JP2011023445A - 多層配線基板の製造方法及び多層配線基板 - Google Patents

多層配線基板の製造方法及び多層配線基板 Download PDF

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Abstract

【課題】信頼性の高い、超薄膜の多層配線基板が低コストで容易に形成できる多層配線基板の製造方法及び多層配線基板を提供する。
【解決手段】多層配線基板の製造方法は、絶縁層14を介して第1配線12及び第2配線16が積層され、第1配線12と第2配線16とがコンタクトホール18を介して接続される多層配線基板2の製造方法であって、コンタクトホール18に第1配線12と第2配線16とを接続する導電ポスト20を形成する工程と、絶縁層14上及びコンタクトホール18に跨って、第2配線16を形成する工程と、を含み、導電ポスト20と第2配線16とは、同時に行うめっき処理により形成される。
【選択図】図4

Description

本発明は、多層配線基板の製造方法及び多層配線基板に関するものである。
従来のビルドアップ法としては、片面、両面基板を貼り合わせて多層のビルドアップ基板を製作することが、一般的であった。その際の接続方法としては、片面、両面基板に絶縁フィルムを貼り合わせ、コンタクトホール形成後、スパッタ、めっき、もしくはその併用により導電膜を形成し、その後フォトリソによってパターン化を行い、これを繰り返し行うことで多層のビルドアップ基板を製作していた(例えば、特許文献1参照)。
特開2004−95768号公報
これらの方法では、配線部に膜厚さが生じることで、配線の膜厚が厚くなってしまい多層配線基板の薄膜化は困難であった。また、EV(Etched Via Post)を用いたEV・ALプロセスでは、研磨やエッチングなどのコストがかかり基板も高価なものであった。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態又は適用例として実現することが可能である。
[適用例1]絶縁層を介して第1配線及び第2配線が積層され、前記第1配線と前記第2配線とがコンタクトホールを介して接続される多層配線基板の製造方法であって、前記コンタクトホールに前記第1配線と前記第2配線とを接続する導電ポストを形成する工程と、前記絶縁層上及び前記コンタクトホールに跨って、前記第2配線を形成する工程と、を含み、前記導電ポストと前記第2配線とは、同時に行うめっき処理により形成されることを特徴とする多層配線基板の製造方法。
これによれば、導電ポストと第2配線とは、同時に行うめっき処理により形成されるので、導電ポストと第2配線との接合界面の発生がなく、従来の接合界面による接合体の剥離等を招く虞もなく、信頼性の高い、超薄膜の多層配線基板が低コストで容易に形成できる。
[適用例2]上記多層配線基板の製造方法であって、前記第1配線上のコンタクトホール形成領域に、絶縁層形成材料を含む液状体に対して撥液性を有する撥液材料の液滴を塗布して撥液部を形成する工程と、前記撥液部を除いて、前記第1配線を覆って前記絶縁層形成材料を含む液滴を塗布して前記絶縁層を形成する工程と、を含むことを特徴とする多層配線基板の製造方法。
これによれば、撥液部を除いて、第1配線を覆って絶縁層形成材料を含む液滴を塗布した際に、撥液部の撥液性により絶縁層形成材料を含む液滴がはじかれるため、コンタクトホール形成領域は絶縁層形成材料で覆われることが防止され、撥液部の大きさで絶縁層が開口することにより、第1配線が露出するコンタクトホールを形成することができる。これにより、撥液部の大きさに応じた優れた制御性でコンタクトホールを形成することができる。
[適用例3]上記多層配線基板の製造方法であって、前記めっき処理前に、前記コンタクトホールの前記絶縁層上及び前記コンタクトホールに跨る第2配線形成領域に、めっき用触媒材料を含む液滴を塗布してめっき用触媒層を形成する工程を含み、前記めっき処理により前記めっき用触媒層上に前記第2配線を形成することを特徴とする多層配線基板の製造方法。
これによれば、液滴吐出方式で絶縁層上及びコンタクトホールに跨る第2配線形成領域にめっき用触媒層を形成した後にめっき処理することにより、このめっき用触媒層上に第2配線を析出させることができ、大きさが規定されたコンタクトホールに形成された導電ポストを介して第1配線と接続された緻密で導電性に優れた第2配線を形成することができる。
[適用例4]上記多層配線基板の製造方法であって、前記めっき処理では、前記導電ポストは前記第1配線上に析出され、前記第2配線は前記めっき用触媒層上に析出されることを特徴とする多層配線基板の製造方法。
これによれば、第1配線上に導電ポストを、めっき用触媒層上に第2配線を析出させることができ、大きさが規定されたコンタクトホールに形成された導電ポストを介して第1配線と接続された緻密で導電性に優れた第2配線を形成することができる。
[適用例5]上記多層配線基板の製造方法であって、前記めっき処理では、pH5〜8の範囲内のレドックス系中性無電解銅めっき液、pH4〜7の範囲内の次亜燐酸系めっき液、又はpH4〜7の範囲内のジメチルアミノボラン系めっき液を用いることを特徴とする多層配線基板の製造方法。
これによれば、このように中性の無電解めっき液に長時間浸漬を行うことによって、絶縁基材にダメージを与えることなく、電気めっき層と同等の厚みを持つ無電解めっき層を形成することができる。
[適用例6]上記適用例1〜5のいずれか一項に記載の多層配線基板の製造方法により製造されたことを特徴とする多層配線基板。
これによれば、上記適用例1〜5のいずれか一項に記載の多層配線基板の製造方法により、信頼性の高い、超薄膜の多層配線基板を低コストで提供できる。
本実施形態に係る多層配線基板の概略構成図。 本実施形態に係る多層配線基板の製造方法の工程を示す図。 本実施形態に係る多層配線基板の製造方法の工程を示す図。 本実施形態に係る多層配線基板の製造方法の工程を示す図。
以下、多層配線基板の製造方法及び多層配線基板の実施形態を、図を参照して説明する。なお、以下の説明に用いる各図面では、各部材を認識可能な大きさとするため、各部材の縮尺を適宜変更している。
図1は、本実施形態に係る多層配線基板の概略構成図である。図2は、本実施形態に係る多層配線基板の製造方法を示すフローチャートである。図3及び図4は、本実施形態に係る多層配線基板の製造方法を示す図である。
本実施形態に係る多層配線基板2は、図1に示すように、少なくとも表面10aが親液部として親液性を有する基板10上に配線パターン(第1配線)12が形成され、この配線パターン12を覆うアクリル等により形成された絶縁層14上に配線パターン(第2配線)16が形成された構成となっている。配線パターン12,16は絶縁層14を貫通するコンタクトホール18に設けられた導電ポスト20によって電気的に接続されている。なお、配線パターン16は絶縁層22で覆われて、さらに多層に積層された配線パターンと導通ポストで接続されるが、ここでは絶縁層22以降の層については説明を省略する。
基板10としては、ガラス、石英ガラス、Siウエハ、プラスチックフィルム、金属板、ポリイミドなど各種の材料を用いることができる。また、これら各種の素材基板の表面に半導体膜、金属膜、誘電体膜、有機膜などが下地層として形成されたものも含む。
次に、多層配線基板2の製造方法について説明する。この多層配線基板2の製造方法は、表面処理工程、触媒材料配置工程、乾燥工程、めっき処理工程、撥液部形成工程、材料配置工程、及び熱処理/光処理工程から概略構成される。以下、工程毎に詳細に説明する。
(表面処理工程)
図2に示すステップS10の表面処理工程では、図3(A)に示すように、基板10の表面10aに対して洗浄処理を行うことにより、親液性を高める処理を実施する。例えば、基板10がガラス基板の場合、その表面は配線パターン形成材料(インク)に対して親液性を有しているが、この表面処理によりさらに親液性を高める。
具体的には、表面処理工程では、洗浄処理として、UVエキシマ洗浄、低圧水銀灯洗浄、O2プラズマ洗浄、HFや硫酸等を用いた酸洗浄、アルカリ洗浄、超音波洗浄、メガソニック洗浄、コロナ処理、グロー洗浄、スクラブ洗浄、オゾン洗浄、水素水洗浄、マイクロバブル洗浄、フッ素系洗浄等を実施する。
具体的には、洗浄処理が、例えばUVエキシマ洗浄の場合にはUV光(紫外光)の照射時間、強度、波長、熱処理(加熱)との組み合わせ等によって調整することができ、また、洗浄処理が例えばO2プラズマ洗浄の場合には、プラズマ処理時間を調整することにより、親液性を調整することができる。この洗浄処理により、表面10aに有機物等の異物が付着していた場合でも、表面10aから除去することが可能になり、清浄度及び親液性を維持することができる。
(触媒材料配置工程、乾燥工程)
そして、図2に示すステップS20の触媒材料配置工程及びステップS30の乾燥工程では、図3(B)及び(C)に示すように、液滴吐出装置IJを用いて、めっき触媒材料を含む液滴23を表面10aの配線パターン形成領域(第1配線形成領域)に塗布・乾燥(例えば100℃、15分間)することにより、めっき触媒層24を形成する。
めっき触媒材料を含む液状体としては、Pd、Ni、Ag、Au、Cu、Fe、Co等の触媒作用を有する金属を含有する有機溶媒を用いることができる。また、この液状体としては、基板10との密着性を付与するために、カップリング剤を含有する構成としてもよい。カップリング剤としては、例えばアミノ基を有するSiカップリング剤を挙げることができ、中性若しくは酸性であり、より好ましくは液滴吐出ヘッドに対するダメージを軽減する観点から中性のものを用いることが好ましい。本実施形態では、めっき触媒材料としてパラジウム(Pd)を用いている。
(めっき処理工程)
次に、図2に示すステップS40のめっき処理工程では、無電解めっき処理を施して、図3(D)に示すように、めっき触媒層24上に導電層26を成膜し、例えばホットプレート上で120℃、30分間の熱処理を行うことにより第1配線としての配線パターン12を形成する。無電解めっき処理に用いられる無電解めっき液としては、めっき触媒材料を含む液状体と同様に、好ましくは中性、もしくは酸性であり、基板10へのダメージを考慮すると、中性のものを用いることが好ましい。例えば、pH5〜8の範囲内のレドックス系中性無電解銅めっき液、pH4〜7の範囲内の次亜燐酸系めっき液、又はpH4〜7の範囲内のジメチルアミノボラン系めっき液を用いる。また、導電層としては、例えばAg、Ni、Au、Co、Cu、又はPdを用いることができる。導電層は、複数のめっき層が積層された構成であってもよく、例えばCuめっき層の上にAuめっき層が形成される構成であってもよい。本実施形態では、導電層形成材料としてCu(すなわち、銅めっき処理)を用いている。
(撥液部形成工程)
続いて、図2に示すステップS50の撥液部形成工程では、配線パターン12上にコンタクトホール18を形成する手順について説明する。まず、図3(E)に示すように、配線パターン12上のコンタクトホール形成領域(導電ポスト形成領域)28(後にコンタクトホール18が形成される箇所・領域)に、撥液部(絶縁層用撥液部)30を形成する。具体的には、液滴吐出装置IJを用いて液滴吐出ヘッドから、絶縁層14の絶縁層形成材料を含む液状体に対して撥液性を有する、ここでは撥液性材料の中、フッ素樹脂(撥液材料)を含む液滴32を吐出して、配線パターン12上の所定領域に塗布する。
撥液性を有する材料としては、シラン化合物、フルオロアルキル基を有する化合物、フッ素樹脂(フッ素を含む樹脂)、及びこれらの混合物を用いることができる。
ここで、撥液部30の大きさ(直径)は、後に形成される導電ポスト20の大きさ(直径)に対応するため、形成すべき導電ポスト20の直径に応じた直径で撥液部30を形成する。本実施形態では、液滴32の吐出重量と、この液滴32が配線パターン12上に着弾した後の直径との相関関係(例えば、吐出重量2ngで着弾径が約40μm、吐出重量3ngで着弾径が約65μm)を求めてテーブルとして保持しておき、撥液部30を形成する際には、形成する導電ポスト20の大きさに応じてテーブルから吐出重量を求め、この吐出重量で液滴32を吐出する。
(材料配置工程)
続いて、図2に示すステップS60の材料配置工程では、図3(F)に示すように、液滴吐出装置IJを用いて液滴吐出ヘッドから、撥液部30を除いて、配線パターン12を覆って絶縁層形成材料を含む液滴34(以後、絶縁層形成用液滴34と称する)を塗布する。この絶縁層形成材料としては、本実施形態では光硬化性を有する材料を含んでいる。具体的には、本実施形態の光硬化性材料は、光重合開始剤と、アクリル酸のモノマー及び/又はオリゴマ−と、を含んでいる。一般的には、この光硬化性材料は、溶剤と、溶剤に溶解した樹脂と、を含有してよい。ここで、この場合の光硬化性材料は、それ自体が感光して重合度を上げる樹脂を含有してもよいし、あるいは、樹脂と、その樹脂の硬化を開始させる光重合開始剤と、を含有していてもよい。また、このような形態に代えて、光硬化性材料として、光重合して不溶の絶縁樹脂を生じるモノマーと、そのモノマーの光重合を開始させる光重合開始剤と、を含有してもよい。ただしこの場合の光硬化性材料は、モノマー自体が光官能基を有していれば、光重合開始剤を含有しなくてもよい。また、熱硬化性のポリイミド等を絶縁層形成材料としてもよい。
配線パターン12上に塗布された絶縁層形成用液滴34は、コンタクトホール形成領域28に形成された撥液部30の撥液性によりはじかれて、当該コンタクトホール形成領域28においては未充填状態となって開口し、撥液部30が露出し、当該撥液部30の大きさで規定される大きさでコンタクトホール18が形成される。
(熱処理/光処理工程)
この後、図2に示すステップS70の熱処理/光処理工程では、基板10の表面10a側からエネルギー光として、紫外光(UV光)を撥液部30及び絶縁層14に照射する。これにより、絶縁層14が硬化するとともに、撥液部30が分解・除去される、または撥液性が低下する。フッ素樹脂を用いて形成された撥液部30の場合、紫外光の照射時間に応じて撥液性が低下するが、撥液性が十分に低下する時間で紫外光を照射する。
(表面処理工程)
この後、図2に示すステップS80の表面処理工程では、基板10の表面10aに対して、UV照射処理又はO2プラズマ処理を実施することにより、絶縁層14の表面を親液化するとともに、撥液部30(撥液性分)が除去されて、図4(A)に示すように、絶縁層14に囲まれて配線パターン12が露出するコンタクトホール18が形成される。
(触媒材料配置工程、乾燥工程)
続いて、図2に示すステップS90の触媒材料配置工程及びステップS100の乾燥工程では、上述した液滴吐出装置IJを用い、上述しためっき触媒材料(Pd)を含む液滴35を、図4(B)に示すように、2つのコンタクトホール18及び、これら2つのコンタクトホール18の間の絶縁層14上に跨る配線パターン形成領域(第2配線形成領域)にパターニング塗布し、図4(C)に示すように、乾燥(例えばホットプレート上で80℃、5分間)することにより、2つのコンタクトホール18に充填されるとともに、これらのコンタクトホール18間に懸架して成膜されるめっき触媒層36を形成する。
(めっき処理工程)
図2に示すステップS110のめっき処理工程では、めっき触媒層36が形成されると、無電解めっき処理を施して、図4(D)に示すように、コンタクトホール18の配線パターン12上に導電ポスト20及びめっき触媒層36上に導電層38を成膜し、例えばホットプレート上で120℃、30分間の熱処理を行うことにより導電ポスト20及び第2配線として、Cuめっきによる配線パターン16を形成する。なお、コンタクト部は1層目の配線Cuから析出を行い、2層目は、触媒からの析出を同時に行うことで、1層目と2層目とをめっきにて接続を取る。
次に、図示しないが配線パターン16上のコンタクトホール形成領域に、液滴吐出装置IJを用いて、絶縁層形成材料を含む液状体に対して撥液性を有する液滴を塗布・乾燥することにより、絶縁層形成材料を含む液状体に対する撥液部(絶縁層用撥液部)を形成する(ステップS120)。続いて、液滴吐出装置IJを用い、撥液部を除いて配線パターン16を覆って絶縁層形成材料(PI、アクリル、エポキシ樹脂等)を含む液滴を塗布し(ステップS130)、絶縁層に対する硬化処理を施すことにより、絶縁層を形成する(ステップS140)。この硬化処理としては、絶縁層14に対する硬化処理と同様の処理を選択できる。
この後、基板10の表面10aに対して、UV照射処理又はO2プラズマ処理を実施することにより、絶縁膜の表面の親液化、撥液部(撥液性分)の除去によるコンタクトホールの形成、めっき触媒材料(Pd)を含む液滴のパターニング塗布・乾燥によるめっき触媒層の形成、無電解めっき処理によりめっき触媒層上への導電膜の成膜を順次行うことにより、コンタクトホールの導電ポストで配線パターン16と接続する配線パターンを形成することができる。
このように、本実施形態では、撥液部形成、絶縁層形成及び親液化処理・撥液部除去処理、めっき触媒層形成処理、めっき触媒層上への導電層成膜による配線パターン形成処理を繰り返すことにより、撥液部で規定された大きさのコンタクトホールを高精度で形成し、且つこのコンタクトホールの導電ポストを介して接続された積層構造の配線パターン12,16を容易に形成することができる。
また、本実施形態では、コンタクトホールの導電ポストも含めて配線パターン12,16がめっき処理により成膜されるため、液滴吐出方式と比べて緻密で電気抵抗の小さい配線を形成することが可能になる。
なお、上記実施形態では、めっき触媒材料(Pd)を含む液滴のパターニング塗布前に、撥液部の除去処理を実施しているが、例えばめっき処理で形成した配線上に塗布した撥液材が濡れ拡がって、膜厚が薄くなった場合には、撥液部の除去処理を行うことなく、コンタクトホールに露出する配線との電気的接続が可能になる場合もある。そのため、上記撥液部の除去処理は必須というものではなく、コンタクトホールに露出する配線との電気的接続の可否に応じて適宜実施すればよい。
このように、本実施形態では、導電ポストを別途形成する工程を設ける必要がなくなるため、製造効率の向上に寄与できる。また、本実施形態では、撥液部30を用いることにより、当該撥液部30で規定された大きさのコンタクトホール18を高精度で形成し、且つこのコンタクトホール18を介して接続された配線パターン12,16を容易に形成することができる。
以上、上記実施形態では、基板10に対して親液性を高めるために、表面処理工程として洗浄処理を実施するものとして説明したが、これに限定されるものではなく、例えば機能液(パターン用液滴)に対して親液性を示すシランカップリング剤やチタンカップリング剤を表面10aに塗布しておく構成や、酸化チタン微粒子を塗布しておく構成を採ってもよい。
(変形例)
上述した実施形態を変形し、液滴吐出装置IJを用いて基板10上に配線パターン12を形成してもよい。この配線パターン12の形成方法は、撥液部形成工程、材料配置工程、及び熱処理/光処理工程から概略構成される。
(撥液部形成工程)
先ず、洗浄処理(親液化処理)が行われた基板の表面の所定領域(パターンの形成する領域の周囲;非配線領域)に撥液部(配線用撥液部)を形成する。具体的には、液滴吐出装置IJを用い液滴吐出ヘッドからパターン用液滴に対して撥液性を有する材料(撥液材料)を含む液状体の液滴(以下、撥液性液滴と称する)を吐出して、基板上の所定領域に塗布する。
そして、基板上に吐出した撥液性液滴を予備乾燥することにより、基板上に直線状の撥液部が互いに間隔をあけて数nm〜数十nmの厚さで形成される。
(材料配置工程)
次に、基板の表面の撥液部間にパターン用液滴を吐出して、配線パターンを形成する。配線パターン形成材料としては、一般に、導電性微粒子を分散媒に分散させた分散液からなる。本実施の形態では、導電性微粒子として、例えば、金、銀、銅、パラジウム、ニッケル、及びITOのうちのいずれかを含有する金属微粒子の他、これらの酸化物、並びに導電性ポリマーや超電導体の微粒子などが用いられる。これらの導電性微粒子は、分散性を向上させるために表面に有機物などをコーティングして使うこともできる。導電性微粒子の粒径は1nm以上0.1μm以下であることが好ましい。0.1μmより大きいと、後述する液体吐出ヘッドのノズルに目詰まりが生じる虞がある。また、1nmより小さいと、導電性微粒子に対するコーティング剤の体積比が大きくなり、得られる膜中の有機物の割合が過多となる。
(熱処理/光処理工程)
次に、熱処理/光処理工程では、基板上に配置された液滴に含まれる分散媒あるいはコーティング剤を除去する。すなわち、基板上に配置された導電膜形成用の液体材料は、微粒子間の電気的接触をよくするために、分散媒を完全に除去する必要がある。また、導電性微粒子の表面に分散性を向上させるために有機物などのコーティング剤がコーティングされている場合には、このコーティング剤も除去する必要がある。
熱処理及び/又は光処理は通常大気中で行われるが、必要に応じて、窒素、アルゴン、ヘリウムなどの不活性ガス雰囲気中で行ってもよい。熱処理及び/又は光処理の処理温度は、分散媒の沸点(蒸気圧)、雰囲気ガスの種類や圧力、微粒子の分散性や酸化性等の熱的挙動、コーティング剤の有無や量、基材の耐熱温度などを考慮して適宜決定される。
例えば、有機物からなるコーティング剤を除去するためには、約300℃で焼成することが必要である。また、プラスチックなどの基板を使用する場合には、室温以上100℃以下で行うことが好ましい。ここでは、250℃、60分で焼成した。
熱処理及び/又は光処理は、例えばホットプレート、電気炉などの加熱手段を用いた一般的な加熱処理の他に、ランプアニールを用いて行ってもよい。ランプアニールに使用する光の光源としては、特に限定されないが、赤外線ランプ、キセノンランプ、YAGレーザー、アルゴンレーザー、炭酸ガスレーザー、XeF、XeCl、XeBr、KrF、KrCl、ArF、ArClなどのエキシマレーザーなどを使用することができる。これらの光源は一般には、出力10W以上5000W以下の範囲のものが用いられるが、本実施形態例では100W以上1000W以下の範囲で十分である。上記熱処理及び/又は光処理により、微粒子間の電気的接触が確保され、導電膜に変換される。以上説明した一連の工程により、基板10上に線状の配線パターン12が形成される。
2…多層配線基板 10…基板 10a…表面(親液部、配線形成面) 12…配線パターン(配線、第1配線) 14…絶縁層 16…配線パターン(配線、第2配線) 18…コンタクトホール 20…導電ポスト 22…絶縁層 23…液滴 24…めっき触媒層 26…導電層 28…導電ポスト形成領域 30…撥液部(絶縁層用撥液部) 32…液滴 34…液滴 35…液滴 36…めっき触媒層 38…導電層。

Claims (6)

  1. 絶縁層を介して第1配線及び第2配線が積層され、前記第1配線と前記第2配線とがコンタクトホールを介して接続される多層配線基板の製造方法であって、
    前記コンタクトホールに前記第1配線と前記第2配線とを接続する導電ポストを形成する工程と、
    前記絶縁層上及び前記コンタクトホールに跨って、前記第2配線を形成する工程と、
    を含み、
    前記導電ポストと前記第2配線とは、同時に行うめっき処理により形成されることを特徴とする多層配線基板の製造方法。
  2. 請求項1に記載の多層配線基板の製造方法において、
    前記第1配線上のコンタクトホール形成領域に、絶縁層形成材料を含む液状体に対して撥液性を有する撥液材料の液滴を塗布して撥液部を形成する工程と、
    前記撥液部を除いて、前記第1配線を覆って前記絶縁層形成材料を含む液滴を塗布して前記絶縁層を形成する工程と、
    を含むことを特徴とする多層配線基板の製造方法。
  3. 請求項1又は2に記載の多層配線基板の製造方法において、
    前記めっき処理前に、
    前記コンタクトホールの前記絶縁層上及び前記コンタクトホールに跨る第2配線形成領域に、めっき用触媒材料を含む液滴を塗布してめっき用触媒層を形成する工程を含み、
    前記めっき処理により前記めっき用触媒層上に前記第2配線を形成することを特徴とする多層配線基板の製造方法。
  4. 請求項3に記載の多層配線基板の製造方法において、
    前記めっき処理では、
    前記導電ポストは前記第1配線上に析出され、
    前記第2配線は前記めっき用触媒層上に析出されることを特徴とする多層配線基板の製造方法。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の多層配線基板の製造方法において、
    前記めっき処理では、pH5〜8の範囲内のレドックス系中性無電解銅めっき液、pH4〜7の範囲内の次亜燐酸系めっき液、又はpH4〜7の範囲内のジメチルアミノボラン系めっき液を用いることを特徴とする多層配線基板の製造方法。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載の多層配線基板の製造方法により製造されたことを特徴とする多層配線基板。
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