JP2011046567A - 酸素吸蔵放出材 - Google Patents

酸素吸蔵放出材 Download PDF

Info

Publication number
JP2011046567A
JP2011046567A JP2009197121A JP2009197121A JP2011046567A JP 2011046567 A JP2011046567 A JP 2011046567A JP 2009197121 A JP2009197121 A JP 2009197121A JP 2009197121 A JP2009197121 A JP 2009197121A JP 2011046567 A JP2011046567 A JP 2011046567A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
oxygen storage
powder
release material
release
mol
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2009197121A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5449924B2 (ja
Inventor
Hirohisa Tanaka
裕久 田中
Mari Uenishi
真里 上西
Masashi Taniguchi
昌司 谷口
Tenryu Kyo
天龍 姜
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daihatsu Motor Co Ltd
Original Assignee
Daihatsu Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Daihatsu Motor Co Ltd filed Critical Daihatsu Motor Co Ltd
Priority to JP2009197121A priority Critical patent/JP5449924B2/ja
Publication of JP2011046567A publication Critical patent/JP2011046567A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5449924B2 publication Critical patent/JP5449924B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Exhaust Gas Treatment By Means Of Catalyst (AREA)
  • Compounds Of Iron (AREA)
  • Inorganic Compounds Of Heavy Metals (AREA)

Abstract

【課題】 貴金属の使用量を低減しつつ、優れた酸素吸蔵放出機能を発現することのできる酸素吸蔵放出材を提供すること。
【解決手段】 下記一般式(1)で表わされるスピネル型複合酸化物を含む酸素吸蔵放出材を調製する。この酸素吸蔵放出材によれば、Cuを含む特定組成のスピネル型複合酸化物を含むので、高温下または酸化還元変動下、さらには長期使用後においても、優れた酸素吸蔵放出機能(OSC機能)を発現することができる。貴金属を使用しなくても酸素吸蔵放出機能を発現できるため、コストを低減することができる。
(M1−xCu)O・nAl (1)
(式中、Mは、Mg、FeおよびCoから選択される少なくとも1種の元素を示し、xは、0<x≦1の原子割合を示し、nは、0.08〜5を示す。)
【選択図】図1

Description

本発明は、自動車用エンジンなどの排ガスに含まれる炭化水素(HC)、一酸化炭素
(CO)および窒素酸化物(NOx)を浄化する排ガス浄化用触媒のサポート材(酸素吸蔵放出機能向上材)として好適に用いられる酸素吸蔵放出材に関する。
自動車エンジンなどの内燃機関から排出される排気ガスには、炭化水素(HC)、一酸化炭素(CO)、窒素酸化物(NOx)などが含まれている。これらを浄化するための三元触媒として、活性成分である貴金属(Pt(白金)、Rh(ロジウム)およびPd(パラジウム)など)が耐熱性酸化物に担持または固溶している、排ガス浄化用触媒が種々知られている。
三元触媒の浄化性能は、排ガス中の空気と燃料との混合比が理論空燃比(ストイキオメトリー)であるときに、最大限に発揮される。そして、排ガスの空燃比は、酸素センサを用いて排ガス中の酸素量を調節することによって制御される。しかし、内燃機関の運転条件は様々に変化するので、酸素センサのみでは、排ガスの空燃比を、常に理論空燃比に制御することは困難である。
そのため、三元触媒には、排ガス中の酸素量を調節することのできる酸素吸蔵放出機能(OSC機能:Oxygen Storage Capasity)を有する酸素吸蔵放出材が不可欠である。酸素吸蔵放出材は、排ガス中のOがリッチな状態では、排ガス中の過剰酸素を吸蔵し、三元触媒によるNOxの還元反応を促進させる。一方、排ガス中のCOおよびHCがリッチな状態では、排ガス中に不足する酸素を放出し、三元触媒による酸化反応を促進させる。
酸素吸蔵放出材として、例えば、一般式Ce0.60Zr0.300.101.95/0.1wt%Pdで示される酸素吸蔵性セリウム系複合酸化物が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開平10−216509号公報
特許文献1では、セリウム系複合酸化物のOSC機能を発揮させるために、セリウム系複合酸化物にPdを担持させている。
しかし、Pdなどの貴金属は、一般的に高価であるため、工業的には、なるべく使用量を低減することが求められている。また、貴金属の使用量の低減だけでなく、酸素吸蔵放出材のOSC機能のさらなる向上が望まれている。
本発明の目的は、貴金属の使用量を低減しつつ、優れた酸素吸蔵放出機能を発現することのできる酸素吸蔵放出材を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の酸素吸蔵放出材は、下記一般式(1)で表わされるスピネル型複合酸化物を含むことを特徴としている。
(M1−xCu)O・nAl (1)
(式中、Mは、Mg、FeおよびCoから選択される少なくとも1種の元素を示し、xは、0<x≦1の原子割合を示し、nは、0.08〜5を示す。)
また、本発明の酸素吸蔵放出材では、上記一般式(1)において、MがMgであることが好適である。
本発明の酸素吸蔵放出材によれば、Cuを含む特定組成のスピネル型複合酸化物を含むので、高温下または酸化還元変動下、さらには長期使用後においても、優れた酸素吸蔵放出機能(OSC機能)を発現することができる。貴金属を使用しなくても酸素吸蔵放出機能を発現できるため、コストを低減することができる。
その結果、本発明の酸素吸蔵放出材を三元触媒のサポート材として使用すれば、低コストで、高温下または酸化還元変動下、長期にわたって優れた触媒活性を発現することができる。
図1は、実施例および比較例の粉末の耐久試験前後における重量変化率を表わすグラフである。
本発明の酸素吸蔵放出材は、下記一般式(1)で表わされるスピネル型複合酸化物を含んでいる。
(M1−xCu)O・nAl (1)
(式中、Mは、Mg、FeおよびCoから選択される少なくとも1種の元素を示し、xは、0<x≦1の原子割合を示し、nは、0.08〜5を示す。)
上記一般式(1)において、Mは、Mg、FeおよびCoから選択される少なくとも1種の元素を示している。これらの元素は、単独でもよく、また、2種類以上併用もできる。
また、上記一般式(1)において、Mは、好ましくは、Mgであり、その場合、スピネル型複合酸化物は、例えば、下記一般式(1´)で示すことができる。
(Mg1−xCu)O・nAl (1´)
(式中、xは、0<x≦1の原子割合を示し、nは、0.08〜5を示す。)
本発明の酸素吸蔵放出材が上記一般式(1´)で示されるスピネル型複合酸化物を含む場合、酸素吸蔵放出機能を向上できるとともに、コストを低減することができる。
また、上記一般式(1)において、xは0<x≦1のCuの原子割合を示す。つまり、Cuは、必須成分であり、好ましくは、xは0.1≦x≦0.5のCuの原子割合を示す。Cuの原子割合が上記した範囲であれば、酸素吸蔵放出材の酸素吸蔵放出機能(OSC機能:Oxygen Storage Capasity)を一層向上させることができる。そして、Mの原子割合は、1−x、つまり、1からCuの原子割合を差し引いた残余の原子割合となる。
また、上記一般式(1)において、nは、0.08〜5を示し、好ましくは、0.16〜5を示す。
このような上記一般式(1)で表わされるスピネル型複合酸化物としては、具体的には、(Fe0.3Cu0.2Mg2.5)O・0.5Al、つまりFe0.3Cu0.2Mg2.5AlO4.5、(Fe0.1Cu0.4Mg2.5)O・0.5Al、つまりFe0.1Cu0.4Mg2.5AlO4.5、(Co0.3Cu0.2Mg2.5)O・0.5Al、つまりCo0.3Cu0.2Mg2.5AlO4.5、(Co0.1Cu0.4Mg2.5)O・0.5Al、つまりCo0.1Cu0.4Mg2.5AlO4.5、CuO・Al、Mg0.22Cu0.22Al3.44などが挙げられる。
そして、上記一般式(1)で表わされるスピネル型複合酸化物は、特に制限されることなく、複合酸化物を調製するための適宜の方法、例えば、共沈法、クエン酸錯体法、アルコキシド法などによって、製造することができる。
共沈法では、例えば、上記した各元素の塩を所定の化学量論比で含む混合塩水溶液を調製し、この混合塩水溶液に中和剤を加えて共沈させた後、得られた共沈物を乾燥後、熱処理する。
各元素の塩としては、例えば、硫酸塩、硝酸塩、塩化物、りん酸塩などの無機塩、例えば、酢酸塩、しゅう酸塩などの有機酸塩などが挙げられる。また、混合塩水溶液は、例えば、各元素の塩を、所定の化学量論比となるような割合で水に加えて、攪拌混合することにより調製することができる。
その後、この混合塩水溶液に、中和剤を加えて共沈させる。中和剤としては、例えば、アンモニア、例えば、水酸化テトラメチルアンモニウム、トリエチルアミン、ピリジンなどのアミン類などの有機塩基、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸アンモニウムなどの無機塩基が挙げられる。なお、中和剤は、その中和剤を加えた後の溶液のpHが6〜10程度となるように加える。
そして、混合塩水溶液をろ過し、必要により共沈物を水洗することにより、前駆体を得る。次いで、前駆体を、例えば、真空乾燥や通風乾燥などにより乾燥させた後、例えば、500〜1000℃、好ましくは、600〜950℃で熱処理することにより、上記一般式(1)で表わされるスピネル型複合酸化物を得る。
また、クエン酸錯体法では、例えば、クエン酸と上記した各元素の塩とを、上記した各元素に対し化学量論比よりやや過剰のクエン酸水溶液を加えてクエン酸混合塩水溶液を調製し、このクエン酸混合塩水溶液を乾固させて、上記した各元素のクエン酸錯体を形成させた後、得られたクエン酸錯体を仮焼成後、熱処理する。
各元素の塩としては、上記と同様の塩が挙げられ、また、クエン酸混合塩水溶液は、例えば、上記と同様に混合塩水溶液を調製して、その混合塩水溶液に、クエン酸の水溶液を加えることにより、調製することができる。
その後、このクエン酸混合塩水溶液を乾固させて、上記した各元素のクエン酸錯体を形成させる。乾固は、形成されるクエン酸錯体が分解しない温度、例えば、室温〜150℃程度で、水分を除去する。これによって、上記した各元素のクエン酸錯体を形成させることができる。
そして、形成されたクエン酸錯体を仮焼成後、熱処理する。仮焼成は、例えば、真空または不活性雰囲気下において、250〜350℃で加熱する。その後、例えば、500〜1200℃、好ましくは、600〜1000℃で熱処理することにより、上記一般式(1)で表わされるスピネル型複合酸化物を得る。
また、アルコキシド法では、例えば、上記した各元素のアルコキシドを、上記した化学量論比で含む混合アルコキシド溶液を調製し、この混合アルコキシド溶液に、水を加えて加水分解することにより、沈殿物を得る。
各元素のアルコキシドとしては、例えば、各元素と、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシなどのアルコキシとから形成される(モノ、ジ、トリ)アルコラートや、下記一般式(2)で示される各元素の(モノ、ジ、トリ)アルコキシアルコラートなどが挙げられる。
E[OCH(R)−(CH−OR (2)
(式中、Eは、各元素を示し、Rは、水素原子または炭素数1〜4のアルキル基を示し、Rは、炭素数1〜4のアルキル基を示し、iは、1〜3の整数、jは、2〜4の整数を示す。)
アルコキシアルコラートは、より具体的には、例えば、メトキシエチレート、メトキシプロピレート、メトキシブチレート、エトキシエチレート、エトキシプロピレート、プロポキシエチレート、ブトキシエチレートなどが挙げられる。
そして、混合アルコキシド溶液は、例えば、各元素のアルコキシドを、上記した化学量論比となるように有機溶媒に加えて、攪拌混合することにより調製することができる。
有機溶媒としては、各元素のアルコキシドを溶解できれば、特に制限されないが、例えば、芳香族炭化水素類、脂肪族炭化水素類、アルコール類、ケトン類、エステル類などが挙げられる。好ましくは、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類が挙げられる。
そして、得られた沈殿物を、蒸発乾固し、その後、例えば、真空乾燥や通風乾燥などにより乾燥させた後、例えば、500〜1000℃、好ましくは、600〜950℃で熱処理することにより、上記一般式(1)で表わされるスピネル型複合酸化物を得る。
このようにして得られる上記一般式(1)で表わされるスピネル型複合酸化物を含む本発明の酸素吸蔵放出材によれば、高温下または酸化還元変動下、さらには長期使用後においても、優れた酸素吸蔵放出機能(OSC機能)を発現することができる。貴金属を使用しなくても酸素吸蔵放出機能を発現できるため、コストを低減することができる。
そのため、本発明の酸素吸蔵放出材は、例えば、貴金属を含有する耐熱性複合酸化物(具体的には、ジルコニア系複合酸化物、セリア系複合酸化物、ペロブスカイト型複合酸化物、アルミナなど)のサポート材(酸素吸蔵放出機能向上材)として、好適に用いることができる。
その場合、耐熱性複合酸化物と本発明の酸素吸蔵放出材とを配合して、本発明の酸素吸蔵放出材を、耐熱性複合酸化物に担持または混合させればよい。
耐熱性複合酸化物と本発明の酸素吸蔵放出材との配合割合は、特に制限されないが、例えば、本発明の酸素吸蔵放出材1重量部に対して、耐熱性複合酸化物が、1〜100重量部、好ましくは、1〜10重量部である。
そして、耐熱性複合酸化物と本発明の酸素吸蔵放出材とを配合して得られる排ガス浄化用触媒では、本発明の酸素吸蔵放出材が含まれているので、低コストで、高温下または酸化還元変動下、長期にわたって優れた触媒活性を発現することができる。
次に、本発明を実施例および比較例に基づいて説明するが、本発明は下記の実施例によって限定されるものではない。
実施例1(Fe0.3Cu0.2Mg2.5AlO4.5粉末の製造)
硝酸鉄 Fe換算で0.03モル
硝酸銅 Cu換算で0.02モル
硝酸マグネシウム Mg換算で0.25モル
硝酸アルミニウム Al換算で0.10モル
上記の成分を、500mL容量の丸底フラスコに加え、超純水100mLを加えて約30分間攪拌溶解させることにより、混合塩水溶液を調製した。次いで、混合塩水溶液を、攪拌中の10%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液へ、1分間当たり20滴の速さで滴下して共沈物を得た。滴下終了後、10%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液の攪拌を1時間続け、その後、一晩放置した。そして、水溶液をろ過することにより、前駆体を取り出した。ろ過中、共沈物を大量の超純水で洗浄することにより、共沈物に残存するアンモニア成分を取り除いた。その後、前駆体を、110℃で12時間乾燥させた。乾燥後、前駆体を粉砕して粉末状にし、大気雰囲気、850℃で5時間熱処理して、Fe0.3Cu0.2Mg2.5AlO4.5粉末を得た。
なお、このFe0.3Cu0.2Mg2.5AlO4.5粉末において、Cuの含有割合は、6.71重量%であった。
実施例2(Fe0.1Cu0.4Mg2.5AlO4.5粉末の製造)
硝酸鉄 Fe換算で0.01モル
硝酸銅 Cu換算で0.04モル
硝酸マグネシウム Mg換算で0.25モル
硝酸アルミニウム Al換算で0.10モル
上記の成分を用いたこと以外は、実施例1と同様の方法により、前駆体を調製した。その後、実施例1と同様の方法により、前駆体を乾燥、粉砕、そして熱処理して、Fe0.1Cu0.4Mg2.5AlO4.5粉末を得た。
なお、このFe0.1Cu0.4Mg2.5AlO4.5粉末において、Cuの含有割合は、13.32重量%であった。
実施例3(Co0.3Cu0.2Mg2.5AlO4.5粉末の製造)
硝酸コバルト Co換算で0.03モル
硝酸銅 Cu換算で0.02モル
硝酸マグネシウム Mg換算で0.25モル
硝酸アルミニウム Al換算で0.10モル
上記の成分を用いたこと以外は、実施例1と同様の方法により、前駆体を調製した。その後、実施例1と同様の方法により、前駆体を乾燥、粉砕、そして熱処理して、Co0.3Cu0.2Mg2.5AlO4.5粉末を得た。
なお、このCo0.3Cu0.2Mg2.5AlO4.5粉末において、Cuの含有割合は、6.68重量%であった。
実施例4(Co0.1Cu0.4Mg2.5AlO4.5粉末の製造)
硝酸コバルト Co換算で0.01モル
硝酸銅 Cu換算で0.04モル
硝酸マグネシウム Mg換算で0.25モル
硝酸アルミニウム Al換算で0.10モル
上記の成分を用いたこと以外は、実施例1と同様の方法により、前駆体を調製した。その後、実施例1と同様の方法により、前駆体を乾燥、粉砕、そして熱処理して、Co0.1Cu0.4Mg2.5AlO4.5粉末を得た。
なお、このCo0.1Cu0.4Mg2.5AlO4.5粉末において、Cuの含有割合は、13.3重量%であった。
実施例5(CuAl粉末の製造)
硝酸銅 Cu換算で0.10モル
硝酸アルミニウム Al換算で0.20モル
上記の成分を用いたこと以外は、実施例1と同様の方法により、前駆体を調製した。その後、実施例1と同様の方法により、前駆体を乾燥、粉砕、そして熱処理して、CuAl粉末を得た。
なお、このCuAl粉末において、Cuの含有割合は、35重量%であった。
実施例6(Mg0.22Cu0.22Al3.44の粉末の製造)
市販のθ−Al粉末に、硝酸マグネシウム水溶液、硝酸銅水溶液を含浸させ、110℃で一昼夜乾燥後、電気炉にて、大気中、800℃で5時間熱処理(焼成)することにより、Mg0.22Cu0.22Al3.44で示されるCuの一部が固溶したMg0.22Cu0.22Al3.44の粉末を得た。
なお、このMg0.22Cu0.22Al3.44の粉末において、Cuの含有割合は、10.0重量%であった。
比較例1(Fe0.5Mg2.5AlO4.5粉末の製造)
硝酸鉄 Fe換算で0.05モル
硝酸マグネシウム Mg換算で0.25モル
硝酸アルミニウム Al換算で0.10モル
上記の成分を用いたこと以外は、実施例1と同様の方法により、前駆体を調製した。その後、実施例1と同様の方法により、前駆体を乾燥、粉砕、そして熱処理して、Fe0.5Mg2.5AlO4.5粉末を得た。
比較例2(Co0.5Mg2.5AlO4.5粉末の製造)
硝酸コバルト Co換算で0.05モル
硝酸マグネシウム Mg換算で0.25モル
硝酸アルミニウム Al換算で0.10モル
上記の成分を用いたこと以外は、実施例1と同様の方法により、前駆体を調製した。その後、実施例1と同様の方法により、前駆体を乾燥、粉砕、そして熱処理して、Co0.5Mg2.5AlO4.5粉末を得た。
比較例3(Pd/Ce0.50Zr0.450.05Oxide粉末の製造)
セリウムメトキシプロピレート[Ce(OCH(CH)CHOCH]をCe換算で0.1molと、ジルコニウムメトキシプロピレート[Zr(OCH(CH)CHOCH]をZr換算で0.09molと、イットリウムメトキシプロピレート[Y(OCH(CH)CHOCH]をY換算で0.01molと、トルエン200mLとを配合して、攪拌溶解することにより、混合アルコキシド溶液を調製した。さらに、この混合アルコキシド溶液に、脱イオン水80mLを滴下して、加水分解した。
次いで、加水分解された溶液から、トルエンおよび脱イオン水を留去し、乾固させて、前駆体を得た。さらに、この前駆体を、60℃で24時間通風乾燥させた後、電気炉にて、450℃で3時間熱処理(焼成)することにより、Ce0.50Zr0.450.05Oxideで示されるセリア系複合酸化物の粉末を得た。
次いで、得られたCe0.50Zr0.450.05Oxide粉末に、硝酸パラジウム水溶液を含浸させ、乾燥後、電気炉にて、600℃で3時間熱処理(焼成)することにより、Pd/Ce0.50Zr0.450.05Oxideで示されるPdが担持されたセリア系複合酸化物の粉末を得た。
なお、このPd/Ce0.50Zr0.450.05Oxide粉末において、Pdの含有割合は、0.5重量%であった。
比較例4(Al粉末の準備)
市販のアルミナ(Al)粉末を用意した。
1 初期(耐久試験前)のOSC機能の評価
まず、Oを50Vol%含む酸化雰囲気に、実施例1〜5および比較例1〜4で得られた各粉末を40分間さらしてOを吸蔵させ、その後、粉末の重量を測定した。その重量を酸化後重量と定義した。
次いで、Nを100Vol%含む不活性雰囲気に、Oを吸蔵した粉末を3分間さらし、さらにHを20Vol%含む還元雰囲気に7分間さらし、その後、粉末の重量を測定した。この重量を還元後重量と定義した。
上記した酸化雰囲気は、リーン状態の混合気を燃焼した場合に排出される排気ガス雰囲気に相当し、還元雰囲気は、リッチ状態の混合気を燃焼した場合に排出される排気ガス雰囲気に相当する。
したがって、酸化雰囲気にさらした後の粉末の重量(酸化後重量)から還元雰囲気にさらした後の粉末の重量(還元後重量)を差し引くことによって、リッチ状態の混合気を燃焼した排気ガス雰囲気において粉末が放出したOの重量(酸素放出量)を算出した。
なお、酸素放出量は、粉末1mol当たりに換算して算出した。また、各雰囲気は、下記表1に示した組成のガスを、300×10−3/hrの流量で供給することによって調製した。また、雰囲気温度は、約500℃に維持した。
Figure 2011046567
また、酸化後重量および還元後重量から粉末の重量変化率を算出した。重量変化率は、下記式によって計算することができる。この重量変化率は、粉末に吸蔵されたOが還元雰囲気で還元されることにより減少したOの重量割合を示しており、その値が大きいほどOの放出割合が高く、粉末のOSC機能が優れている。
重量変化率(%)=(1−還元後重量/酸化後重量)×100
2 酸化還元耐久試験
不活性雰囲気5分、酸化雰囲気10分、不活性雰囲気5分および還元雰囲気10分の計30分を1サイクルとし、このサイクルを10サイクル、合計5時間繰り返して、初期OSC機能評価後の粉末を、酸化雰囲気と還元雰囲気とに交互に暴露した後、還元雰囲気のまま室温まで冷却した。
なお、各雰囲気は、高温水蒸気を含む下記表2に示した組成のガスを、300×10−3/hrの流量で供給することによって調製した。また、雰囲気温度は、約1000℃に維持した。
Figure 2011046567
3 耐久試験後のOSC機能の評価
酸化還元耐久試験後の粉末を、初期OSC機能の評価方法と同様に、表1の組成ガスにより調製される酸化雰囲気、不活性雰囲気および還元雰囲気に順にさらした。その後、粉末の酸化後重量および還元後重量に基づいて、粉末の酸素放出量および重量変化率を算出した。そして、算出された酸素放出量および重量変化率に基づいて、耐久試験後のOSC機能を評価した。
以上のように求めた各粉末の耐久試験前後の酸素放出量および重量変化率を、下記表3に示す。また、重量変化率については、グラフ化したものを図1に示す。
Figure 2011046567

Claims (2)

  1. 下記一般式(1)で表わされるスピネル型複合酸化物を含むことを特徴とする、酸素吸蔵放出材。
    (M1−xCu)O・nAl (1)
    (式中、Mは、Mg、FeおよびCoから選択される少なくとも1種の元素を示し、xは、0<x≦1の原子割合を示し、nは、0.08〜5を示す。)
  2. 上記一般式(1)において、MがMgであることを特徴とする、請求項1に記載の酸素吸蔵放出材。
JP2009197121A 2009-08-27 2009-08-27 酸素吸蔵放出材 Expired - Fee Related JP5449924B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009197121A JP5449924B2 (ja) 2009-08-27 2009-08-27 酸素吸蔵放出材

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009197121A JP5449924B2 (ja) 2009-08-27 2009-08-27 酸素吸蔵放出材

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2011046567A true JP2011046567A (ja) 2011-03-10
JP5449924B2 JP5449924B2 (ja) 2014-03-19

Family

ID=43833310

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009197121A Expired - Fee Related JP5449924B2 (ja) 2009-08-27 2009-08-27 酸素吸蔵放出材

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5449924B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2805766A4 (en) * 2012-01-19 2015-08-05 Toyota Motor Co Ltd EMISSION CONTROL CATALYST AND METHOD FOR THE PRODUCTION THEREOF
EP3463649A4 (en) * 2016-05-31 2020-02-12 PTT Global Chemical Public Company Limited CATALYST BASED ON ALUMINUM OXIDE AND COPPER FOR THE PREPARATION OF FURFURYL ALCOHOL FROM FURFURAL AND PREPARATION OF SAID CATALYST

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09192490A (ja) * 1996-01-25 1997-07-29 Nissan Motor Co Ltd 排ガス浄化触媒用材料及びその製造方法
JPH09225267A (ja) * 1995-12-13 1997-09-02 Daimler Benz Ag ガス用浄化装置の運転方法及びガス用浄化装置
JP2000044251A (ja) * 1998-07-24 2000-02-15 Chiyoda Corp スピネル型複合酸化物及びその製造方法
JP2002527232A (ja) * 1998-10-21 2002-08-27 ビーエーエスエフ アクチェンゲゼルシャフト N2oの分解のための高温安定触媒
JP2008156130A (ja) * 2006-12-20 2008-07-10 Mitsui Mining & Smelting Co Ltd デラフォサイト型酸化物およびその製造方法並びに排気ガス浄化用触媒
JP2009542572A (ja) * 2006-07-13 2009-12-03 クラリアント・ファイナンス・(ビーブイアイ)・リミテッド アルミニウムスピネルからなるナノ粒子を製造する方法及びその使用

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09225267A (ja) * 1995-12-13 1997-09-02 Daimler Benz Ag ガス用浄化装置の運転方法及びガス用浄化装置
JPH09192490A (ja) * 1996-01-25 1997-07-29 Nissan Motor Co Ltd 排ガス浄化触媒用材料及びその製造方法
JP2000044251A (ja) * 1998-07-24 2000-02-15 Chiyoda Corp スピネル型複合酸化物及びその製造方法
JP2002527232A (ja) * 1998-10-21 2002-08-27 ビーエーエスエフ アクチェンゲゼルシャフト N2oの分解のための高温安定触媒
JP2009542572A (ja) * 2006-07-13 2009-12-03 クラリアント・ファイナンス・(ビーブイアイ)・リミテッド アルミニウムスピネルからなるナノ粒子を製造する方法及びその使用
JP2008156130A (ja) * 2006-12-20 2008-07-10 Mitsui Mining & Smelting Co Ltd デラフォサイト型酸化物およびその製造方法並びに排気ガス浄化用触媒

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2805766A4 (en) * 2012-01-19 2015-08-05 Toyota Motor Co Ltd EMISSION CONTROL CATALYST AND METHOD FOR THE PRODUCTION THEREOF
US9314775B2 (en) 2012-01-19 2016-04-19 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Exhaust gas purifying catalyst and method for producing same
EP3463649A4 (en) * 2016-05-31 2020-02-12 PTT Global Chemical Public Company Limited CATALYST BASED ON ALUMINUM OXIDE AND COPPER FOR THE PREPARATION OF FURFURYL ALCOHOL FROM FURFURAL AND PREPARATION OF SAID CATALYST

Also Published As

Publication number Publication date
JP5449924B2 (ja) 2014-03-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3429967B2 (ja) 酸素吸蔵性セリウム系複合酸化物
JP5166245B2 (ja) 触媒組成物
JP5864443B2 (ja) 排気ガス浄化用触媒
JP4916173B2 (ja) 排ガス浄化用触媒組成物
WO2006134786A1 (ja) 触媒組成物
JP5506292B2 (ja) 排ガス浄化用触媒
JP5235686B2 (ja) 排ガス浄化用触媒
JP2008136951A (ja) 排ガス浄化触媒用複合酸化物および排ガス浄化触媒、並びにディーゼル排ガス浄化用フィルター
WO2008050642A1 (en) Composite oxide for use as exhaust gas clean-up catalyst, and filter
JP4647406B2 (ja) 排ガス浄化用触媒
JP6087784B2 (ja) 酸素吸放出材及びそれを含む排ガス浄化用触媒
JP4737984B2 (ja) 耐熱性酸化物
JP6077367B2 (ja) 排ガス浄化用触媒
JP3568728B2 (ja) 酸素吸蔵性セリウム系複合酸化物
JP4771681B2 (ja) 貴金属含有耐熱性酸化物の製造方法
JP5449924B2 (ja) 酸素吸蔵放出材
JP5506286B2 (ja) 排ガス浄化用触媒
JP4997176B2 (ja) 排ガス浄化用触媒組成物
JP3739223B2 (ja) 排ガス浄化用触媒
JP5822682B2 (ja) 排ガス浄化用触媒
JP5607891B2 (ja) 排ガス浄化用触媒
JP6059491B2 (ja) 酸素吸蔵放出材
JPWO2019093391A1 (ja) 窒素酸化物吸蔵材及び排ガス浄化用触媒
JP2015144978A (ja) 排気ガス浄化用触媒
JP2009160556A (ja) 排ガス浄化用触媒および排ガス浄化用触媒の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20120730

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20131003

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20131008

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20131224

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20131225

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees