JP2011086651A - 電磁ソレノイド装置 - Google Patents

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Kazutoshi Kusaka
和俊 日下
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Abstract

【課題】磁石体8が初期位置Tと作動位置Sとの間を往復変位する際、コア3に対する磁石体8の電磁駆動力に変動が少なくて作動位置S側でも低下が生じない電磁ソレノイド装置1を提供する。
【解決手段】磁石体8が初期位置Tから作動位置Sへ変位する時、圧縮コイルスプリング9の変位抑制作用を受けるものの、電磁反発力は縦壁部6bへの漸増する磁気吸引力により補われるため、作動位置S側での電磁駆動力に低下が生じない。磁石体8が作動位置Sから初期位置Tへ戻る時、磁石体8が圧縮コイルスプリング9の変位促進作用を受けるうえに、コア3側への漸増する磁気吸引力により補われるため、初期位置T側でも電磁駆動力に低下が生じず、優れた電磁駆動特性により誤作動や作動障害がなく、良好な駆動機能を長期にわたって維持できる。
【選択図】図1

Description

本発明は、車載用の電装部品などの駆動に使用される電磁ソレノイド装置に関する。
電磁ソレノイド装置の往復動機能は、各種のバルブ開閉機構をはじめ、ディスチャージ形前照灯のロー・ハイを配光制御するシェード、照射方向を上下調節するレベライザー、および自動変速機を搭載した車両(AT車)のシフトレバーロック装置などに適用されている。
往復動機能を有する機構の一例として、特許文献1には蒸発燃料処理システムに用いられる電磁弁装置が記載されている。この電磁弁装置では、コイルの上方に磁石収容部材に配置された永久磁石を備え、第1流路口側の圧力が第2流路口側よりも所定圧力以上に高くなると、第1弁部材はガスケットから離座して第1流体室を介して第1流路口と第2流路口とを連通する。
永久磁石の磁束と反発する方向にコイルを通電すると、永久磁石とコイルの電磁相互作用により、永久磁石が磁石収容部材とともに上方に離間変位し、作動位置で第1弁部材がガスケットに対して当接状態に押し付けられるようになる。
特開2002−48258号公報
上記の電磁弁装置では、上方に変位する永久磁石がコイルから離れるに連れて、両者間に働く電磁駆動力としての反発力は急激に低下する(図2における符号Dの電磁駆動力R参照)。このため、ガスケットに対する第1弁部材の押付け力が低下し、作動位置においてガスケットに対する第1弁部材の保持力が不安定となる。
この状態で、車両の走行時に電磁弁装置が振動を受けると、第1弁部材の保持力が不安定のため、第1弁部材が揺動によりガスケットから離れ易くなり、誤作動や作動障害を生じて電磁弁装置の良好な駆動機能を維持できなくなる虞がある。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、その目的は、磁石体が初期位置と作動位置との間を往復変位する際、磁石体に働く電磁駆動力に変動が少なくて、作動位置側での低下が生じず、優れた電磁駆動特性が得られ、また、初期位置および作動位置における磁石体の保持力を十分な値に設定できて誤作動や作動障害を生じず、初期の良好な駆動機能を長期にわたって維持できる電磁ソレノイド装置を提供することにある。
(請求項1について)
コアは、磁性材によりハウジングとして形成されたヨーク内に設けられている。コイル体は、コアに設けられている。磁性材製の収容部は、コアの一端面と軸方向に対向するように設けられ、横壁部と縦壁部とから成り、ヨークの軸直角方向に沿って断面略コ字状に形成されている。非磁性材製のプランジャーシャフトは、コアの一端面と収容部の縦壁部にわたって配置され、軸方向に沿って往復変位可能に設けられている。磁石体は、プランジャーシャフトに固定され、外側面部が横壁部の内周面部と微小空隙を介して対向する。弾性手段は、磁石体に対する所定方向の変位を抑制し、他方向の変位を促進するように設けられている。
コイル体への通電時、磁石体の磁束とコイル体からの磁束との間に生じる電磁反発力により、磁石体が変位を弾性手段により抑制されつつ、コアの一端面から離間してプランジャーシャフトとともに初期位置から作動位置に変位し、作動位置で磁石体が収容部の縦壁部に磁気吸引力を働かせる。
作動位置で磁石体を縦壁部から離間させた時、縦壁部に対する磁石体の磁気吸引力に抗し、磁石体が変位を弾性手段により促進されつつ、初期位置に戻り、コアの一端面に磁気吸引力を働かせるようにしている。
磁石体が初期位置から作動位置に到る往路では、磁石体が電磁反発力によりコアの一端面から離間して電磁反発力が急激に減少するものの、磁石体が変位を弾性手段により抑制されつつ(変位抑制作用)、収容部の縦壁部に漸増する磁気吸引力を働かせて作動位置側での電磁駆動力を補う。
弾性手段の変位抑制作用は、磁石体が収容部の縦壁部に対する磁気吸引力により、縦壁部に急激に移動しないようにする緩和作用を果たすもので負の値をとる。
すなわち、往路では、減少する電磁反発力は、漸増する磁気吸引力により補われるため、磁石体の変位に要する電磁駆動力は、電磁反発力と漸増する磁気吸引力と弾性手段の変位抑制作用の総和で変動の少ない略一定の値となって、作動位置側での電磁駆動力に低下が生じない。
磁石体を作動位置から初期位置に戻す復路では、コイル体への通電は止まっており、弾性手段の付勢力を縦壁部に対する磁石体の磁気吸引力よりも大きく設定した場合には、磁石体は変位を弾性手段により促進されつつ(変位促進作用)、縦壁部へ漸減する磁気吸引力を働かせながら、コアへ漸増する磁気吸引力を働かせるようになる。
すなわち、復路では、コアへの磁気吸引力が縦壁部への磁気吸引力により減少させられながらも、弾性手段の変位促進作用により補われるため、電磁駆動力が変動の少ない略一定の値となって、初期位置側でも電磁駆動力に低下が生じない。
この結果、磁石体が初期位置と作動位置との間を往復変位する際、磁石体に対する電磁駆動力の低下が生じず、優れた電磁駆動特性が得られ、初期位置および作動位置における磁石の保持力を十分な値に設定することができて誤作動や作動障害を生じず、電磁ソレノイド装置として初期の良好な駆動機能を長期にわたって維持することができる。
しかも、良好な駆動機能の実現のためには、磁石体および弾性手段を設けるといった簡素な構造でよく、構造が複雑化せずコスト的にも有利である。
(請求項2について)
弾性手段は、磁石体と収容部の縦壁部との間に配され、磁石体が初期位置から作動位置に変位するに伴って圧縮変位する圧縮コイルスプリングである。コイル体への通電を止めても、磁石体は、縦壁部に対する磁気吸引力により圧縮コイルスプリングの付勢力に抗して作動位置に保持される。
この場合、磁石体が初期位置から作動位置に変位するに伴って、変位を抑制する弾性手段として、圧縮変位する圧縮コイルスプリングを用いている。収容部の縦壁部に対する磁石体の磁気吸引力が、圧縮コイルスプリングの付勢力よりも大きくなるように設定している。このため、別部材を設けることなく、簡素な構造で磁石体を作動位置に保持することができる。
(請求項3について)
弾性手段は、磁石体と収容部の縦壁部との間に配され、磁石体が初期位置から作動位置に変位するに伴って圧縮変位する圧縮コイルスプリングである。コイル体への通電を維持することにより、磁石体は、コア側に対する電磁反発力と縦壁部に対する磁気吸引力とにより、圧縮コイルスプリングの付勢力に抗して作動位置に保持される。
この場合、請求項2と同様に別部材を設けることなく、簡素な構造で磁石体を作動位置に保持することができる。
(請求項4について)
弾性手段は、磁石体とコアの一端面との間に配され、磁石体が初期位置から作動位置に変位するに伴って伸長変位する引張コイルスプリングである。
この場合、引張コイルスプリングの伸長変位が、請求項1における圧縮コイルスプリングの圧縮変位に相当するので、弾性手段として引張コイルスプリングを用いても、請求項1と同様な効果を奏することができる。
(請求項5について)
プランジャーシャフトの一端部は、収容部の縦壁部を貫通して外部にあり、弾性手段は、プランジャーシャフトの一端部と縦壁部との間に設けられ、磁石体が初期位置から作動位置に変位するに伴って伸長変位する引張コイルスプリングである。
この場合、引張コイルスプリングの伸長変位が、請求項1の圧縮コイルスプリングの圧縮変位に相当するので、引張コイルスプリングを弾性手段としてプランジャーシャフトと縦壁部との間に設けても、請求項1と同様な効果を奏することができる。
(請求項6について)
収容部の縦壁部の内面部には、作動位置で磁石体を当接させる弾性パッドが設けられている。このため、コイル体への通電時、磁石体が弾性パッドに当接して衝撃を緩和することができる。
(請求項7について)
弾性パッドには、磁石体に対向する突状部が弾性手段として形成されている。
この場合、突状部が弾性手段として機能するので、圧縮や引張コイルスプリングを別の箇所に設ける必要がなくなり省スペース化に寄与する。
(a)はコイル体に対して無通電時の電磁ソレノイド装置を示す概略的縦断面図、(b)はコイル体に対して通電時の電磁ソレノイド装置を示す概略的縦断面図である(実施例1)。 磁石体の変位量(ストローク)と電磁駆動力との関係を示す電磁駆動特性図(但し、符号Dの電磁駆動力Rを従来として記している) (a)はコイル体に対して無通電時の電磁ソレノイド装置を示す概略的縦断面図、(b)はコイル体に対して通電時の電磁ソレノイド装置を示す概略的縦断面図である(実施例2)。 (a)、(b)は電磁ソレノイド装置を示す概略的縦断面図である(実施例3、4)。 電磁ソレノイド装置を示す概略的縦断面図である(実施例5)。
本発明では、磁石体が初期位置と作動位置との間を往復変位する際、磁石体に働く電磁駆動力が変動の少ない略一定の値となって、作動位置側での電磁駆動力に低下が生じず、優れた電磁駆動特性が得られ、初期位置および作動位置における磁石体の保持力を十分な値に設定できて誤作動や作動障害を生じず、電磁ソレノイド装置として初期の良好な駆動機能を長期にわたって維持できる。
図1および図2は本発明の実施例1による電磁ソレノイド装置1を示す。電磁ソレノイド装置1は、各種のバルブの開閉を行うアクチュエータをはじめ、ディスチャージ形前照灯のロー・ハイを配光制御するシェード、照射方向を上下調節するレベライザー、および自動変速機を搭載した車両(AT車)のシフトレバーロック装置などの被駆動体(図示せず)の作動に使用される。
電磁ソレノイド装置1は、図1(a)に示すように、ハウジングとして磁性材により形成されたヨーク2を有している。ヨーク2は図示左側に閉塞部2aを有し、図示右側に開口部2bを有する円筒状に形成され、内部に柱状のコア3を同心的に配置している。コア3には、軸方向に指向する摺動孔4が形成され、外周部にはコイル体5が設けられている。
磁性材製の収容部6は、ヨーク2の開口部2bに嵌込み固定されて、コア3の一端面3aと軸方向に対向するように設けられている。キャップ状の収容部6は、横壁部6aと縦壁部6bとから成り、ヨーク2の軸直角方向に沿って断面略コ字状を呈している。
非磁性材製のプランジャーシャフト7は、コア3の一端面3aと収容部6の縦壁部6bにわたって配置され、軸方向に沿って往復変位可能に設けられている。
すなわち、プランジャーシャフト7の一端部7aは、縦壁部6bの中央部に形成された挿通孔6cを通過して外部に延出し、他端7bはコア3の一端面3aに形成された摺動孔4にスライド可能に挿通されている。
プランジャーシャフト7の略中央部には、例えば円盤状を成す磁石体8が固定され、外側面部8aが横壁部6aの内周面部と微小空隙Gを介して対向する。磁石体8と収容部6の縦壁部6bとの間には、磁石体8に対する一方向の変位を抑制し、他方向の変位を促進する弾性手段として圧縮コイルスプリング9が設けられている。
すなわち、圧縮コイルスプリング9は、一端部9aを磁石体8に取り付け、他端部9bを縦壁部6bに取り付け、磁石体8がコア3の一端面3aに近接する方向に付勢している。磁石体8の磁束Jは、図1(a)の矢印で示すように、磁石体8から微小空隙Gおよび横壁部6aを介してヨーク2に流れている。
縦壁部6bの磁石体8に対向する内面部には、所定の厚みを有する環状のゴムパッドPaが、圧縮コイルスプリング9の内部で弾性パッドとしてプランジャーシャフト7に嵌め込まれた状態に取り付けられている。ゴムパッドPaの厚みは、最大圧縮時の圧縮コイルスプリング9の厚みよりも大きく設定し、後述すようにコイル体5への通電時に、磁石体8が衝撃緩和のためゴムパッドPaに当接するようにしている。
コイル体5への通電時、図1(b)の矢印で示すように、磁束Kがコア3、微小間隙Gおよびヨーク2にかけて流れる。磁石体8の磁束Jとコイル体5からの磁束Kとの間に生じる電磁反発力により、磁石体8が圧縮コイルスプリング9の圧縮変位により変位を抑制されながら、図1(b)の矢印Hで示すように、コア3の一端面3aから離間する方向に変位してプランジャーシャフト7とともに初期位置Tから作動位置Sに到る。作動位置Sでは、磁石体8がゴムパッドPaを介して収容部6の縦壁部6bに当接して磁気吸引力を働かせる。
この場合、収容部6の縦壁部6bに対する磁石体8の磁気吸引力F3を圧縮コイルスプリング9の付勢力よりも大きく設定している。このため、コイル体5への通電を止めても、磁石体8は、作動位置Sで磁気吸引力によりゴムパッドPaを介して収容部6の縦壁部6bに吸着保持されている。
磁石体8が初期位置Tから作動位置Sに到る往路では、磁石体8が電磁反発力によりコア3の一端面3aから離間し、電磁反発力は急激に減少するものの、図2に符号Aで示すように、磁石体8が変位を圧縮コイルスプリング9の付勢力により抑制されつつ(変位抑制作用F1)、図2に符号Bで示すように、収容部6の縦壁部6bに漸増する磁気吸引力F2を働かせて作動位置Sへの電磁駆動力を補う。
圧縮コイルスプリング9の変位抑制作用F1は、磁石体8が収容部6の縦壁部6bに対する磁気吸引力F2により、縦壁部6bに急激に移動しないようにする緩和作用を果たすもので、往路の電磁駆動力に対して負の値をとる。このため、図2の変位抑制作用F1は、右下がりの負の傾きを有する直線で示す。
すなわち、往路では、減少する電磁反発力は、漸増する磁気吸引力F2により補われるため、磁石体8の変位に要する電磁駆動力F3は、図2に符号Cで示すように、電磁反発力と磁気吸引力F2と変位抑制作用F1の総和で変動の少ない略一定の値となって、作動位置S側での電磁駆動力F3に低下が生じず、開閉弁などを制御する車両用の電磁ソレノイド装置として理想的な特性となる。
磁石体8を作動位置Sから初期位置Tに戻す復路では、コイル体5への通電は止まっており、適宜の解除手段(図示せず)を用いて、磁石体8を縦壁部6bに対する磁気吸引力に抗して縦壁部6bから強制的に離間させる。
これに伴い、圧縮コイルスプリング9の蓄勢力が解放されて元の形状に復帰するため、磁石体8は、初期位置Tへの変位を促進されつつ(変位促進作用)、縦壁部6bへ漸減する磁気吸引力F2を働かせながら、コア3へ漸増する磁気吸引力を働かせるようになる。変位促進作用は、復路の電磁駆動力に対して変位抑制作用F1と略同一の大きさで正の値をとる。
すなわち、復路では、コア3への磁気吸引力が縦壁部6bへの磁気吸引力F2により減少させられながらも、圧縮コイルスプリング9の変位促進作用により補われるため、電磁駆動力F3が変動の少ない略一定の値となって、初期位置T側でも電磁駆動力に低下が生じない。
この結果、磁石体8が初期位置Tと作動位置Sとの間を往復変位する際、磁石体8に対する電磁駆動力の低下が生じず、優れた電磁駆動特性が得られ、初期位置Tおよび作動位置Sにおける磁石体8の保持力を十分な値に設定することができて誤作動や作動障害を生じず、電磁ソレノイド装置として初期の良好な駆動機能を長期にわたって維持することができる。
しかも、良好な駆動機能の実現のためには、磁石体8および圧縮コイルスプリング9を設けるといった簡素な構造でよく、構造が複雑化せずコスト的にも有利である。
圧縮コイルスプリング9は往路で変位抑制作用を有し、復路では変位促進作用を有するので、圧縮コイルスプリング9のばね定数を変更することにより、変位抑制作用および変位促進作用の各大きさが変わるため、使用状況などに応じて電磁駆動特性を所望に修正することができる。
また、作動位置Sでは、収容部6の縦壁部6bに対する磁石体8の磁気吸引力が、圧縮コイルスプリング9の付勢力よりも大きくなるように設定している。
このため、別部材を付加することなく、簡素な構造で磁石体8を作動位置Sに保持することができる。
なお、磁石体8が作動位置に到っても、コイル体5への通電を維持することにより、コア3に対する電磁反発力と縦壁部6bに対する磁気吸引力とにより、磁石体8が圧縮コイルスプリング9の付勢力に抗して作動位置Sに保持されるようにしてもよい。
この場合も、別部材を用いることなく、簡素な構造で磁石体8を作動位置Sに保持することができる。
図3は本発明の実施例2を示す。実施例2が実施例1と異なるところは、圧縮コイルスプリング9の代りに、引張コイルスプリング10をコア3の一端面3aと磁石体8との間に設けたことである。
引張コイルスプリング10は、一端部10aをコア3の一端面3aに取り付け、他端部10bを磁石体8に取り付け、磁石体8をコア3の一端面3aに近接する方向に付勢している。
磁石体8が初期位置Tから作動位置Sに変位する際、図3(a)から図3(b)への変位で示すように、引張コイルスプリング10は引っ張られることにより伸長変位をする。この伸長変位は、実施例1の圧縮コイルスプリング9の圧縮変位に相当するもので、変位抑制作用として働く。
磁石体8が作動位置Sから初期位置Tに戻る復路では、図3(b)から図3(a)への変位で示すように、引張コイルスプリング10の蓄勢力が解放されて元の形状に復帰するため、引張コイルスプリング10は、実施例1の圧縮コイルスプリング9が復帰する場合と同様に変位促進作用として働く。
このため、磁石体8の往路では、引張コイルスプリング10の伸長変位(変位抑制作用)を圧縮コイルスプリング9の圧縮変位とし、磁石体8の復路では、引張コイルスプリング10の復帰変位(変位促進作用)を実施例1の圧縮コイルスプリング9の復帰変位と読み替えることにより、実施例1と同様に働くため、実施例1と同様な効果が得られる。
図4(a)は本発明の実施例3を示す。実施例3が実施例1と異なるところは、引張コイルスプリング11を収容部6の外部に設けたことである。
すなわち、引張コイルスプリング11の一端部11aは、プランジャーシャフト7の一端部7aに取り付けられ、他端部7bは収容部6の縦壁部6bに取り付けられ、磁石体8をコア3の一端面3aから離間する方向に付勢している。
引張コイルスプリング11は、磁石体8が初期位置Tから作動位置Sに変位するに伴って伸長変位して、圧縮変位する実施例1の圧縮コイルスプリング9と同様に働くため、実施例1と同様な効果を奏する。
図4(b)は本発明の実施例4を示す。実施例4が実施例1と異なるところは、圧縮コイルスプリング12を摺動孔4内に同芯的に設け、圧縮コイルスプリング12にプランジャーシャフト7の他端部7bを摺動可能に嵌合させたことである。
すなわち、圧縮コイルスプリング12は、一端部12aを摺動孔4の開口内周縁部に取り付け、他端部12bをプランジャーシャフト7の他端部7bに取り付け、磁石体8をコア3の一端面3aから離間する方向に付勢している。
圧縮コイルスプリング12は、磁石体8が初期位置Tから作動位置Sに変位するに伴って圧縮変位して、実施例1の圧縮コイルスプリング9と同様に働くため、実施例1と同様な効果を奏する。
図5は本発明の実施例5を示す。実施例5が実施例1と異なるところは、圧縮コイルスプリング12に代わって、ゴムパッドPaの外表面部に環状の突状部13を弾性手段として一体に形成したことである。突状部13は、断面略半円弧状を成し、その突出方向を磁石体8に対向するよう指向させている。
コイル体5への通電時、磁石体8は作動位置で突状部13に当接することにより、突状部13を弾性圧縮させる。コイル体5への通電を止めた時、突状部13に蓄えられた弾性圧縮力が解放されることにより、磁石体8が作動位置Sから初期位置Tに戻るため、実施例1と同様な効果を奏する。
この場合、突状部13が弾性手段として機能するので、圧縮や引張コイルスプリングを別の箇所に設ける必要がなくなり省スペース化に寄与する。
なお、突状部13は連続した環状に限らず、半球状の小突起を同一ループ上に間欠配置して形成してもよい。また、突状部13はゴムパッドPaと一体に限らず、別体としてゴムパッドPaに形成してもよく、形状としては断面略半円弧状に限らず、円錐状、円柱状あるいは楕円体であってもよく、要は突状部13の圧縮変形時に蓄勢力を解放可能に保有できるものであればよい。突状部13は中空に限らず中実であってもよい。
(変形例)
(a)上記実施例1〜5では、磁石体8を円盤状に形成したが、四角形、五角形、六角形、多角形あるいは球体や楕円体でもよい。この場合、収容部6の横壁部6aは、磁石体8の形状に対応するように形成される。
(b)磁石体9はネオジウム磁石としたが、ネオジウム磁石に代わって、KS鋼、MK鋼、アルニコ磁石、フェライト磁石、サマリウムコバルト磁石、ゴムをバインダーとしてフェライト粉末を配合分散させたゴム磁石、あるいは磁石と磁性体とを組み合わせた複合磁石を用いてもよい。
(c)弾性手段としては、圧縮コイルスプリング9、12や引張コイルスプリング10、11に限らず、捩りコイルスプリングや板ばねを使用してもよい。
(d)ゴムパッドPaの材質としては、SBR(スチレンブタジエンラバー)、IR(イソプレンラバー)あるいはCR(クロロプレンラバー)であってもよい。
本発明では、磁石体が初期位置と作動位置との間を往復変位する際、磁石体の変位に要する電磁駆動力が変動の少ない略一定の値となって、作動位置側での電磁駆動力に低下が生じず、優れた電磁駆動特性が得られる。初期位置および作動位置における磁石体の保持力を十分な値に設定できて誤作動や作動障害を生じず、電磁ソレノイド装置として初期の良好な駆動機能を長期にわたって維持できる。このため、車両搭載用の電磁ソレノイド装置として好適となり、車両関連事業の需要を喚起し、部品の流通を介して機械産業に適用することができる。
1 電磁ソレノイド装置
2 ヨーク
3 コア
3a コアの一端面
5 コイル体
6 収容部
6a 収容部の横壁部
6b 収容部の縦壁部
6c 縦壁部の挿通孔
7 プランジャーシャフト
7a プランジャーシャフトの一端部
7b プランジャーシャフトの他端部
8 磁石体
9、12 圧縮コイルスプリング(弾性手段)
10、11 引張コイルスプリング(弾性手段)
13 ゴムパッドの突状部(弾性手段)
G 微小空隙
J 磁石体による磁束
K コイル体による磁束
Pa ゴムパッド(弾性パッド)
T 初期位置
S 作動位置

Claims (7)

  1. 磁性材によりハウジングとして形成されたヨーク内に設けられたコアと、
    前記コアに設けられたコイル体と、
    前記コアの一端面と軸方向に対向するように設けられ、横壁部と縦壁部とから成り、前記ヨークの軸直角方向に沿って断面略コ字状に形成された磁性材製の収容部と、
    前記コアの一端面と前記収容部の前記縦壁部とにわたって配置され、軸方向に沿って往復変位可能に設けられた非磁性材製のプランジャーシャフトと、
    前記プランジャーシャフトに固定され、外側面部が前記横壁部の内周面部と微小空隙を介して対向する磁石体と、
    前記磁石体に対する一方向の変位を抑制し、他方向の変位を促進するように設けられた弾性手段とを備え、
    前記コイル体への通電時、前記磁石体の磁束と前記コイル体からの磁束との間に生じる電磁反発力により、前記磁石体が変位を前記弾性手段により抑制されつつ、前記コア側の一端面から離間して前記プランジャーシャフトとともに初期位置から作動位置に変位し、前記作動位置で前記磁石体が前記収容部の前記縦壁部に磁気吸引力を働かせるようにし、 前記コイル体への通電を止めて、前記作動位置で前記磁石体を前記縦壁部から離間させた時、前記縦壁部に対する前記磁石体の磁気吸引力に抗し、前記磁石体が変位を前記弾性手段により促進されつつ、前記初期位置に戻り、前記コアの一端面に磁気吸引力を働かせるようにしたことを特徴とする電磁ソレノイド装置。
  2. 前記弾性手段は、前記磁石体と前記収容部の前記縦壁部との間に配され、前記磁石体が前記初期位置から前記作動位置に変位するに伴って圧縮変位する圧縮コイルスプリングであり、前記コイル体への通電を止めても、前記磁石体は、前記縦壁部に対する磁気吸引力により前記圧縮コイルスプリングの付勢力に抗して前記作動位置に保持されることを特徴とする請求項1に記載の電磁ソレノイド装置。
  3. 前記弾性手段は、前記磁石体と前記収容部の前記縦壁部との間に配され、前記磁石体が前記初期位置から前記作動位置に変位するに伴って圧縮変位する圧縮コイルスプリングであり、前記コイル体への通電を維持することにより、前記磁石体は、前記コアに対する電磁反発力と前記縦壁部に対する磁気吸引力とにより、前記圧縮コイルスプリングの付勢力に抗して前記作動位置に保持されることを特徴とする請求項1に記載の電磁ソレノイド装置。
  4. 前記弾性手段は、前記磁石体と前記コアの一端面との間に配され、前記磁石体が前記初期位置から前記作動位置に変位するに伴って伸長変位する引張コイルスプリングであることを特徴とする請求項1に記載の電磁ソレノイド装置。
  5. 前記プランジャーシャフトの一端部は、前記収容部の前記縦壁部を貫通して外部にあり、前記弾性手段は、前記プランジャーシャフトの前記一端部と前記縦壁部との間に設けられ、前記磁石体が前記初期位置から前記作動位置に変位するに伴って伸長変位する引張コイルスプリングであることを特徴とする請求項1に記載の電磁ソレノイド装置。
  6. 前記収容部の前記縦壁部の内面部には、前記作動位置で前記磁石体を当接させる弾性パッドが設けられていることを特徴とする請求項1に記載の電磁ソレノイド装置。
  7. 前記弾性パッドには、前記磁石体に対向する突状部が弾性手段として形成されていることを特徴とする請求項6に記載の電磁ソレノイド装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN104235349A (zh) * 2013-06-24 2014-12-24 Sl株式会社 用于换档杆的螺线管装置
JP2015109244A (ja) * 2013-12-05 2015-06-11 株式会社デンソー マグネットスイッチ
CN110104911A (zh) * 2019-06-21 2019-08-09 安吉国千环境科技有限公司 一种mbbr高标准污水处理***及处理工艺

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