JP2011052714A - 多列組合せアンギュラ玉軸受 - Google Patents

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Abstract

【課題】多列軸受の内側に配置される軸受の焼付き不具合を生じさせず、安定した高速回転を達成できる多列組合せアンギュラ玉軸受を提供する。
【解決手段】多列アンギュラ玉軸受の軸受40,50,60,70のうち、工具側から2列目,3列目の内側軸受50,60の玉ピッチ円径PCD2,PCD3を1列目、4列目の外側軸受40,70のピッチ円径PCD1,PCD4より小さくする。また、工具側から2列目,3列目の内側軸受50,60の接触角α2,α3を1列目、4列目の外側軸受40,70の接触角α1,α4より小さくする。
【選択図】図2

Description

本発明は、多列組合せアンギュラ玉軸受に関し、より詳細には、工作機械主軸やコンプレッサー等に適用される、高速回転可能な多列組合せアンギュラ玉軸受に関する。
近年、工作機械の主軸においては、加工効率を向上するため高速化が進み、従来の歯車駆動やベルト駆動では、歯の噛み合い部の摩擦やベルトのスリップによる発熱等伝達効率が良くないため、カップリングによる駆動モータ直結タイプや主軸内部にモータを搭載したいわゆる、モータビルトインタイプが主流を占めている。
特に、モータビルトインタイプにおいて、高出力モータを搭載する場合、ロータ及びステータの軸長の関係から、主軸全体の軸長が長くなる。このような場合、主軸先端の工具部分の加工力によって発生する主軸系へのモーメント荷重に対して、主軸の曲げ剛性を高めるために、3列、あるいは、4列以上の組合せアンギュラ玉軸受を工具側軸受として採用するケースが非常に多い。
このような多列組合せ軸受の場合(例えば、4列組合せの場合)、軸方向内側の2列目、3列目の軸受は、1列目及び4列目の軸受の発熱と昇温に阻まれているため熱伝導性が悪くなり、軸受自身の転がり摩擦による発熱分を、外部に逃がすことが困難であり、いわゆる熱がこもる蓄熱状態に陥る。
その結果、玉と内外輪間転がり接触部の温度が上昇し、油膜切れによる焼付きが非常に起こりやすい状態に陥る。また、モータビルトインタイプの場合、ロータの発熱が軸内部を伝わり工具側の軸受部分にも伝達されるので、さらに厳しい条件となる。
また、モータの発熱を伴うモータビルトインタイプでは、主軸精度の向上を図るため熱変位を抑えることが重要であり、高速回転時の軸受の発熱やステータの発熱による主軸の温度上昇を抑えるため、主軸外筒部に温度コントロールされた冷却油を循環させる構造を用いる場合がほとんどである。
この外筒冷却によって軸受の外輪は温度上昇が抑えられるが、冷却部と直接接触していない軸受内輪の温度上昇は抑えることができず、その結果、軸受の内外輪温度差(内輪温度>外輪温度)が発生する。4列組合せ軸受の場合、この外筒冷却油の循環経路の中央部に位置し、最も冷却効果が得られるのが2列目、3列目の軸受であるので、1列目、4列目の軸受に比べて、さらに内外輪温度差が大きくなる傾向になる。内外輪温度差が発生すると、軸受の内部すきまが小さくなり、内部予圧が増大して転がり接触部のPV値が上昇し、焼付きに進行する。
加えて、高速回転時においては、玉の遠心力作用も付加されて、さらに内部予圧が増大し焼付きに対するリスクが高くなる。
高速切削回転時においては、使用工具径も小さく切削力によって発生する加工荷重は大きくないので、軸受に加わる荷重は、外部荷重ではなく上述の要因によって発生する内部荷重(内部予圧荷重)が大勢を占める。以上のことから、例えば、4列の多列組合せ軸受で構成される高速主軸での軸受の焼付き不具合は、2,3列目で発生するのがほとんどである。
多列組合せ軸受の内側軸受の発熱を抑え、軸受間での温度を下げる方法としては、内側軸受のみぞ曲率を外側軸受のものより大きくするもの(例えば、特許文献1参照。)や、内側軸受の外径寸法を外側軸受のものより小さくするもの(例えば、特許文献2参照。)が知られている。
特開2005−299761号公報 特開2006−322496号公報
しかしながら、特許文献1に記載の多列玉軸受では、実際の効果がどれくらいあるのか明確に記載されていない。また、軸受のみぞ曲率を変えているのみなので、現品の見分けがつきづらく、製造過程や客先組立現場で、組合せ間違いを犯す可能性がある。また、特許文献2に記載の多列アンギュラ玉軸受では、外輪とハウジング間のすきまを大きくすると、主軸剛性(ラジアル方向及びモーメント方向)が低下する。本来なら、全ての軸受で切削時の荷重や加工に伴う振動荷重を受けるはずが、この場合には受けられなくなりフレッチングなどの不具合が生じやすい。
本発明は、前述した課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、内側軸受の焼付き不具合を生じさせず、安定した高速回転を達成できる多列組合せアンギュラ玉軸受を提供することにある。
本発明の上記目的は、下記の構成により達成される。
(1) 3個以上のアンギュラ玉軸受を軸方向に配列してなる多列組合せアンギュラ玉軸受において、
軸方向内側に配置される前記アンギュラ玉軸受の玉ピッチ円径が軸方向外側に配置される前記アンギュラ玉軸受の玉ピッチ円径よりも小さいことを特徴とする多列組合せアンギュラ玉軸受。
(2) 前記軸方向内側に配置される前記アンギュラ玉軸受の接触角は、前記軸方向外側に配置される前記アンギュラ玉軸受の接触角よりも小さいことを特徴とする(1)に記載の多列組合せアンギュラ玉軸受。
(3) 工作機械主軸を支持することを特徴とする(1)または(2)に記載の多列組合せアンギュラ玉軸受。
本発明の多列組合せアンギュラ玉軸受によれば、軸方向内側に配置されるアンギュラ玉軸受(以下、「内側軸受」とも称す。)の玉ピッチ円径が軸方向外側に配置されるアンギュラ玉軸受(以下、「外側軸受」とも称す。)の玉ピッチ円径よりも小さいので、軸受のdmn値が小さくなり、組合せ軸受の中心部の軸受発熱量が下がる。その結果、軸受全体の温度分布が均一となり、内側軸受で大きくなる内外輪温度差の発生も抑制され、内側軸受の高速回転時の内部予圧荷重の上昇を抑えることが可能となり、焼付きリスクを低減することができる。したがって、内側軸受の焼付きリスクを外側軸受と同程度として、熱的負荷バランスのとれた構成とすることができる。また、上記玉ピッチ円径の差により、軸受のモーメント剛性を向上することができる。
また、内側軸受の接触角は、外側軸受の接触角よりも小さいので、接触角を小さくするほど、スピン滑りやジャイロ滑りなど接触角をもつアンギュラ玉軸受において生じる滑りが小さくなり、さらに内側軸受の発熱量を抑え、外側軸受と内側軸受の発熱量差をつけて、軸受の耐焼付き性をより向上させることができる。さらに、上記接触角差により、軸受のモーメント剛性もより向上することができる。
本発明の多列組合せアンギュラ玉軸受が前側軸受として適用された主軸装置を示す断面図である。 本発明の一実施形態に係る多列組合せアンギュラ玉軸受の断面図である。 定位置予圧の付与方法について説明するための図である。 本発明の第1の変形例に係る多列組合せアンギュラ玉軸受の断面図である。 本発明の第2の変形例に係る多列組合せアンギュラ玉軸受の断面図である。 本発明の第3の変形例に係る多列組合せアンギュラ玉軸受の断面図である。
以下、本発明の一実施形態に係る多列組合せアンギュラ玉軸受について図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本実施形態の多列組合せアンギュラ玉軸受が適用された主軸装置20を示す。主軸装置20は、モータビルトイン方式であり、その軸方向中心部には、中空状の回転軸22が設けられ、回転軸22の軸芯には、ドローバ23が摺動自在に挿嵌されている。ドローバ23には、工具Tが取り付けられた工具ホルダ24が設けられており、ドローバ23が皿ばね27の力によって反工具側方向(図の右方向)に付勢されることで、工具ホルダ24は、回転軸22のテーパ面28と嵌合する。この結果、回転軸22には、工具Tがドローバ23、工具ホルダ24と共に一体に取り付けられる。
また、回転軸22は、その工具側を支承する多列組合せアンギュラ玉軸受である前側軸受40,50,60,70と、反工具側を支承する図示しない後側軸受とによって、ハウジングHに回転自在に支持されている。
前側軸受40,50,60,70と後側軸受間における回転軸22の外周面には、ロータ30が外嵌されている。また、ロータ30の周囲に配置されるステータ32は、ステータ32に焼き嵌めされた冷却ジャケット33をハウジングHを構成する外筒29に内嵌することで、外筒29に固定される。従って、ロータ30とステータ32はモータを構成し、ステータ32に電力を供給することでロータ30に回転力を発生させ、回転軸22を回転させる。
図2にも併せて示すように、前側軸受40,50,60,70は、外輪41,51,61,71と、内輪42,52,62,72と、接触角α1,α2,α3,α4を持って配置される転動体としての玉43,53,63,73と、玉43,53,63,73を略等間隔で保持する保持器44,54,64,74と、をそれぞれ有するアンギュラ玉軸受であり、工具側から数えて1列目・2列目の前側軸受40,50と、3列目・4列目の前側軸受60,70が背面組み合わせとなるように配置された状態で、定位置予圧が付与されている。なお、定位置予圧とは、組合せ軸受に予圧を付与する方法であり、図3に示すように、背面組合せの場合には、組み合わさった端面間に適切なすきま(Δa)を設定し、軸受を軸に外嵌し、軸受ナット等を用いて軸方向に締め付け、該すきま(Δaを0にする)を密着させることで、該すきまに対応した予圧を軸受に付与することができる。
前側軸受40,50,60,70の外輪41,51,61,71は、外筒29に固定された前側軸受ハウジング31に内嵌されており、且つ前側軸受ハウジング31にボルト締結された前側軸受外輪押え38によって複数の外輪間座35を介して前側軸受ハウジング31に対し軸方向に固定されている。また、前側軸受40,50,60,70の内輪42,52,62,72は、回転軸22に外嵌されており、且つ回転軸22に締結されたナット39によって複数の内輪間座36を介して回転軸22に対し軸方向に固定されている。
なお、図2は、外輪間座35及び内輪間座36を省略して示しているが、本発明の多列組合せアンギュラ玉軸受は、間座を有する構成、間座を有しない構成のいずれの場合も含むものとする。
また、前側軸受ハウジング31の外周面と、前側軸受ハウジング31に外嵌さえるカバー34との間には、冷却路が形成されており、冷媒を循環させることで各前側軸受40,50,60,70を冷却する。
ここで、前側軸受40,50,60,70のうち、工具側から2列目、3列目の軸方向内側の前側軸受(内側軸受)50,60の玉ピッチ円径PCD2,PCD3を1列目、4列目の軸方向外側の前側軸受(外側軸受)40,70のピッチ円径PCD1,PCD4より小さくしている(PCD1,PCD4>PCD2,PCD3)。なお、本実施形態では、前側軸受40,50,60,70の各接触角α1,α2,α3,α4を同一としているので、外側軸受40,70の玉ピッチ円径PCD1,PCD4を同一とし、内側軸受50,60の玉ピッチ円径PCD2,PCD3を同一とし(即ち、PCD1=PCD4>PCD2=PCD3)、1列目と4列目の外側軸受40,70、及び2列目と3列目の内側軸受50,60をそれぞれ共用することができる。
このように構成することで、内側軸受50,60のdmn値が外側軸受40,70のdmn値より小さくなり、組合せ軸受の中心部の軸受発熱量が下がる。その結果、軸受全体の温度分布が均一となり、内側軸受50,60で大きくなる内外輪温度差の発生も抑制され、内側軸受50,60の高速回転時の内部予圧荷重の上昇を抑えることが可能となり、焼付きリスクを低減することができる。したがって、内側軸受50,60の焼付きリスクを外側軸受40,70と同程度として、熱的負荷バランスのとれた構成とすることができる。また、上記玉ピッチ円径の差により、軸受のモーメント剛性を向上することができる。
なお、図2では、前側軸受40,50,60,70の各接触角α1,α2,α3,α4を同一(α1=α2=α3=α4)としたが、図4に示すように、2列目、3列目の内側軸受50,60の接触角α2,α3が、1列目、4列目の外側軸受40,70の接触角α1,α4より小さくしてもよい(α1,α4>α2,α3)。
これにより、スピン滑りやジャイロ滑りなど接触角をもつアンギュラ玉軸受において生じる滑りが小さくなり、さらに内側軸受の発熱量を抑え、外側軸受40,70と内側軸受50,60の発熱量差をつけて、軸受の耐焼付き性をより向上させることができる。さらに、上記接触角差により、軸受のモーメント剛性もより向上することができる。
なお、本実施形態では、4列の多列アンギュラ玉軸受について説明したが、本発明の多列アンギュラ玉軸受は、少なくとも3列以上であればよく、図5に示すように、6列の多列アンギュラ玉軸受であってもよいし、図6に示すように、3列の多列アンギュラ玉軸受であってもよい。
具体的に、図5に示す6列の多列アンギュラ玉軸受では、外側軸受40,70と内側軸受50,60との間に、外輪81,91、内輪82,92、玉83,93、保持器84,94をそれぞれ有する中間列のアンギュラ玉軸受80,90がそれぞれ配置される。この場合、各軸受の玉ピッチ円径は、外側軸受40,70の玉ピッチ円径>中間列軸受80,90の玉ピッチ円径>内側軸受50,60の玉ピッチ円径となる(PCD1,PCD4>PCD5,PCD6>PCD2,PCD3)。また、各軸受の接触角は、外側軸受40,70の接触角>中間列軸受80,90の接触角>内側軸受50,60の接触角となる(α1,α4>α5,α6>α2,α3)。
また、図6に示すように、外側軸受40,70の間に1列の内側軸受50のみとした3列の多列アンギュラ玉軸受の場合、各軸受の玉ピッチ円径は、外側軸受40,70の玉ピッチ円径>内側軸受50の玉ピッチ円径となるようにすればよい(PCD1,PCD4>PCD2)。また、各軸受の接触角は、外側軸受40,70の接触角>内側軸受50の接触角となるようにすればよい(α1,α4>α2)。
但し、偶数列の組合せ軸受の場合、軸方向外側から数えて同じ位置の軸受は、接触角を等しくすることが望ましい。例えば、図4に示す4列の組合せ軸受の場合、工具側から1列目と4列目の外側軸受40,70の接触角α1、α4、及び2列目と3列目の内側軸受50,60の接触角α2、α3を等しくすると、定位置予圧を付加した場合、個々の軸受の予圧による付加荷重Fa1,Fa2,Fa3,Fa4は、Fa1=Fa4、Fa2=Fa3、且つ、Fa1+Fa2=Fa3+Fa4となる。従って、1列目と4列目、及び2列目と3列目は、それぞれ同じ予圧荷重となるので、予圧バランスをとることができる。
ここで、例えば、1列目:20°、2列目:16°、3列目:16°、4列目:18°のように接触角を違えると、3列目と4列目の軸受60,70の予圧による接触面圧(特に3列目)が、1列目と2列目の軸受40,50に比べ大きくなってしまうので、焼付きに対してはやや不利となる。しかし、逆に2列目の軸受50の内外輪温度差が3列目の軸受60より大きい場合など、2列目の軸受50の焼付きを3列目の軸受60より、あえて生じ難くする必要があれば、上記のように1列目と4列目の軸受40,70の接触角を変えてもよい。
また、奇数列の組合せ軸受の場合、背面組合せした際に軸方向中間部に位置する軸受と接触角が半径方向に対して反対方向に向く軸受は、軸方向外側から数えて同じ位置の軸受と比べて、接触角を大きくすることが好ましい。
例えば、図6に示す3列組合せ軸受の場合、工具側から1列目、2列目の軸受40,50の接触角α1、α2と、3列目の軸受70の接触角α4とは、半径方向に対して反対方向に向くことになり、各列の軸受の予圧による付加荷重Fa1,Fa2,Fa3は、Fa1+Fa2=Fa3、且つ、Fa3>Fa1>Fa2となり、3列目の軸受70は、1列目と2列目の軸受40,50の予圧荷重を付加するので、予圧による接触面圧が高くなる。このため、3列目の軸受70の接触角α4を、1列目の軸受40の接触角α1より大きくすることで(α1<α4、かつ、α1>α2)、3列目の軸受70の予圧荷重による接触面圧の上昇を抑えることができる。
なお、本発明は上述した実施形態に限定されるものでなく、適宜、変形、改良等が可能である。
また、本発明は、モータビルトイン主軸のような高速主軸において、特に効果を発揮できるが、それに限定されるものでなく、低速主軸の他、ベルト駆動、歯車駆動、モータ直結駆動などでも予圧荷重を大きく設定するなどして、軸受の発熱による温度上昇が高い場合にも効果があり適用可能である。
さらに、転動体は、鉄だけでなく、軽量のセラミック(例えば、窒化けい素など)材料を用いることで高速回転時の遠心力による予圧増大が抑制でき、さらに、耐焼付性を向上させることができる。この場合、全ての列の転動体をセラミック材料にしてもよいし、あるいは、内側軸受の耐焼付性をより向上させるために内側軸受のみセラミック材料としてもよい。さらには、外側軸受の玉ピッチ円径をより大きくしたり、接触角を大きくするなどして、外側軸受の焼付きリスクが高くなる場合において、外側軸受のみセラミック材料を使用してもよい。
潤滑条件も、グリース潤滑に限定されるものでなく、オイルエア潤滑、オイルミスト潤滑、アンダーレース潤滑、ジェット潤滑などいずれの潤滑法を適用してもよい。
また、軸受の組合せ方法としては、背面組合せのほかに、正面組合せ(接触角が逆ハの字方向の組合せ)としてもよい。
加えて、単列軸受の多列組合せ軸受に限らず、例えば、図2及び図4において、1列目と2列目、及び3列目と4列目をそれぞれ一体形とした複列玉軸受を背面組合せや正面組合せとしてもよいし、図5において、1列目、2列目、3列目、及び4列目、5列目、6列目をそれぞれ一体形とした複列玉軸受を背面組合せや正面組合せとしてもよい。
(試験1)
ここで、本実施形態(図2及び図4の組合せ軸受)に示す考案品A〜Cと、従来品を用いて、各種軸受特性を比較した。軸受寸法、試験条件については、表1と合わせて、以下に列挙する。なお、考案品A〜Cにおいて、1列目と4列目、及び2列目と3列目は同じ仕様の軸受であり、4列組合せにおいて、左右対称の配列構造としている。
<軸受寸法(従来品・考案品の共通仕様部分)>
・内径:φ100mm
・外径:φ150mm
・幅:24mm
・玉径:11.112mm
・組合せ:4列背面組合せアンギュラ玉軸受
<試験条件>
・ 回転数:6,000min−1
・ 予圧すきま:−17μm
・ 潤滑:グリース潤滑
Figure 2011052714
表1より、従来品を100とした場合、考案品は2・3列目の発熱比率が約80%以下(20〜23%低下)に下がる。しかも、総発熱量の増加は、2%に満たない結果である。ここで、2%の増加は、外側軸受の玉ピッチ円径や接触角を従来品より若干大きくしたことによるものであるが、増加率は小さいので、軸受全体として温度特性に及ぼす影響は小さい。
この計算結果からわかるように、本考案の採用により2・3列目の軸受内部温度は、従来品に比べて下がり、内外輪温度差も小さくなり内部予圧の増加が抑制され焼付きが生じ難くなる。
また、外側軸受と内側軸受の接触角差を大きくするに伴い、外側軸受と内側軸受の発熱比の減少率が変化している。つまり、外側軸受と内側軸受の接触角差を大きくしすぎると、逆に、外側軸受の発熱量が過度に増加すると共に、両者の発熱差量が大きくなりすぎ、焼付きリスクが内側軸受と外側軸受で逆転することになる。したがって、それぞれの列の接触角は、好ましくは、最小(内側軸受)で10°以上、最大(外側軸受)で30°以下が、より好ましくは、最小(内側軸受)で15°以上、最大(外側軸受)で25°以下が、さらに好ましくは、最小(内側軸受)で15°以上、最大(外側軸受)で20°以下がよい。主軸の軸受配置や組合せ列数、モータの容量、外筒冷却の効率等、主軸の高速特性(焼付きの発生頻度やリスク)に合わせて、適正な角度差を選べばよい。
(試験2)
次に、上記と同様の軸受寸法の考案品A〜C、及び従来品を用いて、以下の試験条件にて軸受モーメント剛性を比較した。
<試験条件>
・ 予圧すきま:−17μm
・ 傾き角度:30”(秒)
Figure 2011052714
表2の計算結果から、本考案品の付随的な効果として軸受モーメント剛性の向上が図れたことがわかる。特に、考案品Cの場合、従来品に比べて約10%のモーメント剛性の向上が期待できる。主軸のラジアル方向の曲げ剛性は、軸受剛性以外に軸自身の曲げ剛性との組合せで決定される。軸受のモーメント剛性の向上により、軸自身の曲がりも少なくなるので実際の主軸の曲げ剛性としては、本計算結果以上にその効果が期待できる。
(試験3)
次に、上記と同様の軸受寸法の考案品A〜C、及び従来品を用いて、以下の試験条件にて軸受アキシャル剛性を比較した。
<試験条件>
・ 予圧すきま:−31μm
・ 外部アキシャル荷重:3000N
Figure 2011052714
表3の計算結果から、本考案品のさらなる付随的な効果として軸受アキシャル剛性が増加することがわかる。特に、考案品Cの場合、従来品に比べて約8%増加する。
(試験4)
さらに、以下の試験条件にて、アキシャル荷重負荷時の1列目、2列目の軸受の荷重分担率、及び1列目に対する2列目の接触面圧比を比較した。
<試験条件>
・ 予圧すきま:−17μm
・ 外部アキシャル荷重:3000N
Figure 2011052714
Figure 2011052714
表4に示す計算結果から、アキシャル荷重を負荷した場合、負荷側である1・2列目において、接触角が大きい1列目の方が荷重分担が増える作用がある。つまり、高速回転でアキシャル方向の外部荷重を負荷した場合、内側軸受である2列目の負荷荷重を小さくでき、この点でも内側軸受が焼付きなどの損傷を受けづらくなることがわかる。
また、表5に示す計算結果から、本考案品は、従来品に比べ、1列目に対する2列目軸受の内外輪溝と玉間の接触面圧の比が低下しているのがわかる。本考案品の低下の度合いは、従来品に比べ、わずか2〜5%程度と見受けられるが、焼付き発生の有無は、転がり接触部でPV値が増加し、局部発熱大となり、油膜が切れるか否かの境界点、いわゆるクリティカルポイントを越えるかどうかで決まる。
主軸用高速軸受の予圧は、主軸軸受剛性をできるだけ大きくする必要があり、このクリティカルポイント近傍に設定されるため、わずかでも接触面圧を下げた方が焼付きが発生し難くなるので、この接触面圧の減少は効果として大きい。
20 主軸装置
22 回転軸
30 ロータ
32 ステータ
40,50,60,70,80,90 前側軸受(多列組合せアンギュラ玉軸受)
α1、α2、α3、α4、α5、α6 接触角
PCD1,PCD2,PCD3,PCD4、PCD5,PCD6 玉ピッチ円径
H ハウジング

Claims (3)

  1. 3個以上のアンギュラ玉軸受を軸方向に配列してなる多列組合せアンギュラ玉軸受において、
    軸方向内側に配置される前記アンギュラ玉軸受の玉ピッチ円径が軸方向外側に配置される前記アンギュラ玉軸受の玉ピッチ円径よりも小さいことを特徴とする多列組合せアンギュラ玉軸受。
  2. 前記軸方向内側に配置される前記アンギュラ玉軸受の接触角は、前記軸方向外側に配置される前記アンギュラ玉軸受の接触角よりも小さいことを特徴とする請求項1に記載の多列組合せアンギュラ玉軸受。
  3. 工作機械主軸を支持することを特徴とする請求項1または2に記載の多列組合せアンギュラ玉軸受。
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