JP2011018536A - 超電導線材の接続構造および超電導コイル装置 - Google Patents

超電導線材の接続構造および超電導コイル装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 高電気抵抗材で補強した超電導線材を使用する際に線材端部での電気抵抗が低く且つ接続長を短くすることのできる超電導線材の接続構造およびそれを有する超電導コイル装置を提供すること。
【解決手段】 超電導線材の接続構造において、高電気抵抗材で補強された第1の超電導線材1の一部と低電気抵抗材で補強された第2の超電導線材2の少なくとも一部とが重なるように接合され、かつ、接合部3を通じて電気的に接続される。
【選択図】図1

Description

本発明は、超電導線材の接続構造およびそれを有する超電導コイル装置に関する。
一般に、超電導コイルは、例えば磁気共鳴画像診断装置(MRI)や、超電導磁気エネルギー貯蔵装置(SMES)などの種々の用途に用いることができる。大型の超電導コイルを作製する場合には、数十km〜数百kmの長さの超電導線材が必要になる場合がある。しかしながら、継ぎ目のない1本の単長の超電導線材でこのような長さを実現することは、超電導線材の製造の観点から難しい場合が多い。高温超電導線材(特に基板上に高温超電導層が形成された薄膜線材)の場合、例えば次世代のイットリウム系超電導線材においては、まだ1km長程度が最長であり、数km〜数十kmの長さの線材の製造には至っていない。
したがって、超電導コイルを製作する上では、超電導線材同士を電気的に接続することが必要であり、そのための技術は重要である。超電導線材同士の接続部における電気抵抗を極力小さくするためには、例えば特許文献1記載の発明のように、超電導薄膜層同士を直接接触させ、接触面の周囲に同種の超電導薄膜を堆積させる方法がある。
しかしながら、特許文献1記載の発明は、低抵抗接続ができるものの、接続プロセスがはんだ付けなどの接続方法と比較すると格段にコストがかかる。さらに、高い強度の超電導線材を必要とする大型の超電導コイルの製作で、例えばステンレスのような高強度高電気抵抗材で補強した超電導線材を使用する場合、特許文献1記載の発明では接続箇所で高電気抵抗材を剥がさなければならない上に接続作業に時間がかかる。
一方、はんだ付けによる接続は簡便であるものの、接続部に電流が流れる際に電気抵抗の大きい高電気抵抗材を通過する必要があることから、接続部での電気抵抗が小さくなるように接続部の長さ(接続長)を長くせざるを得ない。また、超電導線材同士を接続する場合だけでなく、超電導線材と導電性のテープや電極などとを接続する場合にも、同様な問題が生じる。
特開2005−63695号公報
一般に、高電気抵抗材で補強した超電導線材を使用する場合、線材端部で電気的に接続する際に電流は高電気抵抗材を通過する必要があることから、接続部での電気抵抗が小さくなるように接続長を長くせざるを得ない。例えば、超電導線材で巻線するコイルの場合、コイル端部では、巻線した超電導線材を電極に接続するのが一般的である。ここで、上述した高電気抵抗材で補強した超電導線材を用いてコイル巻線を行う場合に、接続部での電気抵抗を小さくするためには、接続長を大きくする必要があり、その結果、大きな電極を用いなければならない。また、コイル構成によっては、大きな電極を設置できず、接続部での電気抵抗を小さくすることができないなどの問題が生じる可能性もある。
本発明は上記実情に鑑みてなされたものであり、高電気抵抗材で補強した超電導線材を使用する際に線材端部での電気抵抗が低く且つ接続長を短くすることのできる超電導線材の接続構造およびそれを有する超電導コイル装置を提供することを目的とする。
本発明の一態様による超電導線材の接続構造は、高電気抵抗材で補強された第1の超電導線材の一部と低電気抵抗材で補強された第2の超電導線材の少なくとも一部とが重なるように接合され、かつ、接合部を通じて電気的に接続されることを特徴とする。
本発明によれば、高電気抵抗材で補強した超電導線材を使用する際に線材端部での電気抵抗が低く且つ接続長を短くすることのできる超電導線材の接続構造およびそれを有する超電導コイル装置を提供することができる。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る超電導線材の接続構造の一例を示す断面図。 図2は、本発明の第2の実施形態に係る超電導線材の接続構造を示す断面図。 図3(a),(b)は、図2に示される超電導線材を巻線した超電導コイルを有するシングルパンケーキ形状の超電導コイル装置の概略構成を示す平断面図および側面図。 図4は、本発明の第3の実施形態に係る超電導線材の接続構造を示す断面図。 図5(a),(b)は、本発明の第4の実施形態に係る超電導線材を巻線した超電導コイルを有するダブルパンケーキ形状の超電導コイル装置の概略構成を示す平断面図および側面図。 図6(a),(b)は、本発明の第5の実施形態に係る超電導線材を巻線した超電導コイルを有するダブルパンケーキ形状の超電導コイル装置の概略構成を示す平断面図および側面図。 図7(a),(b)は、本発明の第6の実施形態に係る超電導線材を巻線した超電導コイルを有するダブルパンケーキ形状の超電導コイル装置の概略構成を示す平断面図および側面図。 図8は、本発明の第7の実施形態に係る超電導線材の接続構造を示す要部拡大断面図。 図9は、本発明の第8の実施形態に係る超電導線材の接続構造を示す要部拡大断面図。 図10は、同実施形態に係る超電導線材の別の接続構造を示す要部拡大断面図。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
なお、本明細書でいう高電気抵抗材とは、液体窒素温度(77.3K)で1×10−7(Ωm)以上の電気抵抗率を持つ部材を指し、例えばステンレスやNi−Fe合金のように強度が高い材料が挙げられる。また、本明細書でいう低電気抵抗材とは、同じ液体窒素温度で1×10−9(Ωm)未満の電気抵抗率を持つ部材を指し、例えば銀や銅が挙げられる。このような低電気抵抗材は機械強度が低い場合が多い。
(第1の実施形態)
最初に、図1を参照して、本発明の第1の実施形態について説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る超電導線材の接続構造の一例を示す断面図である。
図1には、高電気抵抗材で補強された超電導線材1(以下、「第1の超電導線材1」と称す)の一部と、この高電気抵抗材より電気抵抗が低い低電気抵抗材で補強された超電導線材2(以下、「第2の超電導線材2」と称す)の一部とが重なるように接合部3にて接合され、かつ、接合部3を通じて電気的に接続される超電導線材の接続構造が示されている。
第1の超電導線材1は、高電気抵抗材1a,超電導線材1b,および高電気抵抗材1cにより構成され、超電導線材1bを高電気抵抗材1a,1cで挟み込んだ構造を有する。一方、第2の超電導線材2は、低電気抵抗材2a,超電導線材2b,および低電気抵抗材2cにより構成され、超電導線材2bを低電気抵抗材2a,2cで挟み込んだ構造を有する。
このような構造を実現するには、図1に示されるように第1の超電導線材1の端部と第2の超電導線材2の端部とを線材長手方向にラップさせ、ラップした面をはんだ付けやロウ付けなどの方法により接合部3によって接合する。このとき、接合面の面積は、所望の電気抵抗値に応じて決定する。接合には、はんだ付けやロウ付けのほか、拡散接合などの電気的接続方法を採用してもよい。はんだ付けを採用する場合、高電気抵抗材1cの端部と低電気抵抗材2cの端部とが、はんだである接合部3を挟んで対向するように配置し、加熱することによりはんだを溶融させて接続する。
上記構成において、第1の超電導線材1において電流を図1中の右側から左側へ流すと、電流は第1の超電導線材1から接合部3を介して第2の超電導線材2へと流れ込むことになる。
この第1の実施形態によれば、高電気抵抗材で補強されている第1の超電導線材1に、低電気抵抗材で補強されている第2の超電導線材2を接続することにより、超電導線材端部での低抵抗接続が可能となり、また、接続長を短くすることが可能となる。
(第2の実施形態)
次に、図2および図3を参照して、本発明の第2の実施形態について説明する。
この第2の実施形態においては、前述の図1の構成と共通する部分には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。以下では、図1の構成と異なる部分を中心に説明する。
図2は、本発明の第2の実施形態に係る超電導線材の接続構造を示す断面図である。また、図3は、図2に示される超電導線材を巻線した超電導コイルを有するシングルパンケーキ形状の超電導コイル装置の概略構成を示す平断面図および側面図である。図3中、(a)は超電導コイル装置を軸方向から見た場合の概略構成を示し、(b)は超電導コイル装置を軸方向に垂直な方向から見た場合の概略構成を示している。
図2には、第1の超電導線材1の一部と第2の超電導線材2とが重なるように接合部3にて接合され、さらに第2の超電導線材2の一部と金属製の電極4とが別の接合部3にて接合され、かつ、二つの接合部3を通じて第1の超電導線材1と第2の超電導線材2と電極4とが電気的に接続される超電導線材の接続構造が示されている。
このような構造を実現するには、図2に示されるように第1の超電導線材1の端部と第2の超電導線材2とを線材長手方向にラップさせ、ラップした面をはんだ付けやロウ付けなどの方法により接合すると共に、第2の超電導線材2と電極4とを線材長手方向にラップさせ、ラップした面をはんだ付けやロウ付けなどの方法により接合する。それぞれの接合には、前述の第1の実施形態で説明した手法を採用する。
なお、上記電極4は、後述するコイル巻枠5に取り付けられるものである。第2の超電導線材2と電極4との接合は、電極4がコイル巻枠5に取り付けられた状態で行ってもよいが、第2の超電導線材2と電極4との接合を行ってから、電極4をコイル巻枠5に取り付けるようにしてもよい。
図3には、絶縁物で構成されたコイル巻枠5に沿って図2の超電導線材が巻線された一段の超電導コイル20を有する超電導コイル装置が示されている。本実施形態では、超電導コイル20の最内層に第2の超電導線材2が配置されるようにしている。この第2の超電導線材2は電極4に電気的に接続されており、電極4はコイル巻枠5に取り付けられている。電極4は、コイル巻枠5の外径と同じ径の弧を有するものとする。
超電導コイル20の製作では、内周側の電極4の位置から第2の超電導線材2をコイル巻枠5に沿って巻き、第1の超電導線材1と第2の超電導線材2との間の接合部3をコイル内部に巻き込みつつ、第1の超電導線材1を外周側へ向けて巻き回す。
上記構成においては、第2の超電導線材2と電極4との間の接合部3は、接続する両部材とも電気抵抗が低いため、比較的短い接続長でも低い電気抵抗が得られる。幅4mmの超電導線材と銅で構成した電極とを、長さ100mmに亘って接続した試料を、20Kに冷却して接合部での電気抵抗を測った結果、20ナノオームの電気抵抗が得られた。
仮に、超電導コイル20の最内層に第2の超電導線材2を配置せずに第1の超電導線材1を配置し、第1の超電導線材1と電極4とを接続する場合には、高電気抵抗材の電気抵抗の値にも依るが、長い電極を準備する必要がある。例えば、接合部の単位長さ当たりの電気抵抗が10倍大きくなれば、電極は10倍の長さが必要となる。コイルの内径が小さい場合は、十分な電極長を確保できない可能性もある。本実施形態ではこのようなことを考慮し、超電導コイル20の最内層に第1の超電導線材1ではなく第2の超電導線材2を配置し、第2の超電導線材2を電極4に接続するようにしている。
この第2の実施形態によれば、低電気抵抗材で補強されている第2の超電導線材2と電極4との間の接合部3は、接続する両部材とも電気抵抗が低いため、比較的短い接続長でも低い電気抵抗が得られ、電極4の長さを短く構成することが可能となる。
(第3の実施形態)
次に、図4を参照して、本発明の第3の実施形態について説明する。
この第3の実施形態においては、前述の図2の構成と共通する部分には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。以下では、図2の構成と異なる部分を中心に説明する。
図4は、本発明の第3の実施形態に係る超電導線材の接続構造を示す断面図である。なお、当該超電導線材の接続構造を含む超電導コイル装置の構成については、図3とほぼ同様となるため、その図示を省略する。
この第3の実施形態に係る超電導線材の接続構造は、前述の図2に示される構成に加え、少なくとも第1の超電導線材1の一部を電極4の一部に機械的に固定する接続部6を備えたものとなっている。図4の例では、接続部6によって、当該接続部6と第1の超電導線材1と第2の超電導線材2と二つの接合部3と電極4とが一体として固定されている。接続部6は、例えばねじ止めや溶接などにより実現される。
上記構成においては、接続部6が少なくとも第1の超電導線材1の一部を電極4の一部に機械的に固定しているため、機械強度が大きい。
この第3の実施形態によれば、機械強度が比較的小さい低電気抵抗材で補強された第2の超電導線材2が破断した場合であっても、機械強度が比較的大きい高電気抵抗材で補強された第1の超電導線材1の一部が接続部6によって電極4の一部に機械的に固定されているため、機械強度が大きく、通電中に開回路が形成されることを防ぐことができる。
(第4の実施形態)
次に、図5を参照して、本発明の第4の実施形態について説明する。
この第4の実施形態に係る超電導線材の接続構造は、図1に示されるものと同じである。図5は、本発明の第4の実施形態に係る超電導線材を巻線した超電導コイルを有するダブルパンケーキ形状の超電導コイル装置の概略構成を示す平断面図および側面図である。図5中、(a)は超電導コイル装置を軸方向から見た場合の概略構成を示し、(b)は超電導コイル装置を軸方向に垂直な方向から見た場合の概略構成を示している。
図5には、第1の超電導コイル7aおよび第2の超電導コイル7bの二段構成を含む超電導コイル装置が示されている。なお、図5では、コイル巻枠5の図示を省略している。二つの超電導コイル7a,7bは、それぞれ、図1に示される超電導線材の接続構造を有する。
本実施形態では、超電導コイル7a,7bの最内層に第2の超電導線材2がそれぞれ配置され、それぞれの第2の超電導線材2の端部を延長させる超電導線材8a,8bが導電性の渡り部9を介して互いに電気的に接続される。渡り部9は、はんだ付けやロウ付けなどの接合部3により実現される。
超電導線材8aは、超電導コイル7aの最内層に位置する第2の超電導線材2の端部を延長させるものであり、一方、超電導線材8bは、超電導コイル7bの最内層に位置する第2の超電導線材2の端部を延長させるものである。これらの超電導線材8a,8bは、互いにコイル中心を挟んで対向する最内層の位置から引き出されており、コイル中央部にて渡り部9により接合されている。
上記超電導線材8a,8bは、第2の超電導線材2と同じように低電気抵抗材で補強された超電導線材である。この超電導線材8a,8bは、第2の超電導線材2に対して追加接続されたものであってもよいし、第2の超電導線材2そのものであってもよい。
超電導コイル7a,7bの製作では、段毎に(パンケーキ毎に)、内周側から第2の超電導線材2を巻き、第1の超電導線材1と第2の超電導線材2との間の接合部3をコイル内部に巻き込みつつ、第1の超電導線材1を外周側へ向けて巻き回す。
上記構成においては、超電導コイル7a,7bのそれぞれのコイル口出し後の電気的接続は、超電導線材8a,8bおよび渡り部9を介して行われる。
この第4の実施形態によれば、超電導コイル7aと超電導コイル7bとの電気的接続は低電気抵抗材で補強された超電導線材8a,8b同士で渡り部9を介して行われるため、低抵抗接続が可能であり、また、接続長を短くすることができる。また、超電導コイル7a,7bのそれぞれのコイル口出し後の相互の接続のための引き回し距離を短くすることができる。
(第5の実施形態)
次に、図6を参照して、本発明の第5の実施形態について説明する。
この第5の実施形態に係る超電導線材の接続構造は、図1に示されるものと同じである。図6は、本発明の第5の実施形態に係る超電導線材を巻線した超電導コイルを有するダブルパンケーキ形状の超電導コイル装置の概略構成を示す平断面図および側面図である。図6中、(a)は超電導コイル装置を軸方向から見た場合の概略構成を示し、(b)は超電導コイル装置を軸方向に垂直な方向から見た場合の概略構成を示している。
図6には、第1の超電導コイル7aおよび第2の超電導コイル7bの二段構成を含む超電導コイル装置が示されている。二つの超電導コイル7a,7bは、それぞれ、図1に示される超電導線材の接続構造を有する。
本実施形態では、超電導コイル7a,7bの最外層に第2の超電導線材2がそれぞれ配置され、それぞれの第2の超電導線材2の端部を延長させる超電導線材10a,10bが導電性の渡り部9を介して互いに電気的に接続される。渡り部9は、はんだ付けやロウ付けなどにより実現される。
超電導線材10aは、超電導コイル7aの最外層に位置する第2の超電導線材2の端部を延長させるものであり、一方、超電導線材10bは、超電導コイル7bの最外層に位置する第2の超電導線材2の端部を延長させるものである。これらの超電導線材10a,10bは、互いにコイル中心を挟んで対向する最外層の位置から引き出されており、コイル中央部にて渡り部9により接合されている。
上記超電導線材10a,10bは、第2の超電導線材2と同じように低電気抵抗材で補強された超電導線材である。この超電導線材8a,8bは、第2の超電導線材2に対して追加接続されたものであってもよいし、第2の超電導線材2そのものであってもよい。
超電導コイル7a,7bの製作では、段毎に(パンケーキ毎に)、内周側から第1の超電導線材1を巻き、第1の超電導線材1と第2の超電導線材2との間の接合部3を巻き込みつつ、第2の超電導線材2を最外周に巻き回す。
上記構成においては、超電導コイル7a,7bのそれぞれのコイル口出し後の電気的接続は、超電導線材10a,10bおよび渡り部9を介して行われる。
この第5の実施形態によれば、超電導コイル7aと超電導コイル7bとの電気的接続は低電気抵抗材で補強された超電導線材10a,10b同士で渡り部9を介して行われるため、低抵抗接続が可能であり、また、接続長を短くすることができる。
(第6の実施形態)
次に、図7を参照して、本発明の第6の実施形態について説明する。
この第6の実施形態に係る超電導線材の接続構造は、図1に示されるものと同じである。図7は、本発明の第6の実施形態に係る超電導線材を巻線した超電導コイルを有するダブルパンケーキ形状の超電導コイル装置の概略構成を示す平断面図および側面図である。この図7は、図6の構成の変形例を示すものである。
本実施形態では、超電導コイル7a,7bの最外層に第2の超電導線材2がそれぞれ配置され、それぞれの第2の超電導線材2の端部を延長させる超電導線材10a,10bが、図6に示した渡り部9ではなく、低電気抵抗材11を用いて互いに電気的に接続される。
この第6の実施形態によれば、超電導線材10aと超電導線材10bとの接続部分に低電気抵抗材11を使用しているため、低抵抗接続をより一層確実に実現することができる。
(第7の実施形態)
次に、図8を参照して、本発明の第7の実施形態について説明する。
図8は、本発明の第7の実施形態に係る超電導線材の接続構造を示す要部拡大断面図である。
この第7の実施形態に係る超電導線材の接続構造は、図3もしくは図5の超電導コイル装置(すなわち、コイル最内層に第2の超電導線材2が配置される超電導コイル装置)に適用されるものである。
この第7の実施形態に係る超電導線材の接続構造は、前述の図1に示される構成に加え、第1の超電導線材1とコイル巻枠5との間に絶縁テープ12が挟み込まれた構成を有するものとなっている。すなわち、第1の超電導線材1とコイル巻枠5との間の空間を埋めるようにして第2の超電導線材2の隣に絶縁テープ12が挟み込まれたものとなっている。
上記構成においては、第1の超電導線材1は巻き回されることでコイル中心方向に押さえ付けられるが、絶縁テープ12が挟み込まれているため、第2の超電導線材2との接続面の端で第1の超電導線材1が折れ曲がることがない。
この第7の実施形態によれば、第1の超電導線材1とコイル巻枠5との間に絶縁テープ12が挟み込まれているため、第2の超電導線材2との接続面の端で第1の超電導線材1が折れ曲がることがなく、超電導特性が劣化することを防ぐことができる。
(第8の実施形態)
次に、図9および図10を参照して、本発明の第8の実施形態について説明する。
図9は、本発明の第8の実施形態に係る超電導線材の接続構造を示す要部拡大断面図である。また、図10は、同実施形態に係る超電導線材の別の接続構造を示す要部拡大断面図である。
この第8の実施形態に係る超電導線材の接続構造は、前述の図8に示される構成に加え、第1の超電導線材1の周回する線材間に絶縁テープ13が挟み込まれた構成を有するものとなっている。すなわち、第1の超電導線材1が絶縁テープ13を間に挟みながら同一平面上に巻き重ねられたものとなっている。更には、図10に示されるように第1の超電導線材1および前記第2の超電導線材2の周囲が絶縁テープ13の周囲も含めて絶縁物14で満たされたものとすることが望ましい。
上記構成においては、絶縁テープ13により、周回する超電導線材1同士が絶縁される。また、満たされた絶縁物14により、第1の超電導線材1が固定される。
この第8の実施形態によれば、周回する超電導線材1同士の絶縁性を高めることができるとともに、超電導線材間の熱伝導を確保することができる。
本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
1a,1c…高電気抵抗材、2a,2c…低電気抵抗材、1b,2b…超電導線材、3…接合部、4…電極、5…コイル巻枠、6…接続部、7a…第1の超伝導コイル、7b…第2の超電導コイル、8a,8b,10a,10b…延長用の超電導線材、9…渡り部、11…低電気抵抗材、12,13…絶縁テープ、14…絶縁物。

Claims (12)

  1. 高電気抵抗材で補強された第1の超電導線材の一部と低電気抵抗材で補強された第2の超電導線材の少なくとも一部とが重なるように接合され、かつ、接合部を通じて電気的に接続されることを特徴とする超電導線材の接続構造。
  2. 請求項1に記載の超電導線材の接続構造において、前記第2の超電導線材が金属製の電極に電気的に接続されることを特徴とする超電導線材の接続構造。
  3. 請求項2に記載の超電導線材の接続構造において、少なくとも前記第1の超電導線材の一部を前記電極の一部に機械的に固定する接続部を有することを特徴とする超電導線材の接続構造。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の超電導線材の接続構造を有する超電導コイル装置。
  5. 金属製の電極が取り付けられたコイル巻枠に沿って超電導線材が巻線された超電導コイルを有する超電導コイル装置であって、
    前記超電導コイルは、高電気抵抗材で補強された第1の超電導線材の一部と低電気抵抗材で補強された第2の超電導線材の少なくとも一部とが重なるように接合され、かつ、接合部を通じて電気的に接続される超電導線材の接続構造を有し、
    前記超電導コイルの最内層には前記第2の超電導線材が配置され、当該第2の超電導線材が前記電極に電気的に接続されることを特徴とする超電導コイル装置。
  6. 第1の超電導コイルおよび第2の超電導コイルの二段構成を含む超電導コイル装置であって、
    前記第1の超電導コイルおよび前記第2の超電導コイルは、それぞれ、高電気抵抗材で補強された第1の超電導線材の一部と低電気抵抗材で補強された第2の超電導線材の少なくとも一部とが重なるように接合され、かつ、接合部を通じて電気的に接続される超電導線材の接続構造を有し、
    前記第1の超電導コイルおよび前記第2の超電導コイルのそれぞれに設けられる前記第2の超電導線材が互いに電気的に接続されることを特徴とする超電導コイル装置。
  7. 請求項6に記載の超電導コイル装置において、前記第1の超電導コイルおよび前記第2の超電導コイルの最内層に前記第2の超電導線材がそれぞれ設けられ、それぞれの前記第2の超電導線材が導電性の渡り部を介して電気的に接続されることを特徴とする超電導コイル装置。
  8. 請求項6に記載の超電導コイル装置において、前記第1の超電導コイルおよび前記第2の超電導コイルの最外層に前記第2の超電導線材がそれぞれ設けられ、それぞれの前記第2の超電導線材が導電性の渡り部を介して互いに電気的に接続されることを特徴とする超電導コイル装置。
  9. 請求項6に記載の超電導コイル装置において、前記第1の超電導コイルおよび前記第2の超電導コイルの最外層に前記第2の超電導線材がそれぞれ設けられ、それぞれの前記第2の超電導線材が低電気抵抗材を用いて互いに電気的に接続されることを特徴とする超電導コイル装置。
  10. 請求項5又は7に記載の超電導コイル装置において、前記第1の超電導線材とコイル巻枠との間に絶縁テープが挟み込まれていることを特徴とする超電導コイル装置。
  11. 請求項10に記載の超電導コイル装置において、前記第1の超電導線材の周回する線材間に絶縁テープが挟み込まれていることを特徴とする超電導コイル装置。
  12. 請求項11に記載の超電導コイル装置において、前記第1の超電導線材および前記第2の超電導線材の周囲が絶縁物で満たされていることを特徴とする超電導コイル装置。
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