JP2011035870A - 音響信号処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 トリガーを入れるだけで現在流れている信号のレベルを徐々に下げ、その後、徐々に上げるようにする。
【解決手段】 Key In信号がDetect Levelを超えるとトリガーが検出されて、入力信号のレベルがタイミングt1からAttack Timeに応じた傾斜で徐々に下がっていく。Key In信号がDetect Levelを下回るとトリガーが停止され、Hold Timeが経過したタイミングt4から入力信号のレベルがRelease Timeに応じた傾斜で徐々に上がっていき、タイミングt5において元のレベルに復帰する。
【選択図】 図5

Description

この発明は、トリガーに応じて現在流れている信号のレベルを徐々に下げ、その後、徐々に上げることができる音響信号処理装置に関する。
従来、音響信号処理装置においてBGM再生中にアナウンスを入れたいときは、BGMの音量を下げ、アナウンス用のマイクの音量を相対的に上げるといった処理をマニュアルで行っている。この作業を簡略化するために、音響信号処理装置に備えられているDuckerコンポーネントを使用することが考えられる。Duckerコンポーネントの動作を示すタイムチャートを図12に示す。図12に示すように、Duckerコンポーネントはトリガーが供給されたタイミングにおいて、それまでは減衰させることなく通過させていた信号のレベルを、急峻に減衰させ、一定時間あるいはレベルを下げる条件が満たされなくなったta後の時刻において信号のレベルを徐々に上げるようにしている。このように、Duckerコンポーネントを用いてBGM再生中にアナウンスを入れる場合は、アナウンスを入れるタイミングでトリガーを発生することにより、BGMの音量が急激に小さくなって、アナウンスは明瞭に聴くことができるようになる。しかし、BGMの音量が急激に変化することから違和感を感じるようになる。
これを解決する手法として、音響信号処理装置が備えているシーンリコールを使用する方法がある。シーンリコールを使用する場合は、フェードタイム付きのシーンリコールを使用する。この際のタイムチャートを図13に示す。図13に示すように、トリガーAが供給されたタイミングにおいて、あらかじめ設定しておいた特定のシーン(Scene A)をリコールする。このシーン(Scene A)はフェードタイム付きとされており、リコールされたシーン(Scene A)は徐々にレベルが落ちていくようになる。そして、所定時間後にトリガーBが供給されたタイミングにおいて、あらかじめ設定しておいた特定のシーン(Scene B)をリコールする。このシーン(Scene B)もフェードタイム付きとされており、リコールされたシーン(Scene B)は徐々にレベルが上がっていくようになる。このように、フェードタイム付きのシーンリコールを用いてBGM再生中にアナウンスを入れる場合は、アナウンスを入れる際にトリガーAを発生し、アナウンスが終了した際にトリガーBを発生することにより、アナウンスを違和感を感じることなく明瞭に聴くことができるようになる。
ヤマハ株式会社 PM5D/PM5D-RH V2 DSP5D取扱説明書,P.95, [online], [平成21年 7月10日検索],インターネット<URL:http://www2.yamaha.co.jp/manual/pdf/pa/japan/mixers/pm5dv2_ja_om_g0.pdf> ヤマハ株式会社 DME DesignerVersion 3.0 取扱説明書, P.399-400,[online], [平成21年 7月10日検索],インターネット<URL:http://www2.yamaha.co.jp/manual/pdf/pa/japan/signal/dme_designer_ja_om_v30f0.pdf>
上記したように、音響信号処理装置においてBGM再生中にアナウンスを入れたいときにDuckerコンポーネントを使用すると、トリガーを発生してアナウンスを入れる時にBGMのレベルが急峻に下がってしまい、BGMのレベルを徐々に下げることができないという問題点があった。
また、フェードタイム付きのシーンリコールを使用する場合は、あらかじめそのようなシーンを設定しておく必要があり、レベルを上げる場合も下げる場合も必要とされるシーンをリコールするトリガーまたはユーザー操作が必要になると云う問題点があった。さらに、本来とは別の目的のために「シーンリコール」を使用することになるため、ユーザー操作が煩雑化するという問題もある。
そこで、本発明はトリガーを入れるだけで現在流れている信号のレベルを徐々に下げ、その後、徐々に上げることができる音響信号処理装置を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、本発明の音響信号処理装置は、複数の入力チャンネルから供給される音響信号を混合して混合出力を出力する複数の混合バスと、該混合バスからの混合出力を出力する複数の出力チャンネルを有する音響信号処理装置であって、複数種類の音響信号処理を施す信号処理モジュールが縦続接続されて構成されている前記入力チャンネル部において、タイムフェーダモジュールを挿入することができ、前記タイムフェーダモジュールは、トリガーを検出した際に、任意に設定可能なアタックタイムに応じた傾斜で当該入力チャンネルから出力される音響信号レベルを徐々に下げ、前記トリガーを検出しなくなった時点から所定時間後に任意に設定可能なリリースタイムに応じた傾斜で当該入力チャンネルから出力される音響信号レベルを徐々に上げるようにしたことを最も主要な特徴としている。
本発明によれば、入力チャンネルにタイムフェーダモジュールを挿入することにより、アナウンスを入れる際にはトリガーを入れるだけで当該入力チャンネルから出力される音響信号レベルを徐々に下げ、その後、当該入力チャンネルから出力される音響信号レベルを徐々に上げることができるようになる。
本発明の実施例にかかる音響信号処理装置の構成を示すブロック図である。 本発明にかかる音響信号処理装置において実行される混合処理アルゴリズムを等価的なハードウェア構成として示すブロック図である。 本発明の音響信号処理装置における入力チャンネルの詳細な構成を示す図である。 本発明の音響信号処理装置におけるタイムフェーダモジュールの構成を示す図である。 本発明の音響信号処理装置におけるタイムフェーダモジュールの動作を示すタイムチャートである。 本発明の音響信号処理装置におけるタイムフェーダモジュールの動作を示す他のタイムチャートである。 本発明の音響信号処理装置におけるタイムフェーダモジュールの他の実施例の動作を示すタイムチャートである。 本発明の音響信号処理装置におけるタイムフェーダモジュールのパラメータを設定できるタイムフェーダUI画面を示す図である。 本発明の音響信号処理装置におけるタイムフェーダモジュールの第1の使用例を示すブロック図である。 本発明の音響信号処理装置におけるタイムフェーダモジュールの第2の使用例を示すブロック図である。 本発明の音響信号処理装置におけるタイムフェーダモジュールの第3の使用例を示すブロック図である。 従来のDuckerコンポーネントの動作を示すタイムチャートである。 従来のフェードタイム付きのシーンリコールを使用した際のタイムチャートである。
本発明の実施例にかかる音響信号処理装置の構成を示すブロック図を図1に示す。
図1に示す音響信号処理装置1は、CPU(Central Processing Unit)10が管理プログラム(OS:Operating System)を実行しており、音響信号処理装置1の全体の動作をOS上で制御している。音響信号処理装置1は、CPU10が実行するミキシング制御プログラム等の動作ソフトウェアが格納されている不揮発性のROM(Read Only Member)11と、CPU10のワークエリアや各種データ等が記憶されるRAM(Random Access Memory)12を備えている。CPU10は、ミキシング制御プログラムを実行することにより、入力された複数の音響信号に音響信号処理をDSP(ディジタル信号処理装置:Digital Signal Processor)20により施して混合処理を行っている。なお、ROM11をフラッシュメモリ等の書き換え可能なROMとすることで、動作ソフトウェアの書き換えを可能とすることができ、動作ソフトウェアのバージョンアップを容易に行うことができる。DSP20はCPU10の制御の基で、入力された音響信号の音量レベルや周波数特性を設定されたパラメータに基づいて調整してミキシングし、音量、パン、効果などの音響特性をそのパラメータに基づいて制御するディジタル信号処理を行っている。エフェクタ(EFX)19はCPU10の制御の基で、ミキシングされたオーディオ信号にリバーブ、エコーやコーラス等のエフェクトを付加している。
表示IF13は、液晶等のディスプレイからなる表示部14にミキシングに関する種々の画面を表示させる表示インタフェースである。検出IF15は、音響信号処理装置1のパネルに設けられているフェーダ、ノブやスイッチ等の操作子16をスキャンして、操作子16に対する操作を検出しており、検出された操作信号に基づいて音響信号処理に用いるパラメータの値を変更することができる。通信IF17は、通信I/O18を介して外部機器と通信を行うための通信インタフェースであり、イーサネット(登録商標)などのネットワーク用のインタフェースとされる。CPU10、ROM11、RAM12、表示IF13、検出IF15、通信IF17、EFX19、DSP20は通信バス21を介してデータ等の授受を行っている。
EFX19およびDSP20は音声バス25を介してAD22、DA23、DD24とデータ等の授受を行っている。AD22は、音響信号処理装置1にアナログ信号を入力する複数のアナログ入力ポートであり、AD22において入力されたアナログ入力信号はディジタル信号に変換されて音声バス25に送出される。DA23は、音響信号処理装置1からミキシングされた混合信号を外部へ出力する複数のアナログ出力ポートであり、DA23において音声バス25を介して受け取ったディジタル出力信号はアナログ信号に変換されて、会場やステージに配置されたスピーカから出力される。DD24は、音響信号処理装置1にディジタル信号を入力すると共に、外部にミキシングされたディジタル信号を出力する複数のディジタル入力/出力ポートであり、DD24において入力されたディジタル入力信号は音声バス25に送出され、音声バス25を介して受け取ったディジタル出力信号はディジタルレコーダ等に出力される。なお、AD22およびDD24から音声バス25へ送出されたディジタル信号はDSP20が受け取って上記したディジタル信号処理が施される。また、DSP20から音声バス25に送出されたミキシングされたディジタル信号はDA23あるいはDD24が受け取るようになる。
次に、音響信号処理装置1において実行される混合処理アルゴリズムを等価的なハードウェア構成として示すブロック図を図2に示す。
図2において、複数のアナログ入力ポート(AD22)に入力された複数のアナログ信号はディジタル信号に変換されて入力パッチ(Input Patch)30に入力される。また、複数のディジタル入力ポート(DD24)に入力された複数のディジタル信号は、そのまま入力パッチ30に入力される。入力パッチ30では、信号の入力元である複数の入力ポートの何れか1つの入力ポートを、Nチャンネル(Nは1以上の整数)とされる入力チャンネル部31の各入力チャンネル(Input Channel)31−1,31−2,31−3,・・・・,31−Nに選択的にパッチ(結線)している。各入力チャンネル31−1〜31−Nには、入力パッチ30でパッチされた入力ポートからのオーディオ信号In.1,In.2,In.3,・・・,In.Nがそれぞれ供給される。
入力チャンネル部31における各入力チャンネル31−1〜31−Nにおける各入力チャンネル信号は、イコライザやコンプレッサにより音響信号の特性が調整されると共に送り出しレベルが制御されてM本(Mは1以上の整数)の混合バス(Mix Bus)35およびL,Rのステレオのキューバス(Cue Bus)36へ送出される。この場合、入力チャンネル部31から出力されるN入力チャンネル信号は、M本の混合バス35の1ないし複数に選択的に出力される。混合バス35においては、M本の各バスにおいて、N入力チャンネルのうちの任意の入力チャンネルから選択的に入力された1ないし複数の入力チャンネル信号が混合されて、合計M通りの混合出力が出力される。M本の混合バス35の各バスからの混合出力は、Mチャンネルとされる出力チャンネル部32の各出力チャンネル(Output Channel)32−1,32−2,32−3,・・・・,32−Mにそれぞれ出力される。各出力チャンネル32−1〜32−Mでは、イコライザやコンプレッサにより周波数バランス等の音響信号の特性が調整されて、出力チャンネル信号Mix.1,Mix.2,Mix.3,・・・,Mix.Mとして出力され、このM出力チャンネル信号Mix.1〜Mix.Mは、出力パッチ(Output Patch)34に出力される。また、L,Rのキューバス(Cue Bus)36においてはN入力チャンネルのうちの任意の入力チャンネルから選択的に入力された1ないし複数の入力チャンネル信号が混合されたキュー/モニタ用の信号がキュー/モニタ部(Cue/Monitor)33に出力される。キュー/モニタ部33から出力されるキュー/モニタ出力(Cue/monitor)は出力パッチ34に出力される。
出力パッチ34では、出力チャンネル部32からのM出力チャンネル信号Mix.1〜Mix.Mおよびキュー/モニタ部33からキュー/モニタ出力の何れかを、複数の出力ポート(DA23およびDD24)のいずれかに選択的にパッチ(結線)することができ、各出力ポートには、出力パッチ34でパッチされた出力チャンネル信号が供給される。DA23の出力ポートにおいて、ディジタルの出力チャンネル信号はアナログ出力信号に変換され、アンプにより増幅されて会場に配置された複数のスピーカから放音される。さらに、このアナログ出力信号はステージ上のミュージシャン等が耳に装着するインイヤーモニタに供給されたり、その近傍に置かれたステージモニタスピーカで再生される。また、複数のディジタル出力ポートを備えるディジタル出力ポート部(DD24)から出力されるディジタルオーディオ信号は、レコーダや外部接続されたDAT等に供給されてディジタル録音することができるようにされている。また、キュー/モニタ出力は出力パッチ34でアサインされたDA23の出力ポートにおいてアナログ出力信号に変換され、オペレータルームに配置されたモニタ用スピーカやオペレータが装着するヘッドホン等から出力されてオペレータが検聴できるようになる。
入力チャンネル部31におけるNチャンネルの入力チャンネル31−1〜31−Nは同じ構成とされており、その内のj番目の入力チャンネル31−jの詳細構成を示す回路ブロック図を図3に示す。図3に示すように、入力チャンネル31−jは、ハイパスフィルタ(HPF)40、イコライザ(EQ)41、コンプレッサ(COMP)42、ディレイ(DELAY)43、フェーダ44の各モジュールが縦続接続されて構成されている。HPF40は不要な低域成分をカットしており、EQ41は、入力された音響信号の周波数特性を調整している。COMP42は、入力された音響信号のダイナミックレンジを狭くして、入力された音響信号が飽和することを防止しており、DELAY43は、音源とマイクとの距離補正等を行うように、入力された音響信号の時間遅延を行っている。フェーダ44は、混合バス35への送り出しレベルを制御するレベル可変手段であり、電動型とされている。EQ41とCOMP42との間に挿入点(Insert Point)46が設けられており、挿入点46にタイムフェーダモジュール(Time Fader)45を挿入することができる。
図2に示す混合処理アルゴリズムはDSP20がマイクロプログラムを実行することにより実現されている。そして、入力チャンネル31−1〜31−Nにおける音響信号処理もDSP20がマイクロプログラムを実行することにより実現されていることから、タイムフェーダモジュール45もDSP20がマイクロプログラムを実行することにより実現される。このタイムフェーダモジュール45の等価的なハードウェア構成を図4に示す。図4に示すタイムフェーダモジュール45は、音響信号が入力される入力端子(Input)45aと、キーイン信号が入力されるキーイン端子(Key In)45bと、音響信号が出力される出力端子(Output)45cとを備えている。このタイムフェーダモジュール45の動作を図5に示すタイムチャートを参照して説明する。タイムチャートの横軸は時間とされている。
図5に示すように、入力端子(Input)45aには例えば0dBのレベルとされた音響信号が入力されており、キーイン端子(Key In)45bにはパルス状のキーイン信号がタイミングt1において入力されたとする。タイムフェーダモジュール45は、キーイン信号のレベルとスレッショルド(Detect Level)とを比較して、スレッショルドをキーイン信号のレベルが超えた際にトリガーが入ったと検出する。ここで、キーイン信号はタイミングt1においてスレッショルド(Detect Level)を超えることから、タイミングt1においてトリガーがタイムフェーダモジュール45に入ったと検出される。トリガーが入ると、タイムフェーダモジュール45は出力端子(Output)45cから出力される音響信号のレベルをアタックタイム(Attack Time)に応じた傾斜で徐々に下げていく。そして、下げていった音響信号のレベルがレンジパラメータ(Range)で設定されたレベル(Level R)に達すると、出力される音響信号のレベルはタイミングt2からレベル(Level R)に保持される。
キーイン信号がスレッショルド(Detect Level)を下回るまでのタイミングt1〜t3の期間が、「Detect中」とされトリガーが入っている期間とされる。タイミングt3においてトリガーは停止され、タイミングt3から保持期間(Hold Time)が開始される。保持期間(Hold Time)は、キーイン信号がスレッショルド(Detect Level)を下回った後に「動作を保証する時間」であり、例えばタイミングt4において終了する。保持期間(Hold Time)が終了すると、出力端子(Output)45cから出力される音響信号のレベルをリリースタイム(Release Time)に応じた傾斜で徐々に上げていく。上げていったレベルが元のレベルである0dBに達すると、達したタイミングt5から出力される音響信号のレベルは0dBを保持するようになる。このように、タイムフェーダモジュール45では、トリガーが入った際に、出力される音響信号のレベルをアタックタイム(Attack Time)に応じた任意に設定することができる傾斜で、レンジパラメータ(Range)により任意に設定することができるレベル(Level R)まで徐々に下げて行く。そして、トリガーが停止されたタイミングから任意に設定することができる保持期間(Hold Time)だけ経過すると、リリースタイム(Release Time)に応じた任意に設定することができる傾斜で、元のレベルまで徐々に上げて行く。
このように、タイムフェーダモジュール45に設定されるアタックタイム(Attack Time)、保持期間(Hold Time)、リリースタイム(Release Time)を適切に設定することにより、誤操作した際等に出力される音響信号のレベルをすぐに元に戻すことができるようになる。この際のタイムチャートを図6に示す。
図6に示すように、入力端子(Input)45aには例えば0dBのレベルの音響信号が入力されており、キーイン端子(Key In)45bにはパルス状の幅の狭くされたキーイン信号がタイミングt1において入力されたとする。タイムフェーダモジュール45は、キーイン信号のレベルとスレッショルド(Detect Level)とを比較して、タイミングt1においてトリガーがタイムフェーダモジュール45に入ったと検出する。トリガーが入ると、出力端子(Output)45cから出力される音響信号のレベルがアタックタイム(Attack Time)に応じた傾斜で徐々に下がっていくが、キーイン信号のパルス幅が狭くなっており、タイミングt1の直後のアタックタイム(Attack Time)が終了する前のタイミングt3’において「Detect中」の期間が終了する。そして、タイミングt3’から保持期間(Hold Time)が開始されるが、アタックタイム(Attack Time)が終了する前(出力される音響信号のレベルがレベル(Level R)に達する前)のタイミングt4’において保持期間(Hold Time)が終了する。そして、タイミングt4’において出力端子(Output)45cから出力される音響信号のレベルがリリースタイム(Release Time)に応じた傾斜で徐々に上がっていくようになり、タイミングt5’において元のレベルに復帰するようになる。このように、タイミングt1で誤ってキーイン信号が入力されても、出力端子(Output)45cから出力される音響信号のレベルは、短時間後のタイミングt5’において元のレベルに復帰できるようになる。
次に、タイムフェーダモジュール45における他の実施例の動作を図7に示すタイムチャートを参照して説明する。タイムチャートの横軸は時間とされている。
図7に示すように、入力端子(Input)45aには所定のレベル(Level A)の音響信号が入力されており、キーイン端子(Key In)45bにはパルス状のキーイン信号がタイミングt11において入力されたとする。タイムフェーダモジュール45は、キーイン信号のレベルとスレッショルド(Detect Level)とを比較して、タイミングt11においてトリガーがタイムフェーダモジュール45に入ったと検出する。トリガーが入ると、タイムフェーダモジュール45は出力端子(Output)45cから出力される音響信号のレベルをアタックタイム(Attack Time)に応じた傾斜で徐々に上げていく。上げていったレベルがレンジパラメータ(Range)で設定されたレベル、例えば0dBに達すると、達したタイミングt12から出力される音響信号のレベルは0dBに保持される。
キーイン信号はスレッショルド(Detect Level)をタイミングt13で下回るようになり、「Detect中」期間が終了するタイミングt13においてトリガーは停止される。タイミングt13から保持期間(Hold Time)が開始され、例えばタイミングt14において保持期間(Hold Time)が終了する。保持期間(Hold Time)が終了すると、出力端子(Output)45cから出力される音響信号のレベルがリリースタイム(Release Time)に応じた傾斜で徐々に下がっていく。下がったレベルが元のレベル(Level A)に達すると、達したタイミングt15から出力される音響信号のレベルはレベル(Level A)を保持するようになる。この実施例のタイムフェーダモジュール45では、トリガーが入った際に、出力される音響信号のレベルをアタックタイム(Attack Time)に応じた任意に設定することができる傾斜で、任意に設定することができるレンジパラメータ(Range)で設定されたレベルまで徐々に上げて行く。そして、トリガーが停止されたタイミングから任意に設定することができる保持期間(Hold Time)だけ経過すると、リリースタイム(Release Time)に応じた任意に設定することができる傾斜で、元のレベルまで徐々に下げて行く。この場合、レンジパラメータ(Range)で設定されるレベルは、出力チャンネルからの音響信号がスピーカから出力される際にスピーカを破壊しないレベル以内に設定する必要がある。
タイムフェーダモジュール45の各パラメータを設定する場合は、表示部14にタイムフェーダUI画面50を表示して設定する。図8にタイムフェーダUI画面50を示す。
図8に示すタイムフェーダUI画面50は、紙面の左側の「Key In」領域51と、残る「Mode」領域52とに分けられている。「Key In」領域51にはスレッショルド(Detect Level)のレベルを設定するノブ51bと設定されたスレッショルドレベルを表示する表示部51aと、保持期間(Hold Time)の時間を設定するノブ51dと設定された保持期間(Hold Time)の時間を表示する表示部51cとが設けられている。また、「Mode」領域52には、図5に示す動作モードに設定するキー52bと、図7に示す動作モードに設定するキー52aと、アタックタイム(Attack Time)の時間を設定するノブ52eと設定されたアタックタイム(Attack Time)の時間を表示する表示部52cと、リリースタイム(Release Time)の時間を設定するノブ52fと設定されたリリースタイム(Release Time)の時間を表示する表示部52dとが設けられている。さらに、レンジパラメータ(Range)のレベルを設定するノブ52hと設定されたレンジパラメータ(Range)のレベルを表示する表示部52gとが設けられている。
次に、タイムフェーダモジュールの使用例を図9ないし図11に示す。
図9に示す第1の使用例では、タイムフェーダモジュール60の入力端子(Input)にBGMが入力され、キーイン端子(Key In)にタリー信号が入力されている。タイムフェーダモジュール60の出力端子(Output)から出力される音響信号とアナウンスの音響信号とがミキサー(Mixer)61によりミックスされて出力される。タリー信号とは、放送局などで使われる「キュー」信号に相当し、タリー信号を元に、様々な放送機器があらかじめ設定されたモードにリセットされるようになる。第1の使用例では、タリー信号がトリガー信号となって図5に示すようにタイムフェーダモジュール60が動作する。すなわち、タリー信号が供給された際に、ミキサー61から出力されるミックス信号におけるBGMのレベルが徐々に下げられてミックスされたアナウンスを明瞭に聞くことができる。そして、アナウンスが終わる(タリー信号が停止される)と、ミキサー61から出力されるBGMのレベルが徐々に上げられ、BGMを聴くことができるようになる。
図10に示す第2の使用例では、タイムフェーダモジュール60の入力端子(Input)にBGMが入力され、キーイン端子(Key In)にアナウンス信号が入力されている。タイムフェーダモジュール60の出力端子(Output)から出力される音響信号とアナウンスの音響信号とはミキサー(Mixer)61によりミックスされて出力される。第2の使用例では、アナウンス信号からトリガー信号を作成しており、アナウンス信号がスレッショルドを超えた際に図5に示すようにタイムフェーダモジュール60が動作する。すなわち、アナウンス信号がスレッショルドを超えた際に、ミキサー61から出力されるミックス信号におけるBGMのレベルが徐々に下げられてミックスされたアナウンスを明瞭に聞くことができる。そして、アナウンスが終わるとアナウンス信号のレベルが下がってトリガーが停止されることから、ミキサー61から出力されるBGMのレベルが徐々に上げられて、BGMを聴くことができるようになる。
図11に示す第3の使用例では、タイムフェーダモジュール62の入力端子(Input)にアナウンス信号が入力され、キーイン端子(Key In)にタリー信号が入力されている。タイムフェーダモジュール62の出力端子(Output)から出力されるアナウンス信号とBGMとがミキサー(Mixer)61によりミックスされて出力される。第3の使用例では、タリー信号がトリガー信号となって図7に示すようにタイムフェーダモジュール62が動作する。すなわち、タリー信号が供給された際に、ミキサー61から出力されるミックス信号におけるアナウンス信号のレベルが徐々に上げられてミックスされたアナウンスを明瞭に聞くことができる。そして、アナウンスが終わる(タリー信号が停止される)と、ミキサー61から出力されるアナウンス信号のレベルが徐々に下げられて、BGMを聴くことができるようになる。
以上の説明では、音響信号処理装置をミキサとして説明したが、これに限ることはなく、2チャンネル以上の入力チャンネルを備え、入力チャンネルに入力された音響信号をミックスして出力する音響装置であればよい。また、タイムフェーダモジュールはEQ41とCOMP42との間に限らず、いずれのモジュールの前あるいは後に挿入するようにしてもよい。このタイムフェーダモジュールは、マイクロプログラムにより実現できることからプラグインとして、必要に応じて音響信号処理装置に組み込むようにしても良い。
1 音響信号処理装置、10 CPU、11 ROM、12 RAM、13 表示IF、14 表示部、15 検出IF、16 操作子、17 通信IF、18 通信I/O、19 EFX、20 DSP、21 通信バス、22 AD、23 DA、24 DD、25 音声バス、30 入力パッチ、31 入力チャンネル部、31−1〜31−N 入力チャンネル、32 出力チャンネル部、32−1〜32−M 出力チャンネル、33 キュー/モニタ部、34 出力パッチ、35 混合バス、36 キューバス、40 ハイパスフィルタ、41 イコライザ、42 コンプレッサ、43 ディレイ、44 フェーダ、45 タイムフェーダモジュール、46 挿入点、50 タイムフェーダUI画面、51 「Key In」領域、51a 表示部、51b ノブ、51c 表示部、51d ノブ、52 「Mode」領域、52a キー、52b キー、52c 表示部、52d 表示部、52e ノブ、52f ノブ、52g 表示部、52h ノブ、60 タイムフェーダモジュール、61 ミキサー、62 タイムフェーダモジュール

Claims (3)

  1. 複数の入力チャンネルから供給される音響信号を混合して混合出力を出力する複数の混合バスと、該混合バスからの混合出力を出力する複数の出力チャンネルを有する音響信号処理装置であって、
    複数種類の音響信号処理を施す信号処理モジュールが縦続接続されて構成されている前記入力チャンネル部において、タイムフェーダモジュールをいずれかの前記信号処理モジュールの間に挿入することができ、前記タイムフェーダモジュールは、トリガーを検出した際に、任意に設定可能なアタックタイムおよび保持レベルに応じた傾斜で当該入力チャンネルから出力される音響信号レベルを前記保持レベルまで徐々に下げ、前記トリガーを検出しなくなった時点から所定時間後に任意に設定可能なリリースタイムおよび前記保持レベルに応じた傾斜で当該入力チャンネルから出力される音響信号レベルを徐々に上げるようにしたことを特徴とする音響信号処理装置。
  2. 複数の入力チャンネルから供給される音響信号を混合して混合出力を出力する複数の混合バスと、該混合バスからの混合出力を出力する複数の出力チャンネルを有する音響信号処理装置であって、
    複数種類の音響信号処理を施す信号処理モジュールが縦続接続されて構成されている前記入力チャンネル部において、タイムフェーダモジュールをいずれかの前記信号処理モジュールの間に挿入することができ、前記タイムフェーダモジュールは、トリガーを検出した際に、任意に設定可能なアタックタイムおよび保持レベルに応じた傾斜で当該入力チャンネルから出力される音響信号レベルを前記保持レベルまで徐々に上げ、前記トリガーを検出しなくなった時点から所定時間後に任意に設定可能なリリースタイムおよび前記保持レベルに応じた傾斜で当該入力チャンネルから出力される音響信号レベルを徐々に下げるようにしたことを特徴とする音響信号処理装置。
  3. 前記タイムフェーダモジュールに入力されている音響信号のレベルが所定レベルを超えている間は前記トリガーが検出されていることを特徴とする請求項1または2記載の音響信号処理装置。
JP2009183119A 2009-08-06 2009-08-06 音響信号処理装置 Expired - Fee Related JP5246095B2 (ja)

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