JP2011074824A - 金属イオン除去装置 - Google Patents

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【課題】燃料に含まれる金属イオンを除去する金属イオン除去装置1の寿命を、装置を大型化することなく延長する。
【解決手段】金属イオン除去装置1の金属イオン除去層12は、上、下流側の層13、14の2層からなり、上、下流側の層13、14は、それぞれ、弱、強酸性イオン交換樹脂を金属イオン捕捉材として充填することで形成されている。これにより、下流側の層14は、上流側の層13よりも捕捉可能な金属イオンの種類が多くなるので、層13、14の両方で捕捉可能な種類の金属イオンは、上流側の層13で捕捉されて除去される。このため、下流側の層14に流入する金属イオンの種類は、上流側の層13で捕捉不可能な種類の金属イオンとなる。この結果、多数種類の金属イオンを効率的に除去することができるので、金属イオン除去装置1を大型化することなく寿命延長することができる。
【選択図】図2

Description

本発明は、燃料に含まれる金属イオンを除去する金属イオン除去装置に関する。
従来から、内燃機関等に供給される燃料には、不純物として極微量の金属イオンが含まれる一方、潤滑剤としてオレイン酸等の脂肪酸が添加されている。このため、燃料中で、これら金属イオンと脂肪酸との間に塩反応が起こり、脂肪酸金属塩が生成される可能性がある。そして、脂肪酸金属塩は、一般的に燃料に不溶であるため、例えば、インジェクタの摺動部等に析出して作動不良を引き起こす虞がある。
そこで、燃料タンクからインジェクタに至る燃料の供給路に、金属イオンを除去する金属イオン除去装置を配する技術が検討されている。
ところで、燃料等の液体に含まれる金属イオンの除去は、キレート樹脂におけるキレート形成基やイオン交換樹脂におけるイオン交換基のように金属イオンを捕捉できる活性部位が存在することで可能となる。そして、活性部位は、一旦、金属イオンを捕捉してしまうと金属イオンを捕捉する機能を失い、再生により活性部位から金属イオンを取り除かない限り金属イオンを捕捉することができない。このため、金属イオンを除去すべき対象が内燃機関に供給される燃料のように長期間に亘り膨大な処理量となる場合、金属イオン除去装置の寿命をできるだけ長くすることが恒常的に要求されている。
例えば、特許文献1には、水道水等の原水から金属イオン等を除去する浄水カートリッジの長寿命化に関する技術が開示されている。特許文献1によれば、この浄水カートリッジは、活性炭、陽イオン交換樹脂および無機系イオン交換材料等を充填してなる充填層を備え、この充填層に原水を通過させることで金属イオン等を除去する。そして、特許文献1によれば、充填層に陽イオン交換樹脂と無機系イオン交換材料とを配合することで、処理量を増やして長寿命化を図ることが可能である旨、記載されている。
また、特許文献2には、イオン交換により純水を製造する純水製造装置およびその再生方法が開示されている。特許文献2によれば、この純水製造装置は、弱酸性陽イオン交換樹脂を充填した陽イオン交換塔(KW塔)、強酸性陽イオン交換樹脂と強塩基性陽イオン交換樹脂とを同一塔内に充填した混床式イオン交換塔(MB塔)とを備え、さらに、陽イオン交換塔と混床式イオン交換塔との間に脱炭酸塔(D塔)を備えている。
そして、特許文献2によれば、MB塔の前に、KW塔およびD塔を配することで、MB塔に供給される水質に関して硬度成分、アルカリ度成分および炭酸を大幅に低減することができる旨、記載されている。さらに、特許文献2によれば、MB塔に供給される水質が上記のように改善できることから、MB塔の負荷を減らすことができるとともに、MB塔の再生時に課題視されている沈殿生成を防止することができる旨、記載されている。
しかし、特許文献1、2の技術は水を処理対象とするものであり、燃料に対する効果は未知数である。
すなわち、特許文献1の浄水カートリッジは、水道水を浄化するものであって、主に、水道水から重金属イオンを除去することを目的とするものである。これに対し、燃料から金属イオンを除去することを目的とする場合、除去対象となる金属イオンは、重金属イオンのみではない。
また、特許文献2の純水製造装置およびその再生方法は、純水の大型製造プラントを対象とするものである。これに対し、燃料から金属イオンを除去する金属イオン除去装置は、車両等に搭載すべきものであり、特許文献2の純水製造装置に比べて大幅に小さいものである。
特開2003−340448号公報 特開平7−68254号公報
本発明は、上記の問題点を解決するためになされたものであり、その目的は、燃料に含まれる金属イオンを除去する金属イオン除去装置の寿命を、装置を大型化することなく延長することにある。
〔請求項1の手段〕
請求項1に記載の金属イオン除去装置は、金属イオンを捕捉可能な金属イオン捕捉材により形成される金属イオン除去層を備え、金属イオン除去層に燃料を通過させることで、燃料に含まれる金属イオンを除去するものである。そして、金属イオン除去層は、複数の異なる金属イオン捕捉材の層を燃料の流れ方向に重ねることで形成され、各層を形成する金属イオン捕捉材は、下流側の層ほど捕捉可能な金属イオンの種類が多くなる。
これにより、上、下流側の両方の層で捕捉可能な種類の金属イオンは、主に、上流側の層で除去されるので、下流側の層に流入する金属イオンの種類は、上流側の層で捕捉不可能な種類の金属イオンとなる。このため、下流側の層ほど捕捉可能な金属イオンの種類を多くすることで、多数種類の金属イオンを含む燃料から金属イオンを効率的に除去することができる。
すなわち、下流側の層に流入する燃料は、上流側の層で一部の種類の金属イオンがほぼ除かれているので、下流側の層は、主に、上流側の層で捕捉不可能な種類の金属イオンを除去できれば機能として充分である。したがって、除去対象となる燃料の性状に応じて、各層に充填すべき金属イオン捕捉材の量を最適化することができるので、金属イオン除去装置を必要以上に大型化することなく寿命を延長することができる。
〔請求項2の手段〕
請求項2に記載の金属イオン除去装置によれば、複数の層の内、少なくとも1組の上流側の層と下流側の層との組合せは、両層ともに酸性のイオン交換基を有するイオン交換体を金属イオン捕捉材とする。また、下流側の層のイオン交換基は上流側の層のイオン交換基よりも強酸性である。
強酸性のイオン交換基は、弱酸性のイオン交換基よりも除去可能な金属イオンの種類が多い。このため、下流側の層のイオン交換基を上流側の層のイオン交換基よりも強酸性にすることで、下流側の層ほど捕捉可能な金属イオンの種類を多くすることができる。
〔請求項3の手段〕
請求項3に記載の金属イオン除去装置によれば、下流側の層のイオン交換体は、上流側の層のイオン交換体よりも総イオン交換容量が小さい。
イオン交換樹脂の骨格となる高分子では、強酸性のイオン交換基を導入できる部位が弱酸性のイオン交換基を導入できる部位に比べて少ないので、強酸性のイオン交換樹脂は、弱酸性のイオン交換樹脂よりも総イオン交換容量が小さい。すなわち、強酸性のイオン交換樹脂は、弱酸性のイオン交換樹脂よりも、捕捉可能な金属イオンの種類が多いものの金属イオンの捕捉可能量が少ない。
このため、下流側の層は、上流側の層で捕捉不可能な種類の金属イオンを上流側の層よりも少ない総イオン交換容量で除去しなければならないので、〔請求項1の手段〕に記載の「燃料の性状に応じて、各層に充填すべき金属イオン捕捉材の量を最適化することができる」という効果を顕著に得ることができる。
〔請求項4の手段〕
請求項4に記載の金属イオン除去装置によれば、イオン交換体は、イオン交換樹脂およびイオン交換不織布として充填されて層を形成する。
この手段は、イオン交換体の態様を示すものである。
燃料噴射装置の構成図である(実施例1)。 金属イオン除去装置の要部を示す要部構成図である(実施例1)。 金属イオン除去装置の要部を示す要部構成図である(実施例2)。 金属イオン除去装置の要部を示す要部構成図である(実施例3)。
実施形態1の金属イオン除去装置は、金属イオンを捕捉可能な金属イオン捕捉材により形成される金属イオン除去層を備え、金属イオン除去層に燃料を通過させることで、燃料に含まれる金属イオンを除去するものである。そして、金属イオン除去層は、複数の異なる金属イオン捕捉材の層を燃料の流れ方向に重ねることで形成され、各層を形成する金属イオン捕捉材は、下流側の層ほど捕捉可能な金属イオンの種類が多くなる。
また、複数の層の内、少なくとも1組の上流側の層と下流側の層との組合せは、両層ともに酸性のイオン交換基を有するイオン交換体を金属イオン捕捉材とする。また、下流側の層のイオン交換基は上流側の層のイオン交換基よりも強酸性である。
さらに、下流側の層のイオン交換体は、上流側の層のイオン交換体よりも総イオン交換容量が小さい。
実施形態2の金属イオン除去装置によれば、イオン交換体は、イオン交換樹脂およびイオン交換不織布として充填されて層を形成する。
〔実施例1の構成〕
実施例1の金属イオン除去装置1の構成を、図面に基づいて説明する。
金属イオン除去装置1は、車両の内燃機関(図示せず)に噴射供給される燃料から金属イオンを除去するものであり、例えば、図1に示すように、コモンレール2を介して高圧状態に蓄圧された燃料を内燃機関に噴射供給する蓄圧式の燃料噴射装置3の一部を構成している。
なお、燃料噴射装置3は、例えば、燃料タンク4から燃料を汲み上げ高圧化して吐出する燃料供給ポンプ5と、燃料供給ポンプ5から吐出された燃料を高圧状態で蓄圧する蓄圧容器としてのコモンレール2と、内燃機関の気筒ごとに搭載され、コモンレール2から燃料の分配を受けて各気筒内に燃料を噴射するインジェクタ6と、燃料タンク4と燃料供給ポンプ5との間に配されて燃料に含まれる異物を除去する燃料フィルタ7と、各種センサから内燃機関の運転状態を示す検出信号の入力を受けるとともに、これらの検出信号に基づいて燃料供給ポンプ5およびインジェクタ6等の動作を制御する電子制御装置(以下、ECUとする)8とを備える周知構造を有するものである。
そして、金属イオン除去装置1は、例えば、燃料タンク4と燃料供給ポンプ5との間で、燃料フィルタ7の上流側に配されて燃料から金属イオンを除去する。
また、インジェクタ6内には、コモンレール2で蓄圧された高圧の燃料が導入される各種の空間が形成され、噴孔を開閉する弁体のように燃料噴射の開始および停止に係わる各種部材は、これらの空間を高圧状態に維持しながらインジェクタ6内で変位する。このため、これらの各種部材は、極めてクリアランスの狭い摺動部等を形成しているので、このような摺動部等に脂肪酸金属塩が析出すると、インジェクタ6の作動不良を引き起こす虞がある。
すなわち、内燃機関に供給される燃料には、不純物として極微量の金属イオンが含まれる一方、潤滑剤としてオレイン酸等の脂肪酸が添加されている。このため、燃料中で、これら金属イオンと脂肪酸との間に塩反応が起こり、脂肪酸金属塩が生成される可能性がある。そして、脂肪酸金属塩は、一般的に燃料に不溶であるため、インジェクタ6の摺動部等に析出して作動不良を引き起こす虞がある。
そこで、燃料噴射装置3によれば、例えば、燃料タンク4と燃料供給ポンプ5との間において、燃料フィルタ7の上流側に金属イオン除去装置1が配されて燃料から金属イオンが積極的に除去される。
金属イオン除去装置1は、例えば、図2に示すように、樹脂製のケース11内に、金属イオンを捕捉可能な金属イオン捕捉材により形成される金属イオン除去層12を備え、金属イオン除去層12に燃料を上下方向に下側から上側に通過させることで、燃料に含まれる金属イオンを除去する。また、金属イオン除去層12は、例えば、2つの異なる金属イオン捕捉材の層13、14を燃料の流れ方向に重ねることで形成されている。
ここで、上流側(下側)の層13を形成する金属イオン捕捉材は、例えば、カルボキシル基をイオン交換基として有する弱酸性イオン交換樹脂であり、上流側の層13は、弱酸性イオン交換樹脂を金属イオン捕捉材として充填することで形成されている。また、下流側(上側)の層14を形成する金属イオン捕捉材は、例えば、スルホン酸基をイオン交換基として有する強酸性イオン交換樹脂であり、下流側の層14は、強酸性イオン交換樹脂を金属イオン捕捉材として充填することで形成されている。
すなわち、下流側の層14を形成するイオン交換樹脂のイオン交換基は、上流側の層13を形成するイオン交換樹脂のイオン交換基よりも強酸性であるため、捕捉可能な金属イオンの種類が多い。また、イオン交換樹脂の骨格となる高分子では、スルホン酸基のような強酸性のイオン交換基を導入できる部位が、カルボキシル基のような弱酸性のイオン交換基を導入できる部位に比べて少ないので、強酸性のイオン交換樹脂は、弱酸性のイオン交換樹脂よりも総イオン交換容量が小さい。このため、下流側の層14を形成するイオン交換樹脂は、上流側の層13を形成するイオン交換樹脂よりも総イオン交換容量が小さくなる。
このように、上流側の層13を形成する金属イオン捕捉材を弱酸性イオン交換樹脂とし、下流側の層14を形成する金属イオン捕捉材を強酸性イオン交換樹脂とすることにより、下流側の層14は、上流側の層13よりも金属イオンの捕捉可能量が少ないものの、捕捉可能な金属イオンの種類が多くなっている。
なお、金属イオン除去層12の上下、および層13、14間は、イオン交換樹脂の飛散を防止しつつ燃料の通過を許容するために、メッシュ15等により区画されたり、仕切られたりしている。
〔実施例1の効果〕
実施例1の金属イオン除去装置1によれば、金属イオン除去層12は、上、下流側の層13、14の2層からなり、上、下流側の層13、14は、それぞれ、弱、強酸性イオン交換樹脂を金属イオン捕捉材として充填することで形成されている。
これにより、下流側の層14は、上流側の層13よりも金属イオンの捕捉可能量が少ないものの捕捉可能な金属イオンの種類が多くなる。このため、層13、14の両方で捕捉可能な種類の金属イオンは、主に、上流側の層13で捕捉されて除去されるので、下流側の層14に流入する金属イオンの種類は、上流側の層13で捕捉不可能な種類の金属イオンとなる。このため、多数種類の金属イオンを含む燃料から金属イオンを効率的に除去することができる。
すなわち、下流側の層14に流入する燃料は、上流側の層13で一部の種類の金属イオンがほぼ除かれているので、下流側の層14は、主に、上流側の層13で捕捉不可能な種類の金属イオンを除去できれば機能として充分である。したがって、除去対象となる燃料の性状に応じて、層13、14のそれぞれに充填すべき樹脂量を最適化することができるので、金属イオン除去装置1を必要以上に大型化することなく寿命を延長することができる。
〔実施例2〕
実施例2の金属イオン除去装置1によれば、図3に示すように金属イオン除去層12は、上、中、下流側の層17〜19の3層からなり、上流側の層17は、キレート形成基を有するキレート樹脂を金属イオン捕捉材として充填することで形成され、中、下流側の層18、19は、それぞれ、弱、強酸性イオン交換樹脂を金属イオン捕捉材として充填することで形成されている。
キレート樹脂の種類、すなわちキレート形成基の種類は、上流側の層17にて除去したい金属イオンの種類に応じて選択される。また、中、下流側の層18、19は、例えば、それぞれ実施例1の上、下流側の層13、14と同様に、カルボキシル基を有する弱酸性イオン交換樹脂、スルホン酸基を有する強酸性イオン交換樹脂である。
ここで、キレート樹脂は、キレート形成基の種類ごとに特定種類の金属イオンに対する選択性がイオン交換樹脂の場合よりもはるかに大きい。すなわち、キレート樹脂は、特定種類の金属イオンの濃度が他の種類の金属イオンの濃度よりもはるかに小さい場合(例えば、数十万分の1)でも、特定種類の金属イオンと優先的にキレートを形成して特定種類の金属イオンを捕捉することができる。
これにより、金属イオン除去層12は、下流側ほど捕捉可能な金属イオンの種類が多くなる3層構造を呈する。そして、燃料は、上流側の層17にて特定種類の金属イオンが除去された後、中、下流側の層18、19に流入して他の種類の金属イオンが除去される。このため、燃料からの金属イオン除去をより効率化することができる。
すなわち、中、下流側の層18、19に流入する燃料は、上流側の層17で特定種類の金属イオンがほぼ除かれているので、中、下流側の層18、19は、特定種類以外の金属イオンを除去できれば機能として充分である。したがって、除去対象となる燃料の性状に応じて、層17〜19のそれぞれに充填すべき樹脂量を最適化することができるので、金属イオン除去装置1を必要以上に大型化することなく寿命を延長することができる。
なお、中、下流側の層18、19のそれぞれに充填すべき樹脂量は、実施例1の金属イオン除去層12と同様にして最適化できる。
〔実施例3〕
実施例3の金属イオン除去装置1によれば、図4に示すように金属イオン除去層12は、上、中、下流側の層21〜23の3層からなり、上、中流側の層21、22は、それぞれ、弱、強酸性イオン交換樹脂を金属イオン捕捉材として充填することで形成され、下流側の層23は、強酸性イオン交換不織布を金属イオン捕捉材として充填することで形成されている。
イオン交換不織布の充填層は、イオン交換樹脂の充填層よりも嵩密度が小さく、単位体積あたりの燃料との接触面積が大きい。このため、イオン交換不織布の充填層は、イオン交換樹脂の充填層よりも、総イオン交換容量が小さくかつイオン交換反応が進行しやすいものと考えられる。このため、強酸性イオン交換不織布からなる層23は、強酸性イオン交換樹脂からなる層22よりも、金属イオンの捕捉可能量が小さいものの金属イオンを捕捉する能力が高いと考えられる。
なお、層21を形成する弱酸性イオン交換樹脂は、例えば、カルボキシル基を有するものであって実施例1の層13、実施例2の層18を形成する弱酸性イオン交換樹脂と同様である。また、層22を形成する強酸性イオン交換樹脂は、例えば、スルホン酸基を有するものであって実施例1の層14、実施例2の層19を形成する強酸性イオン交換樹脂と同様である。さらに、層23を形成する強酸性イオン交換不織布は、例えば、層22を形成する強酸性イオン交換樹脂と同様の分子構造を呈しており、イオン交換基としてスルホン酸基を有するものである。
これにより、例えば、燃料の流量が一時的に急増した場合のように、上、中流側の層21、22で金属イオンを充分に除去しきれない場合でも、上、中流側の層21、22で除去されなかった金属イオンを下流側の層23で捕捉して除去することができる。
この場合、下流側の層23は、主に、燃料の流量が一時的に急増して上、中流側の層21、22で金属イオンを充分に除去できない状態に対応できれば機能として充分である。したがって、通常時の燃料流量および急増時の燃料流量等に応じて、層21〜23のそれぞれに充填すべき樹脂量または不織布量を最適化することができるので、金属イオン除去装置1を必要以上に大型化することなく寿命を延長することができる。
〔変形例〕
実施例の金属イオン除去装置1によれば、金属イオン除去層12は燃料の流れ方向に対して2層または3層をなしていたが、燃料の流れ方向に対して4層以上の複数層により金属イオン除去層12を設けてもよい。また、金属イオン除去層12における燃料の流れ方向は、下側から上側に向かうものであったが、このような態様に限定されず、例えば、水平方向に一方側から他方側に向かうように設定してもよく、中心から放射状に外側に向かうように設定してもよい。さらに、各層に用いる金属イオン捕捉材の態様も実施例に限定されない。
1 金属イオン除去装置
12 金属イオン除去層
13、14、17〜19、21〜23 層

Claims (4)

  1. 金属イオンを捕捉可能な金属イオン捕捉材により形成される金属イオン除去層を備え、
    この金属イオン除去層に燃料を通過させることで、燃料に含まれる金属イオンを除去する金属イオン除去装置において、
    前記金属イオン除去層は、複数の異なる金属イオン捕捉材の層を燃料の流れ方向に重ねることで形成され、
    各層を形成する金属イオン捕捉材は、下流側の層ほど捕捉可能な金属イオンの種類が多くなることを特徴とする金属イオン除去装置。
  2. 請求項1に記載の金属イオン除去装置において、
    複数の層の内、少なくとも1組の上流側の層と下流側の層との組合せは、両層ともに酸性のイオン交換基を有するイオン交換体を前記金属イオン捕捉材とし、
    前記下流側の層のイオン交換基は、前記上流側の層のイオン交換基よりも強酸性であることを特徴とする金属イオン除去装置。
  3. 請求項2に記載の金属イオン除去装置において、
    前記下流側の層のイオン交換体は、前記上流側の層のイオン交換体よりも総イオン交換容量が小さいことを特徴とする金属イオン除去装置。
  4. 請求項2または請求項3に記載の金属イオン除去装置において、
    前記イオン交換体は、イオン交換樹脂およびイオン交換不織布として充填されて層を形成することを特徴とする金属イオン除去装置。
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