JP2011074817A - 軸流ファン - Google Patents

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Akihiro Kondo
昭宏 近藤
Hirofumi Yanagi
裕文 柳
Yoshihito Tajima
祥人 田島
Takeshi Nakamura
豪志 中村
Ryoichi Sukena
亮一 助名
Abastari
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Abstract

【課題】より翼全体の重量を軽量化することができると共に、全体の径が大きいものであっても、遠心力に対する強度向上を実現することができる軸流ファンを提供する。
【解決手段】回転中心11を備えたハブ部12と、このハブ部12の外周に設けられた複数枚の前進翼20とを備えた軸流ファン10において、翼20の前縁部22に形成した正圧面21S側に突出する肉厚部25を負圧面側21Fから肉盗みすることにより、翼20の前縁部22に補強部24を形成した。
【選択図】図5

Description

本発明は回転中心を備えたハブ部と、このハブ部の外周に設けられた複数枚の前進翼とを備えた軸流ファンに関する。
空気調和装置の室外機、換気扇及び扇風機などには、気体を軸方向から吸い込んで軸方向に送風する軸流ファン(例えば、プロペラファン)が採用されている。軸流ファンは、回転中心を備えたハブ部と、ハブ部の外周に配置された複数枚の前進翼を備え、この翼が三次元の曲面形状とされている。
このような軸流ファンは、例えば0〜1000rpmの範囲などで回転数制御が行われている。高速回転によって、翼に部分的に応力が集中してしまうとかかる部分の強度が弱くなってしまう。そこで、軸流ファンの全体的な剛性向上を図るべく、各翼を所定の厚さ寸法で厚く構成することが考えられる。しかし、一様に翼を厚く構成すると、軸流ファン全体の重量が大きくなってしまう。そのため、軸流ファン自体に作用する遠心力が大きくなってしまい、かかる遠心力に対する強度が低下してしまう問題がある。
そこで、翼の所定箇所に所定形状のリブを設けることにより、翼全体の厚さを増加させることなく翼自体の強度向上を図っている軸流ファンが開発されている(例えば特許文献1参照)。
実開平5−69400号公報
上記特許文献1の軸流ファンでは、リブが翼の前縁部であって翼の付け根部分から外縁部に渡って形成されている。そのため、外縁部における遠心力が大きくなってしまい、ファン自体の強度低下を招来する。また、このリブは、翼の表面から突出して形成されているのみであるため、翼全体の重量が増加する。特に、径の大きな軸流ファンでは、より、重量の増加による遠心力の影響が大きくなる問題がある。
本発明は、より翼全体の重量を軽量化することができると共に、全体の径が大きいものであっても、遠心力に対する強度向上を実現することができる軸流ファンを提供する。
上記課題を解決するために、本発明の軸流ファンは、回転中心を備えたハブ部と、このハブ部の外周に設けられた複数枚の前進翼とを備えたものであって、翼の前縁部に形成した正圧面側に突出する肉厚部を負圧面側から肉盗みすることにより、翼の前縁部に補強部を形成したことを特徴とする。
請求項2の発明の軸流ファンは、回転中心を備えたハブ部と、このハブ部の外周に設けられた複数枚の前進翼とを備えたものであって、前縁部が厚く後縁部が薄くなる厚翼状の翼形状から、前縁部を負圧面側から肉盗みし、この前縁部より後方を正圧面側から肉盗みすることにより、翼の前縁部に補強部を形成したことを特徴とする。
請求項3の発明は、上記各発明において、補強部内にリブを立設したことを特徴とする。
請求項4の発明は、上記各発明において、補強部の幅寸法を、翼の付け根寸法の25%以上50%以下としたことを特徴とする。
請求項5の発明は、上記各発明において、補強部の長さ寸法を、翼前縁部の寸法の40%以上60%以下としたことを特徴とする。
請求項6の発明は、上記各発明において、補強部の高さ寸法を、当該補強部の幅寸法の1/4以上としたことを特徴とする。
請求項7の発明は、上記各発明において、補強部の外縁部を傾斜面としたことを特徴とする。
請求項8の発明は、上記各発明において、補強部を翼の付け根側から先細りした形状としたことを特徴とする。
本発明によれば、回転中心を備えたハブ部と、このハブ部の外周に設けられた複数枚の前進翼とを備えた軸流ファンにおいて、翼の前縁部に形成した正圧面側に突出する肉厚部を負圧面側から肉盗みすることにより、翼の前縁部に補強部を形成したので、翼の前縁部に形成された肉厚部によって翼の強度向上を図ることができると共に、当該肉厚部は負圧面側から肉盗みしているため、当該翼の強度を高めつつ翼全体を軽量化することができる。
これにより、全体の径が大きい軸流ファンであっても、コストの低減を図ることができると共に、強度を確保することができる。
請求項2の発明によれば、回転中心を備えたハブ部と、このハブ部の外周に設けられた複数枚の前進翼とを備えた軸流ファンにおいて、前縁部が厚く後縁部が薄くなる厚翼状の翼形状から、前縁部を負圧面側から肉盗みし、この前縁部より後方を正圧面側から肉盗みすることにより、翼の前縁部に補強部を形成したので、肉厚とされた前縁部によって翼の強度向上を図ることができると共に、当該前縁部における負圧面側からの肉盗みと、当該前縁部より後方の正圧面側からの肉盗みによって、当該翼の強度を高めつつ翼全体の重量を軽量化することができる。
これにより、全体の径が大きい軸流ファンであっても、コストの低減を図ることができると共に、強度を確保することができる。
また、請求項3の発明によれば、上記各発明に加えて、補強部内にリブを立設したことにより、肉盗みによって薄くなった補強部内を当該リブによって補強することができ、更なる強度の向上を実現することができる。
請求項4の発明によれば、上記各発明に加えて、補強部の幅寸法を、翼の付け根寸法の25%以上50%以下としたので、補強部による強度向上の実効を図ることができる。
請求項5の発明によれば、上記各発明に加えて、補強部の長さ寸法を、翼前縁部の寸法の40%以上60%以下としたことにより、補強部による強度向上の実効を図ることができる。
請求項6の発明によれば、上記各発明に加えて、補強部の高さ寸法を、当該補強部の幅寸法の1/4以上としたことにより、補強部による強度向上の実効を図ることができる。
請求項7の発明によれば、上記各発明に加えて、補強部の外縁部を傾斜面としたことにより、補強部の外縁部における応力集中を避け、強度を向上させることができると共に、空気抵抗を減少させることができる。
請求項8の発明によれば、上記各発明に加えて、補強部を翼の付け根側から先細りした形状としたことにより、補強部による強度向上の実効を図りつつ、当該前縁部における空気抵抗を減少させることができる。
本発明の軸流ファンの一実施形態にかかるプロペラファンを適用した室外機の斜視図である。 プロペラファンの正圧面側から見た図である。 プロペラファンの負圧面側から見た図である。 プロペラファンの側面図である。 プロペラファンの正圧面側から見た斜視図である。 プロペラファンの負圧面側から見た斜視図である。 図6の部分拡大図である。 翼の概略断面図である。 他の例としての翼の概略断面図である。 プロペラファンの翼の正圧面の平面図である。 プロペラファンの翼のハブ部との付け根側から見た斜視図である。 各条件を変更したときの翼の負圧面に加わる応力の状態を示す図である。 図12の各正圧面に加わる応力の状態を示す図である。 補強部の長さ寸法を変化させた場合の負圧面に生じる応力の変化を示す図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。図1は本発明の軸流ファンの一実施形態にかかるプロペラファンを適用した室外機1の斜視図である。この室外機1は、室外に配置され、室内の天井や壁に配置された図示しない室内機と配管接続されて空気調和装置を構成するものである。空気調和装置は、室外機1と室内機とで構成される冷媒回路に冷媒を流して冷房運転や暖房運転などを行う。室外機1は、外気と冷媒とを熱交換し、冷房運転時には冷媒を凝縮させて外気へ熱を放出し、暖房運転時には冷媒を蒸発させて外気から熱を取り込むものである。
この室外機1は、筐体2内に図示しない圧縮機や熱交換器を配設し、本実施例では、当該筐体2の側面に空気流入部3・・が形成されており、その上面には、空気吐出部(オリフィス)4が形成されている。そして、この空気吐出部4内には、軸流ファンとしてのプロペラファン10が配設されている。このプロペラファン10は図示しないファンモータに連結され、このファンモータが圧縮機や熱交換器の上方に配置される。このプロペラファン10のファンモータによる回転駆動によって、空気(外気)が空気流入部3より筐体2内に吸入され、熱交換器に至り、当該熱交換器内の冷媒と外気とが熱交換される。そして、熱交換された後の空気は、プロペラファン10の回転駆動によって空気吐出部4より外部に吐出される。
次に、本願発明の軸流ファンの一例としてのプロペラファン10について図面を参照して説明する。図2はプロペラファン10の正圧面側から見た図、図3はプロペラファン10の負圧面側から見た図、図4はプロペラファン10の側面図、図5はプロペラファン10の正圧面側から見た斜視図、図6はプロペラファン10の負圧面側から見た斜視図、図7は図6の部分拡大図である。
プロペラファン16は、回転中心11を備えたハブ部12と、このハブ部12の外周に所定ピッチで配置された複数枚(例えば4枚)の同一形状の前進翼20とを有して構成される。これらのハブ部12及び各前進翼20は、例えば一体に樹脂成形される。
ハブ部12は、その回転中心11に前記ファンモータのモータシャフトが挿通され、ファンモータの駆動により各前進翼20を図2の矢印N方向に回転させる。本実施例では、筐体2の上面に形成された空気吐出部4にプロペラファン10が配設されることから、当該プロペラファン10の正圧面21S側が上面、負圧面21F側が筐体2側(下面)となるように、配設される。また、このハブ部12は、外径がほぼ柱形状に構成されている。尚、当該ハブ部12は、四角の柱形状に限定されず、翼20の付け根(接合部)を底辺とする三角形の柱形状や台形の柱形状であっても良い。
これにより、上記翼20は、矢印N方向の回転により、その翼前縁22側から翼後縁23側へ向かい翼負圧面(翼裏面)24Fに沿って空気(外気)を流動させ、この空気を全体として、プロペラファン16の裏側から表側方向、この場合、筐体2内側から筐体2の上面方向に送風する。
この翼20は、図4乃至図6に示すように、翼面が空間的に捻れながら、しかも翼前縁22側が空気の吸込側に大きく前傾した3次元の曲面形状に形成される。一方、プロペラファン10には、翼正圧面(翼正面)21Sから翼負圧面21Fに巻き込まれる流れによって生じる翼端渦などが生じることが知られている。この種の渦は騒音(送風音)の原因となるため、近年のプロペラファンには、翼後縁23や翼外周の曲面を変化させる等の形状変更を施して騒音低減を図る場合がある。しかし、翼形状の変更はファン自体の剛性を低下させる場合があり、剛性の向上が必要になる場合がある。
そこで、本実施形態のプロペラファン10の翼20には、図4及び図5に示すように、翼前縁22部分(翼前縁部)とハブ部12との接合部(翼20の付け根)30から翼前縁22に沿って翼外周方向に延在する補強部24が設けられる。
ここで、当該補強部24の構成について図8の概略断面図を参照して説明する。本実施例におけるプロペラファン10を構成する翼20は、ハブ部12との接合部30から翼外周方向に延在し、所定厚さを有する曲面形状とされた板状に形成されており、外周縁は、先細り形状とされている。そして、補強部24は、この翼前縁22部分(翼前縁部)とハブ部12との接合部30から翼前縁22に沿って翼外周方向に所定の範囲で(詳細は後述する)延在し、正圧面21S側に突出する肉厚部25と、この肉厚部25を負圧面21F側から肉盗みすることにより凹陥形成された肉盗み部26とから構成されている。また、この補強部24は、翼20のハブ部12への付け根部分、即ち、接合部30側から翼外周方向に向けて全体として先細りとした形状を呈している。
設計上このような方法で、補強部24を構成しても良いが、これ以外にも、図9の概略断面図に示すように、プロペラファン10を構成する翼20は、翼前縁(前縁部)22が厚く、翼後縁(後縁部)23が薄くなるように厚翼状の翼形状により構成し、補強部24は、この翼前縁部22を上記と同様に負圧面21F側から図9のX部分を肉盗みすることにより凹陥形成された肉盗み部26を構成し、更に、この翼前縁部22後方、即ち、負圧面21F側から肉盗みされた肉盗み部26よりも翼外周側部分(図9のY部分)を、正圧面21S側から肉盗みすることにより凹陥形成された肉盗み部27を構成することで、外形が上記図8に示す翼20と略同様の翼を構成しても良い。
図8及び図9のいずれの構成であっても、翼20の補強部24内、即ち、肉盗み部26内には、リブ28が立設されている。尚、当該リブ28は、同一方向に延在するものを複数立設してもよく、図3等に示すように、網目状に立設しても良い。
また、本実施例では、図2に示すように、補強部24の外縁部、即ち、翼20の正圧面21S側に突出する外縁部は、翼前縁22側は、徐々に当該翼前縁22の端面に向けて傾斜する傾斜面24Aとする。同様に、補強部24の正圧面21S側に突出する外縁部の翼後縁23側は、所定角度(曲率)にて翼後縁23に向けて所定の範囲で徐々に傾斜する傾斜面24Bとする。
ここで、同一の計算条件により、本実施例の補強部24の有無及び、補強部24内のリブ28の有無による強度の比較について説明する。何らの補強部24が翼20に形成されていないプロペラファンでは、負荷条件を1000rpmとしたとき、600rpmの時点で共振が生じ、騒音の発生や大きく振動が生じていた。これに対し、補強部24として翼20の前縁22に正圧面21S側に突出した肉厚部25を形成し、負圧面21Fからの肉盗み部26を形成していない場合には、ファンの回転数と一致すると共振を生じる値(一般に、固有値)が高くなる。この場合、1260rpmが共振を生じる回転数となり、負荷条件0〜1000rpmを変化させている過程でファン自体の破壊を招来する共振が生じないこととなる。従って、翼22の前縁22に正圧面21S側に突出した肉厚部25を形成することで、翼20の遠心力に対する強度向上を図ることができる。
そして、本実施例の如く、当該肉厚部25を形成した翼20の負圧面21Fから肉盗み部26を形成した場合には、当該固有値に基づく共振を生じる回転数は、1050rpmとなる。これにより、共振を生じる回転数が肉盗み部26が形成されていない場合と比較して低下してしまうが、通常使用されるプロペラファンの最高回転数1000rpmよりも共振を生じる回転数を1050rpmとすることができる。
従って、翼20自体の所定の強度を確保しつつ、肉厚部25が形成された翼20から肉盗み部26が形成された分だけ肉盗みを行っていることで、翼20全体を軽量化することができる。これにより、全体の径が大きい軸流ファンであっても、材料を軽減でき、コストの低減を図ることができると共に、遠心力に対する強度を確保することができる。
尚、上述したような厚翼状の翼形状に翼前縁22を負圧面21F側から肉盗みし、この翼前縁22より後方を正圧面21S側から肉盗みして補強部24が形成された翼20であっても、同様の効果を奏することができる。
また、補強部24として翼20の前縁22に正圧面21S側に突出した肉厚部25を形成し、負圧面21Fからの肉盗み部26を形成して、更に、当該肉盗み部26が形成された補強部24内にリブ28を形成した場合には、当該固有値に基づく共振を生じる回転数は、リブ28を形成していない場合に比べて1.12倍の回転数となる。これにより、共振を生じる回転数が肉盗み部26が形成されていない場合と比較して少許、低下してしまうが、略、肉盗み部26が形成されていない場合と同様の固有値を得ることができる。そのため、通常使用されるプロペラファンの最高回転数1000rpmよりも共振を生じる回転数を高くすることができる。
従って、補強部24内にリブ28を立設したことによって、肉盗みによって薄くなった補強部24内を当該リブ28によって補強(回復)することができ、更なる強度の向上を実現することができる。
また、本実施例では、補強部24の外縁部を傾斜面24A、24Bとしたことにより、補強部24の外縁部における応力集中を避け、強度を向上させることができると共に、空気抵抗を減少させることができる。
更に、補強部24を翼20の付け根側から翼外周部に向けて先細りした形状としたことにより、補強部24による遠心力に対する強度向上の実効を図りつつ、翼前縁22における空気抵抗を減少させることができる。
次に、図10乃至図14を参照して、当該補強部24の長さ寸法、幅寸法、高さ寸法の適正範囲について検討する。図10はプロペラファン10の翼20の正圧面21Sの平面図、図11はプロペラファン10の翼20のハブ部12との付け根側から見た斜視図、図12は各条件を変更したときの翼20の負圧面21Fに加わる応力の状態を示す図、図13は図12の各正圧面21Sに加わる応力の状態を示す図、図14は補強部24の長さ寸法を変化させた場合の負圧面21Fに生じる応力の変化を示す図を示している。本実施例におけるプロペラファン10は、約φ700mmの前進翼20が四枚形成されているものを採用する。
翼前縁22は、ある点を中心とした円弧状を呈しており、当該円弧の角度を参照して補強部24の長さを定義する。補強部24の幅寸法は、翼20のハブ部12との接合部30(翼20の付け根)の長さ寸法を示す。補強部24の高さ寸法は、図11に示すように翼20の負圧面21F側の端面から肉厚部25の正圧面21S側の端面までの長さ寸法を示す。
図12は補強部24の各条件を変更した場合における負圧面21Fの応力が加わる部分を示している。図13は、図12の各正圧面21Sの応力が加わる部分を示している。
いずれも、負荷条件として、1000rpmで回転させたときの応力を示す。上述した如きプロペラファン10であって、本実施例の如き補強部24が形成されていない場合には、ハブ部12との接合部30(翼20の付け根)であって、翼後縁23から前縁にかけて応力が大きくなるところが延在し、特に、翼前縁22付近の翼20の付け根部分には、広範囲で応力が大きくなる。
図12における翼Aは、円弧の角度で定義される長さ寸法は、翼20の付け根部分から30degまでの範囲に、補強部24が形成されている。このとき、肉厚部25の高さ寸法は、10mm、補強部24が形成される幅寸法は、翼前縁22から40mmとする。尚、図10に示すように幅寸法40mmは、翼20の付け根の長さ寸法(翼20と接合部30の長さ寸法)の25%強に相当する。かかる補強部24が形成された翼Aの負圧面21Fでは、補強部24が形成されていない場合と比較して翼後縁23から前縁にかけて延在していた応力が大きくなる範囲が消滅し、当該部分における応力の集中を解消できる。
翼Bは、翼Aの条件のうち補強部24が形成される幅寸法を40mmから60mmに変更したものである。尚、図10に示すように幅寸法60mmは、翼20の付け根の長さ寸法(翼20と接合部30の長さ寸法)の50%弱に相当する。図12の翼A及び翼Bでは、内側の線で囲まれた部分S1が最も応力が大きくかかる部分であり、その外側の線で囲まれた部分S2がS1で囲まれた部分よりも小さいが他よりも応力がかかっている部分を示している。
これによると、幅寸法が40mmの翼Aの負圧面21F側では、補強部24の翼前縁22側の付け根部分に大きくS1にて囲まれた応力の大きい部分が有り、また、翼外周側に延在した補強部24の端部の翼前縁22側にも大きくS1にて囲まれた応力の大きい部分がある。そして、これらに渡って、当該S1よりも小さいが他よりも大きい応力がかかった部分S2が帯状に生じている。これに対し、幅寸法60mmの翼Bでは、補強部24の翼前縁22側の付け根部分に大きくS1にて囲まれた応力の大きい部分が翼Aよりも小さい範囲となっており、また、帯状であったS2にて囲まれた部分は、小さく縮小していることが分かる。
また、図13に示すように翼Aの正圧面21S側では、翼後縁23のハブ部12との接合部30に大きな応力が集中しており、補強部24の周囲には、S2よりも小さい応力T1が表れている。翼Aよりも補強部24の幅寸法が大きい翼Bの正圧面21S側では、同様に翼後縁23のハブ部12との接合部30に大きな応力が集中しているが、補強部24の周囲に表れた応力T1、特に、補強部24の翼前縁22の付け根部分側に表れた応力T1が消失している。
これにより、補強部24を構成する幅寸法は、40mmよりも大きい60mmである方が、付け根部分等に生じる応力が減少し、プロペラファン10自体の強度向上を実現できる。尚、補強部24の幅寸法が40mm及び60mmのいずれの幅寸法であっても、補強部24が形成されていない場合に比べて応力の集中を減少させることができるため、補強部24の幅寸法は、翼20の付け根寸法の25%以上50%以下が適正範囲といえる。これにより、補強部24による遠心力に対する強度向上の実効を図ることができる。
また、図12において、翼Cは、翼Bの条件のうち補強部24が形成される肉厚部25の高さ寸法を10mmから15mmに変更したものである。いずれも補強部24の幅寸法を60mmとしたものであり、翼Bの高さ寸法は、幅寸法の1/6であり、翼Cの高さ寸法は、幅寸法の1/4である。図12の翼Cの負圧面21F側では、内側の線で囲まれた部分S1、特に、補強部24の翼前縁22側の付け根部分におけるS1にて囲まれた応力の大きい部分は、高さ寸法が大きくなるに従って、より小さくなり、また、全体として、当該S1よりも小さいが他よりも応力がかかった部分S2が小さくなっていることが分かる。
そして、図13において、示される翼Cの正圧面21S側では、ほとんど応力が生じていないT0にて囲まれた部分が生じている。これにより、補強部24の高さ寸法は、補強部24の幅寸法の1/4以上とすることで、補強部24の翼前縁22側の付け根部分に加わる応力を著しく小さくでき、また、負圧面21F側及び正圧面21S側の全体における応力を小さくすることが可能となる。よって、補強部24の高さ寸法は、幅寸法の1/4以上とすることが適正範囲といえる。これにより、補強部24による遠心力に対する強度向上の実効を図ることができる。
図14は、補強部24の長さ寸法を変化させた場合の負圧面21Fに生じる応力の変化を示す図である。図14の翼Aは、上記図12と同様のものであり、円弧の角度で定義される長さ寸法は、翼20の付け根部分から30degまでの範囲に、補強部24が形成されている。このとき、肉厚部25の高さ寸法は、10mm、補強部24が形成される幅寸法は、翼前縁22から40mmとする。そして、翼Dは、円弧の角度で定義される翼Aの長さ寸法を翼20の付け根部分から45degまでの範囲に、翼Eは60degまでの範囲に補強部24を形成している。
これにより、円弧の角度で定義される長さ寸法が30degまでの範囲に形成される翼Aでは、上述したように翼前縁22の略中央部分にまで応力の集中している箇所S1やS2が広がっている状態が見られ、45degまでの範囲に形成される翼Dでは、上述したように翼前縁22の略中央部分にまで応力の集中している箇所S1やS2が消失し、翼20の付け根部分にS1やS2が見られるのみである。また、60degまでの範囲に形成される翼Eでは、翼前縁22の略中央部分にまで応力の集中している箇所S1やS2が消失しているものの、翼20の付け根部分におけるS1やS2の範囲が大きくなっている。
このことから、当該補強部24の円弧の角度で定義される長さ寸法が30degでは小さすぎ、60degでは大きすぎることで、部分的に応力が集中してしまうことがいえる。30degの場合、翼前縁22の約38%、45degの場合、翼前縁22の約58%、60degの場合、翼前縁22の約75%である。よって、補強部24の長さ寸法は、翼前縁22の40%以上60%以下の範囲とすることが適正範囲であるといえる。これにより、補強部24による遠心力に対する強度向上の実効を図ることができる。
従って、本実施例では、各適正範囲、即ち、幅寸法を翼20の付け根寸法の25%以上50%以下、高さ寸法を幅寸法の1/4以上、長さ寸法を翼前縁22の40%以上60%以下の範囲とする補強部24を備えたプロペラファン10、上記条件では、幅寸法を60mm(翼20の付け根寸法の約40%程度)、高さ寸法を15mm(幅寸法の1/4)、長さ寸法を翼前縁22の円弧の角度で定義される長さ寸法が45deg(翼前縁22の約58%)である補強部24を備えたプロペラファン10が最も強度が高いプロペラファン10を実現することができる。
尚、かかる補強部24を形成したプロペラファンは、その径を変化させても、かかる翼20の負圧面21Fや正圧面21Sに加わる応力の分布は、相似形にて変化し、また、プロペラファン10の回転数を変化させた場合であっても、翼20の負圧面21Fや正圧面21Sに加わる応力の分布は、相似形にて変化する。よって、プロペラファン10の径の大きさや回転数にかかわらず、本実施例の如く補強部24が形成されたプロペラファンは、有効なものとなる。
1 室外機
2 筐体
3 空気流入部
4 空気吐出部(オリフィス)
10 プロペラファン
11 回転中心
12 ハブ部
20 前進翼
21S 正圧面
21F 負圧面
22 翼前縁(翼前縁部)
23 翼後縁(翼後縁部)
24 補強部
24A、24B 傾斜面
25 肉厚部
26、27 肉盗み部
28 リブ

Claims (8)

  1. 回転中心を備えたハブ部と、該ハブ部の外周に設けられた複数枚の前進翼とを備えた軸流ファンにおいて、
    前記翼の前縁部に形成した正圧面側に突出する肉厚部を負圧面側から肉盗みすることにより、前記翼の前縁部に補強部を形成したことを特徴とする軸流ファン。
  2. 回転中心を備えたハブ部と、該ハブ部の外周に設けられた複数枚の前進翼とを備えた軸流ファンにおいて、
    前縁部が厚く後縁部が薄くなる厚翼状の翼形状から、前縁部を負圧面側から肉盗みし、該前縁部より後方を正圧面側から肉盗みすることにより、前記翼の前縁部に補強部を形成したことを特徴とする軸流ファン。
  3. 前記補強部内にリブを立設したことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の軸流ファン。
  4. 前記補強部の幅寸法を、前記翼の付け根寸法の25%以上50%以下としたことを特徴とする請求項1乃至請求項3のうちの何れかに記載の軸流ファン。
  5. 前記補強部の長さ寸法を、前記翼前縁部の寸法の40%以上60%以下としたことを特徴とする請求項1乃至請求項4のうちの何れかに記載の軸流ファン。
  6. 前記補強部の高さ寸法を、当該補強部の幅寸法の1/4以上としたことを特徴とする請求項1乃至請求項5のうちの何れかに記載の軸流ファン。
  7. 前記補強部の外縁部を傾斜面としたことを特徴とする請求項1乃至請求項6のうちの何れかに記載の軸流ファン。
  8. 前記補強部を前記翼の付け根側から先細りした形状としたことを特徴とする請求項1乃至請求項7のうちの何れかに記載の軸流ファン。
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