JP2011091337A - Mos型イメージセンサ、mos型イメージセンサの駆動方法、撮像装置 - Google Patents

Mos型イメージセンサ、mos型イメージセンサの駆動方法、撮像装置 Download PDF

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Abstract

【課題】信号電荷をフローティングゲートに注入して該信号電荷に応じた信号を読み出す構造のMOS型イメージセンサにおいて、フローティングゲート内の信号電荷を消去する新規な構造を提供する。
【解決手段】半導体基板51内に形成された光電変換部PD、及び、光電変換部PDに蓄積された電荷が注入される半導体基板51上方に設けられたフローティングゲートFGを含む半導体メモリWTを有する画素部52aと、フローティングゲートFGに注入された電荷に応じた信号を読み出す読み出し部55とを備え、画素部52aが、半導体基板51とフローティングゲートFGとの間に設けられたトンネル絶縁膜7と、半導体基板51内に設けられた不純物拡散層12と、不純物拡散層12の上に形成されたトンネル絶縁膜15とを含み、フローティングゲートFGがトンネル絶縁膜15の上にまで設けられている。
【選択図】図8

Description

本発明は、MOS型イメージセンサ、MOS型イメージセンサの駆動方法、撮像装置に関する。
従来のMOS型イメージセンサは、ローリングシャッタ(フォーカルプレーンシャッタ)方式とよばれるように、各ラインの露光時間は一定であっても、露光開始タイミングがライン毎にずれているため、特に動く被写体を撮像した場合に撮影後の画像が歪むという問題があった。例えば、被写体(電車)が露光期間中に右から左に移動すると、撮影後の被写体(電車)はひし形に変形した画像となる。また、被写体が画面上、下から上に移動すると撮影後の画像は「縮み」、逆に被写体が画面上、上から下に移動すると撮影後の画像は「伸びる」ことになる。
このような問題を解決したMOS型イメージセンサが、特許文献1に開示されている。特許文献1に開示されたMOS型イメージセンサは、フローティングゲートを有する半導体メモリを画素部毎に設けている。そして、画素部のフォトダイオードで発生した電荷を該画素部のフローティングゲートに注入し、該フローティングゲートに注入した電荷に応じた信号を読み出す構成となっている。
特許文献1に開示されたMOS型イメージセンサによれば、ソースフォロアアンプ及び選択トランジスタを有していないため、1画素部あたりのトランジスタ数を少なくすることができ、微細化が進んだ場合でも、感度を向上させることができる。また、フローティングゲートと基板の間の絶縁膜のポテンシャル障壁により電荷が隔離されており、フローティングゲートに注入された電荷に暗電流や過大光による不要電荷が混入しないため、SNを向上させることができる。
特許文献1には、フローティングゲートに注入した電荷の消去方法として、半導体メモリのゲート電極に負電圧を印加し、半導体基板に正電圧を印加することで、フローティングゲート中の電荷を基板側に排出する方法が記載されている。
この方法では、フローティングゲート中の電荷の少なくとも一部がフォトダイオードにも排出されてしまう。このため、消去動作の後に、フォトダイオード内の電荷を例えば別途用意したドレインに完全排出した後でなければ、フォトダイオードの露光を開始することができない。よって、1撮像シーケンスに占める露光期間の割合が少なくなり、信号量の低下(S/N劣化)や撮像機会の損失を招いてしまう。
特開2002−280537号公報
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、信号電荷をフローティングゲートに注入して該信号電荷に応じた信号を読み出す構造のMOS型イメージセンサにおいて、フローティングゲート内の信号電荷を消去する新規な構造及び方法を提供することを目的とする。
本発明のMOS型イメージセンサは、半導体基板内に形成され、光電変換によって発生した電荷を蓄積する光電変換部、及び、前記光電変換部に蓄積された電荷が注入される前記半導体基板上方に設けられたフローティングゲート及びこれに対向する位置に設けられたゲート電極を含む半導体メモリを有する画素部と、前記フローティングゲートに注入された電荷に応じた信号を読み出す読み出し部とを備え、前記画素部が、前記半導体基板と前記フローティングゲートとの間に設けられた第一の絶縁膜と、前記半導体基板内に設けられた不純物拡散層と、前記不純物拡散層の上に形成された第二の絶縁膜とを含み、前記フローティングゲート又は前記フローティングゲートと電気的に接続された別のフローティングゲートが、前記第二の絶縁膜の上に設けられている。
本発明の撮像装置は、前記MOS型イメージセンサと、前記半導体メモリのゲート電極と前記不純物拡散層とに、それぞれ極性が逆の電圧を印加して、前記フローティングゲート内の電荷を前記第二の絶縁膜をトンネリングさせて前記不純物拡散層に排出する電荷排出駆動を行う駆動部とを備える。
本発明のMOS型イメージセンサの駆動方法は、前記MOS型イメージセンサの駆動方法であって、前記半導体メモリのゲート電極と前記不純物拡散層とに、それぞれ極性が逆の電圧を印加して、前記フローティングゲート内の電荷を前記第二の絶縁膜をトンネリングさせて前記不純物拡散層に排出する。
本発明によれば、信号電荷をフローティングゲートに注入して該信号電荷に応じた信号を読み出す構造のMOS型イメージセンサにおいて、フローティングゲート内の信号電荷を消去する新規な構造及び方法を提供することができる。
本発明の一実施形態を説明するためのMOS型イメージセンサの概略構成を示す図 図1に示したMOS型イメージセンサにおける画素アレイの概略構成を示す図 図2に示した画素アレイにおける画素部の内部構成を示す等価回路図 図2に示した画素アレイにおける画素部と、図1に示したMOS型イメージセンサにおける読み出し部及び垂直駆動走査回路の概略構成を示す図 図3に示した画素部の平面レイアウト例を示した図 図5に示したVI−VI線の断面模式図 図5に示したVII−VII線の断面模式図 図5に示したVIII−VIII線の断面模式図 図3に示した画素部の平面レイアウトの別の例を示した図 図9に示したX−X線の断面模式図 図1に示したMOS型イメージセンサの駆動方法を説明するタイミングチャート
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
図1は、本発明の一実施形態を説明するためのMOS型イメージセンサの概略構成を示す図である。このMOS型イメージセンサは、デジタルカメラ及びデジタルビデオカメラ等の撮像装置、電子内視鏡及びカメラ付携帯電話機等に搭載される撮像モジュール、等に搭載して用いられる。
図1に示したように、MOS型イメージセンサ5は、半導体基板51に形成された画素アレイ52、垂直駆動走査回路53、駆動制御回路54、読み出し部55、信号線56、及び水平駆動走査回路57を備える。
画素アレイ52は、詳細は後述するが、二次元状に配列された複数の画素部を含む。後述する例では、複数の画素部が、水平方向に並ぶ複数の画素部からなる画素部行を水平方向に直交する垂直方向に複数並べた配置、又は、垂直方向に並ぶ複数の画素部からなる画素部列を水平方向に複数並べた配置となっている。
垂直駆動走査回路53は、画素アレイ52に含まれる複数の画素部の駆動を行うものであり、複数の画素部行を1つずつ選択して駆動することが可能になっている。
駆動制御回路54は、垂直駆動走査回路53、読み出し部55、及び水平駆動走査回路57を統括制御する。
読み出し部55は、複数の画素部列の各々に対応して設けられた読み出し回路を含んで構成されている。読み出し部55の詳細は後述する。
水平駆動走査回路57は、読み出し部55に含まれる複数の読み出し回路の各々に接続されたスイッチと、このスイッチをオンオフ制御する制御回路とで構成されている。このスイッチがオンされることにより、読み出し回路で読み出された信号が信号線56に出力される。
図2は、図1に示したMOS型イメージセンサにおける画素アレイの概略構成を示す平面模式図である。図2に示すように、画素アレイ52は、複数の画素部52a(図中Pixelと表記)と、容量52bと、読み出し制御線RLと、書き込み制御線WLと、リセット制御線RSTと、リセット電源線Vrstと、電荷消去線ELと、信号線BLとを含む。複数の画素部52aは、上述したように、半導体基板51上の水平方向Xと垂直方向Yに二次元状(図2の例では正方格子状)に配列されている。容量52bは、各画素部列に対応して設けられている。
画素部52aは、光を受光してその受光量に応じた電荷を発生すると共に、この発生した電荷に応じた信号を出力するものである。
読み出し制御線RLと、書き込み制御線WLと、リセット制御線RSTと、リセット電源線Vrstと、電荷消去線ELは、それぞれ、1つの画素部行に対して1つ設けられている。読み出し制御線RL、書き込み制御線WL、リセット制御線RST、及び電荷消去線ELは、それぞれ、対応する画素部行の各画素部52aと垂直駆動走査回路53とに接続されている。リセット電源線Vrstは、対応する画素部行の各画素部52aと図示しない電源とに接続されている。
信号線BLは、1つの画素部列に対して1つ設けられている。信号線BLは、それに対応する画素部列の各画素部52aと、その画素部列に対応する容量52bと、その画素部列に対応する読み出し部55内の読み出し回路とに接続されている。
図3は、図2に示した画素アレイ52における画素部52aの概略構成を示した図である。図3に示したように、画素部52aは、リセットトランジスタRSTrと、半導体メモリである書き込みトランジスタWTと、読み出しトランジスタRTと、光電変換部PDと、電荷消去部SEとを備える。
光電変換部PDは、光電変換して得られた電荷を蓄積するものである。光電変換部PDは、例えば半導体基板51内に形成されたフォトダイオードで構成されている。例えば、n型シリコン基板に形成したpウェル層内にn型不純物層を形成し、このn型不純物層とpウェル層とのpn接合によってフォトダイオードを形成することができる。このn型不純物層の表面にp型不純物層を設け、n型不純物層を、n型シリコン基板最表面ではなくn型シリコン基板内部に形成した所謂埋め込み型フォトダイオードとすることで、n型不純物層を完全空乏化することができる。なお、半導体基板51上方に一対の電極とこれらに挟まれた光電変換層を設け、一対の電極の一方と光電変換部PDを電気的に接続し、光電変換層で発生した電荷を光電変換部PDに蓄積する構成としてもよい。
リセットトランジスタRSTrは、光電変換部PDに蓄積された電荷を排出して、光電変換部PDの電位を所定の電位にリセットするものである。リセットトランジスタRSTrのゲート電極RGにはリセット制御線RSTが接続されている。リセットトランジスタRSTrのドレイン領域には、リセット電源線Vrstが接続されている。
書き込みトランジスタWTは、半導体基板51上に形成されたトンネル絶縁膜上に設けられたフローティングゲートFGと、このフローティングゲートFGに対向する位置に設けられたゲート電極である書き込みコントロールゲートWCGとを有している。
書き込みトランジスタWTのソース領域は、光電変換部PDとなっている。書き込みトランジスタWTの書き込みコントロールゲートWCGは書き込み制御線WLに接続されている。この書き込みコントロールゲートWCGに書き込み制御線WLを介して書き込み電圧が印加されることで、ファウラ−ノルドハイム(F−N)トンネル電流を用いて電荷を注入するFNトンネル注入、ダイレクトトンネル注入等により、光電変換部PDに蓄積された電荷がフローティングゲートFGに注入されて蓄積される。
なお、図3の例では、書き込みトランジスタWTを、ドレイン領域を省略した2端子構造としており、これにより構成の簡略化を図っている。
2端子デバイスとしては、抵抗、コイル、コンデンサ、ダイオード等があり、スイッチング、信号増幅のようなアクティブ(能動)デバイスでは存在しない。また、一般的なMOS型イメージセンサにおける画素選択、リセット、信号記録、及び信号読み出し等を行うためのアクティブデバイスであるトランジスタは2端子では機能しないことは常識として理解され、だれも試みることすらなかった。しかし、図3に示した画素部52aの構成は、書き込みトランジスタWTと読み出しトランジスタRTとでフローティングゲートFGを共有した構造をとっているため、書き込みトランジスタWTを2端子構造としても問題ないことが分かった。
これは、読み出しトランジスタRT側において信号の読み出しを行うことができるため、書き込みトランジスタWTについては、専ら書き込み(フローティングゲートFGへの電荷注入)及び消去(フローティングゲートFGからの電荷引き抜き)の電荷移動だけができれば良いからである。このため、MOS型イメージセンサ5では、書き込みトランジスタWTを2端子構造としている。なお、書き込みトランジスタWTは、ドレイン領域を設けた3端子構造であっても良い。
読み出しトランジスタRTは、書き込みトランジスタWTのフローティングゲートFGと電気的に接続されたフローティングゲートFGと、読み出し制御線RL及び電荷消去線ELbに接続されたゲート電極である読み出しコントロールゲートRCGと、ソース領域と、ドレイン領域とを有する3端子構造のMOSトランジスタである。
読み出しトランジスタRTのソース領域は接地されている。読み出しトランジスタRTのドレイン領域は信号線BLに接続されている。読み出しトランジスタRTのフローティングゲートFGは、書き込みトランジスタWTのフローティングゲートFGと一体化されていても良いし、書き込みトランジスタWTのフローティングゲートFGとは別にして、2つのフローティングゲートを配線で接続してあっても良い。図3の例では、読み出しトランジスタRTのフローティングゲートFGと、書き込みトランジスタWTのフローティングゲートFGは一体化されている。
電荷消去部SEは、半導体基板51内に形成された不純物拡散層12を備え、この不純物拡散層12の上にまで、フローティングゲートFGが延びて設けられている。不純物拡散層12には電荷消去線ELaが接続されている。
図4は、図2に示した画素部52aと図1に示した読み出し部55及び垂直駆動走査回路53の内部構成を示す図である。
図4に示したように、垂直駆動走査回路53は、スイッチ53aと、スイッチ53bと、スイッチ53cと、スイッチ53dと、スイッチ53eと、制御回路53fとを備える。
スイッチ53aは、全ての画素部行に対応して設けられ、対応する画素部行の読み出し制御線RLと、読み出し部55内のDA変換器551との間に接続されている。このスイッチ53aは、読み出し部55内の読み出し制御回路550によってオンオフ制御される。
スイッチ53bは、全ての画素部行に対応して設けられ、対応する画素部行の書き込み制御線WLとWCG電圧制御部58との間に接続されている。このスイッチ53bは、垂直駆動走査回路53内の制御回路53fによってオンオフ制御される。WCG電圧制御部58は、MOS型イメージセンサ5を搭載する撮像装置に含まれる。
WCG電圧制御部58は、光電変換部PDに蓄積された電荷をフローティングゲートFGに注入する電荷書き込み動作時には、トンネル絶縁膜を電荷がトンネリングできる程度の大きさの書き込み電圧を出力する。また、WCG電圧制御部58は、フローティングゲートFGに注入された電荷を不純物拡散層12に排出する電荷消去動作時には、フローティングゲートFGに注入された電荷を不純物拡散層12に排出するために書き込みコントロールゲートWCGに印加すべき消去電圧を出力する。
スイッチ53cは、全ての画素部行に対応して設けられ、対応する画素部行のリセット制御線RSTとリセットパルス供給部59との間に接続されている。このスイッチ53cは、垂直駆動走査回路53内の制御回路53fによってオンオフ制御される。リセットパルス供給部59は、MOS型イメージセンサ5を搭載する撮像装置に含まれる。
リセットパルス供給部59は、リセットトランジスタRSTrをオンするためのリセットパルスを生成して出力する。制御回路53fは、光電変換部PDの露光開始直前等の光電変換部PDをリセットすべきタイミングにおいてのみ、スイッチ53cをオンし、それ以外はスイッチ53cをオフする。
スイッチ53dは、全ての画素部行に対応して設けられ、対応する画素部行の電荷消去線ELaと消去電圧供給部60との間に接続されている。スイッチ53eは、全ての画素部行に対応して設けられ、対応する画素部行の電荷消去線ELbと消去電圧供給部60との間に接続されている。スイッチ53d,53eは、垂直駆動走査回路53内の制御回路53fによってオンオフ制御される。消去電圧供給部60は、MOS型イメージセンサ5を搭載する撮像装置に含まれる。
消去電圧供給部60は、電荷消去動作時には、読み出しコントロールゲートRCGに印加すべき消去電圧を電荷消去線ELbに供給し、不純物拡散層12に印加すべき消去電圧を電荷消去線ELaに供給する。制御回路53fは、電荷消去動作時においてのみスイッチ53d,53eをオンし、それ以外はスイッチ53d,53eをオフする。
読み出し部55は、全ての画素部列で共通に設けられた読み出し制御回路550、DA変換器551、カウンタ552、及びプリチャージ回路553と、画素部列毎に独立して設けられた読み出し回路554とを備える。
読み出し回路554は、トランジスタ554a,554bと、センスアンプ554cと、ラッチ回路554dとを備える。
トランジスタ554aは、対応する画素部列の信号線BLとセンスアンプ554cの間に設けられ、信号線BLとセンスアンプ554cとの接続制御を行う。トランジスタ554bは、対応する画素部列の信号線BLとプリチャージ回路553との間に設けられ、プリチャージ回路553から供給する電圧の信号線BLへの供給制御を行う。
センスアンプ554cは、トランジスタ554aを介して接続される信号線BLの電圧を監視し、この電圧が変化したときに検出信号をラッチ回路554dに出力する。例えば、信号線BLの電圧が降下したことを検出しセンスアンプ出力を反転させる。
ラッチ回路554dは、検出信号が入力された時点でのカウンタ552のカウント値を保持する。
カウンタ552は、N−bitカウンタ(例えばN=8〜12)であり、駆動制御回路54の指示により、カウント値を初期値にリセットして、カウントを開始する。DA変換器551は、カウンタ552のカウント値(N個の1、0の組み合わせ)をアナログ信号に変換して、単調変化(例えば漸増又は漸減)する読み出し電圧を各画素部行の読み出し制御線RLにスイッチ53aを介して供給する。
読み出し制御回路550は、トランジスタ554a,554bのオンオフを制御する。また、読み出し制御回路550は、垂直駆動走査回路53に含まれるスイッチ53aのオンオフ制御を行い、任意の画素部行の読み出し制御線RLに読み出し電圧を供給する制御を行う。
プリチャージ回路553は、トランジスタ554bを介して接続される信号線BLに所定の電圧を供給して、信号線BLに接続された容量52bをプリチャージする。
ここで、この読み出し部55による信号読み出し動作を説明する。まず、スイッチ554bをオンして容量52bをプリチャージし、スイッチ554aをオンして信号線BLとセンスアンプ554cを導通する。容量52bがプリチャージされた状態でスイッチ53aをオンし、読み出しコントロールゲートRCGに読み出し電圧の印加を開始する。
読み出し電圧の印加開始後、この読み出し電圧が読み出しトランジスタRTの閾値電圧を越えた時点で読み出しトランジスタRTが導通し、このとき、プリチャージされていた信号線BLの電位が降下する。これがセンスアンプ554cによって検出されて反転信号が出力される。
ラッチ回路554dは、この反転信号を受けた時点における読み出し電圧の値に対応するカウント値を保持(ラッチ)する。これにより、該カウント値を、読み出しトランジスタRTの閾値電圧に対応した信号(フローティングゲートFGに注入された電荷量に対応する信号)として読み出して保持することができる。
なお、読み出しトランジスタRTの閾値電圧に対応した信号の読み出しは、読み出し部55以外の他の構成でも実現可能である。
例えば、容量52bの代わりに定電流源を設け、読み出しコントロールゲートRCGに一定電圧を印加した状態で、この定電流源により読み出しトランジスタRTのドレイン領域に一定電流を流して読み出しトランジスタRT及び該定電流源をソースフォロア回路として動作させる。そして、読み出しトランジスタRTのソース領域の電圧を検知することで、読み出しトランジスタRTの閾値電圧に対応する信号を読み出すことができる。
図5は、図3に示した画素部52aの平面レイアウト例を示した平面模式図である。図5に示した例では、光電変換部PDの左隣にリセットトランジスタRSTrが配置され、光電変換部PDの右隣に、書き込みトランジスタWTと読み出しトランジスタRTと電荷消去部SEとが垂直方向に並べて配置されている。
光電変換部PDの左には少し離間してリセットトランジスタRSTrのドレイン領域9が配置されている。ドレイン領域9と光電変換部PDとの間にはリセットトランジスタRSTrのゲート電極RGが配置されている。
図5の例では、書き込みトランジスタWTのフローティングゲートFGと読み出しトランジスタRTのフローティングゲートFGとが一体化されており、このフローティングゲートFGは、書き込みトランジスタWTの形成領域から読み出しトランジスタRTの形成領域を通り、電荷消去部SEの形成領域までに渡って垂直方向に延びた直線形状となっている。
書き込みトランジスタWTの書き込みコントロールゲートWCGは、フローティングゲートFGの水平方向左側の側面の一部と、水平方向右側の側面の一部と、垂直方向上側の側面とに対向するように略U字状(Uの字を上下反転させた形状)に形成されている。書き込みコントロールゲートWCGとフローティングゲートFGとの間には、略U字形状のゲート絶縁膜8が形成されている。
読み出しトランジスタRTの形成領域には、読み出しトランジスタRTのドレイン領域10とソース領域11がフローティングゲートFGを挟んで水平方向に配置されている。読み出しトランジスタRTの読み出しコントロールゲートRCGは、ドレイン領域10とソース領域11で挟まれたフローティングゲートFG上方に形成されている。
電荷消去部SEの形成領域には、フローティングゲートFGが存在し、これと重なる位置に不純物拡散層12が形成されている。
光電変換部PDは、書き込みトランジスタWTと重ならない位置(破線で示した書き込みトランジスタWTの形成領域よりも外側)から、書き込みトランジスタWTと重なる位置にまで渡って形成されている。光電変換部PDは、半導体基板51内に形成された不純物層で構成されるが、この不純物層のうち、書き込みトランジスタWTと重なる部分には符号2bを付し、それ以外の部分には符号2aを付してある。
図6は、図5に示したVI−VI線断面模式図である。図6に示すように、フローティングゲートFG下方の半導体基板51(この例ではp型シリコン基板)内の表面部には、光電変換部PDからフローティングゲートFGに注入する電荷(図6の例では電子)とは反対極性の電荷を多数キャリアとする導電型(図6の例ではp型)の半導体層4が形成されている。半導体層4は、平面視において書き込みトランジスタWTに含まれるフローティングゲートFGの全体と重なるように配置されている。半導体層4は、図6の例では、半導体基板51にp型不純物(例えばボロン)を注入することで形成することができる。
図6に示すように、光電変換部PDは、半導体基板51内に形成されたn型不純物層2a,2bで構成されている。光電変換部PDは、半導体基板51の表面から所定距離の深さに配置されており、光電変換部PDと半導体基板51表面との間には光電変換部PDと反対導電型のp型不純物層3が形成されている。このような構成により、光電変換部PDは所謂埋め込み型となり、完全空乏化される。
図6に示すように、光電変換部PDは、半導体基板51内において、書き込みトランジスタWTが形成された領域以外の領域から、当該領域内の半導体層4の下方まで延在して形成されている。図6ではn型不純物層2aとn型不純物層2bを破線で分けているが、これらは実際には一体化して形成される。
図6に示すように、書き込みコントロールゲートWCGは、フローティングゲートFGの側部に対向する位置に配置されている。そして、書き込みコントロールゲートWCGとフローティングゲートFGの側部との間、及び、書き込みコントロールゲートWCGと半導体基板51との間には、ゲート絶縁膜8が形成されている。
図6に示すように、フローティングゲートFGと半導体基板51との間には、電荷がトンネリングできる程度の厚みをもった絶縁膜7(以下、電荷注入用トンネル絶縁膜7という)が形成されている。半導体基板51のうち、図5に示した平面視において各構成要素が設けられていない領域には、素子分離層6が形成されている。
このMOS型イメージセンサ5では、フローティングゲートFG下方の半導体基板51内の表面部に半導体層4を設けることにより、フローティングゲートFG下方の半導体基板51内に発生する空乏層での電圧消費量の増大を防いでいる。この半導体層4を設けることで、電荷注入用トンネル絶縁膜7に加わる電位差を大きくすることができる。この結果、書き込み電圧を大きくすることなしに、光電変換部PDからフローティングゲートFGへの電荷注入効率を高めることができる。
図7は、図5に示すVII−VII線断面模式図である。読み出しトランジスタRTのドレイン領域10とソース領域11の間の半導体基板51上には、半導体基板51表面に垂直な方向の厚みが、図6に示した電荷注入用トンネル絶縁膜7より大きいゲート絶縁膜14が形成されている。ゲート絶縁膜14の上にはフローティングゲートFGが形成され、フローティングゲートFGの上には、絶縁膜13が形成されている。この絶縁膜13の上に読み出しコントロールゲートRCGが形成されている。
図8は、図5に示すVIII−VIII線断面模式図である。図8に示すように、不純物拡散層12は、フローティングゲートFG下方の半導体基板51内に形成されている。そして、不純物拡散層12とフローティングゲートFGとの間には、半導体基板51表面に垂直な方向の厚みが、図6に示した電荷注入用トンネル絶縁膜7より大きく、かつ、図7に示したゲート絶縁膜14より小さい絶縁膜15(以下、電荷消去用トンネル絶縁膜15という)が設けられている。
図9は、図3に示した画素部の平面レイアウトの別の例を示した図である。図10は、図9に示したX−X線の断面模式図である。図9に示すレイアウトは、電荷消去部SEの不純物拡散層12を、フローティングゲートFGの片側から両側まで跨ぐように形成した点が図5とは異なる。
このように、このMOS型イメージセンサ5では、光電変換部PD、リセットトランジスタRSTr、書き込みトランジスタWT、及び読み出しトランジスタRTの他に、電荷消去部SEを設けている。電荷消去部SEの不純物拡散層12は、光電変換部PDからフローティングゲートFGに注入される電荷と同じ極性の電荷を多数キャリアとする半導体で形成されている。例えば、フローティングゲートFGに注入される電荷が電子であればn型半導体、正孔であればp型半導体で形成される。
また、不純物拡散層12の上には、電荷消去用トンネル絶縁膜15が設けられ、この上にフローティングゲートFGが設けられた構成となっている。そして、不純物拡散層12には、電荷消去線ELaが接続されており、スイッチ53dがオンしたときに、消去電圧供給部60から消去電圧が印加されるようになっている。
つまり、電荷消去動作時には、書き込みコントロールゲートWCGと読み出しコントロールゲートRCGと不純物拡散層12にそれぞれ消去電圧が印加される。書き込みコントロールゲートWCGと読み出しコントロールゲートRCGに印加する消去電圧と、不純物拡散層12に印加する消去電圧の極性を反対にすることにより、フローティングゲートFGに蓄積されていた電荷は、電荷消去用トンネル絶縁膜15をトンネリングして、不純物拡散層12へと排出される。このような機構により、電荷消去部SEは、フローティングゲートFG内の電荷を消去する仕組みとなっている。
なお、電荷注入用トンネル絶縁膜7と、読み出しトランジスタRTのゲート絶縁膜14と、電荷消去用トンネル絶縁膜15のそれぞれの厚みは、電荷注入用トンネル絶縁膜7<電荷消去用トンネル絶縁膜15<ゲート絶縁膜14となっている。これは、以下のような理由(1)、(2)による。
(1)電荷書き込み動作、信号読み出し動作の際には、書き込みコントロールゲートWCG及び読み出しコントロールゲートRCGに正電圧を印加する。特に電荷書き込み動作時には例えば15V程度の電圧を印加するが、この時、電荷注入用トンネル絶縁膜7には電荷がトンネルすることが必要だが、ゲート絶縁膜14及び電荷消去用トンネル絶縁膜15には電荷がトンネルしてはならない。これは、読み出しトランジスタRTのソース、ドレイン及び不純物拡散層12中の電荷がフローティングゲートFGに注入されるとそれがノイズ源となりS/Nが劣化するためである。よって、電荷書き込み動作時には、電荷注入用トンネル絶縁膜7には電荷がトンネルし、ゲート絶縁膜14及び電荷消去用トンネル絶縁膜15には電荷がトンネルしないような条件にて、それぞれの膜厚を決定する必要がある。したがって、電荷注入用トンネル絶縁膜7<電荷消去用トンネル絶縁膜15,ゲート絶縁膜14の条件が成り立つ。なお、電荷書き込み動作時に書き込みコントロールゲートWCGに印加する書き込み電圧を15Vとした場合、電荷注入用トンネル絶縁膜7の厚みが1nm〜3nm、電荷消去用トンネル絶縁膜15の厚みが2nm〜10nm程度であれば、S/N劣化を十分に防ぐことができる。
(2)読み出しトランジスタRTのゲート絶縁膜14にトンネル電流が流れると、ゲート絶縁膜14中のトラップ等に電荷が捕獲され、その結果、読み出しトランジスタRTの閾値電圧が変化し、正確な信号読み出しができなくなってしまう。よって、この閾値電圧の変化を無くすために、ゲート絶縁膜14を厚くし、全ての駆動シーケンスにおいて、ゲート絶縁膜14にトンネル電流が流れないようにする必要がある。また、電荷消去用トンネル絶縁膜15は、電荷書き込み動作時及び信号読み出し動作時には電荷がトンネルせず、電荷消去動作時には電荷がトンネルする程度の厚みにしておく必要がある。したがって、電荷消去用トンネル絶縁膜15<ゲート絶縁膜14の条件が成り立つ。
次に、以上のように構成されたMOS型イメージセンサの駆動方法について説明する。
図11は、図1に示したMOS型イメージセンサの駆動方法を説明するタイミングチャートである。図11において、“WCG/RCG”は、書き込みコントロールゲートWCG及び読み出しコントロールゲートRCGに印加される電圧を示している。“DD”は、不純物拡散層12に印加される消去電圧を示している。“RG”は、リセットトランジスタRSTrのゲート電極RGに印加される電圧を示している。図11は、MOS型イメージセンサ5をローリングシャッタ駆動して動画撮影する場合のタイミングチャートであり、n行目の画素部行に印加される各電圧を示してある。
Nフレームの直前の(N−1)フレームの露光期間で光電変換部PDに蓄積された電荷がフローティングゲートFGに注入された後、制御回路53fがn行目の画素部行に対応するスイッチ53cをオンして、リセットトランジスタRSTrのゲート電極にリセットパルスを印加する。これにより、リセットトランジスタRSTrがオンし、光電変換部PDに蓄積されている電荷がリセットトランジスタRSTrのドレイン領域9に排出される。次に、制御回路53fは、n行目の画素部行に対応するスイッチ53cをオフし、n行目の画素部行のNフレームの露光期間を開始する。
露光期間の開始後、(N−1)フレームの信号読み出し動作が開始する。まず、読み出し制御回路550が、全ての画素部列に対応するトランジスタ554a,554bをオンして、信号線BLとセンスアンプ554cを導通し、信号線BLの電位をプリチャージする。次に、読み出し制御回路550が、n行目の画素部行に対応するスイッチ53aをオンし、n行目の画素部行の各画素部52aの読み出しコントロールゲートRCGに読み出し電圧の供給を開始する。なお、スイッチ53aのオンと同時に、カウンタ552はカウント値をリセットし、カウントをスタートする。
読み出し電圧がある値を超えた瞬間、読み出しトランジスタRTのドレイン信号が流れ、信号線BLの容量52bに蓄積された電荷がディスチャージし、信号線BLの電位がプリチャージ前の値に戻る。その時のデジタルカウント値がラッチ回路554dにラッチ(保持)される。
n行目の画素部行の各画素部52aから信号(デジタルカウント値)が読み出され、ラッチ回路554dにラッチされると、読み出し制御回路550は、トランジスタ554a,554bとn行目の画素部行に対応するスイッチ53aをオフにする。
次に、水平駆動走査回路57の制御により、1つの画素部列に対応するラッチ回路554dが選択されると、このラッチ回路554dから信号線56に信号が読み出されてMOS型イメージセンサ5外部に出力される。水平駆動走査回路57は全ての画素部列に対応するラッチ回路554dを順次選択し、1ライン分の信号を読み出す。これにより、(N−1)フレームの信号読み出し動作を終了する。
信号読み出し動作の終了後、電荷消去動作に移り、制御回路53fが、n行目の画素部行に対応するスイッチ53b,スイッチ53d,スイッチ53eをオンし、書き込みコントロールゲートWCGと読み出しコントロールゲートRCGに同レベルの負電圧を印加し、不純物拡散層12に正電圧を印加する。これにより、フローティングゲートFG内の電荷は不純物拡散層12へと排出される。
次に、制御回路53fは、n行目の画素部行に対応するスイッチ53b,スイッチ53d,スイッチ53eをオフして電荷消去動作を終了する。
電荷消去動作の終了後、Nフレーム目の露光期間終了タイミングになると、制御回路53fがn行目の画素部行に対応するスイッチ53bをオンして、書き込みコントロールゲートWCGに正の書き込み電圧を印加する。これにより、Nフレームの露光開始から光電変換部PDに蓄積された電荷がフローティングゲートFGに注入される。書き込み電圧の印加中も光電変換部PDには光が入ってくるため、この光による電荷もフローティングゲートFGに注入される。制御回路53fが、n行目の画素部行に対応するスイッチ53bをオフすると、n行目の画素部行の露光期間が終了する。この後は、光電変換部PDのリセット、Nフレームの信号読み出し、電荷消去、(N+1)フレームの電荷書き込みの動作が繰り返し行われる。なお、信号読み出し動作は、露光期間に光電変換部PDに蓄積された電荷をフローティングゲートFGに注入する書き込み動作終了後から電荷消去動作開始までの間であればいつ行ってもよい。また、光電変換部PDのリセット動作は、Nフレームの信号読み出し動作の後又はこの動作の実施中に行ってもよい。
以上のように、MOS型イメージセンサ5によれば、書き込みコントロールゲートWCG及び読み出しコントロールゲートRCGに負電圧を印加し、電荷消去部SEの不純物拡散層12に正電圧を印加することで、フローティングゲートFG内の電荷を不純物拡散層12に排出することができる。この構成によれば、フローティングゲートFG内の電荷が光電変換部PDに排出されることがない。このため、電荷消去動作後に光電変換部PDのリセットを行わなくとも、露光を開始することができる。つまり、露光期間中に電荷消去動作を実施することができ、1フレーム期間に占める露光期間の割合が減ってしまうのを防ぐことができる。
また、MOS型イメージセンサ5によれば、フローティングゲートFG下方の半導体基板51内の表面部に設けられた半導体層4により、書き込みコントロールゲートWCGに印加する書き込み電圧を大きくしなくとも、トンネル絶縁膜7に加わる電圧を大きくすることができる。この結果、消費電力を抑えながら、電荷注入効率を向上させることができる。
また、このMOS型イメージセンサ5では、図6に示したように、書き込みコントロールゲートWCGを、フローティングゲートFGの側部に対向する位置に配置している。この構成により、書き込みコントロールゲートWCGとフローティングゲートFGのオーバーラップ面積が大きくなり、書き込みコントロールゲートWCG/ゲート絶縁膜8/フローティングゲートFGで構成される容量を大きくすることができる。この結果、電荷注入用トンネル絶縁膜7に加わる電圧を大きくすることができ、電荷注入効率を更に向上させることができる。
また、このMOS型イメージセンサ5では、光電変換部PDを、光を受光する領域から半導体層4の下方まで延在させた構成としている。このように、半導体層4の下(好ましくは半導体層4と平面視で重なる範囲の全て)まで光電変換部PDを延在させることで、光電変換部PDの電荷をFNトンネル注入或いはダイレクトトンネル注入によってフローティングゲートFGに注入する場合に、書き込みコントロールゲートWCGに印加した電圧によってほぼ垂直方向に光電変換部PDからフローティングゲートFGに電界を加えることができる。この結果、光電変換部PDの電荷がフローティングゲートFGの方向に向かって加速されやすくなり、効率的にトンネル電流を発生させることができる。
なお、これまでの説明では、信号として読み出す電荷を電子として説明したが、これを正孔とした場合には、図5〜図10とそれに対応する説明において、n型とp型を全て逆にし、印加電圧を逆極性にすればよい。
また、以上の説明では、光電変換部PDをフォトダイオードとし、このフォトダイオードで発生した電荷をフローティングゲートFGに注入するものとしたが、これに限らない。半導体基板内の光電変換部PDの代わりに電荷を蓄積するための電荷蓄積部(例えばn型不純物層)を設け、半導体基板上方には、一対の電極とこれらで挟まれた光電変換層を設け、一対の電極の一方と電荷蓄積部を電気的に接続し、光電変換層で発生した電荷を電荷蓄積部に蓄積させて、この電荷をフローティングゲートFGに注入する構成としてもよい。
以上説明してきたように、本明細書には次の事項が開示されている。
開示されたMOS型イメージセンサは、半導体基板内に形成され、光電変換によって発生した電荷を蓄積する光電変換部、及び、前記光電変換部に蓄積された電荷が注入される前記半導体基板上方に設けられたフローティングゲート及びこれに対向する位置に設けられたゲート電極を含む半導体メモリを有する画素部と、前記フローティングゲートに注入された電荷に応じた信号を読み出す読み出し部とを備え、前記画素部が、前記半導体基板と前記フローティングゲートとの間に設けられた第一の絶縁膜と、前記半導体基板内に設けられた不純物拡散層と、前記不純物拡散層の上に形成された第二の絶縁膜とを含み、前記フローティングゲート又は前記フローティングゲートと電気的に接続された別のフローティングゲートが、前記第二の絶縁膜の上に設けられている。
この構成により、不純物拡散層にフローティングゲート内の電荷を引き抜くことが可能になる。このため、フローティングゲート内の電荷が光電変換部に移動することはなく、1フレーム期間に占める露光期間の割合が少なくなってしまうのを防ぐことができる。
開示されたMOS型イメージセンサは、前記第一の絶縁膜の前記半導体基板表面に垂直な方向の厚みが、前記第二の絶縁膜の前記半導体基板表面に垂直な方向の厚みよりも小さい。
この構成により、フローティングゲートに電荷を注入するときに、不純物拡散層からフローティングゲートに電荷が注入されてしまうのを防ぐことが可能になる。
開示されたMOS型イメージセンサは、前記画素部が、前記フローティングゲートと電気的に接続されたフローティングゲートを有し前記フローティングゲートに注入された電荷量に応じて閾値電圧が変化する読み出しトランジスタを含み、前記読み出し部が、前記読み出しトランジスタの閾値電圧に対応する信号を読み出すものであり、前記読み出しトランジスタの前記フローティングゲートと前記半導体基板の間にある第三の絶縁膜の前記半導体基板表面に垂直な方向の厚みが、前記第二の絶縁膜の前記半導体基板表面に垂直な方向の厚みよりも大きい。
この構成により、第三の絶縁膜中のトラップに電荷が捕獲されてしまうのを防ぐことができ、信号読み出し動作を正確に行うことが可能になる。
開示されたMOS型イメージセンサは、前記不純物拡散層が、前記フローティングゲートに注入される電荷と同極性の電荷を多数キャリアとする半導体で形成されている。
開示されたMOS型イメージセンサは、前記半導体がn型半導体である。
開示された撮像装置は、前記MOS型イメージセンサと、前記半導体メモリのゲート電極と前記不純物拡散層とに、それぞれ極性が逆の電圧を印加して、前記フローティングゲート内の電荷を前記第二の絶縁膜をトンネリングさせて前記不純物拡散層に排出する電荷排出駆動を行う駆動部とを備える。
開示されたMOS型イメージセンサの駆動方法は、前記MOS型イメージセンサの駆動方法であって、前記半導体メモリのゲート電極と前記不純物拡散層とに、それぞれ極性が逆の電圧を印加して、前記フローティングゲート内の電荷を前記第二の絶縁膜をトンネリングさせて前記不純物拡散層に排出する。
5 MOS型イメージセンサ
4 半導体層
7 電荷注入用トンネル絶縁膜
12 不純物拡散層
15 電荷消去用トンネル絶縁膜
51 半導体基板
52a 画素部
55 読み出し部
FG フローティングゲート
PD 光電変換部
WT 書き込みトランジスタ
RT 読み出しトランジスタ
WCG 書き込みコントロールゲート
RCG 読み出しコントロールゲート

Claims (7)

  1. 半導体基板内に形成され、光電変換によって発生した電荷を蓄積する光電変換部、及び、前記光電変換部に蓄積された電荷が注入される前記半導体基板上方に設けられたフローティングゲート及びこれに対向する位置に設けられたゲート電極を含む半導体メモリを有する画素部と、
    前記フローティングゲートに注入された電荷に応じた信号を読み出す読み出し部とを備え、
    前記画素部が、前記半導体基板と前記フローティングゲートとの間に設けられた第一の絶縁膜と、前記半導体基板内に設けられた不純物拡散層と、前記不純物拡散層の上に形成された第二の絶縁膜とを含み、
    前記フローティングゲート又は前記フローティングゲートと電気的に接続された別のフローティングゲートが、前記第二の絶縁膜の上に設けられているMOS型イメージセンサ。
  2. 請求項1記載のMOS型イメージセンサであって、
    前記第一の絶縁膜の前記半導体基板表面に垂直な方向の厚みが、前記第二の絶縁膜の前記半導体基板表面に垂直な方向の厚みよりも小さいMOS型イメージセンサ。
  3. 請求項1又は2記載のMOS型イメージセンサであって、
    前記画素部が、前記フローティングゲートと電気的に接続されたフローティングゲートを有し前記フローティングゲートに注入された電荷量に応じて閾値電圧が変化する読み出しトランジスタを含み、
    前記読み出し部が、前記読み出しトランジスタの閾値電圧に対応する信号を読み出すものであり、
    前記読み出しトランジスタの前記フローティングゲートと前記半導体基板の間にある第三の絶縁膜の前記半導体基板表面に垂直な方向の厚みが、前記第二の絶縁膜の前記半導体基板表面に垂直な方向の厚みよりも大きいMOS型イメージセンサ。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項記載のMOS型イメージセンサであって、
    前記不純物拡散層が、前記フローティングゲートに注入される電荷と同極性の電荷を多数キャリアとする半導体で形成されているMOS型イメージセンサ。
  5. 請求項4記載のMOS型イメージセンサであって、
    前記半導体がn型半導体であるMOS型イメージセンサ。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項記載のMOS型イメージセンサと、
    前記半導体メモリのゲート電極と前記不純物拡散層とに、それぞれ極性が逆の電圧を印加して、前記フローティングゲート内の電荷を前記第二の絶縁膜をトンネリングさせて前記不純物拡散層に排出する電荷排出駆動を行う駆動部とを備える撮像装置。
  7. 請求項1〜5のいずれか1項記載のMOS型イメージセンサの駆動方法であって、
    前記半導体メモリのゲート電極と前記不純物拡散層とに、それぞれ極性が逆の電圧を印加して、前記フローティングゲート内の電荷を前記第二の絶縁膜をトンネリングさせて前記不純物拡散層に排出するMOS型イメージセンサの駆動方法。
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