態である。
協調推力調整器7Cからは、姿勢を維持するために必要な適正推力Fsに相応する目標電流が出力されている。電流補償器7Dは、協調推力調整器7Cから出力される目標電流と電流センサで検出されるパワーアンプ7Eの出力電流とから電流指令に相応する制御電圧信号を出力する。パワーアンプ7Eは、電流補償器7Dから出力される電流指令を増幅して電流指令に従う推力Fsを発生する駆動電流を姿勢維持用の第2のリニアモータ50に供給する。
実施の形態における駆動出力ユニット7は、電流補償器7Aと推力調整器7Cおよび電流補償器7Dとを含んでいるが、それぞれ駆動制御ユニット6側に設けることができる。また、駆動出力ユニット7は、過負荷または部品の異常に起因する過電流と過熱または電源異常から駆動出力ユニット7を保護して破損を防止する異常検出装置と保護回路を備えるが、図示および詳細な説明を省略する。
ここで、実施の形態の移動装置における制御装置3では、操作者は、第2のリニアモータ50の存在を意識することなく、第1のリニアモータ40だけで移動体10Aを設定速度と設定加速度で移動させる命令を制御装置3に与えるようにされているから、指令装置4は、第2のリニアモータ50の推力Fsが作用しないこと前提とする可動物体全体10を設定加速度で移動させるために要求される推力Fmに相当する移動指令を出力している。
そのため、移動指令に従う推力Fmでは、第2のリニアモータ50が所望の移動方向とは反対方向に推力Fsを出力したときに移動体10Aを含む可動物体全体10を所望の移動方向に設定速度と設定加速度で移動させるために第1のリニアモータ40に要求される推力Fwに対して推力が不足する。移動指令に従う推力Fmと移動方向とは反対の方向に作用する推力Fsとが釣り合っているとすると、移動指令に従う推力Fmは、数3で表わされる。
Figure 2011133937
したがって、第2のリニアモータ50が推力Fsを出力するときに移動体10Aを設定加速度で移動させるために第1のリニアモータ40に要求される推力Fwは、数4に示されるように、移動指令に従う推力Fmに正比例する。そこで、推力Fwは、第1のリニアモータ40の力点Pmから第2のリニアモータ50の力点Psまでの距離Ls−Lwに対する可動物体全体10の重心Gwから第2のリニアモータ50の力点Psまでの距離Lsの比に第2のリニアモータ50の推力Fsが作用しないこと前提とする可動物体全体10を設定加速度で移動させるために要求される移動指令に従う推力Fmを乗じて得られる。
Figure 2011133937
そこで、実施の形態における制御装置3は、速度補償器6Cにおいて、目標速度と現在速度との偏差に所定の速度ゲインを付与した移動指令に従う目標電流に推力Fmに対する推力Fwの比率を乗じて、距離Ls−Lwに対する距離Lsの比に推力Fmを乗じて得られる推力Fwに相応する補正された目標電流を出力するようにしている。したがって、駆動制御ユニット6から移動体10Aを含む可動物体全体10を所望の移動方向に設定加速度で移動させるために要求される第1のリニアモータ40の適正推力Fwに相応する目標電流が出力される。
以上に説明されるように、制御装置3が移動指令に従う設定速度と設定加速度で移動体10Aを所望の移動方向に移動させるために要求される推力Fmに基づいて第1のリニアモータ40に要求される推力Fwを発生する駆動電流を供給するとともに第1のリニアモータ40の推力Fwに基づいて第2のリニアモータ50に推力Fsを発生する駆動電流を供給して、第1のリニアモータ40と第2のリニアモータ50を所定の加速度でそれぞれ反対方向に移動させようとすることで、結果的に、移動体10の姿勢を維持させながら移動体10を所望の移動方向に設定加速度で移動させることができる。
図3は、図2のモータ制御装置5の変形例である。図3に示されるモータ制御装置5の制御システムは、図2に示されるモータ制御装置5の制御システムを独立方式としたときに、並列方式であると言える。以下、図2のモータ制御装置5と異なる部位に限って詳細に説明し、図2のモータ制御装置5と本質的に同じ部位については同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。
図3に示されるモータ制御装置5における駆動出力ユニット7は、駆動制御ユニット6から出力される移動指令に従う推力Fmに基づく第1のリニアモータ40に要求される適正推力Fwに相応する目標電流を電流補償器7Fに入力する。電流補償器7Fは、目標電流と電流センサで検出されるパワーアンプ7Gの出力電流とから電流指令に相応する制御電圧信号を出力する。
パワーアンプ7Gは、電流補償器7Fから出力される電流指令を増幅して電流指令に従う推力Fwを発生する駆動電流を第1のリニアモータ40に供給する。同時に、パワーアンプ7Gは、電流補償器7Fから出力される推力Fwを発生する電流指令に数1で示される距離Lsに対する距離Lwの比を乗じて推力Fsに相応する制御電圧信号を得て電流指令を増幅し、所望の移動方向とは反対方向の推力Fsを発生させる駆動電流を第2のリニアモータ50に供給する。推力Fwに対する推力Fsの比率は、指令装置4を通して変更することができる。
図3に示されるモータ制御装置5の駆動出力ユニット7は、図2に示されるモータ制御装置5の駆動出力ユニット7における電流補償器7Dがなく、パワーアンプ7Gが協調推力調整器7Cとパワーアンプ7Eの機能を実質的に含んでいるとみなすことができる。したがって、図3に示されるモータ制御装置は、図2に示されるモータ制御装置と実質的に同等に主たる移動用の第1のリニアモータ40と追加で設けられる姿勢制御用の第2のリニアモータ50を駆動制御することができるので、部品点数を大幅に削減できる利点がある。
図4は、図2のモータ制御装置5の別の変形例である。図4に示されるモータ制御装置5の制御システムは、図3に示されるモータ制御装置5の制御システムを並列方式としたときに、直列方式であると言える。以下、図2のモータ制御装置5と異なる部位に限って詳細に説明し、図2のモータ制御装置5と本質的に同じ部位については同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。
図4に示されるモータ制御装置5における駆動出力ユニット7は、駆動制御ユニット6から出力される移動指令に従う推力Fmに基づく第1のリニアモータ40に要求される適正推力Fwに相応する目標電流を電流補償器7Hに入力する。電流補償器7Hは、目標電流と電流センサで検出されるパワーアンプ7Iの出力電流とから電流指令に相応する制御電圧信号を出力する。
パワーアンプ7Iは、電流補償器7Hから出力される電流指令を増幅して電流指令に従う所定の移動方向の推力Fwを発生する駆動電流を第1のリニアモータ40の駆動回路に供給する。また、パワーアンプ7Iは、電流補償器7Hから出力される推力Fwを発生する電流指令に数1で示される距離Lsに対する距離Lwの比を乗じて推力Fsに相応する制御電圧信号を得て電流指令を増幅し、所望の移動方向とは反対方向の推力Fsを発生させる駆動電流を第2のリニアモータ50の駆動回路に供給する。
第1のリニアモータ40の駆動回路に供給された駆動電流は、推力Fwを発生させる駆動電流と推力Fsを発生させる駆動電流とに分配される。駆動回路は、第1のリニアモータ40に推力Fwに相応する駆動電流を供給して第1のリニアモータ40を駆動させると同時に第2のリニアモータ50に所望の移動方向とは反対方向の推力Fsに相応する駆動電流を供給して第2のリニアモータ50を駆動させる。
図4に示されるモータ制御装置5は、第1のリニアモータ40と第2のリニアモータ50の駆動回路を共有させている。したがって、図4に示されるモータ制御装置は、図2に示されるモータ制御装置と実質的に同等に主たる移動用の第1のリニアモータ40と追加で設けられる姿勢制御用の第2のリニアモータ50を駆動制御することができるので、部品点数を大幅に削減できるとともに構成をより簡単にできる利点がある。
図5は、搬送装置の移動装置の概容を模式的に示す。図5に示されるリニアモータを制御する制御装置は、図4に示される制御装置を用いて説明する。以下、図4および図5を用いて本発明の異なる実施の形態における移動装置の構成を説明する。なお、図1と実質的に同一の装置または部材は、基本的に同一の符号を用いて説明する。
移動装置は、移動装置本体1と、駆動装置2と、制御装置3とでなる。移動装置本体1は、移動体10Aを含む移動体10Aとともに移動する可動物体全体10と、移動体10Aを水平直線軸方向Xに移動可能に搭載する走行台20と、移動体10Aを案内する案内装置30と、を含んでなる。駆動装置2は、所望の移動方向に所要の推力Fwを出力して移動体10Aを移動させるためのリニアモータ40を有する。
本発明でいう可動物体全体10とは、積載物と付属装置を含んで移動体10Aと移動体10Aとともに移動する部材とを合わせた水平直線軸方向Xに沿って往復移動する物体の全体を示す。具体的に、図5に示される移動装置では、可動物体全体10は、移動体10Aとフレーム10Bと取付ブロック10Cとバランス体60とを含む。また、駆動装置2のリニアモータ40の可動部位は、可動物体全体10に含まれる。
図5に示される実施の形態の移動装置においては、移動体10Aと移動体10Aに載置される積載物および移動体10Aに取り付けられることがある付属装置を含んで移動体全体70という。また、移動体全体70は、フレーム10Bと取付ブロック10Cを含む。言い換えれば、移動体全体70とは、可動物体全体10からバランス体60を除いた移動する物体の全体を示す。移動体全体70は、設計上規定されている所定の質量Mmを有する。ただし、以下に示される計算の説明では、必須の部材ではないフレーム10Bと取付ブロック10Cを省略する。
移動体10Aは、走行台20上を水平直線軸方向Xに往復移動する。移動体10Aは、フレーム10Bの上側部位に取付固定される。移動体10Aは、リニアモータ40によって水平直線軸方向Xに沿って所望の移動方向に移動される。移動体10Aの移動にともなって移動体10Aに載置される積載物も移動する。フレーム10Bは、走行台20に跨って移動可能に設置される。
走行台20は、移動体10Aを往復移動可能に搭載する基台である。実施の形態の移動装置における走行台20は、下側部位に駆動装置2のリニアモータ40の固定子を取付配置できる構造の基台である。走行台20は、床面に垂直に立設される複数の図示しない支柱に支持されるように支柱間に水平に張架される。または、走行台20は、図示しない腕材によって天井から吊り下げられるように水平に懸架されることができる。
リニアモータ40は、所望の移動方向に所要の推力Fwを出力して移動体10Aを水平直線軸方向Xに沿って所望の移動方向に移動させる電動アクチュエータである。リニアモータ40は、推力Fwを発生する力点Pmが移動体全体70の重心Gmを通る鉛直方向の直線Z上に常に位置するように移動体10Aの下側に配設される。実施の形態の移動装置では、リニアモータ40は、走行台20を挟んで移動体10Aと対向するように走行台20の下側に配設される。
リニアモータ40の移動子である一次側励磁コイルは、フレーム10Bの下側部位に一体的に設けられる取付ブロック10Cに取付固定される。一次側励磁コイルは、リニアモータ40の固定子である二次側永久磁石に所定の間隙をもって位置するように一対の永久磁石の間に挿設される。二次側永久磁石は、移動体10Aの水平直線軸方向Xにおける中心軸線に対して平行に配列されるように走行台20の下側に取付固定される。
バランス体60は、移動体全体70の重心Gmを通る鉛直方向の直線Z上に重心Gsが位置するように走行台20と移動用のリニアモータ40を挟んで移動体10Aと対向する位置に配設される。バランス体60は、移動体全体70の質量Mmに対応して質量Msに調整されて取付ブロック10Cに着脱自在に設けられる。バランス体60は、フレーム10Bの構造によっては直接フレーム10Bに取り付けるようにすることができる。バランス体60は、重錘のように移動体10Aに吊り下げられるように取り付けられる。バランス体60は、移動体10Aの移動にともなって水平直線軸方向Xに移動する。
したがって、移動体全体70の質量がMmでバランス体60の質量がMsとすると、数5に示されるように、質量Mmとリニアモータ40の推力Fwの力点Pmから移動体全体70の重心Gmまでの距離Lmとの積が質量Msと移動体全体70の重心Gmからバランス体60の重心Gsまでの距離Ls−Lmとの積に等しいときに、質量Mmの移動体全体70と質量Msのバランス体60とを合わせた総質量Mwの可動物体全体10の重心Gwがリニアモータ40の推力Fwが発生する力点Pmと一致する。
Figure 2011133937
移動体全体70の質量Mmとリニアモータ40の推力Fwが発生する力点Pmから移動体全体70の重心Gmまでの距離Lmとが機械装置の構造上の制約によって決められているとすると、設計上実質的に変更できる余地があるのはバランス体60の質量Msである。そのため、実用上、バランス体60の質量を数5が成立する質量Msに調整するようにしてバランス体60を取り付けることによって移動体全体70とバランス体60とを合わせた可動物体全体10の重心Gwをリニアモータ40の力点Pwに一致させることができる。
したがって、リニアモータ40の力点Pmと可動物体全体10の重心Gwとが一致するように調整して取り付けられるべきバランス体60の質量Msは、数6に示されるように、リニアモータ40の推力Fwが発生する力点Pmからバランス体60の重心Gsまでの距離Ls−Lmに対する力点Pmから移動物体10の重心Gmまでの距離Lmの比に移動体全体70の質量Mmを乗じて求めることができる。
Figure 2011133937
バランス体60の質量Msを直接変化させることが難しいので、移動体全体70の重心Gmを通る鉛直方向の直線Z上に重心Gsが位置しリニアモータ40の力点Pmから重心Gsまでの距離Ls−Lmが特定される質量が異なる複数のバランス体60を予め用意しておき、移動体全体70の質量Mmに対応して適正な質量Msのバランス体60を選定して移動体10Aに重錘のように吊下げられるように取付ブロック10Cを介在させてフレーム10Bの下側に取り付けるようにする。
また、移動体全体70の重心Gmを通る鉛直方向の直線Z上に重心が位置しリニアモータ40の力点Pmから重心までの距離が特定される多数の同形で同質量の重錘ブロックを用意しておき、移動体全体70の質量Mmに対応して重錘ブロックを組み合わせてフレーム30Bに取り付けて適正な質量Msになるようにし、複数の重錘ブロックでバランス体60を形成するようにすることができる。
以上のように、移動体全体70とバランス体60とを合わせた可動物体全体10の重心Gwを移動用のリニアモータ40の推力Fwが発生する力点Pmと一致させるようにすることで、可動物体全体10の重心Gwにおいて正確に推力Fwが加えるようにすることができる。その結果、移動体10Aを所望の移動方向に設定加速度で移動させながら移動体10Aの姿勢を維持して真直ぐに移動させるようにすることができる。
バランス体60を取り付ける移動装置における制御装置は、図4に示される制御装置から第2のリニアモータ50と第2のリニアモータ50への出力を取り除いた構成に類似する。モータ制御装置5の駆動制御ユニット6における指令演算器6Aは、指令装置4から入力されてくる移動指令に基づいて移動体全体70を設定速度と設定加速度で移動させる単位時間毎の目標位置を演算して出力する。位置補償器6Bは、目標位置と位置検出器8から得られる現在位置との偏差に所定の位置ゲインを付与して目標速度を出力する。
速度補償器6は、目標速度と速度検出器9から得られる現在速度との偏差に所定の速度ゲインを付与して目標電流を得る。このとき得られる目標電流は、移動指令に従う移動体全体70を設定速度と設定加速度で移動させるために要求される推力に相応する目標電流であるから、移動体全体70とバランス体60とを合わせた可動物体全体10を設定速度と設定加速度で移動させる推力として不足する。
移動体全体70とバランス体60とを合わせた可動物体全体10の総質量Mwは、移動体全体70の質量Mmとバランス体60の質量Msとの和であり、バランス体60の質量Msが数6で求められるので、可動物体全体10の総質量Mwは、数7のように表わすことができる。
Figure 2011133937
したがって、速度補償器6Cは、速度偏差に所定の速度ゲインが与えられた目標電流に移動体全体70を移動させるために要求される推力Fmに対する可動物体全体10を移動させるために要求される推力Fwの比率、言い換えれば、リニアモータ40の力点Pmからバランス体60の重心Gsまでの距離Ls−Lmに対する移動体全体70の重心Gmからバランス体60の重心Gsまでの距離Lsの比を乗じて総質量Mwの可動物体全体10を設定加速度で所望の移動方向に移動させるために要求される推力Fwに相応する補正された目標電流を出力する。
駆動出力ユニット7の電流補償器7Hは、駆動制御ユニット6から出力されてくる目標電流を入力して電流指令に相応する制御電圧信号をパワーアンプ7Iに出力する。パワーアンプ7Iは、電流指令を増幅して電流指令に従う推力Fwを発生させる駆動電流をリニアモータ40に供給する。
ところで、図1に示される実施の形態の移動装置における可動物体全体10を移動させるために要求される第1のリニアモータ40の推力Fwは、可動物体全体10の質量と加速度との積で表わされる。また、第1のリニアモータ40の推力Fwは、数4のように表わされる。このときの可動物体全体10は、図5に示される実施の形態の移動装置における移動体全体70に相当する。したがって、可動物体全体10の質量Mm、設定加速度をAとすると、第1のリニアモータ40の推力Fwは、数7のように表わされる。
Figure 2011133937
一方、バランス体60を設けた移動装置における可動物体全体10を移動させるために要求されるリニアモータ40の推力Fwは、可動物体全体10の総質量と加速度との積であり、可動物体全体10の総質量Mwが数7で示されるとおりであるから、設定加速度をAとすると、可動物体全体10を移動させるために要求されるリニアモータ40の推力Fwは、数9のように表わされる。
Figure 2011133937
数4で表わされる推力Fwとバランス体60がない移動装置における可動物体全体10の質量Mmとバランス体60がある移動装置における移動体全体70の質量Mmとが同じであるとした場合、数4で示される推力Fwと数9で示される推力Fwとは同等である。したがって、バランス体60がない移動装置に比べてバランス体60を設けた移動装置の可動物体全体10の総質量Mwが相当大きくなるが、推力Fwが同等であるので、結局、移動方向と反対方向に推力Fmを出力する姿勢維持用のリニアモータ50を設けた図1に示される移動装置に比べてエネルギ損失が小さい点では、バランス体60を設けた移動装置が有利であると言える。
ただし、図1に示される姿勢維持用のリニアモータを設けた移動装置は、制御装置の動作だけで移動体の姿勢を維持するようにすることができるから、質量を調整しながらバランス体を取り付ける必要があるバランス装置を設けた移動装置に比べて取扱いに優れるとともに、設計上の制約が小さく汎用性により優れる点でなお有益である。また、可動物体全体の質量が十分に小さいので、走行台と軸受およびフレーム等に要求される剛性が比較的低くてよいことから、移動装置本体をより小さくできる点で有効である。
本発明は、実施の形態で具体的に説明されている移動装置の構成に限定されず、実質的に同一の手段または手法で達成できる移動装置を含む。実施の形態の移動装置は、すでにいくつかの例が示されているが、本発明の技術思想を逸脱しない範囲で変形が可能である。また、公知の移動装置と任意に組み合わせて実施することができる。
本発明の移動装置は、搬送装置、加工機械、検査装置、測定装置、産業機械のような機械装置に幅広く適用される。本発明の移動装置は、優れた汎用性を有し、量産化の促進による生産性の向上と部品共有化および設計負担の低減による経済性の向上が期待され、多岐にわたる技術分野の発展に寄与する。
1 移動装置本体
2 駆動装置
3 制御装置
10 可動物体全体
10A 移動体
10B フレーム
10C 取付ブロック
20 走行台
30 案内装置
30A 案内体
30B 案内軌道
30C 軸受
40 第1のリニアモータ
50 第2のリニアモータ

Claims (4)

  1. 走行台上を水平直線軸方向に移動する移動体と、前記移動体を含む前記移動体とともに移動する可動物体全体の重心を通る鉛直方向の直線上に力点が位置するように前記移動体の下側に配設され所望の移動方向に所要の推力を出力して前記移動体を移動させる第1のリニアモータと、前記直線上に力点が位置するように前記走行台と前記第1のリニアモータとを挟んで前記移動体と対向する位置に配設され前記移動方向とは反対方向に所定の推力を出力して前記移動体の姿勢を維持する第2のリニアモータと、前記可動物体全体の重心から前記第2のリニアモータの力点までの距離に対する前記可動物体全体の重心から前記第1のリニアモータの力点までの距離の比に前記第1のリニアモータの推力を乗じて得られる前記反対方向の所定の推力が前記第2のリニアモータから出力されるように前記第2のリニアモータに駆動電流を供給する制御装置と、を含んでなる移動装置。
  2. 前記制御装置は、前記第1のリニアモータの力点から前記第2のリニアモータの力点までの距離に対する前記可動物体全体の重心から前記第2のリニアモータの力点までの距離の比に前記第2のリニアモータの推力が作用しないこと前提とする前記可動物体全体を設定加速度で移動させるために要求される推力を乗じて得られる前記移動方向の所要の推力が前記第1のリニアモータから出力されるように前記第1のリニアモータに駆動電流を供給することを特徴とする請求項1に記載の移動装置。
  3. 走行台上を水平直線軸方向に移動する移動体と前記移動体に載置される積載物および付属装置とを含んでなり所定の質量を有する移動体全体と、前記移動体全体の重心を通る鉛直方向の直線上に力点が位置するように前記移動体の下側に配設され所望の移動方向に所要の推力を出力して前記移動体を移動させるリニアモータと、前記直線上に重心が位置するように前記走行台と前記リニアモータとを挟んで前記移動体と対向する位置に着脱自在に配設されるバランス体であって前記力点から前記バランス体の重心までの距離に対する前記力点から前記移動体全体の重心までの距離の比に前記移動体全体の質量を乗じて求められる質量に調整されて前記移動体に吊り下げられるように取り付けられるバランス体と、前記移動体全体と前記バランス体とを合わせた可動物体全体の総質量に設定加速度を乗じて得られる所要の推力が前記リニアモータから出力されるように前記リニアモータに駆動電流を供給する制御装置と、を含んでなる移動装置。
  4. 前記制御装置は、前記力点から前記バランス体の重心までの距離に対する前記移動体全体の重心から前記バランス体の重心までの距離の比に前記移動体全体を設定加速度で移動させるために要求される推力を乗じて得られる前記可動物体全体を前記設定加速度で移動させるために要求される前記移動方向の所要の推力が前記リニアモータから出力されるように前記リニアモータに駆動電流を供給することを特徴とする請求項3に記載の移動装置。
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