JP2011055887A - 被加工物保持体、および、ミシン - Google Patents

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Abstract

【課題】刺繍縫製可能なミシンを用いて被加工物に打刻加工を行う場合に、上記被加工物を保持するに適した被加工物保持体、および、当該被加工物保持体が着脱可能に装着されるミシンを提供する。
【解決手段】刺繍縫製可能なミシンに備えられ加工布を所定の二方向に移送する移送手段に装着されるものであって、ミシンに備わる針棒に装着された打刻針によって被加工物に打刻加工を行うように被加工物を保持する保持枠81は、移送手段に着脱可能に装着される連結部84と、被加工物が載置される載置部材89と、連結部84が設けられ載置部材89を支持する下枠82と、載置部材89に載置された被加工物のうち打刻加工が施される加工面以外の部位を挟持する上枠83と、上枠83を被加工物を挟持した状態で保持するマグネット87とを備える。
【選択図】図6

Description

本発明は、刺繍縫製可能なミシンの針棒に打刻針を装着し、被加工物を移送手段により所定の二方向に自在に移送しながら当該被加工物の加工面に打刻加工を行うときに、被加工物を保持する被加工物保持体、および、当該被加工物保持体が着脱可能に装着されるミシンに関する。
従来、ミシンに着脱可能に装着される刺繍枠移送装置であって、加工布を保持する刺繍枠をX方向およびY方向に移送して、加工布に刺繍縫製を行うための刺繍枠移送装置が公知である(例えば、特許文献1参照)。この刺繍枠移送装置は、刺繍枠を着脱可能に装着するキャリッジと、このキャリッジをミシンベッドの長手方向に沿ったX方向へ移送するX方向移送機構部、および、これと直交するY方向へ移送するY方向移送機構部を備えている。そして、加工布を保持する刺繍枠をキャリッジに装着し、X方向移送機構部およびY方向移送機構部により、キャリッジと共に刺繍枠をX方向およびY方向へ移送しながら縫製を行うことにより、加工布に所望の刺繍模様を縫製する。
特開2002−52280号公報
本発明者は、上記した刺繍枠移送装置を着脱可能に構成されたミシンを利用して、被加工物(例えば、紙や樹脂フィルムなどのシート材)に打刻加工(被加工物を切断したり、被加工物に模様を形成したりする加工)を行うことを考えた。即ち、上記したミシンの針棒に、刺繍用の縫針に代えて打刻針を装着することによって、当該ミシンを、打刻加工を行う装置として兼用することを考えた。この場合、ミシンは、打刻加工用のデータに基づいて被加工物を移送装置によって移動させながら、打刻針が装着された針棒を上下動させる。これにより、被加工物の表面にデータに応じた所定の打刻加工を施すことができると考えられる。
しかしながら、打刻加工に供する被加工物は、例えば紙や樹脂フィルムなどである。このため、加工布を保持するための上記刺繍枠をそのまま利用して、これらの被加工物を保持して打刻加工を行うには無理があり、打刻加工用の被加工物を保持するに適した被加工物保持体が必要となる。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、刺繍縫製可能なミシンを用いて被加工物に打刻加工を行う場合に、当該被加工物を保持するに適した被加工物保持体、および、当該被加工物保持体が着脱可能に装着されるミシンを提供することにある。
上記した目的を達成するために、本発明の請求項1の被加工物保持体は、刺繍縫製可能なミシンに備えられ加工布を所定の二方向に移送する移送手段に装着されるものであって、前記ミシンに備わる針棒に装着された打刻針によって被加工物に打刻加工を行うように前記被加工物を保持する被加工物保持体において、前記移送手段に着脱可能に装着される連結部と、前記被加工物が載置される載置部材と、前記連結部が設けられ、前記載置部材を支持する支持部材と、前記載置部材に載置された前記被加工物のうち前記打刻加工が施される加工面以外の部位を挟持する枠部材と、前記枠部材を前記被加工物を挟持した状態で保持する保持手段と、を備えることを特徴とする。
上記構成によれば、被加工物は、支持部材に支持された載置部材上に載置され、枠部材によって加工面以外の部位が挟持される。枠部材は、被加工物を挟持した状態で保持手段によって保持される。そして、被加工物保持体は、被加工物を保持した状態で、連結部を介して移送手段に装着され、当該移動手段によって所定の二方向に自在に移動される。
請求項2の被加工物保持体は、請求項1記載の被加工物保持体において、前記載置部材は、前記打刻針の先端部の衝突を緩衝可能な弾性体で形成されていることを特徴とする。
請求項3の被加工物保持体は、請求項1または請求項2に記載の被加工物保持体において、前記保持手段は、前記支持部材および前記枠部材の何れか一方に設けられた磁石を有し、前記磁石が、前記支持部材または前記枠部材に吸着することにより、前記枠部材は前記被加工物を挟持した状態で前記支持部材に保持されることを特徴とする。
請求項4の被加工物保持体は、請求項3記載の被加工物保持体において、前記磁石は、前記枠部材の少なくとも一部に配置されていることを特徴とする。
請求項5の被加工物保持体は、請求項1から請求項4の何れか1項に記載の被加工物保持体において、前記載置部材は、前記支持部材の略中央部に支持されており、前記載置部材の表面は、前記支持部材の前記載置部材を囲う周辺部の表面と略面一であるように設けられていることを特徴とする。
請求項6の被加工物保持体は、請求項1から請求項5の何れか1項に記載の被加工物保持体において、前記載置部材は、前記支持部材に対して着脱可能に装着されていることを特徴とする。
請求項7の被加工物保持体は、請求項1から請求項6の何れか1項に記載の被加工物保持体において、前記支持部材は、前記載置部材を下方より支持する下枠であり、前記枠部材は、前記載置部材に載置される前記被加工物の上側から被さるようにして前記被加工物を挟持する上枠であって、前記上枠を、前記被加工物を挟持する位置と前記被加工物を解放する位置とに開閉可能に枢支する枢支部を備えることを特徴とする。
請求項8の被加工物保持体は、請求項1から請求項7の何れか1項に記載の被加工物保持体において、前記載置部材の厚さは、前記針棒が最下点に達したときに、前記打刻針の先端部が当該載置部材に載置された前記被加工物を貫通し、且つ、当該載置部材の底面に到達しない厚さとなっていることを特徴とする。
請求項9の被加工物保持体は、刺繍縫製可能なミシンに備えられ加工布を所定の二方向に移送する移送手段に装着されるものであって、前記ミシンに備わる針棒に装着された打刻針によって被加工物に打刻加工を行うように前記被加工物を保持する被加工物保持体において、前記移送手段に着脱可能に装着される連結部と、前記被加工物が載置される載置部材であって、載置された前記被加工物が着脱可能な粘着力を有する粘着弾性体からなる載置部材と、前記連結部が設けられ、前記載置部材を支持する支持部材と、を備えることを特徴とする。
請求項10の被加工物保持体は、刺繍縫製可能なミシンに備えられ加工布を所定の二方向に移送する移送手段に装着されるものであって、前記ミシンに備わる針棒に装着された打刻針によって被加工物に打刻加工を行うように前記被加工物を保持する被加工物保持体において、前記移送手段に着脱可能に装着される連結部と、前記被加工物が載置される底板部と、前記被加工物のうち前記打刻加工が施される加工面を露出するように開口する開口部が設けられた天板部と、前記底板部と前記天板部との間に前記被加工物を挿脱可能に収容する収容部とを有する枠部材と、
を備えることを特徴とする。
請求項11のミシンは、請求項1から請求項10の何れか1項に記載の被加工物保持体の前記連結部が着脱可能に装着される前記移送手段を備えたミシンにおいて、複数の前記被加工物にそれぞれ同一の打刻加工を行う場合に、当該打刻加工を行うごとに前記被加工物保持体を移動させる移動モードを実行する制御手段を備え、前記制御手段は、前記移動モードを実行するときには、前記打刻針による打刻動作を行う前に、前記被加工物保持体を所定距離だけ移動させるように前記移送手段を駆動制御することを特徴とする。
請求項12のミシンは、請求項11記載のミシンにおいて、前記移動モードと、前記載置部材を移動させない非移動モードとを切り替えるモード切替手段を備えることを特徴とする。
請求項13のミシンは、請求項1から請求項9の何れか1項に記載の被加工物保持体の前記連結部が着脱可能に装着される前記移送手段を備えたミシンにおいて、前記被加工物保持体の前記載置部材は、前記支持部材に対して相対的に移動可能に支持されると共に、前記ミシンの押え足と係合可能な係合部を備え、前記ミシンは、前記押え足を上下方向に駆動する押え足駆動機構と、複数の前記被加工物にそれぞれ同一の打刻加工を行う場合に、当該打刻加工を行うごとに前記載置部材を移動させる移動モードを実行する制御手段とを備え、前記制御手段は、前記移動モードを実行するときには、前記押え足駆動機構によって、前記押え足を前記載置部材の前記係合部に係合するように降下させた後、前記移送手段によって、前記押え足と係合状態である前記載置部材に対して前記支持部材が所定距離移動するように、前記加工物保持体を移動させる駆動制御を行うことを特徴とする。
請求項14のミシンは、請求項13記載のミシンにおいて、前記移動モードと、前記載置部材を移動させない非移動モードとを切り替えるモード切替手段を備えることを特徴とする。
請求項1記載の被加工物保持体によれば、打刻針による打刻加工が施される被加工物は、支持部材に支持された載置部材に載置され、加工面以外の部分が枠部材によって挟持される。そして、枠部材は、被加工物を挟持した状態で保持手段によって保持される。これにより、被加工物を簡単に、且つ、確実に被加工物保持体に保持することができる。
また、このような被加工物保持体を、連結部を介してミシンの移送手段に容易に装着することができる。
このように構成された被加工物保持体は、刺繍縫製可能なミシンを用いて被加工物に打刻加工を行う場合に、当該被加工物を保持するに適している。
請求項2記載の被加工物保持体によれば、請求項1記載の発明の効果に加え、載置部材が打刻針の先端部の衝突を緩衝可能な弾性体で形成されているので、打刻針の破損や折損を防止することができる。
請求項3記載の被加工物保持体によれば、請求項1または請求項2に記載の発明の効果に加え、支持部材および枠部材の何れか一方に設けられた磁石が、支持部材または枠部材に吸着するように構成したので、磁石を利用した簡単な構成にて、被加工物を一層確実に保持することができる。
請求項4記載の被加工物保持体によれば、請求項3記載の発明の効果に加え、磁石を配置するためのスペースを必要最小限に抑えることができる。
請求項5記載の被加工物保持体によれば、請求項1から請求項4の何れか1項に記載の発明の効果に加え、支持部材の略中央部に支持された載置部材の表面が、当該載置部材を囲う支持部材の周辺部の表面と略面一であるように設けられているので、載置部材に載置された被加工物を、折り曲げることなく平面のまま保持することができる。
請求項6記載の被加工物保持体によれば、請求項1から請求項5の何れか1項に記載の発明の効果に加え、載置部材が、支持部材に対して着脱可能に装着されているので、打刻加工に伴い載置部材が消耗,劣化した場合には、当該載置部材を交換することができる。
請求項7記載の被加工物保持体によれば、請求項1から請求項6の何れか1項に記載の発明の効果に加え、枠部材として載置部材上の被加工物を上側から被さるようにして挟持する上枠が、支持部材として載置部材を下方から支持する下枠に対して、枢支部によって、被加工物を挟持する位置と被加工物を解放する位置とに開閉するので、被加工物の取り付け、或いは、取り出しの操作を簡単に行うことができる。
請求項8記載の被加工物保持体によれば、請求項1から請求項7の何れか1項に記載の発明の効果に加え、打刻針の先端部が載置部材の底面に到達することがないので、打刻針の破損や折損を防止することができる。
請求項9記載の被加工物保持体によれば、支持部材に支持された載置部材が、被加工物が着脱可能な粘着力を有する粘着弾性体からなるので、枠部材や保持手段を有しない簡素な構成にて、被加工物を簡単に、且つ、確実に被加工物保持体に保持することができる。
また、このような被加工物保持体を、連結部を介してミシンの移送手段に容易に装着することができる。
このように構成された被加工物保持体は、刺繍縫製可能なミシンを用いて被加工物に打刻加工を行う場合に、当該被加工物を保持するに適している。
請求項10記載の被加工物保持体によれば、被加工物を、底板部と天板部との間の収容部に挿入して保持する構成としたので、載置部材、支持部材、保持手段などを有しない簡素な構成にて、被加工物を簡単に、且つ、確実に被加工物保持体に保持することができる。
また、このような被加工物保持体を、連結部を介してミシンの移送手段に容易に装着することができる。
このように構成された被加工物保持体は、刺繍縫製可能なミシンを用いて被加工物に打刻加工を行う場合に、当該被加工物を保持するに適している。
請求項11記載のミシンによれば、請求項1から請求項10の何れか1項に記載の被加工物保持体を装着して使用することができ、請求項1から請求項10の何れか1項に記載の発明の効果を得ることができる。さらに、複数の被加工物にそれぞれ同一の打刻加工を行う場合には、打刻針による打刻動作を行う前に、被加工物保持体が所定距離だけ移動されるので、同一の打刻加工を複数回行う場合であっても、載置部材が局部的に消耗,劣化してしまうことを防止できる。
請求項12記載のミシンによれば、請求項11記載の発明の効果に加え、載置部材を移動させる移動モード、および、載置部材を移動させない非移動モードの何れかを適宜選択して打刻加工を行うことができる。例えば、載置部材の寿命を重視する場合には、移動モードを選択することで、載置部材の局部的な消耗,劣化を抑えることができ、一方、打刻加工の精度を重視する場合には、非移動モードを選択することで、模様のずれなどを防止することができる。
請求項13記載のミシンによれば、請求項1から請求項9の何れか1項に記載の被加工物保持体を装着して使用することができ、請求項1から請求項9の何れか1項に記載の発明の効果を得ることができる。さらに、被加工物保持体の載置部材は、支持部材に対して相対的に移動可能に支持されると共に、ミシンの押え足と係合可能な係合部を備えている。一方、ミシンは、押え足を上下方向に駆動する押え足駆動機構を備え、載置部材を移動させる移動モードを実行する場合には、押え足駆動機構によって、押え足を載置部材の係合部に係合させた後、移送手段によって、当該押え足と係合状態である載置部材に対して支持部材を所定距離移動させる。これにより、支持部材に対して、載置部材が相対的に移動するようになるので、同一の打刻加工を複数回行う場合であっても、載置部材が局部的に消耗,劣化してしまうことを防止できる。
請求項14記載のミシンによれば、請求項13記載の発明の効果に加え、請求項12記載の発明と同様の効果を得ることができる。
本発明の第1の実施形態を示すもので、ミシンの外観構成を示す斜視図 ミシンを前方から見た図 ミシンの頭部に収容された針棒上下機構部および押え棒上下機構部を示す概略斜視図 ミシンの電気的構成を示すブロック図 打刻加工による形成模様の一例を示す図 保持枠の外観構成を示す斜視図 上枠が解放位置にある状態における保持枠を左方から見た図 上枠が解放位置にある状態における保持枠を後方から見た図 上枠が解放位置にある状態における保持枠を上方から見た図 図9のX−X線に沿う保持枠の断面図 載置板の外観構成を示す斜視図 針棒が最下点に達した状態における打刻針の先端部およびその周辺部分を示す断面図 ミシンによる打刻加工の処理の流れを示すフローチャート 載置板が移動する前の状態における下枠およびその周辺部分を上方から見た図 載置板が移動した後の状態を示す図14相当図 本発明の第2の実施形態を示す図13相当図 本発明の第3の実施形態を示す図6相当図 本発明の第4の実施形態を示す図6相当図 本発明の変形例を示す図6相当図
(第1の実施形態)
以下、本発明の第1の実施形態を図1〜図15に基づいて説明する。なお、図1に示す前後、左右および上下をミシンの前後、左右および上下として説明する。この場合、左右方向がX方向であり、前後方向がY方向であり、上下方向がZ方向とする。本実施形態のミシンは、通常のミシンとして加工布に縫製を行うことが可能であると共に、被加工物に打刻加工を行うことも可能である。打刻加工を行う場合、被加工物としては、例えば紙や樹脂フィルムなどのシート材(厚さ寸法は、例えば1mm以下)が使用される。なお、本実施形態におけるミシンは家庭用ミシンとするが、本発明は、家庭用ミシンに限定するものではなく、例えば、刺繍縫製可能な工業用の多針ミシンなどにも適用することができる。
図1および図2に示すように、本実施形態のミシン10は、ベッド部11、脚柱部12、アーム部13、頭部14、針棒15(図3参照)、押え棒16(図2,図3参照)などを備える。脚柱部12は、ベッド部11の右端側に上方へ延びて設けられている。アーム部13は、ベッド部11と対向して脚柱部12の上端側から左方へ延びている。頭部14は、アーム部13の左端側に設けられている。ベッド部11は、上端面と同一の平面上に針板17(図3参照)を有している。ベッド部11は、この針板17の下方に釜機構(図示せず)および送り機構(図示せず)を収容している。釜機構には、下糸が巻かれたボビン(図示せず)が着脱可能に装着される。送り機構は、加工布(図示せず)を移送するための送り歯(図示せず)を駆動する機構である。脚柱部12は、前面に液晶ディスプレイ18を有している。また、アーム部13の前面下方には、縫製開始スイッチ21、縫製終了スイッチ22、押え足昇降スイッチ23などの各種スイッチが設けられている。
アーム部13の上部側には、開閉可能なカバー24が取り付けられている。このカバー24は、アーム部13の左右方向の略全長にわたって設けられている。カバー24は、アーム部13の上部後端側に設けられている回転軸(図示せず)を中心に回転することによってアーム部13の上部を開閉する。カバー24の内部のアーム部13には、上糸が巻かれた糸駒(図示せず)が収容される糸収容部(図示せず)を有している。
図3に示すように、針棒15は、頭部14内に設けられ、頭部14を構成するミシン機枠29に上下へ往復移動可能に支持されている。この針棒15は、針棒上下機構部26によって上下へ往復駆動される。針棒上下機構部26は、ミシンモータ30(図4参照)の駆動力によって、主軸(図示せず)などを有するミシン駆動機構部(図示せず)を介して駆動される。ミシン駆動機構部は、周知の構成であるので説明を省略する。
図3に示すように、ミシン10は、押え棒16を上下に駆動する押え棒上下機構部27(押え足駆動機構に相当)を備えている。押え棒上下機構部27は、針棒15の後方に配置され、押え棒16を上下に往復駆動する。押え棒上下機構部27は、ラック部31、止め輪32、パルスモータ33、駆動ギア34、中間ギア35、ピニオンギア36、押え棒抱き37、押え棒16、押えばね38、押え上げレバー39、ポテンショメータ41(図4参照)などを有している。
図3に示すように、ラック部31は、押え棒16の上端部分に上下へ昇降可能に取り付けられている。止め輪32は、押え棒16の上端に固定されている。パルスモータ33は、押え棒16を上下へ駆動する駆動力を発生する押え棒駆動手段であり、ラック部31のすぐ右側においてミシン機枠29に固定されている。駆動ギア34は、パルスモータ33の出力軸(図示せず)に取り付けられている。中間ギア35は、駆動ギア34と噛み合っている。ピニオンギア36は、中間ギア35と一体に形成され、ラック部31と噛み合っている。押え棒抱き37は、押え棒16の高さ方向の中段部に固定されている。押えばね38は、ラック部31と押え棒抱き37との間の押え棒16に取り付けられている。押え上げレバー39は、パルスモータ33による押え棒16の昇降動作とは独立して押え棒16を手動で昇降させるための操作が入力される。ポテンショメータ41(図4参照)は、押え棒16の左側に設けられ、押え棒抱き37の上下位置、即ち、押え棒16の上下方向の位置を検出する。
ポテンショメータ41は、この場合、回転式のポテンショメータである。ポテンショメータ41の回転軸から右方へ延びるレバー部(図示せず)は、押え棒抱き37の左方へ突出する突出部(図示せず)の上面に常に接触するように設けられている。これにより、押え棒16の昇降に伴い押え棒抱き37が昇降すると、レバー部が揺動し、ポテンショメータ41の抵抗値が変化する。押え棒16の位置は、この抵抗値の変化に応じて出力される電圧に基づいて検出される。
押え上げレバー39は、一方の端部がミシン機枠29に固定されたピン(図示せず)を中心に揺動可能に支持されている。押え上げレバー39は、ピンとは反対側の端部に手動操作のための操作部39aを有している。この操作部39aを手動操作することにより、押え上げレバー39は下降位置から上昇位置まで揺動可能である。この押え上げレバー39の揺動によって、パルスモータ33の駆動力が加わらないときでも、押え棒16は上下へ昇降される。押え上げレバー39の近傍には、押え上げレバー39の操作に連動してオンまたはオフされるリミットスイッチ42(図4参照)が設けられている。このリミットスイッチ42により、押え上げレバー39の上下位置が検出される。
押え棒16は、下端側に着脱可能な押え足51を装着可能である。この押え足51は打刻加工用の押え足である。ミシン10を使用して打刻加工を実行する場合には、通常の縫製に使用する押え足(図示せず)を押え棒16から取り外し、この押え足51を押え棒16に装着する。押え足51は、全体として円柱状に形成されており、その上端部が押え棒16に装着される装着部51a、下端部が装着部51aよりも径大な押え部51bとなっている。この押え足51は、打刻加工時には、後述する載置板85の係合孔88a(図11参照)に係合する部材として機能する。
パルスモータ33が駆動されると、その駆動力は中間ギア35およびピニオンギア36に伝達されラック部31を駆動する。ラック部31が上昇するとき、ラック部31の上端面が押え棒16の上端に固定されている止め輪32を上昇させ、押え棒16に取り付けられた押え足51も上昇する。パルスモータ33を駆動してラック部31が下降すると、ラック部31の下端面に接する押えばね38が下方へ押し付けられる。そのため、押え棒16に固定されている押え棒抱き37も下方へ押し付けられ、押え足51は針板17側へ移動する。このように、押え足51が装着された押え棒16は、パルスモータ33によって上下に駆動される。押え棒16は、上位置と下位置との間で上下に往復駆動される。ここで、上位置とは、押え棒16の上下への往復移動範囲において上端側を意味する。一方、下位置とは、押え棒16の上下への往復移動範囲において下端側を意味する。
針棒15は、下端側に着脱可能な縫針(図示せず)または打刻針52(図3参照)を選択的に装着可能である。ミシン10にて縫製を実行する場合、針棒15の下端には縫針(図示せず)が装着される。一方、ミシン10にて打刻加工を実行する場合、針棒15の下端には打刻針52が装着される。打刻針52は、針抱き57を介して針棒15に装着されている。針抱き57のねじ部材58を締め付けることによって、打刻針52は針棒15の下端に取り付けられる。打刻針52は、棒状に形成され、一方の端部(上端部)が針抱き57を介して針棒15に装着され、他方の端部(下端部)が先鋭な針状に形成されている。打刻針52は、縫針と異なり先端に針穴を有していない。針棒15は、針棒上下機構部26に伝達されたミシンモータ30の駆動力によって、上位置と下位置との間で上下に往復駆動される。ここで、上位置とは、針棒15の上下への往復移動範囲において上端側を意味する。一方、下位置とは、針棒15の上下への往復移動範囲において下端側を意味する。
針板17は、ベッド部11の上面であって針棒15および押え棒16の下端と対向する位置に設けられている。針板17は、針穴61を有している。針穴61は、針棒15の延長線上に位置している。これにより、縫製時には、針棒15に装着された縫針(図示せず)は、針棒15の下降に伴って針穴61に進入し、針棒15の上昇に伴って針穴61から退出する。また、針板17には、送り歯(図示せず)が出没する角穴62が設けられている。打刻加工を実行する際には、送り歯は、送り歯沈下機構(図示せず)によって針板17の上面から突出しない位置に保持される。
図1および図2に示すように、本実施形態のミシン10は、被加工物Wを保持した保持枠81(被加工物保持体に相当)をX方向(左右方向)およびY方向(前後方向)へ移送する移送装置72(移送手段に相当)を備えている。移送装置72は、キャリッジ73、X方向移送機構部74、Y方向移送機構部75などを有している。X方向移送機構部74は、ベッド部11に着脱可能に装着される移送装置72のケーシング76に収容されている。Y方向移送機構部75は、ケーシング76の直ぐ上方に配置され、カバー部材77に収容されている。キャリッジ73は、後述する保持枠81が着脱可能に装着される装着部として機能するものであって、当該保持枠81をベッド部11上にて保持するものである。Y方向移送機構部75は、キャリッジ73を前後方向であるY方向へ移送する。X方向移送機構部74は、Y方向移送機構部75の下側に設けられ、キャリッジ73をY方向移送機構部75と共に左右方向であるX方向へ移送する。
X方向移送機構部74は、Y方向移送機構部75をX方向へ駆動するXモータ78(図4参照)を有している。また、Y方向移送機構部75は、キャリッジ73をY方向へ駆動するYモータ79(図4参照)を有している。Xモータ78は、ケーシング76に収容され、Yモータ79は、カバー部材77に収容されている。この移送装置72は、周知の構成であるので、X方向移送機構部74およびY方向移送機構部75の詳細な説明は省略する。
次に、ミシン10の制御系について図4を参照しながら説明する。
図4に示すように、ミシン10は、制御装置80(制御手段,モード切替手段に相当)を備えている。制御装置80は、CPU80a、ROM80bおよびRAM80cで構成されているマイクロコンピュータ、入力インターフェイス80d、並びに、出力インターフェイス80eを有している。入力インターフェイス80dは、外部記憶装置80A、縫製開始スイッチ21などのスイッチ類、ポテンショメータ41およびリミットスイッチ42と電気的に接続している。出力インターフェイス80eは、ミシンモータ30、パルスモータ33、液晶ディスプレイ18、並びに、移送装置72のXモータ78およびYモータ79とそれぞれ駆動回路30a,33a,18a,78a,79aを経由して電気的に接続している。外部記憶装置80Aは、例えばEEPROMなどの不揮発性メモリやハードディスクドライブなどによって構成されている。
ROM80bは、ミシン10を制御する制御プログラムを記憶している。この制御プログラムは、縫製を実行するための縫製プログラム、打刻加工を実行するための打刻加工プログラム、液晶ディスプレイ18に各種情報を表示させるための表示制御プログラムなどを含んでいる。なお、制御プログラムは、ROM80bに限らず、一部または全部を外部記憶装置80Aに記憶してもよい。
制御装置80は、被加工物Wに形成する模様(例えば、図5に示す模様100)に対応する打刻加工データに基づき、打刻加工プログラムに従ってミシンモータ30による針棒15の駆動、パルスモータ33による押え棒16の駆動、並びに、Xモータ78およびYモータ79による被加工物Wを支持する保持枠81の駆動を制御する。また、制御装置80は、打刻加工データに基づいて押え棒16の上下への移動量、即ち、針板17側への移動距離を設定する。
なお、打刻加工データには、被加工物Wに模様を打刻するための描画データと、被加工物Wを切断(カット)するためのカットデータが含まれている。描画データは、打刻針52の針落ち間隔、即ち、打刻間隔(ピッチ)が粗く設定されており、この描画データに従って被加工物Wに打刻加工を行うことによって、被加工物Wを切断させることなく当該被加工物Wに模様(例えば、図5に示す模様線100a)を描くことができるようになっている。カットデータは、描画データよりも打刻間隔(ピッチ)が細かく設定されており、このカットデータに従って被加工物Wに打刻加工を行うことによって、模様部分を切断するための切断線(例えば、図5に示す切断線100b)が形成され、被加工物Wに描かれた模様部分を切断したり、或いは、当該模様部分を切断可能となるように被加工物Wにミシン目を入れることができるようになっている。
次に、保持枠81の構成について図6〜図12を参照しながら説明する。
図6〜図10に示すように、保持枠81は、下枠82(支持部材に相当)と、上枠83(枠部材に相当)と、連結部84と、載置板85とを備えて構成されている。
下枠82は、保持枠81のベース部となるものであり、金属板(例えば鉄板)から構成されている。下枠82は、底面を有する矩形枠状をなしており、その上部の枠部分うち長辺方向の一端部(図1,図6では後側の端部)に位置する一辺は開放されている。下枠82の上部の枠部分のうち開放されていない残り3辺(図1,図6では前側,左側,右側の3辺)の内周部には、当該枠部分に沿って延びる溝部82a(図8,図10参照)が形成されている。
このような構成により、下枠82の略中央部には、一辺が開放され残りの3辺の内周部に溝部82aを備えた支持部82b(図8,図10参照)が形成されている。この支持部82bは、後述する載置板85が挿入され当該載置板85を支持するようになっている。なお、下枠82の短辺方向の一端部(図1,図6では右側の端部)には、長辺方向の両端部に位置して一対の延出部82cが設けられている。
上枠83は、金属板から構成されており、中央部に開口部83aを有する矩形枠状をなしている。この上枠83の短辺方向の一端部(図1,図6では右側の端部)には、長辺方向の両端部よりも内側に位置して一対の延出部83cが設けられている。上枠83の一対の延出部83cと下枠82の一対の延出部82cは、クランプ部86(枢支部に相当)によって連結されている。即ち、上枠83と下枠82は、短辺方向の一端部(図1,図6では右側の端部)のクランプ部86を介して、互いに回動可能に連結されている。
これにより、上枠83は、下枠82に接触して被加工物Wを挟持する位置(挟持位置、図1に示す状態参照)と、下枠82から離間して被加工物Wを解放する位置(解放位置、図6に示す状態参照)とに開閉可能に枢支されている。また、図7にも示すように、上枠83の底面には、中央部に矩形状の開口部87aを有する矩形枠状のマグネット87(保持手段に相当)が取り付けられている。マグネット87の開口部87aは、上枠83の開口部83aよりも大きく開口しており、マグネット87の上面全体が上枠83によって覆われるようになっている。なお、マグネット87が取り付けられる上枠83は、金属以外の材料(例えば、樹脂材料)で形成するようにしてもよい。
連結部84は、樹脂材料から形成されており、移送装置72のキャリッジ73に着脱可能に装着されるように構成されている。この連結部84は、下枠82の短辺方向の他端部(クランプ部86とは反対側の端部であり、図1,図6では左側の端部)に、例えばねじ(図示せず)によって固定され、これにより、下枠82に結合されている。そして、保持枠81は、連結部84が移送装置72のキャリッジ73に着脱可能に装着されることによって、ベッド部11上に保持されるようになっている。
載置板85は、図11にも示すように、矩形板状の載置板部材88と、当該載置板部材88よりも小さい矩形板状の載置部材89とから構成されている。載置板部材88は、例えば、樹脂材料、或いは、金属材料から形成されており、その長辺方向の一端部(図1,図6,図11では後側の端部)には、左右方向の略中央部に位置して円形状に開口した係合孔88a(係合部に相当)が設けられている。
載置部材89は、打刻針52の先端部の衝突を緩衝可能な程度の弾性を有する弾性体(例えば、ウレタンフォーム、ゴムなどの柔軟な材料)で形成されており、載置板部材88の上面に取り付けられている。この載置部材89は、例えば両面テープなどの粘着材料によって載置板部材88に貼り付けられており、使用者が当該載置部材89を剥がすことができる程度の強度で固定されている。なお、載置部材89を載置板部材88に嵌め込む構成とすることによって、載置部材89を載置板部材88に着脱可能に取り付けるようにしてもよい。
図12に示すように、載置部材89の厚さ寸法は、針棒15が最下点(下死点)に達したときに、打刻針52の先端部が当該載置部材89に載置された被加工物Wを貫通し、且つ、当該載置部材89の底面(載置板部材88の上面)に到達しない厚さとなっている。即ち、打刻針52は、針棒15が最下点に到達したときに、載置部材89上の被加工物Wは貫通するが、載置部材89は貫通しない長さに設定されている。
このように構成された載置板85は、下枠82の支持部82bに着脱可能に挿入され、当該下枠82(支持部82b)によって下方から支持される。支持部82bに載置板85が挿入された状態では、当該載置板85の載置部材89は、下枠82(支持部82b)に対して相対的に移動可能に支持される。但し、載置板部材88の縁部と下枠82の溝部82aとの摩擦や、載置板部材88の底面と下枠82の支持部82bとの摩擦により、後述する打刻加工に伴う振動を受けても、載置板85が支持部82bに対して勝手にずれてしまうことはない。また、載置板85の載置部材89は、下枠82の前後方向および左右方向の略中央部に位置して支持される。そして、載置部材89の表面は、下枠82のうち載置部材89を囲う周辺部(この場合、開放した部分を除く3辺部分)の表面と略面一であるように設けられている。
このように構成された保持枠81によれば、使用者は、上枠83を下枠82に対して解放位置となるように開く(図6に示す状態参照)。なお、載置板85は、予め下枠82に挿入しておいてもよいし、上枠83を解放位置に開いたときに下枠82に挿入するようにしてもよい。そして、載置板85の載置部材89上に被加工物Wを載置し、上枠83を下枠82に対して挟持位置となるように閉じる(図1に示す状態参照)。これにより、上枠83は、載置部材89に載置された被加工物Wの上側から被さるようにして当該被加工物Wを挟持する。
ここで、下枠82は、金属板で構成されており、上枠83にはマグネット87が取り付けられている。そのため、上枠83を挟持位置に閉じることによって、マグネット87が下枠82に吸着する。これにより、マグネット87は、上枠83を、被加工物Wを下枠82との間で挟持した状態で保持する。被加工物Wが保持枠81に挟持された状態では、載置部材89上に載置された被加工物Wのうち打刻加工が施される加工面が上枠83の開口部83aから露出するようになっている。
次に、上述の構成のミシン10による保持枠81を用いた打刻加工の処理の内容を、図13に示すフローチャートを参照しながら説明する。
ミシン10の制御装置80は、まず、打刻加工を実行する打刻加工モードであるか否かを判断する(ステップS1)。ミシン10は、打刻加工(打刻加工モード)に限らず、通常の縫製(縫製モード)も実行可能である。そのため、制御装置80は、打刻加工モードまたは縫製モードの何れが設定されているかを判断する。打刻加工モードのとき、針棒15には打刻針52が装着され、押え棒16には押え足51が装着される。一方、縫製モードのとき、針棒15には縫針(図示せず)が装着され、押え棒16には通常の縫製に使用する押え足(図示せず)が装着される。また、縫製モードのとき、上糸が巻かれた糸駒(図示せず)および下糸が巻かれたボビン(図示せず)もミシン10に取り付けられる。なお、打刻加工モードのとき、上糸および下糸は使用しない。そのため、制御装置80は、上糸の有無を検出する上糸切れセンサ(図示せず)、および、下糸の残量を検出する下糸残量センサ(図示せず)からの出力を無視する。打刻加工モードの場合、ミシン10には、移送装置72が装着される。縫製モードで通常の縫製(刺繍縫製以外の縫製)を実行する場合、移送装置72は、ミシン10から取り外される。縫製モードで刺繍縫製を実行する場合、移送装置72は、ミシン10に装着される。
制御装置80は、打刻加工モードでないと判断すると(ステップS1:No)、通常の縫製(縫製モード)を実行するようになっている(ステップS2)。一方、制御装置80は、打刻加工モードであると判断すると(ステップS1:Yes)、次に、設定された打刻加工モードが「繰り返し打刻モード」であるか否かを判断する(ステップS3)。なお、「繰り返し打刻モード」とは、複数の被加工物Wにそれぞれ同一の打刻加工、即ち、同一の模様および切断線を打刻する加工を行うモードである。
制御装置80は、「繰り返し打刻モード」ではないと判断すると(ステップS3:No)、打刻加工を行うごとに載置板85(載置部材89)を移動させない非移動モードを実行する。この非移動モードでは、制御装置80は、まず、保持枠81を打刻開始位置に移動させる(ステップS4)。なお、保持枠81が打刻開始位置に移動した状態では、打刻加工データに当初設定されている打刻加工の始点位置が、打刻針52の直下に位置する状態となる。そして、制御装置80は、打刻加工データに基づいて打刻動作を開始する(ステップS5)。
一方、制御装置80は、設定された打刻加工モードが「繰り返し打刻モード」であると判断すると(ステップS3:Yes)、打刻加工を行うごとに載置板85(載置部材89)を移動させる移動モードを実行する。この移動モードでは、制御装置80は、まず、保持枠81を載置板固定位置に移動させる(ステップS6)。なお、保持枠81が載置板固定位置に移動した状態では、載置板85の係合孔88aが押え足51の直下に位置する状態となる。そして、制御装置80は、押え足51を下降させて、当該押え足51を係合孔88aに係合させる(ステップS7)。
この状態で、制御装置80は、保持枠81を移動させる(ステップS8)。このとき、載置板85は、押え足51が係合孔88aに係合していることから、載置板固定位置に固定されている。従って、制御装置80が保持枠81を移動させると、下枠82に対して相対的に移動可能に支持された載置板85を除く部材(下枠82、上枠83など)のみが移動することになる。これにより、載置板固定位置に固定された載置板85(当該載置板85に取り付けられた載置部材89)に対して、下枠82が移動する。
即ち、図14に示すように下枠82に挿入されていた載置板85(載置部材89)が、図15に示すように下枠82に対して相対的に移動する。なお、図15は、図14に示す挿入状態(載置板85が下枠82に最も深く挿入された状態)に比べ、載置部材89(載置板85)が下枠82に対して所定距離D(例えば0.5mm)だけ後側(図14,図15では左側)に移動した状態を示している。ここで、図14,図15に示す所定距離Dは、説明の都合上、0.5mmよりもかなり大きくしてある。なお、所定距離D、即ち、載置部材89の移動量は、予め制御プログラムに組み込んでおいてもよいし、載置部材89を移動させる際に、制御装置80によって設定するようにしてもよいし、使用者が設定するようにしてもよい。
次に、制御装置80は、押え足51を上昇させて、押え足51と係合孔88aが係合した状態を解除する(ステップS9)。そして、制御装置80は、保持枠81を打刻開始位置に移動させ(ステップS10)、打刻加工データに基づいて打刻動作を開始する(ステップS11)。
このように、制御装置80は、設定された打刻加工モードが「繰り返し打刻モード」であるときには(ステップS3:Yes)、打刻加工を行うごとに載置部材89を移動させる移動モードを実行し、「繰り返し打刻モード」でないときには(ステップS3:No)、打刻加工を行うごとに載置部材89を移動させない非移動モードを実行する。即ち、制御装置80は、移動モードと非移動モードとを切り替えるモード切替手段として機能するようになっている。なお、移動モードと非移動モードとを切り替える切替スイッチを設け、使用者による切替スイッチの手動操作に基づいてモードの切り替えを行うように構成してもよい。
以上に説明したように本実施形態によれば、以下のような作用効果を奏する。
打刻針52による打刻加工が施される被加工物Wは、下枠82に支持された載置板85(載置部材89)に載置され、加工面以外の部分が上枠83によって挟持される。そして、上枠83は、被加工物Wを挟持した状態でマグネット87によって保持される。これにより、被加工物Wを簡単に、且つ、確実に保持枠81に保持することができる。
また、このような保持枠81を、連結部84を介してミシン10の移送装置72(キャリッジ73)に容易に装着することができる。
このように構成された保持枠81は、刺繍縫製可能なミシン10を用いて被加工物Wに打刻加工を行う場合に、当該被加工物Wを保持するに適している。
載置部材89は、打刻針52の先端部の衝突を緩衝可能な弾性体で形成されているので、打刻針52の破損や折損を防止することができる。
上枠83に設けられたマグネット87は、下枠82に吸着するように構成したので、マグネット87を利用した簡単な構成にて、被加工物Wを一層確実に保持することができる。
マグネット87は、矩形枠状に設けるのではなく、上枠83の少なくとも一部に設けられていればよい。例えば、下枠82の上部の枠部分のうち開放されていない3辺に対応するようにして略U字状に設けてもよいし、上枠83のうちクランプ部86とは反対側の1辺にのみ設けるようにしてもよい。また、マグネット87は、上枠83の各辺に沿って連続的に設けるのではなく、断片的に設けるようにしてもよい。このようにマグネット87を上枠83の少なくとも一部に配置することによって、当該マグネット87を配置するためのスペースを必要最小限に抑えることができる。
下枠82の略中央部に支持された載置部材89の表面は、当該載置部材89を囲う下枠82の周辺部の表面と略面一であるように設けられているので、載置部材89に載置された被加工物Wを、折り曲げることなく平面のまま保持することができる。
載置部材89は、下枠82に対して着脱可能に装着されているので、打刻加工に伴い載置部材89が消耗,劣化した場合には、当該載置部材89を交換することができる。
枠部材として載置部材89上の被加工物Wを上側から被さるようにして挟持する上枠83が、支持部材として載置部材89を下方から支持する下枠82に対して、クランプ部86によって、被加工物Wを挟持する位置(挟持位置)と被加工物Wを解放する位置(解放位置)とに開閉するので、被加工物Wの取り付け、或いは、取り出しの操作を簡単に行うことができる。
打刻針52の先端部は、載置部材89の底面に到達することがないので、打刻針52の破損や折損を防止することができる。
保持枠81の載置部材89は、下枠82に対して相対的に移動可能に支持されると共に、ミシン10の押え足51と係合可能な係合孔88aを備えている。一方、ミシン10は、押え足51を上下方向に駆動する押え棒上下機構部27を備えている。ミシン10の制御装置80は、載置板85(載置部材89)を移動させる移動モードを実行する場合には、押え棒上下機構部27によって、押え足51を載置板85(載置部材89)の係合孔88aに係合させた後、移送装置72によって、当該押え足51と係合状態である載置板85(載置部材89)に対して保持枠81(載置板85を除く部材として下枠82や上枠83)を所定距離D移動させる。これにより、下枠82に対して、載置板85(載置部材89)が相対的に移動するようになるので、同一の打刻加工を複数回行う場合であっても、載置部材89が局部的に消耗,劣化してしまうことを防止できる。
ミシン10の制御装置80によれば、載置板85(載置部材89)を移動させる移動モード、および、載置板85(載置部材89)を移動させない非移動モードの何れかを適宜選択して打刻加工を行うことができる。例えば、載置部材89の寿命を重視する場合には、移動モードを選択することで、載置部材89の局部的な消耗,劣化を抑えることができ、一方、打刻加工の精度を重視する場合には、非移動モードを選択することで、模様のずれなどを防止することができる。
保持枠81は、クランプ部86が設けられた端部を残し、3方向(図6では前方、後方、および、左方)が開放されているので、例えば、保持枠81よりも大きい寸法の被加工物Wであっても下枠82と上枠83との間に挟持することができ、保持可能な被加工物Wの大きさが制限されることがない。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態を図16に基づいて説明する。本実施形態は、打刻加工の処理の内容が上述の第1の実施形態と異なる。即ち、本実施形態では、移動モードにおいて、保持枠81全体を移動することによって、載置板85(載置部材89)を移動させるものである。以下、第1の実施形態と異なる点について説明する。
制御装置80は、打刻加工モードにおいて「繰り返し打刻モード」でないと判断すると(ステップS1:Yes,ステップS3:No)、非移動モードを実行する。この非移動モードでは、制御装置80は、保持枠81を、打刻加工データに当初設定されている打刻開始位置(当初の打刻開始位置)に移動させる(ステップS4A)。そして、制御装置80は、打刻加工データに基づいて打刻動作を開始する(ステップS5)。
一方、制御装置80は、打刻加工モードにおいて「繰り返し打刻モード」であると判断すると(ステップS1:Yes,ステップS3:Yes)、移動モードを実行する。この移動モードでは、制御装置80は、保持枠81全体を、上記した当初の打刻開始位置とは異なる打刻開始位置に移動させる(ステップS10A)。そして、制御装置80は、打刻加工データに基づいて打刻動作を開始する(ステップS11)。なお、当初とは異なる打刻開始位置とは、当初の打刻開始位置よりも所定距離だけずれた位置である。この所定距離、即ち、当初の打刻開始位置とのずれパターン(ずれ量やずれ方向など)は、予め制御プログラムに組み込んでおいてもよいし、保持枠81をずらす際に、制御装置80によって設定するようにしてもよいし、使用者が設定するようにしてもよい。
以上に説明したように本実施形態によれば、ミシン10の制御装置80は、複数の被加工物Wにそれぞれ同一の打刻加工を行う場合には、打刻針52による打刻動作を行う前に、保持枠81全体を所定距離だけ移動させるので、同一の打刻加工を複数回行う場合であっても、載置部材89が局部的に消耗,劣化してしまうことを防止できる。
(第3の実施形態)
次に、本発明の第3の実施形態を図17に基づいて説明する。本実施形態は、被加工物保持体の形態が上述の第1の実施形態と異なる。以下、第1の実施形態と異なる点について説明する。
本実施形態の保持枠91(被加工物保持体に相当)は、支持部材92と、載置部材93と、図示しない連結部とを備えて構成されている。
支持部材92は、保持枠91のベース部となるものであり、矩形板状をなしている。なお、この支持部材92は、金属板から構成してもよいし、樹脂材料から構成してもよい。この支持部材92の前後方向および左右方向の略中央部には、矩形状に開口した開口部92aが設けられている。この開口部92aは、後述する載置部材93を収容し支持する部位である。
載置部材93は、被加工物Wが載置される矩形板状の部材である。この載置部材93は、例えば両面テープなどの粘着材料を介して支持部材92の開口部92a内に貼り付けられており、使用者が当該載置部材93を剥がすことができる程度の強度で固定されている。この載置部材93は、打刻針52の先端部の衝突を緩衝可能な程度の弾性を有し、且つ、載置された被加工物Wが着脱可能な粘着力を有する粘着弾性体からなる。従って、被加工物Wは、載置部材93が有する粘着力によって当該載置部材93上に保持されるとともに、使用者が当該載置部材93上に保持された被加工物Wを剥がすことができる程度の強度で固定されるようになっている。
連結部は、上述の第1の実施形態で示した連結部84と同様の構成であり、支持部材92の短辺方向の他端部(図17では左側の端部)に、例えば、ねじ止めによって固定されている。そして、保持枠91は、連結部が移送装置72のキャリッジ73に着脱可能に装着されることによって、ベッド部11上に保持されるようになっている。なお、連結部は、例えば、支持部材92の長辺方向の何れか一端部(図17では前側の端部、或いは、後側の端部)に固定するようにしてもよい。
以上に説明したように本実施形態の保持枠91によれば、支持部材92に支持された載置部材93が、被加工物Wが着脱可能な粘着力を有する粘着弾性体からなるので、枠部材や保持手段を有しない簡素な構成にて、被加工物Wを簡単に、且つ、確実に保持枠91に保持することができる。
また、このような保持枠91を、連結部を介してミシン10の移送装置72(キャリッジ73)に容易に装着することができる。
このように構成された保持枠91は、刺繍縫製可能なミシン10を用いて被加工物Wに打刻加工を行う場合に、当該被加工物Wを保持するに適している。
(第4の実施形態)
次に、本発明の第4の実施形態を図18に基づいて説明する。本実施形態は、被加工物保持体の形態が上述の第1の実施形態と異なる。以下、第1の実施形態と異なる点について説明する。
本実施形態の保持枠96(被加工物保持体に相当)は、枠部材97と、図示しない連結部とを備えて構成されている。
枠部材97は、底板部97aと、天板部97bと、収容部97cとを有する。底板部97aは、枠部材97の底面部を構成するものであり、被加工物Wが載置され保持される部位となっている。天板部97bは、前後方向および左右方向の略中央部に矩形状に開口する開口部97dを有し、枠部材97の上部を構成する矩形枠状の部位となっている。天板部97bに設けられた開口部97dは、底板部97a上に載置された被加工物Wのうち打刻加工が施される加工面を露出するように開口している。収容部97cは、底板部97aと天板部97bとの間において薄く形成されており、その短辺方向の他端部(図18では左側の端部)がスリット状に開口している。これにより、収容部97c内に被加工物を挿脱可能に収容して、底板部97a上に被加工物を載置できるようになっている。
連結部は、上述の第1の実施形態で示した連結部84と同様の構成であり、枠部材97の短辺方向の一端部(収容部97cの開口側とは反対側の端部、図18では右側の端部)に、例えば、ねじ止めによって固定されている。そして、保持枠96は、連結部が移送装置72のキャリッジ73に着脱可能に装着されることによって、ベッド部11上に保持されるようになっている。なお、連結部は、例えば、枠部材97の長辺方向の何れか一端部(図18では前側の端部、或いは、後側の端部)に固定するようにしてもよい。
以上に説明したように本実施形態の保持枠96によれば、被加工物Wを、底板部97aと天板部97bとの間の収容部97cに挿入して保持する構成としたので、載置部材、支持部材、保持手段などを有しない簡素な構成にて、被加工物Wを簡単に、且つ、確実に保持枠96に保持することができる。
また、このような保持枠96を、連結部を介してミシン10の移送装置72(キャリッジ73)に容易に装着することができる。
このように構成された保持枠96は、刺繍縫製可能なミシン10を用いて被加工物Wに打刻加工を行う場合に、当該被加工物Wを保持するに適している。
(その他の実施形態)
本発明は、上述した各実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で様々な拡張、変更が可能である。
マグネット87は、下枠82および上枠83の何れか一方に設けられていればよく、従って、上枠83ではなく下枠82に設けるようにしてもよい。この場合、マグネット87が上枠83に吸着することにより、上枠83は、被加工物Wを挟持した状態で下枠82に保持される。
保持手段としては、マグネット87を用いるのではなく、例えば、針を用いるようにしてもよい。即ち、図19に示すように、上枠83の下面に複数の針99を設け、下枠82に針99に対向する複数の針穴99aを設け、これら複数の針99によって、上枠83を被加工物Wを挟持した状態で保持するようにしてもよい。
被加工物保持体(保持枠81,91,96)の保持態様としては、その一部(この場合、連結部84)をキャリッジ73に装着する態様に限られるものではなく、例えば、被加工物保持体の両側部を2つの保持機構(例えば、ねじ込み量に応じて被加工物保持体に対する押圧量を調整可能な螺子部材など)によって挟むようにして保持する態様であってもよい。
打刻針52の長さ寸法、径寸法、先端部の形状などは、例えば、打刻加工に供する被加工物Wの材質や寸法、或いは、被加工物Wに形成する模様などに応じて、適宜変更して実施することができる。
被加工物保持体(保持枠81,91,96)の大きさや形状は、被加工物Wの大きさ、形状、材質などに応じて、適宜変更して実施することができる。このように大きさや形状が異なる複数種類の保持枠を用意しておき、被加工物Wの大きさ、形状、材質などに応じて使い分けるようにしてもよい。また、キャリッジ73に装着された保持枠の大きさや形状を検出して当該保持枠の種類を検出する枠種類検出センサを備え、検出された枠種類に応じて、打刻加工における保持枠の移動量や移動方向を制御するようにしてもよい。
ミシン10の全体的な構成や移送装置72の構成についても、種々の拡張、変更が可能である。
10 ミシン
15 針棒
27 押え棒上下機構部(押え足駆動機構)
51 押え足
52 打刻針
72 移送装置(移送手段)
80 制御装置(制御手段,モード切替手段)
81 保持枠(被加工物保持体)
82 下枠(支持部材)
83 上枠(枠部材)
84 連結部
86 クランプ部(枢支部)
87 マグネット(保持手段)
88a 係合孔(係合部)
89 載置部材
91 保持枠(被加工物保持体)
96 保持枠(被加工物保持体)
97 枠部材
97a 底板部
97b 天板部
97c 収容部
99 針(保持手段)

Claims (14)

  1. 刺繍縫製可能なミシンに備えられ加工布を所定の二方向に移送する移送手段に装着されるものであって、前記ミシンに備わる針棒に装着された打刻針によって被加工物に打刻加工を行うように前記被加工物を保持する被加工物保持体において、
    前記移送手段に着脱可能に装着される連結部と、
    前記被加工物が載置される載置部材と、
    前記連結部が設けられ、前記載置部材を支持する支持部材と、
    前記載置部材に載置された前記被加工物のうち前記打刻加工が施される加工面以外の部位を挟持する枠部材と、
    前記枠部材を前記被加工物を挟持した状態で保持する保持手段と、
    を備えることを特徴とする被加工物保持体。
  2. 前記載置部材は、前記打刻針の先端部の衝突を緩衝可能な弾性体で形成されていることを特徴とする請求項1記載の被加工物保持体。
  3. 前記保持手段は、
    前記支持部材および前記枠部材の何れか一方に設けられた磁石を有し、
    前記磁石が、前記支持部材または前記枠部材に吸着することにより、前記枠部材は前記被加工物を挟持した状態で前記支持部材に保持されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の被加工物保持体。
  4. 前記磁石は、前記枠部材の少なくとも一部に配置されていることを特徴とする請求項3記載の被加工物保持体。
  5. 前記載置部材は、前記支持部材の略中央部に支持されており、
    前記載置部材の表面は、前記支持部材の前記載置部材を囲う周辺部の表面と略面一であるように設けられていることを特徴とする請求項1から請求項4の何れか1項に記載の被加工物保持体。
  6. 前記載置部材は、前記支持部材に対して着脱可能に装着されていることを特徴とする請求項1から請求項5の何れか1項に記載の被加工物保持体。
  7. 前記支持部材は、前記載置部材を下方より支持する下枠であり、
    前記枠部材は、前記載置部材に載置される前記被加工物の上側から被さるようにして前記被加工物を挟持する上枠であって、
    前記上枠を、前記被加工物を挟持する位置と前記被加工物を解放する位置とに開閉可能に枢支する枢支部を備えることを特徴とする請求項1から請求項6の何れか1項に記載の被加工物保持体。
  8. 前記載置部材の厚さは、前記針棒が最下点に達したときに、前記打刻針の先端部が当該載置部材に載置された前記被加工物を貫通し、且つ、当該載置部材の底面に到達しない厚さとなっていることを特徴とする請求項1から請求項7の何れか1項に記載の被加工物保持体。
  9. 刺繍縫製可能なミシンに備えられ加工布を所定の二方向に移送する移送手段に装着されるものであって、前記ミシンに備わる針棒に装着された打刻針によって被加工物に打刻加工を行うように前記被加工物を保持する被加工物保持体において、
    前記移送手段に着脱可能に装着される連結部と、
    前記被加工物が載置される載置部材であって、載置された前記被加工物が着脱可能な粘着力を有する粘着弾性体からなる載置部材と、
    前記連結部が設けられ、前記載置部材を支持する支持部材と、
    を備えることを特徴とする被加工物保持体。
  10. 刺繍縫製可能なミシンに備えられ加工布を所定の二方向に移送する移送手段に装着されるものであって、前記ミシンに備わる針棒に装着された打刻針によって被加工物に打刻加工を行うように前記被加工物を保持する被加工物保持体において、
    前記移送手段に着脱可能に装着される連結部と、
    前記被加工物が載置される底板部と、前記被加工物のうち前記打刻加工が施される加工面を露出するように開口する開口部が設けられた天板部と、前記底板部と前記天板部との間に前記被加工物を挿脱可能に収容する収容部とを有する枠部材と、
    を備えることを特徴とする被加工物保持体。
  11. 請求項1から請求項10の何れか1項に記載の被加工物保持体の前記連結部が着脱可能に装着される前記移送手段を備えたミシンにおいて、
    複数の前記被加工物にそれぞれ同一の打刻加工を行う場合に、当該打刻加工を行うごとに前記被加工物保持体を移動させる移動モードを実行する制御手段を備え、
    前記制御手段は、
    前記移動モードを実行するときには、前記打刻針による打刻動作を行う前に、前記被加工物保持体を所定距離だけ移動させるように前記移送手段を駆動制御することを特徴とするミシン。
  12. 前記移動モードと、前記載置部材を移動させない非移動モードとを切り替えるモード切替手段を備えることを特徴とする請求項11記載のミシン。
  13. 請求項1から請求項9の何れか1項に記載の被加工物保持体の前記連結部が着脱可能に装着される前記移送手段を備えたミシンにおいて、
    前記被加工物保持体の前記載置部材は、前記支持部材に対して相対的に移動可能に支持されると共に、前記ミシンの押え足と係合可能な係合部を備え、
    前記ミシンは、
    前記押え足を上下方向に駆動する押え足駆動機構と、
    複数の前記被加工物にそれぞれ同一の打刻加工を行う場合に、当該打刻加工を行うごとに前記載置部材を移動させる移動モードを実行する制御手段とを備え、
    前記制御手段は、
    前記移動モードを実行するときには、
    前記押え足駆動機構によって、前記押え足を前記載置部材の前記係合部に係合するように降下させた後、
    前記移送手段によって、前記押え足と係合状態である前記載置部材に対して前記支持部材が所定距離移動するように、前記加工物保持体を移動させる駆動制御を行うことを特徴とするミシン。
  14. 前記移動モードと、前記載置部材を移動させない非移動モードとを切り替えるモード切替手段を備えることを特徴とする請求項13記載のミシン。
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