JP2011095731A - 感光性組成物、感光性積層体、永久パターン形成方法、及びプリント基板 - Google Patents

感光性組成物、感光性積層体、永久パターン形成方法、及びプリント基板 Download PDF

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Abstract

【課題】優れたサーマルサイクルテスト耐性、保存安定性を有し、バイアを形成したときの内壁面の形状がスムースである感光性組成物、該感光性組成物を用いた感光性積層体、永久パターン形成方法、及びプリント基板の提供。
【解決手段】バインダーと、重合性化合物と、フィラーとを少なくとも含み、前記バインダーが、酸性基とエチレン性不飽和結合とを側鎖に有し、かつ、ビスフェノールA型骨格、及びビスフェノールF型骨格のいずれかを有し、前記フィラーが、シランカップリング剤で表面処理された球状のシリカである感光性組成物である。
【選択図】なし

Description

本発明は、ソルダーレジスト材料として好適な感光性組成物、感光性積層体、永久パターン形成方法、及びプリント基板に関する。
従来より、ソルダーレジスト等の永久パターンを形成するに際して、液状の感光性組成物をスクリーン印刷法やスプレー印刷法を用いて塗膜を形成させ乾燥させることにより感光層を形成させる方法、支持体上に感光性組成物を塗布し、乾燥することにより感光性フィルムとし、得られた感光性フィルムを真空ラミネーターやロールラミを用いて感光層を形成する方法が用いられてきている。ソルダーレジスト等の永久パターンを形成する方法としては、例えば、永久パターンが形成される銅張積層板等の基体上に、前記の方法で感光層を形成し、該積層体における感光層に対して露光を行い、該露光後、感光層を現像してパターンを形成させ、その後硬化処理等を行うことにより永久パターンを形成する方法等が知られている。
前記永久パターンの形成は、半導体チップとプリント基板の間に介装されるパッケージ基板にも適用される。前記パッケージ基板は、近年、より一層の高密度化が求められており、配線ピッチの狭幅化やソルダレジスト層の薄膜化が進むことが考えられている。このため、繰り返しの冷熱衝撃耐性(サーマルサイクルテスト耐性、TCT耐性)がより強く求められている。また、バイアの小径化も求められており、テーパー形状のスムーズさが実装性の観点から求められている。更に、感光性組成物は、利便性の観点から、保存安定性が優れている必要がある。
これまでに、酸変性ビニル基含有エポキシ樹脂と、光重合開始剤と、希釈剤と、硬化剤と、特定の分子量のアクリル樹脂を含有し、更に、表面処理を行ったシリカを含有する感光性樹脂組成物が提案されている(例えば、特許文献1参照)。この提案によれば、露光裕度、現像裕度などに優れた高性能な硬化膜を得ることができるとされている。なお、この提案に用いられているシリカの形状の詳細は記載されていないが、通常、ソルダーレジスト用途では、水晶を破砕して得られたシリカを用いており、前記提案のシリカは球状ではないと考えられる。
また、バインダー、重合性化合物、光重合開始剤、熱架橋剤、及び無機顔料を含み、前記光重合開始剤がオキシム誘導体を含み、前記無機顔料がシランカップリング剤により表面処理されている感光性組成物が提案されている(例えば、特許文献2参照)。この提案によれば、感度、現像性、及び密着性が良好で、高精細な永久パターンを効率よく形成可能となる。
しかしながら、前記先行技術文献の技術は、いずれも、サーマルサイクルテスト耐性、保存安定性、バイアを形成したときの内壁面の形状がスムースであることなどの諸特性について十分満足できる性能を有するものではなく、更なる改良、開発が望まれているのが現状である。
特開2007−256943号公報 特開2008−102486号公報
本発明は、かかる現状に鑑みてなされたものであり、従来における前記諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明は、優れたサーマルサイクルテスト耐性、保存安定性を有し、バイアを形成したときの内壁面の形状がスムースである感光性組成物、該感光性組成物を用いた感光性積層体、永久パターン形成方法、及びプリント基板を提供することを目的とする。
前記課題を解決するため本発明者らが鋭意検討を重ねた結果、バインダーが、酸性基とエチレン性不飽和結合とを側鎖に有し、かつ、ビスフェノールA型骨格、及びビスフェノールF型骨格のいずれかを有し、フィラーが、シランカップリング剤で表面処理された球状のシリカであることにより、前記課題を効果的に解決できることを知見した。
本発明は、本発明者らによる前記知見に基づくものであり、前記課題を解決するための手段としては、以下の通りである。即ち、
<1> バインダーと、重合性化合物と、フィラーとを少なくとも含み、
前記バインダーが、酸性基とエチレン性不飽和結合とを側鎖に有し、かつ、ビスフェノールA型骨格、及びビスフェノールF型骨格のいずれかを有する高分子化合物であり、
前記フィラーが、シランカップリング剤で表面処理された球状のシリカであることを特徴とする感光性組成物である。
<2> 表面処理が、アルコキシシリル基、クロロシリル基、及びアセトキシシリル基から選択される少なくとも1種の官能基と、(メタ)アクリロイル基とを有するシランカップリング剤でシリカを被覆する前記<1>に記載の感光性組成物である。
<3> さらに熱架橋剤を含む前記<1>から<2>のいずれかに記載の感光性組成物である。
<4> 熱架橋剤が、エポキシ樹脂、オキセタン樹脂、ビスマレイミド樹脂、シアネート樹脂、ベンゾシクロブテン樹脂、ビスアリルナジイミド樹脂、及びベンゾオキサジン樹脂から選択される少なくとも1種である前記<3>に記載の感光性組成物である。
<5> さらにエラストマーを含む前記<1>から<4>のいずれかに記載の感光性組成物である。
<6> エラストマーが、ポリエステル系エラストマーである前記<5>に記載の感光性組成物である。
<7> 基体上に、前記<1>から<6>のいずれかに記載の感光性組成物を含む感光層を有することを特徴とする感光性積層体である。
<8> 前記<1>から<6>のいずれかに記載の感光性組成物により形成された感光層に対して露光を行うことを少なくとも含むことを特徴とする永久パターン形成方法である。
<9> 前記<8>に記載の永久パターン形成方法により永久パターンが形成されることを特徴とするプリント基板である。
本発明によると、従来における諸問題を解決でき、優れたサーマルサイクルテスト耐性、保存安定性を有し、バイアを形成したときの内壁面の形状がスムースである感光性組成物、該感光性組成物を用いた感光性積層体、永久パターン形成方法、及びプリント基板を提供することができる。
(感光性組成物)
本発明の感光性組成物は、バインダーと、重合性化合物と、フィラーとを少なくとも含み、熱架橋剤、エラストマー、光重合開始剤、更に必要に応じてその他の成分を含有してなる。
<バインダー>
前記バインダーは、酸性基とエチレン性不飽和結合とを側鎖に有し、かつ、ビスフェノールA型骨格、及びビスフェノールF型骨格のいずれかを有する高分子化合物である。
前記高分子化合物は、例えば、ビスフェノールA型骨格、及びビスフェノールF型骨格のいずれかを有する多官能エポキシ化合物と、不飽和基含有モノカルボン酸とを反応させ、更に多塩基酸無水物を付加させる方法により得ることができる。
−多官能エポキシ化合物−
前記多官能エポキシ化合物としては、ビスフェノールA型骨格、及びビスフェノールF型骨格のいずれかを有していれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記多官能エポキシ化合物としては、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型フェノールノボラックから誘導されるエポキシ樹脂、ビスフェノールF型フェノールノボラックから誘導されるエポキシ樹脂等が挙げられ、下記一般式(A1)〜(A3)で表される。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記一般式(A1)中、Rは水素原子又はグリシジル基を示し、n1は、0又は1以上の整数を示す。なお、複数存在するRのそれぞれは同一でも異なっていてもよい。Rは、ビスフェノールA型の場合はメチル基を示し、ビスフェノールF型の場合は水素原子を示す。
前記n1としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、0〜10が好ましく、0〜3が特に好ましい。
前記一般式(A2)中、Rは水素原子又はグリシジル基を示し、n2は、0又は1以上の整数を示す。なお、複数存在するRのそれぞれは同一でも異なっていてもよい。Rは、ビスフェノールA型の場合はメチル基を示し、ビスフェノールF型の場合は水素原子を示す。
前記n2としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、0〜10が好ましく、0〜3が特に好ましい。
前記一般式(A3)中、n3は、0又は1以上の整数を示し、Rは、ビスフェノールA型の場合はメチル基を示し、ビスフェノールF型の場合は水素原子を示す。
前記n3としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、0〜10が好ましく、0〜3が特に好ましい。
これらの中でも、一般式(A1)で表される多官能エポキシ化合物が、TCT耐性の点で、特に好ましい。
前記一般式(A1)〜(A3)で表される多官能エポキシ化合物の製造方法としては、特に制限はなく、公知の方法で製造することができる。
−不飽和基含有モノカルボン酸−
前記不飽和基含有モノカルボン酸としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、アクリル酸、アクリル酸の二量体、メタクリル酸、β−フルフリルアクリル酸、β−スチリルアクリル酸、桂皮酸、クロトン酸、α−シアノ桂皮酸、水酸基含有アクリレートと、飽和又は不飽和二塩基酸無水物との反応生成物である半エステル化合物、不飽和基含有モノグリシジルエーテルと飽和又は不飽和二塩基酸無水物との反応生成物である半エステル化合物等が挙げられる。これら半エステル化合物は、水酸基含有アクリレート又は不飽和基含有モノグリシジルエーテルと、飽和又は不飽和二塩基酸無水物とを等モル比で反応させることで得られる。前記不飽和基含有モノカルボン酸は、1種を単独使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記不飽和基含有モノカルボン酸の一例である前記半エステル化合物の合成に用いられる水酸基含有アクリレート、不飽和基含有モノグリシジルエーテルとしては、例えば、ヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシエチルメタクリレート、ヒドロキシプロピルアクリレート、ヒドロキシプロピルメタクリレート、ヒドロキシブチルアクリレート、ヒドロキシブチルメタクリレート、ポリエチレングリコールモノアクリレート、ポリエチレングリコールモノメタクリレート、トリメチロールプロパンジアクリレート、トリメチロールプロパンジメタクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールトリメタクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、ペンタエリスリトールペンタメタクリレート、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート等が挙げられる。
また、前記半エステル化合物の合成に用いられる飽和又は不飽和二塩基酸無水物としては、例えば、無水コハク酸、無水マレイン酸、テトラヒドロ無水フタル酸、無水フタル酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、エチルテトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、エチルヘキサヒドロ無水フタル酸、無水イタコン酸等が挙げられる。
前記多官能エポキシ化合物と、前記不飽和基含有モノカルボン酸との反応における両者の比率としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記多官能エポキシ化合物のエポキシ基1当量に対して、前記不飽和基含有モノカルボン酸が0.6当量〜1.10当量となる比率で反応させることが好ましく、0.75当量〜1.05当量となる比率で反応させることがより好ましく、0.9当量〜1.0当量となる比率で反応させることが特に好ましい。
前記多官能エポキシ化合物と、前記不飽和基含有モノカルボン酸とは、有機溶剤に溶かして反応させることができる。前記有機溶剤としては、例えば、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類、トルエン、キシレン、テトラメチルベンゼン等の芳香族炭化水素類、メチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、メチルカルビトール、ブチルカルビトール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールジエチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル等のグリコールエーテル類、酢酸エチル、酢酸ブチル、ブチルセロソルブアセテート、カルビトールアセテート等のエステル類、オクタン、デカンなどの脂肪族炭化水素類、石油エーテル、石油ナフサ、水添石油ナフサ、ソルベントナフサ等の石油系溶剤等が挙げられる。
更に、前記多官能エポキシ化合物と、前記不飽和基含有モノカルボン酸との反応を促進させるために触媒を用いることが好ましい。前記触媒としては、例えば、トリエチルアミン、ベンジルメチルアミン、メチルトリエチルアンモニウムクロライド、ベンジルトリメチルアンモニウムクロライド、ベンジルトリメチルアンモニウムブロマイド、ベンジルトリメチルアンモニウムアイオダイド、トリフェニルホスフィン等が挙げられる。
触媒の使用量は、前記多官能エポキシ化合物と、前記不飽和基含有モノカルボン酸との合計100質量部に対して、0.1質量部〜10質量部であることが好ましい。
また、反応中の重合を防止する目的で、重合防止剤を使用することが好ましい。前記重合防止剤としては、例えば、ハイドロキノン、メチルハイドロキノン、ハイドロキノンモノメチルエーテル、カテコール、ピロガロール等が挙げられる。前記重合防止剤の使用量は、前記多官能エポキシ化合物と、前記不飽和基含有モノカルボン酸との合計100質量部に対して、0.01質量部〜1質量部であることが好ましい。
また、前記多官能エポキシ化合物と、前記不飽和基含有モノカルボン酸とを反応させる際の反応温度は、60℃〜150℃であることが好ましく、80℃〜120℃であることがより好ましい。
更に、前記不飽和基含有モノカルボン酸は、必要に応じて、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸無水物、ビフェニルテトラカルボン酸無水物等の多塩基酸無水物、フェニルグリシン、ヒドロキシ酢酸等のモノカルボン酸化合物、p−ヒドロキシフェネチルアルコール等のフェノール系化合物等と併用することができる。
前記バインダーは、前記多官能エポキシ化合物と、前記不飽和基含有モノカルボン酸との反応生成物に多塩基酸無水物を反応させることで得ることができる。
−多塩基酸無水物−
前記多塩基酸無水物としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、無水コハク酸、無水マレイン酸、テトラヒドロ無水フタル酸、無水フタル酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、エチルテトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、エチルヘキサヒドロ無水フタル酸、無水イタコン酸等が挙げられる。
前記多官能エポキシ化合物と、前記不飽和基含有モノカルボン酸との反応生成物と、前記多塩基酸無水物との反応において、前記反応生成物中の水酸基1当量に対して、前記多塩基酸無水物を0.1当量〜1.0当量反応させることで、得られるバインダーの酸価を調整することができる。
なお、前記バインダーの酸価は、30mgKOH/g〜150mgKOH/gであることが好ましく、50mgKOH/g〜120mgKOH/gであることがより好ましい。前記酸価が30mgKOH/g未満であると、感光性樹脂組成物の希アルカリ溶液への溶解性が低下する傾向があり、150mgKOH/gを超えると、硬化膜の電気特性が低下する傾向がある。
前記多官能エポキシ化合物と、前記不飽和基含有モノカルボン酸との反応生成物と、前記多塩基酸無水物との反応における反応温度は、60℃〜120℃であることが好ましい。
前記バインダーの前記感光性組成物固形分中の含有量は、5質量%〜80質量%が好ましく、30質量%〜60質量%がより好ましい。前記含有量が、5質量%以下であれば、露光感度が低く、加工時間が長くなり問題となる。一方、80質量%以上であれば、TCT耐性が大きく低下し、問題となる。
<フィラー>
前記フィラーは、シランカップリング剤で表面処理された球状のシリカである。前記シランカップリング剤で表面処理された球状のシリカを用いることにより、感光性組成物のサーマルサイクルテスト耐性、保存安定性を向上し、バイアを形成したときの内壁面の形状をスムースにすることができる。
前記球状とは、針状、柱状、不定形ではなく、丸みを帯びていればよく、真球状などが挙げられる。
前記フィラーが球状であることは、走査型電子顕微鏡(SEM)で観察することにより、確認することができる。
前記フィラーの一次粒子の体積平均粒径としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、0.05μm〜3μmが好ましく、0.1μm〜1μmがより好ましい。前記フィラーの一次粒子の体積平均粒径が、0.05μm未満であると、チクソ性が発現し、加工性が大きく低下することがあり、3μmより大きいと、最大粒子径が大きくなることがある。一方、前記フィラーの一次粒子の体積平均粒径が前記より好ましい範囲内であると、硬化膜の異物及び欠陥を防ぐことができることから有利である。
前記フィラーの一次粒子の体積平均粒径は、動的光散乱法粒子径分布測定装置により測定することができる。
−表面処理−
前記表面処理としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、シランカップリング剤によりシリカを被覆する処理が好ましい。
前記シランカップリング剤によりシリカを被覆する処理としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、メタクリルシラン処理、アミノシラン処理、エポキシシラン処理が好ましく、メタクリルシラン処理、アミノシラン処理がより好ましく、エポキシシラン処理が特に好ましい。
−−シランカップリング剤−−
前記シランカップリング剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、アルコキシシリル基、クロロシリル基、及びアセトキシシリル基から選択される少なくとも1種の官能基(以下、「「第1官能基」とも称する。」)と、(メタ)アクリロイル基、アミノ基及びエポキシ基から選択される少なくとも1種の官能基(以下、「第2官能基」とも称する。)とを有することが好ましく、第2官能基が(メタ)アクリロイル基、又はアミノ基がより好ましく、第2官能基が(メタ)アクリロイル基が特に好ましい。前記第2官能基が(メタ)アクリロイル基であると、保存安定性やTCT耐性点で、有利である。
また、特公平7−68256号公報に記載される、第1官能基として、アルコキシシリル基、クロロシリル基、及びアセトキシシリル基から選択される少なくとも1種と、第2官能基として、イミダゾール基、アルキルイミダゾール基、及びビニルイミダゾール基から選択される少なくとも1種とを有するものも同様に好ましく用いることができる。
前記シランカップリング剤としては、特に制限はないが、例えば、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、特公平7−68256号公報に記載されるα−[[3−(トリメトキシシリル)プロポキシ]メチル]−イミダゾール−1−エタノール、2−エチル−4−メチル−α−[[3−(トリメトキシシリル)プロポキシ]メチル]−イミダゾール−1−エタノール、4−ビニル−α−[[3−(トリメトキシシリル)プロポキシ]メチル]−イミダゾール−1−エタノール、2−エチル−4−メチルイミダゾプロピルトリメトキシシラン、及びこれらの塩、分子内縮合物、分子間縮合物等が好適に挙げられる。これらは1種類を単独で用いてもよいし、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
前記シランカップリング剤による球状のシリカの表面処理は、該球状のシリカのみに対して予め行なってもよいし(この場合を以下「前処理」とも称す。)、他の感光組成物中の成分の一部又は全部と合わせて行なってもよい。
前記前処理を行う方法としては、特に制限はなく、例えば、乾式法、水溶液法、有機溶媒法、スプレー法等の方法が挙げられる。前記前処理を行なう温度は、特に制限はないが、常温〜200℃が好ましい。
前記前処理を行なう際には触媒を加えることも好ましい。この触媒としては、特に制限はなく、例えば、酸、塩基、金属化合物、有機金属化合物等が挙げられる。
前記前処理を行なう場合の前記シランカップリング剤の添加量は、特に制限はないが、球状のシリカ100質量部に対し、0.01質量部〜50質量部の範囲が好ましく、0.05質量部〜50質量部の範囲がより好ましい。前記添加量が、0.01質量部未満であると、表面処理が十分でなく、所望の効果が得られないことがあり、50質量部を超えると、球状のシリカが凝集しやすくなり、取り扱い性が低下することがある。
前記シランカップリング剤は、前記第1官能基が、基材表面、球状のシリカ表面、及びバインダーの活性基と反応し、更に前記第2官能基が、バインダーのカルボキシル基及びエチレン性不飽和基と反応するために、基材と感光層との密着性を向上させる作用がある。一方、前記シランカップリング剤は反応性が高いため、そのものを感光性組成物中に添加した場合には、拡散作用により、保存中に主に第2官能基が反応乃至失活してしまい、シェルフライフやポットライフが短くなることがある。
しかし、上述したように前記球状のシリカをシランカップリング剤で前処理したものを用いれば、拡散作用が抑制されることにより、シェルフライフやポットライフの問題が大幅に改善され、一液型とすることも可能になる。更に、球状のシリカに対して前処理を施す場合には、攪拌条件、温度条件、及び触媒の使用といった条件が自由に選べるため、前処理を行わずに添加する場合に比べてシランカップリング剤の第1官能基と球状のシリカ中の活性基との反応率を著しく高めることができる。したがって、特に無電解金メッキ、無電解半田メッキ、耐湿負荷試験といった苛酷な要求特性において非常に良好な結果が得られる。また、前記前処理を行うことでシランカップリング剤の使用量を少なくすることができ、シェルフライフ及びポットライフを更に改善できる。
本発明で用いることができるシランカップリング剤処理が可能な球状のシリカとしては、例えば、電気化学工業:FB、SFPシリーズ、龍森:1−FX、東亜合成:HSPシリーズ、扶桑化学工業:SPシリーズ、アドマテックス:アドマファインシリーズなどが挙げられる。
前記フィラーの前記感光性組成物固形分中の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、1質量%〜60質量%が好ましい。該添加量が1質量%未満であると、十分に線膨張係数を低下させることができないことがあり、60質量%を超えると、感光層表面に硬化膜を形成した場合に、該硬化膜の膜質が脆くなり、永久パターンを用いて配線を形成する場合において、配線の保護膜としての機能が損なわれることがある。
<重合性化合物>
前記重合性化合物としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、エチレン性不飽和結合を1つ以上有する化合物が好ましい。
前記エチレン性不飽和結合としては、例えば、(メタ)アクリロイル基、(メタ)アクリルアミド基、スチリル基、ビニルエステル、ビニルエーテル等のビニル基;アリルエーテルやアリルエステル等のアリル基、などが挙げられる。
前記エチレン性不飽和結合を1つ以上有する化合物としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、(メタ)アクリル基を有するモノマーから選択される少なくとも1種が好適に挙げられる。
前記(メタ)アクリル基を有するモノマーとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート等の単官能アクリレートや単官能メタクリレート;ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパンジアクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリトリトールテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリトリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリトリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリトリトールペンタ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(アクリロイルオキシプロピル)エーテル、トリ(アクリロイルオキシエチル)イソシアヌレート、トリ(アクリロイルオキシエチル)シアヌレート、グリセリントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンやグリセリン、ビスフェノール等の多官能アルコールに、エチレンオキサイドやプロピレンオキサイドを付加反応した後で(メタ)アクリレート化したもの、特公昭48−41708号、特公昭50−6034号、特開昭51−37193号等の各公報に記載されているウレタンアクリレート類;特開昭48−64183号、特公昭49−43191号、特公昭52−30490号等の各公報に記載されているポリエステルアクリレート類;エポキシ樹脂と(メタ)アクリル酸の反応生成物であるエポキシアクリレート類等の多官能アクリレートやメタクリレートなどが挙げられる。これらの中でも、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリトリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリトリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリトリトールペンタ(メタ)アクリレートが特に好ましい。
前記重合性化合物の前記感光性組成物固形分中の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、5質量%〜50質量%が好ましく、10質量%〜40質量%がより好ましい。前記含有量が5質量%以上であれば、現像性、露光感度が良好となり、50質量%以下であれば、感光層の粘着性が強くなりすぎることを防止できる。
<熱架橋剤>
前記熱架橋剤としては、特に制限はなく、前記感光性樹脂組成物を用いて形成される感光層の硬化後の膜強度を改良するために、現像性等に悪影響を与えない範囲で、適宜選択することができる。前記熱架橋剤としては、エポキシ樹脂、オキセタン樹脂、ビスマレイミド樹脂、シアネート樹脂、ベンゾシクロブテン樹脂、ビスアリルナジイミド樹脂、及びベンゾオキサジン樹脂から選択される少なくとも1種が、加工性や硬化物の耐熱性の点で、好ましい。
前記エポキシ樹脂としては、例えば、1分子中に少なくとも2つのオキシラン基を有するエポキシ樹脂、β位にアルキル基を有するエポキシ基を少なくとも1分子中に2つ含むエポキシ樹脂などが挙げられる。
前記1分子中に少なくとも2つのオキシラン基を有するエポキシ樹脂としては、例えば、ビキシレノール型もしくはビフェノール型エポキシ樹脂(「YX4000ジャパンエポキシレジン社製」等)又はこれらの混合物、イソシアヌレート骨格等を有する複素環式エポキシ樹脂(「TEPIC;日産化学工業株式会社製」、「アラルダイトPT810;チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製」等)、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ハロゲン化エポキシ樹脂(例えば低臭素化エポキシ樹脂、高ハロゲン化エポキシ樹脂、臭素化フェノールノボラック型エポキシ樹脂など)、アリル基含有ビスフェノールA型エポキシ樹脂、トリスフェノールメタン型エポキシ樹脂、ジフェニルジメタノール型エポキシ樹脂、フェノールビフェニレン型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂(「HP−7200,HP−7200H;大日本インキ化学工業株式会社製」等)、グリシジルアミン型エポキシ樹脂(ジアミノジフェニルメタン型エポキシ樹脂、ジグリシジルアニリン、トリグリシジルアミノフェノール等)、グリジジルエステル型エポキシ樹脂(フタル酸ジグリシジルエステル、アジピン酸ジグリシジルエステル、ヘキサヒドロフタル酸ジグリシジルエステル、ダイマー酸ジグリシジルエステル等)、ヒダントイン型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3’,4’−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、ビス(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル)アジペート、「GT−300、GT−400、ZEHPE3150;ダイセル化学工業株式会社製」等、)、イミド型脂環式エポキシ樹脂、ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂、テトラフェニロールエタン型エポキシ樹脂、グリシジルフタレート樹脂、テトラグリシジルキシレノイルエタン樹脂、ナフタレン基含有エポキシ樹脂(ナフトールアラルキル型エポキシ樹脂、ナフトールノボラック型エポキシ樹脂、4官能ナフタレン型エポキシ樹脂、市販品としては「ESN−190,ESN−360;新日鉄化学株式会社製」、「HP−4032,EXA−4750,EXA−4700;大日本インキ化学工業株式会社製」等)、フェノール化合物とジビニルベンゼンやジシクロペンタジエン等のジオレフィン化合物との付加反応によって得られるポリフェノール化合物と、エピクロルヒドリンとの反応物、4−ビニルシクロヘキセン−1−オキサイドの開環重合物を過酢酸等でエポキシ化したもの、線状含リン構造を有するエポキシ樹脂、環状含リン構造を有するエポキシ樹脂、α−メチルスチルベン型液晶エポキシ樹脂、ジベンゾイルオキシベンゼン型液晶エポキシ樹脂、アゾフェニル型液晶エポキシ樹脂、アゾメチンフェニル型液晶エポキシ樹脂、ビナフチル型液晶エポキシ樹脂、アジン型エポキシ樹脂、グリシジルメタアクリレート共重合系エポキシ樹脂(「CP−50S,CP−50M;日本油脂株式会社製」等)、シクロヘキシルマレイミドとグリシジルメタアクリレートとの共重合エポキシ樹脂、ビス(グリシジルオキシフェニル)フルオレン型エポキシ樹脂、ビス(グリシジルオキシフェニル)アダマンタン型エポキシ樹脂などが挙げられるが、これらに限られるものではない。これらのエポキシ樹脂は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
また、1分子中に少なくとも2つのオキシラン基を有する前記エポキシ樹脂以外に、β位にアルキル基を有するエポキシ基を少なくとも1分子中に2つ含むエポキシ樹脂を用いることができ、β位がアルキル基で置換されたエポキシ基(より具体的には、β−アルキル置換グリシジル基など)を含む化合物が特に好ましい。
前記β位にアルキル基を有するエポキシ基を少なくとも含むエポキシ樹脂は、1分子中に含まれる2個以上のエポキシ基のすべてがβ−アルキル置換グリシジル基であってもよく、少なくとも1個のエポキシ基がβ−アルキル置換グリシジル基であってもよい。
前記オキセタン樹脂としては、例えば、1分子内に少なくとも2つのオキセタニル基を有するオキセタン樹脂が挙げられる。
具体的には、例えば、ビス[(3−メチル−3−オキセタニルメトキシ)メチル]エーテル、ビス[(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)メチル]エーテル、1,4−ビス[(3−メチル−3−オキセタニルメトキシ)メチル]ベンゼン、1,4−ビス[(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)メチル]ベンゼン、(3−メチル−3−オキセタニル)メチルアクリレート、(3−エチル−3−オキセタニル)メチルアクリレート、(3−メチル−3−オキセタニル)メチルメタクリレート、(3−エチル−3−オキセタニル)メチルメタクリレート又はこれらのオリゴマーあるいは共重合体等の多官能オキセタン類の他、オキセタン基を有する化合物と、ノボラック樹脂、ポリ(p−ヒドロキシスチレン)、カルド型ビスフェノール類、カリックスアレーン類、カリックスレゾルシンアレーン類、シルセスキオキサン等の水酸基を有する樹脂など、とのエーテル化合物が挙げられ、この他、オキセタン環を有する不飽和モノマーとアルキル(メタ)アクリレートとの共重合体なども挙げられる。
前記ビスマレイミド樹脂としては、例えば、4,4’−ジフェニルメタンビスマレイミド、ビス−(3−エチル−5−メチル−4−マレイミドフェニル)メタン、2,2’−ビス−[4−(4−マレイミドフェノキシ)フェニル]プロパン、などが挙げられる。
前記シアネート樹脂としては、例えば、ビスA型シアネート樹脂、ビスF型シアネート樹脂、クレゾールノボラック型シアネート樹脂、フェノールノボラック型シアネート樹脂、などが挙げられる。
その他、高耐熱性材料として、例えば、ベンゾシクロブテン(BCB)、ビスアリルナジイミド(BANI)、ベンゾオキサジン、などが挙げられる。
<エラストマー>
前記感光性組成物は、エラストマーを含むことが好ましい。
前記エラストマーを含有させることにより、感光性樹脂組成物をソルダーレジストに用いた際のプリント配線板の導体層との密着性をより向上させることができるとともに、硬化膜の耐熱性、耐熱衝撃性、柔軟性及び強靭性をより向上させることができる。
前記エラストマーとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、スチレン系エラストマー、オレフィン系エラストマー、ウレタン系エラストマー、ポリエステル系エラストマー、ポリアミド系エラストマー、アクリル系エラストマー、シリコーン系エラストマー等が挙げられる。これらのエラストマーは、ハードセグメント成分とソフトセグメント成分から成り立っており、一般に前者が耐熱性、強度に、後者が柔軟性、強靭性に寄与している。これらの中でも、ポリエステル系エラストマーが、その他素材との相溶性の点で、有利である。
前記スチレン系エラストマーとしては、例えば、スチレン−ブタジエン−スチレンブロックコポリマー、スチレン−イソプレン−スチレンブロックコポリマー、スチレン−エチレン−ブチレン−スチレンブロックコポリマー、スチレン−エチレン−プロピレン−スチレンブロックコポリマー等が挙げられる。スチレン系エラストマーを構成する成分としては、スチレンのほかに、α−メチルスチレン、3−メチルスチレン、4−プロピルスチレン、4−シクロヘキシルスチレン等のスチレン誘導体を用いることができる。具体的には、タフプレン、ソルプレンT、アサプレンT、タフテック(以上、旭化成工業(株)製)、エラストマーAR(アロン化成製)、クレイトンG、過リフレックス(以上、シェルジャパン社製)、JSR−TR、TSR−SIS、ダイナロン(以上、日本合成ゴム(株)製)、デンカSTR(電気化学社製)、クインタック(日本ゼオン社製)、TPE−SBシリーズ(住友化学(株)製)、ラバロン(三菱化学(株)製)、セプトン、ハイブラー(以上、クラレ社製)、スミフレックス(住友ベークライト(株)製)、レオストマー、アクティマー(以上、理研ビニル工業社製)等が挙げられる。
前記オレフィン系エラストマーは、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、4−メチル−ペンテン等の炭素数2〜20のα−オレフィンの共重合体であり、例えば、エチレン−プロピレン共重合体(EPR)、エチレン−プロピレン−ジエン共重合体(EPDM)等が挙げられる。また、オレフィン系エラストマーとしては、ジシクロペンタジエン、1,4−ヘキサジエン、シクロオクタンジエン、メチレンノルボルネン、エチリデンノルボルネン、ブタジエン、イソプレン等の炭素数2〜20の非共役ジエンとα−オレフィンとの共重合体、及び、エポキシ化ポリブタジエンなどが挙げられる。また、オレフィン系エラストマーとしては、ブタジエン−アクリロニトリル共重合体にメタクリル酸を共重合したカルボキシ変性NBR等が挙げられる。更に、オレフィン系エラストマーとしては、エチレン−α−オレフィン共重合体ゴム、エチレン−α−オレフィン−非共役ジエン共重合体ゴム、プロピレン−α−オレフィン共重合体ゴム、ブテン−α−オレフィン共重合体ゴム等が挙げられる。
前記オレフィン系エラストマーの具体例としては、ミラストマ(三井石油化学社製)、EXACT(エクソン化学社製)、ENGAGE(ダウケミカル社製)、水添スチレン−ブタジエンラバー“DYNABON HSBR”(日本合成ゴム社製)、ブタジエン−アクリロニトリル共重合体“NBRシリーズ”(日本合成ゴム社製)、架橋点を有する両末端カルボキシル基変性ブタジエン−アクリロニトリル共重合体の“XERシリーズ”(日本合成ゴム社製)、ポリブタジエンを部分的にエポキシ化したエポキシ化ポリブダジエンの“BF−1000(日本曹達社製)等が挙げられる。
前記ウレタン系エラストマーは、低分子(短鎖)ジオール及びジイソシアネートからなるハードセグメントと、高分子(長鎖)ジオール及びジイソシアネートからなるソフトセグメントと、の構造単位からなるものである。高分子(長鎖)ジオールとしては、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレンオキサイド、ポリ(1,4−ブチレンアジペート)、ポリ(エチレン−1,4−ブチレンアジペート)、ポリカプロラクトン、ポリ(1,6−ヘキシレンカーボネート)、ポリ(1,6−へキシレン−ネオペンチレンアジペート)等が挙げられる。高分子(長鎖)ジオールの数平均分子量は、500〜10,000であることが好ましい。低分子(短鎖)ジオールとしては、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、ビスフェノールA等が挙げられる。短鎖ジオールの数平均分子量は、48〜500であることが好ましい。ウレタン系エラストマーの具体例としては、PANDEX T−2185、T−2983N(以上、大日本インキ化学工業社製)、シラクトランE790等が挙げられる。
前記ポリエステル系エラストマーは、ジカルボン酸又はその誘導体とジオール化合物又はその誘導体とを重縮合して得られるものである。ジカルボン酸の具体例としては、テレフタル酸、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸等の芳香族ジカルボン酸及びこれらの芳香環の水素原子がメチル基、エチル基、フェニル基等で置換された芳香族ジカルボン酸、アジピン酸、セバシン酸、ドデカンジカルボン酸等の炭素数2〜20の脂肪族ジカルボン酸、並びに、シクロヘキサンジカルボン酸等の脂環式ジカルボン酸などが挙げられる。これらの化合物は1種又は2種以上を用いることができる。ジオール化合物の具体例として、エチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,10−デカンジオール、1,4−シクロヘキサンジオール等の脂肪族ジオール及び脂環式ジオール、ビスフェノールA、ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−メタン、ビス−(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)−プロパン、レゾルシン等が挙げられる。これらの化合物は1種又は2種以上を用いることができる。また、芳香族ポリエステル(例えば、ポリブチレンテレフタレート)部分をハードセグメント成分に、脂肪族ポリエステル(例えば、ポリテトラメチレングリコール)部分をソフトセグメント成分にしたマルチブロック共重合体を用いることができる。ポリエステル系エラストマーは、ハードセグメント及びソフトセグメントの種類、比率、並びに分子量の違い等により様々なグレードのものがある。ポリエステル系エラストマーの具体例としては、ハイトレル(デュポン−東レ社製)、ペルプレン(東洋紡績社製)、エスペル(日立化成工業社製)等が挙げられる。
前記ポリアミド系エラストマーは、ポリアミドからなるハードセグメントと、ポリエーテル又はポリエステルからなるソフトセグメントと、から構成されるものであり、ポリエーテルブロックアミド型とポリエーテルエステルブロックアミド型との2種類に大別される。ポリアミドとしては、ポリアミド6、ポリアミド11、ポリアミド12等が挙げられる。ポリエーテルとしては、ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン、ポリテトラメチレングリコール等が挙げられる。ポリアミド系エラストマーとして具体的には、UBEポリアミドエラストマー(宇部興産社製)、ダイアミド(ダイセルヒュルス社製)、PEBAX(東レ社製)、グリロンELY(エムスジャパン社製)、ノバミッド(三菱化学社製)、グリラックス(大日本インキ化学工業社製)等が挙げられる。
前記アクリル系エラストマーは、エチルアクリレート、ブチルアクリレート、メトキシエチルアクリレート、エトキシエチルアクリレート等のアクリル酸エステルと、グリシジルメタクリレート、アリルグリシジルエーテル等のエポキシ基を有する単量体及び/又はアクリロニトリルやエチレン等のビニル系単量体とを共重合して得られるものである。アクリル系エラストマーとしては、アクリロニトリル−ブチルアクリレート共重合体、アクリロニトリル−ブチルアクリレート−エチルアクリレート共重合体、アクリロニトリル−ブチルアクリレート−グリシジルメタクリレート共重合体等が挙げられる。
前記シリコーン系エラストマーは、オルガノポリシロキサンを主成分としたものであり、ポリジメチルシロキサン系、ポリメチルフェニルシロキサン系、ポリジフェニルシロキサン系に分けられる。また、オルガノポリシロキサンの一部をビニル基、アルコキシ基等で変性したものを用いてもよい。シリコーン系エラストマーの具体例としては、KEシリーズ(信越化学社製)、SEシリーズ、CYシリーズ、SHシリーズ(以上、東レダウコーニングシリコーン社製)等が挙げられる。
また、上記のエラストマー以外に、ゴム変性したエポキシ樹脂を用いることができる。ゴム変性したエポキシ樹脂は、例えば、上述のビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、サリチルアルデヒド型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、又はクレゾールノボラック型エポキシ樹脂等の一部又は全部のエポキシ基を、両末端カルボン酸変性型ブタジエン−アクリルニトリルゴム、末端アミノ変性シリコーンゴム等で変性することによって得られるものである。
前記エラストマーの中でも、せん断密着性及び耐熱衝撃性の観点から、両末端カルボキシル基変性ブタジエン−アクリロニトリル共重合体、ポリエステル系エラストマーである水酸基を有するエスペル(エスペル1612、1620、日立化成工業社製)、エポキシ化ポブタジエンが好ましい。
前記エラストマーの前記感光性組成物固形分中の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、0.5質量%〜30質量%が好ましく、1質量%〜10質量%がより好ましく、3質量%〜8質量%が特に好ましい。前記含有量が好ましい範囲内であると、せん断接着性及び耐熱衝撃性を更に向上させることが可能となる点で、有利である。
<光重合開始剤>
前記光重合開始剤としては、前記重合性化合物の重合を開始する能力を有する限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、紫外線領域から可視の光線に対して感光性を有するものが好ましく、光励起された増感剤と何らかの作用を生じ、活性ラジカルを生成する活性剤であってもよく、モノマーの種類に応じてカチオン重合を開始させるような開始剤であってもよい。
また、前記光重合開始剤は、波長約300nm〜800nmの範囲内に少なくとも約50の分子吸光係数を有する成分を少なくとも1種含有していることが好ましい。前記波長は330nm〜500nmがより好ましい。
前記光重合開始剤としては、中性の光重合開始剤が用いられる。また、必要に応じてその他の光重合開始剤を含んでいてもよい。
前記中性の光重合開始剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、少なくとも芳香族基を有する化合物であることが好ましく、(ビス)アシルホスフィンオキシド又はそのエステル類、アセトフェノン系化合物、ベンゾフェノン系化合物、ベンゾインエーテル系化合物、ケタール誘導体化合物、チオキサントン化合物であることがより好ましい。前記中性の光重合開始剤は、2種以上を併用してもよい。
前記光重合開始剤としては、例えば、(ビス)アシルホスフィンオキシド又はそのエステル類、アセトフェノン系化合物、ベンゾフェノン系化合物、ベンゾインエーテル系化合物、ケタール誘導体化合物、チオキサントン化合物、オキシム誘導体、有機過酸化物、チオ化合物、などが挙げられる。これらの中でも、感光層の感度、保存性、及び感光層とプリント配線板形成用基板との密着性等の観点から、オキシム誘導体、(ビス)アシルホスフィンオキシド又はそのエステル類、アセトフェノン系化合物、ベンゾフェノン系化合物、ベンゾインエーテル系化合物、ケタール誘導体化合物、チオキサントン化合物、が好ましい。
前記(ビス)アシルホスフィンオキシドとしては、例えば2,6−ジメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシド、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシド、2,4,6−トリメチルベンゾイルフェニルホスフィン酸メチルエステル、2,6−ジクロルベンゾイルフェニルホスフィンオキシド、2,6−ジメチトキシベンゾイルジフェニルホスフィンオキシド、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチル−ペンチルホスフィンオキサイド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルホスフィンオキサイドなどが挙げられる。
前記アセトフェノン系化合物としては、例えばアセトフェノン、メトキシアセトフェノン、1−フェニル−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、4−ジフェノキシジクロロアセトフェノン、ジエトキシアセトフェノン、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オンなどが挙げられる。
前記ベンゾフェノン系化合物としては、例えばベンゾフェノン、4−フェニルベンゾフェノン、ベンゾイル安息香酸メチル、4−フェニルベンゾフェノン、ヒドロキシベンゾフェノン、3,3′−ジメチル−4−メトキシベンゾフェノン、ジフェノキシベンゾフェノンなどが挙げられる。
前記ベンゾインエーテル系化合物としては、例えばベンゾインエチルエーテル、ベンゾインプロピルエーテルなどが挙げられる。
前記ケタール誘導体化合物としては、例えばベンジルジメチルケタールなどが挙げられる。
前記チオキサントン化合物としては、例えば2−クロロチオキサントン、2,4−ジメチルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2,4−ジイソプロピルチオキサントン、イソプロピルチオキサントンなどが挙げられる。
前記光重合開始剤は、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
前記光重合開始剤の前記感光性組成物固形分中の含有量は、0.01質量%〜30質量%が好ましく、0.1質量%〜20質量%がより好ましく、0.1質量%〜15質量%が特に好ましい。
<その他の成分>
前記その他の成分としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、熱硬化促進剤、熱重合禁止剤、可塑剤、着色剤(着色顔料あるいは染料)などが挙げられ、更に基材表面への密着促進剤及びその他の助剤類(例えば、導電性粒子、充填剤、消泡剤、難燃剤、レベリング剤、剥離促進剤、酸化防止剤、香料、表面張力調整剤、連鎖移動剤など)を併用してもよい。
これらの成分を適宜含有させることにより、目的とする感光性フィルムの安定性、写真性、膜物性などの性質を調整することができる。
前記熱重合禁止剤については、例えば特開2008−250074号公報の段落〔0101〕〜〔0102〕に詳細に記載されている。
前記熱硬化促進剤については、例えば特開2008−250074号公報の段落〔0093〕に詳細に記載されている。
前記可塑剤については、例えば特開2008−250074号公報の段落〔0103〕〜〔0104〕に詳細に記載されている。
前記着色剤については、例えば特開2008−250074号公報の段落〔0105〕〜〔0106〕に詳細に記載されている。
前記密着促進剤については、例えば特開2008−250074号公報の段落〔0107〕〜〔0109〕に詳細に記載されている。
以下、本発明の具体例を感光性フィルムを用いた場合を例にとって記述する。本発明は、感光性フィルム以外にも液レジの形態での使用も可能である。
(感光性フィルム)
本発明の感光性フィルムは、少なくとも、支持体と、該支持体上に本発明の感光性組成物からなる感光層を有してなり、更に必要に応じてその他の層を有してなる。
−支持体−
前記支持体としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記感光層を剥離可能であり、かつ光の透過性が良好であるものが好ましく、更に表面の平滑性が良好であることがより好ましい。
前記支持体は、合成樹脂製で、かつ透明であるものが好ましく、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリプロピレン、ポリエチレン、三酢酸セルロース、二酢酸セルロース、ポリ(メタ)アクリル酸アルキルエステル、ポリ(メタ)アクリル酸エステル共重合体、ポリ塩化ビニル、ポリビニルアルコール、ポリカーボネート、ポリスチレン、セロファン、ポリ塩化ビニリデン共重合体、ポリアミド、ポリイミド、塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体、ポリテトラフロロエチレン、ポリトリフロロエチレン、セルロース系フィルム、ナイロンフィルム等の各種のプラスチックフィルムが挙げられ、これらの中でも、ポリエチレンテレフタレートが特に好ましい。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
前記支持体の厚みは、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、2μm〜150μmが好ましく、5μm〜100μmがより好ましく、8μm〜50μmが特に好ましい。
前記支持体の形状としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、長尺状が好ましい。前記長尺状の支持体の長さは、特に制限はなく、例えば、10m〜20,000mの長さのものが挙げられる。
−感光層−
前記感光層は、感光性組成物からなる層であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
また、前記感光層の積層数としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、1層であってもよく、2層以上であってもよい。
前記感光層の形成方法としては、前記支持体の上に、本発明の前記感光性組成物を、水又は溶剤に溶解、乳化又は分散させて感光性組成物溶液を調製し、該溶液を直接塗布し、乾燥させることにより積層する方法が挙げられる。
前記感光性組成物溶液の溶剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、メタノール、エタノール、ノルマル−プロパノール、イソプロパノール、ノルマル−ブタノール、セカンダリーブタノール、ノルマル−ヘキサノール等のアルコール類;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、ジイソブチルケトン等のケトン類;酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸−ノルマル−アミル、硫酸メチル、プロピオン酸エチル、フタル酸ジメチル、安息香酸エチル、及びメトキシプロピルアセテート等のエステル類;トルエン、キシレン、ベンゼン、エチルベンゼン等の芳香族炭化水素類;四塩化炭素、トリクロロエチレン、クロロホルム、1,1,1−トリクロロエタン、塩化メチレン、モノクロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素類;テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、1−メトキシ−2−プロパノール等のエーテル類;ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホオキサイド、スルホラン等が挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。また、公知の界面活性剤を添加してもよい。
前記塗布の方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、スピンコーター、スリットスピンコーター、ロールコーター、ダイコーター、カーテンコーター等を用いて、前記支持体に直接塗布する方法が挙げられる。
前記乾燥の条件としては、各成分、溶媒の種類、使用割合等によっても異なるが、通常60℃〜110℃の温度で30秒間〜15分間程度である。
前記感光層の厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、1μm〜100μmが好ましく、2μm〜50μmがより好ましく、4μm〜30μmが特に好ましい。
<その他の層>
前記その他の層としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、保護フィルム、熱可塑性樹脂層、バリア層、剥離層、接着層、光吸収層、表面保護層等の層が挙げられる。前記感光性フィルムは、これらの層を1種単独で有していてもよく、2種以上を有していてもよい。
<<保護フィルム>>
前記感光性フィルムは、前記感光層上に保護フィルムを形成してもよい。
前記保護フィルムとしては、例えば、前記支持体に使用されるもの、紙、ポリエチレン、ポリプロピレンがラミネートされた紙、などが挙げられ、これらの中でも、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルムが好ましい。
前記保護フィルムの厚みは、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、5μm〜100μmが好ましく、8μm〜50μmがより好ましく、10μm〜30μmが特に好ましい。
前記支持体と保護フィルムとの組合せ(支持体/保護フィルム)としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート/ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート/ポリエチレン、ポリ塩化ビニル/セロフアン、ポリイミド/ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート/ポリエチレンテレフタレートなどが挙げられる。また、支持体及び保護フィルムの少なくともいずれかを表面処理することにより、層間接着力を調整することができる。前記支持体の表面処理は、前記感光層との接着力を高めるために施されてもよく、例えば、下塗層の塗設、コロナ放電処理、火炎処理、紫外線照射処理、高周波照射処理、グロー放電照射処理、活性プラズマ照射処理、レーザ光線照射処理などを挙げることができる。
また、前記支持体と前記保護フィルムとの静摩擦係数は、0.3〜1.4が好ましく、0.5〜1.2がより好ましい。
前記静摩擦係数が、0.3以上であれば、滑り過ぎによって、ロール状にした場合に巻ズレが発生することを防止でき、1.4以下であれば、良好なロール状に巻くことができる。
前記感光性フィルムは、例えば、円筒状の巻芯に巻き取って、長尺状でロール状に巻かれて保管されることが好ましい。前記長尺状の感光性フィルムの長さは、特に制限はなく、例えば、10m〜20,000mの範囲から適宜選択することができる。また、ユーザーが使いやすいようにスリット加工し、100m〜1,000mの範囲の長尺体をロール状にしてもよい。なお、この場合には、前記支持体が一番外側になるように巻き取られることが好ましい。また、前記ロール状の感光性フィルムをシート状にスリットしてもよい。保管の際、端面の保護、エッジフュージョンを防止する観点から、端面にはセパレーター(特に防湿性のもの、乾燥剤入りのもの)を設置することが好ましく、また梱包も透湿性の低い素材を用いることが好ましい。
前記保護フィルムは、前記保護フィルムと前記感光層との接着性を調整するために表面処理してもよい。前記表面処理は、例えば、前記保護フィルムの表面に、ポリオルガノシロキサン、弗素化ポリオレフィン、ポリフルオロエチレン、ポリビニルアルコール等のポリマーからなる下塗層を形成させる。該下塗層の形成は、前記ポリマーの塗布液を前記保護フィルムの表面に塗布した後、30℃〜150℃で1〜30分間乾燥させることにより形成させることができる。前記乾燥の際の温度は50℃〜120℃が特に好ましい。
(感光性積層体)
前記感光性積層体は、少なくとも基体と、前記基体上に設けられた感光層と、を有してなり、目的に応じて適宜選択されるその他の層を積層してなる。
前記感光層は、上述の製造方法で作製された前記感光性フィルムから転写されたものであり、上述と同様の構成を有する。
<基体>
前記基体は、感光層が形成される被処理基体、又は本発明の感光性フィルムの少なくとも感光層が転写される被転写体となるもので、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、表面平滑性の高いものから凸凹のある表面を持つものまで任意に選択できる。板状の基体が好ましく、いわゆる基板が使用される。具体的には、公知のプリント配線板製造用の基板(プリント基板)、ガラス板(ソーダガラス板など)、合成樹脂性のフィルム、紙、金属板などが挙げられる。
<感光性積層体の製造方法>
前記感光性積層体の製造方法として、本発明の感光性フィルムにおける少なくとも感光層を加熱及び加圧の少なくともいずれかを行いながら転写して積層する方法が挙げられる。
感光性積層体の製造方法は、前記基体の表面に本発明の感光性フィルムを加熱及び加圧の少なくともいずれかを行いながら積層する。なお、前記感光性フィルムが前記保護フィルムを有する場合には、該保護フィルムを剥離し、前記基体に前記感光層が重なるようにして積層するのが好ましい。
前記加熱温度は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、15℃〜180℃が好ましく、60℃〜140℃がより好ましい。
前記加圧の圧力は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、0.1MPa〜1.0MPaが好ましく、0.2MPa〜0.8MPaがより好ましい。
前記加熱の少なくともいずれかを行う装置としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ラミネーター(例えば、大成ラミネータ株式会社製、VP−II、ニチゴーモートン株式会社製、VP130)などが好適に挙げられる。
本発明の感光性フィルム及び前記感光性積層体は、膜厚が均一でピンホールやハジキ等の面状欠陥の発生割合が極端に低いため、絶縁信頼性に優れ、高精細な永久パターン(保護膜、層間絶縁膜、及びソルダーレジストパターンなど)を効率よく形成可能である。したがって、電子材料分野における高精細な永久パターンの形成用として広く用いることができ、特に、プリント基板の永久パターン形成用に好適に用いることができる。
(永久パターン形成方法)
本発明の永久パターン形成方法は、露光工程を少なくとも含み、更に、必要に応じて適宜選択した現像工程等のその他の工程を含む。
<露光工程>
前記露光工程は、本発明の感光性積層体における感光層に対し、露光を行う工程である。本発明の感光性積層体については上述の通りである。
前記露光の対象としては、前記感光性積層体における感光層である限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、上述のように、基材上に感光性フィルムを加熱及び加圧の少なくともいずれかを行いながら積層して形成した積層体に対して行われることが好ましい。
前記露光としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、デジタル露光、アナログ露光等が挙げられるが、これらの中でもデジタル露光が好ましい。
<その他の工程>
前記その他の工程としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、基材の表面処理工程、現像工程、硬化処理工程、ポスト露光工程などが挙げられる。
<<現像工程>>
前記現像としては、前記感光層の未露光部分を除去することにより行われる。
前記未硬化領域の除去方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、現像液を用いて除去する方法などが挙げられる。
前記現像液としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、アルカリ性水溶液、水系現像液、有機溶剤などが挙げられ、これらの中でも、弱アルカリ性の水溶液が好ましい。該弱アルカリ水溶液の塩基成分としては、例えば、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素リチウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、リン酸ナトリウム、リン酸カリウム、ピロリン酸ナトリウム、ピロリン酸カリウム、硼砂などが挙げられる。
前記弱アルカリ性の水溶液のpHは、例えば、8〜12が好ましく、9〜11がより好ましい。前記弱アルカリ性の水溶液としては、例えば、0.1質量%〜5質量%の炭酸ナトリウム水溶液又は炭酸カリウム水溶液などが挙げられる。
前記現像液の温度は、前記感光層の現像性に合わせて適宜選択することができるが、例えば、約25℃〜40℃が好ましい。
前記現像液は、界面活性剤、消泡剤、有機塩基(例えば、エチレンジアミン、エタノールアミン、テトラメチルアンモニウムハイドロキサイド、ジエチレントリアミン、トリエチレンペンタミン、モルホリン、トリエタノールアミン等)や、現像を促進させるため有機溶剤(例えば、アルコール類、ケトン類、エステル類、エーテル類、アミド類、ラクトン類等)などと併用してもよい。また、前記現像液は、水又はアルカリ水溶液と有機溶剤を混合した水系現像液であってもよく、有機溶剤単独であってもよい。
<<硬化処理工程>>
前記硬化処理工程は、前記現像工程が行われた後、形成されたパターンにおける感光層に対して硬化処理を行う工程である。
前記硬化処理工程としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、全面露光処理、全面加熱処理などが好適に挙げられる。
前記全面露光処理の方法としては、例えば、前記現像後に、前記永久パターンが形成された前記積層体上の全面を露光する方法が挙げられる。該全面露光により、前記感光層を形成する感光性組成物中の樹脂の硬化が促進され、前記永久パターンの表面が硬化される。
前記全面露光を行う装置としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、超高圧水銀灯などのUV露光機が好適に挙げられる。
前記全面加熱処理の方法としては、前記現像の後に、前記永久パターンが形成された前記積層体上の全面を加熱する方法が挙げられる。該全面加熱により、前記永久パターンの表面の膜強度が高められる。
前記全面加熱における加熱温度は、120℃〜250℃が好ましく、120℃〜200℃がより好ましい。該加熱温度が120℃以上であれば、加熱処理によって膜強度が向上し、250℃以下であれば、前記感光性組成物中の樹脂の分解が生じ、膜質が弱く脆くなることを防止できる。
前記全面加熱における加熱時間は、10分〜120分が好ましく、15分〜60分がより好ましい。
前記全面加熱を行う装置としては、特に制限はなく、公知の装置の中から、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ドライオーブン、ホットプレート、IRヒーターなどが挙げられる。
前記永久パターンの形成方法が、保護膜、層間絶縁膜、及びソルダーレジストパターンの少なくともいずれかを形成する永久パターン形成方法である場合には、プリント配線板上に前記永久パターン形成方法により、永久パターンを形成し、更に、以下のように半田付けを行うことができる。
即ち、前記現像により、前記永久パターンである硬化層が形成され、前記プリント配線板の表面に金属層が露出される。該プリント配線板の表面に露出した金属層の部位に対して金メッキを行った後、半田付けを行う。そして、半田付けを行った部位に、半導体や部品などを実装する。このとき、前記硬化層による永久パターンが、保護膜あるいは絶縁膜(層間絶縁膜)、ソルダーレジストとしての機能を発揮し、外部からの衝撃や隣同士の電極の導通が防止される。
(プリント基板)
本発明のプリント基板は、少なくとも基体と、前記永久パターン形成方法により形成された永久パターンと、を有してなり、更に、必要に応じて適宜選択した、その他の構成を有する。
その他の構成としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、基材と前記永久パターン間に、更に絶縁層が設けられたビルドアップ基板などが挙げられる。
以下、本発明の実施例を説明するが、本発明は、これらの実施例に何ら限定されるものではない。
(実施例1)
−感光性フィルムの製造−
支持体としての厚さ16μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(東レ株式会社製、16FB50)上に、下記の組成からなる感光性組成物溶液を塗布し、乾燥させて、前記支持体上に厚さ30μmの感光層を形成した。前記感光層上に、保護層として、厚さ20μmのポリプロピレンフィルム(王子特殊紙株式会社製、アルファンE−200)を積層し、感光性フィルムを製造した。
−感光性組成物溶液の組成−
・バインダー(ZAR−2039H、日本化薬株式会社製、固形分濃度60%;ビスフェノールA型のエポキシアクリレート)・・・35.6質量部
・重合性化合物(DPHA、日本化薬株式会社製)・・・2.57質量部
・熱架橋剤(エポトートYDF−170、東都化成株式会社製、ビスフェノールF型エポキシ樹脂)・・・3.95質量部
・メラミン・・・1.38質量部
・イルガキュアー907(チバスペシャリティーケミカルズ社製)・・・0.97質量部
・DETX-S(日本化薬株式会社)・・・0.009質量部
・フィラー1(SC−2500−SMJ;球状シリカ;メタクリルシラン処理1%;一次粒子の体積平均粒径0.5μm;アドマテックス社製)・・・24.78質量部
・エラストマー(エスペル1620、日立化成工業社製)・・・9.48質量部
・フタロシアニンブルー・・・0.15質量部
・メガファックF−780F(大日本インキ化学工業株式会社製)の30質量%メチルエチルケトン溶液・・・0.15質量部
・酢酸ノルマルプロピル(溶媒)・・・32.90質量部
−基体への積層−
前記基体として、銅張積層板(スルーホールなし、銅厚み12μm)の表面に化学研磨処理を施して調製した。該銅張積層板上に、前記感光性フィルムの感光層が前記銅張積層板に接するようにして前記感光性フィルムにおける保護フィルムを剥がしながら、真空ラミネーター(ニチゴーモートン株式会社製、VP130)を用いて積層させ、前記銅張積層板と、前記感光層と、前記ポリエチレンテレフタレートフィルム(支持体)とがこの順に積層された積層体を調製した。
圧着条件は、真空引きの時間40秒、圧着温度70℃、圧着圧力0.2MPa、加圧時間10秒とした。
(実施例2)
実施例1において、フィラー1を用いていた点を、下記のフィラー2に代えた以外は、実施例1と同様にして、感光性フィルム、積層体を作製した。
−フィラー2−
前記フィラー2として、CSR−1205−CB(球状シリカ;メタクリルシラン処理2%;一次粒子の体積平均粒径0.5μm;龍森社製)を用いた。
(実施例3)
実施例1において、フィラー1を用いていた点を、下記のフィラー3に代えた以外は、実施例1と同様にして、感光性フィルム、積層体を作製した。
−フィラー3−
前記フィラー3として、CSR−1062−CB(球状シリカ;アミノシラン処理0.6%;一次粒子の体積平均粒径0.5μm;龍森社製)を用いた。
(実施例4)
実施例1において、フィラー1を用いていた点を、下記のフィラー4に代えた以外は、実施例1と同様にして、感光性フィルム、積層体を作製した。
−フィラー4−
前記フィラー4として、SC−2500−SEJ(球状シリカ;エポキシシラン処理1%;一次粒子の体積平均粒径0.5μm;アドマテックス社製)を用いた。
(実施例5)
実施例1において、フィラー1を用いていた点を、下記のフィラー5に代えた以外は、実施例1と同様にして、感光性フィルム、積層体を作製した。
−フィラー5−
前記フィラー5として、CSR−1061−CB(球状シリカ;エポキシシラン処理0.6%;一次粒子の体積平均粒径0.5μm;アドマテックス社製)を用いた。
(実施例6〜10)
実施例1〜5において、バインダー ZAR-2039Hを用いていた点を、バインダー ZFR−1401H(日本化薬製、固形分濃度60%;ビスフェノールF型のエポキシアクリレート)に代えた以外は、実施例1〜5と同様にして、実施例6〜10の感光性フィルム、積層体を作製した。
(比較例1)
実施例1において、フィラー1を用いていた点を、下記のフィラー6に代えた以外は、実施例1と同様にして、感光性フィルム、積層体を作製した。
−フィラー6−
前記フィラー6として、SO−C2(球状シリカ;表面処理なし;一次粒子の体積平均粒径0.5μm;アドマテックス社製)を用いた。
(比較例2)
実施例1において、フィラー1を用いていた点を、下記のフィラー7に代えた以外は、実施例1と同様にして、感光性フィルム、積層体を作製した。
−フィラー7−
前記フィラー7として、RAC−1000(エポキシシラン処理、非球状シリカ;龍森社製)を用いた。
(比較例3)
実施例1において、バインダー ZAR-2039を用いていた点を、ビスフェノールA型、及びビスフェノールF型の骨格を有さないバインダー PR−300(昭和高分子社製、固形分濃度60%)に代えた以外は、実施例1と同様にして、感光性フィルム、積層体を作製した。
得られた積層体などについて、以下のようにして、サーマルサイクルテスト耐性、保存安定性、及びバイアを形成したときの内壁面の形状の評価を行った。結果を表1に示す。
<サーマルサイクルテスト耐性>
銅箔をエッチング済みのFR−5基板上に、感光性フイルムを真空ラミして感光層を形成した。その後、露光/現像して、2mm角のレジストパターン(屈曲半径R=0)を27個形成した。ポスト露光(1000mJ/cm)及びポストベーク(150℃/1h)を実施し、評価基板を作成した。前記評価基板を−65℃と150℃の間で温度サイクルが行われる冷熱サイクル機に入れ、300サイクル時にクラックが発生したレジストパターンの数を測定し、クラック発生率を算出した。
<保存安定性>
前記感光性フィルムを、40℃の条件で2日保管した。銅張積層板上に積層し、最短現像時間tを測定した。保管前の最短現像時間tとの比r=t/tが小さいほど、保存安定性に優れる。
なお、前記最短現像時間は、前記積層体からポリエチレンテレフタレートフィルム(支持体)を剥がし取り、銅張積層板上の前記感光層の全面に30℃の1質量%炭酸ナトリウム水溶液を0.15MPaの圧力にてスプレーし、炭酸ナトリウム水溶液のスプレー開始から銅張積層板上の感光層が溶解除去されるまでに要した時間を測定し、これを最短現像時間とした。
〔評価基準〕
○ :rが1.5以下であり、保存安定性が優れる。
○△:rが1.5より大きく2.0以下であり、保存安定性が良好である。
△×:rが2.0より大きく2.5以下であり、保存安定性がやや劣る。
× :rが2.5より大きく、保存安定性が劣る。
<バイアを形成したときの内壁面の形状>
銅張り積層板上に、感光性フィルムを真空ラミして感光層を形成した。その後、露光/現像して、100μmの丸穴パターンを形成した。形成した丸穴パターンの壁面の形状をSEMで観察した。
〔評価基準〕
○ : 壁面に凹凸がない状態。
△ : 壁面に僅かに凹凸が確認される場合。
× : 壁面に凹凸が確認される場合。
表1の結果より、実施例1〜10は、比較例1〜3に比べて、優れたサーマルサイクルテスト耐性、保存安定性を有し、バイアを形成したときの内壁面の形状がスムースであることがわかった。
本発明の感光性組成物は、優れたサーマルサイクルテスト耐性、保存安定性を有し、バイアを形成したときの内壁面の形状がスムースであるので、パッケージ基板用ソルダーレジストに好適に用いることができる。
本発明の感光性フィルムは、前記感光性組成物を用いるため、保護膜、層間絶縁膜、及びソルダーレジストパターン等の永久パターン等の各種パターン形成、BGA(ボールグリッドアレイ)、CSP(チップサイズパッケージ)、TCP(テープキャリアパッケージ)等の半導体パッケージ形成用、カラーフィルタ、柱材、リブ材、スペーサー、隔壁などの液晶構造部材の製造、ホログラム、マイクロマシン、プルーフの製造等に好適に用いることができ、特にプリント基板の永久パターン形成用、BGA(ボールグリッドアレイ)、CSP(チップサイズパッケージ)、TCP(テープキャリアパッケージ)等の半導体パッケージの形成に好適に用いることができる。
本発明のパターン形成方法は、前記感光性組成物を用いるため、BGA(ボールグリッドアレイ)、CSP(チップサイズパッケージ)、TCP(テープキャリアパッケージ)等の半導体パッケージ形成用、保護膜、層間絶縁膜、及びソルダーレジストパターン等の永久パターン等の各種パターン形成用、カラーフィルタ、柱材、リブ材、スペーサー、隔壁等の液晶構造部材の製造、ホログラム、マイクロマシン、プルーフの製造等に好適に用いることができ、特にプリント基板の永久パターン形成、BGA(ボールグリッドアレイ)、CSP(チップサイズパッケージ)、TCP(テープキャリアパッケージ)等の半導体パッケージの形成に好適に用いることができる。

Claims (9)

  1. バインダーと、重合性化合物と、フィラーとを少なくとも含み、
    前記バインダーが、酸性基とエチレン性不飽和結合とを側鎖に有し、かつ、ビスフェノールA型骨格、及びビスフェノールF型骨格のいずれかを有する高分子化合物であり、
    前記フィラーが、シランカップリング剤で表面処理された球状のシリカであることを特徴とする感光性組成物。
  2. 表面処理が、アルコキシシリル基、クロロシリル基、及びアセトキシシリル基から選択される少なくとも1種の官能基と、(メタ)アクリロイル基とを有するシランカップリング剤でシリカを被覆する請求項1に記載の感光性組成物。
  3. さらに熱架橋剤を含む請求項1から2のいずれかに記載の感光性組成物。
  4. 熱架橋剤が、エポキシ樹脂、オキセタン樹脂、ビスマレイミド樹脂、シアネート樹脂、ベンゾシクロブテン樹脂、ビスアリルナジイミド樹脂、及びベンゾオキサジン樹脂から選択される少なくとも1種である請求項3に記載の感光性組成物。
  5. さらにエラストマーを含む請求項1から4のいずれかに記載の感光性組成物。
  6. エラストマーが、ポリエステル系エラストマーである請求項5に記載の感光性組成物。
  7. 基体上に、請求項1から6のいずれかに記載の感光性組成物を含む感光層を有することを特徴とする感光性積層体。
  8. 請求項1から6のいずれかに記載の感光性組成物により形成された感光層に対して露光を行うことを少なくとも含むことを特徴とする永久パターン形成方法。
  9. 請求項8に記載の永久パターン形成方法により永久パターンが形成されることを特徴とするプリント基板。
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