JP2011016547A - カートン入り衛生用紙及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】包装前又は包装時における情報伝達票の剥がれ落ちや、包装後の情報伝達票の抜け落ちを有効に防止することができ、しかも包装体の製造が容易なカートン入り衛生用紙を提供する。
【解決手段】複数組の衛生用紙が折り重ねられた衛生用紙束20と、天面部2、底面部4、一対の側面部6(6a,6b)及び一対の妻面部8(8a,8b)を有し、天面部2に衛生用紙の取出口を形成する取出口形成用切込線が形成され、衛生用紙束20を封入する内部空間が形成されたカートン12と、情報が表示された情報伝達票50と、を備え、情報伝達票50がカートン12の底面部内面52に固定された状態で、カートン12の内部空間に封入されているカートン入り衛生用紙1A。
【選択図】図1A
【解決手段】複数組の衛生用紙が折り重ねられた衛生用紙束20と、天面部2、底面部4、一対の側面部6(6a,6b)及び一対の妻面部8(8a,8b)を有し、天面部2に衛生用紙の取出口を形成する取出口形成用切込線が形成され、衛生用紙束20を封入する内部空間が形成されたカートン12と、情報が表示された情報伝達票50と、を備え、情報伝達票50がカートン12の底面部内面52に固定された状態で、カートン12の内部空間に封入されているカートン入り衛生用紙1A。
【選択図】図1A
Description
本発明は、顧客の購買意欲を喚起し得る情報等が表示された情報伝達票が付されたカートン入り衛生用紙及びその製造方法に関するものである。より具体的には、カートン内部に情報伝達票が封入されたカートン入り衛生用紙及びその製造方法に関するものである。
従来、カートン入りティシュ等のカートン入り衛生用紙は、樹脂等からなる包装フィルムにより複数個のカートン入り衛生用紙を被包した包装体の状態で市販されてきた。このような包装体においては、商品説明や商品宣伝の目的で、それらの情報が表示されたカード等を付することが行われている。例えば、カートンの外面をフィルムで包んだ包装物に弱粘着テープによりカードを貼着した包装物が知られている(特許文献1参照)。
しかしながら、特許文献1に記載の包装物は、カートンを包むフィルムの表面にカードが貼着されているため、商品の運搬や陳列の際に包装物からカードが剥がれ易いという問題があった。
そこで、複数の被包装物品を積層して構成された被包装物品積層体を樹脂フィルムにより包装するに際し、弱粘着手段により被包装物品の表面に情報伝達票を貼着し、その情報伝達票が付された被包装物品を透光性の樹脂フィルムで被覆した包装体が提案されている(特許文献2参照)。
特許文献2に記載の包装体は、被包装物品の表面に直接貼着された情報伝達票が、樹脂フィルムによって被覆されているため、商品の運搬や陳列の際に包装体から情報伝達票が剥がれ落ちる不具合を防止することができる点で有益なものである。
しかしながら、包装用の樹脂フィルムは極めて薄いものであるため、包装体の製造時又は運搬時の衝撃等によって樹脂フィルムの一部が破断されることも考えられる。そのような場合には、特許文献2に記載の包装体も樹脂フィルムの破断部分から情報伝達票が抜け落ちるおそれがあった。
また、特許文献2に記載の包装体を製造する際には未だ包装されていない複数の被包装物品の積層体に対して情報伝達票を貼着する必要がある。このような方法は非拘束の状態にある複数の被包装物品に対して情報伝達票を貼付する工程を必要とするため包装体の製造が容易とは言えなかった。
更には、被包装物品に情報伝達票を貼付した後、その被包装物品を樹脂フィルムで包装するまでの間に、搬送時の風圧等によって被包装物品から情報伝達票が剥がれ落ちたり、或いは情報伝達票が貼付された被包装物品を樹脂フィルムで包装する際に樹脂フィルムや包装装置との接触によって情報伝達票が剥がれ落ちたりすることも考えられる。
即ち、特許文献2に記載の包装体は、包装前又は包装時における情報伝達票の剥がれ落ちや、包装後に包装フィルムが意図せず破断された場合の情報伝達票の抜け落ちまで考慮すると、情報伝達票の落下を十分に防止できているとは言えず解決すべき課題を残すものであった。また、包装体を容易に製造するという観点からも未だ改良の余地があった。
本発明は、このような従来技術の課題に鑑みてなされたものであって、包装前又は包装時における情報伝達票の剥がれ落ちや、包装後の情報伝達票の抜け落ちを有効に防止することができ、しかも包装体の製造が容易なカートン入り衛生用紙及びその製造方法を提供するものである。
本発明者らは上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、1)情報伝達票をカートンの内部空間に封入すること、及び、2)その情報伝達票をカートンの底面部内面に固定しておくこと、によって上記課題を解決可能であることを見出し、本発明を完成するに至った。本発明によれば、以下のカートン入り衛生用紙及びその製造方法が提供される。
[1]複数組の衛生用紙が折り重ねられた衛生用紙束と、天面部、底面部、一対の側面部及び一対の妻面部を有し、前記天面部に前記衛生用紙の取出口を形成する取出口形成用切込線が形成され、前記衛生用紙束を封入する内部空間が形成されたカートンと、情報が表示された情報伝達票と、を備え、前記情報伝達票が前記カートンの底面部内面に固定された状態で、前記カートンの前記内部空間に封入されているカートン入り衛生用紙。
[2]前記情報伝達票が前記カートンの一の妻面部に対向する縁部において前記カートンの底面部内面に固定されている前記[1]に記載のカートン入り衛生用紙。
[3]前記情報伝達票の前記縁部がその幅方向全域に渡って前記カートンの底面部内面に固定されている前記[2]に記載のカートン入り衛生用紙。
[4]前記情報伝達票が前記情報伝達票の表面及び前記カートンの底面部内面の少なくとも一方の面に形成された粘着剤塗工部を介して前記カートンの底面部内面に固定されている前記[1]〜[3]のいずれかに記載のカートン入り衛生用紙。
[5]透光性フィルムからなる押さえシートを更に備え、前記情報伝達票の全体が前記押さえシートによって被覆されている前記[1]〜[4]のいずれかに記載のカートン入り衛生用紙。
[6]透光性フィルムからなる収納袋を更に備え、前記情報伝達票が前記収納袋に収納され、前記収納袋が前記収納袋の表面及び前記カートンの底面部内面の少なくとも一方の面に形成された粘着剤塗工部を介して前記カートンの底面部内面に固定されている前記[1]〜[3]のいずれかに記載のカートン入り衛生用紙。
[7]天面部、底面部、一対の側面部及び一対の妻面部を有し、前記天面部に衛生用紙の取出口を形成する取出口形成用切込線が形成されたカートンの内部空間に、複数組の衛生用紙が折り重ねられた衛生用紙束と、情報が表示された情報伝達票とが封入されたカートン入り衛生用紙の製造方法であって、紙材料からなり、天面部形成部、底面部形成部、一対の側面部形成部及び少なくとも一対の妻面部形成部を有し、前記天面部形成部に前記取出口形成用切込線が形成されたカートンブランクを用い、前記カートンブランクの前記底面部形成部における内面相当面に前記情報伝達票を固定する情報伝達票固定工程と、前記情報伝達票が固定された前記カートンブランクを折り曲げて接合することにより、前記天面部形成部、前記底面部形成部及び前記一対の側面部形成部を四面とし、当該四面で包囲された内部空間が形成された角筒状カートンに組み立てる角筒状カートン組立工程と、前記角筒状カートンの端部開口部から、前記衛生用紙束を挿入する衛生用紙束挿入工程と、前記角筒状カートンの前記妻面部形成部を折り曲げて接合することにより、前記角筒状カートンの前記端部開口部を閉鎖し、前記角筒状カートンを天面部、底面部、一対の側面部及び一対の妻面部を有するカートンに組み立てるカートン組立工程と、を備えたカートン入り衛生用紙の製造方法。
[8]前記情報伝達票を前記カートンブランクの一の妻面部形成部に対向する縁部において前記カートンブランクの前記内面相当面に固定し、前記角筒状カートンにおける前記一の妻面部形成部側の端部開口部から前記衛生用紙束を挿入する前記[7]に記載のカートン入り衛生用紙の製造方法。
[9]前記情報伝達票を前記縁部の幅方向全域に渡って前記カートンブランクの前記内面相当面に固定する前記[8]に記載のカートン入り衛生用紙の製造方法。
[10]前記情報伝達票の表面及び前記カートンブランクの前記内面相当面の少なくとも一方の面に粘着剤を塗工して粘着剤塗工部を形成し、前記粘着剤塗工部を介して前記情報伝達票を前記カートンブランクの前記内面相当面に固定する前記[7]〜[9]のいずれかに記載のカートン入り衛生用紙の製造方法。
[11]前記情報伝達票の全体を被覆するように透光性フィルムからなる押さえシートを配置し、当該押さえシートを前記カートンブランクの前記内面相当面に貼着する前記[10]に記載のカートン入り衛生用紙の製造方法。
[12]前記情報伝達票を透光性フィルムからなる収納袋に収納し、前記収納袋の表面及び前記カートンブランクの前記内面相当面の少なくとも一方の面に粘着剤を塗工して粘着剤塗工部を形成し、前記粘着剤塗工部を介して前記収納袋を前記カートンブランクの前記内面相当面に固定する前記[7]〜[9]のいずれかに記載のカートン入り衛生用紙の製造方法。
本発明のカートン入り衛生用紙は、包装前又は包装時における情報伝達票の剥がれ落ちや、包装後の情報伝達票の抜け落ちを有効に防止することができ、しかも包装体の製造が容易である。また、本発明の製造方法は、本発明のカートン入り衛生用紙を容易に製造することができる。
以下、本発明のカートン入り衛生用紙及びその製造方法を実施するための形態について、カートン入りティシュ及びその製造方法の例により、図面を参照しながら具体的に説明する。但し、本発明はその発明特定事項を備えるカートン入り衛生用紙及びその製造方法を広く包含するものであり、以下の実施形態に限定されるものではない。
[1]本発明のカートン入り衛生用紙の特徴:
本発明のカートン入り衛生用紙は、図1A〜図1Dに示すように、情報伝達票50がカートン12の底面部内面52に固定された状態でカートン12の内部空間に封入されている点に特徴がある。
本発明のカートン入り衛生用紙は、図1A〜図1Dに示すように、情報伝達票50がカートン12の底面部内面52に固定された状態でカートン12の内部空間に封入されている点に特徴がある。
情報伝達票をカートンの内部空間に封入することで、情報伝達票がカートンの表面に露出されなくなる。従って、包装前のカートンを搬送する際の風圧、カートン包装時の樹脂フィルムや包装装置との接触等による情報伝達票の剥がれ落ちを有効に防止することができる。また、包装後に包装フィルムが意図せず破断された場合においても情報伝達票が抜け落ちることはない。即ち、情報伝達票の落下を十分に防止することができる。
更に、各々のカートンに予め情報伝達票を封入しておくため、特許文献2に記載の包装体のように、非拘束の状態にある複数個の箱状物品(カートン入り衛生用紙)の集合体に対して情報伝達票を固定する必要がない。従って、包装体の製造が容易である。
[2]本発明のカートン入り衛生用紙の構成:
本発明のカートン入り衛生用紙は、図1A〜図1Dに示すカートン入り衛生用紙1Aのように、カートン12、衛生用紙束20及び情報伝達票50を必須構成部材として備えるカートン入り衛生用紙である。以下、部材毎に説明する。
本発明のカートン入り衛生用紙は、図1A〜図1Dに示すカートン入り衛生用紙1Aのように、カートン12、衛生用紙束20及び情報伝達票50を必須構成部材として備えるカートン入り衛生用紙である。以下、部材毎に説明する。
[2−1]情報伝達票:
本発明のカートン入り衛生用紙は、図1A〜図1Dに示すカートン入り衛生用紙1Aのように、情報が表示された情報伝達票50を備える。
本発明のカートン入り衛生用紙は、図1A〜図1Dに示すカートン入り衛生用紙1Aのように、情報が表示された情報伝達票50を備える。
「情報伝達票」とは、情報が表示された媒体を意味し、例えば、情報が表示された紙片等を挙げることができる。
「情報」の種類は特に限定されないが、顧客の購買意欲を喚起し得る情報であることが好ましい。例えば、懸賞・キャンペーン情報、割引・優待情報等を挙げることができる。「情報伝達票」の具体例としては、懸賞応募はがき、広告チラシ、アンケート用紙、割引券、引換券、回数券、優待券、会員証、入店証等を挙げることができる。
なお、「情報」の表示方法としては、視覚を通じて認識されるもののみならず、電子的・磁気的な方法により認識されるものも含まれる。従って、「情報伝達票」には、磁気カード、ICカード、非接触カード等も含まれる。また、バーコード、QRコード、ICタグ等により情報を表示したものであってもよい。
情報伝達票の形状は特に限定されない。但し、情報伝達票の具体例として列挙した懸賞応募はがき等は、矩形状に形成された紙片又はプラスチックカードであることが多い。従って、情報伝達票は矩形状又は矩形状の角部をラウンド形状としたもの等の準矩形状とすることが好ましい。
本発明のカートン入り衛生用紙は、図1A〜図1Dに示すカートン入り衛生用紙1Aのように、情報伝達票50がカートン12の底面部内面52に固定された状態で、カートン12の内部空間に封入されているものである。
図1A〜図1Dに示すように、カートン12は天面部2、底面部4、一対の側面部6(6a,6b)及び一対の妻面部8(8a,8b)という6枚のパネルを有する箱体であり、これら6枚のパネルによって外部空間と内部空間とを区分している。「カートンの底面部内面」とは、カートン12の底面部4(カートンの底面を構成するパネル)の2つの表面のうちカートン12の内部空間に配向する側の表面を指す(図中符号:52)。
「固定」とは、情報伝達票がカートンの底面部内面に拘束され、動かない状態となっていることを意味する。但し、「固定」は、永久的な固定に限られず、一時的な固定も含まれる。本発明のカートン入り衛生用紙においては、情報伝達票をカートンから分離して使用する必要上、「固定」は一時的な固定であることが好ましい。
「一時的な固定」の例としては、再剥離性粘着剤による固定を挙げることができる。「再剥離性粘着剤」とは、被着体に対して一度貼着した後でも粘着層が被着体に殆ど残ることなく剥離することができ、再度貼着することもできる弱粘着性の接着剤を意味する。再剥離性粘着剤を使用することで、情報伝達票を破損することなくカートンの底面部内面から剥離することができる。
「再剥離性粘着剤」は、従来公知の再剥離性接着剤の中から粘着力等を考慮して適宜選択すればよい。例えば、固形分濃度35〜45%の酢酸ビニル樹脂接着剤の他、エマルションタイプのアクリル樹脂系粘着剤等を挙げることができる。より具体的には、弱粘着再剥離用のホットメルト接着剤(例えば、商品名「モレスコメルトLT−170」、松村石油研究所社製)等を好適に用いることができる。
本発明のカートン入り衛生用紙は、図1A〜図1Dに示すカートン入り衛生用紙1Aのように、情報伝達票50がカートン12の一の妻面部8aに対向する縁部54においてカートン12の底面部内面52に固定されていることが好ましい。
前記のような構成を採用することで、カートン入り衛生用紙を製造する際に、角筒状カートンにおける情報伝達票の固定された縁部と対向する妻面側の開口端部から衛生用紙束を挿入することが可能となる。従って、衛生用紙束挿入時における情報伝達票の剥離や衛生用紙束の破損を有効に防止することができる。
衛生用紙束挿入時における情報伝達票の剥離や衛生用紙束の破損をより効果的に防止するためには、図2に示すカートン入り衛生用紙1Bのように、情報伝達票50の縁部54がその幅方向全域に渡ってカートン12の底面部内面52に固定されていることが更に好ましい。この例では情報伝達票50の縁部54にその幅方向全域に渡って粘着剤塗工部58Bが形成されている。
情報伝達票の「縁部」とは、情報伝達票の外縁(情報伝達票が矩形状の場合はその四辺等)に沿う部分、即ち、情報伝達票の中央部以外の部分を意味する。本明細書においては、情報伝達票の中心点と情報伝達票の外縁上を移動する点を結ぶ直線を仮定し、当該直線の中点が移動する軌跡を結ぶ線より外側の部分を「縁部」、内側の部分を「中央部」と称することにする。
「妻面部に対向する縁部」とは、情報伝達票がカートンの底面部内面に配置された際に、カートンの妻面部に対向している情報伝達票の縁部を意味する。即ち、カートンの側面部に対向している情報伝達票の縁部は「妻面部に対向する縁部」に該当しない。
図1A〜図1Cに示す情報伝達票50は矩形状の情報伝達票であり、その短辺がカートン12の妻面部8(8a,8b)に対向し、その長辺がカートン12の側面部6(6a,6b)に対向するように、カートン12の底面部内面52に配置されている。このような場合、矩形状伝達票の短辺近傍の部分が「妻面部に対向する縁部」となる。
本発明のカートン入り衛生用紙は、情報伝達票が「一の妻面部に対向する縁部」においてカートンの底面部内面に固定されていればよい。例えば図1A〜図1Cに示す例では、情報伝達票50の一対の短辺近傍部が各々「妻面部に対向する縁部」となるが(符号:54,56)、一の妻面部8aに対向する縁部54のみにおいてカートン12の底面部内面52に固定され、他の妻面部8bに対向する縁部56においては固定されていない。但し、本発明においては、情報伝達票が少なくとも「一の妻面部に対向する縁部」において固定されている限り、情報伝達票の他の妻面部に対向する縁部、側面部に対向する縁部、或いは中央部が固定されていてもよい。
情報伝達票を固定する形態としては、例えば、1)カートンの底面部内面に対して直接的に情報伝達票を固定する形態、2)カートンの底面部内面に何らかの部材を固定し、当該部材を介して間接的に情報伝達票を固定する形態等を挙げることができる。即ち、情報伝達票が直接的に固定されていなくても、何らかの部材を介して間接的に固定されている形態は本発明の範囲に含まれる。
直接的に固定する形態としては、図1A〜図1Cに示すカートン入り衛生用紙1Aのように、情報伝達票50が情報伝達票50の表面及びカートン12の底面部内面52の少なくとも一方の面に形成された粘着剤塗工部58Aを介してカートン12の底面部内面52に固定されている形態が好ましい。
例えば、情報伝達票の表面及びカートンの底面部内面のいずれか一方又は双方に粘着剤を塗工して粘着剤塗工部を形成し、当該粘着剤塗工部を利用してカートンの底面部内面に対して情報伝達票を直接的に固定する。このような形態は固定用の部材を必要とせず、粘着剤を塗工するのみで情報伝達票の固定を行うことができるため、カートン入り衛生用紙の製造が容易である点において好ましい。
前記形態のカートン入り衛生用紙は、図3A及び図3Bに示すカートン入り衛生用紙1Cのように、透光性フィルムからなる押さえシート60を更に備え、情報伝達票50の全体が押さえシート60によって被覆されていることがより好ましい。
このような形態とすることにより、情報伝達票の固定されていない縁部が浮き上がり難くなる。従って、カートン入り衛生用紙を製造する際に、角筒状カートンに挿入される衛生用紙束に情報伝達票の縁部が引っかかって情報伝達票が捲れ上がることが少なく、意図せず情報伝達票が剥離してしまう不具合を生じ難い。また、浮き上がった情報伝達票の縁部によって衛生用紙束の挿入が妨げられたり、衛生用紙が破損したりする不具合を有効に防止することができる。
押さえシートは透光性フィルムからなる。「透光性フィルム」は、情報伝達票に表示された情報が視認可能な透光性を有するフィルムであり、通常、樹脂フィルムが用いられる。透光性の程度としては、JISK7105に準拠して測定したヘイズ値が3〜5%の範囲にあることが特に好ましい。
押さえシートは情報伝達票全体を被覆した上で情報伝達票の外縁より外側の部分においてカートンの底面部内面に固定されていることが好ましい。この固定は、例えば図3A及び図3Bに示すように、押さえシート60の表面及びカートン12の底面部内面52のいずれか一方又は双方に、情報伝達票50を包囲する枠状に粘着剤を塗工して粘着剤塗工部62を形成し、粘着剤塗工部62を利用してカートン12の底面部内面52に対して押さえシート60を貼着する等の方法で行うことができる。
押さえシートは情報伝達票の全体を被覆し、カートンの底面部内面に固定する必要から、情報伝達票よりもひとまわり面積が大きいものとすることが好ましい。具体的には、情報伝達票の外縁から5〜7mmはみ出すサイズに形成することが好ましい。
間接的に固定する形態としては、図4A及び図4Bに示すカートン入り衛生用紙1Dのように、透光性フィルムからなる収納袋64を更に備え、情報伝達票50が収納袋64に収納され、収納袋64が収納袋64の表面及びカートン12の底面部内面52の少なくとも一方の面に形成された粘着剤塗工部66を介してカートン12の底面部内面52に固定されている形態が好ましい。
前記の形態は情報伝達票が収納袋を介してカートンの内部底面に間接的に固定されている形態である。このような形態は情報伝達票自体に粘着剤が付着せず情報伝達票の表面が粘着剤でベタつくことがない。従って、情報伝達票の事後的な利用が容易である。
収納袋は透光性フィルムからなる。透光性フィルムとしては押さえシートの項で例示したもの等を好適に用いることができる。収納袋の形状は情報伝達票が収納可能な内部空間を有する袋状である限り特に限定されない。例えば、情報伝達票よりひとまわり大きい矩形状の透光性フィルム2枚からなり、その2枚の透光性フィルムの3辺側をヒートシール等で接合して封着し、1辺側を開口部としたもの等を好適に用いることができる。
前記収納袋を用いる形態においては、図4A及び図4Bに示すカートン入り衛生用紙1Dのように、収納袋64が非開口部側の縁部53をカートン12の一の妻面部8aに対向させ、開口部側の縁部55を他の妻面部8bに対向させるように配置され、非開口部側の縁部53がカートン12の底面部内面52に固定されていることが好ましい。
図4A及び図4Bに示すように情報伝達票50を収納袋64に収納すると、情報伝達票50の厚みによって収納袋64の開口部が若干開口してしまう場合がある。このような場合、角筒状カートンに衛生用紙束を挿入する際に収納袋の開口部側の縁部に衛生用紙束が引っかかり易くなり、収納袋の剥離、衛生用紙束の挿入困難、衛生用紙の破損といった不具合が発生するおそれがある。前記のように収納袋64の非開口部側の縁部53をカートン12の底面部内面52に固定し、当該縁部に対向する妻面部側から衛生用紙束を挿入すれば、収納袋64の開口部側の縁部55に衛生用紙束が引っかかることはない。
前記形態においては、衛生用紙束挿入時における情報伝達票の剥離や衛生用紙束の破損をより効果的に防止するために、図4A及び図4Bに示すカートン入り衛生用紙1Dのように、収納袋64の開口部が封着されるとともに、収納袋64の開口部側の縁部55がカートン12の底面部内面52に固定されていることが更に好ましい。図示の例では、ヒートシール部67によって、収納袋64の開口部が封着され、開口部側の縁部55が固定されている例である。
間接的に固定する形態としては、図5A及び図5Bに示すカートン入り衛生用紙1Eのように、情報伝達票50が粘着シール68を介してカートン12の底面部内面52に固定されている形態も好ましい。
「粘着シール」は、再剥離性粘着剤が塗工された粘着面を有するシールである。粘着シールを用いることで、情報伝達票やカートンの表面に接着剤を塗工する煩瑣な工程が不要となり、接着剤の塗工に伴う接着剤補給装置、乾燥設備等の製造設備が不要になる。また、粘着シールによって情報伝達票を固定することにより、情報伝達票やカートンの表面に再剥離性粘着剤を直接塗工した場合と比較して、情報伝達票の表面に粘着剤が残り難く、情報伝達票が購買者の手指や衣服、或いは別の物品に意図せず付着して情報伝達票の取り扱いを不便なものとしたり、汚れの原因となったりすることが少ない。
「粘着シール」には、粘着テープ、粘着ラベル、粘着ステッカー等、同様の貼着用途で使用可能な従来公知の粘着手段を広く包含するものとする。粘着シールは、通常、紙片や樹脂シート等からなるシール基材の一方の表面に、再剥離性粘着剤が塗工されて形成された粘着面を有している。
粘着シールを用いる場合は、図5A及び図5Bに示すように情報伝達票50の外縁から粘着面が一部はみ出すように情報伝達票50に粘着シール68を貼着し、そのはみ出した粘着面を利用してカートン12の底面部内面52に固定すればよい。
「情報伝達票の外縁から粘着面の一部がはみ出すように」とは、図5A及び図5Bに示すように、情報伝達票50の外縁を跨ぐように粘着シール68が情報伝達票50に貼着されていることを意味する。情報伝達票の貼着を確実なものとし、情報伝達票が剥がれ落ちるのを防止するべく、粘着シールの粘着面の全面積のうち40〜60面積%が情報伝達票の外縁からはみ出すように、粘着シールが貼着されていることが好ましい。なお、「情報伝達票の外縁」とは、情報伝達票の輪郭である。例えば、矩形状の情報伝達票の場合はその四辺、円形の情報伝達票の場合はその円周が「外縁」となる。
情報伝達票を確実に固定可能である限り、粘着シールの形状は特に限定されない。但し、情報伝達票が矩形状である場合には、その情報伝達票の横幅より幅広な粘着シール(幅広シール)を用いることが好ましい。幅広シールは、矩形状の情報伝達票50の縁部54を覆い、かつ、情報伝達票50の縁部70,72からはみ出すように貼着することができる。従って、情報伝達票50の縁部54及び2つの角部を完全に被覆することができ、情報伝達票50の固定がより確実なものとなり、情報伝達票50が剥がれ落ちるのを防止する効果が高い。
幅広シールは、矩形状伝達票の貼着を確実なものとし、情報伝達票が剥がれ落ちるのを防止するという観点から、情報伝達票50の縁部54から2〜10mm、情報伝達票50の縁部70,72から各々1〜10mmはみ出すように、情報伝達票50に貼着されていることが好ましい。
[2−2]衛生用紙束:
本発明のカートン入り衛生用紙は、図1Aに示すカートン入り衛生用紙1Aのように複数組の衛生用紙が折り重ねられた衛生用紙束20を備える。この衛生用紙束20はカートン12の内部空間に収納される。
本発明のカートン入り衛生用紙は、図1Aに示すカートン入り衛生用紙1Aのように複数組の衛生用紙が折り重ねられた衛生用紙束20を備える。この衛生用紙束20はカートン12の内部空間に収納される。
「衛生用紙」とは、例えば、ティシュペーパー(顔ふき紙、化粧紙等と呼ばれるもの)、ちり紙、ペーパータオル(キッチンペーパー等)、トイレットペーパー(ロールを除く)、ワッティング(紙綿)等の使い捨て紙を意味する(例えば、紙パルプ技術便覧第5版、第459頁参照、1992年1月30日発行、紙パルプ技術協会編集・発行)。また、「衛生用紙」には、複数枚の衛生用紙が1組となったマルチプライ衛生用紙も含まれる。
中でも、一の衛生用紙が折り畳まれ、その折り返し部分に他の衛生用紙が挟み込まれた状態で折り畳まれることによって、複数枚の衛生用紙が連続的に積層された衛生用紙束を前記内部空間に収納することが好ましい。このような積層構造の衛生用紙は、最上層の衛生用紙を取り出すことにより、これに挟み込まれていた次層の衛生用紙の一部が取出口から突出し、衛生用紙の取出しが容易なものとなる利点がある(いわゆるポップアップ方式)。
[2−3]カートン:
本発明のカートン入り衛生用紙は、図1A及び図1Dに示すカートン入り衛生用紙1Aのように、天面部2、底面部4、一対の側面部6(6a,6b)及び一対の妻面部8(8a,8b)を有し、天面部2に衛生用紙の取出口を形成する取出口形成用切込線10が形成され、衛生用紙束20を封入する内部空間が形成されたカートン12を備える。
本発明のカートン入り衛生用紙は、図1A及び図1Dに示すカートン入り衛生用紙1Aのように、天面部2、底面部4、一対の側面部6(6a,6b)及び一対の妻面部8(8a,8b)を有し、天面部2に衛生用紙の取出口を形成する取出口形成用切込線10が形成され、衛生用紙束20を封入する内部空間が形成されたカートン12を備える。
カートンは天面部、底面部、一対の側面部及び一対の妻面部という6枚のパネルを有する箱体であり、例えば、直方体状、立方体状等の六面体状のものを好適に用いることができる。
カートンは、折り曲げ加工により組み立てる都合上、厚紙等の紙材料を構成材料とすることが好ましい。これらの紙材料としては、木材パルプ、古紙等を原料として製造されたものを好適に用いることができる。
図1Dに示すように、カートン12の天面部2には衛生用紙の取出口を形成する切込線(取出口形成用切込線10)が形成されている。カートンとして直方体状のものが多く用いられるため、その取出口の形状はカートンの長手方向に沿った横長形状、例えば、略長方形状、略長円形状、長楕円形状、菱形状、又は多角形状等の形状とすることが好ましい。
上記の取出口用切込線は、いわゆるミシン目状のものの他、比較的長い切れ目(スリット)が断続的に配置されたものであってもよい。また、ジッパーと称される切れ目が鉤形に屈曲した開封用破断線(包装産業の周知・慣用技術集第281頁参照、昭和53年12月20日特許庁発行)や、2重のミシン目であってもよい。
なお、図1Dに示すように、カートン12の天面部2の内面に衛生用紙を取り出すためのスリット16が形成されたウインドウフィルム14が貼付されていてもよい。このウインドウフィルムによって、衛生用紙が外部の塵や異物から保護され、ポップアップした衛生用紙がカートンの内部空間に落ち込むことが防止される。
ウインドウフィルムは、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリエステル、ポリビニルアルコール等のプラスチック;グラシン紙、クラフト紙、ケント紙、インディア紙等の印刷用紙、書道用紙、包装紙、加工原紙等の紙;等により構成することができる。
また、取出口の形状として横長形状のものが汎用されることから、ウインドウフィルムの形状は、カートンの取出口を被覆し得る長方形状とすることが好ましい。スリットは、通常、ウインドウフィルムの中央部において直線状に形成される。
ウインドウフィルムは、例えば、接着剤や両面テープによる接着、熱融着等の方法によって、カートンの天面部内面に貼り付けられる。
[3]製造方法:
本発明の製造方法は、本発明のカートン入り衛生用紙、即ち、図1A〜図1Dに示すような天面部2、底面部4、一対の側面部6(6a,6b)及び一対の妻面部8(8a,8b)を有し、天面部2に衛生用紙の取出口を形成する取出口形成用切込線10が形成されたカートン12の内部空間に、複数組の衛生用紙が折り重ねられた衛生用紙束20と、情報が表示された情報伝達票50とが封入されたカートン入り衛生用紙1Aを製造するための方法である。
本発明の製造方法は、本発明のカートン入り衛生用紙、即ち、図1A〜図1Dに示すような天面部2、底面部4、一対の側面部6(6a,6b)及び一対の妻面部8(8a,8b)を有し、天面部2に衛生用紙の取出口を形成する取出口形成用切込線10が形成されたカートン12の内部空間に、複数組の衛生用紙が折り重ねられた衛生用紙束20と、情報が表示された情報伝達票50とが封入されたカートン入り衛生用紙1Aを製造するための方法である。
[3−1]情報伝達票固定工程:
情報伝達票固定工程は、図6に示すように、カートンブランク92を用い、カートンブランク92の底面部形成部84における内面相当面132に情報伝達票130を固定する工程である。
情報伝達票固定工程は、図6に示すように、カートンブランク92を用い、カートンブランク92の底面部形成部84における内面相当面132に情報伝達票130を固定する工程である。
「カートンブランク」とは、例えば、図7に示すカートンブランク92のように、紙材料からなり、天面部形成部82、底面部形成部84、一対の側面部形成部86(86a,86b)及び少なくとも一対の妻面部形成部88(88a,88b)を有し、天面部形成部82に取出口形成用切込線90が形成された部材であり、カートン形成用の素材である。
「天面部形成部」、「底面部形成部」、「側面部形成部」、「妻面部形成部」とは、カートンに組み立てた際にカートンの天面部、底面部、側面部、妻面部となる部分である。なお、「少なくとも一対の妻面部形成部」とは、複数対の妻面部形成部によって妻面部が形成される場合があることを意味する。例えば図7に示すカートンブランク92は、一対の天面外フラップ112、一対の底面外フラップ114、二対の側面内フラップ116によってカートンの妻面部を形成するものである。
本発明の製造方法では、図6に示すようにカートンブランク92の底面部形成部84における内面相当面132に情報伝達票130を固定する。換言すれば、角筒状カートンに組み立てられる前のカートンブランク(即ち、展開された状態のカートンブランク)に対して情報伝達票を固定する。なお、「内面相当面」とは、カートンブランクのうち、カートンに組み立てた際に底面部内面となる面を意味する。
固定の方法としては、カートン入り衛生用紙の項で説明した方法を採用することができる。例えば、図6に示すように情報伝達票130をカートンブランク92の一の妻面部形成部88aに対向する縁部134においてカートンブランク92の内面相当面132に固定することが好ましい。
また、情報伝達票を縁部の幅方向全域に渡ってカートンブランクの内面相当面に固定することが更に好ましい。この方法により、図2に示すカートン入り衛生用紙1Bを得ることができる。
また、情報伝達票の表面及びカートンブランクの内面相当面の少なくとも一方の面に粘着剤を塗工して粘着剤塗工部を形成し、粘着剤塗工部を介して情報伝達票をカートンブランクの内面相当面に固定することも好ましい。この方法により、図3A及び図3Bに示すカートン入り衛生用紙1Cを得ることができる。
更に、情報伝達票の全体を被覆するように透光性フィルムからなる押さえシートを配置し、当該押さえシートをカートンブランクの内面相当面に貼着することも好ましい。なお、押さえシートの貼着は、従来公知のウインドウフィルムの貼着に準じて行うことができる。この方法により、図4A及び図4Bに示すカートン入り衛生用紙1Dを得ることができる。
更にまた、情報伝達票を透光性フィルムからなる収納袋に収納し、収納袋の表面及びカートンブランクの内面相当面の少なくとも一方の面に粘着剤を塗工して粘着剤塗工部を形成し、粘着剤塗工部を介して収納袋をカートンブランクの内面相当面に固定することも好ましい。この方法により、図5A及び図5Bに示すカートン入り衛生用紙1Eを得ることができる。
なお、図6に示すカートンブランク92には、情報伝達票130の固定に先立って、天面部形成部82の内面相当面にウインドウフィルム94を貼着している。このウインドウフィルム94は中央部に直線状のスリット96が形成されたものであり、従来公知の方法により、接着剤塗工部154を介してカートンブランク92の天面部形成部82にける内面相当面に貼着されている(この工程は「窓貼り」と称される場合がある。)。図3A及び図3Bに示すカートン入り衛生用紙1Cのようにカートン12の底面部内面52に押さえシート60を貼着する場合には、前記窓貼りに準じた方法で行うことができる。
[3−2]角筒状カートン組立工程:
角筒状カートン組立工程は、図8に示すように、情報伝達票130が固定されたカートンブランク92を折り曲げて接合することにより、角筒状カートン156に組み立てる工程である。
角筒状カートン組立工程は、図8に示すように、情報伝達票130が固定されたカートンブランク92を折り曲げて接合することにより、角筒状カートン156に組み立てる工程である。
「角筒状カートン」とは、天面部形成部、底面部形成部及び一対の側面部形成部を四面とし、当該四面で包囲された内部空間が形成された部材であり、カートンの中間製品である。この角筒状カートンはカートンブランクを折り曲げて接合することにより組み立てることができる。
例えば図6に示すカートンブランク92は、側面部形成部86(86a,86b)の端縁からは折り曲げ線を介して側面内フラップ116が、天面部形成部82の端縁からは折り曲げ線を介して天面外フラップ112が、底面部形成部84の端縁からは折り曲げ線を介して底面外フラップ114が、それぞれ延出されている。更に、底面部形成部84の一の側縁からは折り曲げ線を介して側面接合代118が延出されている。
このようなカートンブランク92は、各折り曲げ線を折り曲げ、側面接合代118と側面部形成部86bを接合することにより角筒状カートンに組み立てることができる。
「角筒状カートン」は、妻面部形成部が接合されておらず、端部開口部が形成されている。次工程の衛生用紙束挿入工程においては、この端部開口部から衛生用紙束を挿入する。なお、ここにいう「角筒状カートン」には、一方の妻面部形成部が折り曲げられて接合され、一方の端部開口部が閉鎖されているものも含まれる。
[3−3]衛生用紙束挿入工程:
衛生用紙束挿入工程は、図9に示すように角筒状カートン156の端部開口部から、衛生用紙束100を挿入する工程である。
衛生用紙束挿入工程は、図9に示すように角筒状カートン156の端部開口部から、衛生用紙束100を挿入する工程である。
この際、予め情報伝達票130をカートンブランク92の一の妻面部形成部88aに対向する縁部134においてカートンブランク92の内面相当面に固定しておき、角筒状カートン156における一の妻面部形成部88a側の端部開口部から衛生用紙束100を挿入することが好ましい。
前記の方法によれば、情報伝達票の固定された縁部側から角筒状カートンの内部空間に衛生用紙束が挿入される。従って、衛生用紙束挿入時における情報伝達票の剥離や衛生用紙束の破損を有効に防止することができる。
[3−4]カートン組立工程:
カートン組立工程は、図10に示すように角筒状カートン156の妻面部形成部88(88a,88b)を折り曲げて接合することにより、角筒状カートン156の端部開口部を閉鎖し、角筒状カートン156を天面部、底面部、一対の側面部及び一対の妻面部を有するカートンに組み立てる工程である。
カートン組立工程は、図10に示すように角筒状カートン156の妻面部形成部88(88a,88b)を折り曲げて接合することにより、角筒状カートン156の端部開口部を閉鎖し、角筒状カートン156を天面部、底面部、一対の側面部及び一対の妻面部を有するカートンに組み立てる工程である。
例えば、図8に示す角筒状カートン156は、側面内フラップ116を折り曲げ、底面外フラップ114と天面外フラップ112を折り曲げた後接合することで、一対の妻面部を形成することができる。こうすることにより、角筒状カートンを、図1Dに示すような天面部2、底面部4、一対の側面部6(6a,6b)及び一対の妻面部8(8a,8b)を有するカートン12に組み立てることができる。
[4]包装体:
上記のようにして得られたカートン入り衛生用紙は、通常、複数個のカートン入り衛生用紙をその天面と底面とが当接するように整列し、透光性フィルムで被包して包装することにより包装体とすることができる。包装方法としては、キャラメル包装等の従来公知の方法を採用することができる。
上記のようにして得られたカートン入り衛生用紙は、通常、複数個のカートン入り衛生用紙をその天面と底面とが当接するように整列し、透光性フィルムで被包して包装することにより包装体とすることができる。包装方法としては、キャラメル包装等の従来公知の方法を採用することができる。
このような包装体は予め透光性フィルムに開封テープを付設し、或いはミシン目等の切り込み線を形成しておくことにより、包装体の開封を容易にすることができる。また、運搬を容易にするために、包装体の天面に運搬用の把手を付設してもよい。
本発明のカートン入り衛生用紙はカートン内部に情報伝達票が封入されているので、前記のような包装体を製造する場合において、包装前のカートンを搬送する際の風圧、カートン包装時の樹脂フィルムや包装装置との接触等による情報伝達票の剥がれ落ちを有効に防止することができる。また、非拘束の状態にある複数個のカートン入り衛生用紙の集合体に対して情報伝達票を固定するといった煩瑣な工程を必要としない。従って、包装体の製造が容易である。
本発明のカートン入り衛生用紙は、カートン入り衛生用紙に顧客の購買意欲を喚起し得る情報等を表示したい場合に利用することができる。また、本発明の製造方法は、顧客の購買意欲を喚起し得る情報等を表示したカートン入り衛生用紙の製造に利用することができる。
1A,1B,1C,1D,1E:カートン入り衛生用紙、2:天面部、4:底面部、6,6a,6b:側面部、8,8a,8b:妻面部、10:取出口形成用切込線、12:カートン、14:ウインドウフィルム、16:スリット、18:接着部、20:衛生用紙束、50:情報伝達票、52:底面部内面、53,54,55,56:縁部、58A,58B:粘着剤塗工部、60:押さえシート、62:粘着剤塗工部、64:収納袋、66:粘着剤塗工部、67:ヒートシール部、68:粘着シール、70,72:縁部、82:天面部形成部、84:底面部形成部、86,86a,86b:側面部形成部、88,88a,88b:妻面部形成部、90:取出口形成用切込線、92:カートンブランク、94:ウインドウフィルム、96:スリット、100:衛生用紙束、112:天面外フラップ、114:底面外フラップ、116:側面内フラップ、118:側面接合代、130:情報伝達票、132:内面相当面、134,136:縁部、138A:粘着剤塗工部、150,152:縁部、154:接着剤塗工部、156:角筒状カートン。
Claims (12)
- 複数組の衛生用紙が折り重ねられた衛生用紙束と、
天面部、底面部、一対の側面部及び一対の妻面部を有し、前記天面部に前記衛生用紙の取出口を形成する取出口形成用切込線が形成され、前記衛生用紙束を封入する内部空間が形成されたカートンと、
情報が表示された情報伝達票と、を備え、
前記情報伝達票が前記カートンの底面部内面に固定された状態で、前記カートンの前記内部空間に封入されているカートン入り衛生用紙。 - 前記情報伝達票が前記カートンの一の妻面部に対向する縁部において前記カートンの底面部内面に固定されている請求項1に記載のカートン入り衛生用紙。
- 前記情報伝達票の前記縁部がその幅方向全域に渡って前記カートンの底面部内面に固定されている請求項2に記載のカートン入り衛生用紙。
- 前記情報伝達票が前記情報伝達票の表面及び前記カートンの底面部内面の少なくとも一方の面に形成された粘着剤塗工部を介して前記カートンの底面部内面に固定されている請求項1〜3のいずれか一項に記載のカートン入り衛生用紙。
- 透光性フィルムからなる押さえシートを更に備え、
前記情報伝達票の全体が前記押さえシートによって被覆されている請求項1〜4のいずれか一項に記載のカートン入り衛生用紙。 - 透光性フィルムからなる収納袋を更に備え、
前記情報伝達票が前記収納袋に収納され、
前記収納袋が前記収納袋の表面及び前記カートンの底面部内面の少なくとも一方の面に形成された粘着剤塗工部を介して前記カートンの底面部内面に固定されている請求項1〜3のいずれか一項に記載のカートン入り衛生用紙。 - 天面部、底面部、一対の側面部及び一対の妻面部を有し、前記天面部に衛生用紙の取出口を形成する取出口形成用切込線が形成されたカートンの内部空間に、複数組の衛生用紙が折り重ねられた衛生用紙束と、情報が表示された情報伝達票とが封入されたカートン入り衛生用紙の製造方法であって、
紙材料からなり、天面部形成部、底面部形成部、一対の側面部形成部及び少なくとも一対の妻面部形成部を有し、前記天面部形成部に前記取出口形成用切込線が形成されたカートンブランクを用い、前記カートンブランクの前記底面部形成部における内面相当面に前記情報伝達票を固定する情報伝達票固定工程と、
前記情報伝達票が固定された前記カートンブランクを折り曲げて接合することにより、前記天面部形成部、前記底面部形成部及び前記一対の側面部形成部を四面とし、当該四面で包囲された内部空間が形成された角筒状カートンに組み立てる角筒状カートン組立工程と、
前記角筒状カートンの端部開口部から、前記衛生用紙束を挿入する衛生用紙束挿入工程と、
前記角筒状カートンの前記妻面部形成部を折り曲げて接合することにより、前記角筒状カートンの前記端部開口部を閉鎖し、前記角筒状カートンを天面部、底面部、一対の側面部及び一対の妻面部を有するカートンに組み立てるカートン組立工程と、を備えたカートン入り衛生用紙の製造方法。 - 前記情報伝達票を前記カートンブランクの一の妻面部形成部に対向する縁部において前記カートンブランクの前記内面相当面に固定し、
前記角筒状カートンにおける前記一の妻面部形成部側の端部開口部から前記衛生用紙束を挿入する請求項7に記載のカートン入り衛生用紙の製造方法。 - 前記情報伝達票を前記縁部の幅方向全域に渡って前記カートンブランクの前記内面相当面に固定する請求項8に記載のカートン入り衛生用紙の製造方法。
- 前記情報伝達票の表面及び前記カートンブランクの前記内面相当面の少なくとも一方の面に粘着剤を塗工して粘着剤塗工部を形成し、
前記粘着剤塗工部を介して前記情報伝達票を前記カートンブランクの前記内面相当面に固定する請求項7〜9のいずれか一項に記載のカートン入り衛生用紙の製造方法。 - 前記情報伝達票の全体を被覆するように透光性フィルムからなる押さえシートを配置し、
当該押さえシートを前記カートンブランクの前記内面相当面に貼着する請求項10に記載のカートン入り衛生用紙の製造方法。 - 前記情報伝達票を透光性フィルムからなる収納袋に収納し、
前記収納袋の表面及び前記カートンブランクの前記内面相当面の少なくとも一方の面に粘着剤を塗工して粘着剤塗工部を形成し、
前記粘着剤塗工部を介して前記収納袋を前記カートンブランクの前記内面相当面に固定する請求項7〜9のいずれか一項に記載のカートン入り衛生用紙の製造方法。
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CN105078340A (zh) * | 2015-08-11 | 2015-11-25 | 洛阳胜晨机电科技有限公司 | 一种智能抽纸盒 |
-
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- 2009-07-08 JP JP2009161885A patent/JP2011016547A/ja not_active Withdrawn
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