JP2011083168A - 永久磁石埋込型モータの回転子及び送風機及び圧縮機 - Google Patents

永久磁石埋込型モータの回転子及び送風機及び圧縮機 Download PDF

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Abstract

【課題】永久磁石挿入穴の外周鉄心部に配置されるスリットによる磁気飽和を低減し、さらに電機子反作用の影響を小さくし、トルクリップルを低減可能な永久磁石埋込型モータの回転子を提供する。
【解決手段】この発明に係る永久磁石埋込型モータの回転子は、回転子鉄心121の外周部に沿って形成された複数の永久磁石挿入穴122と、永久磁石挿入穴122の両端部に設けられる永久磁石端部空隙124と、永久磁石挿入穴122に挿入される永久磁石と、永久磁石挿入穴122の外側の鉄心部に形成された複数のスリット125a〜125eと、複数のスリット125a〜125eのそれぞれの回転子鉄心121の外周部121aとの間のスリット薄肉部126a〜126eの径方向の寸法を、永久磁石端部空隙124と回転子鉄心121の外周部121aとの間の永久磁石端部薄肉部124aの径方向の寸法よりも大きくしたものである。
【選択図】図14

Description

この発明は、永久磁石埋込型モータの回転子に関するもので、特に永久磁石挿入穴の外周鉄心部に配置されるスリット形状に関するものである。また、その永久磁石埋込型モータの回転子を永久磁石埋込型モータに用いる送風機及び圧縮機に関する。
従来、以下に示す構成の永久磁石埋込型モータの回転子が提案されている。即ち、この永久磁石埋込型モータの回転子は、複数枚の電磁鋼板を積層して形成される回転子鉄心と、この回転子鉄心の軸方向に形成され、軸心を中心とする略正多角形の各辺に対応する部位に形成された永久磁石挿入穴と、この永久磁石挿入穴に挿入される永久磁石と、永久磁石挿入穴の外周鉄心部に形成され、永久磁石挿入穴に沿って離隔配置された複数個のスリットと、このスリットの径方向外側端と回転子鉄心の外周との間に設けられ、径方向の幅が磁極中心から極間部に向けて徐々に広くなる外側薄肉部とを備えたものである。このように構成することにより、極間部の磁束密度波形の高調波成分を低減して、誘起電圧の高調波、コギングトルクを低減できることを特徴とする(例えば、特許文献1参照)。
特開2008−167583号公報
上記特許文献1記載の従来の永久磁石埋込型モータの回転子のスリット形状は、スリットと回転子外周部との間の薄肉の幅を極間部に近づくに従い徐々に広くし、誘起電圧の高調波を低減していた。
しかしながら、より一層誘起電圧の高調波を低減してトルクリップル、騒音を改善することが要望されている。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、永久磁石挿入穴の外周鉄心部に配置されるスリットによる磁気飽和を低減し、さらに電機子反作用の影響を小さくし、トルクリップルを低減可能な永久磁石埋込型モータの回転子を提供する。
また、その永久磁石埋込型モータの回転子を永久磁石埋込型モータに用いる送風機及び圧縮機を提供する。
この発明に係る永久磁石埋込型モータの回転子は、所定の形状に打ち抜かれた電磁鋼板を、所定の枚数積層して形成される回転子鉄心と、
回転子鉄心の外周部に沿って形成された複数の永久磁石挿入穴と、
永久磁石挿入穴の両端部に設けられる永久磁石端部空隙と、
永久磁石挿入穴に挿入される永久磁石と、
永久磁石挿入穴の外側の鉄心部に形成された複数のスリットと、
複数のスリットのそれぞれの回転子鉄心外周部との間のスリット薄肉部の径方向の寸法を、永久磁石端部空隙と回転子鉄心外周部との間の永久磁石端部薄肉部の径方向の寸法よりも大きくしたものである。
この発明に係る永久磁石埋込型モータの回転子は、複数のスリットのそれぞれの回転子鉄心外周部との間の径方向の寸法を、永久磁石端部空隙と回転子鉄心外周部との間の永久磁石端部薄肉部の径方向の寸法よりも大きくしたことにより、スリット薄肉部の磁気飽和を緩和し、トルクリップルを低減できる。
比較のために示す図で、一般的な永久磁石埋込型モータ500の横断面図。 図1の回転子520の横断面図。 図2の回転子鉄心521の横断面図。 比較のために示す図で、スリットを有する一般的な永久磁石埋込型モータ600の横断面図。 図4の回転子620の横断面図。 図5の回転子鉄心621の横断面図。 図6の部分拡大図。 永久磁石埋込型モータ500(スリットなし)と永久磁石埋込型モータ600(スリットあり)とのトルクを比較した図。 実施の形態1を示す図で、永久磁石埋込型モータ100の横断面図。 図9の回転子120の横断面図。 図10の回転子鉄心121の横断面図。 図10の部分拡大図。 図11の部分拡大図。 図13の部分拡大図。 実施の形態1を示す図で、スリット薄肉部の寸法を均一としたトルク波形と、スリット薄肉部の関係をt1<t2<t6<t3<t4<t5とした時のトルク波形を示す図。 実施の形態1を示す図で、変形例の永久磁石埋込型モータ200の横断面図。 図16の回転子220の横断面図。 図17の回転子鉄心121の横断面図。 図17の部分拡大図。 図18の部分拡大図。 図20の部分拡大図。
実施の形態1.
図1乃至図8は比較のために示す図で、図1は一般的な永久磁石埋込型モータ500の横断面図、図2は図1の回転子520の横断面図、図3は図2の回転子鉄心521の横断面図、図4はスリットを有する一般的な永久磁石埋込型モータ600の横断面図、図5は図4の回転子620の横断面図、図6は図5の回転子鉄心621の横断面図、図7は図6の部分拡大図、図8は永久磁石埋込型モータ500(スリットなし)と永久磁石埋込型モータ600(スリットあり)とのトルクを比較した図である。
先ず、一般的な永久磁石埋込型モータについて説明する。図1に示す永久磁石埋込型モータ500は、少なくとも固定子510と、回転子520とを備える。
固定子510は、少なくとも固定子鉄心511と、巻線514とを備える。
固定子鉄心511は、薄板の電磁鋼板(例えば0.1〜1.0mm程度の板厚で、無方向性電磁鋼板(鋼板の特定方向に偏って磁気特性を示さないよう、各結晶の結晶軸方向をできる限りランダムに配置させたもの))を所定の形状に金型で打ち抜き、所定の枚数(複数枚)積層して形成される。
固定子鉄心511は、全体の横断面形状が略円筒状で、外周側にリング状のコアバック515を備える。リング状のコアバック515から内側に、放射状に18個のティース512が周方向に略等間隔に伸びる。隣接する二つのティース512の間に、巻線514が収納されるスロット513(18個)が形成されている。
回転子520は、少なくとも回転子鉄心521と、永久磁石523とを備える。
回転子鉄心521は、全体の横断面形状が略円形状で、薄板の電磁鋼板(例えば、0.1〜1.0mm程度の板厚で、無方向性電磁鋼板(鋼板の特定方向に偏って磁気特性を示さないよう、各結晶の結晶軸方向をできる限りランダムに配置させたもの))を所定の形状に金型で打ち抜き、所定の枚数(複数枚)積層して形成される。
回転子鉄心521には、横断面が長方形の六個の永久磁石挿入穴522が、周方向に六角形を形成するように形成されている(図3参照)。
永久磁石挿入穴522の内部に、N極とS極とが交互になるように着磁された六枚の平板形状の永久磁石523を挿入することで6極の回転子を形成している(図2参照)。
永久磁石523には、例えばネオジウム、鉄、ボロンを主成分とする希土類が用いられる。
永久磁石挿入穴522の両端部には、永久磁石挿入穴522に連結される永久磁石端部空隙524が形成されている。
永久磁石埋込型モータ500は、図2に示すように、永久磁石挿入穴522の外周鉄心部に磁路rが形成され、磁路rによりリラクタンストルクが発生する。そのため、トルクリップルが大きく、騒音が増加する課題があった。
その課題を解決する一つの方法として、図4乃至図6に示すように、永久磁石挿入穴の外周鉄心部にスリットを設ける永久磁石埋込型モータ600が知られている。
図4に示す永久磁石埋込型モータ600は、少なくとも固定子610と、回転子620とを備える。
固定子610は、少なくとも固定子鉄心611と、巻線614と備える。
固定子鉄心611は、薄板の電磁鋼板(例えば0.1〜1.0mm程度の板厚で、無方向性電磁鋼板(鋼板の特定方向に偏って磁気特性を示さないよう、各結晶の結晶軸方向をできる限りランダムに配置させたもの))を所定の形状に金型で打ち抜き、所定の枚数(複数枚)積層して形成される。
固定子鉄心611は、全体の横断面形状が略円筒状で、外周側にリング状のコアバック615を備える。リング状のコアバック615から内側に、放射状に18個のティース612が周方向に略等間隔に伸びる。隣接する二つのティース612の間に、巻線614が収納されるスロット613(18個)が形成されている。
図5に示すように、回転子620は、少なくとも回転子鉄心621と、永久磁石623とを備える。
回転子鉄心621は、全体の横断面形状が略円形状で、薄板の電磁鋼板(例えば、0.1〜1.0mm程度の板厚で、無方向性電磁鋼板(鋼板の特定方向に偏って磁気特性を示さないよう、各結晶の結晶軸方向をできる限りランダムに配置させたもの))を所定の形状に金型で打ち抜き、所定の枚数(複数枚)積層して形成される。
回転子鉄心621には、横断面が長方形の六個の永久磁石挿入穴622が、周方向に六角形を形成するように形成されている(図6参照)。
永久磁石挿入穴622の内部に、N極とS極とが交互になるように着磁された六枚の平板形状の永久磁石623を挿入することで6極の回転子を形成している(図5参照)。
永久磁石623には、例えばネオジウム、鉄、ボロンを主成分とする希土類が用いられる。
永久磁石挿入穴622の両端部には、永久磁石挿入穴622に連結される永久磁石端部空隙624が形成されている。
永久磁石挿入穴622の外周鉄心部に、複数のスリット625が、周方向に所定の間隔で形成されている。図6の例では、一磁極に9個のスリット625が形成されている。
9個のスリット625の磁極中心に平行な方向な長さは、磁極中心に位置するスリット625が最も長く、極間に向かって徐々に短かくなっている。
また、図7の拡大図に示すように、回転子鉄心621の外周部621aとスリット625との間のスリット薄肉部626 (薄肉鉄心部である)の径方向の寸法tは、一磁極の9個のスリット625において同じ(均一)である。
図8に永久磁石埋込型モータ500(スリット625なし)と永久磁石埋込型モータ600(スリット625あり)とのトルクを比較した結果を示す。
図8に示すように、回転子鉄心621の永久磁石挿入穴622の外周鉄心部に、複数のスリット625を周方向に所定の間隔で形成することにより(永久磁石埋込型モータ600)、スリット625のないもの(永久磁石埋込型モータ500)に比べ、トルクリップル(トルクの脈動)が小さくなることが分かる。
これはスリット625の存在により、誘起電圧の高調波成分が低減したことと、コギングトルクが低減したことによる効果である。
しかし、図4の永久磁石埋込型モータ600(スリット625あり)は、図1の永久磁石埋込型モータ500(スリット625なし)に対しては、スリット625によりトルクリップルを低減できたが、更なる低騒音化を実現するために、トルクリップルの更なる低減が求められている。
図4に示す永久磁石埋込型モータ600(スリット625あり)において、トルクリップルが悪化する一要因として、スリット薄肉部626の磁気飽和がある。
スリット625は、永久磁石623から発生する磁束を正弦波に近づけ、誘起電圧の高調波成分の低減や、コギングトルクの低減に寄与する。
スリット薄肉部626の径方向の寸法tは、加工可能な最小寸法(一般的に板厚と同等で、0.1〜1.0mm程度)に設定される。
一方で、スリット薄肉部626の径方向の寸法tは、遠心力に耐えうる寸法にする必要がある。
さらに、金型形状から制約を受け、所定の寸法以上にする必要もある。
しかし、磁束(図2の磁路rを通る磁束)をより制限するため、可能な限り薄く均一にすることが多い。図7においても、スリット薄肉部626の径方向の寸法tは、各スリット薄肉部626において、均一になっている。
ところが、スリット薄肉部626をの径方向の寸法tを薄く、各スリット薄肉部626において均一に構成することにより、スリット薄肉部626が磁気飽和し透磁率が低下する。その影響により、トルクリップルが悪化し、騒音が増加する。
図9乃至図21は実施の形態1を示す図で、図9は永久磁石埋込型モータ100の横断面図、図10は図9の回転子120の横断面図、図11は図10の回転子鉄心121の横断面図、図12は図10の部分拡大図、図13は図11の部分拡大図、図14は図13の部分拡大図、図15はスリット薄肉部の寸法を均一としたトルク波形と、スリット薄肉部の関係をt1<t2<t6<t3<t4<t5とした時のトルク波形を示す図、図16は変形例の永久磁石埋込型モータ200の横断面図、図17は図16の回転子220の横断面図、図18は図17の回転子鉄心121の横断面図、図19は図17の部分拡大図、図20は図18の部分拡大図、図21は図20の部分拡大図である。
図9乃至図14を参照しながら、永久磁石埋込型モータ100の構成を説明する。
尚、永久磁石埋込型モータ100を、単に電動機又はモータと呼ぶ場合もある。
図9に示す永久磁石埋込型モータ100は、少なくとも固定子110と、回転子120とを備える。
固定子110は、少なくとも固定子鉄心111と、巻線114とを備える。
固定子鉄心111は、薄板の電磁鋼板(例えば0.1〜1.0mm程度の板厚で、無方向性電磁鋼板(鋼板の特定方向に偏って磁気特性を示さないよう、各結晶の結晶軸方向をできる限りランダムに配置させたもの))を所定の形状に金型で打ち抜き、所定の枚数(複数枚)積層して形成される。
固定子鉄心111は、全体の横断面形状が略円筒状で、外周側にリング状のコアバック115を備える。リング状のコアバック115から内側に、放射状に18個のティース112が周方向に略等間隔に伸びる。隣接する二つのティース112の間に、巻線114が収納されるスロット113(18個)が形成されている。
図10に示すように、回転子120は、少なくとも回転子鉄心121と、永久磁石123とを備える。
回転子鉄心121は、全体の横断面形状が略円形状で、薄板の電磁鋼板(例えば、0.1〜1.0mm程度の板厚で、無方向性電磁鋼板(鋼板の特定方向に偏って磁気特性を示さないよう、各結晶の結晶軸方向をできる限りランダムに配置させたもの))を所定の形状に金型で打ち抜き、所定の枚数(複数枚)積層して形成される。
回転子鉄心121には、横断面が長方形の六個の永久磁石挿入穴122が、周方向に六角形を形成するように形成されている(図11参照)。
永久磁石挿入穴122の内部に、N極とS極とが交互になるように着磁された六枚の平板形状の永久磁石123を挿入することで6極の回転子を形成している。
永久磁石123には、例えばネオジウム、鉄、ボロンを主成分とする希土類が用いられる。
永久磁石挿入穴122の両端部には、永久磁石挿入穴122に連結される永久磁石端部空隙124が形成されている。
永久磁石挿入穴122の外周鉄心部に、複数のスリット125a〜125eが、磁極中心に平行に伸び、周方向に所定の間隔で形成されている。図11の例では、一磁極に9個のスリット125a〜125eが形成されている。
図12、図13に示すように、一磁極の9個のスリット125a〜125eは、磁極中心に対して対称に配置される。
スリット125aが、磁極中心に配置される。スリット125aの両側に、順にスリット125b、スリット125c、スリット125d、スリット125eが配置される。
回転子鉄心1の外周部121aと、スリット125a、スリット125b、スリット125c、スリット125d、スリット125eとの間の薄肉鉄心部を、それぞれスリット薄肉部126a、スリット薄肉部126b、スリット薄肉部126c、スリット薄肉部126d、スリット薄肉部126eとする。
また、回転子鉄心1の外周部121aと、永久磁石端部空隙124との間の薄肉鉄心部を、永久磁石端部薄肉部124aとする。
そして、図14に示すように、各薄肉鉄心部の寸法(径方向)を以下に示すように定義する。
t1=永久磁石端部薄肉部124aの寸法
t2=スリット薄肉部126eの寸法
t3=スリット薄肉部126dの寸法
t4=スリット薄肉部126cの寸法
t5=スリット薄肉部126bの寸法
t6=スリット薄肉部126aの寸法
先ず、図14に示すt1、t2、t3、t4、t5、t6の関係を、t1<t2、t3、t4、t5、t6とすることにより、誘起電圧が向上し、トルクリップルが低減する原理について説明する。
既に述べたように(図7)、スリット薄肉部を薄く、均一に構成することにより、スリット薄肉部が磁気飽和して透磁率が低下する。すると、トルクリップルが悪化し、騒音が増加する。従って、スリット薄肉部を厚くし、スリット薄肉部の磁気飽和の影響を緩和することにより、トルクリップルが低減可能である。しかし、永久磁石端部薄肉部124aまで大きくすると、磁束の漏れが大きくなり、誘起電圧が低下してしまう。
そのため、t1<t2、t3、t4、t5、t6とすることにより、永久磁石端部薄肉部124aからの漏れ磁束が増加することなく、スリット薄肉部126a〜126eの磁気飽和の影響を緩和することが可能となり、トルクリップルの低減が可能である。
ここで、t1は、極力薄い方が好ましいが、加工(電磁鋼板のプレス加工)可能な最小寸法(一般的に板厚と同等で、0.1〜1.0mm程度)に設定される。これは、主に電磁鋼板のプレス加工用金型の制約から、t1を所定の寸法(電磁鋼板の板厚)以上にする必要があるからである。
また、t1<t2<t3、t4、t5、t6とすることにより、より誘起電圧の向上をしつつ、薄肉磁気飽和によるトルクリップル増加を抑えることができる。
t1<t2<t3、t4、t5、t6とすることの効果について、以下に説明する。
極間に最も近いスリット125eのスリット薄肉部126e(寸法t2)は、永久磁石端部薄肉部124a(寸法t1)と同様に、磁束の漏れ(極間における永久磁石123の磁束の漏れ)を防止する効果もある。スリット125eのスリット薄肉部126e(寸法t2)を薄くすることにより、誘起電圧の向上が見込める。
しかし、永久磁石端部薄肉部124a(寸法t1)は極間部に近いため、磁束密度が低く、磁気飽和の影響によるトルクリップル増加の影響を受けにくかったが、スリット薄肉部126e(寸法t2)は磁気飽和の影響によりトルクリップルが増加する要因となる。
そのため、スリット薄肉部126e(寸法t2)を、磁気飽和しない程度の寸法に薄くする。
従って、t1<t2<t3、t4、t5、t6の関係となる。この関係を満たすことにより、誘起電圧の向上とトルクリップル低減の両方の効果が得られる。
また、t1<t2<t6<t3、t4、t5とすることにより、トルクリップルの低減が可能である。t1<t2<t6<t3、t4、t5とすることによる効果について、以下に説明する。
電動機が回転時には、固定子から磁束を受けるため、電機子反作用の影響により、回転子の磁束分布が非対称となる。磁極中心に最も近いスリット薄肉部126a(寸法t6)は、磁極中心に存在するので、回転子の磁極の対称性を保つ特性がある。そのため、t6を大きくしすぎると電機子反作用の影響によりトルクリップルが増加してしまう。
そこで、t1<t2<t6<t3、t4、t5とすることにより、電機子反作用の影響を抑えつつ、スリット薄肉部126a〜126eの磁気飽和を抑えることが可能となるため、トルクリップルを低減できる。
さらに、t1<t2<t6<t3<t4<t5とすることにより、トルクリップルの低減が可能である。t1<t2<t6<t3<t4<t5とすることの効果について、以下に説明する。
t3、t4、t5は、薄くしすぎると磁気飽和の影響からトルクリップルが増加する。そのため、大きくする事が好ましい。しかし、磁極中心に近いほど磁束密度は高いので、磁極中心に近いスリットは磁気飽和の影響を受けやすい。そのため、磁極中心に近いスリット薄肉部ほど、スリット薄肉部の径方向の寸法を大きくする必要がある。
また、既に述べたように、磁極中心に最も近いスリット薄肉部126a(寸法t6)は、電機子反作用の影響を低減するため、t6を大きくしすぎるとトルクリップルが増加する。
従って、t1<t2<t6<t3<t4<t5の関係を満たすことにより、誘起電圧が向上し、電機子反作用の影響を抑え、トルクリップルが低減可能となる。
図15にスリット薄肉部の寸法を均一としたトルク波形と、スリット薄肉部の関係をt1<t2<t6<t3<t4<t5とした時のトルク波形を示す。
図15より、t1<t2<t6<t3<t4<t5の関係とすることにより、トルクリップルが抑えられることがわかる。t1<t2<t6<t3<t4<t5の関係とすることは、低騒音化に有効であると言える。
図16乃至図21を参照しながら、変形例の永久磁石埋込型モータ200の構成を説明する。
変形例の永久磁石埋込型モータ200は、回転子のスリットの延長線上(磁極中心に平行)の永久磁石挿入穴内に永久磁石が存在しない場合は、そのスリットと永久磁石挿入穴を連結する点に特徴がある(ここでは、符号は省略している)。
永久磁石埋込型モータ200を、単に電動機又はモータと呼ぶ場合もある。
図16に示す永久磁石埋込型モータ200は、少なくとも固定子210と、回転子220とを備える。
固定子210は、少なくとも固定子鉄心211と、巻線214とを備える。
固定子鉄心211は、薄板の電磁鋼板(例えば0.1〜1.0mm程度の板厚で、無方向性電磁鋼板(鋼板の特定方向に偏って磁気特性を示さないよう、各結晶の結晶軸方向をできる限りランダムに配置させたもの))を所定の形状に金型で打ち抜き、所定の枚数(複数枚)積層して形成される。
固定子鉄心211は、全体の横断面形状が略円筒状で、外周側にリング状のコアバック215を備える。リング状のコアバック215から内側に、放射状に18個のティース212が周方向に略等間隔に伸びる。隣接する二つのティース212の間に、巻線214が収納されるスロット213(18個)が形成されている。
図17に示すように、回転子220は、少なくとも回転子鉄心221と、永久磁石223とを備える。
回転子鉄心221は、全体の横断面形状が略円形状で、薄板の電磁鋼板(例えば、0.1〜1.0mm程度の板厚で、無方向性電磁鋼板(鋼板の特定方向に偏って磁気特性を示さないよう、各結晶の結晶軸方向をできる限りランダムに配置させたもの))を所定の形状に金型で打ち抜き、所定の枚数(複数枚)積層して形成される。
回転子鉄心221には、横断面が長方形の六個の永久磁石挿入穴222が、周方向に六角形を形成するように形成されている(図18参照)。
永久磁石挿入穴222の内部に、N極とS極とが交互になるように着磁された六枚の平板形状の永久磁石223を挿入することで6極の回転子を形成している。
永久磁石223には、例えばネオジウム、鉄、ボロンを主成分とする希土類が用いられる。
永久磁石挿入穴222の両端部には、永久磁石挿入穴222に連結される永久磁石端部空隙224が形成されている。
永久磁石挿入穴222の外周鉄心部に、複数のスリット225a〜225eが、磁極中心に平行に伸び、周方向に所定の間隔で形成されている。図18の例では、一磁極に9個のスリット225a〜225eが形成されている。
図19、図20に示すように、一磁極の9個のスリット225a〜225eは、磁極中心に対して対称に配置される。
スリット225aが、磁極中心に配置される。スリット225aの両側に、順にスリット225b、スリット225c、スリット225d、スリット225eが配置される。
スリット225eは、永久磁石挿入穴222と連結している。そして、永久磁石挿入穴222のスリット225eと連結する部分は、永久磁石223が存在しない。
延長線上(磁極中心に平行)に永久磁石223が存在するスリット225a〜225dは、永久磁石挿入穴222と連結すると、永久磁石223が空隙(スリット225a〜225d)と接する。そのため、パーミアンスが低下し、減磁耐力の低下や磁束の低下が発生する。
しかし、延長線上(磁極中心に平行)の永久磁石挿入穴222内に永久磁石223が存在しないスリット225eは、永久磁石挿入穴222と連結しても永久磁石223のパーミアンスは変化せず、永久磁石223の特性に影響を与えない。
さらに、スリット225eと永久磁石挿入穴222を連結することにより、永久磁石挿入穴222とスリット225eの金型を一体化することが可能なため、金型が小さくなり、金型のコストを抑えることができる。
回転子鉄心221の外周部221aと、スリット225a、スリット225b、スリット225c、スリット225d、スリット225eとの間の薄肉鉄心部を、それぞれスリット薄肉部226a、スリット薄肉部226b、スリット薄肉部226c、スリット薄肉部226d、スリット薄肉部226eとする。
また、回転子鉄心221の外周部221aと、永久磁石端部空隙224との間の薄肉鉄心部を、永久磁石端部薄肉部224aとする。
そして、図21に示すように、各薄肉鉄心部の寸法を以下に示すように定義する。
t1=永久磁石端部薄肉部224aの寸法
t2=スリット薄肉部226eの寸法
t3=スリット薄肉部226dの寸法
t4=スリット薄肉部226cの寸法
t5=スリット薄肉部226bの寸法
t6=スリット薄肉部226aの寸法
先ず、図21に示すt1、t2、t3、t4、t5、t6の関係を、t1<t2、t3、t4、t5、t6とすることにより、誘起電圧が向上し、トルクリップルが低減する原理について説明する。
既に述べたように(図7)、スリット薄肉部を薄く、均一に構成することにより、スリット薄肉部が磁気飽和して透磁率が低下する。すると、トルクリップルが悪化し、騒音が増加する。従って、スリット薄肉部を厚くし、スリット薄肉部の磁気飽和の影響を緩和することにより、トルクリップルが低減可能である。しかし、永久磁石端部薄肉部224aまで大きくすると、磁束の漏れが大きくなり、誘起電圧が低下してしまう。
そのため、t1<t2、t3、t4、t5、t6とすることにより、永久磁石端部薄肉部224aからの漏れ磁束が増加することなく、スリット薄肉部226a〜226eの磁気飽和の影響を緩和することが可能となり、トルクリップルの低減が可能である。
ここで、t1は、極力薄い方が好ましいが、加工(電磁鋼板のプレス加工)可能な最小寸法(一般的に板厚と同等で、0.1〜1.0mm程度)に設定される。これは、主に電磁鋼板のプレス加工用金型の制約から、t1を所定の寸法(電磁鋼板の板厚)以上にする必要があるからである。
また、t1<t2<t3、t4、t5、t6とすることにより、より誘起電圧の向上をしつつ、薄肉磁気飽和によるトルクリップル増加を抑えることができる。
t1<t2<t3、t4、t5、t6とすることの効果について、以下に説明する。
極間に最も近いスリット225eのスリット薄肉部226e(寸法t2)は、永久磁石端部薄肉部224a(寸法t1)と同様に、磁束の漏れ(極間における永久磁石223の磁束の漏れ)を防止する効果もある。スリット225eのスリット薄肉部226e(寸法t2)を薄くすることにより、誘起電圧の向上が見込める。
しかし、永久磁石端部薄肉部224a(寸法t1)は極間部に近いため、磁束密度が低く、磁気飽和の影響によるトルクリップル増加の影響を受けにくかったが、スリット薄肉部226e(寸法t2)は磁気飽和の影響によりトルクリップルが増加する要因となる。
そのため、スリット薄肉部226e(寸法t2)を、磁気飽和しない程度の寸法に薄くする。
従って、t1<t2<t3、t4、t5、t6の関係となる。この関係を満たすことにより、誘起電圧の向上とトルクリップル低減の両方の効果が得られる。
また、t1<t2<t6<t3、t4、t5とすることにより、トルクリップルの低減が可能である。t1<t2<t6<t3、t4、t5とすることによる効果について、以下に説明する。
電動機が回転時には、固定子から磁束を受けるため、電機子反作用の影響により、回転子の磁束分布が非対称となる。磁極中心に最も近いスリット薄肉部226a(寸法t6)は、磁極中心に存在するので、回転子の磁極の対称性を保つ特性がある。そのため、t6を大きくしすぎると電機子反作用の影響によりトルクリップルが増加してしまう。
そこで、t1<t2<t6<t3、t4、t5とすることにより、電機子反作用の影響を抑えつつ、スリット薄肉部226a〜226eの磁気飽和を抑えることが可能となるため、トルクリップルを低減できる。
さらに、t1<t2<t6<t3<t4<t5とすることにより、トルクリップルの低減が可能である。t1<t2<t6<t3<t4<t5とすることの効果について、以下に説明する。
t3、t4、t5は、薄くしすぎると磁気飽和の影響からトルクリップルが増加する。そのため、大きくする事が好ましい。しかし、磁極中心に近いほど磁束密度は高いので、磁極中心に近いスリットは磁気飽和の影響を受けやすい。そのため、磁極中心に近いスリット薄肉部ほど、スリット薄肉部の径方向の寸法を大きくする必要がある。
また、既に述べたように、磁極中心に最も近いスリット薄肉部226a(寸法t6)は、電機子反作用の影響を低減するため、t6を大きくしすぎるとトルクリップルが増加する。
従って、t1<t2<t6<t3<t4<t5の関係を満たすことにより、誘起電圧が向上し、電機子反作用の影響を抑え、トルクリップルが低減可能となる。
変形例の永久磁石埋込型モータ200は、スリット225eと永久磁石挿入穴222を連結することにより、永久磁石挿入穴222とスリット225eの金型を一体化することが可能なため、金型が小さくなり、金型のコストを抑えることができる。
また、各スリット薄肉部の寸法を、t1<t2、t3、t4、t5、t6、またはt1<t2、t3、t4、t5、t6、またはt1<t2<t3、t4、t5、t6、またはt1<t2<t6<t3、t4、t5、またはt1<t2<t6<t3<t4<t5の関係とすることにより、金型のコストを抑えつつ誘起電圧が向上し、電機子反作用の影響を抑え、トルクリップルを低減できる。
本実施の形態では、スリット薄肉部の寸法を大きくすることにより、スリット薄肉部の磁気飽和を緩和でき、トルクリップルの低減に有効であることを示した。
スリット薄肉部の寸法を大きくしていくと、図1に示す一般的な永久磁石埋込型モータ500(スリットなし)と同じ特性に近づくことになる。
つまり、スリット薄肉部を大きくしすぎても、逆にトルクリップルが悪化する可能性がある。
そのため、スリット薄肉部の寸法は、永久磁石端部空隙124,224と、回転子外周部121a,221aとの間の永久磁石端部薄肉部124a,224aの寸法t1の6倍よりも小さくする。それにより、スリット薄肉部の磁気飽和を緩和し、更にトルクリップルの低減が可能となる。
これを式で表すと、
6×t1>t2、t3、t4、t5、t6
となる。
更に、スリットの効果を奏するには、スリットの径方向の寸法が重要となる。スリットの径方向の寸法は、図17、図21に示すように、
L2=スリット125e、スリット225eの径方向の寸法
L3=スリット125d、スリット225dの径方向の寸法
L4=スリット125c、スリット225cの径方向の寸法
L5=スリット125b、スリット225bの径方向の寸法
L6=スリット125a、スリット225aの径方向の寸法
とする。
各々のスリット薄肉部の寸法を、各々のスリットの径方向の寸法より小さくすることにより、スリットの効果を奏することができ、スリット薄肉部の磁気飽和が緩和しつつスリットの効果も奏することができ、トルクリップルの低減が可能となる。
即ち、
t2<L2
t3<L3
t4<L4
t5<L5
t6<L6
である。
また、本実施の形態の効果として、スリット薄肉部の磁気飽和の影響を抑えることにより、誘起電圧の高調波成分の低減が可能であり、高調波鉄損が低減して、高効率な回転子を構成することができる。
また、トルクリップルが低減することにより、低振動な回転子を構成することができるため、長寿命な回転子が得られる。
スリットは、永久磁石に対して、略垂直であるのが好ましい。スリットが永久磁石に対して垂直でないと(スリットが平行でない)、スリットとスリットとの間の寸法が徐々に狭くなり、磁束密度が高くなるため、磁気飽和が生じ、誘起電圧の低下を招いてしまう。
スリットが永久磁石に対して垂直であると、スリットとスリットとの間の部分の磁束密度が一定となるため、磁気飽和が発生せず、磁気飽和による効率低下がないため、高効率な回転子が得られる。
また、以上説明した回転子は、極数が6極の回転子であるが、6極以外の回転子にも、本実施の形態を適用することにより、誘起電圧が向上し電機子反作用の影響を抑え、トルクリップルが低減でき、高効率で低騒音な回転子を構成することができる。
また、スリットの本数は、一磁極当たり9本のものを示したが、スリットの本数にも制約はない。スリットの本数が何本でも、本実施の形態の効果を奏することができる。
スリットの本数が偶数の場合は、磁極中心に最も近いスリットが2本存在するが、その場合は2本のスリットが磁極中心に最も近いスリットとなるため、磁極中心のスリット薄肉部は二箇所が対象となる。
また、本実施の形態の固定子110,210は、18スロット6極分布巻の構成であるが、回転子によるトルクリップル低減効果であるため、スロット数、巻線方法(集中巻、分布巻)、極数によらず効果を奏することができる。
また、永久磁石に焼結希土類磁石を使用すると、焼結希土類磁石は高磁力のため、回転子の磁束密度が他の磁石を使用した時よりも高くなり、スリットの影響が大きくなる。
そのため、回転子に焼結希土類磁石を使用することにより、より効果を奏することができる。
また、本実施の形態の永久磁石埋込型モータ100,200を、冷凍サイクル装置等の圧縮機、空気調和機等の送風機に搭載することにより、高効率で低コスト、長寿命な圧縮機、送風機が得られる。
100 永久磁石埋込型モータ、110 固定子、111 固定子鉄心、112 ティース、113 スロット、114 巻線、115 コアバック、120 回転子、121 回転子鉄心、121a 外周部、122 永久磁石挿入穴、123 永久磁石、124 永久磁石端部空隙、124a 永久磁石端部薄肉部、125a スリット、125b スリット、125c スリット、125d スリット、125e スリット、126a スリット薄肉部、126b スリット薄肉部、126c スリット薄肉部、126d スリット薄肉部、126e スリット薄肉部、200 永久磁石埋込型モータ、210 固定子、211 固定子鉄心、212 ティース、213 スロット、214 巻線、215 コアバック、220 回転子、221 回転子鉄心、221a 外周部、222 永久磁石挿入穴、223 永久磁石、224 永久磁石端部空隙、224a 永久磁石端部薄肉部、225a スリット、225b スリット、225c スリット、225d スリット、225e スリット、226a スリット薄肉部、226b スリット薄肉部、226c スリット薄肉部、226d スリット薄肉部、226e スリット薄肉部、500 永久磁石埋込型モータ、510 固定子、511 固定子鉄心、512 ティース、513 スロット、514 巻線、515 コアバック、520 回転子、521 回転子鉄心、522 永久磁石挿入穴、523 永久磁石、524 永久磁石端部空隙、600 永久磁石埋込型モータ、610 固定子、611 固定子鉄心、612 ティース、613 スロット、614 巻線、615 コアバック、620 回転子、621 回転子鉄心、622 永久磁石挿入穴、623 永久磁石、624 永久磁石端部空隙、625 スリット、626 スリット薄肉部。

Claims (9)

  1. 所定の形状に打ち抜かれた電磁鋼板を、所定の枚数積層して形成される回転子鉄心と、
    前記回転子鉄心の外周部に沿って形成された複数の永久磁石挿入穴と、
    前記永久磁石挿入穴の両端部に設けられる永久磁石端部空隙と、
    前記永久磁石挿入穴に挿入される永久磁石と、
    前記永久磁石挿入穴の外側の鉄心部に形成された複数のスリットと、
    前記複数のスリットのそれぞれの前記回転子鉄心外周部との間のスリット薄肉部の径方向の寸法を、前記永久磁石端部空隙と前記回転子鉄心外周部との間の永久磁石端部薄肉部の径方向の寸法よりも大きくしたことを特徴とする永久磁石埋込型モータの回転子。
  2. 前記複数のスリットの前記スリット薄肉部の径方向の寸法を、極間から磁極中心に向かって徐々に大きくするとともに、前記磁極中心に最も近い前記スリットの前記スリット薄肉部の径方向の寸法は、他の前記スリットの前記スリット薄肉部の径方向の寸法よりも小さくすることを特徴とする請求項1記載の永久磁石埋込型モータの回転子。
  3. 前記磁極中心に平行な延長線上に前記永久磁石が存在しない前記スリットは、前記永久磁石挿入穴と連結することを特徴とする請求項1又は請求項2記載の永久磁石埋込型モータの回転子。
  4. 前記複数のスリットを、前記前記永久磁石挿入穴に対して略垂直に配置したことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の永久磁石埋込型モータの回転子。
  5. 前記複数のスリットのそれぞれの前記回転子鉄心外周部との間のスリット薄肉部の径方向の寸法を、前記永久磁石端部空隙と前記回転子鉄心外周部との間の永久磁石端部薄肉部の径方向の寸法の6倍より小さくしたことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の永久磁石埋込型モータの回転子。
  6. 前記複数のスリットのそれぞれの前記回転子鉄心外周部との間のスリット薄肉部の径方向の寸法を、前記複数のスリットのそれぞれの径方向の寸法よりも小さくしたことを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の永久磁石埋込型モータの回転子。
  7. 前記永久磁石に、希土類磁石を用いることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の永久磁石埋込型モータの回転子。
  8. 請求項1乃至7のいずれかに記載の永久磁石埋込型モータの回転子を備えたことを特徴とする送風機。
  9. 請求項1乃至7のいずれかに記載の永久磁石埋込型モータの回転子を備えたことを特徴とする圧縮機。
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