JP2011018566A - 端子金具 - Google Patents
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Abstract
【課題】突部によって係止部材が削れるのを防止する。
【解決手段】端子金具10は、筒状の本体部11と、本体部11の外側壁17を外側へ膨出した形態であって、折り返し部22を挟んで互いに対向する第1、第2片部23、24を有し、第1、第2片部23、24間に空間部25が形成された突部21とを備える。突部21における第1片部23、折り返し部22、及び第2片部24の連なる方向と直交する方向の端縁がランス60に係止される被係止縁27とされる。突部21の空間部25における被係止縁27側の開口を塞ぐ閉塞部材(突片31、折曲片32、詰め部材35)が設けられている。
【選択図】図1
【解決手段】端子金具10は、筒状の本体部11と、本体部11の外側壁17を外側へ膨出した形態であって、折り返し部22を挟んで互いに対向する第1、第2片部23、24を有し、第1、第2片部23、24間に空間部25が形成された突部21とを備える。突部21における第1片部23、折り返し部22、及び第2片部24の連なる方向と直交する方向の端縁がランス60に係止される被係止縁27とされる。突部21の空間部25における被係止縁27側の開口を塞ぐ閉塞部材(突片31、折曲片32、詰め部材35)が設けられている。
【選択図】図1
Description
本発明は、端子金具に関する。
従来の端子金具が特許文献1に開示されている。この端子金具は、角筒状の本体部と、本体部の後方に連なるバレル部とを備えている。バレル部は電線の端末にかしめ接続され、本体部内には前方から相手側のタブが挿入されて接続される。また、本体部には、一方の側壁から上方へ立ち上がったあと下方へ折り返される突部が膨出して形成されている。詳しくは突部は、折り返し部を挟んで相対向する一対の片部を有し、両片部が互いに折り重ねられた形態とされている。
ここで、端子金具は、コネクタハウジングに形成されたキャビティ内に後方から挿入され、突部の後端縁がキャビティの内壁に形成されたランス(係止部材)に弾性的に係止されることで、キャビティ内に抜け止めされる。
ところで、小型の端子金具の場合には、両片部を密着させるのが成形上難しく、また両片部が密着していると係止部材に対する係止代を大きくとれないという事情もあるため、折り返し部の形状に余裕をもたせ、両片部間に空間部を形成することが考えられる。
しかし、このように両片部間に空間部を形成すると、端子金具を後方へ引っ張ったときに、突部の後端縁によって係止部材が削れてしまい、その削れた部分が空間部に入り込むおそれがある。
しかし、このように両片部間に空間部を形成すると、端子金具を後方へ引っ張ったときに、突部の後端縁によって係止部材が削れてしまい、その削れた部分が空間部に入り込むおそれがある。
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、突部によって係止部材が削れるのを防止することを目的とする。
上記の目的を達成するための手段として、請求項1の発明は、筒状の本体部と、
前記本体部の壁部を外側へ膨出した形態であって、折り返し部を挟んで互いに対向する第1、第2片部を有し、前記第1、第2片部間に空間部が形成された突部とを備え、前記突部における前記第1片部、前記折り返し部、及び前記第2片部の連なる方向と直交する方向の端縁が係止部材に係止される被係止縁とされる端子金具において、前記突部の前記空間部における前記被係止縁側の開口を塞ぐ閉塞部材が設けられているところに特徴を有する。
前記本体部の壁部を外側へ膨出した形態であって、折り返し部を挟んで互いに対向する第1、第2片部を有し、前記第1、第2片部間に空間部が形成された突部とを備え、前記突部における前記第1片部、前記折り返し部、及び前記第2片部の連なる方向と直交する方向の端縁が係止部材に係止される被係止縁とされる端子金具において、前記突部の前記空間部における前記被係止縁側の開口を塞ぐ閉塞部材が設けられているところに特徴を有する。
請求項2の発明は、請求項1に記載のものにおいて、前記閉塞部材は、前記本体部側から起立して前記空間部内に進入する突片とされているところに特徴を有する。
請求項3の発明は、請求項1に記載のものにおいて、前記閉塞部材は、前記突部側からの折り曲げによって前記空間部内に進入する折曲片とされているところに特徴を有する。
<請求項1の発明>
突部の空間部における被係止縁側の開口が閉塞部材によって塞がれるから、係止部材が空間部に進入するのが防止され、ひいては係止部材が削れるのが防止される。
突部の空間部における被係止縁側の開口が閉塞部材によって塞がれるから、係止部材が空間部に進入するのが防止され、ひいては係止部材が削れるのが防止される。
<請求項2の発明>
閉塞部材が本体部側から起立して空間部内に進入する突片とされるため、突部の被係止縁が曲面形状とならずに済み、係止部材との係止代が減少するのを防止できる。
閉塞部材が本体部側から起立して空間部内に進入する突片とされるため、突部の被係止縁が曲面形状とならずに済み、係止部材との係止代が減少するのを防止できる。
<請求項3の発明>
閉塞部材が突部側からの折り曲げによって空間部内に進入する折曲片とされているため、突部の剛性を高めることができる。
閉塞部材が突部側からの折り曲げによって空間部内に進入する折曲片とされているため、突部の剛性を高めることができる。
<実施形態1>
本発明の実施形態1を図1ないし図3によって説明する。
実施形態1の端子金具10は、導電性の金属板を曲げ加工等して一体に成形され、図1に示すように、前後方向に細長い角筒状の本体部11と、本体部11の後方に連なるオープンバレル状のバレル部12、13とを備えている。バレル部12、13は、前方に位置するワイヤバレル12と、後方に位置するインシュレーションバレル13とからなる。ワイヤバレル12は、図示しない被覆電線の端末部を皮剥ぎして露出された芯線にかしめ付けして接続され、インシュレーションバレル13は、被覆電線の端末部における被覆部分にかしめ付けして接続される。
本発明の実施形態1を図1ないし図3によって説明する。
実施形態1の端子金具10は、導電性の金属板を曲げ加工等して一体に成形され、図1に示すように、前後方向に細長い角筒状の本体部11と、本体部11の後方に連なるオープンバレル状のバレル部12、13とを備えている。バレル部12、13は、前方に位置するワイヤバレル12と、後方に位置するインシュレーションバレル13とからなる。ワイヤバレル12は、図示しない被覆電線の端末部を皮剥ぎして露出された芯線にかしめ付けして接続され、インシュレーションバレル13は、被覆電線の端末部における被覆部分にかしめ付けして接続される。
本体部11は、幅方向への複数回の折り曲げによって成形され、図2に示すように、バレル部12、13側から連なる底壁14と底壁14の幅方向両端から立ち上がる一対の側壁15と、一方の側壁15から他方の側壁15に向けて折り曲げられる内側壁16と、他方の側壁15から一方の側壁15に向けて折り曲げられて内側壁16の外側に配置される外側壁17とを有している。本体部11内には撓み可能な弾性接触片18が形成されている。また、本体部11の内面には、弾性接触片18と対向する位置に、受け部19が内向きに叩き出して形成されている。本体部11内に図示しない相手端子金具のタブが挿入されると、タブが弾性接触片18と受け部19との間に弾性的に挟持され、これによって両端子金具同士の接続がとられる。
本体部11の外側壁17には突部21が外側へ膨出して形成されている。詳しくは突部21は、全体として角U字形をなし、折り返し部22と、折り返し部22を挟んで互いに対向する第1、第2片部23、24とからなる。第1片部23は他方の側壁15の上端から折り返し部22の一端にかけて上方へ立ち上がる形態とされ、第2片部24は折り返し部22の他端から内側壁16に向けて下方へ立ち下がる形態とされている。また、折り返し部22は一端から他端にかけて略水平に延びる形態とされている。第1、第2片部23、24は互いに略平行に配置され、折り返し部22は内側壁16及び底壁14と略平行に配置されている。第1、第2片部23、24間で、かつ折り返し部22と内側壁16との間には、空間部25が形成されている。突部21は、本体部11の前端から後方へ細長く延びるトンネル状をなし、その前端部には、後述するキャビティへの挿入ガイド部26がテーパ状に形成されている。
突部21の後端縁(突部21における第1片部23、折り返し部22、及び第2片部24が連なる方向と直交する端縁)は、図示しない合成樹脂製のコネクタハウジングに形成された係止部材としてのランス60に係止される被係止縁27とされている。
ここで、コネクタハウジングには端子金具10を挿入可能なキャビティが形成されており、ランス60はキャビティの内壁に撓み可能に形成されている。また、コネクタハウジングには案内溝がキャビティに沿って形成され、案内溝に突部21が挿入されることで、端子金具10のキャビティへの挿入動作が案内されるとともに、端子金具10のキャビティへの誤挿入が規制される。
ところで、本体部11の前端縁には、図3に示すように、内側への折り曲げによってこの前端縁を曲面部29とした屈曲部28が形成されている。屈曲部28は、両側壁15の前端側の内面を叩くことにより、薄肉状の一対の延出片を成形し、この延出片を内側へ密着曲げして形成されている。本実施形態の場合、屈曲部28は、側壁15の厚み範囲に収められている。かかる屈曲部28によって本体部11の前端縁が曲面部29とされるため、端子金具10をキャビティ内に挿入するときに、曲面部29によってランス60等のコネクタハウジング側の壁面が削られるのが防止される。また、屈曲部28の曲面部29によって相手端子金具のタブが本体部11内へ円滑に誘い込まれる。なお、本体部11の前端縁に、この前端縁よりも摩擦係数が低く、滑り性の良好なオイル等の皮膜をコーティング形成することも可能である。
さて、突部21の空間部25における後端縁側(被係止縁27側)の開口は、突片31によって塞がれた状態となっている。突片31は、本体部11の内側壁16の端部を上方へ略直角に折り曲げ、これによって起立した先端部分を空間部25内に進入させた形態とされている。突片31の後端縁は前後方向に関して被係止縁27と面一の位置又は少し空間部25内へ引っ込んだ位置に配置されている。
次に、本実施形態の端子金具10の作用効果を説明する。
コネクタハウジングのキャビティ内に後方から端子金具10を挿入する。端子金具10が正規挿入されると、突部21の被係止縁27にランス60が弾性的に係止し、これによって端子金具10がキャビティ内に抜け止め保持される。その状態で、コネクタハウジングの後面から導出された電線が引っ張られる等されると、ランス60が突部21の被係止縁27に強く食い込み、最悪の場合、被係止縁27によってランス60が削られ、その削られた部分が空間部25内に入り込むおそれがある。
コネクタハウジングのキャビティ内に後方から端子金具10を挿入する。端子金具10が正規挿入されると、突部21の被係止縁27にランス60が弾性的に係止し、これによって端子金具10がキャビティ内に抜け止め保持される。その状態で、コネクタハウジングの後面から導出された電線が引っ張られる等されると、ランス60が突部21の被係止縁27に強く食い込み、最悪の場合、被係止縁27によってランス60が削られ、その削られた部分が空間部25内に入り込むおそれがある。
しかるに本実施形態によれば、突部21の空間部25における後端縁側の開口が突片31によって塞がれているから、ランス60が削られるのが突片31によって喰い止められる。このため、ランス60が所定の形態に保たれ、ランス60の係止力が減退するのが防止される。
また、折り返し部22の後端から延びる舌片を下方へ折り曲げて空間部を閉塞する場合と違って、被係止縁27に曲面形状が形成されないため、ランス60に対する係止代が減少するのが防止される。
<実施形態2>
図4及び図5は、本発明の実施形態2を示す。実施形態2では、突片31の代わりに折曲片32を用いて突部21の空間部25を閉塞しており、この点で実施形態1とは異なる。その他は、実施形態1と同様であるため、実施形態1と同様の構成には同一符合を付し、重複する説明は省略する。
図4及び図5は、本発明の実施形態2を示す。実施形態2では、突片31の代わりに折曲片32を用いて突部21の空間部25を閉塞しており、この点で実施形態1とは異なる。その他は、実施形態1と同様であるため、実施形態1と同様の構成には同一符合を付し、重複する説明は省略する。
折曲片32は、第1、第2片部23、24の両後端から後方へ突出する一対の張出片を内側へ折り曲げて空間部25内に進入させた形態とされている。詳しくは両折曲片32は、図5に示すように、第1、第2片部23、24の両後端から内側へ折り返されて第1、第2片部23、24の内面に沿って配置され、これによって第1、第2片部23、24に密着重ねされた形態とされている。また、折曲片32の後端縁には折り曲げに伴って曲面部33が形成されている。曲面部33の後端は、折曲片32と折り返し部22の両後端間に形成されたスリット34を介することにより、折り返し部22の後端と同じ前後位置に揃えられている。この曲面部33の後端は、折り返し部22の後端と同様、ランス60に係止される被係止縁27を構成する。
実施形態2によれば、突部21側からの折り曲げによって折曲片32が形成されるため、成形が容易であるとともに、突部21の剛性を高めることができる。
<実施形態3>
図6は、本発明の実施形態3を示す。実施形態3では、突部21の空間部25を閉塞する手段として、端子金具10とは別体の詰め部材35を用いている。詰め部材35は、突部21の空間部25における後端縁側の隙間を詰める大きさのブロック状をなし、空間部25内に嵌着されている。その他の構成は、実施形態1と同様である。
図6は、本発明の実施形態3を示す。実施形態3では、突部21の空間部25を閉塞する手段として、端子金具10とは別体の詰め部材35を用いている。詰め部材35は、突部21の空間部25における後端縁側の隙間を詰める大きさのブロック状をなし、空間部25内に嵌着されている。その他の構成は、実施形態1と同様である。
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)突部は断面U字形又は断面半円形であってもよい。
(2)突部の被係止縁には、コネクタハウジングに装着されるリテーナの係止突部が係止されるものであってもよい。
(3)閉塞部材は、第1、第2片部の少なくともいずれかに切り込みを入れ、その切り込みの内側の切片を空間部内へ曲げ起こして形成されるものであってもよい。
(4)突部の形成位置は任意であり、例えば、本体部の幅方向中央部に形成されていてもよい。
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)突部は断面U字形又は断面半円形であってもよい。
(2)突部の被係止縁には、コネクタハウジングに装着されるリテーナの係止突部が係止されるものであってもよい。
(3)閉塞部材は、第1、第2片部の少なくともいずれかに切り込みを入れ、その切り込みの内側の切片を空間部内へ曲げ起こして形成されるものであってもよい。
(4)突部の形成位置は任意であり、例えば、本体部の幅方向中央部に形成されていてもよい。
10…端子金具
11…本体部
21…突部
22…折り返し部
23…第1片部
24…第2片部
25…空間部
27…被係止縁
31…突片(閉塞部材)
32…折曲片(閉塞部材)
35…詰め部材(閉塞部材)
60…ランス(係止部材)
11…本体部
21…突部
22…折り返し部
23…第1片部
24…第2片部
25…空間部
27…被係止縁
31…突片(閉塞部材)
32…折曲片(閉塞部材)
35…詰め部材(閉塞部材)
60…ランス(係止部材)
Claims (3)
- 筒状の本体部と、
前記本体部の壁部を外側へ膨出した形態であって、折り返し部を挟んで互いに対向する第1、第2片部を有し、前記第1、第2片部間に空間部が形成された突部とを備え、
前記突部における前記第1片部、前記折り返し部、及び前記第2片部の連なる方向と直交する方向の端縁が係止部材に係止される被係止縁とされる端子金具において、
前記突部の前記空間部における前記被係止縁側の開口を塞ぐ閉塞部材が設けられていることを特徴とする端子金具。 - 前記閉塞部材は、前記本体部側から起立して前記空間部内に進入する突片とされていることを特徴とする請求項1記載の端子金具。
- 前記閉塞部材は、前記突部側からの折り曲げによって前記空間部内に進入する折曲片とされていることを特徴とする請求項1記載の端子金具。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009162474A JP2011018566A (ja) | 2009-07-09 | 2009-07-09 | 端子金具 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2009162474A JP2011018566A (ja) | 2009-07-09 | 2009-07-09 | 端子金具 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2009162474A Pending JP2011018566A (ja) | 2009-07-09 | 2009-07-09 | 端子金具 |
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JP (1) | JP2011018566A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013008645A (ja) * | 2011-06-27 | 2013-01-10 | Sumitomo Wiring Syst Ltd | 端子金具 |
JP2014035819A (ja) * | 2012-08-07 | 2014-02-24 | Daiichi Seiko Co Ltd | 電気コネクタ |
JP2016012571A (ja) * | 2015-09-15 | 2016-01-21 | 住友電装株式会社 | 端子金具 |
-
2009
- 2009-07-09 JP JP2009162474A patent/JP2011018566A/ja active Pending
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