JP2011131342A - 超音波振動加工装置及びその工具ホルダー用放熱部材 - Google Patents

超音波振動加工装置及びその工具ホルダー用放熱部材 Download PDF

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明義 小林
Hiromichi Onikura
宏猷 鬼鞍
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修 大西
Toshinobu Koga
俊亘 古賀
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Abstract

【課題】メンテナンス及び部品交換を容易にすることができる超音波振動加工装置を提供する。
【解決手段】超音波振動加工装置は、ハウジング10と、スピンドル20と、切削・研削工具1が取り付けられた工具ホルダー30と、切削・研削工具1を超音波振動させる超音波振動子40と、超音波振動子に電力を供給する給電装置50とを備えている。スピンドル20は空洞部21A、22Aを有している。工具ホルダー30は、チャック部31と、ホーン部32と、外縁部がスピンドル20に連結されたフランジ部33とを有している。超音波振動子40は、ホーン部32の後端面に直接的に接続されている。フランジ部33より後方側に延びたホーン部32の後端部32Bと超音波振動子40とは、スピンドル20の先端側から空胴部21A、22A内に挿入可能な外形状に形成され、スピンドル20の先端側へ引出し可能に空洞部21A、22A内に挿入されている。
【選択図】図1

Description

本発明は超音波振動加工装置及びその工具ホルダー用放熱部材に関する。
特許文献1の図1には、従来の超音波振動加工装置が開示されている。この超音波振動加工装置は、ハウジングと、このハウジング内に回転自在に支持されたスピンドルと、このスピンドルの前端面に連結され、切削工具が取り付けられた工具ホルダーと、この工具ホルダーを介して切削工具を超音波振動させる超音波振動子とを備えている。スピンドルは、前端面の中央部に形成された開口と、この開口に連続して前後方向に貫通し、かつ回転軸を中心軸として形成された空洞部とを有している。工具ホルダーは、切削工具が取り付けられるチャック部と、このチャック部に連続して形成されたホーン部と、このホーン部の中間側面から外方に延びて形成されたフランジ部とを有している。このフランジ部は、スピンドルに連結されている。このフランジ部より後方側のホーン部と、このホーン部の後端面に直接的に接続された超音波振動子とは、空洞部内に挿入されている。超音波振動子は、外側面から外側に張り出して形成されたフランジ部を有している。このフランジ部の外側面は空洞部の内側面に当接している。空洞部の内面には、超音波振動子のフランジ部が係止し、超音波振動子が前方へ抜けてしまうことを防止する段差が設けられている。
このように構成された超音波振動加工装置では、超音波振動子のフランジによって超音波振動子の中心軸がスピンドルの回転軸上に位置するように保持されている。このため、超音波振動子がスピンドルとともに回転する際に、超音波振動子をスピンドルの回転軸上で回転させることができる。このため、超音波振動子を直接的に接続した工具ホルダー及び切削工具をスピンドルの回転軸上で良好に回転させ、切削制度を高めることができる。
特開2006−247808号公報
しかし、上記従来の超音波振動加工装置では、工具ホルダー及び/又は超音波振動子をメンテナンスしたり、交換したりする際、スピンドルの後方から超音波振動子を取り外した後、スピンドルの先端側から工具ホルダーを取り外さなければならない。この際には、スピンドルの後方に配置された超音波加工装置の部材も取り外さなければならない。このように、この超音波振動加工装置では、工具ホルダー及び/又は超音波振動子のメンテナンス及び交換に手間を要する。
本発明は、上記従来の実情に鑑みてなされたものであって、メンテナンス及び部品交換を容易にすることができる超音波振動加工装置を提供することを解決すべき課題としている。
本発明の超音波振動加工装置は、ハウジングと、このハウジング内に回転自在に支持されたスピンドルと、このスピンドルの先端に連結され、切削・研削工具が取り付けられた工具ホルダーと、この工具ホルダーを介して前記切削・研削工具を超音波振動させる超音波振動子と、この超音波振動子に電力を供給する給電装置とを備えた超音波振動加工装置であって、
前記スピンドルは、先端面の中央部に開口して前後方向に延び、かつ回転軸を中心軸として形成された空洞部を有し、
前記工具ホルダーは、前記切削・研削工具が取り付けられるチャック部と、このチャック部に連続して形成されたホーン部と、このホーン部の中間側面から外方に延びて形成され、外縁部が前記スピンドルに連結されたフランジ部とを有し、
前記超音波振動子は、前記ホーン部の後端面に直接的に接続されており、
前記フランジ部より後方側に延びた前記ホーン部の後端部と前記超音波振動子とは、前記スピンドルの先端側から前記空胴部内に挿入可能な外形状に形成され、このスピンドルの先端側へ引出し可能に前記空洞部内に挿入されていることを特徴とする。
この超音波振動加工装置では、工具ホルダーのホーン部の後端部と超音波振動子とをスピンドルの先端側から空胴部内に挿入することができる。また、空洞部内に挿入されたホーン部の後端部と超音波振動子とをスピンドルの先端側へ引き出すことができる。このため、工具ホルダー及び/又は超音波振動子をメンテナンスしたり、交換したりする際、スピンドルの先端側からこれら部材を取り外したり、取り付けたりすることができる。
したがって、本発明の超音波振動加工装置は、メンテナンス及び部品交換を容易にすることができる。
前記ホーン部は外形が円柱形状であり、その後端面は、中央部が凹設され、後方へ凸設された外周縁部が前記超音波振動子の先端面に当接され得る。この場合、ホーン部の後端面の外周縁部が超音波振動子の先端面に当接されているため、超音波振動をホーン部の回転軸対称に伝播させることができる。また、ホーン部の後端面の外周縁部のみを超音波振動子の先端面に当接させればよいため、隙間なく容易に当接させることができる。このため、超音波振動子で発生した超音波振動を確実にホーン部に伝播させることができ、切削・研削工具を良好に超音波振動させることができる。
前記フランジ部は、前記超音波振動子が発生する軸方向に振動する超音波振動の節の位置に形成され得る。この場合、フランジ部が軸方向に振動しないため、フランジ部をスピンドルに強固に連結することができる。また、フランジ部を介してスピンドルに超音波振動が伝播されないため、超音波振動加工装置全体が振動することを防止することができる。
前記工具ホルダーはチタン合金により形成され得る。この場合、工具ホルダーの超音波振動の伝達効率を大きくすることができる。また、工具ホルダーの疲労強度を上げることができる。さらに、工具ホルダーの熱伝導率を抑えることができるため、切削・研削工具を焼き嵌めにより工具ホルダーに良好に取り付けることができる。
前記工具ホルダーは、前記チャック部と前記ホーン部とが別体に形成され、このチャック部の後端部とホーン部の先端部とが焼き嵌め結合され得る。この場合、ホーン部に対してチャック部を取り外すことができる。このため、切削・研削工具をメンテナンスしたり、交換したりすることを容易に行なうことができる。
本発明の工具ホルダー用放熱部材は、前記超音波振動加工装置に備えられた前記工具ホルダーに対して取り外し可能であり、前記ホーン部の外周面に当接可能な当接面を有した放熱板から形成され得ていることを特徴とする。
この工具ホルダー用放熱部材では、工具ホルダーのチャック部に切削・研削工具を焼き嵌めにより取り付ける際の熱をホーン部を介してスピンドルに伝播することを抑制することができる。このため、スピンドルが加熱されることによって生じる悪影響を防止することができる。
実施例1の超音波振動加工装置を示す断面図である。 実施例1の工具ホルダーを示す断面図である。 実施例1の工具ホルダーに工具ホルダー用放熱部材を取り付けた状態を示す断面図である。 実施例1の工具ホルダーに工具ホルダー用放熱部材を取り付けた状態を示す正面図である。 実施例1の給電装置を示す断面図である。 実施例1の給電装置の要部を示す断面図である。 実施例1の給電装置においてスピンドルが伸張した状態を示す断面図である。 実施例2の工具ホルダーを示す断面図である。
本発明の超音波振動加工装置及びその工具ホルダー用放熱部材を具体化した実施例1及び2を図面を参照しつつ説明する。
<実施例1>
実施例1の超音波振動加工装置は、図1に示すように、ハウジング10と、ハウジング10内に回転自在に支持されたスピンドル20と、スピンドル20の先端に連結され、切削・研削工具であるエンドミル1が取り付けられた工具ホルダー30と、工具ホルダー30を介してエンドミル1を超音波振動させる超音波振動子40と、超音波振動子40に電力を供給する給電装置50とを備えている。
ハウジング10は、先端部を形成する第1ハウジング11と、第1ハウジング11の後方に接続され、中間部を形成する第2ハウジング12と、第2ハウジング12の後方に接続され、後端部を形成する第3ハウジング13と、第1ハウジング11の先端面に接続された先端部材14とから構成されている。
第1ハウジング11の内周面には第1空気静圧軸受部2が設けられている。この第1空気静圧軸受部2は、空気供給路2Aを介して空気供給管Sに連通された噴出口からスピンドル20の外周面に向けて空気を噴出可能である。スピンドル20は、この第1空気静圧軸受部2により軸方向及び径方向に支持されており、回転軸周りに回転自在である。
第2ハウジング12の内周面には、スピンドル20を回転駆動する駆動モーター3と、第2空気静圧軸受部4と、エンコーダー5とが設けられている。駆動モーター3は、第2ハウジングの内周面に設けられたステーター3Aと、スピンドル20の外周面に設けられたローター3Bとから構成されている。第2空気静圧軸受部4は、空気供給路4Aを介して空気供給管Sに連通された噴出口からスピンドル20の外周面に向けて空気を噴出可能である。スピンドル20は、この第2空気静圧軸受部4により径方向に支持されており、回転軸周りに回転自在である。エンコーダー5はスピンドル20の回転制御に用いられる。
第3ハウジング13の内部には給電装置50が設けられている。先端部材14は、スピンドル20の先端部の外周面との間から空気が漏れることを防止している。
スピンドル20は、先端部を形成する第1スピンドル21と、第1スピンドル21の後方に接続され、第1ハウジング11内に配置された第2スピンドル22と、第2スピンドルの後方に接続され、第2ハウジング12内に配置された第3スピンドル23とから構成されている。
第1スピンドル21は、スピンドル20の回転軸を中心とした円盤状であり、中心部に第1貫通孔21Aが設けられている。第1スピンドル21の先端面21B側には第1貫通孔21Aと同軸であり、第1貫通孔21Aの径よりも大きい径を有する円形状の凹部21Cが形成されている。第1スピンドル21の後端面は、第1空気静圧軸受部2の先端面から噴出する空気により先端方向に押圧される。これにより、第1スピンドル21の後端面は、第1空気静圧軸受部2の先端面及び第1ハウジング11の先端面とは非接触状態になる。
第2スピンドル22は、円筒形であり、後端部には径方向に拡がった鍔部22Bが形成されている。第2スピンドル22には、第1貫通孔21Aに連続し、第1貫通孔21Aと同径の第2貫通孔22Aが設けられている。第2スピンドル22の外周面は、第1空気静圧軸受部2の内周面から噴出する空気により中心方向に押圧される。これにより、第2スピンドル22は、第1空気静圧軸受部2の内周面とは非接触状態になる。また、第2スピンドル22の鍔部22Bの先端側の面は、第1空気静圧軸受部2の後端面から噴出する空気により後方に押圧される。これにより、第2スピンドル22は、第1空気静圧軸受部2の後端面とは非接触状態になる。このように、第1スピンドル21及び第2スピンドル22は第1空気静圧軸受部2により回転軸周りに回転自在に支持される。
第3スピンドル22は、円筒形であり、先端部に径方向に広がった鍔部23Bが形成されている。第3スピンドル23には、第2貫通孔22Aに連続した第3貫通孔23Aが形成されている。第1貫通孔21A、第2貫通孔22A及び第3貫通孔23Aによって、スピンドル20の空洞部が構成されている。この空洞部はスピンドル20の回転軸を中心軸として形成されている。
第3スピンドル22は、上述した駆動モーター3により回転駆動される。また、第3スピンドル22は、上述した第2空気静圧軸受部4によって径方向に支持される。さらに、上述したエンコーダー5によりスピンドル20の回転数が測定され、スピンドル20は回転制御される。
工具ホルダー30は、図2に示すように、エンドミル1が取り付けられるチャック部31と、このチャック部に連続して形成されたホーン部32と、このホーン部32の中間側面から外方に延びて形成されたフランジ部33とを有している。
工具ホルダー30はチタン合金により形成されている。このため、工具ホルダー30の超音波振動の伝達効率を大きくすることができる。また、工具ホルダー30の疲労強度を上げることができる。さらに、工具ホルダー30の熱伝導率を抑えることができるため、エンドミル1などの切削・研削工具を焼き嵌めにより工具ホルダー30に良好に取り付けることができる。
チャック部31の外形は円柱形状である。チャック部31とホーン部32の境界部分の外形はホーン部32に向けて徐々に大径となる円錐台形状である。ホーン部32の外形は円柱形状である。チャック部31には、回転軸上に挿入孔31Aが形成されている。エンドミル1は、この挿入孔31Aに焼き嵌め結合されている。ホーン部32には、挿入孔31Aに連続した貫通孔32Aが回転軸上に形成されている。ホーン部32の後端面は、中央部が凹設され、外周縁部32Cが後方へ凸設されている。
フランジ部33の外形は、円形状に形成され、外縁部の複数個所にボルト孔が貫設されている。このボルト孔にボルトB1を挿通し、フランジ部33を第1スピンドル21の先端面21Bに固定している。このようにして、フランジ部33が第1スピンドル21に連結されている。フランジ部33の後面であって、ホーン部32の周縁部には凹部33Aが形成されている。
フランジ部33は、超音波振動子40が発生する軸方向に振動する超音波振動の節の位置に形成されている。このため、フランジ部33が軸方向に振動しないため、フランジ部33を第1スピンドル21に強固に連結することができる。また、フランジ部33を介してスピンドル20に超音波振動が伝播されないため、超音波振動加工装置全体がスピンドル20の回転軸方向に振動することを防止することができる。
超音波振動子40はランジュバン型である。超音波振動子40は円柱形上であり、その外径はフランジ部33より後方側に延びたホーン部32の後端部32Bの外径と同じである。超音波振動子40の先端中央部にはボルト部41が凸設されている。超音波振動子40は、ボルト部41をホーン部32の貫通孔32Aの後端部にねじ込み、ホーン部32の後端面の外周縁部32Cに超音波振動子40の先端面が当接した状態で、ホーン部32の後端面に直接的に接続されている。
このように、ホーン部32の後端面の外周縁部32Cが超音波振動子40の先端面に当接しているため、超音波振動子40で発生した超音波振動をホーン部32の回転軸対称に伝播させることができる。また、ホーン部32の後端面の外周縁部32Cのみを超音波振動子40の先端面に当接させればよいため、隙間なく当接させることができる。このため、超音波振動子40で発生した超音波振動を確実にホーン部32に伝播させることができ、工具ホルダー30に取り付けられたエンドミル1などの切削・研削工具を良好に超音波振動させることができる。
フランジ部33より後方側に延びたホーン部32の後端部32Bと超音波振動子40との外径は、第1スピンドル21の第1貫通孔21A及び第2スピンドル22の第2貫通孔22Aの内径より僅かに小さく形成されている。このため、ホーン部32の後端部32B及び超音波振動子40は、スピンドル20の先端側からスピンドル20の空洞部(第1貫通孔21A及び第2貫通孔22A内)に挿入可能である。また、空洞部内に挿入されたホーン部32の後端部32B及び超音波振動子40はスピンドル20の先端側へ引き出し可能である。
このため、工具ホルダー30及び/又は超音波振動子をメンテナンスしたり、交換したりする際、スピンドル20の先端側からこれら部材を取り外したり、取り付けたりすることができる。
したがって、実施例1の超音波振動加工装置は、メンテナンス及び部品交換を容易に行なうことができる。
工具ホルダー30のチャック部31には、エンドミル1などの切削・研削工具が焼き嵌め結合されている。この焼き嵌め結合の際、図3及び図4に示すように、工具ホルダー30に工具ホルダー用放熱部材100を取り付ける。
この工具ホルダー用放熱部材100は、一対の半円盤形状の放熱板101、102をから形成されている。これら放熱板101、102は、弦側の側面の中央部が円弧状に切り欠かれている。この切り欠かれた側面部が工具ホルダー30のホーン部32の外側面に隙間なく当接可能に形成されており、当接面101A、102Aを形成している。また、これら放熱板101、102の表面及び裏面には、断面形状が三角形状の凹部が複数列並んで形成されている。これにより、放熱板101、102の表面積が大きくなり、工具ホルダー用放熱部材100の放熱効率を大きくしている。これら放熱板101、102は、弦側の側面を対向させた状態でボルトB2により連結されている。これにより、工具ホルダー用放熱部材100の中央部には工具ホルダー30のホーン部32を挿入可能な挿入部が形成されている。
このように構成された工具ホルダー用放熱部材100は、中央部に形成された挿入部に工具ホルダー30のホーン部32を挿入する。その後、ボルトB2を締め付け、当接面101A、102Aをホーン部32の外周面に隙間なく当接させる。このようにして、工具ホルダー30に工具ホルダー用放熱部材100を取り付けた後、チャック部31を加熱し、挿入孔31Aを拡径させた状態で、エンドミル1を挿入孔31Aに挿入する。この際、チャック部31を加熱した熱は、ホーン部32から工具ホルダー用放熱部材100に伝播し、放熱されるため、その熱がホーン部32を介してスピンドル20に伝播することを抑制することができる。このため、スピンドル20が加熱されることによって生じる悪影響を防止することができる。
給電装置50は、図5及び図6に示すように、一次側トランス60と、二次側トランス70とを具備している。一次側トランス60は、スピンドル20の回転軸を中心にしてリング状に巻回され、外部電源に電線W1を介して接続された一次側コイル61を有している。また、一次側トランス60は、スピンドル20の回転軸に直交する第1対向面61Aが形成されている。さらに、一次側トランス60の第1対向面61Aの反対面は、磁力漏れを防止するアルミ金属製のカバー91が取り付けられ、覆われている。
二次側トランス70は、スピンドル20の回転軸を中心にしてリング状に巻回され、超音波振動子40に電線W2を介して接続された二次側コイル71を有している。電線W2は、図示しないが、中間部にコネクタが設けられ、接続及び切り離し可能とされている。また、二次側トランス70は、スピンドル20の回転軸に直交する第2対向面61Aが形成されている。さらに、二次側トランス70の第2対向面71Aの反対面は、磁力漏れを防止するアルミ金属製のカバー92が取り付けられ、覆われている。
一次側トランス60は、スピンドル20より後方に、このスピンドル20の回転軸方向に往復移動可能に設けられている。また、2次側トランス70は、スピンドル20の後端部に連結されている。一次側トランス60と二次側トランス70とは、第1対向面61Aと第2対向面71Aとを対向させて配置されている。給電装置50は、この第1対向面61Aと第2対向面71Aとの隙間Xを設定間隔に保持する隙間保持機構80を具備している。隙間保持機構80により、第1対向面61Aと第2対向面71Aとの隙間Xは、0.4mm以下、好ましくは0.1mm以下に設定されている。この給電装置50は、電磁誘導により一次側トランス60から二次側トランス70に電力を供給可能である。
このような構成を有する給電装置50を備えた超音波振動加工装置では、隙間保持機構80により、第1対向面61Aと第2対向面71Aとの隙間Xを設定間隔に保つため、スピンドル20が超音波振動子40の発熱や駆動モーター3の発熱などにより温度変化を生じ、回転軸方向に収縮しても第1対向面61Aと第2対向面71Aとの隙間Xの間隔は変動しない。このため、電磁誘導による給電効率が変動せず、超音波振動子40が良好に超音波振動を発生することができる。
したがって、実施例1の超音波振動加工装置は、超音波振動子に電力を安定して供給し、超音波振動を利用した加工を良好に行うことができる。
また、一次側トランス60及び二次側トランス70を挟んで磁力漏れを防止するカバー91、92が取り付けられているため、給電装置50からの磁力漏れを抑制することができ、電子機器への影響を軽減することができる。
隙間保持機構80は、第1保持部材81、第2保持部材82及び第1保持部材81を第2保持部材82側に付勢する付勢手段である加圧バネ83を備えている。
第1保持部材81は、円盤形状の基板部81Aと、基板部81Aの前面周縁部から前方に延びる周縁部81Bと、基板部81Aの後面中央部から後方に延びる円柱状の突出部81Cとから構成されている。
基板部81Aの前面中央部には、カバー91を介して一次側トランス60が保持されている。周縁部81Bは、一次側トランス60の第1対向面61Aよりも前方に延びている。周縁部81Bの前端面は一次側トランス60の第1対向面61Aに平行に形成された第3対向面81Dを構成している。第3対向面81Dには、前方へ向けて空気を噴出させる空気噴出口81Eが複数個所に設けられている。空気噴出口81Eには多孔質部材Pが充填されている。空気噴出口81Eは、周縁部81B内に設けられた空気供給路81Fを介して空気供給管Sに連通されている。
突出部81Cは、第3ハウジング13に設けられた貫通孔13A内に、スピンドル20の回転軸方向に往復移動可能に挿入されている。貫通孔13Aの後方開口は、第3ハウジング13の後端面に取り付けられた閉鎖板13Bにより閉鎖されている。突出部81Cには、後端面からスピンドル20の回転軸方向に延びる有底の挿入孔81Gが設けられている。挿入孔81Gには加圧バネ83が挿入されている。加圧バネ82は、閉鎖板13Bの前面と挿入孔81Gの底面との間で圧縮されており、第1保持部材81を第2保持部材82側に付勢している。
第2保持部材82は中央部に貫通孔が設けられた円盤形状である。第2保持部材82の後面中央部には、カバー92を介して二次側トランス70が保持されている。第2保持部材82の後面の周縁部は、二次側トランス70の第2対向面71Aに平行に形成された第4対向面82Dを構成している。第4対向面82Dに向けて第3対向面81Dに設けられた空気噴出口81Eから空気が噴出される。
第2保持部材82の前面中央部には、スピンドル20の後端部が連結されている。このため、第2保持部材82、カバー92及び二次側トランス70は、スピンドル20とともに回転軸周りを回転する。また、スピンドル20が超音波振動子40の発熱や駆動モーター3の発熱などにより温度変化を生じ、回転軸方向に伸縮すると、第2保持部材82、カバー92及び二次側トランス70は、その伸縮量と同じ分だけ回転軸方向に移動する。
一次側トランス60の第1対向面61Aと第1保持部材81の第3対向面81Dとの間隔と、二次側トランス70の第2対向面71Aと第4対向面82Dとの間隔とは等間隔に形成されている。このため、第3対向面81Dに設けられた空気噴出口81Eから第4対向面82Dに向けて噴出された空気の圧力と、第1保持部材81を第2保持部材82側へ付勢する加圧バネ83の付勢力とが均衡して、第3対向面81Dと第4対向面82Dとの隙間Yが設定間隔に保たれると、第1対向面61Aと第2対向面71Aとの隙間Xを設定間隔に保つことができる。
スピンドル20が超音波振動子40の発熱や駆動モーター3の発熱などにより温度が上昇して回転軸方向に伸張しても、図7に示すように、第3対向面81Dと第4対向面82Dとの隙間Yは、空気噴出口81Eから噴出された空気の圧力と加圧バネ83の付勢力とが均衡して設定間隔に保たれる。このため、第1対向面61Aと第2対向面71Aとの隙間Xが設定間隔に保たれる。よって、電磁誘導による給電効率が変動せず、超音波振動子40が良好に超音波振動を発生することができる。
第1保持部材81の周縁部81Bの内周面と、第2保持部材82に取り付けられたカバー92の外周面との間に隙間が設けられ、空気噴出口81Eから噴出された空気が一次側トランス60及び二次側トランス70の周囲に流れるように空気流路Rが設けられている。このため、一次側トランス60及び二次側トランス70の周囲を冷却することができ、給電効率を良好にすることができる。
<実施例2>
実施例2の超音波振動加工装置は、図8に示すように、工具ホルダー130の形態が実施例1のものと相違する。他の構成は実施例1と同じであり、同一の構成については同一の符号を付し詳細な説明を省略する。
実施例2の工具ホルダー130は、チャック部31とホーン部32とが別体に形成されている。チャック部32の後端部の中央部には後方へ延びる挿入部131が形成されている。挿入部131の外径は、後方へ行くに従い小径となる円錐台形状である。ホーン部32の先端部には、チャック部32の挿入部131の外形より僅かに小さい内径を有する凹部132が形成されている。ホーン部32の先端部を加熱し、凹部132が拡径された状態で挿入部131を挿入し、冷却することによってチャック部31とホーン部32とは焼き嵌め結合されている。このように、チャック部31のみをホーン部32に対して取替え可能に構成されているため、エンドミル1などの切削・研削工具をメンテナンスしたり、交換したりすることを容易に行なうことができる。
したがって、実施例2の超音波振動加工装置も、メンテナンス及び部品交換を容易にすることができる。
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施例1及び2に限定されるものではなく、例えば次のような実施例も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)実施例1及び2では、エンドミルを工具ホルダーに取り付けたが、ドリルなど他の切削・研削工具を工具ホルダーに取り付けてもよい。
(2)実施例1及び2では、ホーン部の後端面の中央部が凹設されていたが、ホーン部の後端面は平坦面であってもよい。
1…エンドミル(切削・研削工具)
10…ハウジング
20…スピンドル
21A、22A、23A…空洞部(21A…第1貫通孔、22A…第2貫通孔、23A…第3貫通孔)
30…工具ホルダー
31…チャック部
32…ホーン部
32C…外周縁部
33…フランジ部
40…超音波振動子
50…給電装置
100…工具ホルダー用放熱部材
101A…当接面

Claims (6)

  1. ハウジングと、このハウジング内に回転自在に支持されたスピンドルと、このスピンドルの先端に連結され、切削・研削工具が取り付けられた工具ホルダーと、この工具ホルダーを介して前記切削・研削工具を超音波振動させる超音波振動子と、この超音波振動子に電力を供給する給電装置とを備えた超音波振動加工装置であって、
    前記スピンドルは、先端面の中央部に開口して前後方向に延び、かつ回転軸を中心軸として形成された空洞部を有し、
    前記工具ホルダーは、前記切削・研削工具が取り付けられるチャック部と、このチャック部に連続して形成されたホーン部と、このホーン部の中間側面から外方に延びて形成され、外縁部が前記スピンドルに連結されたフランジ部とを有し、
    前記超音波振動子は、前記ホーン部の後端面に直接的に接続されており、
    前記フランジ部より後方側に延びた前記ホーン部の後端部と前記超音波振動子とは、前記スピンドルの先端側から前記空胴部内に挿入可能な外形状に形成され、このスピンドルの先端側へ引出し可能に前記空洞部内に挿入されていることを特徴とする超音波振動加工装置。
  2. 前記ホーン部は外形が円柱形状であり、その後端面は、中央部が凹設され、後方へ凸設された外周縁部が前記超音波振動子の先端面に当接されていることを特徴とする請求項1記載の超音波振動加工装置。
  3. 前記フランジ部は、前記超音波振動子が発生する軸方向に振動する超音波振動の節の位置に形成されていることを特徴とする請求項1又は2記載の超音波振動加工装置。
  4. 前記工具ホルダーはチタン合金により形成されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項記載の超音波振動加工装置。
  5. 前記工具ホルダーは、前記チャック部と前記ホーン部とが別体に形成され、このチャック部の後端部とホーン部の先端部とが焼き嵌め結合されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項記載の超音波振動加工装置。
  6. 請求項1乃至5のいずれか1項記載の超音波振動加工装置に備えられた前記工具ホルダーに対して取り外し可能であり、前記ホーン部の外周面に当接可能な当接面を有した放熱板から形成されていることを特徴とする工具ホルダー用放熱部材。
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