JP2011093803A - 窒化ガリウム系化合物半導体単結晶の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 成長終了後の冷却時に基板やエピタキシャル層の破壊を防止することのでき、エピタキシャル層の形状を保ったまま基板から剥離することのできる窒化ガリウム系化合物半導体単結晶の製造方法を提供することを課題とする。
【解決手段】 単結晶基板(例えば、NdGaO3単結晶基板)上に窒化ガリウム系化合物半導体(例えば、GaN)の結晶をエピタキシャル成長させた後、降温速度を毎分5℃以下、好ましくは毎分2℃以下(例えば毎分1.3℃)の条件で冷却するようにした。
【選択図】なし
【解決手段】 単結晶基板(例えば、NdGaO3単結晶基板)上に窒化ガリウム系化合物半導体(例えば、GaN)の結晶をエピタキシャル成長させた後、降温速度を毎分5℃以下、好ましくは毎分2℃以下(例えば毎分1.3℃)の条件で冷却するようにした。
【選択図】なし
Description
本発明は、光デバイス,電子デバイスなどの半導体デバイスの製造に用いられる窒化ガリウム系化合物半導体単結晶の製造方法に関するものである。
窒化ガリウム系化合物半導体(例えば、InxGayAl1-x-yN)(0≦x,y;x+y≦1)は、禁制帯幅が広く、短波長発光素子,耐環境素子として期待され、広く研究されてきた。
しかしながら、この窒化ガリウム系の化合物半導体においては、未だ大型のバルク結晶が得られないため、異種結晶(例えばサファイアα−Al2O3)上へのヘテロエピタキシーによってGaN等の薄膜単結晶を形成したものが基板として用いられてきた。
ところが、サファイアに代表されるように、多くの場合、基板に用いられる異種結晶とその上に成長される窒化ガリウム系化合物半導体薄膜との格子不整合性が大きく、欠陥や熱歪みなどが発生し易いため、窒化ガリウム系化合物薄膜単結晶は品質的に問題を抱えるものであった。
そこで、窒化ガリウム系化合物半導体のヘテロエピタキシー用に、種々の優れた特性を備える異種結晶基板の材料の一つとして希土類Gaペロブスカイトに代表される希土類13(3B)族ペロブスカイトを用いる窒化ガリウム系化合物半導体単結晶の成長方法および窒化ガリウム系化合物半導体装置が提案されている(特許文献1)。
この希土類13(3B)族ペロブスカイトの基板を用いると、例えばNdGaO3を基板として用い、その基板上にGaNをエピタキシャル成長させる場合には、格子不整合を1.2%程度とすることができた。この格子不整合性は、サファイアやその代替品として用いられるSiCを基板とした場合と比較しても非常に小さく、窒化ガリウム系化合物半導体単結晶のヘテロエピタキシーに適していると考えられる。
この希土類13(3B)族ペロブスカイトの基板を用いると、例えばNdGaO3を基板として用い、その基板上にGaNをエピタキシャル成長させる場合には、格子不整合を1.2%程度とすることができた。この格子不整合性は、サファイアやその代替品として用いられるSiCを基板とした場合と比較しても非常に小さく、窒化ガリウム系化合物半導体単結晶のヘテロエピタキシーに適していると考えられる。
しかし、希土類13(3B)族ペロブスカイトを窒化ガリウム系化合物半導体のヘテロエピタキシー用の基板として用いる場合において、例えばNdGaO3を基板として窒化ガリウム系化合物半導体単結晶をエピタキシャル成長させると、基板とエピタキシャル層との熱膨張係数の差によって生じる熱歪みに起因して、成長終了後の冷却時に基板およびエピタキシャル層の双方が小片状に砕けて破壊されてしまい、歩留まりを大幅に低下させる問題を生じる場合があった。
本発明は上述のような問題を解決すべく案出されたものであり、成長終了後の冷却時に基板やエピタキシャル層の破壊を防止することのでき、エピタキシャル層の形状を保ったまま基板から剥離することのできる窒化ガリウム系化合物半導体単結晶の製造方法を提供することを主目的とするものである。
上記目的を達成するために、発明(1)は、単結晶基板上に窒化ガリウム系化合物半導体の結晶をエピタキシャル成長させた後、降温速度を毎分5℃以下、好ましくは毎分2℃以下の条件で冷却するようにしたものである。
これにより、窒化ガリウム系化合物半導体の結晶をエピタキシャル成長させた後の冷却工程における降温速度を小さくし、急激な熱衝撃を回避することにより窒化ガリウム系化合物半導体の単結晶のエピタキシャル層と単結晶基板との熱膨張係数の差に起因する熱歪を抑制することができ、基板やエピタキシャル層の破壊を防止することができる。
また、発明(2)は、単結晶基板上に窒化ガリウム系化合物半導体の結晶をエピタキシャル成長させる方法において、上記単結晶基板の厚さを、300μm以下、好ましくは100μm以下と薄くしたものである。
これにより、単結晶基板とエピタキシャル層(窒化ガリウム系化合物半導体の結晶)との熱膨張係数の差に起因する熱歪みをエピタキシャル層が破壊しない程度に小さくすることができ、窒化ガリウム系化合物半導体の結晶を破壊することなく得ることができる。
さらに、発明(3)は、単結晶基板上に窒化ガリウム系化合物半導体の結晶をエピタキシャル成長させる方法において、成長させた窒化ガリウム系化合物半導体結晶の厚さを、100μm以上、好ましくは300μm以上と厚くしたものである。
これにより、エピタキシャル層(窒化ガリウム系化合物半導体の結晶)の強度が、単結晶基板とエピタキシャル層との熱膨張係数の差に起因する熱歪みによっても破壊されない程度に強化することができ、窒化ガリウム系化合物半導体結晶の破壊を未然に防止することができる。
なお、上記方法は適宜組み合わせて用いることができ、相乗効果により成長させた上記窒化ガリウム系化合物半導体結晶を破壊することなく単結晶基板から剥離させて窒化ガリウム系化合物半導体の結晶を歩留まりよく得ることができる。
具体的には、上記発明(1)+発明(2),発明(1)+発明(3),発明(2)+発明(3),発明(1)+発明(2)+発明(3)等の組み合わせである。
また、上記単結晶基板は、1種類また2種類以上の希土類元素を含む希土類13(3B)族ペロブスカイトの結晶とすることができる。また、上記希土類元素は、Al,Ga,Inの少なくとも一つとしてもよい。
このようにして製造した良質の窒化ガリウム系化合物半導体単結晶を用いることにより、熱的,化学的に安定な高性能の青色発光ダイオードや半導体レーザ等の半導体装置を作成することが可能となる。
本発明は、単結晶基板上に窒化ガリウム系化合物半導体の結晶をエピタキシャル成長させた後、降温速度を毎分5℃以下、好ましくは毎分2℃以下の条件で冷却するようにしたので、窒化ガリウム系化合物半導体の結晶をエピタキシャル成長させた後の冷却工程における降温速度を小さくし、急激な熱衝撃を回避することにより窒化ガリウム系化合物半導体の単結晶のエピタキシャル層と単結晶基板との熱膨張係数の差に起因する熱歪みによる破壊を防止することができるという効果がある。
また、単結晶基板上に窒化ガリウム系化合物半導体の結晶をエピタキシャル成長させる方法において、上記単結晶基板の厚さを、300μm以下、好ましくは100μm以下と薄くすることにより、単結晶基板とエピタキシャル層(窒化ガリウム系化合物半導体の結晶)との熱膨張係数の差に起因する熱歪みをエピタキシャル層が破壊しない程度に小さくすることができ、窒化ガリウム系化合物半導体の結晶を破壊することなく得ることができるという効果がある。
また、単結晶基板上に窒化ガリウム系化合物半導体の結晶をエピタキシャル成長させる方法において、上記単結晶基板の厚さを、300μm以下、好ましくは100μm以下と薄くすることにより、単結晶基板とエピタキシャル層(窒化ガリウム系化合物半導体の結晶)との熱膨張係数の差に起因する熱歪みをエピタキシャル層が破壊しない程度に小さくすることができ、窒化ガリウム系化合物半導体の結晶を破壊することなく得ることができるという効果がある。
さらに、単結晶基板上に窒化ガリウム系化合物半導体の結晶をエピタキシャル成長させる方法において、成長させた窒化ガリウム系化合物半導体結晶の厚さを、100μm以上、好ましくは300μm以上と厚くすることにより、エピタキシャル層(窒化ガリウム系化合物半導体の結晶)の強度が、単結晶基板とエピタキシャル層との熱膨張係数の差に起因する熱歪みによっても破壊されない程度に強化することができ、窒化ガリウム系化合物半導体結晶の破壊を未然に防止することができるという効果がある。
なお、上記方法は適宜組み合わせて用いることができ、相乗効果により成長させた上記窒化ガリウム系化合物半導体結晶を破壊することなく単結晶基板から剥離させて窒化ガリウム系化合物半導体の結晶を歩留まりよく得ることができるという効果を期待できる。
なお、上記方法は適宜組み合わせて用いることができ、相乗効果により成長させた上記窒化ガリウム系化合物半導体結晶を破壊することなく単結晶基板から剥離させて窒化ガリウム系化合物半導体の結晶を歩留まりよく得ることができるという効果を期待できる。
ここで、本発明の実施形態について説明する。なお、本実施形態では、希土類ガリウムペロブスカイトの一種としてNdGaO3の単結晶基板の(011)面上に窒化ガリウム系化合物半導体としてのGaN単結晶を成長させる場合について述べる。また、GaNの成長方法としては、ハイドライドVPE法を用いることができるが、これに限定されるものではない。
(第1の実施形態)本実施形態は、窒化ガリウム系化合物半導体の結晶成長工程終了後の冷却工程における降温速度を毎分5℃以下、好ましくは毎分2℃以下とする場合の実施形態の一例であり、上記降温速度を毎分1.3℃にした場合について述べる。
本実施形態では、まず、厚さ350μmの(011)面NdGaO3単結晶基板を有機洗浄および酸洗浄した後、乾燥させ、ハイドライドVPE(HVPE)装置にセットした。
次いで、窒素ガスを流しながら、基板部の温度を600℃に、Ga原料の温度を850℃に昇温して保持した。
そして、Ga原料の上流側から窒素(N2)ガスで希釈されたHClガスを流し、同時にGa原料をバイパスして基板の直上近傍にNH3ガスを流して、基板の表面に第1のGaN層の薄膜を10分間成長させた。これにより得られた第1のGaN層の薄膜の厚さは約0.1μmであった。なお、この第1のGaN層は、NdGaO3の単結晶基板が高温下でNH3により分解されるのを防ぐ目的で形成されるものである。
続いて、基板部の温度を1000℃に昇温,保持して、第2のGaN層の薄膜を30分間成長させた。その後、降温速度毎分1.3℃で室温まで冷却してGaN層を成長させた単結晶基板をHVPE装置から取り出した。なお、第2のGaN層と第1のGaN層とを合わせたGaN層全体の厚さは約50μmである。
このGaN層に粘着テープを貼付するなどして単結晶基板から剥離させたところ、小片に破壊されることなく剥がすことができ、GaNの単結晶として得ることができた。
その後、このGaN単結晶を検査したところ、全体としては表面に異常成長が見られない平坦な鏡面のエピタキシャル膜であり、X線回折法による観察では良好な膜質の(0001)面の単結晶であることが確認された。なお、若干の反りがみられる場合があったが実用上問題の無い程度であり、GaNチップとして最大20mm×30mmをとることが可能であった(表1の結果(b)参照)。
なお、表1は、GaN層の厚さ,降温速度,剥離したGaN単結晶の反りの程度,得られたGaNチップの最大のサイズを示す表である。
上記表1の結果(b)のような成果は、GaN層をエピタキシャル成長させた後の冷却工程における降温速度を毎分1.3℃と小さくすることにより、急激な熱衝撃を回避することができたため、GaN単結晶のエピタキシャル層とNdGaO3単結晶基板との熱膨張係数の差に起因する熱歪みを抑制することができ、それによりGaN単結晶の破壊を防止することができたものと推論することができる。
なお、対比のため、上記と同様の条件で、GaN層育成後の降温速度のみを毎分12℃と変更して実験したところ、基板からGaN層を剥離する時点でGaN層は破壊されてしまうか、あるいは破壊せずに剥離できた場合にも反りが大きかった。そのため、GaNチップの最大サイズも7mm×4mmと小さく(表1の結果(a)参照)実用上は難点を有するものであった。
(第2の実施形態)本実施形態は、成長させる窒化ガリウム系化合物半導体結晶の厚さを、100μm以上、好ましくは300μm以上とする場合の実施形態の一例であり、上記厚さを100μmと300μmにした場合について述べる。
本実施形態では、厚さ350μmの(011)面NdGaO3単結晶基板を有機洗浄および酸洗浄した後、乾燥させ、ハイドライドVPE(HVPE)装置にセットした。
次いで、窒素ガスを流しながら、基板部の温度を600℃に、Ga原料の温度を850℃に昇温して保持した。
そして、Ga原料の上流側から窒素(N2)ガスで希釈されたHClガスを流し、同時にGa原料をバイパスして基板の直上近傍にNH3ガスを流して、基板の表面に第1のGaN層の薄膜を10分間成長させた。これにより得られた第1のGaN層の薄膜の厚さは約0.1μmであった。
続いて、基板部の温度を1000℃に昇温,保持して、第2のGaN層の薄膜を60分間成長させた。その後、降温速度毎分1.3℃で室温まで冷却してGaN層を成長させた単結晶基板をHVPE装置から取り出した。
この場合に、第2のGaN層と第1のGaN層とを合わせたGaN層全体の厚さは約100μmであった。
このGaN層に粘着テープを貼付するなどして単結晶基板から剥離させたところ、小片に破壊されることなく剥がれ、GaNの単結晶として得ることができた。その後、このGaN単結晶を検査したところ、全体としては表面に異常成長が見られない平坦な鏡面のエピタキシャル膜であり、X線回折法による観察では良好な膜質の(0001)面の単結晶であることが確認された。また、反りも観察されず平坦性も良好であり、GaNチップとして最大20mm×30mmをとることが可能であった(表2の結果(c)参照)。
なお、表2は、GaN層の厚さ,降温速度,剥離したGaN単結晶の反りの程度,得られたGaNチップの最大のサイズを示す表である。
また、第2のGaN層の薄膜の成長時間を延ばして、第2のGaN層と第1のGaN層とを合わせたGaN層全体の厚さを約300μmとする実験を行ったところ、やはり小片に破壊されることなく基板から剥がすことができ、GaNの単結晶として得ることができた。このGaN単結晶についても検査したところ、全体としては表面に異常成長が見られない平坦な鏡面のエピタキシャル膜であり、X線回折法による観察でも良好な膜質の(0001)面の単結晶であることが確認された。また、反りも観察されず平坦性も良好であった(表2の結果(d)参照)。この場合には、GaNチップとして、用いた基板の大きさに相当する直径50mmをとることが可能であった。また、NdGaO3単結晶基板としては、最大40mm×30mmのものを用いることができ、GaN単結晶の大面積化に有効であることを確認できた。
このような結果は、成長させたGaN結晶の厚さを、100μm以上と厚くしたことにより、GaNのエピタキシャル層の強度を、NdGaO3単結晶基板とエピタキシャル層との熱膨張係数の差に起因する熱歪みによっても破壊されない程度に強化することができたので、窒化ガリウム系化合物半導体結晶の破壊を未然に防止することができたものと推論することができる。
(第3の実施形態)本実施形態は、単結晶基板の厚さを、300μm以下、好ましくは100μm以下とする場合の実施形態の一例であり、単結晶基板の厚さを100μmとし、窒化ガリウム系化合物半導体の結晶成長工程終了後の冷却工程における降温速度を毎分12℃、成長させる窒化ガリウム系化合物半導体結晶の厚さを100μmと300μmにした場合について述べる。
本実施形態では、厚さ100μmの(011)面NdGaO3単結晶基板を有機洗浄および酸洗浄した後、乾燥させ、ハイドライドVPE(HVPE)装置にセットした。
次いで、窒素ガスを流しながら、基板部の温度を600℃に、Ga原料の温度を850℃に昇温して保持した。
そして、Ga原料の上流側から窒素(N2)ガスで希釈されたHClガスを流し、同時にGa原料をバイパスして基板の直上近傍にNH3ガスを流して、基板の表面に第1のGaN層の薄膜を10分間成長させた。これにより得られた第1のGaN層の薄膜の厚さは約0.1μmであった。
続いて、基板部の温度を1000℃に昇温,保持して、第2のGaN層の薄膜を30分間成長させた。その後、降温速度毎分12℃で室温まで冷却してGaN層を成長させた単結晶基板をHVPE装置から取り出した。
この場合に、第2のGaN層と第1のGaN層とを合わせたGaN層全体の厚さは約100μmであった。
このGaN層に粘着テープを貼付するなどして単結晶基板から剥離させたところ、小片に破壊されることなく剥がれ、GaNの単結晶として得ることができた。その後、このGaN単結晶を検査したところ、全体としては表面に異常成長が見られない平坦な鏡面のエピタキシャル膜であり、X線回折法による観察では良好な膜質の(0001)面の単結晶であることが確認された。なお、若干の反りがみられる場合があったが実用上問題の無い程度であった(表3の結果(e)参照)。
なお、表3は、GaN層の厚さ,降温速度,剥離したGaN単結晶の反りの程度を示す表である。
また、第2のGaN層の薄膜の成長時間を延ばして、第2のGaN層と第1のGaN層とを合わせたGaN層全体の厚さを約300μmとする実験をおこなったところ、やはり小片に破壊されることなく基板から剥がすことができ、GaNの単結晶として得ることができた。このGaN単結晶についても検査したところ、全体としては表面に異常成長が見られない平坦な鏡面のエピタキシャル膜であり、X線回折法による観察でも良好な膜質の(0001)面の単結晶であることが確認された。また、反りも観察されず平坦性も良好であった(表3の結果(f)参照)。
このような結果は、NdGaO3単結晶基板の厚さを、100μmと薄くしたことにより、NdGaO3単結晶基板とGaNのGaNのエピタキシャル層との熱膨張係数の差に起因する熱歪みをエピタキシャル層が破壊しない程度に小さくすることができたので、GaN結晶を破壊することなく得ることができたものと推論することができる。
このように上記第1から第3の実施形態によれば、成長させた窒化ガリウム系化合物半導体結晶(GaN単結晶)を破壊することなく単結晶基板から剥離させて窒化ガリウム系化合物半導体の結晶を歩留まりよく得ることができ、生産性を向上させて窒化ガリウム系化合物半導体結晶の製造コストを低減することができる。
また、上述のようにハイドライドVPE法等を用いる場合には、成長速度が速いため短時間で容易に窒化ガリウム系化合物半導体結晶の厚膜を得ることができ、さらに、結晶のエピタキシャル成長過程で不純物をドーピングすることにより、導電性の窒化ガリウム系化合物半導体単結晶を製造することも可能である。
なお、上記実施形態では、希土類ガリウムペロブスカイトとしてNdGaO3単結晶基板を用い、GaN単結晶を成長させる場合について説明したが、これに限られるものではなく、その他の1または2種類以上の希土類元素を含む希土類13(3B)族ペロブスカイトの単結晶基板上にGaN以外の窒化ガリウム系化合物半導体単結晶を成長させる場合にも適用することができる。また、上記希土類元素は、Al,Ga,Inの少なくとも一つとすることができる。
また、本実施形態では、不活性ガスとしてN2ガスを用いる場合について述べたがこれに限定されずその他の不活性ガスを用いることも可能である。
Claims (4)
- 厚さが300μm以下のAl,Ga,Inの少なくとも一つを含む希土類13(3B)族ペロブスカイト単結晶基板上に、厚さが100μm以上の窒化ガリウム系化合物半導体の単結晶層をハイドライドVPE(HVPE)エピタキシャル成長させた後、室温まで冷却し、その後、前記単結晶層をその形状を保ったまま前記単結晶基板から剥離するようにしたことを特徴とする窒化ガリウム系化合物半導体単結晶の製造方法。
- 前記ペロブスカイト単結晶基板の厚さが100μm以下であることを特徴とする、請求項1に記載の窒化ガリウム系化合物半導体単結晶の製造方法。
- 前記ペロブスカイト単結晶基板がNdGaO3単結晶基板であることを特徴とする、請求項1から2の何れか一項に記載の窒化ガリウム系化合物半導体単結晶の製造方法。
- 前記ペロブスカイト単結晶基板が(011)面NdGaO3単結晶基板であることを特徴とする、請求項1から3の何れか一項に記載の窒化ガリウム系化合物半導体単結晶の製造方法。
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