JP2011073050A - 曲がり部材成形方法および曲がり部材ならびに曲がり部材製造方法 - Google Patents

曲がり部材成形方法および曲がり部材ならびに曲がり部材製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】材料は絞り・張出し・伸びフランジの各変形はほとんどせずに曲げ変形をするため、高強度鋼板の単板から曲がり部材への一体プレス成形が可能となる。さらに、成形目標とする曲がり部材の立体図形を平面展開した図形をブランクの輪郭形状に反映させることにより、部材強度の高いかつ複雑な曲がり形状を有する部材を容易に得ることができ、高い軽量化効果が期待できる。
【解決手段】金属単板からなるブランク1を、長手方向曲がりの内周側をなす第一壁部2の両側に第二壁部3が連なる立体形状の曲がり部材30に成形する方法であって、曲がり部材30が長手方向曲がり部の箇所に、第一壁部の幅方向を山長手方向とする定幅の山形部4と定幅の山形部の両端に連なって第二壁部の幅方向を谷長手方向とする徐変幅の谷形部5とを有するように、ブランクに対し曲げ加工を行う曲げ工程を有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、平板を曲がり部材(詳しくは、曲がり形状を有するフレーム部材)に成形する方法に関し、特に、引張強さ(TS)が590MPa以上の高強度鋼板から曲がり部材への成形を可能とする成形方法および曲がり部材ならびに曲がり部材製造方法に関する。
曲がり部材を得る手段として、従来では金属単板を絞り、張出し、伸びフランジおよび曲げの各種成形様式を複合したプレス成形(以後、従来プレス成形という)が行われている。さらには筒状部材を曲げ成形する方法(特許文献1)や、ロールフォーミング技術(特許文献2)や、中空部材を用いた曲げ成形(特許文献3,4)が提案されている。また曲り部材を補強する例として、発泡樹脂を充填する方法(特許文献5)が提案されている。
特開平9−30345号公報 特開平11−129045号公報 特開平8−174047号公報 特開2005−1490号公報 特開平11−348813号公報
軽量化の要請に応じた鋼板の高強度化は、同時に鋼板の絞り・張出し・伸びフランジ成形性の低下を招くため、従来プレス成形では、割れやしわなどの不具合が発生し、特に形状が複雑になるにしたがい、曲がり部材が得られない場合が生じてきた。例えば、TSで590MPa以上の高強度鋼板の単板を、従来プレス成形により図8に示すような曲がり部材50を構成する部材50A、50B(XY平面視の曲がりを有する)に成形すると、平面部にしわ(例えば図中の「シワ」部に発生)、側面縦壁部やフランジ部に割れ(例えば図中の「ワレ」部に発生)が発生してしまう。このとき、しわ押さえ等の成形条件の最適化あるいは部品形状変更により、ある程度まで割れ・しわの発生抑制を図ることが可能であるが、そのような方法では、軽量化ニーズに応えるための、TSで980MPa以上の更なる高強度化に対応するには限界があると言える。
また、筒状の部材を曲げ成形する、あるいはロールフォーミングにより、高強度の曲がり部材を得る方法が開示されている(特許文献1〜4)が、工程上の制約や素材の成形性の観点から、複雑な曲がり形状を得ることが困難であり、かつ、工程数の増加など生産面で大きな課題がある。例えば、低強度の素材を用いる場合、複雑な形状が容易に得られる反面、部材強度が不足するため、発泡樹脂の充填により補強効果を得る技術等がある(特許文献5)が、コスト面、生産面、あるいはリサイクルの観点から必ずしも有用な技術とは言いがたいのが現状である。
すなわち、従来の成形方法では、高強度鋼板の単板を素材とする場合、一体プレス成形で所望の曲がり部材への成形が困難である、あるいは低強度鋼板の単板を素材とする場合、曲がり部材への成形は可能であるが、部材強度の不足を招くため、部品強度の増加など、生産面、コスト面で不利となるという課題があった。
前記課題を解決するための本発明は、次のとおりである。
(請求項1) 金属単板からなるブランクを、長手方向曲がりの内周側をなす第一壁部の両側に第二壁部が連なる立体形状の曲がり部材に成形する曲がり部材成形方法であって、
前記曲がり部材がその長手方向曲がり部の箇所に、第一壁部の幅方向を山長手方向とする定幅の山形部と該定幅の山形部の両端に連なって第二壁部の幅方向を谷長手方向とする徐変幅の谷形部とを、あるいは、第一壁部の幅方向を谷長手方向とする定幅の谷形部と該定幅の谷形部の両端に連なって第二壁部の幅方向を山長手方向とする徐変幅の山形部とを、有するように、前記ブランクに対し曲げ加工を行う曲げ工程を有することを特徴とする曲がり部材成形方法。
(請求項2) 前記曲げ工程の前に、前記ブランクに対し少なくとも、前記定幅もしくは徐変幅の山形部に対応させる部位および前記定幅もしくは徐変幅の谷形部に対応させる部位、に折り目をつける、および/または、前記ブランクに対し切れ目を入れる、予備工程を有し、前記曲げ工程では前記折り目に沿って前記曲げ加工を行うことを特徴とする請求項1に記載の曲がり部材成形方法。
(請求項3) 請求項1または2に記載された曲がり部材成形方法を用いて製造されてなる曲がり部材。
(請求項4) 請求項1または2に記載された曲がり部材成形方法を用いて、曲がり部材を製造することを特徴とする曲がり部材製造方法。
本発明によれば、材料は絞り・張出し・伸びフランジの各変形はほとんどせずに曲げ変形をするため、高強度鋼板の単板から曲がり部材を構成する部材への一体プレス成形が可能となる。さらに、成形目標とする曲がり部材の立体図形を平面展開した図形をブランクの輪郭形状に反映させることにより、従来では得られなかった部材強度の高いかつ複雑な曲がり形状を有する部材を容易に得ることができ、部品断面の縮小によるスペース拡大や、板厚の減少あるいは補強部材の廃止などによる高い軽量化効果が期待できる。
本発明の実施形態の1例を示す概略図((a)ブランクの平面図、(b)曲がり部材の立体図) 本発明の実施形態の1例(既出例とは別の例)を示す概略図((a)ブランクの平面図、(b)曲がり部材の立体図) 本発明の実施形態の1例(既出例とは別の例)を示す概略図((a)ブランクの平面図、(b)曲がり部材の立体図) 本発明の実施形態の1例(既出例とは別の例)を示す概略図((a)ブランクの平面図、(b)曲がり部材の立体図) 本発明の実施形態の1例(既出例とは別の例)を示す概略図((a)ブランクの平面図、(b)曲がり部材の立体図) 本発明の実施形態の1例(既出例とは別の例)を示す概略図((a)ブランクの平面図、(b)曲がり部材の立体図) 折り目のつけ方の例を示す概略図 従来プレス成形による曲がり部材の1例を示す概略図
図1〜図6は、それぞれ本発明の実施形態の相異なる例を示す概略図((a)ブランクの平面図、(b)曲がり部材の立体図)である。
図1の例では、成形目標である曲がり部材30は、長手方向の1箇所で曲がっており、長手方向曲がりの内周側をなす第一壁部2の両側に第二壁部3が連なる立体形状を有する。
曲がり部材30の長手方向1箇所の曲がり部には、第一壁部2の幅方向を山長手方向とする定幅の山形部4と該定幅の山形部4の両端に連なって第二壁部3の幅方向を谷長手方向とする徐変幅の谷形部5とが存在する。ブランク1の平面図は、曲がり部材30の平面展開図に相当し、同平面図中の、点線で示す山折りは曲がり部材30の角稜線に対応し、破線で示す谷折りは曲がり部材30の隅稜線に対応する。
ブランク1の平面図中の山折り、谷折りの部位がそれぞれ、成形後の曲がり部材30における角稜線、隅稜線となるようにブランク1に曲げ加工を施すことにより、ブランク1の材料は絞り・張出し・伸びフランジの各変形はほとんどせずに曲げ変形し、成形目標である曲がり部材30が得られる。このような曲げ加工は、例えば、予成形により山形部4を曲げ加工したのち、第二壁部3、谷形部5を曲げ加工することにより実現可能である。
図2の例では、成形目標である曲がり部材30は、長手方向の1箇所で曲がっており、長手方向曲がりの内周側をなす第一壁部2の両側に第二壁部3が連なり、さらに、第二壁部3の幅方向の反第一壁部2側の端にフランジ10が連なる立体形状を有する。なお、フランジ10の長手方向曲がり部には切れ目6が入っている。
曲がり部材30の長手方向1箇所の曲がり部には、第一壁部2の幅方向を山長手方向とする定幅の山形部4と該定幅の山形部4の両端に連なって第二壁部3の幅方向を谷長手方向とする徐変幅の谷形部5とが存在する。ブランク1の平面図は、曲がり部材30の平面展開図に相当し、同平面図中の、点線で示す山折りは曲がり部材30の角稜線に対応し、破線で示す谷折りは曲がり部材30の隅稜線に対応し、フランジ対応部10Aは曲がり部材30のフランジ10に対応し、切れ目6Aは曲がり部材30の切れ目6に対応する。
ブランク1に切れ目6Aを入れた後、ブランク1の平面図中の山折り、谷折りの部位がそれぞれ、成形後の曲がり部材30における角稜線、隅稜線となるようにブランク1に曲げ加工を施すことにより、ブランク1の材料は絞り・張出し・伸びフランジの各変形はほとんどせずに曲げ変形し、成形目標である曲がり部材30が得られる。このような曲げ加工は、例えば、予成形により山形部4を曲げ加工したのち、第二壁部3、谷形部5を曲げ加工することにより実現可能である。
図3の例では、成形目標である曲がり部材30は、長手方向の1箇所で曲がっており、長手方向曲がりの内周側をなす第一壁部2の両側に第二壁部3が連なり、さらに、両側のうち一側の第二壁部3の幅方向の反第一壁部側の端と、他側の第二壁部3の幅方向の反第一壁部側の端部との双方に第三壁部11が連なる立体形状を有する。
曲がり部材30の長手方向1箇所の曲がり部には、第一壁部2の幅方向を山長手方向とする定幅の山形部4と該定幅の山形部4の両端に連なって第二壁部3の幅方向を谷長手方向とする徐変幅の谷形部5とが存在する。ブランク1の平面図は、曲がり部材30の平面展開図に相当し、同平面図中の、点線で示す山折りは曲がり部材30の角稜線に対応し、破線で示す谷折りは曲がり部材30の隅稜線に対応し、ブランク1の幅方向両端部に位置する2つの第三壁部対応部11Aは曲がり部材30の第三壁部11に対応する。
ブランク1の平面図中の山折り、谷折りの部位がそれぞれ、成形後の曲がり部材30における角稜線、隅稜線となるようにブランク1に曲げ加工を施すことにより、ブランク1の材料は絞り・張出し・伸びフランジの各変形はほとんどせずに曲げ変形し、成形目標である曲がり部材30が得られる。このような曲げ加工は、例えば、予成形により山形部4を曲げ加工したのち、第二壁部3、谷形部5を曲げ加工することにより実現可能である。
なお、前記曲げ加工後、前記2つの第三壁部対応部11Aは分離した状態となっているが、必要に応じて、それらの幅方向自由端同士を接合して、閉断面化してもよい。接合方法としては、点溶接、連続溶接、リベット接合等々のいずれであってもよい。
図4の例では、成形目標である曲がり部材30は、長手方向の1箇所で曲がっており、長手方向曲がりの内周側をなす第一壁部2の両側に第二壁部3が連なり、さらに、両側のうち一側の第二壁部3の幅方向の反第一壁部側の端と、他側の第二壁部3の幅方向の反第一壁部側の端部との双方に第三壁部11が連なる立体形状を有する。
曲がり部材30の長手方向1箇所の曲がり部には、第一壁部2の幅方向を谷長手方向とする定幅の谷形部7と該定幅の谷形部7の両端に連なって第二壁部3の幅方向を山長手方向とする徐変幅の山形部8とが存在する。ブランク1の平面図は、曲がり部材30の平面展開図に相当し、同平面図中の、点線で示す山折りは曲がり部材30の角稜線に対応し、破線で示す谷折りは曲がり部材30の隅稜線に対応し、ブランク1の幅方向両端部に位置する2つの第三壁部対応部11Aは曲がり部材30の第三壁部11に対応する。
ブランク1の平面図中の山折り、谷折りの部位がそれぞれ、成形後の曲がり部材30における角稜線、隅稜線となるようにブランク1に曲げ加工を施すことにより、ブランク1の材料は絞り・張出し・伸びフランジの各変形はほとんどせずに曲げ変形し、成形目標である曲がり部材30が得られる。このような曲げ加工は、例えば、予成形により谷形部7を曲げ加工したのち、第二壁部3、山形部8を曲げ加工することにより実現可能である。
なお、前記曲げ加工後、前記2つの第三壁部対応部11Aは分離した状態となっているが、必要に応じて、それらの幅方向自由端同士を接合して、閉断面化してもよい。接合方法としては、点溶接、連続溶接、リベット接合等々のいずれであってもよい。
図5の例では、成形目標である曲がり部材30は、長手方向の2箇所で曲がっており、曲がりの方向は一方向であり、長手方向曲がりの内周側をなす第一壁部2の両側に第二壁部3が連なり、さらに、両側のうち一側の第二壁部3の幅方向の反第一壁部側の端と、他側の第二壁部3の幅方向の反第一壁部側の端部との双方に第三壁部11が連なる立体形状を有する。
曲がり部材30の長手方向2箇所の各曲がり部には、第一壁部2の幅方向を谷長手方向とする定幅の谷形部7と該定幅の谷形部7の両端に連なって第二壁部3の幅方向を山長手方向とする徐変幅の山形部8とが存在する。ブランク1の平面図は、曲がり部材30の平面展開図に相当し、同平面図中の、点線で示す山折りは曲がり部材30の角稜線に対応し、破線で示す谷折りは曲がり部材30の隅稜線に対応し、ブランク1の幅方向両端部に位置する2つの第三壁部対応部11Aは曲がり部材30の第三壁部11に対応する。
ブランク1の平面図中の山折り、谷折りの部位がそれぞれ、成形後の曲がり部材30における角稜線、隅稜線となるようにブランク1に曲げ加工を施すことにより、ブランク1の材料は絞り・張出し・伸びフランジの各変形はほとんどせずに曲げ変形し、成形目標である曲がり部材30が得られる。このような曲げ加工は、例えば、予成形により谷形部7を曲げ加工したのち、第二壁部3、山形部8を曲げ加工することにより実現可能である。
なお、前記曲げ加工後、前記2つの第三壁部対応部11Aは分離した状態となっているが、必要に応じて、それらの幅方向自由端同士を接合して、閉断面化してもよい。接合方法としては、点溶接、連続溶接、リベット接合等々のいずれであってもよい。
図6の例では、成形目標である曲がり部材30は、長手方向の2箇所で曲がっており、うち1箇所の曲がりC1ともう1箇所の曲がりC2とでは曲がりの方向が互いに直交している(C1が上下方向の曲がりであるとするとC2は左右方向の曲がりになる)。曲がりC1の曲がり部では、曲がりC1の内周側をなす第一壁部2の両側に第二壁部3が連なり、さらに、両側のうち一側の第二壁部3の幅方向の反第一壁部側の端と、他側の第二壁部3の幅方向の反第一壁部側の端部との双方に第三壁部11が連なっている。また、曲がりC2の曲がり部では、曲がりC2の内周側をなす第一壁部2の両側に第二壁部3が連なり、さらに、両側のうち一側の第二壁部3の幅方向の反第一壁部側の端と、他側の第二壁部3の幅方向の反第一壁部側の端部との双方に第三壁部11が連なっている。
そして、1箇所の曲がりC1ともう1箇所の曲がりC2とでは曲がりの方向が互いに直交しているから、曲がりC1の第一壁部2と曲がりC2の2つの第二壁部3のうちの1つとは同一であり、かつ、曲がりC1の2つの第二壁部3のうちの1つと曲がりC2の第一壁部2とは同一であり、かつ、曲がりC1の2つの第二壁部3のうちのもう1つと曲がりC2の第三壁部11とは同一であり、かつ、曲がりC1の第三壁部11と曲がりC2の2つの第二壁部3のうちのもう1つとは同一である。図6の例の曲がり部材30はこのような立体形状を有する。
そして、曲がり部材30の長手方向2箇所の各曲がり部には、第一壁部2(2,2)の幅方向を谷長手方向とする定幅の谷形部7と該定幅の谷形部7の両端に連なって第二壁部3(3,3)の幅方向を山長手方向とする徐変幅の山形部8とが存在する。ブランク1の平面図は、曲がり部材30の平面展開図に相当し、同平面図中の、点線で示す山折りは曲がり部材30の角稜線に対応し、破線で示す谷折りは曲がり部材30の隅稜線に対応し、ブランク1の幅方向両端部に位置する2つの第三壁部対応部11Aは曲がり部材30の曲がりC1の第三壁部11に対応し、かつ、ブランク1の第三壁部対応部11Aに隣接する第三壁部対応部11Aは曲がり部材30の曲がりC2の第三壁部11に対応する。
ブランク1の平面図中の山折り、谷折りの部位がそれぞれ、成形後の曲がり部材30における角稜線、隅稜線となるようにブランク1に曲げ加工を施すことにより、ブランク1の材料は絞り・張出し・伸びフランジの各変形はほとんどせずに曲げ変形し、成形目標である曲がり部材30が得られる。このような曲げ加工は、例えば、予成形により谷形部7を曲げ加工したのち、第二壁部3、山形部8を曲げ加工することにより実現可能である。
なお、前記曲げ加工後、前記2つの第三壁部対応部11A(2つの第二壁部3のうちの1つにも対応)は分離した状態となっているが、必要に応じて、それらの幅方向自由端同士を接合して、閉断面化してもよい。接合方法としては、点溶接、連続溶接、リベット接合等々のいずれであってもよい。
本発明における曲げ工程では、金型を用いてブランクの成形部位が目標部材の対応折り曲げ部となるように、プレス曲げ加工することで、被成形材は曲げ成形主体の変形をし、目標形状に成形される。
さらに、本発明では、前記曲げ加工の際にこの曲げ加工部の位置精度を向上させるために、ブランクにおける前記山折り、谷折りの部位に、予め折り目をつけることが好ましい。折り目については、対象箇所全てにつけてもよいし、一部分につけて形状の精度を高めてもよい。この折り目をつける加工方法には、コイニング等が好ましく用いうる。また、ロール表面につけた凹凸形状を連続的に材料の表面に転写していく方法も挙げられる。かかる折り目の好適形態として、図7(d)に示すようなV溝を、線状(a)、破線状(b)または点線状(c)、あるいはこれらを組み合わせた複合線状に設けた形態が挙げられる。ここで、V溝の深さは金属板厚み(略して板厚)の20%以下が好ましい。V溝の深さが板厚の20%を超える場合は、自動車骨格部材等で必要とされる部材強度の低下、あるいは折り曲げ部の割れを助長する可能性があり、さらに高強度の金属材料においては、溝を深くすること自体が容易ではなく、生産面やコスト面に大きな問題があるためである。
なお、溝の形態はV字形状に限らず(図7(d)に例示したV溝に限らず)、U字など各種凹み形状でもよい。また、折り曲げ部の曲率半径を大きくとる場合は、溝を複数条平行に設けてもよい。
また、折り曲げの際に局部的に過大な伸びまたは縮み変形加工が加わって割れまたはしわが発生する危険性が高いと予想される局所(例えばブランクのフランジ対応箇所において過大な伸びまたは縮みフランジ加工を受けそうな複数の局所)が存在する場合、かかる局所に予め切れ目を入れておくと、割れまたはしわの発生をさらに確実に予防できて好ましい。
表1に示す板厚および引張特性(降伏強さYS、引張強さTS、伸びEl)を有する薄鋼板(材料記号A,B,C)からなるブランクを、表2に示す成形方法で曲がり部材に成形し、得られた曲がり部材形状を目視観察して、成形方法を評価した。その結果、表2に示すとおり、従来プレス成形による比較例では、図8に示した「シワ」部にはしわが、「ワレ」部には割れが、それぞれ発生したのに対し、本発明例では、割れ、しわの発生はなく、ほぼ目標形状どおりの曲がり部材が得られた。
Figure 2011073050
Figure 2011073050
表1に示す板厚および引張特性(降伏強さYS、引張強さTS、伸びEl)を有する薄鋼板(材料記号A,B,C)からなるブランクを、これに予め、図7に示すような線状、破線状あるいは点線状のV溝(V溝の深さを表3に示す)からなる折り目をつけた後、表3に示す成形方法で曲がり部材に成形し、得られた曲がり部材形状を目視観察して、成形方法を評価した。その結果、表3に示すとおり、本発明例では、割れ、しわの発生はなく、しかも、実施例1での本発明例と比べて目標形状との一致具合がさらに良好な(寸法精度が○である)、曲がり部材が得られた。
Figure 2011073050
1 ブランク
2,2,2 第一壁部
3,3,3 第二壁部
4 定幅の山形部
5 徐変幅の谷形部
6,6A 切れ目
7 定幅の谷形部
8 徐変幅の山形部
10 フランジ
10A フランジ対応部
11,11,11 第三壁部
11A,11A,11A 第三壁部対応部
30 本発明に係る曲がり部材(成形目標)
50 従来プレス成形による曲がり部材(添え符号A,Bは曲がり部材50を構成する部材)

Claims (4)

  1. 金属単板からなるブランクを、長手方向曲がりの内周側をなす第一壁部の両側に第二壁部が連なる立体形状の曲がり部材に成形する曲がり部材成形方法であって、
    前記曲がり部材がその長手方向曲がり部の箇所に、第一壁部の幅方向を山長手方向とする定幅の山形部と該定幅の山形部の両端に連なって第二壁部の幅方向を谷長手方向とする徐変幅の谷形部とを、あるいは、第一壁部の幅方向を谷長手方向とする定幅の谷形部と該定幅の谷形部の両端に連なって第二壁部の幅方向を山長手方向とする徐変幅の山形部とを、有するように、前記ブランクに対し曲げ加工を行う曲げ工程を有することを特徴とする曲がり部材成形方法。
  2. 前記曲げ工程の前に、前記ブランクに対し少なくとも、前記定幅もしくは徐変幅の山形部に対応させる部位および前記定幅もしくは徐変幅の谷形部に対応させる部位、に折り目をつける、および/または、前記ブランクに対し切れ目を入れる、予備工程を有し、前記曲げ工程では前記折り目に沿って前記曲げ加工を行うことを特徴とする請求項1に記載の曲がり部材成形方法。
  3. 請求項1または2に記載された曲がり部材成形方法を用いて製造されてなる曲がり部材。
  4. 請求項1または2に記載された曲がり部材成形方法を用いて、曲がり部材を製造することを特徴とする曲がり部材製造方法。
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