JP2011116571A - 合わせガラス用積層中間膜シートの製造方法、積層中間膜シート、並びに機能性合わせガラス及びその製造方法 - Google Patents

合わせガラス用積層中間膜シートの製造方法、積層中間膜シート、並びに機能性合わせガラス及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】合わせガラス用中間膜としての機能を低下させることなく、機能性硬化膜と積層された、合わせガラス用積層中間膜シートの効率的な製造方法を提供する。
【解決手段】支持体と、その上に、液晶組成物を硬化させて形成された機能層とを有する第1の積層体を準備する第1の工程、少なくとも一方の表面にエンボス加工が施された第1の中間膜シートの表面(以下、「接着面」という)と、機能層とを接触させ、第1の中間膜シートの当該接着面の反対側の表面(以下、「非接着面」という)のエンボス加工が失われない条件で、第1の積層体と第1の中間膜シートとをラミネートし、第2の積層体を得る第2の工程、及び第2の中間膜シートを、第2の積層体に貼合する第3の工程、を含む合わせガラス用積層中間膜シートの製造方法である。
【選択図】図1

Description

本発明は、合わせガラスの作製に用いられる積層中間膜シートであって、合わせガラス中に機能層を効率的に組み込むのに有用な積層中間膜シートの製造方法に関する。
また、本発明は該方法によって製造された積層中間膜シート、並びに該積層中間膜シートを利用した機能性合わせガラス及びその製造方法にも関する。
近年、環境・エネルギーへの関心の高まりから省エネに関する工業製品へのニーズは高く、そのひとつとして住宅および自動車等の窓ガラスの遮熱、つまり日光による熱負荷を減少させるのに効果のある、ガラスおよびフィルムが求められている。日光による熱負荷を減少させるには、太陽光スペクトルの可視光領域または赤外領域のいずれかの太陽光線の透過を防ぐことが必要である。
断熱・遮熱性の高いエコガラスとしてよく用いられるのがLow−Eペアガラスと呼ばれる熱放射を遮断する特殊な金属膜をコーティングした複層ガラスである。特殊な金属膜は、例えば真空成膜法により複数層を積層することで作製できる。真空成膜よって作製される、これらの特殊な金属膜のコーティングは反射性能に非常に優れるものの、真空プロセスは生産性が低く、生産コストが高い。また、金属膜を使うと、電磁波を同時に遮蔽してしまうために携帯電話等の使用では、電波障害を引き起こしたり、自動車に使用した場合にはETCが使えないなどの問題がある。
金属微粒子を含有する層を有する熱線反射性透明基材が提案されている。金属微粒子を含有する膜は、可視光の透過性能に優れるものの、遮熱に大きく関与する波長700〜1200nmの範囲の光に対する反射率が低く、遮熱性能を高くできないという問題がある。
また、赤外線吸収色素を含む層を有する熱線遮断シートも開示されている。赤外線吸収色素を利用すると、日射透過率を下げることができるものの、日射の吸収による膜面温度上昇と、その熱の再放出によって遮熱性能が低下するという問題がある。
一方、合わせガラスは、その安全性や防犯性から自動車などの窓ガラスや建築用に用いられている。近年、その合わせガラスは上記の性能だけでなく、他のさまざまな機能を付与したものが求められており、その中には例えば、紫外線防止機能、熱線遮蔽機能、防音機能などがあげられる(特許文献1〜3参照)。
通常、合わせガラスは、合わせガラス用の中間膜を2枚のガラスに挟み、圧着工程を経て製造される。この際、圧着工程では、真空脱気、加圧によりガラスと中間膜との界面に発生する空気を除去しているが、その際の脱気を容易にするために、中間膜にはその表面に小さな凹凸(エンボス加工)が施されていて、合わせガラスを安定的に製造するためには、中間膜の表面をエンボス加工することは、必要不可欠であろう。
ところで、合わせガラスに上記機能を付与するために、機能性フィルム(あるいは膜)を挿入するには、当該フィルムを直接中間膜に貼り合わせるか、転写して、積層中間膜を製造し、それを合わせガラスの製造に用いることになる。しかし、当該機能性フィルムを、中間膜へラミネートする際には、多くの場合加熱圧着を行うため、中間膜の表面に施したエンボス加工がラミネート時の熱によりつぶれてしまい、ラミネート後の再エンボス加工工程が必要となるなどの問題点があった。さらに、再エンボス加工時にはすでに機能層が付与されているため、エンボス加工によって機能層が破壊されたり機能が低下する問題もあった。
特開平2−293356号公報 特開2004−26547号公報 特開平6−926号公報
本発明は前記諸問題に鑑みなされたものであって、合わせガラス用中間膜としての機能を低下させることなく、機能性硬化膜と積層された、合わせガラス用積層中間膜シートの効率的な製造方法を提供することを課題とする。
又、本発明は当該方法によって製造された、機能性合わせガラス内に効率的に機能層を組み込むのに有用な積層中間膜シート、並びに該積層中間膜シートを利用した機能性合わせガラス及び機能性合わせガラスの製造方法を提供することを課題とする。
前記課題を解決するための手段は、以下の通りである。
[1] 支持体と、その上に、液晶組成物を硬化させて形成された機能層とを有する第1の積層体を準備する第1の工程、
少なくとも一方の表面にエンボス加工が施された第1の中間膜シートの表面(以下、「接着面」という)と、機能層とを接触させ、第1の中間膜シートの当該接着面の反対側の表面(以下、「非接着面」という)のエンボス加工が失われない条件で、第1の積層体と第1の中間膜シートとをラミネートし、第2の積層体を得る第2の工程、及び
第2の中間膜シートを、第2の積層体に貼合する第3の工程、
を含む合わせガラス用積層中間膜シートの製造方法。
[2] 第2の工程を実施する前に、第1の中間膜シートを予備加熱するとともに、第2の工程を実施する際に、第1の中間膜シートの機能層との接着面の温度が50℃以上、且つ第1の中間膜シートの機能層との非接着面の温度が30℃以下の条件で、第1の中間膜を第1の積層体とラミネートすることを特徴とする[1]の積層中間膜シートの製造方法。
[3] 第2の工程を一対のラミネートロールを利用して実施し、第1の積層体を支持するラミネートロールの温度を相対的に高く、第1の中間膜を支持するラミネートロールを相対的に低くし、それによって、第1の中間膜の機能層との接着面及び非接着面の間に温度差を与えることを特徴とする[1]又は[2]の積層中間膜シートの製造方法。
[4] 第2の工程において、第1の中間膜と第1の積層体とを、加圧条件2kg/cm2未満でラミネートすることを特徴とする[1]〜[3]のいずれかの積層中間膜シートの製造方法。
[5] 前記第1の中間膜シートの厚みが0.3mm以上であることを特徴とする[1]〜[4]のいずれかの積層中間膜シートの製造方法。
[6] 第2の工程において、第1の積層体と第1の中間膜シートとをラミネートするとともに、機能層から支持体を剥離し、第3の工程において、第2の中間膜シートを、機能層の支持体を剥離した面に貼合することを特徴とする[1]〜[5]のいずれかの積層中間膜シートの製造方法。
[7] 機能層から支持体を剥離する際の支持体の温度が40℃以上であることを特徴とする[6]の積層中間膜シートの製造方法。
[8] 第1及び第2の中間膜シートが、ポリビニルブチラールを含む組成物又はエチレン・酢酸ビニル共重合体を含む組成物からなる膜であることを特徴とする[1]〜[7]のいずれかの積層中間膜シートの製造方法。
[9] 機能層が、コレステリック液晶相を固定した層を2層以上含むことを特徴とする[1]〜[7]のいずれかの積層中間膜シートの製造方法。
[10] [1]〜[9]のいずれかの方法によって製造された積層中間膜シートであって、ポリビニルブチラールを含む組成物又はエチレン・酢酸ビニル共重合体を含む組成物からなる2つの中間膜シート、及びその間に、コレステリック液晶相を固定した層を2層以上含む機能層を有することを特徴とする積層中間膜シート。
[11] [10]の積層中間膜シートを、一対の透明基板間に含む機能性合わせガラス。
[12] 一対の透明基板の間に、[10]の積層中間膜シートを配置して、前記一対の透明基板を該シートを介して接着することを含む機能性合わせガラスの製造方法。
本発明によれば、合わせガラス用中間膜としての機能を低下させることなく、機能性硬化膜と積層された、合わせガラス用積層中間膜シートの効率的な製造方法を提供することができる。
又、本発明によれば、当該方法によって製造された、機能性合わせガラス内に効率的に機能層を組み込むのに有用な積層中間膜シート、並びに該積層中間膜シートを利用した機能性合わせガラス及び機能性合わせガラスの製造方法を提供することができる。
本発明の製造方法の一例を説明するために用いた模式図である。 本発明の積層中間膜シートの一例の断面模式図である。 本発明の機能性合わせガラスの一例の断面模式図である。
以下、本発明について詳細に説明する。なお、本明細書において「〜」を用いて表される数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む範囲を意味する。
1.積層中間膜シートの製造方法
本発明は、
支持体と、その上に、液晶組成物を硬化させて形成された機能層とを有する第1の積層体を準備する第1の工程、
少なくとも一方の表面にエンボス加工が施された第1の中間膜シートの表面(以下、「接着面」という)と、機能層とを接触させ、第1の中間膜シートの当該接着面の反対側の表面(以下、「非接着面」という)のエンボス加工が失われない条件で、第1の積層体と第1の中間膜シートとをラミネートし、第2の積層体を得る第2の工程、及び
第2の中間膜シートを、第2の積層体に貼合する第3の工程、
を含む合わせガラス用積層中間膜シートの製造方法に関する。
以下、各工程について図1を参照して説明する。
(1)第1の工程
まず、第1の工程では、支持体12と、その上に、液晶組成物を硬化させて形成された機能層14とを有する第1の積層体10を準備する(図1(a))。第1の積層体10が有する機能層14は、合わせガラス中に組み込まれ、合わせガラスに、紫外線防止機能、熱線遮蔽機能、防音機能等の機能性を付与する層である。支持体12は、最終的には除去されてもよいので、材料等については特に制限はない。PETフィルム等の汎用性の高いポリマーフィルムが用いられるであろう。また、機能層14と支持体12との間には、易接着層、配向層等が配置されていてもよい。また、図1では、機能層14を単層として表現しているが、機能層14は複数の層からなっていてもよく、特に、後述する熱遮蔽機能性を付与するためには、コレステリック液晶相を固定した層を2層以上有するのが好ましい。
機能層14は、例えば、以下の方法で形成することができる。
まず、液晶化合物及び所望により配向制御剤等の添加剤を含む液晶組成物を塗布液として調製し、該塗布液を支持体12の表面に塗布し、所望により加熱下で塗膜中から溶媒を除去して、塗膜を乾燥する。乾燥により、液晶分子を配向させて、所定の配向状態とし、硬化反応により当該配向状態を固定し、機能層14を形成する。但し、この方法に制限されるものではなく、その他、転写法等を利用して形成することもできる。また、市販品の機能性フィルムをそのままもしくは所望により加工して、第1の積層体として利用することもできる。機能層14の厚みについては特に制限はないが、一般的には、2〜50μm程度である。
機能層14の形成に用いられる材料の例については、本発明の積層中間膜シートの欄で詳細に説明する。
(2)第2の工程
第2の工程では、少なくとも一方が、エンボス加工された表面20a(以下、「エンボス加工面20a」又は「非接着面20a」という場合がある)と、接着面となる表面20bを有する第1の中間膜シート20を準備する(図1(b))。表面20bは、機能層14と接着させる接着面であり、図1中では、非エンボス加工面として示したが、エンボス加工が施されていてもよい。第1の中間膜シート20の一方の表面20bを、第1の積層体10の機能層14の表面に接触させて、ラミネート処理を実施する(図1(c))。中間膜シート20は、合わせガラスの作製に利用される一般的な中間膜シートを利用することができ、例えば、ポリビニルブチラール樹脂(PVB)又はエチレン・酢酸ビニル共重合体(EVA)を主原料として含有する組成物から作製されたシート等にエンボス加工を施したシート等を利用することができる。また、合わせガラス用中間膜シートとして市販されているシートを、(必要であればエンボス加工を施してから)使用してもよい。なお、合わせガラスに組み込まれる際は、第1の中間膜シート20のエンボス加工面20aがガラス板等の透明基板の表面に接着され、エンボス加工面20aの凹凸によって、脱気が促され、安定的に接着を行うことができる。
本発明では、第2の工程で、第1の中間膜シート20のエンボス加工面20aのエンボス加工が失われない条件で、ラミネートを実施する。剥離が生じない様に、第1の中間膜シート20と機能層14とを接着するためには、ある程度の加熱及び加圧が必要である。一方で、加熱及び/又は加圧を強くすると、表面20aのエンボス加工が失われ、機能層14と積層した後に、第1の中間膜シート20の表面に、再度エンボス加工が必要となり、生産性を低下させる。さらに、機能層14は液晶組成物からなる硬化膜であり、薄層で且つ変形し難いため、外力に対して脆く、そのため、積層後のエンボス加工によって、機能層14に割れ等の欠陥が生じる恐れがある。本発明では、ラミネートを、表面20aのエンボス加工が失われない条件で行うため、かかる問題を解決できる。
第1の中間膜シート20の表面20aのエンボス加工を失わないためには、過度な加熱をエンボス加工面20aに付与せず、しかも接着に十分な熱を接着面20bに付与する必要がある。本発明の一態様では、第2の工程を実施する前に、第1の中間膜シート20を予備加熱するとともに、第1の中間膜シート20の機能層14との接着面20bの温度が50℃以上、且つ第1の中間膜の非接着面20aの温度が30℃以下の条件で、第1の中間膜シート20を、第1の積層体10とラミネートする。接着を安定的に行うためには、接着面20bの温度は、50〜130℃であるのが好ましく、70〜100℃であるのがより好ましい。一方、エンボス加工が失われず、且つ接着性を十分に確保するためには、非接着面20aの温度は、0〜30℃であるのが好ましく、20〜30℃であるのがより好ましい。また、ラミネート実施時の接着面20bと非接着面20aとの温度差は、20〜80℃であるのが好ましく、30〜60℃であるのがより好ましい。長時間を要さずに、接着面20b及び非接着面20aの温度を前記範囲とし、並びに前記温度差を形成するためには、予備加熱時には、第1の中間膜シート20を、温度50〜100℃程度で5〜60秒程度加熱するのが好ましく、60〜80℃で同時間加熱するのがより好ましい。但し、予備加熱しなくても、ロール温度を調整することで、所望の温度差にすることができる。
ラミネート時に、接着面20b及び非接着面20aに前記温度差を形成する方法については、種々の方法が利用できるであろう。一対のラミネートロールを利用してラミネートを実施する態様では、第1の積層体10を支持するラミネートロールの温度を相対的に高く(例えば加熱する)、並びに第1の中間膜シート20を支持するラミネートロールの温度を相対的に低くする(例えば非加熱又は冷却する)方法が有効である。一対のラミネートロールのそれぞれの温度は、上記温度差を形成する様に設定することができる。また、ラミネートロールによる搬送速度についても特に制限はなく、一般的には0.1〜5m/分程度である。
その他、ラミネートロールを使用しない態様であっても、第1の積層体10の裏面(支持体12の機能層14が形成されていない側の表面)から熱風を供給し、一方、第1の中間膜シート20の非接着面20aが冷風又は室温風を供給して温度差を形成することもできるであろう。
ラミネート時には加圧することが好ましい。但し過度の加圧は、非接着面20aのエンボス加工を失わせることになり、好ましくない。この観点から、加圧条件は、2kg/cm2未満であるのが好ましく、0.5〜1.8kg/cm2であるのがより好ましく、0.5〜1.5kg/cm2であるのがさらに好ましい。上記ラミネートロールを利用する態様は、加圧の調整が容易である点でも好ましい。
ここで、第1の中間膜シート20の厚みが薄すぎると、非接着面20aと接着面20bとの間の温度差の形成がより困難になる。この観点では、第1の中間膜シートの厚みは、0.3mm以上であるのが好ましく、0.3〜1mm程度であるのが好ましく、0.3〜0.5mm程度であるのがより好ましい。
本発明では、ラミネートと同時に又はその直後もしくは直前に、第1の積層体10から支持体12を剥離してもよい。即ち、ラミネート後に得られる第2の積層体30には、支持体12がなくてもよい(図1(d))。破損等なく、安定的に支持体12を剥離するためには、機能層14から支持体12を剥離する際の支持体の温度が40℃以上であることが好ましく、40〜60℃であるのがより好ましい。
(3)第3の工程
第3の工程では、ラミネートによって得られた第2の積層体30に、第2の中間膜シート40を貼合する。第2の中間膜シート40も、第1の中間膜シート20と同様、合わせガラスの作製に利用される一般的な中間膜シートを利用することができ、例えば、ポリビニルブチラールを含む組成物、又はエチレン・酢酸ビニル共重合体を含む組成物から作製されたシート等を利用することができる。また、第1の中間膜シート20と同様、市販品を利用してもよい。さらに、第2の中間膜も第1の中間膜と同様に、ガラスとの接着に用いる場合はガラスとの接着面がエンボス加工されていることが好ましい。
第2の中間膜シート40は、例えば、第2の積層体30の支持体が剥離された面に、貼合することができる。なお、第2の積層体30は、支持体12を有していてもよく、その場合は、支持体12の裏面(機能層14が配置されていない側の表面)に、第2の中間膜シート40を貼合してもよい。貼合の方法については特に制限はなく、熱接着等、種々の方法が利用できる。ラミネートロールを利用してもよい。また、予め、第2の積層体30及び/又は第2の中間膜シート40を加熱しておき、その後、圧着して貼合してもよい。
図2に、本発明の方法により製造される積層中間膜シート50の一例の断面模式図を示す。
図2の積層中間膜シート50は、第1の中間膜シート20、第2の中間膜シート40、及びその間に機能層14を有する。第1及び第2の中間膜シート20、40は、ポリビニルブチラールを含む組成物からなるシートであって、ガラス基板やプラスチック基板等の透明基板に熱接着可能である。一対の透明基板の間に積層中間膜シート50を配置して、熱接着することで、機能層14を内部に有する機能性合わせガラスを容易に製造することができる。また、第1の中間膜シート20のガラス板等との接着面はエンボス加工されているので(図2中、エンボス加工については不図示)、ガラス板等の透明基板と熱接着する際に、エンボス加工面の凹凸によって脱気が容易となり、安定的に熱接着を実行できる。
図3に、積層中間膜シート50を利用した機能性合わせガラス60の一例の断面模式図を示す。
図3に示す機能性合わせガラスは、一対の透明基板52、52’を、積層中間膜シート50を介して熱接着して製造される合わせガラスである。合わせガラス60は、その内部に有する機能層14によって、例えば、紫外線防止機能、熱線遮蔽機能、及び防音機能等が付与されている。透明基板52、52’は、ガラス板のみならず、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリイミド樹脂、ポリオレフィン樹脂等のプラスチック基板であってもよい。また双方が同一の材料からなる基板である必要もなく、一方がガラス基板で、他方がプラスチック基板であってもよい。また、透明基板52、52’は、少なくとも完全に光を遮断しない限りは、着色していてもよい。ガラス板等の厚みについては特に制限はなく、用途に応じて好ましい範囲が変動する。例えば、輸送車両のフロントガラス(ウインドウシールド)の用途では、一般的には、2.0〜2.3mmの厚みのガラス板を用いるのが好ましい。また、家屋やビル等の建物用遮熱性窓材のガラス板等の光透過性支持体の厚みは、一般的には、40〜300μm程度である。但し、この範囲に限定されるものではない。
図3に示す機能性合わせガラスは、その機能に応じて、輸送車両のフロントガラスや、家屋やビル等の窓ガラス等として利用することができる。
以下に、本発明に利用可能な機能層として、コレステリック液晶相を利用した、熱線遮蔽機能層の態様を詳細に説明する。
本発明の一態様は、機能層として、700nm以上の波長域の光を反射する特性を示す光反射層を少なくとも1層有する態様である。700nm以上の波長域の光は、温度上昇の主な原因となる光なので、本態様の機能層は、前記波長域の光を反射することで、熱線を遮蔽する機能を有する。該光反射層は、コレステリック液晶相を固定して形成された層である。前記光反射層の形成には、硬化性の液晶組成物を用いるのが好ましい。前記液晶組成物の一例は、棒状液晶化合物、光学活性化合物(キラル剤)、及び重合開始剤を少なくとも含有する。各成分を2種以上含んでいてもよい。例えば、重合性の液晶化合物と非重合性の液晶化合物との併用が可能である。また、低分子液晶化合物と高分子液晶化合物との併用も可能である。更に、配向の均一性や塗布適性、膜強度を向上させるために、水平配向剤、ムラ防止剤、ハジキ防止剤、及び重合性モノマー等の種々の添加剤から選ばれる少なくとも1種を含有していてもよい。また、前記液晶組成物中には、必要に応じて、さらに重合禁止剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定化剤等を光学的性能を低下させない範囲で添加することができる。
(1) 棒状液晶化合物
本発明に使用可能な棒状液晶化合物の例は、棒状ネマチック液晶化合物である。前記棒状ネマチック液晶化合物の例には、アゾメチン類、アゾキシ類、シアノビフェニル類、シアノフェニルエステル類、安息香酸エステル類、シクロヘキサンカルボン酸フェニルエステル類、シアノフェニルシクロヘキサン類、シアノ置換フェニルピリミジン類、アルコキシ置換フェニルピリミジン類、フェニルジオキサン類、トラン類及びアルケニルシクロヘキシルベンゾニトリル類が好ましく用いられる。低分子液晶化合物だけではなく、高分子液晶化合物も用いることができる。
本発明に利用する棒状液晶化合物は、重合性であっても非重合性であってもよい。重合性基を有しない棒状液晶化合物については、様々な文献(例えば、Y. Goto et.al., Mol. Cryst. Liq. Cryst. 1995, Vol. 260, pp.23-28)に記載がある。
重合性棒状液晶化合物は、重合性基を棒状液晶化合物に導入することで得られる。重合性基の例には、不飽和重合性基、エポキシ基、及びアジリジニル基が含まれ、不飽和重合性基が好ましく、エチレン性不飽和重合性基が特に好ましい。重合性基は種々の方法で、棒状液晶化合物の分子中に導入できる。重合性棒状液晶化合物が有する重合性基の個数は、好ましくは1〜6個、より好ましくは1〜3個である。重合性棒状液晶化合物の例は、Makromol.Chem.,190巻、2255頁(1989年)、Advanced Materials 5巻、107頁(1993年)、米国特許第4683327号明細書、同5622648号明細書、同5770107号明細書、国際公開WO95/22586号公報、同95/24455号公報、同97/00600号公報、同98/23580号公報、同98/52905号公報、特開平1−272551号公報、同6−16616号公報、同7−110469号公報、同11−80081号公報、及び特開2001−328973号公報などに記載の化合物が含まれる。2種類以上の重合性棒状液晶化合物を併用してもよい。2種類以上の重合性棒状液晶化合物を併用すると、配向温度を低下させることができる。
(2) 光学活性化合物(キラル剤)
前記液晶組成物は、コレステリック液晶相を示すものであり、そのためには、光学活性化合物を含有しているのが好ましい。但し、上記棒状液晶化合物が不斉炭素原子を有する分子である場合には、光学活性化合物を添加しなくても、コレステリック液晶相を安定的に形成可能である場合もある。前記光学活性化合物は、公知の種々のキラル剤(例えば、液晶デバイスハンドブック、第3章4−3項、TN、STN用キラル剤、199頁、日本学術振興会第142委員会編、1989に記載)から選択することができる。光学活性化合物は、一般に不斉炭素原子を含むが、不斉炭素原子を含まない軸性不斉化合物あるいは面性不斉化合物もキラル剤として用いることができる。軸性不斉化合物または面性不斉化合物の例には、ビナフチル、ヘリセン、パラシクロファンおよびこれらの誘導体が含まれる。光学活性化合物(キラル剤)は、重合性基を有していてもよい。光学活性化合物が重合性基を有するとともに、併用する棒状液晶化合物も重合性基を有する場合は、重合性光学活性化合物と重合性棒状液晶合物との重合反応により、棒状液晶化合物から誘導される繰り返し単位と、光学活性化合物から誘導される繰り返し単位とを有するポリマーを形成することができる。この態様では、重合性光学活性化合物が有する重合性基は、重合性棒状液晶化合物が有する重合性基と、同種の基であることが好ましい。従って、光学活性化合物の重合性基も、不飽和重合性基、エポキシ基又はアジリジニル基であることが好ましく、不飽和重合性基であることがさらに好ましく、エチレン性不飽和重合性基であることが特に好ましい。
また、光学活性化合物は、液晶化合物であってもよい。
前記液晶組成物中の光学活性化合物は、併用される液晶化合物に対して、1〜30モル%であることが好ましい。光学活性化合物の使用量は、より少なくした方が液晶性に影響を及ぼさないことが多いため好まれる。従って、キラル剤として用いられる光学活性化合物は、少量でも所望の螺旋ピッチの捩れ配向を達成可能なように、強い捩り力のある化合物が好ましい。この様な、強い捩れ力を示すキラル剤としては、例えば、特開2003−287623公報に記載のキラル剤が挙げられ、本発明に好ましく用いることができる。
(3) 重合開始剤
前記光反射層の形成に用いる液晶組成物は、重合性液晶組成物であるのが好ましく、そのためには、重合開始剤を含有しているのが好ましい。前記重合性液晶組成物の一例は、紫外線照射によって重合反応を開始可能な光重合開始剤を含有する、紫外線硬化性液晶組成物である。前記光重合開始剤の例には、α−カルボニル化合物(米国特許第2367661号、同2367670号の各明細書記載)、アシロインエーテル(米国特許第2448828号明細書記載)、α−炭化水素置換芳香族アシロイン化合物(米国特許第2722512号明細書記載)、多核キノン化合物(米国特許第3046127号、同2951758号の各明細書記載)、トリアリールイミダゾールダイマーとp−アミノフェニルケトンとの組み合わせ(米国特許第3549367号明細書記載)、アクリジン及びフェナジン化合物(特開昭60−105667号公報、米国特許第4239850号明細書記載)及びオキサジアゾール化合物(米国特許第4212970号明細書記載)等が挙げられる。
光重合開始剤の使用量は、液晶組成物(塗布液の場合は固形分)の0.1〜20質量%であることが好ましく、1〜8質量%であることがさらに好ましい。
(4) 配向制御剤
本発明では、前記液晶組成物中に、安定的に又は迅速にコレステリック液晶相となるのに寄与する配向制御剤を添加するのが好ましい。配向制御剤の例には、含フッ素(メタ)アクリレート系ポリマー、及び下記一般式(X1)〜(X3)で表される化合物が含まれる。これらから選択される2種以上を含有していてもよい。これらの化合物は、層の空気界面において、液晶化合物の分子のチルト角を低減若しくは実質的に水平配向させることができる。尚、本明細書で「水平配向」とは、液晶分子長軸と膜面が平行であることをいうが、厳密に平行であることを要求するものではなく、本明細書では、水平面とのなす傾斜角が20度未満の配向を意味するものとする。液晶化合物が空気界面付近で水平配向する場合、配向欠陥が生じ難いため、可視光領域での透明性が高くなり、また赤外領域での反射率が増大する。一方、液晶化合物の分子が大きなチルト角で配向すると、コレステリック液晶相の螺旋軸が膜面法線からずれるため、反射率が低下したり、フィンガープリントパターンが発生し、ヘイズの増大や回折性を示すため好ましくない。
配向制御剤として利用可能な前記含フッ素(メタ)アクリレート系ポリマーの例は、特開2007−272185号公報の[0018]〜[0043]等に記載がある。
以下、配向制御剤として利用可能な、下記一般式(X1)〜(X3)について、順に説明する。
Figure 2011116571
式中、R1、R2及びR3は各々独立して、水素原子又は置換基を表し、X1、X2及びX3は単結合又は二価の連結基を表す。R1〜R3で各々表される置換基としては、好ましくは置換もしくは無置換の、アルキル基(中でも、無置換のアルキル基又はフッ素置換アルキル基がより好ましい)、アリール基(中でもフッ素置換アルキル基を有するアリール基が好ましい)、置換もしくは無置換のアミノ基、アルコキシ基、アルキルチオ基、ハロゲン原子である。X1、X2及びX3で各々表される二価の連結基は、アルキレン基、アルケニレン基、二価の芳香族基、二価のヘテロ環残基、−CO−、―NRa−(Raは炭素原子数が1〜5のアルキル基又は水素原子)、−O−、−S−、−SO−、−SO2−及びそれらの組み合わせからなる群より選ばれる二価の連結基であることが好ましい。二価の連結基は、アルキレン基、フェニレン基、−CO−、−NRa−、−O−、−S−及び−SO2−からなる群より選ばれる二価の連結基又は該群より選ばれる基を少なくとも二つ組み合わせた二価の連結基であることがより好ましい。アルキレン基の炭素原子数は、1〜12であることが好ましい。アルケニレン基の炭素原子数は、2〜12であることが好ましい。二価の芳香族基の炭素原子数は、6〜10であることが好ましい。
Figure 2011116571
式中、Rは置換基を表し、mは0〜5の整数を表す。mが2以上の整数を表す場合、複数個のRは同一でも異なっていてもよい。Rとして好ましい置換基は、R1、R2、及びR3で表される置換基の好ましい範囲として挙げたものと同様である。mは、好ましくは1〜3の整数を表し、特に好ましくは2又は3である。
Figure 2011116571
式中、R4、R5、R6、R7、R8及びR9は各々独立して、水素原子又は置換基を表す。R4、R5、R6、R7、R8及びR9でそれぞれ表される置換基は、好ましくは一般式(XI)におけるR1、R2及びR3で表される置換基の好ましいものとして挙げたものと同様である。
本発明において配向制御剤として使用可能な、前記式(X1)〜(X3)で表される化合物の例には、特開2005−99248号公報に記載の化合物が含まれる。
なお、本発明では、配向制御剤として、前記一般式(X1)〜(X3)で表される化合物の一種を単独で用いてもよいし、二種以上を併用してもよい。
前記液晶組成物中における、一般式(X1)〜(X3)のいずれかで表される化合物の添加量は、液晶化合物の質量の0.01〜10質量%が好ましく、0.01〜5質量%がより好ましく、0.02〜1質量%が特に好ましい。
前記光反射層は、塗布方法によって作製されるのが好ましい。製造方法の一例は、
(1a) 支持体の表面に、硬化性の液晶組成物を塗布して、コレステリック液晶相の状態にすること、
(1b) 前記硬化性の液晶組成物に紫外線を照射して硬化反応を進行させ、コレステリック液晶相を固定して光反射層を形成すること、
を少なくとも含む製造方法である。
(1a)及び(1b)の工程を、支持体の一方の表面上で2回以上繰り返すことで、前記光反射層を2層以上有する遮熱部材を作製することができる。
前記(1a)工程では、まず、支持体又は下層の光反射層の表面に、前記硬化性液晶組成物を塗布する。前記硬化性の液晶組成物は、溶媒に材料を溶解及び/又は分散した、塗布液として調製されるのが好ましい。前記塗布液の塗布は、ワイヤーバーコーティング法、押し出しコーティング法、ダイレクトグラビアコーティング法、リバースグラビアコーティング法、ダイコーティング法等の種々の方法によって行うことができる。また、インクジェット装置を用いて、液晶組成物をノズルから吐出して、塗膜を形成することもできる。
次に、表面に塗布され、塗膜となった硬化性液晶組成物を、コレステリック液晶相の状態にする。前記硬化性液晶組成物が、溶媒を含む塗布液として調製されている態様では、塗膜を乾燥し、溶媒を除去することで、コレステリック液晶相の状態にすることができる場合がある。また、コレステリック液晶相への転移温度とするために、所望により、前記塗膜を加熱してもよい。例えば、一旦等方性相の温度まで加熱し、その後、コレステリック液晶相転移温度まで冷却する等によって、安定的にコレステリック液晶相の状態にすることができる。前記硬化性液晶組成物の液晶相転移温度は、製造適性等の面から10〜250℃の範囲内であることが好ましく、10〜150℃の範囲内であることがより好ましい。10℃未満であると液晶相を呈する温度範囲にまで温度を下げるために冷却工程等が必要となることがある。また200℃を超えると、一旦液晶相を呈する温度範囲よりもさらに高温の等方性液体状態にするために高温を要し、熱エネルギーの浪費、光透過性支持体の変形、変質等からも不利になる。
次に、(1b)の工程では、コレステリック液晶相の状態となった塗膜に、紫外線を照射して、硬化反応を進行させる。紫外線照射には、紫外線ランプ等の光源が利用される。この工程では、紫外線を照射することによって、前記液晶組成物の硬化反応が進行し、コレステリック液晶相が固定されて、光反射層が形成される。
紫外線の照射エネルギー量については特に制限はないが、一般的には、100mJ/cm2〜800mJ/cm2程度が好ましい。また、前記塗膜に紫外線を照射する時間については特に制限はないが、硬化膜の充分な強度及び生産性の双方の観点から決定されるであろう。
硬化反応を促進するため、加熱条件下で紫外線照射を実施してもよい。また、紫外線照射時の温度は、コレステリック液晶相が乱れないように、コレステリック液晶相を呈する温度範囲に維持するのが好ましい。また、雰囲気の酸素濃度は重合度に関与するため、空気中で所望の重合度に達せず、膜強度が不十分の場合には、窒素置換等の方法により、雰囲気中の酸素濃度を低下させることが好ましい。好ましい酸素濃度としては、10%以下が好ましく、7%以下がさらに好ましく、3%以下が最も好ましい。紫外線照射によって進行される硬化反応(例えば重合反応)の反応率は、層の機械的強度の保持等や未反応物が層から流出するのを抑える等の観点から、70%以上であることが好ましく、80%以上であることがより好ましく、90%以上であることがよりさらに好ましい。反応率を向上させるためには照射する紫外線の照射量を増大する方法や窒素雰囲気下あるいは加熱条件下での重合が効果的である。また、一旦重合させた後に、重合温度よりも高温状態で保持して熱重合反応によって反応をさらに推し進める方法や、再度紫外線を照射する(ただし、本発明の条件を満足する条件で照射する)方法を用いることもできる。反応率の測定は反応性基(例えば重合性基)の赤外振動スペクトルの吸収強度を、反応進行の前後で比較することによって行うことができる。
上記工程では、コレステリック液晶相が固定されて、光反射層が形成される。ここで、液晶相を「固定化した」状態は、コレステリック液晶相となっている液晶化合物の配向が保持された状態が最も典型的、且つ好ましい態様である。それだけには限定されず、具体的には、通常0℃〜50℃、より過酷な条件下では−30℃〜70℃の温度範囲において、該層に流動性が無く、また外場や外力によって配向形態に変化を生じさせることなく、固定化された配向形態を安定に保ち続けることができる状態を意味するものとする。本発明では、紫外線照射によって進行する硬化反応により、コレステリック液晶相の配向状態を固定する。
なお、本発明においては、コレステリック液晶相の光学的性質が層中において保持されていれば十分であり、最終的に層中の液晶組成物がもはや液晶性を示す必要はない。例えば、液晶組成物が、硬化反応により高分子量化して、もはや液晶性を失っていてもよい。
上記では、機能層として、コレステリック液晶相を利用した熱線遮蔽機能層の態様について詳細を説明したが、本発明はこの態様に限定されるものではない。液晶相のコレステリックピッチを変化させることで、異なる波長域の光に対して反射性を示す層を形成することもできるし、また、コレステリック液晶相以外の液晶相の配向を利用することで、光反射特性以外の特性を有する機能層を形成することもできる。さらに、それの機能層を組み込むことで、種々の機能性合わせガラスを提供することができる。
以下に実施例と比較例を挙げて本発明の特徴をさらに具体的に説明する。以下の実施例に示す材料、使用量、割合、処理内容、処理手順等は、本発明の趣旨を逸脱しない限り適宜変更することができる。したがって、本発明の範囲は以下に示す具体例により限定的に解釈されるべきものではない。
1.基板の準備
支持体としてとして、富士フイルム(株)製PETフィルムを準備した。
2.反射層の形成
下記表に示す組成の塗布液(A)及び(B)をそれぞれ調製した。
Figure 2011116571
Figure 2011116571
Figure 2011116571
Figure 2011116571
3.第1の積層体シートの作製
(1) 調製した塗布液(A)を、ワイヤーバーを用いて、乾燥後の乾膜の厚みが6μmになるように富士フイルム(株)製PETフィルム(基板1)上に、室温にて塗布した。
(2) 室温にて30秒間乾燥させてコレステリック液晶相とした後、125℃の雰囲気で2分間加熱し、その後95℃でフュージョン製Dバルブ(ランプ90mW/cm)にて、出力60%で6〜12秒間UV照射し、コレステリック液晶相を固定して、膜(光反射層)を作製した。
(3) 室温まで冷却した後、塗布液(A)を塗布液(B)に代えて、上記工程(1)及び(2)を繰り返した。
この様にして、PETフィルム上に、コレステリック液晶相を固定した光反射層を2層有する第1の積層体シートを作製した。この第1の積層体シートは、1000nmに光反射の極大ピークを示す熱線遮熱機能性部材であった。
この作製した第1の積層体シートを、以下の実施例及び比較例でそれぞれ使用した。
4.実施例1
上記で作製した第1の積層体シートと、表面がエンボス加工された合わせガラス用ポリビニルブチラール中間膜シート(厚み0.38mm)とを、ラミネーター(大成ラミネーター(株)製)を用いて、前記反射層の表面とポリビニルブチラール中間膜シートの表面とを熱接着させた。この際、予めポリビニルブチラール中間膜シートを70℃で1分間予備加熱しておき、その後、ラミネーターに通した。熱接着時、第1の積層体シートを支持するラミネートロール及び中間膜シートを支持するラミネートロールの温度を、前者を相対的に高く(具体的には60℃)、後者を相対的に低く(具体的には25℃)に設定することで、ラミネート時の中間膜シートの機能層との接着面及び非接着面の温度をそれぞれ60℃と30℃とした。加圧力を1.5kg/cm2、搬送速度を0.1m/分で熱接着させた。
熱接着直後、第1の積層体シートから支持体(PETフィルム)を、支持体の温度55℃で剥離し、もう一枚のポリビニルブチラール中間膜シートを、反射層の支持体との剥離面に貼り合わせることでポリビニルブチラール中間膜/反射層/ポリビニルブチラール中間膜の構成の積層中間膜シートを作製した。
5. 実施例2
上記で作製した第1の積層体シートと、表面がエンボス加工された合わせガラス用ポリビニルブチラール中間膜シート(厚み0.38mm)とを、上記実施例1と同様にラミネートした。但し、ポリビニルブチラール中間膜シートを予備加熱せずに、ラミネーターに通した。熱接着時、第1の積層体シートを支持するラミネートロール及び中間膜シートを支持するラミネートロールの温度を、前者を相対的に高く(具体的には80℃)、後者を相対的に低く(具体的には25℃)に設定することで、ラミネート時の中間膜シートの機能層との接着面及び非接着面の温度をそれぞれ60℃と30℃とした。加圧力を1.5kg/cm2、搬送速度0.1m/分で熱接着させた。
熱接着直後、第1の積層シートから支持体(PETフィルム)を、支持体の温度55℃で剥離し、もう一枚のポリビニルブチラール中間膜シートを、反射層の支持体との剥離面に貼り合わせることでポリビニルブチラール中間膜/反射層/ポリビニルブチラール中間膜の構成の積層中間膜シートを作製した。
6. 比較例1
上記で作製した第1の積層体シートと、表面がエンボス加工された合わせガラス用ポリビニルブチラール中間膜シート(厚み0.38mm)とを、上記実施例1と同様にラミネートした。但し、ポリビニルブチラール中間膜シートを予備加熱せずに、ラミネーターに通した。熱接着時、第1の積層体シートを支持するラミネートロール及び中間膜シートを支持するラミネートロールの温度を、前者を相対的に高く(具体的には60℃)、後者を相対的に低く(具体的には25℃)に設定することで、ラミネート時の中間膜シートの機能層との接着面及び非接着面の温度をそれぞれ40℃と30℃とした。加圧力を1.5kg/cm2、搬送速度0.1m/分で熱接着させた。
熱接着直後、第1の積層シートから支持体(PETフィルム)を、支持体の温度55℃で剥離しようとしたが、反射膜のポリビニルブチラール中間膜への転写が不十分であった。
7. 比較例2
上記で作製した第1の積層体シートと、表面がエンボス加工された合わせガラス用ポリビニルブチラール中間膜シート(厚み0.38mm)とを、上記実施例1と同様にラミネートした。即ち、予めポリビニルブチラール中間膜シートを70℃で1分間予備加熱しておき、その後、ラミネーターに通した。熱接着時、第1の積層体シートを支持するラミネートロール及び中間膜シートを支持するラミネートロールの温度を、前者を相対的に高く(具体的には60℃)、後者を相対的に低く(具体的には25℃)に設定することで、ラミネート時の中間膜シートの機能層との接着面及び非接着面の温度をそれぞれ60℃と30℃とした。但し、加圧力を3.0kg/cm2、搬送速度0.1m/分で熱接着させた。
熱接着直後、第1の積層シートから支持体(PETフィルム)を、支持体の温度55℃で剥離し、もう一枚のポリビニルブチラール中間膜シートを、反射層の支持体との剥離面に貼り合わせることでポリビニルブチラール中間膜/反射膜/ポリビニルブチラール中間膜の構成の積層中間膜シートを作製した。得られた積層中間膜シート表面を観察したところ、エンボス加工面は、加圧力が高かったために、つぶれていて、即ち凹凸の表面性状が失われていた。
8. 比較例3
実施例1と同一の条件でラミネートを実施し、ポリビニルブチラール中間膜/反射膜/ポリビニルブチラール中間膜の構成の積層中間膜シートを作製した。但し、中間膜シートして、厚み0.28mmの中間膜シートを使用した。その結果、得られた積層中間膜シート表面のエンボス加工は、使用したポリビニルブチラール中間膜の厚みが薄過ぎたために、ラミネートロールの十分な冷却効果が発揮されず、つぶれていて、即ち凹凸の表面性状が失われていた。
(比較例4)
上記で作製した第1の積層体シートと、表面がエンボス加工された合わせガラス用ポリビニルブチラール中間膜シート(厚み0.38mm)とを、上記実施例1と同様にラミネートした。但し、熱接着時、第1の積層体シートを支持するラミネートロール及び中間膜シートを支持するラミネートロールの温度を、前者を相対的に低く(具体的には25℃)、後者を相対的に高く(具体的には80℃)に設定することで、ラミネート時の中間膜シートの機能層との接着面及び非接着面の温度をそれぞれ40℃と60℃とした。それ以外は、予熱温度、加圧力、及び搬送速度0.1m/分の条件はいずれも実施例1と同一である。
熱接着直後、第1の積層シートから支持体(PETフィルム)を、支持体の温度55℃で剥離し、もう一枚のポリビニルブチラール中間膜シートを、反射層の支持体との剥離面に貼り合わせることでポリビニルブチラール中間膜/反射膜/ポリビニルブチラール中間膜の構成の積層中間膜シートを作製したが、転写が不完全であり、ポリビニルブチラール中間膜シート側表面温度が高すぎてラミネート時に、エンボス加工がつぶれてしまった。
上記実施例および比較例の条件、及びその結果を下表に示す。
Figure 2011116571
*1:ポリビニルブチラール中間膜シートの熱接着時の接着面の温度(非接触式の温度計で測定)
*2:ポリビニルブチラール中間膜シートの熱接着時の非接着面の温度(非接触式の温度計で測定)
*3:熱接着時の圧力
*4:PETフィルム剥離時の支持体の温度
(実施例3)
実施例1、比較例2及び比較例3でそれぞれ得られた合わせガラス用積層中間膜シートを用いて、以下に示す工程で合わせガラスを作製した。
(予備圧着)
2枚の透明な厚さ2mmのガラス板の間に上記で得られた合わせガラス用積層中間膜シートのそれぞれを挟み、ゴムバックに入れ、真空ポンプで減圧した。その後、減圧下で90℃まで昇温し30分保持後、常温常圧まで戻し予備圧着工程を完了した。
(本圧着)
予備圧着後の合わせガラスをオートクレーブ内にて圧力1.3MPa、温度130℃の条件で20分間保持し、その後常温常圧まで戻し本圧着工程を完了した。
以上の結果、実施例1で作製した合わせガラス用積層中間膜シートを用いて作製した合わせガラスは、ガラス内に気泡が残らず、内部の反射膜も良好な光反射特性を維持した。一方で、比較例2及び比較例3で得られた積層中間膜シートを用いてそれぞれ作製した合わせガラスは、中間膜シート表面のエンボス加工がつぶれていることが原因で、ガラス内に気泡が残ってしまった。
上記の結果から、本発明の実施例によれば、ラミネート時の温度を適宜調整することにより中間膜シートのガラスと接触する面のエンボス加工を維持した状態で、生産性よく積層中間膜シートを製造できることが示された。
10 第1の積層体
12 支持体
14 機能層
20 第1の中間膜シート
30 第2の積層体
40 第2の中間膜シート
50 積層中間膜シート
52、52’ 透明基板
60 機能性合わせガラス

Claims (12)

  1. 支持体と、その上に、液晶組成物を硬化させて形成された機能層とを有する第1の積層体を準備する第1の工程、
    少なくとも一方の表面にエンボス加工が施された第1の中間膜シートの表面(以下、「接着面」という)と、機能層とを接触させ、第1の中間膜シートの当該接着面の反対側の表面(以下、「非接着面」という)のエンボス加工が失われない条件で、第1の積層体と第1の中間膜シートとをラミネートし、第2の積層体を得る第2の工程、及び
    第2の中間膜シートを、第2の積層体に貼合する第3の工程、
    を含む合わせガラス用積層中間膜シートの製造方法。
  2. 第2の工程を実施する前に、第1の中間膜シートを予備加熱するとともに、第2の工程を実施する際に、第1の中間膜シートの機能層との接着面の温度が50℃以上、且つ第1の中間膜シートの機能層との非接着面の温度が30℃以下の条件で、第1の中間膜を第1の積層体とラミネートすることを特徴とする請求項1に記載の積層中間膜シートの製造方法。
  3. 第2の工程を一対のラミネートロールを利用して実施し、第1の積層体を支持するラミネートロールの温度を相対的に高く、第1の中間膜を支持するラミネートロールを相対的に低くし、それによって、第1の中間膜の機能層との接着面及び非接着面の間に温度差を与えることを特徴とする請求項1又は2に記載の積層中間膜シートの製造方法。
  4. 第2の工程において、第1の中間膜と第1の積層体とを、加圧条件2kg/cm2未満でラミネートすることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の積層中間膜シートの製造方法。
  5. 前記第1の中間膜シートの厚みが0.3mm以上であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の積層中間膜シートの製造方法。
  6. 第2の工程において、第1の積層体と第1の中間膜シートとをラミネートするとともに、機能層から支持体を剥離し、第3の工程において、第2の中間膜シートを、機能層の支持体を剥離した面に貼合することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の積層中間膜シートの製造方法。
  7. 機能層から支持体を剥離する際の支持体の温度が40℃以上であることを特徴とする請求項6に記載の積層中間膜シートの製造方法。
  8. 第1及び第2の中間膜シートが、ポリビニルブチラールを含む組成物又はエチレン・酢酸ビニル共重合体を含む組成物からなる膜であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の積層中間膜シートの製造方法。
  9. 機能層が、コレステリック液晶相を固定した層を2層以上含むことを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の積層中間膜シートの製造方法。
  10. 請求項1〜9のいずれか1項に記載の方法によって製造された積層中間膜シートであって、ポリビニルブチラールを含む組成物又はエチレン・酢酸ビニル共重合体を含む組成物からなる2つの中間膜シート、及びその間に、コレステリック液晶相を固定した層を2層以上含む機能層を有することを特徴とする積層中間膜シート。
  11. 請求項10に記載の積層中間膜シートを、一対の透明基板間に含む機能性合わせガラス。
  12. 一対の透明基板の間に、請求項10に記載の積層中間膜シートを配置して、前記一対の透明基板を該シートを介して接着することを含む機能性合わせガラスの製造方法。
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