JP2011052329A - プロテクタ - Google Patents

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譲二 青山
Shigeyuki Suzuki
滋幸 鈴木
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Abstract

【課題】夏季等においても、快適に使用でき、かつ、乗員を的確に保護可能なプロテクタを提供すること。
【解決手段】プロテクタPは、乗物に乗車している乗員Dに着用させるものである。プロテクタPは、着用時に乗員Dの上半身の所定箇所の外方を覆うとともに乗員Dを保護可能な剛性を有した板状体から構成されるカバープレート22と、可撓性を有したシート材から構成されてカバープレート22を乗員に装着可能な保持部材11と、カバープレート22の裏面側に収納されて作動時にカバープレート22から突出して膨張するように構成されるエアバッグ48と、を備える。エアバッグ48が、膨張完了時に、乗員Dの外周側におけるカバープレート22から外れた領域を覆い可能に、構成されている。
【選択図】図11

Description

本発明は、乗物に乗車している乗員が着用することにより、乗員を保護可能とされるプロテクタに関するものであり、特に、自動二輪車を運転している乗員に好適に使用可能なプロテクタに関する。
従来、自動二輪車を運転する乗員が着用するプロテクタとしては、着用時に乗員の上半身を、頭部及び腕部を除いた略全域にわたって覆うベストから、構成されるものがあった(例えば、特許文献1参照)。このベストは、外皮と内皮との二重構造とされて、作動時に、外皮と内皮との間に膨張用ガスを充填させてベスト自体を膨らませ、乗員を保護する構成であった。
登録実用新案公報第3048094号
しかし、従来のプロテクタでは、作動時に内部に膨張用ガスを充填させて膨張可能な構成であり、換言すれば、ベストを構成する外皮と内皮とが、ともに、高い気密性を有する構成であり、そして、この高い気密性を有した外皮と内皮とが、乗員の上半身における頭部及び腕部を除いた広い領域を覆うこととなる。そのため、通気性が良好でなく、夏季等に着用した際に蒸れやすいこととから、快適に使用する点に、改善の余地があった。
本発明は、上述の課題を解決するものであり、夏季等においても、快適に使用でき、かつ、乗員を的確に保護可能なプロテクタを提供することを目的とする。
本発明に係るプロテクタは、乗物に乗車している乗員に着用させる構成として、乗員を保護可能に構成されるプロテクタであって、
着用時に乗員の上半身の所定箇所の外方を覆うとともに、乗員を保護可能な剛性を有した板状体から構成されるカバープレートと、
可撓性を有したシート材から構成されて、カバープレートを支持して、カバープレートを乗員に装着可能な保持部材と、
カバープレートの裏面側に収納されて、作動時に、カバープレートから突出して膨張するように構成されるエアバッグと、
を備える構成とされ、
エアバッグが、膨張完了時に、乗員の外周側におけるカバープレートから外れた領域を覆い可能に、構成されていることを特徴とする。
本発明のプロテクタでは、作動時に膨張用ガスを内部に流入させて膨張するエアバッグを有する構成であるものの、エアバッグは、乗員の外方を覆うカバープレート内に、折り畳まれて収納されており、また、カバープレートは、乗員の外方を部分的に覆うのみであって、保持部材によって、乗員に装着される構成である。すなわち、本発明のプロテクタでは、内部に膨張用ガスを流入させて膨張可能に、高い気密性を有した構成とされているエアバッグが、乗員の外周側を部分的に覆うカバープレートの内部に、折り畳まれて収納される構成であることから、カバープレートの周縁において通気性を確保することができ、夏季等においても、快適に使用することができる。
そして、本発明のプロテクタでは、作動時に、内部に膨張用ガスを流入させたエアバッグが、カバープレートから突出して膨張し、乗員の外周側におけるカバープレートから外れた領域を覆うように膨張を完了させる構成であることから、乗員を保護可能な剛性を有した板状体からなるカバープレートと、膨張を完了させたエアバッグと、によって、乗員を広い領域で保護することができる。
したがって、本発明のプロテクタでは、夏季等においても、快適に使用でき、かつ、乗員を的確に保護することができる。
また、本発明のプロテクタでは、折り畳まれたエアバッグを収納させているカバープレートが、乗員を保護可能な剛性を有した板状体から、形成されていることから、エアバッグの外周側を、このカバープレートによって保護することができ、エアバッグが非着用状態や非作動状態において、損傷を受けることを防止できる。
また、本発明のプロテクタにおいて、カバープレートを、相互に分離して構成するとともに、乗員の前面側において乗員の胸部を覆うように配置される前面カバー部と、乗員の後面側において乗員の脊椎を覆うように脊椎に沿って配置される後面カバー部と、を備える構成とし、
エアバッグを、膨張完了時に、乗員の腹部を覆う腹部保護部と、乗員の背中を覆う背中保護部と、を備える構成として、
腹部保護部を、前面カバー部の裏面側に収納させて、作動時に、前面カバー部から下方に突出して展開膨張させる構成とし、
背中保護部を、後面カバー部の裏面側に収納させて、作動時に、後面カバー部から左右両側に突出して展開膨張させる構成とすることが好ましい。
上記構成のプロテクタでは、前面カバー部と前面カバー部から突出する腹部保護部とによって、乗員の胸部から腹部にかけてを効果的に保護することができ、後面カバー部と後面カバー部から突出する背中保護部とによって、乗員の脊椎から背中にかけてを効果的に保護することができて、乗員を的確に保護することができる。
さらに、上記構成のプロテクタにおいて、保持部材を、着用時に、乗員の上半身を、肩部から胴部にかけてを覆うベストから、構成し、
エアバッグに、膨張完了時に、乗員の左右の肩部を覆う肩保護部を、配設させる構成として、
折り畳まれた肩保護部を、カバープレートと別体とされてベストに取り付けられるとともに、エアバッグの展開膨張時に破断して肩保護部を突出可能なカバー部、により外周側を覆う構成とすることが好ましい。
上記構成のプロテクタでは、乗員の胸部や脊椎に加えて、乗員の左右の肩部を、肩保護部によって保護することができる。
さらにまた、上記構成のプロテクタにおいて、エアバッグを、前面カバー部の裏面側と、後面カバー部の裏面側と、において、膨張する領域を有するとともに、後面カバー部の裏面側に配置される部位の下端付近において、インフレーターと接続させる構成とされて、インフレーターから吐出される膨張用ガスにより、全域を膨張させる構成とすることが好ましい。
上記構成のプロテクタでは、エアバッグが、前面カバー部及び後面カバー部の裏面側で膨張する領域を備える構成であることから、前面カバー部や後面カバー部の身体(胸部や脊椎)への押圧力を緩和させることができる。また、上記構成のプロテクタでは、エアバッグ全体を、後面カバー部の下端近傍に配置される1つのインフレーターによって膨張させる構成であることから、部品点数の増加や重量の増大を抑えることができ、さらには、製造工数の増加も抑制することができる。また、インフレーターは、乗員の腰部の後方となる後面カバー部の下端近傍に配置されることから、プロテクタを着用した乗員が、前傾姿勢で、スポーツタイプの自動二輪車を運転する際にも、インフレーターが乗員と大きく干渉せず、一層快適に使用することができる。
本発明の一実施形態であるプロテクタを着用している乗員と自動二輪車とを示す側面図である。 実施形態のプロテクタを前方側から見た概略斜視図である。 実施形態のプロテクタを後方側から見た概略斜視図である。 図2のIV−IV部位の断面図である。 図2のV−V部位の断面図である。 図2のVI−VI部位の断面図である。 図3のVII−VII部位の断面図である。 図3のVIII−VIII部位の断面図である。 実施形態のプロテクタに使用されるエアバッグを平らに展開した状態を示す平面図である。 自動二輪車の走行時に、実施形態のプロテクタのエアバッグが膨張を完了させた状態を示す側面図である。 実施形態のプロテクタにおいて、エアバッグが膨張を完了させた状態を示す前方側から見た概略斜視図である。 実施形態のプロテクタにおいて、エアバッグが膨張を完了させた状態を示す後方側から見た概略斜視図である。 図11のXIII−XIII部位の断面図である。 図12のXIV−XIV部位の断面図である。
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明すると、実施形態のプロテクタPは、図1に示すように、乗物としての自動二輪車(以下、単に「二輪車」という)Vを運転している乗員Dが着用するためのものである。実施形態の場合、乗員Dが運転している二輪車Vは、スクータ型のものであり、乗員Dの着座するシート3と、シート3の前方のハンドル1との間に、乗員Dの足を載せるステップ2を、備える構成とされている。
なお、本明細書での前後左右の方向は、プロテクタPを着用している乗員Dを基準としており、乗員Dが二輪車Vを運転している状態では、二輪車Vを運転している乗員Dの前後左右の方向と一致している。
実施形態の二輪車Vには、プロテクタPのエアバッグ装置38におけるインフレーター39に、作動信号を出力する制御回路5が、配置されている。制御回路5は、図1に示すように、二輪車Vにおける車体Bの所定箇所に配置されるもので、車体Bの所定箇所に配置されて、二輪車Vの加速度や加速の方向等を検知可能な加速度検知センサ6と電気的に、接続されている。また、制御回路5は、エアバッグ装置38のインフレーター39を作動させるための作動信号を発信する図示しない発信機を、有しており、インフレーター39と無線により電気的に接続されている。
実施形態のプロテクタPは、図2,3に示すように、着用時の乗員Dの上半身を肩部から胴部にかけてを覆う保持部材としてのベスト11と、ベスト11に支持されるカバープレート22と、カバープレート22内に内蔵されるエアバッグ装置38と、を備えて構成されている。
保持部材としてのベスト11は、着用時に、カバープレート22を乗員Dに装着可能とされるもので、実施形態の場合、着用時に、乗員Dの上半身を、頭部と腕部とを除いた略全域にわたって覆う袖なし状とされている。ベスト11は、通気性の良好なメッシュ状の織布から構成されるベスト本体12と、ベスト本体12の外周側を覆うように配置されるとともにカバープレート22を取り付けて保持する保持パッド15と、を、備えている。実施形態の場合、ベスト本体12は、乗員Dの上半身における前面を覆う部位の左右の中央に配置されて所定のスライダの操作で開閉可能なファスナー13により、前開きで着用可能な構成とされている(図2参照)。保持パッド15は、カバープレート22に対応した位置に、配置されるもので、乗員Dの上半身の前面側における左半分の領域に配置される前左側部16と、乗員Dの上半身の前面側における右半分の領域に配置される前右側部17と、乗員の上半身の後面側における左右の中央付近の領域において上下方向に沿って配置される後側部18と、を備えている。各前左側部16,前右側部17,後側部18は、外形形状を、カバープレート22における各前左カバー部24,前右カバー部25,後面カバー部27を保持可能に、各前左カバー部24,前右カバー部25,後面カバー部27の外形形状より若干大きくした板状として、圧縮ポリウレタン等の合成樹脂から、形成されている(図2,3,4,5,7,8参照)。また、各前左側部16,前右側部17,後側部18は、各ベスト本体12を構成する織布と同様の織布により、外周側を覆われ、この織布の周縁をベスト本体12に縫着させることにより、ベスト本体12に取り付けられている(図4,5,7,8参照)。
また、実施形態のベスト11には、前左側部16及び後側部18と、前右側部17及び後側部18と、を、それぞれ、連結し、かつ、長さ調整を可能とされるベルト部19,19が、ベスト11の下端付近であって、着用時における乗員Dの左右のわき腹付近となる位置に、配設されている(図1〜3参照)。そして、乗員Dは、ベスト11の着用時に、このベルト部19,19の長さを調整することにより、保持パッド15の位置調整を行なうことができ、乗員Dは、保持パッド15に保持されるカバープレート22の乗員Dに対する位置ずれや、保持パッド15と乗員Dとの間に隙間が生じることを、抑えられた状態で、ベスト11を着用することができる。
カバープレート22は、保持パッド15に連結されるようにしてベスト11に保持されて、プロテクタPの着用時に、乗員Dの所定箇所の外方を覆うように、配置されている。実施形態の場合、カバープレート22は、相互に分離して構成されるとともに、乗員Dの前面側において乗員Dの胸部を覆うように配置される前面カバー部23と、乗員Dの後面側において乗員Dの脊椎を覆うように脊椎に沿って配置される後面カバー部27と、を備えている。
前面カバー部23は、プロテクタPの着用時に、乗員Dの胸部を覆うように配置されている。実施形態の場合、保持部材としてのベスト11が前開きであり、この前開きのベスト11に取り付けられる構成であることから、前面カバー部23は、左右に分割されており、乗員Dの左側の胸部を覆う前左カバー部24と、乗員Dの右側の胸部を覆う前右カバー部25と、から構成されている(図2参照)。前左カバー部24,前右カバー部25は、左右対称形とされて、それぞれ、乗員Dの鎖骨の下方からウェスト付近にかけての、胸部全体を覆うような板状として、構成されている。前左カバー部24,前右カバー部25は、乗員Dを保護可能な剛性を有して構成され、実施形態の場合、ポリエチレンやポリプロピレン等の合成樹脂から、形成されている。また、各前左カバー部24,前右カバー部25と、前左カバー部24,前右カバー部25を保持する前左側部16,前右側部17と、の間には、それぞれ、エアバッグ48における後述する胸保護部62L,62Rが平らに展開された状態で収納され、膨張完了時に胸保護部62L,62Rから下方に連なるように配置される腹部保護部63L,63Rが、折り畳まれて収納されている(図4,5参照)。
そして、実施形態の場合、前左カバー部24,前右カバー部25は、左右両縁側を、上下の略全域にわたって、保持パッド15における前左側部16,前右側部17に、連結させることにより、保持パッド15に保持され、保持部材としてのベスト11に保持されている。詳細に説明すれば、前左カバー部24,前右カバー部25は、上縁側を、エアバッグ48における後述する肩保護部57L,57R側に延びる胸保護部62L,62Rの上端側部位を挿通可能に、前左側部16,前右側部17に対して連結させておらず、下縁側を、エアバッグ48における腹部保護部63L,63Rを突出可能に、前左側部16,前右側部17に対して仮結合させている。実施形態の場合、前左カバー部24,前右カバー部25は、接着剤等により、左右両縁を、上下の略全域にわたって、前左側部16,前右側部17に、結合され、下縁を、左右両縁を接着させる接着剤よりも結合強度を弱めた接着剤等により、結合されている。そして、この前左カバー部24,前右カバー部25の下縁の前左側部16,前右側部17への結合状態は、エアバッグ48の展開膨張時に、各胸保護部62L,62Rが膨張すれば、解除されて、前左カバー部24,前右カバー部25の下縁と、前左側部16,前右側部17と、の間に形成される隙間から、腹部保護部63L,63Rが下方に突出しつつ展開膨張することとなる。
後面カバー部27は、図3に示すように、プロテクタPの着用時に、乗員Dの脊椎を覆うように、乗員Dの後面側におけるベスト11の左右方向の略中央となる位置において、脊椎を覆うように上下方向に略沿って配置されるもので、実施形態の場合、脊椎(上下方向)に沿って断続的に配置される複数のカバーピース28と、カバーピース28間に配置される軟質カバー部33と、から、構成されている。この後面カバー部27と保持パッド15における後側部18との間には、エアバッグ48における後述する脊椎保護部50が平らに展開された状態で収納されることとなり(図7参照)、後面カバー部27において、軟質カバー部33により覆われる領域には、平らに展開した脊椎保護部50とともに、膨張完了時に脊椎保護部50から左右両側に連なるように配置される背中保護部53が、折り畳まれて収納されている(図8参照)。
各カバーピース28は、乗員Dを保護可能な剛性を有した板状として構成されており、前面カバー部23と同様に、ポリエチレンやポリプロピレン等の合成樹脂から、形成されている。実施形態の場合、カバーピース28は、乗員Dの着用時に、肩甲骨間付近となる位置と、尾てい骨の上方となる位置と、その略中間となる位置と、の3箇所に、配置されており、下端側となる尾てい骨上方付近には、上下方向に沿って2個並設されて、計4個、配置されている。各カバーピース28は、図3,7に示すように、左右方向に沿った帯状とされるとともに後方側に向かって突出するように左右方向に沿って湾曲して構成されるカバー本体29と、カバー本体29の左右両縁側に延びてカバーピース28を保持パッド15における後側部18に取り付ける取付片部30,30と、を備えている。各取付片部30には、上下両端付近となる2箇所ずつに、リベット31を挿通可能な取付孔30aが、形成されており、各カバーピース28は、取付孔30aに挿通させたリベット31を用いて、四隅付近となる部位で、後側部18に連結されている(図3,7参照)。
軟質カバー部33は、図3に示すように、カバーピース28U,28C間、カバーピース28C,28DU間の隙間を、それぞれ、塞ぐような2箇所に、配設されている。各軟質カバー部33(33U,33D)は、カバーピース28におけるカバー本体29に連なるように左右方向に沿って湾曲して構成されるカバー本体34と、カバー本体34の左右両縁側から延びるように配置される取付片部35と、を備える構成とされている(図8参照)。取付片部35は、上下で隣接するカバーピース28U,28C,28DUの取付片部30の裏面側に重なる領域を有し、取付片部30を後側部18に取り付けるためのリベット31を利用して、後側部18に共止めされている。これらの軟質カバー部33U,33Dは、カバーピース28よりも剛性を低くして、オレフィン系熱可塑性エラストマー等の合成樹脂製として、構成されるもので、カバー本体34の領域に、エアバッグ48の膨張時に破断可能な破断予定部(図符号省略)を、上下方向の全域にわたって、配設させた構成とされている。そして、これらの軟質カバー部33U,33Dは、エアバッグ48の展開膨張時に、破断予定部を破断させることにより左右方向側で分断されて、背中保護部53(上側膨張部54,下側膨張部55)を、突出させるとともに、脊椎保護部50を部分的に露出させるような構成とされている。
後面カバー部27において、下端側に配置されるカバーピース28DDと後側部18との間には、エアバッグ48に膨張用ガスを供給するインフレーター39が、配置されている(図3参照)。この下端側に配置されるカバーピース28DDは、カバー本体29の下端に、後方側から見て略半円状に突出させた突出部位29aを備える構成とされ、この突出部位29aは、周縁を、後側部18に結合されて、後側部18との間に隙間を設けないように、構成されている。
エアバッグ装置38は、カバープレート22の裏面側となるカバープレート22と保持パッド15との間に収納されるエアバッグ48と、エアバッグ48に膨張用ガスを供給するインフレーター39と、カバープレート22と別体とされてエアバッグ48の外周側(表面側)を覆うエアバッグカバー42と、を備えて構成されている。
インフレーター39は、図3に示すように、後面カバー部27の下端側に配置されるカバーピース28Dの裏面側の領域に配置されている。すなわち、インフレーター39は、乗員DのプロテクタP着用時に、乗員Dの腰部の後方となる尾てい骨付近の後方に、配置されることとなる。そして、実施形態の場合、インフレーター39は、外形形状を、略円柱状としたシリンダタイプとして、軸方向を上下方向に沿わせるように、配置されている。このインフレーター39は、一端側(実施形態の場合、上端側)に、膨張用ガスを吐出可能な図示しないガス吐出口を有する構成とされ、このガス吐出口付近となる部位を、クランプ40(図9の二点鎖線参照)を利用して、エアバッグ48の後述するガス流入口部49に、接続されている。このインフレーター39は、図示しない取付ブラケット等を利用して、後側部18の下端付近に、取り付けられている。また、実施形態の場合、インフレーター39は、制御回路5からの作動信号を受信可能な図示しない受信機を備えて、制御回路5と無線で電気的に接続される構成であり、制御回路5からの作動信号の受信時に、エアバッグ48に膨張用ガスを供給可能に、構成されている。
エアバッグカバー42は、カバープレート22と別体とされるとともに、カバープレート22から外れた領域でエアバッグ48の外周側を覆い、エアバッグ48の膨張時に、所定箇所を破断させてエアバッグ48を突出可能に、構成されている。実施形態の場合、エアバッグカバー42は、図2,3に示すように、ベスト11における前面カバー部23と後面カバー部27との間であって、乗員Dの左右の肩部を覆う領域に、前面カバー部23と後面カバー部27とを連結するように、配設されている。詳細に説明すれば、エアバッグカバー42は、後面カバー部27の上方の領域を覆うとともに、この領域から左右に分岐して、この分岐した左側部位43及び右側部位44を、それぞれ、前面カバー部23における前左カバー部24,前右カバー部25の上端側に連結させるようにして、構成されている。そして、エアバッグカバー42は、各左側部位43,右側部位44によって、エアバッグ48における後述する各肩保護部57L,57Rの外周側を覆うとともに、周縁を、接着剤等を使用して、ベスト本体12に取り付けられる構成とされている。実施形態の場合、各肩保護部57L,57Rは、図6に示すように、折り畳まれた状態で、左側部位43,右側部位44に、外周側を覆われる構成である。このエアバッグカバー42は、プロテクタPの非着用状態やエアバッグ装置38の非作動状態において、収納されるエアバッグ48(肩保護部57L,57R)の損傷を防止可能な強度を有するような、オレフィン系熱可塑性エラストマー等の合成樹脂製のシート材から構成されるもので、各左側部位43,右側部位44に、エアバッグ48の膨張時に破断可能な破断予定部(図符号省略)を長手方向(前後方向)の全域にわたって、配設させている。そして、エアバッグカバー42は、エアバッグ48の展開膨張時に、破断予定部を破断させ、各左側部位43,右側部位44を、それぞれ、前後方向の全域にわたって左右方向側で分断させて、各肩保護部57L,57Rを、突出させる構成である。
エアバッグ48は、カバープレート22の裏面側に収納されて、作動時に、カバープレート22から突出して膨張するように構成されるもので、実施形態の場合、ポリアミド糸やポリエステル糸等からなる織布に、シリコン等からなるコーティング層を塗布させたコート布から、構成されている。実施形態の場合、エアバッグ48は、外形形状を同一として、膨張完了時に乗員Dから離れた側となる表面側に配置される表側壁部48aと、膨張完了時に乗員D側となる裏面側に配置される裏側壁部48bと、を有して構成され(図9参照)、これらの表側壁部48aと裏側壁部48bとの周縁相互を、ガス流入口部49の部位を除いて、縫着(結合)させて、内部に膨張用ガスを流入させて膨張可能な袋状とされている。
また、エアバッグ48は、膨張完了時に、乗員Dの上半身の表面(外周)側を、背中側から左右の肩部を経て腹部にかけて、覆うように、構成されるもので、図9,11,12に示すように、膨張完了時に、脊椎を覆う脊椎保護部50と、背中を覆う背中保護部53と、左右の肩部を覆う肩保護部57L,57Rと、左右の胸部を覆う胸保護部62L,62Rと、腹部を覆う腹部保護部63L,63Rと、を備える構成とされている。エアバッグ48における脊椎保護部50の下端側には、インフレーター39と接続されるガス流入口部49が、開口して形成されており、エアバッグ48は、インフレーター39から吐出される膨張用ガスを、ガス流入口部49を経て内部に流入させて、全域を膨張させる構成とされている。また、エアバッグ48は、外形形状を、平らに展開した状態で、左右対称形として、構成されている(図9参照)。
脊椎保護部50は、平らに展開した状態で、カバープレート22における後面カバー部27の裏面側(後面カバー部27と保持パッド15における後側部18との間)に、収納されるもので、膨張完了形状を、長手方向を上下方向に沿わせた棒状として、後側部18と後面カバー部27との間に充満されるように、膨張を完了させる構成である(図14参照)。また、脊椎保護部50は、膨張完了時の上端側を、後面カバー部27における上端側に配置されるカバーピース28Uの上縁と略一致させた位置に、配置させた構成とされている。また、脊椎保護部50の左右両縁側において、カバーピース28U,28C,28DUの取付片部30に対応する位置には、図7,9に示すように、取付片部30と共止めされる取付部51が、配設されている。各取付部51には、リベット31を挿通可能な挿通孔51aが、形成されている。換言すれば、各取付部51は、脊椎保護部50の左右両縁側において、背中保護部53における後述する上側膨張部54と、下側膨張部55における横棒部55aと、の、それぞれの上下両側に、配置されるもので、背中保護部53と脊椎保護部50との境界部位を後側部18側に取り付けて、背中保護部53(上側膨張部54及び下側膨張部55)を円滑に突出させるためのものである。
背中保護部53は、後面カバー部27における軟質カバー部33U,33Dに対応した上下2箇所に、配設されるもので、それぞれ、軟質カバー部33U,33Dの裏面側に、折り畳まれて収納されている。背中保護部53において、上側に配置される上側膨張部54は、膨張完了形状を、脊椎保護部50から左右両側に延びる左右方向に沿った棒状として構成されており、上側の軟質カバー部33Uと保持パッド15の後側部18との間に、左右方向の長さ寸法を縮めるように、折り畳まれて収納されている。実施形態の場合、上側膨張部54は、軟質カバー部33Uの開き時にカバーピース28U,28C間の隙間から突出可能な幅寸法に設定されるとともに、膨張完了時の左右方向の長さ寸法を、乗員Dの背中を広く覆い可能に、乗員Dの背中の左右の幅寸法より若干大きくするように、構成されている。背中保護部53において、下側に配置される下側膨張部55は、膨張完了形状を、脊椎保護部50から左右両側に延びる領域と、先端から下方に延びる領域と、を有した、略逆L字形状として構成され、下側の軟質カバー部33Dと後側部18との間に、上下左右の幅寸法を縮めるように、折り畳まれて収納されている。この下側膨張部55は、詳細に説明すれば、膨張完了時に左右方向に沿って配設される横棒部55aと、横棒部55aの両端側から下方に延びるように上下方向に沿って配置される縦棒部55b,55bと、を備える構成とされている。横棒部55aは、幅寸法を、上側膨張部54の幅寸法と略同一に設定されるとともに、膨張完了時の左右方向の長さ寸法を、上側膨張部54より若干大きく設定されている。各縦棒部55bは、横棒部55aより幅広として、かつ、膨張完了時の下端を、下端側に配置されるカバーピース28DDの下縁よりやや下方となる位置に配置させるように構成されて、エアバッグ48の膨張完了時に、後面カバー部27におけるカバーピース28UD,28DDの左右両側を、広く覆って、乗員Dの腰部を覆うように配置される(図12参照)。
実施形態のプロテクタPでは、インフレーター39の作動時に、脊椎保護部50が膨張すれば、軟質カバー部33U,33Dが、破断予定部を破断させて左右に分断されることとなり、軟質カバー部33U,33Dが左右に分断されて形成されるカバーピース28U,28C間の隙間と、カバーピース28C,28DU間の隙間と、から、上側膨張部54と下側膨張部55とが、左右両側に突出するように展開膨張することとなる。
肩保護部57L,57Rは、図11,12に示すように、エアバッグ48の膨張完了時に、乗員Dの左右の肩部を覆うように構成されるもので、左右に分離されて構成され、それぞれ、乗員Dの左右の肩部の上側を前面側から後面側にかけて覆い可能な保護本体部58と、保護本体部58から後方に延びて脊椎保護部50の上端側に連通される連通路部59と、を、備えている。各連通路部59は、図9に示すように、脊椎保護部50の上端から、左右方向に対して傾斜するように、前方にかけて拡開して延びる構成とされ、各保護本体部58は、乗員Dの左右の肩部の上面側を、首部の周囲にかけての広い範囲で覆い可能とするように、膨張完了時における左右方向の内縁側を、連通路部57に連通させて、膨張完了形状を、左右方向側を幅広とした略長方形板状として構成されている。また、各保護本体部58は、膨張完了時における左右方向の外縁側を、乗員Dの肩部よりも左右方向の外方に向かって突出させるように、構成されている。
また、実施形態では、エアバッグ48の膨張完了時に、この保護本体部58が、乗員Dの肩部に沿って湾曲して、肩部の上面側を隙間なく覆い可能なように、保護本体部58の前縁58aの外縁側の部位を、別体の帯状のテザー60によって、胸保護部62L,62Rにおける外縁62aの上端側に、連結させている。このテザー60は、図9に示すように、長さ寸法L1を、エアバッグ48を平らに展開した状態で、各保護本体部58の前縁58aと、胸保護部62L,62Rの外縁と、におけるテザー60を結合させる部位相互を結んだ直線距離L0よりも小さく設定されており、エアバッグ48の膨張完了時に、このテザー60によって、保護本体部58の前縁58aにおける外縁側の部位が、内下方に向かって引っ張られるような態様となって、エアバッグ48の膨張完了時に、保護本体部58が、外縁側を下方に向けるように湾曲して配置されることとなる。また、各保護本体部58は、膨張完了時の厚さを規制して保護エリアを広く確保可能なように、その領域内に、表側壁部48aと裏側壁部48bとを結合させて構成される区画部(図符号省略)を、配設させている。そして、実施形態の場合、各肩保護部57L,57Rは、テザー60を捩らないように、保護本体部58の領域を、外縁58b側を内縁58c側に接近させ、かつ、外縁58b側を内縁58c側の上に載せるように蛇腹折りさせた状態で、外周側(表面側)を、エアバッグカバー42に覆われるようにして、エアバッグカバー42とベスト本体12との間に収納されている(図6参照)。
胸保護部62L,62Rは、肩保護部57L,57Rにおける保護本体部58の前内縁側から、下方に延びるように形成されるとともに、平らに展開した状態で、それぞれ、図2に示すように、カバープレート22における各前左カバー部24,前右カバー部25の裏面側(前左カバー部24,前右カバー部25と、保持パッド15における前左側部16,前右側部17との間)に、収納されるもので、膨張完了形状を、長手方向を上下方向に沿わせた棒状として、構成される。各胸保護部62L,62Rは、それぞれ、前左カバー部24,前右カバー部25と、前左側部16,前右側部17と、を離隔させるように、前左カバー部24,前右カバー部25と、前左側部16,前右側部17との間で膨張することとなる(図13参照)。実施形態の場合、各胸保護部62L,62Rは、左右方向の幅寸法を、前左カバー部24,前右カバー部25より小さくして、構成されている。
腹部保護部63L,63Rは、各胸保護部62L,62Rの下方において、各胸保護部62L,62Rから連なるように形成されるとともに、各前左カバー部24,前右カバー部25の裏面側(前左カバー部24,前右カバー部25と、保持パッド15における前左側部16,前右側部17との間)に折り畳まれて収納され、エアバッグ48の展開膨張時に、各前左カバー部24,前右カバー部25から下方に突出して膨張を完了させるように、構成されている(図11参照)。各腹部保護部63L,63Rは、膨張完了形状を、左右方向の幅寸法を、胸保護部62L,62Rの左右方向の幅寸法より大きくして、かつ、左右に幅広な略長方形板状として、乗員Dの腹部を広く覆い可能に、構成されている。実施形態のプロテクタPでは、インフレーター39の作動時に、各胸保護部62L,62Rが膨張すれば、各前左カバー部24,前右カバー部25の下縁の、前左側部16,前右側部17との結合状態が解除されて、前左カバー部24,前右カバー部25の下縁と、前左側部16,前右側部17と、の間に生じる隙間から、各腹部保護部63L,63Rが、下方に突出するように展開膨張することとなる。
実施形態のプロテクタPでは、二輪車Vの走行時において、制御回路5が、加速度検知センサ6により、二輪車Vの衝突を検知すれば、エアバッグ装置38のインフレーター39に作動信号が出力されて、インフレーター39が、エアバッグ48の内部に膨張用ガスを吐出させるように、作動されることとなり、エアバッグ48が、図10に示すように、膨張を完了させることとなる。
そして、実施形態のプロテクタPでは、作動時に膨張用ガスを内部に流入させて膨張するエアバッグ48を有する構成であるものの、エアバッグ48は、乗員の外方を覆うカバープレート22内に、折り畳まれて収納されており、また、カバープレート22は、乗員Dの外方を部分的に覆うのみであって、保持部材としてのベスト11によって、乗員Dに装着される構成である。すなわち、実施形態のプロテクタPでは、内部に膨張用ガスを流入させて膨張可能に、高い気密性を有した構成とされているエアバッグ48が、乗員Dの外周側を部分的に覆うカバープレート22の内部に、折り畳まれて収納される構成であることから、カバープレート22の周縁において通気性を確保することができ、夏季等においても、快適に使用することができる。実施形態のプロテクタPでは、カバープレート22を保持する保持部材が、乗員Dの上半身を頭部と腕部とを除いた略全域にわたって覆うベスト11から構成されているものの、ベスト本体12が、通気性の良好なメッシュ状の織布から形成されていることから、通気性が良好であり、快適に使用することができる。
また、実施形態のプロテクタPでは、作動時に、内部に膨張用ガスを流入させたエアバッグ48が、カバープレート22から突出して膨張し、乗員Dの外周側におけるカバープレート22から外れた領域を覆うように膨張を完了させる構成であることから、乗員Dを保護可能な剛性を有した板状体からなるカバープレート22と、膨張を完了させたエアバッグ48と、によって、乗員Dを広い領域で保護することができる。
したがって、実施形態のプロテクタPでは、夏季等においても、快適に使用でき、かつ、乗員Dを的確に保護することができる。
また、実施形態のプロテクタPでは、折り畳まれたエアバッグ48を収納させているカバープレート22が、乗員Dを保護可能な剛性を有した板状体から、形成されていることから、肩保護部57L,57Rの領域を除いたエアバッグ48の外周側を、このカバープレート22によって保護することができ、エアバッグ48が、プロテクタPの非着用状態やエアバッグ装置38の非作動状態において、損傷を受けることを防止できる。
さらに、実施形態のプロテクタPでは、カバープレート22が、相互に分離して構成されるとともに、乗員Dの前面側において乗員Dの胸部を覆うように配置される前面カバー部23と、乗員Dの後面側において乗員Dの脊椎を覆うように脊椎に沿って配置される後面カバー部27と、を備えており、エアバッグ48は、前面カバー部23の裏面側に収納されるとともに作動時に前面カバー部23から下方に突出して乗員Dの腹部を覆う腹部保護部63L,63Rと、後面カバー部27の裏面側に収納されるとともに作動時に後面カバー部27から左右両側に突出して乗員Dの背中を覆う背中保護部53と、を備えている構成である。そのため、実施形態のプロテクタPでは、前面カバー部23と前面カバー部23から突出する腹部保護部63L,63Rとによって、乗員Dの胸部から腹部にかけてを効果的に保護することができ、後面カバー部27と後面カバー部27から突出する背中保護部53とによって、乗員Dの脊椎から背中にかけてを効果的に保護することができて、乗員Dを的確に保護することができる。
さらに、実施形態のプロテクタPでは、エアバッグ48が、膨張完了時に、乗員Dの左右の肩部を覆う肩保護部57L,57Rを有していることから、乗員Dの胸部や脊椎に加えて、乗員Dの左右の肩部を、肩保護部57L,57Rによって保護することができる。そして、実施形態のプロテクタPでは、保持部材として、着用時に乗員の上半身を、肩部から胴部にかけて覆うベスト11を使用しており、折り畳まれた肩保護部57L,57Rは、カバープレート22と別体とされてベスト本体12に取り付けられるとともに、エアバッグ48の展開膨張時に破断して肩保護部57L,57Rを突出可能なカバー部としてのエアバッグカバー42により、外周側を覆われる構成である。すなわち、実施形態のプロテクタPでは、エアバッグ48が、カバープレート22から外れた領域である前面カバー部23と後面カバー部27との間に折り畳まれて配置される肩保護部57L,57Rを備える構成であるものの、この肩保護部57L,57Rは、作動前の状態では、エアバッグカバー42により外周を覆われて、外部に露出しない構成であることから、プロテクタPの上に上着を着用しなくともよく、このプロテクタPをアウター(外着)として、着用することもできる。
さらにまた、実施形態のプロテクタPでは、エアバッグ48が、前面カバー部23(前左カバー部24,前右カバー部25)の裏面で膨張する胸保護部62L,62Rと、後面カバー部27の裏面側で膨張する脊椎保護部50と、を有していることから、前面カバー部23や後面カバー部27の身体(胸部や脊椎)への押圧力を緩和させることができる。勿論、このような点を考慮しなければ、エアバッグとして、カバープレートの裏面側で膨張する領域を備えない構成のものを、使用してもよい。また、実施形態のプロテクタPでは、エアバッグ48は、脊椎保護部50の下端側において、1つのインフレーター39と接続される構成であり、エアバッグ48全体を、1つのインフレーター39によって膨張させる構成であることから、部品点数の増加や重量の増大を抑えることができ、さらには、製造工数の増加も抑制することができる。勿論このような点を考慮しなければ、エアバッグを2個以上に分割して、それぞれに、膨張用ガスを供給可能な複数のインフレーターを配設させる構成としてもよい。また、インフレーター39は、後面カバー部27の下端側を構成するカバーピース28DDに外周側を覆われるようにして、乗員Dの腰部の後方に配置されることから、プロテクタPを着用した乗員が、前傾姿勢で、スポーツタイプの自動二輪車を運転する際にも、インフレーター39が乗員と大きく干渉せず、一層快適に使用することができる。勿論、このような点を考慮しなければ、インフレーターの配置位置はこれに限られるものではない。
なお、実施形態では、プロテクタPとして、乗員Dにカバープレート22を装着させる保持部材をベスト11から構成し、エアバッグ48を、腰部の後面側から、背中と肩部を経て、腹部の前面側にかけてを覆うように膨張する構成としているが、保持部材の形状や、エアバッグの形状は、勿論、これに限られるものではない。例えば、プロテクタとして、乗員の上半身の所定箇所の外方を覆う1枚のカバープレートと、カバープレートを乗員に装着可能なベルト状の保持部材と、カバープレートの裏面側に折り畳まれて収納されるエアバッグを備えたエアバッグ装置と、を有して、乗員がジャケット等の上着の下にインナーとして着用可能な構成のものを使用してもよい。
また、実施形態では、プロテクタを着用した乗員が乗る乗物として、スクータ型の二輪車が例示されているが、本発明のプロテクタを着用した乗員が乗る乗物はこれに限られるものではなく、例えば、三輪タイプのオートバイや、オープンカー、サイドカー等、所定速度以上での走行が可能で、事故発生時に、乗物外の路面に放出される虞れのある乗物に乗る乗員に着用させることが可能である。
11…ベスト(保持部材)、
22…カバープレート、
23…前面カバー部、
24…前左カバー部、
25…前右カバー部、
27…後面カバー部、
28…カバーピース、
33…軟質カバー部、
38…エアバッグ装置、
39…インフレーター、
42…エアバッグカバー(カバー部)、
48…エアバッグ、
50…脊椎保護部、
53…背中保護部、
57L,57R…肩保護部、
62L,62R…胸保護部、
63L,63R…腹部保護部、
D…乗員、
V…自動二輪車(二輪車)、
P…プロテクタ。

Claims (4)

  1. 乗物に乗車している乗員に着用させる構成として、前記乗員を保護可能に構成されるプロテクタであって、
    着用時に前記乗員の上半身の所定箇所の外方を覆うとともに、前記乗員を保護可能な剛性を有した板状体から構成されるカバープレートと、
    可撓性を有したシート材から構成されて、前記カバープレートを支持して、前記カバープレートを前記乗員に装着可能な保持部材と、
    前記カバープレートの裏面側に収納されて、作動時に、前記カバープレートから突出して膨張するように構成されるエアバッグと、
    を備える構成とされ、
    前記エアバッグが、膨張完了時に、前記乗員の外周側における前記カバープレートから外れた領域を覆い可能に、構成されていることを特徴とするプロテクタ。
  2. 前記カバープレートが、相互に分離して構成されるとともに、前記乗員の前面側において前記乗員の胸部を覆うように配置される前面カバー部と、前記乗員の後面側において前記乗員の脊椎を覆うように前記脊椎に沿って配置される後面カバー部と、を備える構成とされ、
    前記エアバッグが、膨張完了時に、前記乗員の腹部を覆う腹部保護部と、前記乗員の背中を覆う背中保護部と、を備える構成とされ、
    前記腹部保護部が、前記前面カバー部の裏面側に収納されて、作動時に、前記前面カバー部から下方に突出して展開膨張する構成とされ、
    前記背中保護部が、前記後面カバー部の裏面側に収納されて、作動時に、前記後面カバー部から左右両側に突出して展開膨張する構成とされていることを特徴とする請求項1に記載のプロテクタ。
  3. 前記保持部材が、着用時に、前記乗員の上半身を、肩部から胴部にかけてを覆うベストから、構成され、
    前記エアバッグが、膨張完了時に、前記乗員の左右の肩部を覆う肩保護部を、備える構成とされ、
    折り畳まれた前記肩保護部が、前記カバープレートと別体とされて前記ベストに取り付けられるとともに、前記エアバッグの展開膨張時に破断して前記肩保護部を突出可能なカバー部、により、外周側を覆われていることを特徴とする請求項2に記載のプロテクタ。
  4. 前記エアバッグが、前記前面カバー部の裏面側と、前記後面カバー部の裏面側と、において、膨張する領域を有するとともに、前記後面カバー部の裏面側に配置される部位の下端付近において、インフレーターと接続される構成とされて、該インフレーターから吐出される膨張用ガスにより、全域を膨張させる構成とされていることを特徴とする請求項2又は3に記載のプロテクタ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2016521321A (ja) * 2013-05-06 2016-07-21 ダイネーゼ ソシエタ ペル アチオーニ 身体保護装置
US11758955B2 (en) 2020-09-30 2023-09-19 Toyoda Gosei Co., Ltd. Protector

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