JP2011061638A - アンテナ装置 - Google Patents

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圭 鈴木
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尚明 歌川
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Abstract

【課題】外部素子を用いることなく広帯域化と高利得化を両立し、なおかつ低コストで製造可能なアンテナ装置を提供する
【解決手段】アンテナ装置100は、アンテナ素子10とプリント基板20とを備えている。アンテナ素子10は、基体11と、基体11の上面において櫛歯状電極を構成する第1及び第2の放射電極12,13と、基体11の側面11cに形成され、第1の放射電極12の一端に接続された給電電極14と、側面11cに形成され、第2の放射電極13に接続された第1の接地電極15と、基体11の底面に形成された端子電極17〜19とを備えている。第1の端子電極17は、プリント基板20上に形成された給電ラインに接続されると共に、プリント基板20上に形成されたインダクタンスパターンを介してプリント基板上のグランドパターンに接続されている。第2の端子電極18は、プリント基板20上のグランドパターンに接続されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、アンテナ装置に関し、特に、携帯電話等の移動体通信装置に内蔵されるチップアンテナの電極構造に関する。
携帯電話等の無線通信機器に内蔵されるアンテナの一つとして複共振アンテナが知られている。複共振アンテナは、誘電体からなる基体の表面に複数の放射導体が形成され、各放射導体の給電点が共通且つ共振周波数が異なるように構成されたものであり、例えば2つの放射導体の一方をGPS用アンテナ、他方を無線LAN用アンテナとして使用できる。また、周波数帯域の一部分が重なり合うように2つの共振周波数を僅かにずらして共振周波数の広帯域化を図ることも可能である。
特許文献1には、共振周波数が異なる第1及び第2の放射電極を誘電体ブロック上に形成し、さらに誘電体ブロックの側面に整合回路を形成した複共振タイプの表面実装型アンテナが開示されている。このアンテナによれば、インピーダンス整合のためにチップキャパシタ、チップインダクタ等の外部素子を用いる必要がないので、外部素子による電力損失をなくすことができると共に、外部素子の最大定格を考慮する必要が無くなるため、大電力の供給による高利得化を実現でき、また外部素子の省略による実装密度の向上が可能となる。
また特許文献2には、共振周波数が異なる第1及び第2の放射電極を用いて広帯域化を図ると共に、給電電極と第1、第2の放射電極との間の容量を第1、第2の放射電極間の容量よりも十分に大きくすることで、第1、第2の放射電極間の相互干渉を防止したアンテナが開示されている。
特許第3562512号公報 特開平11−4113号公報
しかしながら、特許文献1に開示されたアンテナは、インピーダンス整合回路を誘電体ブロックの側面に形成しており、側面の面積が非常に狭いため、大きなキャパシタンスやインダクタンスを形成することが難しいという問題がある。また特許文献2のアンテナでは、インダクタンスが誘電体ブロック上に形成されているため、大きなインダクタンスを得ることが難しいという問題がある。
本発明は上記課題を解決するものであり、本発明の目的は、外部素子を用いることなく広帯域化と高利得化を両立し、なおかつ低コストで製造可能なアンテナ装置を提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明によるアンテナ装置は、アンテナ素子と、前記アンテナ素子が実装されたプリント基板とを備え、前記アンテナ素子は、略直方体状の誘電体からなる基体と、前記基体の少なくとも上面において櫛歯状電極を構成する第1及び第2の放射電極と、前記基体の第1の側面に形成され、前記第1の放射電極に接続された給電電極と、前記基体の前記第1の側面に形成され、前記第2の放射電極に接続された第1の接地電極とを備え、前記プリント基板は、前記アンテナ素子が実装されるアンテナ実装領域の周囲に形成されたグランドパターンと、前記アンテナ実装領域内に引き込まれて前記アンテナ素子の前記給電電極に接続された給電ラインと、一端が前記給電ラインの端部に接続され、他端が前記グランドパターンに接続されたインダクタンスパターンとを備えることを特徴とする。
本発明によれば、第1及び第2の放射電極が基体の上面において櫛歯状電極を構成しているので、大きなキャパシタンスを形成することができ、これにより安定した複共振特性を得ることができる。また、櫛歯状電極が基体の上面に形成されることにより、櫛歯状電極の開放端をプリント基板上のグランドから遠ざけることができ、アンテナ利得を向上させることができる。また、インダクタンスパターンがプリント基板上に形成されているため、より大きなインダクタンスを得ることができる。したがって、複共振点を有する広帯域なアンテナを外部素子無しで形成することができる。特に、外部素子の最大定格を考慮する必要がないため、大電流の供給が可能となり、さらにはインピーダンス整合も容易であることから、アンテナの高利得化を図ることができる。
本発明において、前記アンテナ素子は、前記基体の底面であって前記第1の側面側の端部に形成され、前記第1の放射電極に接続されたた第1の端子電極と、前記基体の前記底面であって前記第1の側面側の端部に形成され、前記第1の接地電極に接続された第2の端子電極と、前記基体の前記底面であって前記第1の側面と対向する第2の側面側の端部に形成された第3の端子電極とをさらに備え、前記第3の端子電極は前記グランドパターンに接続されていることが好ましい。この構成によれば、アンテナ素子をプリント基板上に確実に実装できるだけでなく、アンテナとして機能するために必要なキャパシタンスを確実に確保することができる。
本発明において、前記第1及び第2の放射電極は、前記第1の側面側の端部から第2の側面側に向かって延設されており、前記第2の放射電極の開放端は、前記第1の放射電極の開放端よりも前記第2の側面側に近いことが好ましい。この場合において、前記第2の放射電極の長さは、前記第1の放射電極よりも長いことが特に好ましい。給電放射電極である第1の放射電極が無給電放射電極である第2の放射電極よりもグランドと強く結合すると、VSWR特性が劣化してしまう。しかし、無給電放射電極が給電放射電極よりもグランドと強く結合している場合には、安定した複共振特性を得ることができる。
本発明によるアンテナ装置は、前記基体の前記底面であって、前記第1の側面と対向する第2の側面側に形成された第3の端子電極をさらに備え、前記第3の端子電極は、前記プリント基板上の前記グランドパターンに接続されていることが好ましい。この構成によれば、アンテナ素子の固定が確実となるだけでなく、無給電・給電放射電極とグランドとの間に適切なキャパシタンスを形成することができ、これにより安定した複共振特性を得ることができる。
本発明によるアンテナ装置は、前記基体の少なくとも前記第2の側面に形成され、前記第3の端子電極に接続された第2の接地電極をさらに備えることが好ましい。この場合において、前記第2の接地電極は、前記基体の前記第2の側面から前記上面にかけて連続的に形成されていることが好ましい。第2の接地電極を設けた場合には、無給電・給電放射電極とグランドとの間により大きなキャパシタンスを形成することができる。第2の接地電極を基体の側面のみならず上面にまで形成した場合には、さらに大きなキャパシタンスを得ることができる。
本発明において、前記インダクタンスパターンの前記他端は、前記給電ラインの引き込み側にある前記グランドパターンに接続されていることが好ましい。この構成によれば、折り返し構造によるループ状のインダクタンスパターンを形成することができ、小さな面積でより大きなインダクタンスを得ることができる。
本発明において、前記アンテナ実装領域は、前記プリント基板のエッジに近接して設けられており、前記第1の端子電極は、前記第2の端子電極よりも前記プリント基板の前記エッジの近くに設けられており、前記インダクタンスパターンは、前記第1の端子電極よりも前記エッジの近くに設けられていることが好ましい。インダクタンスパターンをプリント基板の内側に設けた場合には、インダクタンスパターンがこれと平行なグランドパターンのエッジラインに近づくため、アンテナ特性が劣化する。しかし、インダクタンスパターンがエッジに近い側に設けられていることにより、グランドパターンから遠ざけることができ、良好なアンテナ特性を得ることができる。
以上のように、本発明によれば、外部素子を用いることなく、VSWR特性及び放射効率の広帯域化と高利得化を両立し、なおかつ低コストで製造可能なアンテナ装置を提供することができる。
本発明の第1の実施形態によるアンテナ装置100の構成を示す略斜視図である。 アンテナ素子10の展開図である。 (a)及び(b)は、第1、第2の放射電極12,13の形状について説明するための略平面図である。 アンテナ素子10が実装されるプリント基板20上のパターンレイアウトを示す略平面図であり、(a)はプリント基板20の表面20aのレイアウト、(b)はプリント基板の裏面20bのレイアウトである。 (a)及び(b)は、給電ライン及びインダクタンスパターンのレイアウトを説明するための略平面図である。 アンテナ装置100の等価回路図である。 アンテナ装置100のVSWR特性を示すグラフである。 アンテナ装置100の放射特性を示すグラフである。 アンテナ装置100の特性インピーダンスを示すスミスチャートである。 第1の変形例によるアンテナ素子30の構成を示す略斜視図である。 第2の変形例によるアンテナ素子40の構成を示す略斜視図である。 第3の変形例によるアンテナ素子50の構成を示す略斜視図である。 第4の変形例によるアンテナ素子60の構成を示す略斜視図である。 第5の変形例によるアンテナ素子70の構成を示す略斜視図である。
以下、添付図面を参照しながら、本発明の好ましい実施の形態について詳細に説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態によるアンテナ装置100の構成を示す略斜視図である。また、図2は、アンテナ素子10の展開図である。
図1に示すように、本実施形態によるアンテナ装置100は、アンテナ素子10と、アンテナ素子10が実装されたプリント基板20とを備え、アンテナ素子10はプリント基板20の一方の主面(表面)に設けられたアンテナ実装領域内に実装されている。本実施形態によるアンテナ装置100は、アンテナ素子10のみでアンテナ動作を行うというよりむしろ、プリント基板20上のグランドパターンと協働してアンテナ動作を行うものである。
アンテナ素子10は、誘電体からなる基体11と、基体11に形成された複数の導体パターンによって構成されている。基体11は、Y方向を長手方向とする略直方体状を有している。このうち、基体11の上面11a、底面11b及び2つの側面11c,11dはY方向と平行な面であり、側面11e,11fはY方向と直交する面であり、底面11bはプリント基板20に対する搭載面である。なお、アンテナ素子10の上下方向はプリント基板20の表面を基準面にして定義される。
基体11の材料としては、特に限定されるものではないが、Ba−Nd−Ti系材料(比誘電率80〜120)、Nd−Al−Ca−Ti系材料(比誘電率43〜46)、Li−Al−Sr−Ti(比誘電率38〜41)、Ba−Ti系材料(比誘電率34〜36)、Ba−Mg−W系材料(比誘電率20〜22)、Mg−Ca−Ti系材料(比誘電率19〜21)、サファイヤ(比誘電率9〜10)、アルミナセラミックス(比誘電率9〜10)、コージライトセラミックス(比誘電率4〜6)などを用いることができる。基体11は、型枠を用いてこれらの材料粉を焼成することによって作製される。
誘電体材料は、目的とする周波数に応じて適宜選択すればよい。比誘電率εが大きくなるほど大きな波長短縮効果が得られるので、放射導体の長さをより短くすることができるが、放射効率が低下するため、必ずしも比誘電率εが大きければよいという分けではなく、適切な値が存在する。したがって、例えば、目的とする周波数が2.4GHzである場合、比誘電率εが5〜100程度の材料を用いることが好ましい。これによれば、十分な放射効率を確保しつつ基体の小型化を図ることができる。比誘電率εが5〜100程度である材料としては、Mg−Ca−Ti系誘電体セラミックを好ましく挙げることができる。Mg−Ca−Ti系誘電体セラミックとしては、TiO、MgO、CaO、MnO、SiOを含有するMg−Ca−Ti系誘電体セラミックを用いることが特に好ましい。
図2に示すように、アンテナ素子10の導体パターンは、基体11の上面11aに形成された1及び第2の放射電極12,13と、第1の側面11cに形成された給電電極14及び第1の接地電極15と、第2の側面11dに形成された第2の接地電極16と、底面11bに形成された第1〜第3の端子電極17〜19とを含んでいる。これらの導体パターンは、電極用ペースト材をスクリーン印刷や転写などの方法によって塗布した後、所定の温度条件下で焼き付けを行うことによって形成することができる。電極用ペースト材としては、銀、銀−パラジウム、銀−白金、銅などを用いることができる。導体パターンは、この他にメッキやスパッタなどでも形成することが可能である。
第1の放射電極12は給電ラインに接続される給電放射電極であり、第2の放射電極13は給電ラインに接続されない無給電放射電極である。第1及び第2の放射電極12,13は共に、第1の側面側から第2の側面側に向かってY方向に延びる共通電極12m,13mと、共通電極12m,13mから基体11の幅方向であるX方向に延びる突起片とで構成されている。第1の放射電極12の第1の側面11c側の一端は給電電極14を介して給電ラインに接続されており、第2の放射電極13の第1の側面11c側の一端は第1の接地電極を介してグランドに接続されている。
第1及び第2の放射電極12,13は、基体11の上面11aにおいて櫛歯状電極を構成している。第1の放射電極12は第2の放射電極13側に向かって突出する1本の突起片12aを有し、第2の放射電極13は第1の放射電極12側に向かって突出する2本の突起片13a,13bを有し、これらが所定の間隔を空けて対向配置され、両者の突起片が噛み合う構成となっている。第1の放射電極12と第2の放射電極13との間の容量結合によって大きなキャパシタンスC1が形成されるので、広帯域なアンテナ特性を得ることが可能となる。また、第1,第2の放射電極12,13が基体11の上面11aに形成されているため、第1,第2の放射電極12,13の開放端をプリント基板20上のグランドから遠ざけることができ、アンテナ利得を高めることができる。
給電電極14は、基体11の側面11cに形成された直線導体パターンであり、給電電極14の上端は第1の放射電極12に接続され、下端は第1の端子電極17に接続されている。第1の接地電極15は、基体11の側面11cに形成された給電電極14と平行な直線導体パターンであり、上端は第2の放射電極13に接続され、下端は第2の端子電極18に接続されている。
第2の接地電極16は、基体11の第2の側面11dに形成された導体パターンである。本実施形態による第2の接地電極16は側面11dの高さ方向の全範囲に形成されているが、第2の接地電極16の幅は側面11dの幅よりも狭く、側面11dの幅方向の中央部にのみ形成されている。詳細は後述するが、第2の接地電極16と櫛歯状電極との間のギャップによってキャパシタンスC2が形成され、キャパシタンスC2の値に応じてアンテナの共振周波数が大きく変化することから、第2の接地電極16の形状(高さ、幅)は、目的とする周波数に応じて適宜設定される。
第1乃至第3の端子電極17〜19は、基体11の底面11bに形成されており、特に、端子電極17,18は底面11bのY方向の一端側に形成され、端子電極19は底面11bのY方向の他端側に形成されている。端子電極17は給電電極14の下端に接続されており、端子電極18は第1の接地電極15の下端に接続されており、端子電極19は第2の接地電極16の下端に接続されている。端子電極19は、底面11bの幅方向全体に形成されており、端子電極17,18は所定の間隔を空けて底面11bの幅方向(X方向)にそれぞれ形成されている。つまり、底面11bの幅Wに対して端子電極19の幅はWであり、端子電極17,18の幅はW/2未満である。
端子電極17には延長部17aが形成されている。この延長部17aはアンテナ素子10の実装時にプリント基板20上のインダクタンスパターンとの接触を確実にするために設けられている。端子電極17〜19以外の導体パターンは基体11の底面11bに形成されておらず、大部分が絶縁領域となっている。
図3(a)及び(b)は、第1、第2の放射電極12,13の形状について説明するための略平面図である。
図3(a)に示すように、第2の放射電極13の開放端を構成する突起片13bは、第1の放射電極12の開放端を構成する突起片12aよりも第2の側面11d側に近いことが好ましい。図3(b)に示すように第1の放射電極12の開放端を構成する突起片12bが第1の放射電極12の開放端を構成する突起片13bよりも第2の側面11d側に近い場合、第1の放射電極12とグランドとの間の容量結合のほうが第2の放射電極13とグランドとの間の容量結合よりも強くなり、良好な反射特性が得られない。しかし、第2の放射電極13とグランドとの間の容量結合が第1の放射電極12とグランドと間の容量結合よりも強ければ、良好な反射特性が得られる。
図3(a)のように、第2の側面11dに最も近い突起片が第2の放射電極13側のものであれば、第1の放射電極12の共通電極12mと第2放射電極13の共通電極13mの長さは同じでもよい。この場合、第2の放射電極13の突起片13bがあることにより、第2の放射電極13の容量結合は、第1の放射電極12の容量結合よりも強くなる。もちろん、第2の放射電極13の共通電極13mの長さは、第1の放射電極12の共通電極12mの長さよりも長いことがより好ましい。このような構成であれば、第2の放射電極13とグランドとの間の容量結合をさらに強めることができ、放射効率の低下を確実に防止することができる。
図4は、アンテナ素子10が実装されるプリント基板20上のパターンレイアウトを示す略平面図であり、(a)はプリント基板20の表面20aのレイアウト、(b)はプリント基板の裏面20bのレイアウトである。特に、(b)は裏面20bのレイアウトを表面20a側から透過的に示したものである。
図4に示すように、プリント基板20は絶縁基板21の表裏面に導体パターンが形成されたものであって、特に、プリント基板20の表面20aには、一辺がプリント基板20の長手方向(Y方向)のエッジ20eに接し、他の三辺がグランドパターン22によって画定されたグランドクリアランス領域23aが設けられている。グランドクリアランス領域23aはグランドパターン22が排除された矩形状の絶縁領域であり、グランドパターンの第1のエッジライン22a、第2のエッジライン22b,及び第3のエッジライン22cに囲まれている。そして、実際にアンテナ素子10が実装されるアンテナ実装領域24はこのグランドクリアランス領域23a内においてプリント基板のエッジ20eに近接して設けられている。アンテナ実装領域24をプリント基板のエッジ20eに設けた場合には、アンテナ素子10から見て約半分の空間はプリント基板(グランドパターン)の存在しない自由空間であることから、アンテナの放射効率を高めることができる。
アンテナ実装領域24の面積はアンテナ素子10の底面11bの面積に略等しく、アンテナ実装領域24内には3つのランド25〜27が設けられている。ランド25〜27はアンテナ素子10の端子電極17〜19にそれぞれ対応しており、対応する端子電極17〜19と同一幅を有している。ランド25はランド26よりもプリント基板20のエッジ20eの近くに位置し、給電ライン28に接続されている。給電ライン28はエッジ20eと平行に配置されており、グランドパターン22の第1のエッジライン22a側からグランドクリアランス領域23a内に引き込まれている。ランド26は近接のグランドパターンのエッジライン22aに接続されており、ランド27は近接のグランドパターンのエッジライン22cに接続されている。このようなランドの配置により、アンテナ素子10は、グランドクリアランス領域23aをY方向に跨いで両側のグランドパターン間を短絡しており、グランドパターン全体に対するLC調整素子として機能する。
以下、プリント基板20上のグランドパターン全体を使用して電磁場を形成する理由について詳細に説明する。
例えば、ブルートゥース用アンテナの場合、共振周波数f=2.43GHz(共振波長λ=123mm)、必要とされる帯域幅BWは3.5%である。ここで、2.0×1.2×1.0mmの基体を用いて、基体の長手方向をアンテナ長Lとし、L=2mmのブルートゥース用アンテナを構成する場合、アンテナ長の波長比(a)は、a=2πL/λ=0.1023となる。また、放射効率(η)を0.5(η=0.5、放射効率50%)とするとき、Qファクタ(Q)は、Q=η(1+3a)/a(1+a)=476.8365となる。さらに、VSWR(S)を2(S=2)とするとき、帯域幅(BW)は、BW=(s−1)×100/(√s×Q)[%]として求められ、BW=0.1%となる。つまり、ブルートゥース用アンテナにおいてアンテナ長L=2とした場合には、上記帯域幅3.5%を満足することができない。
このように、アンテナ長Lがλ/2πよりも小さい超小型チップアンテナにおいては、上記の式より得られるアンテナ特性以上のものをアンテナ素子単体で得ることは理論上不可能である。そのため、超小型チップアンテナの場合にはプリント基板20上のグランドパターン22に流れる電流を利用して、グランドパターン22全体をアンテナとして効率良く動作させることが極めて重要となる。
図5(a)及び(b)は、給電ライン28及びインダクタンスパターン29のレイアウトを説明するための略平面図である。
図5(a)に示すように、インダクタンスパターン29は、給電ライン28の延長方向から180度折り返し、その先端は給電ライン28の引き込み側にあるグランドパターンのエッジライン22aに接続されている。このような構成により、インダクタンスパターン29をループ形状とすることができ、大きなインダクタンスを得ることができる。
給電ライン28及びインダクタンスパターン29はプリント基板20のエッジ20e側に設けられていることが好ましく、さらにインダクタンスパターン29の端部は基体11の底面11bを経由して給電ライン28と同じ側にあるグランドパターン22に接続されていることが好ましい。図5(b)に示すように、インダクタンスパターン29がアンテナ実装領域24から見てプリント基板のエッジ20eとは反対側に設けられている場合には、インダクタンスパターン29と平行なグランドパターンのエッジライン22bに近づくため、アンテナ特性が劣化する。しかし、インダクタンスパターン29がエッジ20e側に設けられている場合には当該インダクタンスパターン29がグランドパターンのエッジライン22bから十分に遠いため、良好なアンテナ特性を得ることができる。
プリント基板20の裏面20bにもまた、表面20a側のグランドクリアランス領域23aと平面視にて実質的に同一形状の絶縁領域であるグランドクリアランス領域23bが設けられている。裏面20b側のグランドクリアランス領域23b内にはランド等の導体パターンは何ら形成されていない。なお、プリント基板20が多層基板の場合には、裏面20bのみならず内層にもこのようなグランドクリアランス領域23bが設けられている必要がある。つまり、アンテナ実装領域24の直下にはグランドパターンが排除された絶縁領域が拡がっている。このような実装構造は「グランドクリアランスタイプ」と呼ばれ、アンテナ実装領域24の直下がグランドパターンで覆われた「オングランドタイプ」とは区別される。
以上のように、アンテナ素子10は、プリント基板20上のグランドパターン22の一部を除去して形成されたグランドクリアランス領域23a内のアンテナ実装領域24に実装される。グランドクリアランスタイプの場合、アンテナ素子10の下方には何も実装できないので、基板面積が広く占有されるが、グランド面が全く存在しないのでアンテナ自身(基体)の低背化が可能となる。一方、オングランドタイプの場合、実装面および下方の領域にグランド面が設けられていることから、グランドクリアランスタイプに比べてアンテナ素子の背は高いが、例えば多層基板の表面をアンテナの実装面とし、内層をグランドパターン層とすることで、多層基板の裏面を部品実装領域として使用することができる。
図1に示したように、プリント基板20上のアンテナ実装領域24内にアンテナ素子10を実装するとき、アンテナ素子10はプリント基板のエッジ20e側に近接して配置されている。そして、第1の放射電極12は給電電極14を介して給電ライン28に接続され、第2の放射電極13は第1の接地電極15を介してグランドパターン22に接続される。また、第2の接地電極16はグランドパターン22に接続される。その結果、アンテナ素子10は、グランドクリアランス領域23aの対向する二辺を画定するグランドパターンの一方のエッジライン22aと他方のエッジライン22cとの間に架設される。
さらに、第1の端子電極14は、第2の端子電極15よりもプリント基板20のエッジ20eの近くに設けられ、インダクタンスパターン29もまた第1の端子電極14よりもエッジ20eの近くに設けられる。上述したように、インダクタンスパターン29をプリント基板20の内側に設けた場合には、インダクタンスパターン29がこれと平行なグランドパターンのエッジライン22b(図5参照)に近づくため、アンテナ特性が劣化する。しかし、インダクタンスパターンがプリント基板のエッジ20eに近い側に設けられていることにより、プリント基板20上のグランドパターンから遠ざけることができ、良好なアンテナ特性を得ることができる。
図6は、アンテナ装置100の等価回路図である。
図6に示すように、アンテナ素子10は、給電点PとグランドGNDとの間に挿入されたLC並列回路であり、インダクタンスL1と、キャパシタンスC1〜C3とで構成されている。
インダクタンスL1は、上述したインダクタンスパターン29によって形成され、キャパシタンスC1は、櫛歯状電極を構成する第1,第2の放射電極12,13間のギャップによって形成される。また、キャパシタンスC2は、櫛歯状電極を構成する第1の放射電極12と第2の接地電極16ならびに、第1の放射電極12と第3の端子電極19とで形成される。さらに、キャパシタンスC3は、櫛歯状電極を構成する第2の放射電極13と第2の接地電極16ならびに、第2の放射電極13と第3の端子電極19とで形成される。
本実施形態においては、基体11の上面11aに櫛歯状電極が設けられていることにより、外部素子を用いることなく十分に大きなキャパシタンスC1を得ることができる。また、一端が第1の端子電極17に接続され、他端がグランドに接続されたループ状のインダクタンスパターンが設けられていることにより、外部素子を用いることなく十分に大きなインダクタンスL1を確保することができる。したがって、外部素子を用いずにVSWR特性及び放射効率の広帯域化と高利得化を両立し、なおかつ低コストで製造可能なアンテナ装置を提供することができる。
アンテナの共振周波数は主にキャパシタンスC3を変更することにより調整することができる。たとえば、櫛歯状電極を構成する第2の放射電極13と、第2の接地電極16ならびに第3の端子電極19とで形成されるギャップ幅が狭ければC3が大きくなるので共振周波数は低くなり、ギャップ幅が広ければ、C3は小さくなるので、共振周波数は高くなる。
アンテナの入力インピーダンスは、インダクタンスL1、キャパシタンスC1,C2を変更することにより調整することができる。たとえば、インダクタンスL1は、インダクタンスパターン29の線幅や全長を変えることで調整できる。また、キャパシタンスC1は、第1の放射電極12と第2の放射電極13とのギャップ幅を変えることで調整することができる。さらに、キャパシタンスC2は、第1の放射電極12と第2の接地電極16との間のギャップ、ならびに第1の放射電極12と第3の端子電極19とのギャップを変えることで調整することができる。
図7は、アンテナ装置100のVSWR特性を示すグラフである。
図7に示すように、本実施形態によるアンテナ装置100のVSWR特性は曲線D1のようになり、非常に緩やかなピークを示す。特に、VSWR≦3となる周波数範囲が2.34〜2.56GHzまでの広範囲に及んでいる。これに対し、図6の等価回路においてインダクタンスL1とキャパシタンスC1がない従来のアンテナ装置のVSWR特性は曲線D2のようになり、2.43GHz付近で比較的急峻なピークを持ち、この種のアンテナ装置に求められるVSWR特性のスペックを一応は満たすものの、広帯域なVSWR特性とは言えないことが分かる。
図8は、アンテナ装置100の放射効率を示すグラフである。
図8らも明らかなように、本実施形態によるアンテナ装置100の放射効率は曲線D3のようになり、非常に緩やかなピークを示す。特に、放射効率η≧−3dB(50%)となる周波数範囲が2.34〜2.54GHzまでの広範囲に及んでいる。これに対し、図6の等価回路においてインダクタンスL1とキャパシタンスC1がない従来のアンテナ装置のVSWR特性は曲線D4のようになり、2.43GHz付近で比較的急峻なピークを持ち、この種のアンテナ装置に求められる放射特性のスペックを一応は満たすものの、広帯域な放射特性とは言えないことが分かる。
図9は、アンテナ装置100の特性インピーダンスを示すスミスチャートである。
図9に示すように、本実施形態によるアンテナ装置100の特性インピーダンスは曲線D5のようになり、約2回のループの交点が実軸上に位置しており、交点を始点及び終点とする閉ループの中心がチャートの中心点とほぼ一致している。すなわち、チャートの中心点に近づく(反射係数が1に近づく)周波数範囲が十分に広く、これにより広帯域な放射特性が得られる。これに対し、図6の等価回路においてインダクタンスL1とキャパシタンスC1がない従来のアンテナ装置の特性インピーダンスは曲線D6のようになり、1回ループの中心がチャートの中心点と一致しておらず、高インピーダンス側にシフトしている。そのため曲線D6は低い周波数から徐々に高くなるにつれてチャートの中心点に近づくが、さらに高くなるとチャートの中心点から離れ、チャートの中心点に近づく(複素反射係数が1に近づく)周波数範囲が曲線D5よりも狭いことが分かる。
以上説明したように、本実施形態によるアンテナ装置100は、第1及び第2の放射電極が基体の少なくとも上面において櫛歯状電極を構成しているので、大きなキャパシタンスC1を形成することができ、広帯域なアンテナ特性を得ることができる。また、インダクタンスパターンがプリント基板上に形成されており、特にインダクタンスパターンの一部がプリント基板と誘電体に挟まれているため、より大きなインダクタンスを得ることができる。したがって、広帯域なアンテナを外部素子無しで形成することができる。また外部素子の最大定格を考慮する必要がないため、大電流の供給が可能となり、さらにはインピーダンス整合も容易であることから、アンテナの高利得化を図ることができる。
次に、アンテナ素子上の導体パターンの変形例について説明する。櫛歯状電極を構成する第1及び第2の放射電極12,13や第2の接地電極16の形状は、図1等に示した形状に限定されず、様々な形状とすることができる。例えば、第1及び第2の放射電極12,13間のギャップ幅を狭くしてキャパシタンスを大きくしたり、逆にギャップ幅を狭くしてキャパシタンスを小さくしたりすることができる。また、第2の接地電極を省略してもよく、第2の接地電極16を第2の側面11dの全面に形成してもよい。さらにまた、第2の側面11dの下端から高さ方向の途中まで延びるように第2の接地電極16を短く形成してもよく、さらには第2の側面の上端を通過して上面まで延びるように第2の接地電極16を長く形成してもよい。
図10は、第1の変形例によるアンテナ素子30の構成を示す略斜視図である。
図10に示すように、このアンテナ素子30の特徴は、図1に示したアンテナ素子10に比べて櫛歯状電極の突起片の本数が4本に増えている点にある。第1の放射電極12は2本の突起片12a,12bを有し、第2の放射電極13もまた2本の突起片13a,13bを有し、これらが相互に噛み合うことで櫛歯状電極が形成されている。特に、開放端の突起片が必ず第2の放射電極13側の突起片となるように、第1の放射電極12側の突起片と第2の放射電極13側の突起片が給電側から開放端に向かって交互に配置され、そのため給電側から数えて最初の突起片は第1の放射電極12側から始まっている。以上の構成により、櫛歯状電極によって形成されるキャパシタンスC1は大きな値となる。また、図1のアンテナ素子と同様、第2の放射電極13の開放端は第1の放射電極12の開放端よりも前方(側面11d側)に配置される。
突起片の幅W1やピッチW2を図1のアンテナ素子10と同一にした場合、第2の放射電極13の開放端は、図1のアンテナ素子10に比べて第2の接地電極16側により近づくことから、櫛歯状電極と第2の接地電極16および第2の端子電極19との間に形成されるキャパシタンスC2およびC3はより大きくなる。キャパシタンスC2およびC3を一定に調整したい場合には、図示のように第2の接地電極16の高さを少し低くすればよい。このように構成することで櫛歯状電極の開放端と第2の接地電極16との間の結合が弱まるので、キャパシタンスC2,C3を適切な値に調整することができる。
図11は、第2の変形例によるアンテナ素子40の構成を示す略斜視図である。
図11に示すように、このアンテナ素子40の特徴は、図10に示したアンテナ素子30に比べて櫛歯状電極の突起片の本数が5本に増えている点にある。第1の放射電極12は2本の突起片12a,12bを有し、第2の放射電極13は3本の突起片13a,13b,13cを有し、これらが相互に噛み合うことで櫛歯状電極が形成されている。特に、開放端の突起片が必ず第2の放射電極13側の突起片となるように、第1の放射電極12側の突起片と第2の放射電極13側の突起片が給電側から開放端に向かって交互に配置され、そのため給電側から数えて最初の突起片は第2の放射電極13側から始まっている。以上の構成により、櫛歯状電極によって形成されるキャパシタンスC1はさらに大きな値となる。また、図1のアンテナ素子と同様、第2の放射電極13の開放端は第1の放射電極12の開放端よりも前方(側面11d側)に配置される。
突起片の幅W1やピッチW2を図1のアンテナ素子10と同一にした場合、第2の放射電極13の開放端は、図10のアンテナ素子30に比べて第2の接地電極16側により近づく。そのため、櫛歯状電極と第2の接地電極16および第2の端子電極19との間に形成されるキャパシタンスC2およびC3はさらに大きくなる。キャパシタンスC2およびC3を一定に調整したい場合には、図示のように側面11dに形成される第2の接地電極16を省略すればよい。このように構成することで櫛歯状電極の開放端と第2の接地電極16との間の結合が弱まるので、キャパシタンスC2,C3を適切な値に調整することができる。
さらに本実施例では、最も開放端側の突起片13cの長さW3とそれ以外の突起片12a,12b,13a,13bの長さW4が異なっており、突起片13cは他の突起片よりも長い。このような形状により、櫛歯状電極の開放端とグランドとの間の結合を弱めることなく、櫛歯状電極によって形成されるキャパシタンスC1を少し小さくすることができる。
図12は、第3の変形例によるアンテナ素子50の構成を示す略斜視図である。
図12に示すように、このアンテナ素子50の特徴は、図11に示したアンテナ素子40に比べて各突起片の長さが異なっている点にある。図示のように、給電側の3本の突起片13a,12a,13bの長さW4が相対的に長く、開放端側の2本の突起片12b,13cの長さW3が相対的に短い。換言すれば、給電側において櫛歯状電極の噛み合わせが深く、開放端側において噛み合わせが浅い構成となっている。このように、突起片の長さを異ならせた場合には、櫛歯状電極のキャパシタンスC1を大きくできると共に、櫛歯状電極の開放端と第2の接地電極16および第2の端子電極19との間の結合を弱めてキャパシタンスC2およびC3を小さくすることができる。
図13は、第4の変形例によるアンテナ素子60の構成を示す略斜視図である。
図13に示すように、このアンテナ素子60の特徴は、図11に示したアンテナ素子40に比べて突起片の幅W1及びピッチW2が狭くなっている点にある。第1の放射電極12は2本の突起片12a,12bを有し、第2の放射電極13は3本の突起片13a,13b,13cを有し、これらが相互に噛み合うことで櫛歯状電極が形成されている。さらに、突起片の長さW3が長く、噛み合わせが深いので、櫛歯状電極によって形成されるキャパシタンスC1はさらに大きな値となる。また、図1のアンテナ素子10と同様、第2の放射電極13の開放端は第1の放射電極12の開放端よりも前方(側面11d側)に配置される。
本実施例では、突起片の幅W1及びピッチW2を狭くしているので、第2の放射電極13の開放端は、図1のアンテナ素子10に比べて第2の接地電極16側から少し離れている。そのため、櫛歯状電極と第2の接地電極16および第2の端子電極19との間に形成されるキャパシタンスC2およびC3は小さくなる。キャパシタンスC2およびC3を一定に調整したい場合には、図示のように第2の接地電極16を側面11dの全面に形成すればよい。このように構成することで櫛歯状電極の開放端と第2の接地電極16との間の結合が強まるので、キャパシタンスC2およびC3を適切な値に調整することができる。
図14は、第5の変形例によるアンテナ素子70の構成を示す略斜視図である。
図14に示すように、このアンテナ素子70の特徴は、図13に示したアンテナ素子60に比べて第2の接地電極16の幅を狭くし、その代わりに接地電極16を基体11の上面11aまで引き延ばした構成を有している。このように構成することで櫛歯状電極の開放端と第2の接地電極16との間の結合がより強まるので、キャパシタンスC2およびC3を適切な値に調整することができる。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は、上記の実施形態に限定されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることはいうまでもない。
例えば、上記実施形態においては、直方体状の基体11を用いているが、基体11の形状は実質的に直方体であればよく、基体の各面に上記の導体パターンが形成される限りにおいて、コーナー部が切り欠かれていてもよく、一部にくり貫きが設けられていても構わない。また、プリント基板20も完全な矩形平板である必要はなく、例えば、基板のコーナーやエッジの途中が切り欠かれた形状であっても構わない。
また、基体11の表面に形成される導体パターンが種々の変形例を有することは図10〜図13に示した通りであり、これら以外の変形例も多数存在することは言うまでもない。例えば、上記実施形態においては、第1及び第2の放射電極12,13の突起片が基体11の上面11aにのみ形成されているが、突起片は基体11の側面11cに形成されても良い。すなわち、櫛歯状電極を基体11の上面11aと側面11cの両方に形成することも可能である。
10 アンテナ素子
11 基体
11a 基体の上面
11b 基体の底面
11c 基体の第1の側面
11d 基体の第2の側面
11e 基体の第3の側面
11f 基体の第4の側面
12 第1の放射電極
13 第2の放射電極
12a,12b 第1の放射電極の突起片
12m 共通電極
13a,13b,13c 第2の放射電極の突起片
13m 共通電極
14 給電電極
15 第1の接地電極
16 第2の接地電極
17 第1の端子電極
17a 第1の端子電極の延長部
18 第2の端子電極
19 第3の端子電極
20 プリント基板
20a プリント基板の表面
20b プリント基板の裏面
20e プリント基板のエッジ
21 絶縁基板
22 グランドパターン
22a グランドパターンの第1のエッジライン
22b グランドパターンの第2のエッジライン
22c グランドパターンの第3のエッジライン
23a,23b グランドクリアランス領域
24 アンテナ実装領域
25〜27 ランド
28 給電ライン
29 インダクタンスパターン
30〜70 アンテナ素子
100 アンテナ装置
C1〜C3 キャパシタンス
GND グランド
L1 インダクタンス
P 給電点

Claims (8)

  1. アンテナ素子と、前記アンテナ素子が実装されたプリント基板とを備え、
    前記アンテナ素子は、
    略直方体状の誘電体からなる基体と、前記基体の少なくとも上面において櫛歯状電極を構成する第1及び第2の放射電極と、
    前記基体の第1の側面に形成され、前記第1の放射電極に接続された給電電極と、
    前記基体の前記第1の側面に形成され、前記第2の放射電極に接続された第1の接地電極とを備え、
    前記プリント基板は、
    前記アンテナ素子が実装されるアンテナ実装領域の周囲に形成されたグランドパターンと、
    前記アンテナ実装領域内に引き込まれて前記アンテナ素子の前記給電電極に接続された給電ラインと、
    一端が前記給電ラインの端部に接続され、他端が前記グランドパターンに接続されたインダクタンスパターンとを備えることを特徴とするアンテナ装置。
  2. 前記アンテナ素子は、
    前記基体の底面であって前記第1の側面側の端部に形成され、前記第1の放射電極に接続されたた第1の端子電極と、
    前記基体の前記底面であって前記第1の側面側の端部に形成され、前記第1の接地電極に接続された第2の端子電極と、
    前記基体の前記底面であって前記第1の側面と対向する第2の側面側の端部に形成された第3の端子電極とをさらに備え、
    前記第3の端子電極は前記グランドパターンに接続されていることを特徴とする請求項1に記載のアンテナ装置。
  3. 前記第1及び第2の放射電極は、前記第1の側面側の端部から第2の側面側に向かって延設されており、
    前記第2の放射電極の開放端は、前記第1の放射電極の開放端よりも前記第2の側面側に近いことを特徴とする請求項1又は2に記載のアンテナ装置。
  4. 前記第2の放射電極の長さは、前記第1の放射電極よりも長いことを特徴とする請求項3に記載のアンテナ装置。
  5. 前記基体の少なくとも前記第2の側面に形成され、前記第3の端子電極に接続された第2の接地電極をさらに備えることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載のアンテナ装置。
  6. 前記第2の接地電極は、前記基体の前記第2の側面から前記上面にかけて連続的に形成されていることを特徴とする請求項5に記載のアンテナ装置。
  7. 前記インダクタンスパターンの前記他端は、前記給電ラインの引き込み側にある前記グランドパターンに接続されていることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載のアンテナ装置。
  8. 前記アンテナ実装領域は、前記プリント基板のエッジに近接して設けられており、
    前記第1の端子電極は、前記第2の端子電極よりも前記プリント基板の前記エッジの近くに設けられており、
    前記インダクタンスパターンは、前記第1の端子電極よりも前記エッジの近くに設けられていることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項に記載のアンテナ装置。
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