JP2011032944A - グロープラグ通電制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】低定格グロープラグの速暖性を損なうことなく、始動時の総電流量を抑制できるグロープラグ通電制御装置を提供する。
【解決手段】グロープラグ通電制御装置1では、DCUが、1/n・TSIだけずらしながら、駆動信号を各半導体スイッチング素子に発信すると共に、ECUが、通電初期の総電流を抑制する初期通電処理を行う初期通電処理手段S120と、初期通電処理の要否を判定する初期通電処理要否判定手段S110とを具備し、初期通電処理手段S110が、1/n・TSIに比例する暫定デューティTdでグロープラグへの通電を実施する暫定デューティ通電手段S130と、暫定デューティTdの増加の可否を判定するデューティ増加可否判定手段S140と、暫定デューティTdを徐々に増加するデューティ漸増手段S150を具備する。
【選択図】図2

Description

本発明は、ディーゼル燃焼機関の気筒毎に設けたグロープラグへの通電を制御するグロープラグ通電制御装置に関し、特に、初期抵抗が小さく、通電に伴って抵抗値が上昇する発熱体を有し、電源電圧の定格電圧よりも低い定格電圧で駆動する低定格グロープラグを複数駆動するに際して、始動時の総電流量を抑制しながら通電制御するグロープラグ通電制御装置に関するものである。
従来、ディーゼル燃焼機関において、始動性向上のために気筒毎に設けたグロープラグによって、機関燃焼室内に噴射された燃料を加熱し、着火を補助する方法が広く実施されている。近年、エンジン始動時の着火性向上に加え、機関燃焼の安定性向上や燃焼排気の浄化性能向上を図るべく、エンジン始動後にもグロープラグへの通電を行う常時通電が行われるようになっている。
従来のグロープラグ通電制御装置では、半導体スイッチング素子と、電子制御装置からの駆動信号にしたがって半導体スイッチング素子の開閉を制御する駆動制御ユニットと、半導体スイッチング素子とグロープラグとの間にグロープラグに流れるプラグ電流を検出すべく介装されたシャント抵抗と、シャント抵抗の両端の電圧降下を測定してグロープラグに流れる電流を検出する電流検出回路等とによって構成されている。
ECUからの駆動信号にしたがって駆動制御ユニットから半導体スイッチング素子のゲート・ソース間にゲート電圧が印加されると、半導体スイッチング素子のドレイン・ソース間が導通状態となり、グロープラグへの通電がなされる。
駆動制御ユニットでは、電子制御装置からの駆動信号にしたがって、複数の駆動信号を所定の間隔だけずらして発信し、各グロープラグへの通電周期のデューティ比を変化させてグロープラグの発熱量を調整するパルス幅変調(PWM)制御が行われている。
一方、高速昇温や常時通電を図るべく、駆動電圧(例えば12V)よりも低い定格の発熱体(例えば、セラミックグロープラグでは定格7V、メタルグロープラグでは定格4.7Vなど)を有する低定格グロープラグが用いられるようになっている。
従来のグロープラグ通電制御装置では、通電開始直後には、グロープラグの定格よりも高い電圧の電源電圧を100%デューティ比あるいは比較的大きなデューティ比で通電することにより、短期間の昇温を可能としている。
しかし、通電開始直後は発熱体の抵抗値が0.1〜0.5Ω程度と低く、突入電流として50A〜100A程度の大きな電流が流れる。
通電による発熱体の温度上昇と共に発熱体の抵抗値が上昇し、発熱温度が安定した時には、抵抗値が数Ω程度に上昇しており、数A〜20A程度の低い電流となる。
その後は、発熱体の定格電圧で通電パルスのデューティ比を調整して必要な発熱量となるようにPWM制御が行われている。
特許文献1には、グロープラグ制御装置としてバッテリから複数のグロープラグに電力を供給する電力供給ラインにグロープラグの通電と非通電と切り換える複数のスイッチ手段(FET)と、複数のスイッチ手段をオフ状態とするタイミング制御が可能な制御装置が開示されている(特許文献1図1、図3参照)。
ところが、複数の負荷に対して連続的に通電が行われ突入電流が重なると、バッテリ等の電源に流れる総電流量が極めて大きくなる(特許文献1図4、図5参照)。
このため、過電流の発生や半導体スイッチング素子の短絡や電源の逆接続等の非常時に駆動制御装置への通電を遮断してグロープラグを保護するグローリレーの容量を大きくする必要があり、グローリレーの体格が大きくなり搭載性が困難となり、製造コストの増加を招く虞もある。
また、始動時の総電流が大きくなるとバッテリへの負荷が大きくなり、一時的なバッテリ電圧の低下を招き、低定格グロープラグの使用により期待されたグロープラグの即暖性が発揮されなくなる虞もある。
特に、極低温始動時には内部抵抗が高くなりバッテリ容量が低下している虞がある。このような場合、複数のグロープラグへの突入電流が重畳して総電流量が大きくなった時に、バッテリ電圧がさらに低下して十分なグロープアラグの発熱量が確保されず失火に至る虞もある。
そこで、本発明は、かかる実情に鑑み、ディーゼル燃焼機関に設けられた複数のグロープラグへの通電を制御するグロープラグ通電制御装置において、低定格グロープラグの速暖性をできる限り損なうことなく、始動時の総電流量を抑制できるグロープラグ通電制御装置の提供を目的とする。
第1の発明では、ディーゼル燃焼機関の気筒毎に設けた複数のグロープラグを負荷として、電源と各グロープラグとの間に半導体スイッチング素子を介装し、上記機関の運転を制御する電子制御装置から上記機関の運転状況に応じて発信される駆動信号にしたがって、各半導体スイッチング素子を開閉駆動する駆動電圧を発生させる駆動制御ユニットを設けて、上記グロープラグへの通電を制御するグロープラグ通電制御装置において、
上記駆動制御ユニットが、上記駆動信号の駆動周期を上記グロープラグの数によって分割した所定の間隔だけずらしながら、上記駆動電圧を各半導体スイッチング素子に発信すると共に、上記電子制御装置が、通電初期の総電流を抑制する初期通電処理を行う初期通電処理手段と、該初期通電処理の要否を判定する初期通電処理要否判定手段と、を具備し、上記初期通電処理手段が、上記駆動信号の駆動周期をグロープラグの数で分割した周期に比例するデューティ時間を暫定デューティとして上記グロープラグへの通電を実施する暫定デューティ通電手段と、上記暫定デューティの増加の可否を判定するデューティ増加可否判定手段と、上記暫定デューティを徐々に増加するデューティ漸増手段と、を具備する(請求項1)。
第2の発明では、上記初期通電処理手段が、処理の進行状況に応じて変化する処理変数iを設定し、上記グロープラグの数nに対して、上記駆動信号の駆動周期をTSIとし、上記暫定デューティ時間をTdとした時、Td=i/n・TSIによって決定する(請求項2)。
第3の発明では、上記電源と上記グロープラグとの間に上記グロープラグに流れるプラグ電流を検出するプラグ電流検出手段を設けて、
上記初期通電処理要否判定手段が、上記プラグ電流とプラグ電流閾値との比較によって初期通電処理の要否判定を行う(請求項3)。
第4の発明では、上記デューティ増加可否判定手段が、上記プラグ電流検出手段で検出されたプラグ電流とプラグ電流閾値との比較によって暫定デューティの増加の可否を判定する(請求項4)。
第5の発明では、上記初期通電処理手段が、上記処理変数iによって上記プラグ電流閾値を徐々に減少させるプラグ電流閾値漸減手段を具備する(請求項5)。
第6の発明では、上記プラグ電流閾値漸減手段が、上記処理変数iに対するプラグ電流閾値I(i)を、プラグ1本当たりの最大突入電流をIMAXとしたとき、I(i)=1/(i+1)・IMAXによって算定する(請求項6)。
第7の発明では、上記初期通電処理要否判定手段が、上記初期通電処理の開始からの経過時間を計測する経過時間計測手段を具備し、上記経過時間と経過時間閾値との比較によって、初期通電処理の要否判定を行う(請求項7)。
第8の発明では、上記デューティ増加可否判定手段が、上記経過時間と経過時間閾値との比較によって暫定デューティの増加の可否を判定する(請求項8)。
第9の発明では、上記初期通電処理手段が、上記処理変数iによって上記経過時間閾値を徐々に増加させる経過時間閾値漸増手段を具備する(請求項9)。
第10の発明では、上記経過時間閾値漸増手段が、上記処理変数iに対する経過時間閾値t(i)を、t(i)=0.5・iによって算定する(請求項10)。
本発明によれば、上記初期通電処理手段によって、複数のグロープラグに対する通電が上記所定の間隔だけずらしながら上記暫定ディーティで駆動されるので、通電初期に各グロープラグに流れるプラグプラグ電流が重畳することがなく、上記電源に流れる総電流量は、上記グロープラグ1本分程度の突入電流に抑制される。また、デューティ増加可否判定手段によってデューティの増加が可能であると判断された場合には、上記デューティ漸増手段によってデューティを徐々に増加させることができるので、総電流量の増加を抑制しつつ速やかに上記グロープラグの温度を所望の温度まで上昇させることができる。
また、上記初期通電処理要否判定手段によって、初期通電処理が不要と判定された場合には速やかに通常の通電処理に移行される。
本発明の実施形態におけるグロープラグ通電制御装置の概要を示す回路図。 本発明の実施形態におけるグロープラグ通電制御装置の通電制御方法を示すフローチャート。 本発明の第1の実施形態におけるグロープラグ通電制御装置の初期通電処理要否判定処理の具体例を示し、(a)は、エンジン水温を判定基準とした場合のフローチャート、(b)はプラグ電流を判定基準とした場合のフローチャート。 本発明の実施形態におけるグロープラグ通電制御装置の初期通電処理の具体例を示し、(a)は、フローチャート、(b)は、本発明を4気筒エンジンに適用した場合の処理変数iに対するデューティ時間Td及び判定用閾値I(i)を示すテーブル。 本発明の実施形態におけるグロープラグ通電制御装置の初期通電処理の他の具体例を示し、(a)は、フローチャート、(b)は、本発明を4気筒エンジンに適用した場合の処理変数iに対するデューティ時間Td及び判定用閾値t(i)を示すテーブル。 本発明の実施形態におけるグロープラグ通電制御装置の初期通電処理の作動を示すタイムチャート。 本発明の総電流抑制に対する効果を比較例と共に示す特性図。 (a)は、本発明のバッテリ電圧低下抑制に対する効果を比較例と共に示す特性図、(b)は、本発明のバッテリ容量低下に対する効果を比較例と共に示す特性図。 本発明の他の実施例の効果を示す特性図。 本発明の昇温速度に対する効果を比較例と共に示す特性図。
本発明の実施形態として図略のディーゼル燃焼機関の気筒毎に設けられたグロープラグ50(GL、GL、GL、GL)を負荷とし、バッテリ等の電源10とグロープラグ50との間にスイッチ手段として介装されたMOSFET、IGBT等の半導体スイッチング素子T、T、T、Tの開閉を制御してグロープラグ50への通電と遮断とを制御するグロープラグ通電制御装置1の概要について図1を参照しながら説明する。
尚、本実施形態においては、グロープラグ50が4本設けられたディーゼル燃焼機関として4気筒エンジンを例に説明するが、本発明は本実施形態に限定するものではない。
グロープラグ通電制御装置1は、電源10と、ディーゼル燃焼機関の運転を制御する電子制御装置(ECU)30と、ECU30から機関の運転状況に応じて駆動信号SIにしたがってグロープラグ50への通電を制御するグロープラグ制御ユニット(GCU)40とによって構成されている。
GCU40は、駆動制御ユニット(DCU)41と、自己診断ユニット(DIU)42と、半導体スイッチング素子T、T、T、Tと、自己診断情報検出部S、S、S、Sとによって構成されている。
DCU41は、駆動信号SIにしたがって各半導体スイッチング素子T、T、T、Tを開閉駆動する駆動信号G、G、G、Gを駆動信号SIのパルス周期TSIを負荷の数で分割した所定の期間(本実施形態では、1/4TSI)だけずらして発信し、各グロープラグ50への通電周期のデューティ比を変化させてグロープラグの発熱量を調整するパルス幅変調(PWM)制御を行っている。尚、本実施形態において駆動信号SI、G、G、G、Gは、出力レベルの高い側をON、低い側をOFFとして示しているが、出力レベルの高低のいずれをONとするかは適宜変更可能である。
自己診断情報検出部S、S、S、S各グロープラグ50に流れるプラグ電流IGL1、IGL2、IGL3、IGL4や、半導体スイッチング素子T、T、T、Tの出力電位等のグロープラグ50の状態を示す自己診断情報D、D、D、Dを検出する。
DIU42は、自己診断情報D、D、D、Dにしたがって、グロープラグ駆動系の状態を診断し、自己診断信号DIをECU30に発信する。
電源10の電圧は図略の電源調整回路によって制御電圧+B(例えば5V)と駆動電圧BATT(例えば12V)とに調整されている。
制御電圧+Bは、ヒューズ201と主リレー(MRY)20を介して、ECU30とGCU40とに供給され、駆動電圧BATTは、ヒューズ211とグローリレー(GRY)21とを介してGCU40に供給されている。
主スイッチ11が閉じられると、主リレーMRY20が閉じられ制御電圧+BがECU30とGCU30とに供給される。
同時に、グローリレーGRY21が閉じられ、駆動電圧BATTがGCU30に供給される。
ECU30には、図略の水温センサ、クランク角センサ、回転速度センサ、スロットルセンサ、グロープラグ温度センサ等の運転状況検出手段によって検出されたエンジン水温Tw、クランク角CA、回転数Ne、スロットル開度SL、グロープラグ温度Tg等の機関の運転状況を示す情報が入力され、グロープラグ50の発熱量を所望の値に調整すべくデューティ比を算出した駆動信号SIが発信される。
このとき、本発明のグロープラグ通電制御装置1では、後述する通電制御方法にしたがって、グロープラグ50の温度及び初期抵抗が低く、大きな突入電流が流れる通電初期の場合には、複数のグロープラグ50の突入電流が重なって大きな突入電流とならないように初期通電処理によってデューティ比が調整された駆動信号SIを設定して電源10に流れる総電流を抑制した制御がなされる。
また、各グロープラグ50に流れるプラグ電流IGL1、IGL2、IGL3、IGL4の検出結果をECU30にフィードバックして駆動信号SIを調整する構成としても良い。
さらに、DIU42によって、過電流検出や、スイッチング素子の短絡、断線等の何らかの異常の発生を示す自己診断信号DIがECU30に送信されると、グローリレーGRY21が開かれGCU40への電力供給が遮断され、グロープラグ50や、半導体スイッチング素子T、T、T、Tの保護が図られる。
図2を参照して本発明の実施形態におけるグロープラグ通電制御装置1の通電制御方法について説明する。
主リレーMRYが閉じられステップS100にてグロープラグ50への通電制御が開始されると、先ずステップS110の初期通電処理要否判定手段によって、初期通電処理の要否が判定される。具体的な初期通電処理要否判定方法については後述する。
ステップS110において初期通電処理が必要であると判定された場合には、Yesに進み、ステップS120〜S170の初期通電処理手段によって初期通電処理が開始される。このとき、処理の進行状況によって変化する処理変数iに対してi=1が設定される。
再始動時など初期通電処理が不要と判断された場合には、Noに進み、ステップS200以後の通常の定格デューティ通電処理がなされる。
ステップS120にて初期通電処理が開始され、ステップS130の暫定デューティ通電手段において暫定的なデューティ時間Tdにより、グロープラグ50への通電が開始される。
暫定デューティ時間Tdは、駆動信号SIの周期TSIに対して、グロープラグ50の本数がnの時、TSIのn分のiの値が設定される(Td←i/nTSI)。
例えば、本実施形態では、グロープラグ50が4本設けられており、初期通電開始時には、i=1、n=4であるので、暫定デューティ時間Td=1/4TSI、即ち、25%の暫定デューティ比でグロープラグ50への通電が開始される。
ステップS140のデューティ増加可否判定手段では、デューティ比を増加しても良いか否かが判定される。より具体的なデューティ増加可否判定処理方法については後述する。
ステップS140でデューティ比の増加が不可であると判定された場合には、Noに進み、ステップS130の暫定デューティ比を維持した通電が繰り返される。
ステップS140でデューティ比の増加が可であると判定された場合には、Yesに進み、ステップS150のデューティ漸増手段によって、デューティ比を段階的に増加すべく、処理変数iをi+1に増加する処理がなされる。
ステップS160の初期通電処理終了可否判定処理により、初期通電処理を終了しても良いか否かが判定される。
ステップS160の初期通電終了可否判定処理によって初期通電の終了が不可である判定された場合には、Noに進み、ステップS150のデューティ比漸増処理によって増加された処理変数iによって決定されたデューティ時間Tdによって通電が行われる。
具体的には、例えば、処理変数iが2に増加された場合、デューティ時間Td=2/4TSI=1/2TSI、即ち、デューティ比50%で通電が行われることになる。
ステップS160の初期通電終了可否判定処理によって初期通電処理の終了が可であると判定されるまで、ステップS130〜S160の処理が繰り返され、ステップS140においてデューティ増加可であると判断される度に、ステップS150のデューティ漸増処理によって処理変数iを増加する処理がなされ、ステップ130において暫定デューティ時間Tdが段階的に増加されながら通電が行われる。
ステップS160の初期通電処理終了可否判定処理によって、初期通電処理の終了が可であると判定された場合には、Yesに進み、S170において、初期通電処理が終了される。より具体的な初期通電終了可否判定処理については後述する。
初期通電処理が終了すると、ステップS200の定格デューティ通電処理により、エンジンの運転状況に応じてECU20から発信される駆動信号SIにしたがって通常の通電処理がなされる。
定格デューティ通電処理では、ECU30において、図略の水温センサ、クランク角センサ、回転速度センサ、スロットルセンサ、グロープラグ温度センサ等の運転状況検出手段によって検出されたエンジン水温Tw、クランク角CA、回転数Ne、スロットル開度SL、グロープラグ温度Tg等の機関の運転状況を示す情報に基づいて駆動信号SIのデューティ比が設定され、駆動信号SIにしたがって、各グロープラグ50への通電を制御する複数の駆動信号G、G、G、Gが発信されグロープラグ50の定格電圧(例えば7v)でデューティ比を調整した通電が行われる。尚、定格デューティ通電処理においても複数の駆動信号G、G、G、Gの発信間隔は、駆動信号SIの周期TSIの1/nが維持されている。
ステップS210の通電終了判定処理によって、グロープラグ50への通電が不要と判断されるまでは、S200の定格デューティ通電処理が繰り返される。
主スイッチ11が開かれ、ステップS210の通電終了判定処理によって、グロープラグ50への通電が不要と判定された場合には、Yesに進み、S220においてグロープラグ50への通電が終了する。
図3を参照して、初期通電処理要否判定処理のいくつかの具体例について説明する。
図3(a)に示す実施形態においては、機関の運転状況を検出する運転状況検出手段として設けられている水温センサによって検出されるエンジン水温Twを基準として初期通電処理の要否を判定する。
図3(a)に示すように、ステップS110において初期通電処理要否判定処理が開始されると、ステップS111の運転状況検出処理においてエンジン水温Twを検出し、ステップS112の初期通電処理要否判定手段においてエンジン水温Twを閾値Tと比較し、エンジン水温Twが閾値T(例えば、25℃)より低い時には、始動時であると判断され、Yesに進み、ステップS113の初期通電処理必要判定がなされ、ステップS120の初期通電処理が行われる。
ステップS112において、エンジン水温Twが閾値Tより高い時には、再通電時であると判断され、Noに進み、ステップS114の初期通電処理不要判定がなされ、ステップS200の定格デューティ通電処理が行われる。
図3(b)に示すように、初期通電処理要否判定に際してグロープラグ50に流れるプラグ電流IGL1、IGL2、IGL3、IGL4を基準としても良い。
プラグ電流IGL1、IGL2、IGL3、IGL4は、スイッチ手段T、T、T、Tとグロープラグ50との間に、電流検出手段として設けた自己診断情報検出部S、S、S、Sによって検出する。
具体的には、精度良く抵抗値の調整されたシャント抵抗(例えば数十mΩ〜数百mΩの抵抗)を配設し、シャント抵抗の両端の電圧降下を検出することによって計測したり、電流検出センサを設けたり、その他の公知の電流検出方法によって計測することができる。
また、プラグ電流IGL1、IGL2、IGL3、IGL4は、自己診断情報D、D、D、Dとして駆動系における異常検出に用いても良い。
さらに、プラグ電流IGL1、IGL2、IGL3、IGL4の読み込みは駆動信号G、G、G、Gの立ち上がりから所定時間(例えば、デューティ時間Tdの2分の1)経過時に行うのが望ましい。
ステップS110aにおいて初期通電処理要否判定が開始されると、ステップS111aのプラグ電流検出手段によってプラグ電流IGL1、IGL2、IGL3、IGL4を検出し、ステップS112aの初期通電処理要否判定処理は、プラグ電流IGL1、IGL2、IGL3、IGL4と閾値I(例えば、50A)と比較し、プラグ電流IGL1、IGL2、IGL3、IGL4が閾値Iより高い時には、グロープラグの温度が低く、始動時であると判断され、Yesに進み、ステップS113aの初期通電処理必要判定がなされ、ステップS120の初期通電処理が行われる。
ステップS112aにおいて、プラグ電流IGL1、IGL2、IGL3、IGL4が閾値より低い時には、グロープラグ50の温度が高く、再通電時であると判断され、Noに進み、ステップS114aの初期通電処理不要判定がなされ、ステップS200の定格デューティ通電処理が行われる。
図4を参照し、初期通電処理方法の具体例について説明する。
本実施形態においては、暫定デューティ増加の可否を判定するのに実測したプラグ電流IGL1、IGL2、IGL3、IGL4を用いる。
ステップS120aにて初期通電処理が開始される。このとき、処理変数i=1が設定される。また、通電開始からの経過時間tのカウントが開始される。
ステップS130aの暫定デューティ通電処理において暫定的なデューティ時間Tdにより、グロープラグ50への通電が開始される。
この時の暫定デューティ時間Tdは、駆動信号SIの周期TSIに対して、グロープラグ50の本数がnの時、TSIのn分のiの値が設定される(Td←i/nTSI)。
例えば、本実施形態では、グロープラグ50が4本設けられており、初期通電開始時には、i=1、n=4であるので、デューティ時間Td=1/4TSI、即ち、駆動周期TSIの25%を暫定デューティ比としてグロープラグ50への通電が開始される。
次いで、ステップS131aのプラグ電流計測処理において、初期通電処理開始後t(sec)経過時の各グロープラグ50に流れるプラグ電流IGL1(t)、IGL2(t)、IGL3(t)、IGL4(t)を計測する。
ステップS140aのデューティ増加可否判定処理では、デューティ比を増加しても良いか否かをプラグ電流IGL1(t)、IGL2(t)、IGL3(t)、IGL4(t)と処理変数iに対するプラグ電流閾値I(i)との比較によって判定する。
このとき、プラグ電流閾値I(i)は、グロープラグ501本当たりに流れる最大突入電流IMAX(例えば100A)に対して、I(i)=1/(i+1)・IMAXで定義される値が算定・選択される。
ステップS140aでデューティ比の増加が不可であると判定された場合には、Noに進み、ステップS130aの暫定デューティ比を維持した通電が繰り返される。
ステップS140aでデューティ比の増加が可であると判定された場合には、Yesに進み、ステップS150aのデューティ漸増処理によって、デューティ比を増加すべく、処理変数iをi+1に増加する処理がなされる。
ステップS160aの初期通電処理終了可否判定処理により、初期通電処理を終了しても良いか否かが判定される。
ステップS160の初期通電終了可否判定処理によって初期通電の終了が不可と判定された場合には、Noに進み、ステップS150aのデューティ比漸増処理によって増加された処理変数iによって決定されたデューティ時間Tdによって通電が行われる。
具体的には、本図(b)に示すように、本実施形態においては、処理変数i=1、2、3、4に対して、デューティ時間Tdは、25%TSI、50%TSI、75%TSI、100%TSIの各値が順次設定され、プラグ電流閾値I(i)は、50A、33A、25A、20Aの各値が順次設定される。
このように、処理変数iの増加に伴ってグロープラグ50への通電パルスのデューティ時間Tdが段階的に増加され、デューティ比の増加の可否を判定するプラグ電流閾値I(i)が処理変数iを順次増加するのに伴ってプラグ電流閾値漸減手段によって段階的に減少される。
所定のプラグ電流閾値I(i)以下に下がるまでは一定のデューティ時間Tdが維持され、所定のプラグ電流閾値I(i)以下に下がった時には、デューティ時間Tdが段階的に増加され、段階的にプラグ電流IGL1(t)、IGL2(t)、IGL3(t)、IGL4(t)が低下することになる。
ステップS160aの初期通電終了可否判定処理では、プラグ電流IGL1(t)、IGL2(t)、IGL3(t)、IGL4(t)が終了判定閾値I(本実施形態では、20A)以下となっているか否かによって初期通電処理の終了が可能であると判定される。
プラグ電流IGL1(t)、IGL2(t)、IGL3(t)、IGL4(t)が終了判定閾値IE以下となるまで、ステップS130a〜S160aの処理が繰り返され、ステップS140aでデューティ増加可能であると判断される度に、ステップS150aのデューティ漸増処理によって処理変数iを増やす処理がなされ、ステップ130aの暫定デューティ時間Tdが徐々に増加される。
ステップS160aの初期通電処理終了可否判定処理によって、初期通電処理の終了が可能と判断された場合には、Yesに進み、S170aにおいて、初期通電処理が終了される。
このようにして、プラグ電流IGL1、IGL2、IGL3、IGL4の低下に伴い、段階的にデューティ比を増加させるデューティ漸増処理によって徐々にデューティ比を増加することによって突入電流の大きな低定格グロープラグ50の複数に通電した時に総電流の急激な上昇を抑制しつつ比較的速やかに所定の温度に昇温させることができる。
また、実際のプラグ電流IGL1、IGL2、IGL3、IGL4の変化に応じてデューティ時間Tdが段階的に増加されるので、グロープラグ50の個々の状態に対応することが可能となる。
プラグ電流IGL1、IGL2、IGL3、IGL4の降下速度が速い場合には、より早く定格デューティ通電に移行することが可能で、プラグ電流IGL1、IGL2、IGL3、IGL4の降下速度が遅い場合には、暫定デューティ時間の漸増速度も遅くなるので、総電流量を常に抑制しながらグロープラグ50を昇温させることができる。
図5を参照して他の初期通電処理方法の具体例について説明する。
上記実施形態では、実際のプラグ電流IGL1、IGL2、IGL3、IGL4の変化に基づいてグロープラグ50の通電デューティ時間Tdを増加したが、本実施形態においては、実際のプラグ電流を検出することなく、初期通電処理開始からの経過時間を計測する経過時間計測手段によって計測された経過時間tから、プラグ電流の低下を予測し、経過時間tの増加にしたがってデューティ時間Tdを段階的に増加して、総電流量を抑制しつつ速やかにグロープラグ50の温度を上昇させることができる。
ステップS120bにて初期通電処理が開始される。このとき、処理変数iが1に設定され、通電開始からの経過時間tのカウントが開始される。
ステップS130bの暫定デューティ通電処理において暫定的なデューティ時間Tdにより、グロープラグ50への通電が開始される。
この時の暫定デューティ時間Tdは、駆動信号SIの周期TSIに対して、グロープラグ50の本数がnの時、TSIのn分のiの値が設定される(Td←i/nTSI)。
ステップS140bのデューティ増加可否判定処理では、デューティ比を増加しても良いか否かを経過時間tと処理変数iに対する経過時間閾値t(i)との比較によって判定する。
このとき、経過時間閾値t(i)は、処理変数iに対して、経過時間閾値漸増手段としてt(i)=0.5・iで算定した値が選択される。
ステップS140bでデューティ比の増加が不可であると判定された場合には、Noに進み、ステップS130bの暫定デューティ比を維持した通電が繰り返される。
ステップS140bでデューティ比の増加が可であると判定された場合には、Yesに進み、ステップS150bのデューティ漸増処理によって、デューティ比を増加すべく、処理変数iをi+1に増加する処理がなされる。
ステップS160bの初期通電処理終了可否判定処理では、経過時間tと初期通電処理終了時間tとの比較により、初期通電処理を終了しても良いか否かが判定される。
ステップS160bの初期通電終了可否判定処理によって初期通電の終了が不可と判定された場合には、Noに進み、ステップS150bのデューティ比漸増処理によって増加された処理変数によって決定されたデューティ時間Tdによって通電が行われる。
具体的には、本図(b)に示すように、本実施形態においては、処理変数i=1、2、3、4に対して、デューティ時間Tdは、25%TSI、50%TS、75%TSI、100%TIの各値が順次設定され、経過時間閾値t(i)は、0.5sec、1.0sec、1.5sec、2.0secの各値が順次設定される。
このように、処理変数iの増加に伴ってグロープラグ50への通電パルスのデューティ時間Tdが段階的に増加され、デューティ比の増加の可否を判定する経過時間閾値t(i)も段階的に増加されるので、所定の経過時間閾値t(i)を経過するまでは一定のデューティ時間Tdが維持され、所定の経過時間閾値t(i)を経過した時には、デューティ時間Tdが段階的に増加される。
ステップS160bの初期通電終了可否判定処理では、経過時間閾値t(i)が終了判定閾値t(本実施形態では、2.0sec)以上となっているか否かによって初期通電処理の終了が可能であると判定される。
経過時間閾値t(i)が終了判定閾値t(本実施形態では、2.0sec)以上となるまで、ステップS130b〜S160bの処理が繰り返され、ステップS140bでデューティ増加可能であると判断される度に、ステップS150bのデューティ漸増処理によって処理変数iを増やす処理がなされ、ステップ130bの暫定デューティ時間Tdが徐々に増加される。
このようにして、通電時間tの経過に伴いプラグ電流IGL1、IGL2、IGL3、IGL4が低下しているものとみなして、段階的にデューティ比を増加させるデューティ漸増処理によって徐々にデューティ比を増加することによって突入電流の大きな低定格グロープラグ50の複数に通電した時に総電流の急激な上昇を抑制しつつ比較的速やかに所定の温度に昇温させることができる。
本実施形態においては初期通電処理に対してプラグ電流IGL1、IGL2、IGL3、IGL4を計測する必要がないので、ECU30の演算負荷を小さくしたり構成を簡素化したりできるメリットもある。
図6を参照して本発明のグロープラグ通電制御装置の初期通処理における作動について説明する。
初期通電処理においては、ECU30からDCU41に対して、本図(a)に示すように、駆動時間をパルス周期の25%とした25%デューティ期間(図中25%dtyと表示)と、駆動時間をパルス周期の50%とした50%デューティ期間(図中50%dtyと表示)と、駆動時間をパルス周期の75%とした75%デューティ期間(図中75%dtyと表示)と、駆動時間をパルス周期の100%とした100%デューティ期間(図中100%dtyと表示)と、段階的にデューティ比を漸増する駆動信号SIが発信されている。
ECU30から発信された駆動信号を受けてDCU41では、本図(b)〜(e)に示すように、駆動信号SIと同じ波形で、駆動周期TSIの4分の1周期だけずらしながら各グロープラグ50への通電を制御するスイッチ手段T、T、T、Tに対して駆動信号G、G、G、Gが発信されている。
その結果、各グロープラグ50に流れるプラグ電流IGL1、IGL2、IGL3、IGL4は、本図(f)〜(i)に示すように、駆動信号G、G、G、Gのオンオフに同期したパルス電流となる。
図7を参照して本発明の効果について説明する。比較例1として、従来のグロープラグ通電制御装置で行われているように各グロープラグへの通電開始時期を駆動パルス周期TSIの4分の1周期だけずらして100%デューティ通電を行った場合のバッテリ電流を示す。
グロープラグ50には、1本当たり最大80A程度の突入電流が流れる。
しかし、本発明のグロープラグ通電制御装置1を用いれば、上述の初期通電処理によって各グロープラグを駆動する駆動信号G、G、G、Gが低いデューティ比(例えば25%)に調整され、さらに各グロープラグ50が所定の間隔(1/4TSI)だけずれて駆動されているので、各グロープラグ50に流れるプラグ電流IGL1、IGL2、IGL2、IGL3、IGL4は、本図中円A内に示すように、互いに重畳することがない。したがって、総電流量は、グロープラグ1本分の突入電流と同程度に抑制される。さらに、通電に伴い各グロープラグ50に流れるプラグ電流IGL1、IGL2、IGL2、IGL3、IGL4が下がるとデューティ比が段階的に漸増され、プラグ電流IGL1、IGL2、IGL2、IGL3、IGL4の一部が重畳されるが、総電流量は、グロープラグ1本分の突入電流を超えることはない。
一方、比較例1として示す従来のグロープラグ通電装置の場合、4分の1周期ずらしながらグロープラグへの通電を開始したとしても、突入電流が下がりきっていない内に次のグロープラグへの通電が行われるので、バッテリに流れる総電流量としては、200A〜400Aの大きな電流が流れる。このため、グローリレーGRY21は容量の大きなものを使用しなければならない。
また、従来のグロープラグ通電装置の場合、始動時における総電流量が極めて大きいので、過電流の検出が困難になったり、定格デューティ通電において数Aの電流を制御する場合との差が大きく、広い電流幅に対して精度良く電流測定できなくなったりする虞がある。
本発明によれば、始動時の総電流量が低く過電流との差がはっきりするので過電流検出が容易となり、また始動時の総電流量と定格デューティ通電時の総電流量との差も小さくなるので、より精度の高い電流検出も可能となる。
図8を参照して、本発明のバッテリ電圧の低下に対する効果について説明する。本図(a)に実施例1と示すように、本発明のグロープラグ通電制御装置では、始動時の総突入電流が抑制されているので、バッテリ電圧の落ち込みも小さい。
一方、本図(a)に比較例1として示すように、従来のグロープラグ通電制御装置では、始動時の総突入電流が極めて大きいので、バッテリ電圧の大きな落ち込みが認められる。また、極低温時等バッテリ容量が低下した場合、本発明のグロープラグ通電制御装置では、本図(b)に実施例1として示すように、正常なバッテリ容量の場合との差が小さい。
一方、極低温時等バッテリ容量が低下した場合、従来のグロープラグ通電制御装置では、バッテリに対する負担が大きくなり、本図(b)に比較例1として示すように、正常なバッテリ容量の場合との差がより大きくなる。
電源容量に余裕がない場合には、バッテリに対する負担が大きい従来のグロープラグ通電制御装置では、バッテリ電圧の急激な落ち込みによって昇温速度が遅くなり、低定格グロープラグを用いることによって期待される速暖性が失われてしまう虞がある。
したがって、本発明によれば、始動時に初期通電処理が行われることにより、グロープラグの温度が上昇する速度は遅くなる反面、バッテリに対する負担が小さくなるので、電源容量に余裕がない場合には、却って従来のグロープラグ通電制御装置よりも早くグロープラグの温度を昇温させることも可能であると期待できる。
図9を参照して、本発明の他の実施例について説明する。上記実施形態においては、暫定デューティTdを25%→50%→75%→100%というように、グロープラグ50の数nに反比例する1/n・TSIから徐々に漸増することによって、確実に総電流量を抑制するようにしたが、電源10のバッテリ容量に余裕のある場合や、グローリレーGRY21の容量が大きい場合等には、実施例2として示すように、50%→75%→100%とデューティ比を漸増したり、実施例3として示すように、50%→100%とデューティ比を漸増したりする初期通電制御を実施しても良い。
このような制御とすることにより、バッテリに流れる総電流量をある程度抑制して急激なバッテリ電圧の低下を抑制しつつ、低定格グロープラグの利点である急速昇温性を生かすこともできる。
図10を参照して、本発明のグロープラグ通電制御装置のグロープラグ昇温特性に対する効果について説明する。本図は、グロープラグの温度を縦軸として、通電開始からの経過時間を横軸として、グロープラグの昇温特性を示すものである。
比較例1は、従来のグロープラグ通電制御装置で一般に行われているように、始動時に100%デューティで通電した場合におけるグロープラグ1本の昇温特性を示したものであり、比較例2は、グロープラグ4本に対して同時に100%デューティで通電を開始し、急激なバッテリ電圧の低下を招いた場合の昇温特性を示すものである。
実施例1は、本発明のグロープラグ通電制御装置を用いて、4本のグロープラグに対して、始動時に25%→50%→75%→100%とデューティ比を漸増した場合の昇温特性を示し、実施例2は、本発明のグロープラグ通電制御装置を用いて、4本のグロープラグに対して、始動時に50%→75%→100%とデューティ比を漸増した場合の昇温特性を示し、実施例3は、本発明のグロープラグ通電制御装置を用いて、4本のグロープラグに対して、始動時に50%→100%とデューティ比を漸増した場合の昇温特性を示す。
1 グロープラグ通電制御装置
10 電源
20、21 リレー
201、211 ヒューズ
30 電子制御装置(ECU)
40 グロープラグ通電制御ユニット(GCU)
41 駆動制御ユニット(DCU)
42 自己診断装置(DIU)
50 グロープラグ(負荷)
+B 制御電圧
BATT 駆動電圧
、T、T、T 半導体スイッチング素子(スイッチ手段)
SI、G、G、G、G 駆動信号
、S、S、S 電流検出手段
DI 自己診断信号
、D、D、D 自己診断情報
GL1、IGL2、IGL3、IGL4 プラグ電流
(i) プラグ電流閾値
i 処理変数
t 経過時間
(i) 経過時間閾値
S100 通電制御開始
S110 初期通電処理要否判定処理
S120 初期通電処理
S130 暫定デューティ通電処理
S140 デューティ増加可否判定処理
S150 デューティ漸増通電処理
S160 初期通電処理終了可否判定処理
S170 初期通電処理終了
S200 定格デューティ通電処理
S210 通電終了判定処理
S220 通電終了
特開2008−31979号公報

Claims (10)

  1. ディーゼル燃焼機関の気筒毎に設けた複数のグロープラグを負荷として、電源と各グロープラグとの間に半導体スイッチング素子を介装し、上記機関の運転を制御する電子制御装置から上記機関の運転状況に応じて発信される駆動信号にしたがって、各半導体スイッチング素子を開閉駆動する駆動電圧を発生させる駆動制御ユニットを設けて、上記グロープラグへの通電を制御するグロープラグ通電制御装置において、
    上記駆動制御ユニットが、上記駆動信号の駆動周期を上記グロープラグの数によって分割した所定の間隔だけずらしながら、上記駆動電圧を各半導体スイッチング素子に発信すると共に、
    上記電子制御装置が、
    通電初期の総電流を抑制する初期通電処理を行う初期通電処理手段と、
    該初期通電処理の要否を判定する初期通電処理要否判定手段と、を具備し、
    上記初期通電処理手段が、
    上記駆動信号の駆動周期をグロープラグの数で分割した周期に比例するデューティ時間を暫定デューティとして上記グロープラグへの通電を実施する暫定デューティ通電手段と、
    上記暫定デューティの増加の可否を判定するデューティ増加可否判定手段と、
    上記暫定デューティを徐々に増加するデューティ漸増手段と、を具備することを特徴とするグロープラグ通電制御装置。
  2. 上記初期通電処理手段が、処理の進行状況に応じて変化する処理変数iを設定し、上記グロープラグの数nに対して、上記駆動信号の駆動周期をTSIとし、上記暫定デューティ時間をTdとした時、
    Td=i/n・TSIによって決定する請求項1に記載のグロープラグ通電制御装置。
  3. 上記電源と上記グロープラグとの間に上記グロープラグに流れるプラグ電流を検出するプラグ電流検出手段を設けて、
    上記初期通電処理要否判定手段が、上記プラグ電流とプラグ電流閾値との比較によって初期通電処理の要否判定を行う請求項1又は2に記載のグロープラグ通電制御装置。
  4. 上記デューティ増加可否判定手段が、上記プラグ電流検出手段で検出されたプラグ電流とプラグ電流閾値との比較によって暫定デューティの増加の可否を判定する請求項2又は3に記載のグロープラグ通電制御装置。
  5. 上記初期通電処理手段が、上記処理変数iによって上記プラグ電流閾値を徐々に減少させるプラグ電流閾値漸減手段を具備する請求項2ないし4のいずれかに記載のグロープラグ通電制御装置。
  6. 上記プラグ電流閾値漸減手段が、上記処理変数iに対するプラグ電流閾値I(i)を、プラグ1本当たりの最大突入電流をIMAXとしたとき、I(i)=1/(i+1)・IMAXによって算定する請求項5に記載のグロープラグ通電制御装置。
  7. 上記初期通電処理要否判定手段が、上記初期通電処理の開始からの経過時間を計測する経過時間計測手段を具備し、
    上記経過時間と経過時間閾値との比較によって、初期通電処理の要否判定を行う請求項1ないし6のいずれか1項に記載のグロープラグ通電制御装置。
  8. 上記デューティ増加可否判定手段が、上記経過時間と経過時間閾値との比較によって暫定デューティの増加の可否を判定する請求項7に記載のグロープラグ通電制御装置。
  9. 上記初期通電処理手段が、上記処理変数iによって上記経過時間閾値を徐々に増加させる経過時間閾値漸増手段を具備する請求項7又は8に記載のグロープラグ通電制御装置。
  10. 上記経過時間閾値漸増手段が、上記処理変数iに対する経過時間閾値t(i)を、t(i)=0.5・iによって算定する請求項9に記載のグロープラグ通電制御装置。
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