JP2011114526A - 光ネットワーク通信システム - Google Patents
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Abstract
【課題】加入者側の片方向通信端末の故障あるいは障害の発生情報を中央局側に通知することが可能である。
【解決手段】双方向通信端末装置14と片方向通信端末装置18とは相互接続用インタフェース部50によって相互接続されている。片方向通信端末装置は、故障または障害を検出する警報検出部60及び故障情報及び動作状況を通知するアラーム信号55を出力するアラーム信号送出部54を具えている。双方向通信端末装置は、相互接続用インタフェース52とアラーム信号検出・通知部56とOAMフレーム処理部58とを具えている。
【選択図】図2
【解決手段】双方向通信端末装置14と片方向通信端末装置18とは相互接続用インタフェース部50によって相互接続されている。片方向通信端末装置は、故障または障害を検出する警報検出部60及び故障情報及び動作状況を通知するアラーム信号55を出力するアラーム信号送出部54を具えている。双方向通信端末装置は、相互接続用インタフェース52とアラーム信号検出・通知部56とOAMフレーム処理部58とを具えている。
【選択図】図2
Description
この発明は、中央局側と加入者側との間で、受動光ネットワークを介して双方向通信と片方向通信とを並行して行うことが可能である光ネットワーク通信システムに関する。
光ネットワーク通信システムの代表例として、中央局側と複数の加入者側とが受動光ネットワーク(PON: Passive Optical Network)を介して双方向通信するシステム(以後PONシステムと略称することもある。)が、盛んに研究されている。これは、PONシステムによれば、光伝送路を複数の加入者で共有することができ、設備コストを抑制することが可能であることが主たる理由である。
上述の中央局側と加入者側とで双方向通信するPONシステムに、中央局側から加入者側に向けて映像情報等を配信する片方向通信システムを加えた伝送システムが知られている(例えば、特許文献1及び非特許文献1参照)。
特許文献1には、通常のPONシステムの子機として加入者側が具えている双方向通信端末装置(例えば、D-ONU: Data-Optical Network Unit:データ信号送受信用通信端末装置)に対して、加入者によって電源の切断操作が行われたことを中央局側に通知するための手段が具えられていることが開示されている。
双方向通信端末装置の電源の切断操作が行われれば、中央局側と加入者側とのリンクが切断されるが、この際、電源の切断操作が行われたことが中央局側に通知されれば、加入者側によって意図的にこのような操作が行われたのか、加入者が意図しない故障あるいは障害によってリンクが切断されたのかについての区別がつけられる。これによって、中央局側では、加入者に対して双方向通信端末装置の電源の切断操作を委ねることが可能となる。
財団法人光産業技術振興協会発行:「TP(技術資料)FTTH対応戸建住宅用光配線システム」第2版、2009年6月[平成21年9月9日検索]インターネット<http://www.oitda.or.jp/main/st/TP01-2.pdf>
しかしながら、上述の伝送システムの中央局側から加入者側に向けて映像情報等の配信をする片方向通信システムにおいて、加入者側がこの片方向通信システムの端末装置の子機として具えている片方向通信端末に故障あるいは障害が発生しても、この故障あるいは障害についての情報を中央局側に通知する手段を持ち合わせていない。
このため、加入者側がこの伝送システムの保守を担当する部門(多くの場合、中央局側に設置されている。)に、電話連絡等のPONシステムとは別の連絡手段を使って連絡をするまで、中央局を管理する事業者が保守作業に着手することができなかった。最近、上述した双方向通信システムであるPONシステムに片方向通信端末装置を付加した伝送システムが普及しつつあり、片方向通信端末装置に発生した故障あるいは障害情報を中央局側に通知する手段を備えることが強く要請されている。
また、中央局側から加入者側に対して、双方向通信端末装置を介して片方向通信端末装置に制御信号を送信することができれば、例えば、双方向通信端末装置を介して片方向通信端末装置に再起動信号を送信してこの片方向通信端末装置のリセット動作を実現させることが可能となり、片方向通信システムを一層便利に運用することが可能となる。
この発明の発明者は、検討を重ねた結果、加入者側において上述の双方向通信端末装置と片方向通信端末装置とを相互接続用インタフェースを介して相互に通信可能な状態を実現すれば、片方向通信端末装置に発生した故障あるいは障害情報を中央局側に通知することが可能であるとの認識に至った。また、同様に中央局側から加入者側の片方向通信端末装置に再起動信号等の制御信号を送信することも可能であるとの認識に至った。
したがって、この発明の目的は、中央局側と加入者側とで双方向通信するPONシステムに、中央局側から加入者側に向けて映像情報等を配信する片方向通信システムを加えて構成される伝送システムであって、加入者側の片方向通信端末装置の故障あるいは障害の発生情報を中央局側に通知することが可能である光ネットワーク通信システムを提供することにある。また、加入者側の片方向通信端末装置に対して中央局側から制御信号を送信し、この片方向通信端末装置を制御することが可能である光ネットワーク通信システムを提供することにある。
上述の目的を達成するため、この発明の要旨によれば、以下の構成の光ネットワーク通信システムが提供される。
この発明の第1の光ネットワーク通信システムは、加入者側と中央局側とで双方向通信及び片方向通信を行う光ネットワーク通信システムであって、加入者側が双方向通信端末装置と片方向通信端末装置とを具え、中央局側が対向装置と送信親機とを具えている。双方向通信端末装置と対向装置とはPONを介して双方向通信可能である状態に構成され、かつ片方向通信端末装置と送信親機とはPONを介して片方向通信可能である状態に構成されている。
そして、片方向通信端末装置が、当該装置の故障情報及び動作状況を通知するアラーム信号を出力するアラーム信号送出部を具えている。また、双方向通信端末装置が、受信したこのアラーム信号を双方向通信端末装置への取り込みが可能である入力信号形態のアラーム信号に変換する相互接続用インタフェースと、この入力信号形態のアラーム信号を対向装置に通知することが可能である出力信号形態のアラーム信号に変換するアラーム信号検出・通知部とを具えている。
上述の出力信号形態のアラーム信号として、OAM(Operation Administration and Maintenance:オー・エイ・エム)フレームを利用するのが好適である。故障情報及び動作状況に関するデータは、OAMフレームの拡張OAMフィールドに定義することが可能である。
この発明の第2の光ネットワーク通信システムは、上述の第1の光ネットワーク通信システムと同様の加入者側と中央局側とで双方向通信及び片方向通信を行う光ネットワーク通信システムである。この発明の第2の光ネットワーク通信システムが上述の第1の光ネットワーク通信システムと相違するのは、双方向通信端末装置が、中央局側が具える対向装置から送信されてくる片方向通信端末装置を制御するための制御信号を解析して制御信号を出力するOAMフレーム処理部と、この制御信号を片方向通信端末装置への取り込みが可能である入力信号形態の制御信号に変換するアラーム信号制御部と、この入力信号形態の制御信号を片方向通信端末装置に通知することが可能である出力信号形態の制御信号に変換する相互接続用インタフェースを具えた構成とされていることである。
すなわちOAMフレーム処理部は、中央局側が具える対向装置から送信されてくる、片方向通信端末装置を制御するための制御信号が嵌め込まれているOAMフレームを解析して当該OAMフレームが当該片方向通信端末装置に対して送信されたフレームであることを認識した後、当該フレームから片方向通信端末装置を制御するための制御信号を読み出して出力する。
アラーム信号制御部は、OAMフレーム処理部から出力された制御信号を片方向通信端末装置への取り込みが可能である入力信号形態の制御信号に変換する。
相互接続用インタフェースは、入力信号形態の制御信号を片方向通信端末装置に通知することが可能である出力信号形態の制御信号に変換する。
上述の片方向通信端末装置を制御するための制御信号として、OAMフレームを利用するのが好適である。片方向通信端末装置の制御情報は、OAMフレームの拡張OAMフィールドに定義することが可能である。
この発明の第1の光ネットワーク通信システムによれば、片方向通信端末装置がアラーム信号送出部を具えており、双方向通信端末装置が相互接続用インタフェースと、アラーム信号検出・通知部とを具えているので、片方向通信端末装置の故障情報及び動作状況を通知するアラーム信号を双方向通信端末装置に通知することが可能となる。すなわち、アラーム信号送出部、相互接続用インタフェース及びアラーム信号検出・通知部を介して、加入者側に設置されている片方向通信端末装置の故障あるいは障害の発生情報を中央局側に通知することが可能である。
この発明の第2の光ネットワーク通信システムによれば、双方向通信端末装置が、OAMフレーム処理部と、アラーム信号制御部と、相互接続用インタフェースとを具えているので、中央局側から制御信号を片方向通信端末装置に送信することが可能である。すなわち、中央局側から送信されてくる片方向通信端末装置を制御するための制御信号を、OAMフレーム処理部、アラーム信号制御部、及び相互接続用インタフェースを介して加入者側の片方向通信端末装置に対して中央局側から制御信号を送信しこの片方向通信端末装置を制御することが可能である。
以下、図を参照して、この発明の実施形態につき説明する。なお、各図は、この実施形態に係る好適な構成例に対するものであり、この発明の実施形態が理解できる程度に各構成要素の配置関係等を概略的に示しているに過ぎず、この発明を図示例に限定するものではない。また、この発明の実施形態の第1及び第2の光ネットワーク通信システムと同種の通信システムであれば通常具えているこの発明の特徴部分を構成していない周知の構成要素については図示及びその説明を省略する。
以下の説明において、特定の機器及び条件等を用いることがあるが、これら機器及び条件は好適例の一つに過ぎず、したがって、何らこれらに限定されない。また、各図において同様の構成要素については、同一の番号を付して示し、その重複する説明を省略することもある。また、以下に示すブロック構成図において、光ファイバ等の光信号の経路を太線で示し、電気信号の経路を細線で示してある。
この発明の実施形態の第1及び第2の光ネットワーク通信システムは、中央局側と加入者側との間でPONを介して双方向通信と片方向通信とを並行して行うことが可能である光ネットワーク通信システム(以後、従来の光ネットワーク通信システムということもある。)の典型的な構成に基づいて、上述の課題を解決するための構成要素を付加して構成される。
従って、この発明の実施形態の理解の助けとするために、まず従来の光ネットワーク通信システムについて図1を参照して説明し、その上でこの発明の実施形態の第1及び第2の光ネットワーク通信システムの構成及びその動作について説明する。
<従来の光ネットワーク通信システム>
従来の光ネットワーク通信システムの典型的な構成について図1を参照して説明する。図1はこの従来の光ネットワーク通信システムの典型的な構成を示す概略的ブロック構成図である。
従来の光ネットワーク通信システムの典型的な構成について図1を参照して説明する。図1はこの従来の光ネットワーク通信システムの典型的な構成を示す概略的ブロック構成図である。
図1に示すように、従来の光ネットワーク通信システムは、加入者側の装置10(以下、単に加入者側と称する。)が双方向通信端末装置14と片方向通信端末装置18とを具え、中央局側の装置30(以後、中央局側と称する。)が対向装置32と送信親機40とを具えており、加入者側10と中央局側30とで双方向通信及び片方向通信を行う光ネットワーク通信システムである。そして、双方向通信端末装置14と対向装置32とはPONを介して双方向通信可能である状態に構成され、かつ片方向通信端末装置18と送信親機40とはPONを介して片方向通信可能である状態に構成されている。
図1においては、双方向通信端末装置14と対向装置32とを双方向通信可能である状態に構成するためのPON 44は、主光ファイバ伝送路22の一端にスターカプラ20を接続し、このスターカプラ20によって各加入者と繋ぐ分岐光導波路が結合された構成とされている。同様に片方向通信端末装置18と送信親機40とが片方向通信可能である状態に構成するためのPON 46は、主光ファイバ伝送路24の一端にスターカプラ26を接続し、このスターカプラ26によって各加入者と繋ぐ分岐光導波路が結合された構成とされている。
複数の加入者は、スターカプラ20及びスターカプラ26によって分岐された分岐光導波路にそれぞれ双方向通信端末装置14及び片方向通信端末装置18を接続することによって、光ネットワーク通信システムに加入することができる。
ここで、双方向通信のための通信線路であるPON 44と片方向通信のための通信線路であるPON 46とを別々に設ける必要はなく、共用しても良い。ただし、PONを共用する場合は、PONにおいて、双方向通信に使う信号と片方向通信に使う信号とのそれぞれの信号を互いに区別する必要がある。このためには、例えば、双方向通信に使う信号と片方向通信に使う信号とをそれぞれ乗せる光搬送波の波長を互いに異なる波長に設定すれば実現される。または、双方向通信に使う信号と片方向通信に使う信号とをそれぞれに相異なる符号及び周波数帯で符号化して送信し受信側で復号化する符号分割多重方法を利用すれば実現される。
加入者側10と中央局側30との間で実行される双方向通信は、具体的には以下のように構成されたパーソナルコンピュータ(PC: Personal Computer system)12と対向装置32とで実行される。
加入者側10が具える、双方向通信端末装置14はデータ通信用光端末装置(D-ONU: Data-Optical Network Unit)が使われており、D-ONU14とPC 12とが有線又は無線LAN(Local Area Network)で結ばれている。図1ではD-ONUとPC 12とを実線で結んで示してあるが、D-ONUとPC 12とを無線LANで結ぶ場合は、この実線の部分が無線線路、すなわち自由空間である。
一方、中央局側30が具える対向装置32には、複数の加入者側が具えている双方向通信端末装置14との通信リンク状態を監視し制御するための監視制御装置38が接続されている。監視制御装置38によって、各加入者側が具えている双方向通信端末装置14の電源の切断操作、あるいは故障または障害等の監視がなされ、それぞれの状況に応じて対向装置32から各加入者側10に向けた送信信号の制御が行われる。
中央局側30が具える対向装置32には光終端装置(OLT: Optical Line Terminal)が用いられており、このOLTに接続されたエッジルータ36を介してOLTと外部のコアネットワーク34とが接続される。
また、加入者側10と中央局側30との間で実行される片方向通信は、具体的には以下のように構成されたテレビ受信器16と送信親機40とで実行される。
加入者側10が具える、片方向通信端末装置18は映像情報受信端末装置(V-ONU: Video-Optical Network Unit)が使われており、V-ONU18とテレビ受信器16とは同軸ケーブルで結ばれている。一方、中央局側30が具える送信親機40は映像配信装置が使われており、この映像配信装置は、外部アンテナ42等によって映像配信業者から提供される映像番組を受信して、この映像番組を各加入者側に送信する。映像配信装置に映像配信業者から提供される映像番組は、図1のように有線で提供される場合も、無線で提供される場合(図示を省略してある。)もある。
図1において、片方向通信信号が、中央局側30が受信した映像番組が中央局側30から加入者側10が具えるテレビ受信器16に向けて一方方向に流されることを示すために、伝送路に沿って映像番組が伝播されていく方向に矢印を付してある。
図1に示すように、従来の光ネットワーク通信システムにおいては、加入者側30がこの片方向通信システムの端末装置の子機として具えている片方向通信端末装置18に故障あるいは障害が発生した場合、この故障あるいは障害が発生したという情報を中央局側30に通知する手段が具えられていない。
<この発明の実施形態の第1の光ネットワーク通信システム>
図2を参照して、この発明の実施形態の第1の光ネットワーク通信システムが有する、加入者側の片方向通信端末装置の故障あるいは障害の発生情報を中央局側30に通知する機能を実現するための構成及びその動作について説明する。
図2を参照して、この発明の実施形態の第1の光ネットワーク通信システムが有する、加入者側の片方向通信端末装置の故障あるいは障害の発生情報を中央局側30に通知する機能を実現するための構成及びその動作について説明する。
図2は、この発明の実施形態の第1の光ネットワーク通信システムの加入者側10における双方向通信端末装置14と片方向通信端末装置18とを相互に通信可能な状態に結合するための構成部分を示す概略的ブロック構成図である。双方向通信端末装置14と片方向通信端末装置18とは相互接続用インタフェース部50によって相互接続される。双方向通信端末装置14と片方向通信端末装置18とを相互に通信可能な状態に結合するための構成部分以外の構成は、図1に示した従来の光ネットワーク通信システムが通常具えている構成要素と共通するのでその重複する図示及び説明を省略する。
この発明の実施形態における片方向通信端末装置18は、当該装置の故障情報及び動作状況を通知するアラーム信号55を出力するアラーム信号送出部54を具えている。以後このアラーム信号55を第1信号55ということもある。また、この片方向通信端末装置18は、中央局側30が具えている映像配信装置である送信親機40(図1参照)から光信号の形態で送られてくる映像信号41を電気信号の形態である映像信号65に変換する光/電気変換部64を具え、更に、光/電気変換部64の故障または障害を検出する警報検出部60を具えている。
周知のとおり、光/電気変換部64に故障又は障害が発生すると、光/電気変換部64からの出力信号が、例えば一定期間にわたって、ノイズレベルよりも高いハイレベル(レベルH)の信号かあるいはノイズレベル以下のローレベル(レベルL)の信号となっている。詳細は後述するが、この一定期間継続するレベルHあるいはレベルLの信号を警報検出部60で検出して障害等の判断を行い、警報検出部60からは障害等として判断された信号61がアラーム信号送出部54に送られる。図2では、アラーム信号送出部54を「V-ONU-ALM信号送出部」として示してある。
一方、この発明の実施形態における双方向通信端末装置14は、第1信号55を双方向通信端末装置14への取り込みが可能である入力信号形態のアラーム信号53、すなわちデジタル形態の信号に変換する相互接続用インタフェース52と、この入力信号形態のアラーム信号53を対向装置32(図1参照)に通知することが可能である出力信号形態のアラーム信号57に変換するアラーム信号検出・通知部56とを具えている。以後このアラーム信号53及びアラーム信号57をそれぞれ第2信号53及び第3信号57ということもある。図2では、相互接続用インタフェース52を「V-ONU-ALMインタフェース」として示してあり、アラーム信号検出・通知部56を従来と同様な構成とし、これを「V-ONU-ALM検出・通知部」として示してある。
また、第3信号57を対向装置32に向けて出力するタイミングを計って、第3信号57をアラーム信号59として光/電気変換部62に向けて出力するOAMフレーム処理部58を具えている。このOAMフレーム処理部58も、従来と同様な構成としてある。第3信号57を対向装置32に向けて出力するタイミングは、中央局側30が具えている対向装置32であるOLTからOAMフレーム処理部58に対して、OAMフレームの形態の信号によって指示される。
なお、好ましくは、上述したアラーム信号検出・通知部56及びOAMフレーム処理部58は、マイクロコンピュータによるソフトウエア処理における機能手段として構築される。すなわち、マイクロコンピュータの記憶装置(図示を省略する。)に読み込んだプログラムを実行することにより、これら機能手段として機能する。これら機能手段の行う処理については後述する。従って、上述のアラーム信号検出・通知部56は、入力信号形態のアラーム信号53に応答して、予め上述の記憶装置に格納されている出力信号形態のアラーム信号57を読み出してきてこれを出力する。このアラーム信号57は、次段のOAMフレーム処理部58において上述した記憶装置から後述するVALM1の情報を読み出すことができる形態で出力される。
光/電気変換部62は、電気信号の形態であるアラーム信号59を光信号の形態であるアラーム信号63に変換して出力する。
なお、この発明の実施形態の第1の光ネットワーク通信システムに直接関係しないので、その説明を省略するが、この光/電気変換部62は、中央局側30が具える対向装置32から加入者側10に向けて送られてくる光信号の形態であるデータ通信用信号を電気信号の形態であるデータ通信用信号に変換する役割も担っている。また、光/電気変換部64は、中央局側30が具える送信親機40から送られてくる光信号の形態である映像信号を電気信号の形態である映像信号に変換する役割も担っているがこの変換は従来と同様に行われるのでその変換についても説明を省略する。
図3を参照して、この発明の実施形態の第1の光ネットワーク通信システムの加入者側において双方向通信端末装置14と片方向通信端末装置18とが相互に通信可能な状態を実現するための相互接続用インタフェース部50の構成について説明する。図3は、相互接続用インタフェース部50を実現するための概略的電気回路を示す図である。
相互接続用インタフェース部50は、アラーム信号送出部54と相互接続用インタフェース52とで構成される。図3では、アラーム信号送出部54に相当する部分を破線の四角形で囲ってV-ONUと示してあり、相互接続用インタフェース52に相当する部分を破線の四角形で囲ってD-ONUと示してある。
アラーム信号送出部(V-ONU)54が具えているトランジスタ70が、警報検出部60からの信号である光/電気変換部64の故障あるいは障害情報としての警報信号61、例えばレベルL(2値の”0”に相当する。)(図2参照)を受けてON状態となることによって、ループ状の電気回路に電流55が流れる。このループ状の電気回路は、好ましくは例えば、+12 Vの電源から抵抗R1、抵抗R3、フォトカプラ72の発光部、抵抗R2及びトランジスタ70を経由して接地Gに至る回路であり、以後単にループ回路ということもある。
これらの抵抗は好ましくは、抵抗R1は1 kΩ、抵抗R3は1 kΩ、抵抗R2は0 Ω、に設定されている。また、抵抗R3及びフォトカプラ72は、相互接続用インタフェース52側に配置されている。また、フォトカプラ72の発光部は、好ましくは例えば、+3.3 Vの電源から抵抗R4を介して接地Gへと接続されている。
このループ回路に電流が流れる際に、フォトカプラ72が電流を検出して第2信号53を出力する。実際には、フォトカプラ72が電流を検出した際には、TTL(Transistor Transistor Logic)レベルのレベルLを出力する。また、上述の第1信号55は、図3に示すようにループ回路を流れる電流を意味する。従って、第2信号53はTTLレベル信号である。
図4を参照して、第3信号57を対向装置32に向けて送信するためのOAMフォーマットのフレーム(OAMフレーム)について説明する。双方向通信端末装置14から中央局側30に向けて送信されるフレームであるOAMフレームには、この発明の実施形態の第1の光ネットワーク通信システムに利用しやすいように改良した拡張OAMフレームが使われる。この改良した拡張OAMフレームは、予め使用目的に応じて設計されていて、プログラムを上述した記憶装置に読み込んだときに、情報として格納されている。この拡張OAMフレームに第3信号57を含ませることによって、第3信号57を中央局側30が具えている対向装置32に、第3信号57の情報を送信することが可能となる。
図4は、拡張OAMフレームの構成を示す図である。この拡張OAMフレームは、OAMフレーム処理部58によって生成及び送信処理が行われる。すなわち、OAMフレーム処理部58は第3信号57の入力に応答して、上述した記憶装置に格納された拡張OAMフレームを読み出して、図4にVONUALM通知フィールドと示してある部分に第3信号57に相当する情報が格納される。
また、図4に示す「dest addr」、「src addr」、「type length」、「subtype」、「flags」、「code」、「seq number」、「event type 」、「event length」、「oui」、「event sub type」、「org spec value 」、「request id」等と示す各フィールドは、IEEE802.3ah Clause57に規定されている意味を示しており、以下のとおりである。
・dest addr:マルチキャストのMAC(Media Access Control)アドレスを与えるフィールドである(6バイト)。
・src addr:D-ONUのMACアドレスを与えるフィールドである(6バイト)。
・type length:OAMプロトコルを与えるフィールドである(2バイト)。
・subtype:OAMの識別のためのフィールドである(1バイト)。
・flags: OAMフレームをセットしたか完了したかの識別のためのフィールドである(1バイト)。
・code:拡張OAMにてD-ONUからの状態通知のためのフィールドである(1バイト)。
・seq number:対象のシーケンス情報を与えるフィールドである(2バイト)。
・event type: D-ONUからの情報の識別のためのフィールドである(1バイト)。
・event length: OAMフレームの長さを与えるフィールドである(1バイト)。
・oui:ベンダコードを与えるフィールドである(3バイト)。
・event sub type: D-ONU内部の情報かONUが外部から取得した情報かを識別標識を与えるフィールドであり、org spec valueと組み合わせて使用される(1バイト)。
・org spec value:拡張OAMのデータ領域であり、42バイト〜1496バイトまで使用可能である。
・request id:拡張OAM送信ごとにカウントアップさせて拡張OAMの重複を監視するためのフィールドである。
・dest addr:マルチキャストのMAC(Media Access Control)アドレスを与えるフィールドである(6バイト)。
・src addr:D-ONUのMACアドレスを与えるフィールドである(6バイト)。
・type length:OAMプロトコルを与えるフィールドである(2バイト)。
・subtype:OAMの識別のためのフィールドである(1バイト)。
・flags: OAMフレームをセットしたか完了したかの識別のためのフィールドである(1バイト)。
・code:拡張OAMにてD-ONUからの状態通知のためのフィールドである(1バイト)。
・seq number:対象のシーケンス情報を与えるフィールドである(2バイト)。
・event type: D-ONUからの情報の識別のためのフィールドである(1バイト)。
・event length: OAMフレームの長さを与えるフィールドである(1バイト)。
・oui:ベンダコードを与えるフィールドである(3バイト)。
・event sub type: D-ONU内部の情報かONUが外部から取得した情報かを識別標識を与えるフィールドであり、org spec valueと組み合わせて使用される(1バイト)。
・org spec value:拡張OAMのデータ領域であり、42バイト〜1496バイトまで使用可能である。
・request id:拡張OAM送信ごとにカウントアップさせて拡張OAMの重複を監視するためのフィールドである。
OAMフレーム処理部58において、拡張OAMフレームのフィールドに第3信号57であるフレームを組み込んでアラーム信号59であるフレームが作成される。なお、org spec valueとして示してあるフィールドは、拡張OAMフレームを利用する設計者が独自の情報フィールドとして利用可能であるように、充分に長いバイト数が確保されている。この発明の実施形態の光ネットワーク通信システムにおいては、上述のorg spec valueとして示してあるフィールドをVONUALM通知フィールドとして利用する。
拡張OAMフレームは、上述の各フィールドが図4の最上段から最下段までを順次一列につながれて構成されるフレームである。
ここでは、仮にevent sub type及びVONUALM通知フィールドとして6バイトを割り当ててある。図2において「V-ONU-ALM検出・通知部」として示してある、一例としてアラーム信号検出・通知部56は、経時的に3回の故障が発生し、従って、検出・回復の処理を3回行った場合の、3種類(V-ONU-ALM-1、V-ONU-ALM-2、V-ONU-ALM-3)のフィールドを想定して示してある。図4では、VONUALM通知フィールドを抜き出して、その一例を最初の故障時のV-ONU-ALM-1の警報発生状態及び回復状態、2回目の故障のV-ONU-ALM-2の警報発生状態及び回復状態、3回目の故障のV-ONU-ALM-3の警報発生状態及び回復状態を6バイトの内容でそれぞれ表現して示している。また、各バイトはそれぞれ何回目の故障発生か、発生した故障の内容等に応じて16進数表示で示してある。図4において、VALMはV-ONU-ALMを略記したものである。
これらのVALMは、予めどのような信号形態かが規定されていて、予め上述の記憶装置に格納されている。そして当然ながら、どのVALMを読み出すかは、それぞれのVALMに対応した各信号61、55、53及び57が発生するように対応付けられている。
図4において、例えば、00-00-00-01-01-00はVALM1の警報発生状態を示している。また、図4の下方に示す図中で「01」、「02」、「04」の数字は16進数表示であり、「01」は2進数表示で「0001」、02は2進数表示で「0010」、04は2進数表示で「0100」となる。各フィールドには2進数表示で設定される。
ここで、片方向通信端末装置18が具えている光/電気変換部64に故障が発生した場合を例に取り、相互接続用インタフェース部50における動作について具体的に説明する。
まず、警報検出部60が光/電気変換部64の故障をTTLレベルでのレベルH又はレベルLを検出する。例えば、警報検出部60をTTLロジック回路として形成しこのロジック回路において、予め設定しておいた時間以上にわたって例えば、レベルLの信号を受け取ったことにより、すなわち、中央局側30から光信号の形態で送られてくる映像信号41が受信されないことが判明したら、光/電気変換部64に故障が発生したものと判断し、警報検出部60は即座にアラーム信号送出部54に警報信号61、ここではレベルLの信号を送出する。警報検出部60に中央局側30から光信号の形態で送られてくる映像信号41が受信されているか否かの判定は、例えば、映像信号41の平均入力値の観測を行う等適宜実現することが可能である。
すなわち、平均入力値が予め設定した基準レベルよりも高ければ、影像信号41がレベルLの信号であると判断するように、警報検出部60の入力回路としてあるいは、光/電気変換部64の出力回路としてレベル判定回路を設けるのが普通である。あるいは、この基準レベルの他に故障の程度を反映したサブ基準レベルを設けて、それぞれのレベルに対応した形態の信号61として出力させることも可能である。
今仮に、光/電気信号変換部64に故障が生じて警報検出部60から警報信号61としてレベルLの単パルス信号が発生したとする。警報信号61が図3に示した相互接続用インタフェース部50のV-ONU側であるアラーム信号送出部54が具えているトランジスタ70のベース電極に入力されると、トランジスタ70はON状態となり、上述した電気的ループ状態が形成される。
この電気的ループ状態(レベルLの状態)をフォトカプラ72で検出し、即座に電気レベルを変換し第2信号53のレベルL状態としてアラーム信号検出・通知部56に通知する。相互接続用インタフェース部50ではフォトカプラ72を使用する回路構成であるので、片方向通信端末装置18側の電源電圧(図3では電源電圧が+12 Vに設定されている。)にかかわらず双方向通信端末装置14側の内部電源電圧(図3では+3.3 Vに設定されている。)の信号に変換される。
このような電圧変換が行われることによって、第2信号53がアラーム信号検出・通知部56において処理可能なTTLレベルの信号となる。すなわち、片方向通信端末18から供給されるアラーム信号55の信号レベルがTTLレベルの信号でなくとも、第2信号53はTTLレベルの信号に変換することが可能である。
拡張OAMフレーム処理部58では、既に説明したように図4に示すdest_addrからouiまでのフィールドが確保されている。警報検出部60が上述した様に光/電気変換部64の故障を検出した場合、警報検出部60は即座にアラーム信号送出部54に上述した単パルス警報信号61を送出する。警報信号61は上述した様にトランジスタ70のベース電極に入力され、相互接続用インタフェース52から第2信号53が出力される。アラーム信号検出・通知部56は、第2信号53を受信して、この第2信号53に応答して上述のVALM1の情報を読み出すための第3信号57を生成してOAMフレーム処理部58に引き渡す。
OAMフレーム処理部58では、アラーム信号検出・通知部56より通知された第3信号57を、OAMフレーム処理部58の内部に設けられている記憶装置(図示を省略してある。)に、拡張OAMのフレーム生成の時点まで保持する。そして、OAMフレーム処理部58において、dest_addrからouiまでのフィールドが形成された後、VALM1の情報が記憶装置から読み出されて、event sub typeフィールドに外部からの取得情報として拡張OAMフレームのVONUALM通知フィールドに「0x00」がアサインされる。すなわち、OAMフレーム処理部58において、VONUALM通知フィールドには「0x00-00-01-01-00」がアサインされる。
ここで、VONUALM通知フィールドにアサインされた「0x00-00-01-01-00」の「0x00」の部分が、図4の下に示す一覧表の「VALM1警報発生」として示してある行の最初の2バイト分の「00」「00」の部分に相当し、前段の1バイト分の「00」とある部分が「0x」となっている。
ここで、図4の下に示す一覧表の「VALM1警報発生」等のビットパターンは、既に説明したように、予めOAMフレーム処理部58の内部に設けられている記憶装置(図示を省略してある。)内に記憶されており、アラーム信号検出・通知部56より通知される第3信号57の中身に応じて図4の下に示す一覧表の「VALM1警報発生」〜「VALM3警報回復」のいずれかのビットパターンがフレーム処理部58において選択されてVONUALM通知フィールドにアサインされる。
他のorg_spec_valueフィールドはパディングするために「0x00」が埋め込まれた後、request_idフィールドに以前に送付した値に+1カウントアップした値が埋め込まれる。これによって、今回送付した拡張OAMフレームが、以前に送付された拡張OAMフレームの次に送付されたフレームであることが対向装置32において識別されて認識される。
このようにして拡張OAMフレーム形成が完了したら、OAMフレーム処理部58では中央局側30が具えている対向装置32からの、拡張OAMを送信して良いとのタイミング指示を受けて中央局側30が具えている対向装置32に光/電気変換部62を介して拡張OAMフレームの送信を行う。拡張OAMフレームを送信して良いとのタイミング指示を受ける方法としては、周知のポーリング処理の手法等を利用して適宜実現することが可能である。
対向装置32では図4に示す拡張OAMフレームを受信してフレーム内のVOAUALM通知フィールドの6バイトのデータを読み取りVALM1〜VALM3の何れの警報の発生かあるいは回復かを検出する。例えば、対向装置32において、マッチドフィルタリング等の手法を用いて、受信された拡張OAMフレームのVONUALM通知フィールドに当て嵌められているビットパターンとして、図4の下に示す一覧表の「VALM1警報発生」〜「VALM3警報回復」のいずれかのビットパターンが当て嵌められているかを読み取ることが可能である。
以上のプロセスを踏んで、対向装置32のVONUALM1の発生が伝えられることになる。そして対向装置32では、検出されたVONUALM1警報を監視制御装置38が具えている記憶装置(図示を省略してある。)に記憶し、監視制御装置38が具えているディスプレイに上述の光/電気変換部64が故障している旨の表示がなされ、このディスプレイをモニターしている保守者に知らされる。そして、保守者は故障状態を監視制御装置38のディスプレイにて確認を行い、顧客等へ保守の対応(修理あるいは新機種との交換など)を行う。
<この発明の実施形態の第2の光ネットワーク通信システム>
図5を参照して、この発明の実施形態の第2の光ネットワーク通信システムが有する加入者側の片方向通信端末18に対して中央局側30から制御信号を送信しこの片方向通信端末18を制御する機能を実現する構成及びその動作について説明する。
図5を参照して、この発明の実施形態の第2の光ネットワーク通信システムが有する加入者側の片方向通信端末18に対して中央局側30から制御信号を送信しこの片方向通信端末18を制御する機能を実現する構成及びその動作について説明する。
図5は、この発明の実施形態の第2の光ネットワーク通信システムの加入者側10における双方向通信端末装置14と片方向通信端末装置18とを相互に通信可能な状態に結合するための構成部分を示す概略的ブロック構成図である。双方向通信端末装置14と片方向通信端末装置18とは相互接続用インタフェース部150によって相互接続される。双方向通信端末装置14と片方向通信端末装置18とを相互に通信可能な状態に結合するための構成部分以外の構成は、図1に示した従来の光ネットワーク通信システムが通常具えている構成要素と共通するのでその重複する図示及び説明を省略する。
双方向通信端末装置14は、光/電気変換部162と、OAMフレーム処理部158と、アラーム信号制御部156と、相互接続用インタフェース152とを具えている。光/電気変換部162は、中央局側30が具える対向装置32から送信されてくる光信号の形態の制御信号163を電気信号の形態の制御信号159に変換する。
OAMフレーム処理部158は、制御信号が嵌めこまれたOAMフレームを解析して、当該OAMフレームが当該片方向通信端末装置18に対して送信されたフレームであることを認識して、当該OAMフレームから片方向通信端末装置18を制御するための制御信号である第4信号157を読み出して出力する。
アラーム信号制御部156は、第4信号157を片方向通信端末装置18への取り込みが可能である入力信号形態の制御信号である第5信号153に変換する。相互接続用インタフェース152は、第5信号153を片方向通信端末装置18に通知することが可能である出力信号形態の制御信号である第6信号155に変換する。
一方、片方向通信端末装置18は、第6信号155を受信して、中央局側30が具えている対向装置32に加入者側10から片方向通信端末18の制御情報を伝えるための第7信号165を出力するアラーム信号受信部154と、電気信号の形態の第7信号165により対向装置32から入力される光信号167を制御する光/電気変換部164とを具えている。
図5では、アラーム信号制御部156を「V-ONU-ALM制御部」として示し、相互接続用インタフェース152を「V-ONU-ALMインタフェース」として示し、アラーム信号受信部154を「V-ONU-ALM信号受信部」として示してある。
光/電気変換部162は加入者側10から中央局側30が具える対向装置32に向けて送る光信号の形態であるデータ通信用信号を電気信号の形態であるデータ通信用信号に変換する役割も担っているが、ここでは、加入者側10から対向装置32向けて送るデータ通信用信号についての処理については、この発明に直接関係しないのでその説明を省略する。また、光/電気変換部164は、中央局側30が具える送信親機40から送られてくる光信号の形態である映像信号を電気信号の形態である影像信号に変換する役割も担っているがこれについても説明を省略する。
図6を参照して、この発明の実施形態の第2の光ネットワーク通信システムの加入者側において双方向通信端末装置14と片方向通信端末装置18とが相互に通信可能な状態を実現するための相互接続用インタフェース部150の構成について説明する。図6は、相互接続用インタフェース部150を実現するための概略的電気回路を示す図である。この電気回路の基本構成は、上述したこの発明の実施形態の第1の光ネットワーク通信システムが具えている相互接続用インタフェース部50とその基本構成は同様である。ここでは、相違する点について主に説明し同様な部分についてはその説明を省略することもある。
図6では、アラーム信号受信部154に相当する部分を破線の四角形で囲ってV-ONUと示してあり、相互接続用インタフェース152に相当する部分を破線の四角形で囲ってD-ONUと示してある。
相互接続用インタフェース152が具えているトランジスタ170が、アラーム信号制御部156から第5信号153を受けてON状態となることによって、ループ状の電気回路に電流155が流れる。このループ状の電気回路は、好ましくは例えば、+12 Vの電源から抵抗R1、抵抗R3、フォトカプラ172の発光部、抵抗R2及びトランジスタ170を経由して接地Gに至る回路であり、以後単にループ回路ということもある。
これらの抵抗は、好ましくは例えば、抵抗R1は1 kΩ、抵抗R3は1 kΩ、抵抗R2は0 Ω、に設定されている。また、抵抗R3及びフォトカプラ172は、アラーム信号受信部154側に配置されている。また、フォトカプラ172の発光部は、好ましくは例えば、+3.3 Vの電源から抵抗R4を介して接地Gへと接続されている。
このループ回路に電流が流れる際に、フォトカプラ172が電流を検出して第7信号165を出力する。実際には、フォトカプラ172が電流を検出した際には、TTLレベルのレベルLを出力する。また、上述の第6信号155は、図6に示すようにループ回路を流れる電流を意味する。従って、第6信号155はTTLレベル信号である。
ここで、片方向通信端末装置18が具えている光/電気変換部164に対する光電変換機能の停止制御をする場合を例に取り、相互接続用インタフェース部150における動作について具体的に説明する。
まず、中央局側30が具える対向装置32からOAMフレーム処理部158において光/電気変換部164に対する光電変換機能の停止命令を受信する。OAMフレーム処理部158では受信したOAMフレームを解析して第4信号157としてアラーム信号制御部156へ送出する。アラーム信号制御部156では、第4信号157を受信すると相互接続用インタフェース152に第5信号153を送出する。
相互接続用インタフェース152では第5信号153を受信すると図6に示したトランジスタ170を即時にONすることで上述した電気的ループ状態を形成する。この電気的ループ状態(レベルLの状態)をフォトカプラ172にて検出し、即座に電気レベルを変換し第7信号165のレベルL状態として光/電気変換部164に通知する。相互接続用インタフェース部150ではフォトカプラ172を使用する回路構成であるので、双方向通信端末装置14側の電源電圧(図6では電源電圧が+12 Vに設定されている。)にかかわらず片方向通信端末装置18側の内部電源電圧(図6では+3.3 Vに設定されている。)の信号に変換される。
第7信号165を受信した光/電気変換部164はその光電変換動作を停止する。
ここで、中央局側30から送られてくる片方向通信端末18が具えている光/電気変換部164を制御するための制御情報を含む光信号の形態であるフレーム163には、図4を参照して説明した拡張OAMフレームが、光/電気変換部164制御用に形成されて利用されている。すなわちVONUALM通知フィールドに光/電気変換部164制御用のビットがアサインされて、拡張OAMフレーム159が構成されている。
上述のこの発明の実施形態の第1の光ネットワーク通信システムにおける相互接続用インタフェース部50と、この発明の実施形態の第2の光ネットワーク通信システムにおける相互接続用インタフェース部150との相違は、以下のとおりである。
相互接続用インタフェース部50が具えるトランジスタ70に入力される入力信号が片方向通信端末装置18から供給される警報信号61であって、出力信号は双方向通信端末装置14が具えているアラーム信号検出・通知部56に供給される第2信号53である。これにに対して相互接続用インタフェース部150が具えるトランジスタ170に入力される入力信号は、双方向通信端末装置14が具えているアラーム信号制御部156から供給される第5信号153であって、出力信号は片方向通信端末装置18が具えている光/電気変換部164に供給される第7信号165である。
相互接続用インタフェース部50も相互接続用インタフェース部150も同様の電気回路で構成されるが、相互接続用インタフェース部50にあっては信号の流れの方向が片方向通信端末装置18から双方向通信端末装置14であるのに対して、相互接続用インタフェース部150にあっては双方向通信端末装置14から片方向通信端末装置18へ向って信号が流れている、すなわち、入力信号と出力信号との関係が逆になっている。
また、図4を参照して説明した拡張OAMフレームの構成については、この発明の実施形態の第2の光ネットワーク通信システムにおいても同様である。この発明の実施形態の第2の光ネットワーク通信システムで利用される拡張OAMフレームは、片方向通信端末装置18を制御するための制御信号が拡張OAMのデータ領域(org spec value)に嵌めこまれている。
すなわち、拡張OAMのデータ領域に、片方向通信端末装置18の故障情報を嵌めこむか、片方向通信端末装置18を制御するための制御信号を嵌め込むかの相違であり、基本的にこの発明の実施形態の第1の光ネットワーク通信システムで利用されるOAMフレームと同様のOAMフレームが利用されるので、この発明の実施形態の第2の光ネットワーク通信システムで利用されるOAMフレームの構成及びその解析等についての詳細な説明は省略する。
10:加入者側
12:パーソナルコンピュータ
14:双方向通信端末装置
16:テレビ受信器
18:片方向通信端末装置
20、26:スターカプラ
22、24:主光ファイバ伝送路
30:中央局側
32:対向装置
34:コアネットワーク
36:エッジルータ
38:監視制御装置
40:送信親機
42:外部アンテナ
44、46:PON
50、150:相互接続用インタフェース部
52、152:相互接続用インタフェース
53:第2信号
54:アラーム信号送出部
55:第1信号
56:アラーム信号検出・通知部
57:第3信号
58、158:OAMフレーム処理部
60:警報検出部
62、64、162、164:光/電気変換部
70、170:トランジスタ
72、172:フォトカプラ
153:第5信号
154:アラーム信号受信部
155:第6信号
156:アラーム信号制御部
157:第4信号
165:第7信号
12:パーソナルコンピュータ
14:双方向通信端末装置
16:テレビ受信器
18:片方向通信端末装置
20、26:スターカプラ
22、24:主光ファイバ伝送路
30:中央局側
32:対向装置
34:コアネットワーク
36:エッジルータ
38:監視制御装置
40:送信親機
42:外部アンテナ
44、46:PON
50、150:相互接続用インタフェース部
52、152:相互接続用インタフェース
53:第2信号
54:アラーム信号送出部
55:第1信号
56:アラーム信号検出・通知部
57:第3信号
58、158:OAMフレーム処理部
60:警報検出部
62、64、162、164:光/電気変換部
70、170:トランジスタ
72、172:フォトカプラ
153:第5信号
154:アラーム信号受信部
155:第6信号
156:アラーム信号制御部
157:第4信号
165:第7信号
Claims (4)
- 加入者側が双方向通信端末装置と片方向通信端末装置とを具え、
中央局側が対向装置と送信親機とを具えており、
前記双方向通信端末装置と前記対向装置とが受動光ネットワークを介して双方向通信可能である状態に構成され、かつ前記片方向通信端末装置と前記送信親機とが受動光ネットワークを介して片方向通信可能である状態に構成されており、
前記加入者側と前記中央局側とで双方向通信及び片方向通信を行う光ネットワーク通信システムであって、
前記片方向通信端末装置が、当該装置の故障情報及び動作状況を通知するアラーム信号を出力するアラーム信号送出部を具え、
前記双方向通信端末装置が、
受信された該アラーム信号を前記双方向通信端末装置への取り込みが可能である入力信号形態のアラーム信号に変換する相互接続用インタフェースと、
該相互接続用インタフェースから出力される前記入力信号形態のアラーム信号を、前記対向装置に通知することが可能である出力信号形態のアラーム信号に変換するアラーム信号検出・通知部と
を具えていることを特徴とする光ネットワーク通信システム。 - 前記出力信号形態のアラーム信号は、前記故障情報及び動作状況に関するデータが、拡張OAM(Operation Administration and Maintenance)フィールドに定義されたOAMフレームの形態であることを特徴とする請求項1に記載の光ネットワーク通信システム。
- 加入者側が双方向通信端末装置と片方向通信端末装置とを具え、
中央局側が対向装置と送信親機とを具えており、
前記双方向通信端末装置と前記対向装置とが受動光ネットワークを介して双方向通信可能である状態に構成され、かつ前記片方向通信端末装置と前記送信親機とが受動光ネットワークを介して片方向通信可能である状態に構成されており、
前記加入者側と前記中央局側とで双方向通信及び片方向通信を行う光ネットワーク通信システムであって、
前記双方向通信端末装置が、
前記中央局側が具える対向装置から送信されてくる、前記片方向通信端末装置を制御するための制御信号が嵌め込まれているOAM(Operation Administration and Maintenance)フレームを解析して当該OAMフレームが当該片方向通信端末装置に対して送信されたフレームであることを認識した後、当該フレームから片方向通信端末装置を制御するための制御信号を読み出して出力するOAMフレーム処理部と、
前記OAMフレーム処理部から出力された制御信号を前記片方向通信端末装置への取り込みが可能である入力信号形態の制御信号に変換するアラーム信号制御部と、
前記入力信号形態の制御信号を前記片方向通信端末装置に通知することが可能である出力信号形態の制御信号に変換する相互接続用インタフェースと
を具えていることを特徴とする光ネットワーク通信システム。 - 前記片方向通信端末装置を制御するための制御信号は、該片方向通信端末装置の制御情報が拡張OAMフィールドに定義されたOAMフレームの形態であることを特徴とする請求項3に記載の光ネットワーク通信システム。
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-
2009
- 2009-11-26 JP JP2009268421A patent/JP2011114526A/ja active Pending
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