JP2011071546A - 化合物半導体ウェーハの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】半導体層を構成する化合物半導体と異なる材料からなる基板とこの上に成膜されたIII族化合物半導体層を有し、発光波長の波長分布σが5nm以下の化合物半導体ウェーハを提供する。
【解決手段】サファイア基板上にIII族窒化物化合物半導体層を成膜し発光波長の波長分布σが5nm以下の化合物半導体ウェーハの製造方法であって、反り量Hが−10μm<H<0の範囲であり、直径Dが50mm〜155mmの範囲であり、厚さdが0.4mm〜1.5mmの範囲であるサファイア基板上に、合計の厚さが8μm以上15μm以下のIII族窒化物化合物半導体層を成膜する半導体層成膜工程を有し、前記サファイア基板の前記直径Dと前記厚さdとが、下記式(1)の関係を満たすことを特徴とする化合物半導体ウェーハの製造方法。
0.7×10≦(D/d)≦1.5×10 (1)
【選択図】図1

Description

本発明は、化合物半導体ウェーハの製造方法に関し、より詳しくは、発光波長の波長分布σが5nm以下の化合物半導体ウェーハの製造方法に関する。
一般に、III−V族化合物半導体層等の化合物半導体層を有する半導体発光素子は、サファイア単結晶等からなる基板上に化合物半導体層を成膜し、さらに正極や負極等を設けた後、基板の被研削面を研削及び研磨し、その後、適当な形状に切断することにより発光素子チップとして調製される(特許文献1参照)。
特開2008−177525号公報
ところで、半導体層を構成する化合物半導体とは異なる材料からなる基板を用い、この基板上に半導体層を成膜すると、基板と化合物半導体との熱膨張係数の差により、基板に反りが生じるという問題がある。
基板の反り量がこのように大きくなると、得られる半導体発光素子の波長分布σが大きくなり、製品の不良率を著しく増大するという問題がある。このような現象は、基板の直径が大きくなると顕著になる傾向がある。
また、基板上に半導体層を形成する際の処理条件による内部応力が発生し、基板に反りが生じやすいことが知られている。
本発明の目的は、半導体層を構成する材料と異なる材料からなる基板を用い、この上にIII族化合物半導体層を成膜する工程を有し、得られる半導体発光素子の発光波長の波長分布σを小さくすることが可能な化合物半導体ウェーハの製造方法を提供することにある。
かくして本発明によれば、サファイア基板上にIII族窒化物化合物半導体層を成膜し発光波長の波長分布σが5nm以下の化合物半導体ウェーハの製造方法であって、反り量Hが−10μm<H<0の範囲であり、直径Dが50mm〜155mmの範囲であり、厚さdが0.4mm〜1.5mmの範囲であるサファイア基板上に、合計の厚さが8μm以上15μm以下のIII族窒化物化合物半導体層を成膜する半導体層成膜工程を有し、前記サファイア基板の前記直径Dと前記厚さdとが、下記式(1)の関係を満たすことを特徴とする化合物半導体ウェーハの製造方法が提供される。
0.7×10≦(D/d)≦1.5×10 (1)
ここで、本発明が適用される化合物半導体ウェーハの製造方法において、サファイア基板とIII族窒化物化合物半導体層との間に、スパッタ法により中間層を成膜する中間層形成工程を有することが好ましい。
本発明によれば、化合物半導体ウェーハの製造方法において、半導体層を構成する材料と異なる材料の基板上にIII族化合物半導体層を成膜する際に、反り量Hが−10μm<H<0の範囲内にあり、且つ、基板の直径Dと厚さdとの関係が前述した式(1)を満たすような基板を使用することにより、製造工程における複数の処理の影響を受けることなく、発光波長の波長分布σが小さい化合物半導体ウェーハを製造することができる。特に本発明の化合物半導体ウェーハの製造方法によれば、波長分布σが5nm以下にすることができる。
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。尚、本発明は、以下の実施の形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で種々変形して実施することが出来る。また、使用する図面は本実施の形態を説明するためのものであり、実際の大きさを表すものではない。
(半導体発光素子)
本実施の形態において製造される半導体発光素子は、通常、所定の基板と基板上に成膜された化合物半導体層とを有している。化合物半導体層を構成する化合物半導体としては、例えば、III−V族化合物半導体、II−VI族化合物半導体、IV−IV族化合物半導体等が挙げられる。本実施の形態では、III−V族化合物半導体が好ましく、中でも、III族窒化物化合物半導体が好ましい。以下に、III族窒化物化合物半導体を有する半導体発光素子を例に挙げて説明する。
図1は、本実施の形態において製造される半導体発光素子の一例を説明する図である。図1に示すように、半導体発光素子1は、基板11上に形成された中間層12の上に、下地層13、n型半導体層14、発光層15、p型半導体層16が順次積層され、これらは化合物半導体層(III族化合物半導体層)20を構成している。
さらに、p型半導体層16上に透光性正極17が積層され、その上に正極ボンディングパッド18が形成されるとともに、n型半導体層14のn型コンタクト層14aに形成された露出領域14dに負極19が積層されている。
ここで、III族化合物半導体からなる下地層13上に成膜されたn型半導体層14は、n型コンタクト層14a及びn型クラッド層14bを有する。発光層15は、障壁層15a及び井戸層15bが交互に積層された構造を有する。p型半導体層16は、p型クラッド層16a及びp型コンタクト層16bが積層されている。
本実施の形態では、基板11上に成膜された化合物半導体層(III族化合物半導体層)20の合計の厚さは、少なくとも8μm以上、好ましくは、8.5μm以上、さらに好ましくは9μm以上である。また、これらの合計の厚さは、15μm以下、好ましくは14μm以下、さらに好ましくは13μm以下である。
化合物半導体層(III族化合物半導体層)20の合計の厚さが過度に薄いと、特に、下地層13及びn型半導体層14の膜厚が薄いと、その後に積層する発光層15及びP型半導体層16の結晶性が悪くなるため、半導体発光素子1を形成した場合は発光強度が弱くなる傾向がある。
(基板11)
基板11は、III族窒化物化合物半導体とは異なる材料から構成され、基板11上にIII族窒化物半導体結晶がエピタキシャル成長される。基板11を構成する材料としては、例えば、サファイア、炭化ケイ素(シリコンカーバイド:SiC)、シリコン、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、酸化マンガン、酸化ジルコニウム、酸化マンガン亜鉛鉄、酸化マグネシウムアルミニウム、ホウ化ジルコニウム、酸化ガリウム、酸化インジウム、酸化リチウムガリウム、酸化リチウムアルミニウム、酸化ネオジウムガリウム、酸化ランタンストロンチウムアルミニウムタンタル、酸化ストロンチウムチタン、酸化チタン、ハフニウム、タングステン、モリブデン等が挙げられる。これらの中でも、サファイア、炭化ケイ素(シリコンカーバイド:SiC)が好ましい。
また、基板11の表面は半導体層を積層する側の面(表面)とその反対側の面(裏面)の表面粗さRa(算術平均粗さ)が異なっている方が好ましい。特に、表面粗さRaの関係は表面≦裏面となっている基板を用いると良い。
(中間層12)
前述したように、本実施の形態では、基板11はIII族窒化物化合物半導体とは異なる材料から構成される。このため、後述するように化合物半導体層20を有機金属化学気相成長法(MOCVD)により成膜する際に、バッファ機能を発揮する中間層12を基板11上に設けることが好ましい。特に、中間層12が単結晶構造であることは、バッファ機能の面から好ましい。単結晶構造を有する中間層12を基板11上に成膜した場合、中間層12のバッファ機能が有効に作用し、中間層12上に成膜される下地層13と化合物半導体層20は、良好な配向性及び結晶性を持つ結晶膜となる。
中間層12は、A1を含有することが好ましく、III族窒化物であるA1Nを含むことが特に好ましい。中間層12を構成する材料としては、一般式A1GaInNで表されるIII族窒化物化合物半導体であれば特に限定されない。さらに、V族として、AsやPが含有されても良い。中間層12が、A1を含む組成の場合、GaA1Nとすることが好ましく、A1の組成が50%以上であることが好ましい。
下地層13に用いる材料としては、Gaを含むIII族窒化物(GaN系化合物半導体)が用いられ、特に、A1GaN、又はGaNを好適に用いることができる。下地層13の膜厚は0.1μm以上、好ましくは0.5μm以上、さらに好ましくは1μm以上である。
(n型半導体層14)
n型半導体層14は、n型コンタクト層14a及びn型クラッド層14bから構成される。n型コンタクト層14aとしては、下地層13と同様にGaN系化合物半導体が用いられる。また、下地層13及びn型コンタクト層14aを構成する窒化ガリウム系化合物半導体は同一組成であることが好ましく、これらの合計の膜厚を0.1μm〜20μm、好ましくは0.5μm〜15μm、さらに好ましくは1μm〜12μmの範囲に設定することが好ましい。
n型クラッド層14bは、A1GN、GaN、GaInN等によって形成することが可能である。また、これらの構造のヘテロ接合や複数回積層した超格子構造としてもよい。GaInNとする場合には、後述する発光層15を構成する井戸層15bのGaInNのバンドギャップよりも大きくすることが望ましい。n型クラッド層14bの膜厚は、好ましくは5nm〜500nm、より好ましくは5nm〜100nmの範囲である。
(発光層15)
発光層15は、窒化ガリウム系化合物半導体からなる障壁層15aと、インジウムを含有する窒化ガリウム系化合物半導体からなる井戸層15bとが交互に繰り返して積層され、且つ、n型半導体層14側及びp型半導体層16側に障壁層15aが配される順で積層して形成される。本実施の形態では、発光層15は、6層の障壁層15aと5層の井戸層15bとが交互に繰り返して積層され、発光層15の最上層及び最下層に障壁層15aが配され、各障壁層15a間に井戸層15bが配される構成とされている。
障壁層15aとしては、例えば、インジウムを含有した窒化ガリウム系化合物半導体からなる井戸層15bよりもバンドギャップエネルギーが大きいA1Ga1−cN(0≦c≦0.3)等の窒化ガリウム系化合物半導体を好適に用いることができる。
また、井戸層15bには、インジウムを含有する窒化ガリウム系化合物半導体として、例えば、Ga1−sInN(0<s<0.4)等の窒化ガリウムインジウムを用いることができる。
井戸層15bの膜厚としては、特に限定されないが、量子効果の得られる程度の膜厚、即ち臨界膜厚領域であることが好ましい。例えば、井戸層15bの膜厚は、1nm〜10nmの範囲であることが好ましく、2nm〜6nmの膜厚であればより好ましい。
(p型半導体層16)
p型半導体層16は、p型クラッド層16a及びp型コンタクト層16bから構成される。p型クラッド層16aとしては、好ましくは、A1Ga1−dN(0<d≦0.4)のものが挙げられる。p型クラッド層16aの膜厚は、好ましくは1nm〜400nmであり、より好ましくは5nm〜100nmである。
p型コンタクト層16bとしては、少なくともA1Ga1−eN(0≦e<0.5)を含んでなる窒化ガリウム系化合物半導体層が挙げられる。p型コンタクト層16bの膜厚は、特に限定されないが、10nm〜500nmが好ましく、より好ましくは50nm〜200nmである。
(透光性正極17)
透光性正極17を構成する材料としては、例えば、ITO(In−SnO)、AZO(ZnO−Al)、IZO(In−ZnO)、GZO(ZnO−Ga)等の従来公知の材料が挙げられる。また、透光性正極17の構造は特に限定されず、従来公知の構造を採用することができる。透光性正極17は、p型半導体層16上のほぼ全面を覆うように形成しても良く、格子状や樹形状に形成しても良い。
(正極ボンディングパッド18)
透光性正極17上に形成される電極としての正極ボンディングパッド18は、例えば、従来公知のAu、Al、Ni、Cu等の材料から構成される。正極ボンディングパッド18の構造は特に限定されず、従来公知の構造を採用することができる。
正極ボンディングパッド18の厚さは、100nm〜1000nmの範囲内であり、好ましくは300nm〜500nmの範囲内である。
(負極19)
図1に示すように、負極19は、基板11上に成膜された中間層12及び下地層13の上にさらに成膜された化合物半導体層20(n型半導体層14、発光層15及びp型半導体層16)において、n型半導体層14のn型コンタクト層14aに接するように形成される。このため、負極19を形成する際は、p型半導体層16、発光層15及びn型半導体層14の一部を除去し、n型コンタクト層14aの露出領域14dを形成し、この上に負極19を形成する。
負極19の材料としては、各種組成および構造の負極が周知であり、これら周知の負極
を何ら制限無く用いることができ、この技術分野でよく知られた慣用の手段で設けること
ができる。
(半導体発光素子の製造方法)
本実施の形態において半導体発光素子1は、通常、基板11上に化合物半導体層20を成膜し(半導体層成膜工程)、次いで、基板11を所定の厚さになる迄研削し、その後、適当な大きさに切断して形成される。
先ず、所定の直径Dと厚さdとを有するサファイア製の基板11上に、V族元素を含むガスと金属材料とをプラズマで活性化して反応させることによりIII族窒化物からなる中間層12を成膜する。続いて、成膜した中間層12上に、下地層13、n型半導体層14、発光層15、及びp型半導体層16を順次積層する。
本実施の形態では、化合物半導体層20を成膜する際に使用する基板11の直径Dは、通常、50mm〜155mmの範囲から選択される。また、基板11の厚さdは、通常、0.4mm〜1.5mm、好ましくは0.4mm〜1.2mmの範囲から選択される。
このとき、使用する基板11は、反り量Hが、0<H≦30μm及び−30μm≦H<0の範囲から選ばれることが好ましい。また、基板11の反り量Hが、−10μm<H<0の範囲から選ばれることが好ましい。
本実施の形態では、特に、基板11の直径Dが50mm〜51mm(約2インチ)程度の場合、基板11の反り量Hが、0<H≦30μm及び−30μm≦H<0の範囲から選ばれることが好ましい。また、基板11の直径Dが100mm〜102mm(約4インチ)程度の場合、基板11の反り量Hが、−10μm<H<0の範囲から選ばれることが好ましい。
ここで、基板の反りとは、基板を水平な基準面に置いた時の、基準面とウェーハ表面との距離の最大値と最小値の差と定義される。本願においては、基板11の反り量Hの測定は、NIDEK社製のレーザ光斜入射干渉計(フラットネステスターFT−17)によりSORI値を測定することで行った。そして、反りの方向が凸形状の場合にはプラス値、凹形状の場合はマイナス値とした。
次に、本実施の形態では、化合物半導体層20を成膜する際に使用する基板11の直径D及び厚さdが、下記式(1)の関係を満たしている。
0.7×10≦(D/d)≦1.5×10 (1)
本実施の形態において、化合物半導体層20を構成する材料と異なる材料の基板11上に化合物半導体層20を成膜する際に、直径Dと厚さdとの関係が上記式(1)を満たすような基板11を選択することにより、製造工程における複数の処理の影響を受けることなく、発光波長の波長分布σが小さい化合物半導体ウェーハを製造することができる。ここで、化合物半導体ウェーハとは、基板11上に、化合物半導体層20を成膜したものである。
ここで、化合物半導体層20を成膜する際に使用する基板11の直径Dと基板11の厚さdとの比(D/d)が、過度に小さいと、発光波長の波長分布σは変動が小さく安定するものの、基板11そのものの原材料使用量が増加するため基板11のコストアップ要因となる。さらに、後述する基板11の研削処理によって研削する量が増加するため、スループットが悪くなる傾向がある。
また、(D/d)が、過度に大きいと、化合物半導体ウェーハの反り量が大きくなるため、発光波長の波長分布σが大きくなり、半導体発光素子1の歩留まりが低下する傾向がある。さらに、基板11の厚さdのバラツキが厚さ公差内であっても発光波長の波長分布σが変動し、安定した化合物半導体ウェーハの製造が困難となる。また、化合物半導体ウェーハの反り量が大きくなると、半導体発光素子1を製造する過程において、フォトレジストの露光不良、ロボット搬送ミス、プローブによる電気特性測定の不安定化、レーザ加工時のフォーカシング不安定化等の収率低下の要因となる。この場合、基板11の厚さ公差を狭く管理する方法もあるが、基板11の製造が非常に難しくなり、コストアップの要因となる。
本実施の形態では、前述した基板11上にIII族窒化物半導体結晶をエピタキシャル成長させる際、中間層12は、スパッタ法を用いて、プラズマで活性化して反応した原料を基板11上に成膜することが好ましい(中間層形成工程)。ここで、V族元素を窒素とし、中間層12を成膜する際のガス中における窒素のガス分率を50%〜99%以下の範囲とするとともに、中間層12を単結晶組織として形成する。これにより、短時間で良好な結晶性を有する中間層12を、特定の異方性を持つ配向膜として基板11上に成膜することができる。その結果、中間層12上に、結晶性の良好なIII族窒化物半導体を効率良く成長させることが可能となる。
本実施の形態では、中間層12をスパッタ法によって形成した後、その上に、有機金属化学気相成長法(MOCVD)によって、下地層13、n型半導体層14、発光層15及びp型半導体層16を順次成膜することが好ましい。
MOCVD法では、キャリアガスとして水素(H)又は窒素(N)、III族原料であるGa源としてトリメチルガリウム(TMG)又はトリエチルガリウム(TEG)、Al源としてトリメチルアルミニウム(TMA)又はトリエチルアルミニウム(TEA)、In源としてトリメチルインジウム(TMI)又はトリエチルインジウム(TEI)、V族原料であるN源としてアンモニア(NH)、ヒドラジン(N)等が用いられる。
ドーパントとしては、n型にはSi原料としてモノシラン(SiH)又はジシラン(Si)、Ge原料としてゲルマンガス(GeH)、テトラメチルゲルマニウム((CHGe)、テトラエチルゲルマニウム((CGe)等の有機ゲルマニウム化合物を利用できる。
尚、窒化ガリウム系化合物半導体は、Al、Ga、In以外にも、他のIII族元素が含有された構成とすることができ、必要に応じてGe、Si、Mg、Ca、Zn、Be等のドーパント元素を含有することができる。さらに、意図的に添加した元素に限らず、成膜条件等に依存して必然的に含まれる不純物、並びに原料、反応管材質に含まれる微量不純物を含む場合もある。
尚、化合物半導体層20の内、下地層13をMOCVD法によって形成した後、n型コンタクト層14a及びn型クラッド層14bの各層をスパッタ法で形成し、その上の発光層15をMOCVD法で形成し、そして、p型半導体層16を構成するp型クラッド層16a及びp型コンタクト層16bの各層を反応性スパッタ法で形成してもよい。
前述した直径D及び厚さdを有する基板11上に中間層12、下地層13及び化合物半導体層20を成膜した後、化合物半導体層20のp型半導体層16上に透光性正極17が積層され、その上に正極ボンディングパッド18が形成される。さらに、n型半導体層14のn型コンタクト層14aに形成された露出領域14dに負極19が設けられたウェーハが形成される。
その後、基板11の被研削面を、所定の厚さになるまで研削及び研磨する。本実施の形態では、約20分間程度の研削工程により、ウェーハの基板11が研削され、基板11の厚さは、例えば、約900μmから約120μm迄減少する。さらに、本実施の形態では、研削工程に続き、約15分間の研磨工程により、基板11の厚さは、約120μmから約80μm迄に研磨される。
次いで、基板11の厚さが調整されたウェーハは、例えば、350μm角の正方形に切断することにより、基板11上に中間層12、下地層13及び化合物半導体層20が成膜された半導体発光素子1が形成される。
以下、実施例に基づき本発明を更に詳細に説明する。但し、本発明は、その要旨を超えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。
実施例において使用したサファイア基板の反り量Hと化合物半導体ウェーハから得られた発光波長の分布(波長分布σ)の評価方法は以下の通りである。
(1)サファイア基板の反り量H
サファイア基板の反り量Hは、レーザ光斜入射干渉計(株式会社ニデック社製:フラットネステスターFT−17)により測定したSORI値により評価した。SORI値は、サファイア基板をフラットネステスターのバウチャックに吸着し、垂直より手前方向に8度傾斜した状態で測定した。測定はサファイア基板の外周1mmを除いた(インサイド値1mm)範囲とした。
(2)化合物半導体ウェーハから得られた発光波長の分布(波長分布σ)
発光波長の波長分布σの測定は、本発明において限定されないが、好ましくはPLマッパー(ACCENT社製:RPM−Σ)を用いて測定することができる。
(実施例1〜9及び比較例)
表1に示す直径Dと厚さdとを有するサファイア製の基板11を使用し、図1に示すように、この基板11上に、スパッタ法によりAlNからなる中間層12を0.05μm成膜し、その上に、有機金属化学気相成長法(MOCVD)によって、厚さ8μmのアンドープGaNからなる下地層13及び厚さ2μmのSiドープGaNからなるn型コンタクト層14aを成膜したウェーハを作成した。さらに、その上に、MOCVDによって厚さ250nmのIn0.1Ga0.9Nからなるn型クラッド層14bを形成した後、厚さ16nmのSiドープGaNからなる障壁層15aおよび厚さ2.5nmのIn0.2Ga0.8Nからなる井戸層15bを5回積層し、最後に障壁層15aを設けた多重量子井戸構造の発光層15を形成した。
さらに、厚さ10nmのMgドープAl0.07Ga0.93Nからなるp型クラッド層16a、厚さ150nmのMgドープGaNからなるp型コンタクト層16bを順に形成した。
尚、窒化ガリウム系化合物半導体層の積層は、MOCVD法により、当該技術分野においてよく知られた通常の条件で行なった。
その後、前述のPLマッパー(ACCENT社製:RPM−Σ)により波長分布σを測定し、表1に記載の結果を得た。
次に、GaNからなるp型コンタクト層16b上に、厚さ250nmのIZOからなる透光性正極17を形成した後、SiOからなる保護膜を形成する等、当該技術分野においてよく知られた通常の条件で発光素子用のチップを製造した。
Figure 2011071546
表1に示す結果から、直径Dと厚さdとが、前述した式(1)の関係を満たし、反り量Hが±30μmの範囲である基板11を使用し、且つ基板11上に合計の厚さが8μm以上(10μm)の化合物半導体層20を成膜して調製した化合物半導体ウェーハ(実施例1〜9)は、発光波長の波長分布σが5nm以下の良好な数値を示すことが分かる。
この場合、例えば、基板直径Dが100mmの基板11の反り形状が凸形状の場合(実施例6,7)よりも凹形状の場合(実施例4,5)の方が、発光波長の波長分布σがより良好となる傾向がある。
また、D/dの値が小さい方が発光波長の波長分布σがより良好となる傾向がある。特に同一直径で比較した場合は顕著である(実施例1と2との比較、実施例3と4との比較、実施例8と9との比較)。
比較例として、反り量Hが±30μmの範囲であっても、前述した式(1)の関係を満たさない場合は波長分布は測定できないほど大きく乱れた。
本実施の形態において製造される半導体発光素子の一例を説明する図である。
1…半導体発光素子、11…基板、12…中間層、13…下地層、14…n型半導体層、15…発光層、16…p型半導体層、17…透光性正極、18…正極ボンディングパッド、19…負極、20…化合物半導体層(III族化合物半導体層)

Claims (2)

  1. サファイア基板上にIII族窒化物化合物半導体層を成膜し発光波長の波長分布σが5nm以下の化合物半導体ウェーハの製造方法であって、
    反り量Hが−10μm<H<0の範囲であり、直径Dが50mm〜155mmの範囲であり、厚さdが0.4mm〜1.5mmの範囲であるサファイア基板上に、合計の厚さが8μm以上15μm以下のIII族窒化物化合物半導体層を成膜する半導体層成膜工程を有し、
    前記サファイア基板の前記直径Dと前記厚さdとが、下記式(1)の関係を満たす
    ことを特徴とする化合物半導体ウェーハの製造方法。
    0.7×10≦(D/d)≦1.5×10 (1)
  2. 前記サファイア基板と前記III族窒化物化合物半導体層との間に、スパッタ法により中間層を成膜する中間層形成工程を有することを特徴とする請求項1に記載の化合物半導体ウェーハの製造方法。
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