JP2011090208A - オートフォーカス制御装置およびその制御を用いた計測処理装置、ならびにオートフォーカス制御方法 - Google Patents

オートフォーカス制御装置およびその制御を用いた計測処理装置、ならびにオートフォーカス制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ステージ部の移動が終了した後の光学系による処理のタイミングを早めて、各対象物に対する処理時間を短縮する。
【解決手段】オートフォーカス機構が設けられたカメラ1と、ワークWを支持するテーブル部2とを、それぞれステージ部によりX,Yの各軸方向に移動させることにより、ワークWの処理対象部位にカメラ1を順に位置合わせして撮像を行う場合に、ステージ部が移動を開始して少なくとも加速状態にある間は、カメラ1に対するオートフォーカス機構の処理を停止する。さらに、ステージ部が減速状態に転じ、かつその移動速度がオートフォーカス機構による焦点の調整処理を追随できる速度に達するまで、オートフォーカス機構の停止状態を維持し、その後にオートフォーカス機構を作動させる。
【選択図】図1

Description

本発明は、複数の処理対象部位を具備する対象物の各処理対象部位に光学系を順に位置合わせして、処理対象部位に対して光学的処理を行う場合のオートフォーカス制御に関する。
半導体ウェハや液晶ディスプレイ用のガラス基板などの微細な構造を有するワークを対象に検査を行う場合には、対物レンズやオートフォーカス機構が設けられたカメラを用いて、高精度の画像を生成する。
この種の検査装置における焦点調整処理に関して、特許文献1には、対物レンズをある範囲内で一定の単位ずつ動かしながら毎時の画像におけるコントラストを検出し、コントラストが最大になったときの対物レンズの位置を合焦位置として特定することや、特定された位置に対物レンズを移動させて計測を行うことが記載されている。また、この特許文献1には、複数の部位を測定する場合に、部位毎に上記の制御を行うことも記載されている。
大型のワークを処理対象とする場合には、XYステージを用いてワークの各処理対象部位にカメラの視野を順に位置合わせすると共に、処理対象部位毎に焦点位置を調整する必要がある。従来のこの種の装置としては、ステージ部の移動が完了してから特許文献1に記載されたようなフォーカシング動作を実施するタイプのものと、ステージが移動している間にもフォーカシング動作を継続するタイプのものとがある。後者のタイプを開示した文献として、たとえば特許文献2がある。
特許第3816627号公報 特表2008−529065号公報
特許文献2に記載されているように、焦点に対するワークの位置の変化を検出しながら、その変化に合わせてカメラの焦点を調整すれば、撮像対象部位の変化によりカメラの焦点が合焦位置からずれた場合でも、速やかに合焦状態に復帰させることができる。しかし、このような追従動作を可能とするには、ワークの位置を安定して検出でき、かつカメラの焦点を一定時間以内に動かすことができる範囲にワークが含まれている必要がある。
図10(1)は、合焦位置の変化にフォーカシング動作を追従することが可能な状態を示す。以下、この状態を「追従可能状態」といい、追従のためにワークの検出が行われる範囲を「AF検出エリア」という(AFは「オートフォーカス」の略。以下も同じ。)。また、図10(2)に示すようにワークがAF検出エリアの外にある状態のことを、以下では、「ロスト状態」という。
ロスト状態になった場合には、図11に示すように、十分に大きな範囲をサーチ範囲として、このサーチ範囲内でAF検出エリアを走査して(具体的にはカメラを垂直方向に沿って動かすことになる。)、ワークの検出に適した範囲を見つける必要がある。以下、この検索処理を「サーチ動作」という。
ワークの表面が平坦に近い場合でも、実際の表面には微小な傾斜が生じている。このため、ワークに対して高精度の焦点調整を行う場合には、ある処理対象部位について追従可能状態を設定しても、少し離れた他の処理対象部位に対しては、その設定がロスト状態となる可能性がある。したがって、ステージ部が停止してから焦点調整処理を行うと、ステージ部の停止後にサーチ動作が必要になることが多くなり、処理を高速にするのが困難である。
一方、ステージ部の移動中にフォーカシング動作を継続すれば、追従可能状態を維持することができ、ステージ部が停止したときに速やかに合焦状態を成立させることができるように思われる。しかし、以下に説明するように、ステージ部が高速で移動する場合には、追従可能状態を維持できない可能性が高くなる。
図12は、表面がある角度で傾斜するワークWに対してカメラCが水平方向に沿って移動するものと想定して、カメラCの水平方向に沿う移動とフォーカシング動作のための調整量との関係を示す。図中のs1,s2は、カメラCの単位時間あたりに移動する距離(s1<s2)である。単位時間あたりにカメラCを距離s1まで移動させるには、その移動の間にカメラCに対して生じるワークWの変位量h1の分だけ、カメラCを上方に移動させる必要がある。同様に、単位時間あたりにカメラCを距離s2まで移動させるには、その移動の間にカメラCに対して生じるワークWの変位量h2の分だけ、カメラCを上方に移動させる必要がある。
s1とh1、およびs2とh2との関係が示すように、ワークWに対するカメラCの移動速度が速くなるほど、垂直方向におけるカメラの移動速度も速める必要がある。しかしながら、オートフォーカス機構の移動能力には限界があり、ステージ部の移動速度が高速になり、その移動に伴うワークの変位がカメラの移動距離より大きくなると、カメラとワークとの距離を一定に保つのは不可能になる。したがってこの場合には、ステージ部が停止したときにロスト状態が生じ、サーチ動作が必要になる。よって、ステージ部の移動中のフォーカシング動作は無駄なものとなり、処理時間を短縮するのは困難になる。
本発明は上記の問題点に着目し、ステージ部の移動にオートフォーカス機構の動作を追随させるのが困難な状態から追随させることが可能な状態に移行したときに、オートフォーカス機構を動かすことにより、ステージ部の移動が終了した後の光学系による処理のタイミングを早めて、対象物に対する処理時間を短縮することを課題とする。
本発明によるオートフォーカス制御装置が導入される光学処理装置は、対象物を支持する支持部と、対象物に光学的処理を施すための光学系とが上下に対向する状態で配備され、支持部に対し光学系を水平方向に沿って相対的に移動させるためのステージ部と、光学系の焦点の位置を自動調整するためのオートフォーカス機構とを備え、前記ステージ部により対象物のあらかじめ定めた複数の処理対象部位に光学系を順に位置合わせして、位置合わせされた処理対象部位に対して前記光学系による処理を実行する。
この種の光学処理装置として、たとえば、2次元撮像素子を備えたカメラにより撮像を行って、生成された画像を用いて計測や検査を行う装置や、レーザビームの照射装置を光学系として、対象物に切削やマーキングなどの処理を施す装置をあげることができる。
本発明によるオートフォーカス制御装置は、オートフォーカス機構による調整処理をステージ部の移動に追従させることが可能な当該ステージ部の移動速度が登録された登録手段と、対象物の処理対象部位に光学系を位置合わせするためにステージ部が登録手段に登録された速度を超えて加速するとき、少なくともステージ部が加速している間はオートフォーカス機構を動かさないようにし、ステージ部の移動が減速に転じてその移動速度が登録手段に登録された速度に達したことに応じてオートフォーカス機構を作動させる制御手段とを、具備する。
上記の構成によれば、ステージ部がオートフォーカス機構が追従できる速度を超えて加速する場合には、その加速が終了し、さらにステージ部が減速に転じてオートフォーカス機構が追従できる速度になるまでオートフォーカス機構を停止状態とし、その後にオートフォーカス機構を作動させることになる。
先に述べたように、ステージ部の移動中にオートフォーカス機構を動かし続ける場合には、ステージ部の移動速度がオートフォーカス機構が追従できる速度を超えてロスト状態になり、ステージ部の停止後の処理がかえって長引く可能性がある。また、ステージ部が停止してからオートフォーカス機構を動かす場合にも、ロスト状態が生じる可能性が高まり、合焦状態を成立させるまでに時間がかかる。
これに対し、本発明の制御によれば、ステージ部の移動が終了するより前にオートフォーカス処理を開始することにより、ロスト状態が生じる頻度を減らすことができる。ロスト状態が生じていない状態下でオートフォーカス処理が開始された場合には、すぐにフォーカシング動作に入ってステージ部の移動に追随することができるから、きわめて短かい時間で合焦状態を成立させることが可能になる。またオートフォーカス機構を作動させるより前のステージ部の高速移動によりロスト状態が生じたとしても、ステージ部が停止する前にサーチ動作を開始することができるので、ステージ部が停止してからサーチ動作を実行するよりも早く、合焦状態を成立させることが可能になる。
好ましい態様によるオートフォーカス制御装置には、ステージ部の移動に応じてその移動速度を計測する計測手段が設けられ、制御手段は、計測手段による計測結果に基づき、ステージ部の移動速度が登録手段に登録された速度より速い状態から登録された速度以下の状態に変化したことを検出し、その検出に応じてオートフォーカスを作動させる。
上記の態様によれば、実際のステージ部の移動を監視しながら、その移動速度がオートフォーカス機構の動作を追随させることが可能な状態になったことに応じて、オートフォーカス機構を作動させることができる。
他の好ましい態様によるオートフォーカス制御装置には、複数の処理対象部位毎に、その処理対象部位に光学系を位置合わせするのに必要なステージ部の移動量とステージ部の移動能力とに基づき、ステージ部が移動を開始してから減速状態かつ登録手段に登録された速度で移動する状態になるまでの所要時間を算出する算出手段が設けられる。また制御手段は、ステージ部が対象物の処理対象部位に光学系を位置合わせするために移動を開始したことに応じて計時処理を開始し、位置合わせ対象の処理対象部位につき算出手段により算出された所要時間が経過したことに応じてオートフォーカス機構を作動させる。
上記の態様によれば、各処理対象部位に対するオートフォーカス機構の作動タイミングを、あらかじめ計算により求めて、ステージ部が移動を開始した後の経過時間をチェックすることにより、ステージ部の移動に追従できる状態になったタイミングでオートフォーカス機構を作動させることが可能になる。
他の好ましい態様によるオートフォーカス制御装置には、対象物の表面に生じ得る変位の大きさを入力する入力手段と、登録手段への登録処理のための登録処理手段とが設けられる。登録処理手段は、入力手段により入力した変位の大きさと、オートフォーカス機構の調整能力より割り出される光学系の焦点の移動速度とに基づき、オートフォーカス機構による調整処理をステージ部の移動に追従させることが可能な当該ステージ部の移動速度を特定し、特定した速度を前記登録手段に登録する。
上記の態様によれば、複数種の対象物を処理する場合でも、対象物毎にその表面に生じ得る変位の大きさを入力することにより、オートフォーカス機構による調整処理をステージ部の移動に追従させることが可能な当該ステージ部の移動速度を特定することができる。よって、いずれの対象物に対しても、焦点の調整処理の高速化を実現することが可能になる。
つぎに、本発明は、対象物を支持する支持部と、対象物を撮像するための撮像部とが上下に対向する状態で配備され、支持部に対し撮像部を水平方向に沿って相対的に移動させるためのステージ部と、撮像部の焦点の位置を調整するためのオートフォーカス機構とを備え、ステージ部により対象物のあらかじめ定めた複数の処理対象部位に撮像部を順に位置合わせして、位置合わせされた処理対象部位を撮像し、この撮像により生成された画像を用いて処理対象部位に対する計測処理を実行する計測処理装置に適用される。この装置には、オートフォーカス機構による調整処理をステージ部の移動に追従させることが可能な当該ステージ部の移動速度が登録された登録手段と、対象物の処理対象部位に撮像部を位置合わせするためにステージ部が登録手段に登録された速度を超えて加速するとき、少なくともステージ部が加速している間はオートフォーカス機構を動かさないようにし、ステージ部の移動が減速に転じてその移動速度が登録手段に登録された速度に達したことに応じてオートフォーカス機構を作動させる制御手段とを、さらに具備する。
上記構成の計測処理装置によれば、ステージ部が減速してオートフォーカス機構の動作を追随させることが可能な速度に達したところでオートフォーカス機構を作動させることにより、ステージ部が停止するまでに、または停止後速やかに、合焦状態を成立させることができる。よって、ステージ部が停止してから撮像が行われるまでの時間を短縮することができ、処理の効率を向上することが可能になる。
つぎに、前出の計測処理装置に対して実施される本発明によるオートフォーカス制御方法では、対象物の表面に生じ得る変位の大きさと、オートフォーカス機構の調整能力より割り出される光学系の焦点の移動速度とに基づき、オートフォーカス機構による調整処理をステージ部の移動に追従させることが可能な当該ステージ部の移動速度を特定する処理を、あらかじめ実行する。そして、対象物の処理対象部位に光学系を位置合わせするためにステージ部が特定された速度を超えて加速するとき、少なくともステージ部が加速している間はオートフォーカス機構を動かさないようにし、ステージ部が減速に転じてその移動速度が前記特定された速度に達したことに応じてオートフォーカス機構を作動させる。
上記の方法によれば、光学系の焦点の調整処理を高速で行うことが可能になり、光学処理装置の処理全体を高速化することが可能になる。
本発明によれば、ステージ部の移動にオートフォーカス機構の動作を容易に追従させて、合焦状態を速やかに成立させる調整処理を安定して行うことができる。よって、ステージ部が停止してから光学的処理が開始されるまでに要する時間を短縮することが可能になるから、対象物に対する処理時間を短縮し、処理を高速化することが可能になる。
本発明が適用された光学式検査装置の構成例を示す図である。 カメラの光学系の構成を示す図である。 検査装置の電気的構成を示すブロック図である。 ステージ部の移動制御を説明するためのグラフである。 オートフォーカス処理の概要を説明するためのグラフである。 追随可能速度を算出する方法を説明するためのグラフである。 主制御部による処理の手順の一例を示すフローチャートである。 主制御部による処理の手順の他の例を示すフローチャートである。 AF待機時間Tおよびこれを算出するためのパラメータの定義を示すグラフである。 追従可能状態とロスト状態とを対比させて示す図である。 サーチ動作の概要を説明するための図である。 カメラの水平方向に沿う移動とフォーカシング動作のための調整量との関係を説明するための図である。
図1は、本発明が適用された光学式の検査装置の構成例を示す。
この実施例の検査装置は、液晶ディスプレイ用のガラス基板を検査対象として、その基板に設けられた配線パターンの線幅や各層の配線パターンの重ね合わせ精度などを検査するためのもので、検査対象のワークW(ガラス基板)の画像を生成するための撮像処理部8、制御装置5、モニタ6、キーボード7などにより構成される。
撮像処理部8は、ワークWを撮像するためのカメラ1、ワークWを支持するテーブル部2、カメラ1を支持する架台3、テーブル部2および架台3を支持する基台4などにより構成される。基台4の支持面40は、図中のY軸方向に沿って長く形成され、その長さ方向に沿ってガイドレール41およびリニアスケール42がそれぞれ一対ずつ設けられる。
テーブル部2は、各ガイドレール41,41に支持された状態でY軸方向に沿って往復動する。またテーブル部2の底面には各リニアスケール42,42の検出器が取り付けられており、これらの検出器によりY軸方向におけるテーブル部2の位置(Y座標)が検出される。なお、検査対象のワークWの搬入は、図示しない自動搬入装置により行われ、その際のテーブル部2はワークWの搬入位置に位置合わせされる。
架台3は、テーブル部2の移動経路をまたぎ、長さ方向をY軸方向に直交する方向(X方向)に合わせた状態にして、基台4の支持面40に取り付けられている。架台3の一側面はX軸方向に沿って細長形状に開口され、その開口部30よりやや内側にガイドレール(図示せず。)およびリニアスケール32(図2に示す。)が配備されている。
カメラ1の筐体は、Z軸方向(垂直方向)に沿うガイドレールやこのガイドレールを支持する支持板(いずれも図示せず。)を介してX軸方向のガイドレールに取り付けられる。これによりカメラ1は、X軸方向およびZ軸方向に移動可能に支持される。また、支持板にはリニアスケール32の検出器が取り付けられており、この検出器によりX軸方向におけるカメラ1の位置(X座標)が検出される。
図2は、カメラ1の光学系の構成をオートフォーカス処理に関わる構成とともに示す。
この実施例のカメラ1には、2次元CCD10が組み込まれるほか、対物レンズ11、ハーフミラー12、全反射ミラー13、照明用光源14、透光部材15、ビームスプリッタ16、プリズム17、ラインセンサ18などが設けられる。
図中のAF駆動部19は、先に述べたZ軸方向のガイドレールおよびその駆動機構により構成される。AFコントローラ51は、制御装置5に内蔵されるコンピュータである。カメラ1内の2次元CCD10を除く光学系およびAF駆動部19はカメラ1のオートフォーカス機構として機能し、AFコントローラ51は後記する主制御部50とともに、オートフォーカス機構の制御手段として機能する。
上記の構成において、照明用光源14から出射された光は、透光部材15を通過した後に、全反射ミラー13で反射してハーフミラー12に導かれ、さらに対物レンズ11を通過して、所定大きさのスポット光としてワークWの表面に照射される。透光部材15には、向きを斜め下に傾斜させたスリット孔(図中、極太線により表現する。)が複数連設されており、これらのスリット孔における光の反射や屈折によって、スポット光の照射範囲の一部に縞状のパターンが投影される。
ワークWからの反射光は、対物レンズ11およびハーフミラー12を介してビームスプリッタ16により分岐される。分岐された光の一方は2次元CCD10に入射し、他方はプリズム17を介してラインセンサ18に入射する。プリズム17の姿勢やラインセンサ18とプリズム17との位置関係は、透光部材15のスリット孔による縞状の投影パターンがラインセンサ18に結像するように調整されている。
AFコントローラ51は、ラインセンサ18により生成された画像を入力し、この画像中の縞状パターンのコントラストを検出しながら、コントラストが最大になるようにAF駆動部19の動作を制御する。これにより、カメラ1は合焦状態に設定される。
つぎに図3は、上記の検査装置の電気構成を示す。
制御装置5には、図2に示したAFコントローラ51のほか、主制御部50、ステージコントローラ52、画像処理用コントローラ53などが含まれる。これらは、それぞれ独立のコンピュータにより構成されるが、これに限らず、1つのコンピュータにより全ての制御を実行させることも可能である。
図中のX軸ステージ部33は、カメラ1用のガイドレールおよびその駆動機構により構成され、Y軸ステージ部43は、テーブル部用のガイドレール41およびその駆動機構により構成される。これらのステージ部33,43はステージコントローラ52の制御により動作する。
一方、各軸のリニアスケール32,42(具体的には、それぞれの検出器)は主制御部50に接続される。また、主制御部50は、カメラ1内の2次元CCD10の撮像動作を制御する。また、図1に示したモニタ6や入力部70(キーボード7のほか、図示しないマウスなどを含む。)も主制御部50に接続される。
主制御部50には、あらかじめ、ワークWの検査対象部位毎に、その部位にカメラ1を位置合わせするのに必要なステージ部33,43の移動距離が登録される。主制御部50は、各リニアスケール32,42からの検出信号に基づきステージ部33,43およびカメラ1の位置を認識しながら、ステージコントローラ52と協働して、各ステージ部33,43を登録された移動距離だけ動かす制御を実行する。この制御を検査対象部位毎に実行することにより、各検査対象部位にカメラ1が順に位置合わせされる。
また、主制御部50は、毎回のステージ部33,43の移動に応じてカメラ1のオートフォーカス処理を開始するタイミングを判断し、そのタイミングになると、AFコントローラ51にオートフォーカス処理の開始を指示する。この指示に応じてAFコントローラ51はAF駆動部19を動かして、カメラ1が合焦状態になるように調整する。主制御部50は、ステージ部33,43の停止後にAFコントローラ51との通信により合焦状態が成立したことを確認し、2次元CCD10に撮像を指示する。
なお、この実施例でいうオートフォーカス処理には、追従可能状態下での調整処理のほか、サーチ動作が含まれる。
さらに、主制御部50は、画像処理用コントローラ53に画像処理の開始を指示する。画像処理用コントローラ53は、この指示に応じて2次元CCD10からの画像を取り込み、あらかじめ登録された検査用のプログラムに基づき、検査対象の配線パターン等を抽出し、計測および計測値の適否を判別する処理などを実行する。判別処理の結果は主制御部50に渡されて、モニタ6に表示されるほか、図示しない外部装置に出力される。
つぎに、図4は、この実施例の検査装置で実施されるステージ移動制御を、時間と移動速度との関係を表すグラフを用いて示す。
この実施例では、毎回のステージ移動に先立ち、X軸ステージ部33およびY軸ステージ部43のうち、より長く移動する方のステージ部の移動距離に基づき、移動時に到達する最高速度V(以下、「到達速度V」という。)を求める。そして、この到達速度Vを双方のステージ部33,43に適用すると共に、Vの値に応じて、図4に示す2通りの制御のいずれかを実行する。
図4(1)に示す制御では、到達速度Vになるまで加速する期間(加速期間)と、到達速度Vを維持する期間(定速期間)と、速度が0になるまで減速する期間(減速期間)とが設定される。これに対し、図4(2)に示す制御では、加速期間を実行し、到達度Vに達すると、すぐに減速期間に移行する。
図4(1)(2)において、Tはステージ部が移動している間の時間の長さを示す。ただし、停止直後のステージ部には振動が生じているため、いずれの制御でも、T時間が経過した後にステージ部の振動の収束に待機する期間(各グラフに極太線により示す。)が設けられる。2次元CCD10による撮像処理は、この待機期間が経過した後に実施される。
以下では、各グラフの形状に基づき、図4(1)に示す制御を「台形パターン制御」といい、図4(2)に示す制御を「三角パターン制御」という。
この実施例では、各検査対象部位に対し三角パターン制御を行う場合を想定して、到達速度Vの値を算出する。ここで、ステージ部の移動距離は毎時の速度を積分することにより求められる点に着目すると、三角パターン制御における到達速度V、ステージ部の移動距離S、ステージ部の移動時間Tの間には、下記(A)式の関係が成立する。
V=2S/T ・・・(A)
この実施例では、ティーチング等によりステージ部の移動距離Sを定めると共に、後記する(h)式を用いて時間Tを算出し、これらの値を(A)式にあてはめて到達速度Vを算出する。ただし、この演算により求めたVがステージ部が出せる最高速度VLIMを超える場合には、到達速度VをVLIMに修正し、この修正後のVを用いて台形パターン制御を実行する。一方、演算により求めた到達速度VがVLIM以下の場合には、算出したVの値を用いて三角パターン制御を実行する。
つぎに、図5は、AFコントローラ51およびAF駆動部19により実施されるオートフォーカス処理の概要を、カメラ1の移動距離(Z座標)とラインセンサ18の画像から抽出されるコントラストの強度との関係を表すグラフを用いて示す。
このグラフにおいて、FMAXはコントラストの最大値である。すなわち、FMAXが得られたときのカメラ1の位置が合焦位置に相当する。またFはAF検出エリアを特定するための基準値であり、FMINはサーチ範囲を特定するための基準値である。
AFコントローラ51には、上記2種類の基準値F,FMINが登録されており、ラインセンサ18より入力した画像のコントラストがFより小さい場合には、FMIN以上のコントラストが得られる範囲でカメラ1を上下動させながら毎時のコントラストに基づきAF検出エリアを検索する動作(サーチ動作)を実行する。このサーチ動作によりAF検出エリアの範囲が特定されると、特定された範囲がAF検出エリアとなるようにカメラ1を移動する。そして以後は、コントラストが最大になるようにカメラ1の位置を調整する動作(フォーカシング動作)を継続して実行する。
この実施例のXステージ部33およびYステージ部43は高速移動が可能(たとえば、最高速度VLIMを1000mm/秒とする。)であるが、各ステージ部33,43が移動する間のカメラ1に対するワークWの表面の変位が、Z軸方向においてカメラ1が移動できる距離を超える場合には、ステージ部の移動にフォーカシング動作を追随させることは不可能になる。
そこでこの実施例では、あらかじめフォーカシング動作を追随させながらステージ部33,43を移動させることができる場合のステージ部の最高速度(以下、この速度を「追随可能速度」という。)を求め、Xステージ部33およびYステージ部43のうち移動距離が長い方のステージ部の移動を監視し、このステージ部が減速状態になって追随可能速度に達したときにオートフォーカス処理を開始するようにしている。
再び図4のグラフを参照して説明する。各グラフでは、それぞれ縦軸に上記の追随可能速度をVとして示すとともに、グラフの上方位置に、オートフォーカス処理を停止する期間と、オートフォーカス処理を実行する期間とを示している。
図4(1)に示すように、ステージ部に対して台形パターン制御が実施される場合には、加速期間および定速期間においてオートフォーカス処理を完全に停止する。減速期間に入った後も、速度がVに達するまではオートフォーカス処理を停止し、速度がVに達したことに応じてオートフォーカス処理を開始する。
また、図4(2)に示すように、ステージ部に対して三角パターン制御が実施される場合にも、加速期間中はオートフォーカス処理を完全に停止し、減速期間に入った後も速度がVに達するまでオートフォーカス処理を停止し、その後にオートフォーカス処理を開始する。
上記の制御によれば、オートフォーカス処理を開始して、追随可能状態が設定された後は、ステージ部の移動にフォーカシング動作を容易に追随させることが可能になる。勿論、オートフォーカス処理を停止している間のステージ部の移動によりロスト状態が生じる可能性があり、その場合にはサーチ動作が必要になるが、ステージ部が停止するより前にサーチ動作を開始するので、ステージ部が停止してからサーチ動作を開始するよりも早く合焦状態を成立させることができる。また、オートフォーカス処理を開始するまで追従可能状態が維持されている場合には、処理開始後すぐに合焦状態を成立させ、ステージ部が移動を停止するまでの間の合焦位置の変化にも容易に追随することが可能になる。よって、ステージ部が停止してからオートフォーカス処理を開始する場合や、ステージ部の移動にフォーカシング動作を追随させたためにロスト状態となった場合よりも早く、合焦状態を成立させて、撮像のタイミングを安定させることができる。
図6は、上記の追随可能速度Vを算出する原理を、グラフにより示す。
このグラフでは、各ステージ部33,43の移動をワークWに対するカメラ1の相対的な移動に置き換えて、水平方向におけるカメラ1の移動速度と、移動中のカメラ1に対するワークWの表面の単位時間あたりの変位の大きさ(以下、「ワーク変位量」という。)との関係を示す。この関係は、ワークWに設定されている公差に基づき導出することができる。
また、グラフ中のcvは、カメラ1のZ軸方向における移動速度の最大値に相当する。以下、この速度cvを「オートフォーカス実行速度cv」という。このオートフォーカス実行速度cvは、図2に示したオートフォーカス機構の能力(たとえば、ラインセンサ18の動作速度やAF駆動部19のモータの回転速度など)により、一意に定めることができる。
上記によれば、カメラ1が移動する間の単位時間あたりのワーク変位量がオートフォーカス実行速度cvに相当する値になったときの水平方向の移動速度を、追従可能速度Vとすることができる。そこでこの実施例では、あらかじめ開発者により割り出したオートフォーカス実行速度cvを主制御部50に登録すると共に、検査対象のワークWの公差を入力し、これらのデータに基づき、主制御部50において追従可能速度Vを求め、これを主制御部50に登録するようにしている。主制御部50は、X軸ステージ部33およびY軸ステージ部43のうち移動距離が長い方のステージ部を監視対象として、このステージ部に対応するリニアスケールからの出力により当該ステージ部の毎時の移動速度および加速度を求め、これらの値に基づき、監視対象のステージ部が減速期間に入り、かつ追従可能速度Vに達したタイミングを判別する。そして、この判別に応じてAFコントローラ51にオートフォーカス処理を開始させる。
図7は、上記の検査装置の主制御部50が実行する制御の流れを示すフローチャートである。以下、このフローチャートを用いて、この検査装置が1つのワークWに対して実行する処理の手順を、オートフォーカス処理を中心にして説明する。なお、各検査対象部位にカメラ1を位置合わせするのに必要なステージ部33,43の移動距離は、この処理に先立ち、主制御部50に教示されているものとする。
最初の検査対象部位に対する処理を説明すると、まずこの検査対象部位にカメラ1を位置合わせするのに必要なステージ部の移動距離に基づき、前出の(A)式やステージ部の最高速度VLIMを用いて、到達速度Vやステージ移動制御のパターンを定める処理を実行する(ステップA1)。つぎに、ステージコントローラ52に、ステップA1で決定した制御パターンを送信することにより、各ステージ部33,43の移動の開始を指示する(ステップA1)。
この後は、移動距離が長い方のステージ部を監視対象として、このステージ部の実際の移動速度vおよび加速度aを計測する処理を開始する(ステップA3)。具体的には、監視対象のステージ部に対応するリニアスケールからの出力信号を用いて、一定の時間tが経過する毎のステージ部の移動量を求め、この移動量をtで除算したものを速度vとし、毎回の速度の差分値(速度変化量)をtで除算したものを加速度aとする。
さらに、v,aの値を算出する都度、加速度aの値をチェックする(ステップA4)。さらに加速度aが0より小さくなると(ステップA4が「YES」)、速度vの値をチェックする(ステップA5)。ステージ部が減速期間に入って加速度aが0より小さくなり、さらに速度vがV以下になると(ステップA4,A5がとともに「YES」)、主制御部はAFコントローラ51にオートフォーカス処理の開始を指示する(ステップA6)。AFコントローラ51は、この指示に応じてラインセンサ18からの画像の取り込みを開始し、画像中の縞状パターンのコントラストに基づき、サーチ動作やフォーカシング動作を実行する。
この後は、ステージ部33,43が停止するまで待機する(ステップA7)。各リニアスケール32,42からの出力の停止によりステージ部33,43が停止したと判断すると(ステップA7が「YES」)、主制御部50は、AFコントローラ51にオートフォーカスに成功したか否かを問い合わせる。この問い合わせに対し、AFコントローラ51は、その時点で合焦状態が成立している場合には、その旨を主制御部50に応答する。また合焦状態は成立していないが、フォーカシング動作を実行している場合には、合焦状態が成立するまで応答を保留し、合焦状態の成立に応じてその旨を応答する。
主制御部50は、AFコントローラ51からの応答によりオートフォーカスに成功したと判断すると(ステップA8が「YES」)、2次元CCD10に撮像を指示し(ステップA9)、さらに画像処理用コントローラ53に画像処理の実行を指示する(ステップA10)。これにより検査対象部位が撮像され、計測や検査に関する画像処理が実行される。
上記したように、この実施例では、監視対象のステージ部が減速期間に入り、かつその移動速度が追従可能速度V以下になったことに応じてオートフォーカス処理を開始するので、殆どの場合は、ステージ部33,43の停止後にオートフォーカスの成功を確認できると思われる。
何らかの原因でロスト状態が生じた場合には、AFコントローラ51は主制御部50からの問い合わせに対してオートフォーカスに失敗したという応答を行う。この応答を受けた場合(ステップA8が「NO」)には、主制御部50は、AFコントローラ51にオートフォーカス処理の再実行を指示する(ステップA11)。AFコントローラ51はこの指示に応じてオートフォーカス処理を実行し、合焦状態になったときにその旨を主制御部50に連絡する。この連絡により、ステップA8が「YES」となり、以下、ステップA9およびステップA10が実行される。
以下も同様に、検査対象部位毎に上記と同様の手順を実行する。全ての検査対象部位に対する処理が終了すると、ST12が「YES」となり、これをもって1つのワークWに対する処理が終了する。
なお、上記の例では、監視対象のステージ部に対応するリニアスケールからの出力を用いてステージ部の移動速度vおよび加速度aを求めたが、加速度aを算出せずに、速度vを一段階前の算出値と比較することにより減速期間に入ったかどうかを判別するようにしてもよい。また、速度の計測はリニアスケールによるものに限らず、たとえば、各ステージ部33,43に加速度センサを取り付けて、これらのセンサからの信号を用いた計測を行ってもよい。
つぎに、上記の実施例では、ステージ部の実際の移動速度を計測してオートフォーカス処理の開始タイミングを判別したが、ステージ部が移動を開始してから減速状態かつV以下の速度になるまでの時間を演算により算出し、その時間が経過したときことをもって、オートフォーカス処理を開始するようにしてもよい。図8は、この方法を適用する場合の主制御部50における処理手順を示す。
このフローチャートを参照して説明すると、まず最初のステップB1では、図7のステップA1と同様にして、各ステージ部33,43に対する移動制御のパターンや到達速度Vを決定する。
つぎに、移動距離が長い方のステージ部を対象として、このステージ部が移動を開始してからオートフォーカス処理を開始できる状態になるまでにかかる時間Tを算出する(ステップB2)。この時間Tは、図4に示したオートフォーカス停止期間の長さに相当するもので、以下、この時間Tを「AF待機時間T」という。
この後は、ステージコントローラ52に各ステージ部33,43の移動の開始を指示し(ステップB3)、さらに計時処理を開始する(ステップB4)。以後は、毎時の計時時間に基づきAF待機時間Tが経過したかどうかを判定する(ステップB5)。
AF待機時間Tが経過すると(ステップB5が「YES」)、AFコントローラ51にオートフォーカス処理の開始を指示する(ステップB6)。この後、リニアスケール32,42からの出力の停止によりステージ部33,43の停止を確認すると(ステップB7が「YES」)、以下、図7のステップA8〜A11と同様の処理(ステップB8〜B11)を実行する。これにより、オートフォーカスに成功したことに応じて2次元CCD10による撮像が実行され、生成された画像が画像処理コントローラ53により処理される。
以下同様に、各検査対象部位に対する処理を実行し、全ての検査対象部位に対する処理が完了(ステップB12が「YES」)したことをもって、1つのワークWに対する処理を終了する。
図9は、台形パターン制御および三角パターン制御について、それぞれ時間と速度との関係を表すグラフ(図4に示したのと同様のもの)にAF待機時間Tの算出に必要なパラメータを対応づけて示す。
以下、この図9を参照して、図8のステップB2におけるAF待機時間Tの算出処理について説明する。なお、以下では、加速時間および減速時間の加速度がそれぞれ一定であるものとし、加速期間における加速度(正の値)をa1とし、減速期間における加速度(負の値)の絶対値をa2とする。
先に述べたように、追随可能速度VはワークWの公差に基づいて導出することができる。したがって、減速期間に入ってステージの移動速度が追随可能速度Vに達してからステージ部が停止するまでの時間をTとすると、台形パターン制御、三角パターン制御とも、以下の(a)式によりTを算出することができる。
=V/a2 ・・・(a)
したがって、ステージ部の移動に要する時間をTとすると、AF待機時間Tは、
=T−T・・・(b) となる。
上記によれば、Tの値を算出すれば、AF待機時間Tを算出することが可能になる。そこで、ステージ移動制御のパターン毎に、Tの算出について考察する。
図9(1)に示すように、台形パターン制御を行う場合には、時間Tは、加速期間の長さt1と、減速期間の長さt2と、定速期間の長さt3とを加算したものに相当する。ここで、t1,t2に関しては、それぞれの期間の加速度に基づき、下記の(c)式および(d)式により値を求めることができる。
t1=V/a1 ・・・(c)
t2=V/a2 ・・・(d)
また、毎時の速度を積分したものが距離に相当する点に着目すると、定速期間の長さt3は、以下の(e)式により求められる。
Figure 2011090208
したがって、上記の(c)(d)(e)式で算出されたt1,t2,t3を加算することにより、ステージ部の移動時間Tを求めることができる。
三角パターン制御を行う場合についても、速度の積分値が距離に相当する点に着目すると、移動距離S,到達速度V,加速期間の長さt1,減速期間の長さt2,および時間Tの間には、以下の関係式が成立する。
Figure 2011090208
また、TとVとの間には、つぎの関係式も成立する。
Figure 2011090208
よって、上記(g)式を(f)式にあてはめて整理することにより、時間Tの算出式を下記の(h)式により表すことができる。
Figure 2011090208
上記によれば、台形パターン制御および三角パターン制御を行う場合のAF待機時間Tを算出する演算式は、それぞれ下記の(1)(2)式のようになる。
Figure 2011090208
よって、図8のステップB2では、ステップB1で決定したステージ移動制御パターンおよび到達速度Vに基づき、(1)式または(2)式を実行することによりAF待機時間Tを算出する。
なお、図8のフローチャートによれば、検査対象のワークW毎に、毎回、各検査対象部位に対するAF待機時間を算出することになるが、同一種のワークWを続けて処理する場合には、先頭のワークWに対して算出したAF待機時間を以下のワークWにも適用することができる。移動制御のパターンを決定する処理(図7のステップA1,図8のステップB1)に関しても同様である。
また、図7,8には示していないが、移動距離Sが短かったために、演算により求めた到達速度Vが追従可能速度V以下になった場合には、ステージ部33,43が移動を開始したときからフォーカシング動作を続けて実行するようにしてもよい。
最後に、本発明を適用できる他の実施態様について説明する。
上記の実施例では、液晶ディスプレイ用のガラス基板を対象とした検査装置におけるオートフォーカス制御を例に説明したが、これに限らず、ウェハや部品実装基板の外観検査や、X線透視撮影による検査装置にも、同様の制御を適用することができる。
また、上記の実施例のように、高解像度の画像を生成したり、ステージ部が高速移動する装置でなくとも、同様のオートフォーカス制御を適用することにより、処理の効率を向上することができる。また、撮像装置に対する制御に限らず、ワークWに対する位置関係を変更しながらレーザビームによる切削処理やマーキング処理を行う場合にも、上記の実施例と同様のオートフォーカス制御を適用することができる。
1 カメラ
2 テーブル部
5 制御装置
10 2次元CCD
11 対物レンズ
12 ハーフミラー
13 全反射ミラー
14 照明用光源
15 透光部材
16 ビームスプリッタ
17 プリズム
18 ラインセンサ
19 AF駆動部
32,42 リニアスケール
33 X軸ステージ部
34 Y軸ステージ部
50 主制御部
51 AFコントローラ
52 ステージコントローラ
53 画像処理用コントローラ
W ワーク
S ステージ部の移動距離
T ステージ部の移動時間
V 到達速度
追従可能速度
AF待機時間
cv オートフォーカス実行速度

Claims (6)

  1. 対象物を支持する支持部と、前記対象物に光学的処理を施すための光学系とが上下に対向する状態で配備され、前記支持部に対し光学系を水平方向に沿って相対的に移動させるためのステージ部と、前記光学系の焦点の位置を調整するためのオートフォーカス機構とを備え、前記ステージ部により対象物のあらかじめ定めた複数の処理対象部位に光学系を順に位置合わせして、位置合わせされた処理対象部位に対して前記光学系による処理を実行する光学処理装置に設けられ、前記ステージ部の移動に伴う前記対象物と前記光学系の焦点との距離の変化に応じて前記オートフォーカス機構の動作を制御する装置であって、
    前記オートフォーカス機構による調整処理をステージ部の移動に追従させることが可能な当該ステージ部の移動速度が登録された登録手段と、
    前記対象物の処理対象部位に光学系を位置合わせするために前記ステージ部が登録手段に登録された速度を超えて加速するとき、少なくともステージ部が加速している間はオートフォーカス機構を動かさないようにし、ステージ部の移動が減速に転じてその移動速度が前記登録手段に登録された速度に達したことに応じて前記オートフォーカス機構を作動させる制御手段とを、具備する、
    ことを特徴とするオートフォーカス制御装置。
  2. 請求項1に記載されたオートフォーカス制御装置において、
    前記ステージ部の移動に応じてその移動速度を計測する計測手段をさらに具備し、
    前記制御手段は、前記計測手段による計測結果に基づき、前記ステージ部の移動速度が前記登録手段に登録された速度より速い状態から前記登録された速度以下の状態に変化したことを検出し、その検出に応じて前記オートフォーカス機構を作動させる、オートフォーカス制御装置。
  3. 請求項1に記載されたオートフォーカス制御装置において、
    前記複数の処理対象部位毎に、その処理対象部位に前記光学系を位置合わせするのに必要なステージ部の移動量と前記ステージ部の移動能力とに基づき、前記ステージ部が移動を開始してから減速状態かつ前記登録手段に登録された速度で移動する状態になるまでの所要時間を算出する算出手段を、さらに具備し、
    前記制御手段は、前記ステージ部が対象物の処理対象部位に光学系を位置合わせするために移動を開始したことに応じて計時処理を開始し、位置合わせ対象の処理対象部位につき前記算出手段により算出された所要時間が経過したことに応じて前記オートフォーカス機構を作動させる、オートフォーカス制御装置。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載されたオートフォーカス制御装置において、
    前記対象物の表面に生じ得る変位の大きさを入力する入力手段と、
    前記入力手段により入力した変位の大きさと、前記オートフォーカス機構の調整能力より割り出される前記光学系の焦点の移動速度とに基づき、前記オートフォーカス機構による調整処理をステージ部の移動に追従させることが可能な当該ステージ部の移動速度を特定し、特定した速度を前記登録手段に登録する登録処理手段とを、さらに具備する、オートフォーカス制御装置。
  5. 対象物を支持する支持部と、前記対象物を撮像するための撮像部とが上下に対向する状態で配備され、前記支持部に対し撮像部を水平方向に沿って相対的に移動させるためのステージ部と、前記撮像部の焦点の位置を調整するためのオートフォーカス機構とを備え、前記ステージ部により対象物のあらかじめ定めた複数の処理対象部位に撮像部を順に位置合わせして、位置合わせされた処理対象部位を撮像し、この撮像により生成された画像を用いて前記処理対象部位に対する計測処理を実行する計測処理装置であって、
    前記オートフォーカス機構による調整処理をステージ部の移動に追従させることが可能な当該ステージ部の移動速度が登録された登録手段と、
    前記対象物の処理対象部位に撮像部を位置合わせするためにステージ部が前記登録手段に登録された速度を超えて加速するとき、少なくともステージ部が加速している間はオートフォーカス機構を動かさないようにし、ステージ部の移動が減速に転じてその移動速度が前記登録手段に登録された速度に達したことに応じて前記オートフォーカス機構を作動させる制御手段とを、さらに具備することを特徴とする計測処理装置。
  6. 対象物を支持する支持部と、前記対象物に光学的処理を施すための光学系とが上下に対向する状態で配備され、前記支持部に対し光学系を水平方向に沿って相対的に移動させるためのステージ部と、前記光学系の焦点の位置を自動調整するためのオートフォーカス機構とを備え、前記ステージ部により対象物のあらかじめ定めた複数の処理対象部位に光学系を順に位置合わせして、位置合わせされた処理対象部位に対して前記光学系による処理を実行する光学処理装置において、前記ステージ部の移動に伴う前記対象物と前記光学系の焦点との距離の変化に応じて前記オートフォーカス機構の動作を制御する方法であって、
    前記対象物の表面に生じ得る変位の大きさと、前記オートフォーカス機構の調整能力より割り出される前記光学系の焦点の移動速度とに基づき、前記オートフォーカス機構による調整処理をステージ部の移動に追従させることが可能な当該ステージ部の移動速度を特定する処理を、あらかじめ実行し、
    前記対象物の処理対象部位に光学系を位置合わせするためにステージ部が前記特定された速度を超えて加速するとき、少なくともステージ部が加速している間はオートフォーカス機構を動かさないようにし、前記ステージ部が減速に転じてその移動速度が前記特定された速度に達したことに応じて前記オートフォーカス機構を作動させる、
    ことを特徴とするオートフォーカス制御方法。
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